JP3299352B2 - 固形物形成用粉体の混練状態を制御する方法 - Google Patents

固形物形成用粉体の混練状態を制御する方法

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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固形物を形成するため
粉体にバインダー等の粘結剤を混ぜ合わせる方法に係
り、特にバインダーの最適量を自動的に求める制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体やバインダー系の混合物による様々
な工業製品の製造においては、バインダーの最適量を製
品に応じて求めることが非常に重要である。
【0003】このようなバインダーの最適量を求めるに
際し、殆どの製造製品の分野において、作業者の目視に
よる判断に頼るか、混合物を混錬過程または混錬終了時
に作業者が手に取って、その握り具合の感触等の判断に
頼る以外になかった。
【0004】また、流動性を持つ混合物に対しては、特
開平5−187782号公報に記載の装置が知られてい
る。これはロータ式の測定方法を実行するものであり、
測定ロータが回転するときに受ける抵抗トルクを検出
し、流し込み適合範囲のフロー値と比較するため検出ト
ルクを粘性値に変換して数値表示させるシステムとした
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、作業者の目
視や握り具合の感触に頼る方法では、作業者の熟練度等
によってその評価が大幅に異なる場合があり、数値化等
の客観的な評価は得られない。このため、バインダーの
最適量は、製造する製品について担当する作業者毎の経
験等によって様々に変わることになり、製品の一様化に
は程遠い。
【0006】また、ロータ式の測定では、対象となる混
合物の流動性が大きくて物質抵抗が少ない混合物に対し
ては適正であるといえる。しかしながら、混合物の流動
性が小さくて抵抗力が大きな混合物に対しては、測定ロ
ータを適用する構造では機能的な面での障害が多い。
【0007】本発明において解決すべき課題は、混合物
を混合している間に、リアルタイムで最適バインダー量
を決定でき混合物の混錬状態を数値化して示す方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、粉体にバイン
ダーを混ぜ合わせた固形物を成形するための、流動性が
小さくて抵抗力が大きな混合物が撹拌により運動してい
るとき受ける抵抗力をミキサー内に設けた抵抗板によっ
て検知し計測することにより固形物形成用粉体の混合状
態を制御する方法であって、この制御すべき混合物と同
種の粉体にバインダーを混ぜ合わせた混合物中のバイン
ダーの基準量と、その基準量のバインダーを含む混合物
から受ける抵抗力との関係を予め求め、粉体に予め定め
た第1添加量のバインダー量を添加した混合物から受け
る添加後抵抗力を計測し、この計測された添加後抵抗力
を、前記バインダーの基準量とその基準量のバインダー
を含む混合物から受ける抵抗力の関係と対応せしめて、
前記添加後抵抗力に対応するバインダーの基準量と対比
してバインダー量の差分を算出し、この差分に相当する
バインダー量を必要とするバインダー量として前記第1
添加量のバインダー量を添加した混合物に追加添加する
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の説明に先立ち、粉体〜バインダー系の
混合物における粉体間の結合力について、まず説明す
る。
【0010】粉体〜バインダー系の混合物での粉体間の
結合力は、粉体の表面を覆うバインダーの量に大きく依
存することは広く知られていることであり、図1に本発
明者等によって試験した粉体間の結合力の特性を示す。
【0011】なお、粉体間の結合力の大きさは、混合の
ためのミキサーの回転速度,粉体の種類,粒子径分布及
び他原料との組合わせ等により、大きく異なる。また、
測定のための抵抗体の大きさや形状等によっても、結合
力の大きさは異なるため、絶対値的な特性は意味をなさ
ない。したがって、このグラフでは、縦軸の粉体間結合
力は相対指標で表している。
【0012】このグラフから判るように、粉体間の結合
力はバインダーが0%の段階でも、粉体間の摩擦力によ
り抵抗力は発生しているもののその値は小さい。そし
て、バインダーの添加量の増加と共に粉体間の結合力は
急激に増大していき、被膜率100%を境にその後の結
合力の増加は殆ど無くなっている。なお、成形体を造る
ための配合物に対するバインダーの適正量は、目的とす
る対象物により異なるが、多くの場合は、粒子表面の1
00%被膜が基準となる。
【0013】ここで、対象となる成形体に要求されるバ
インダーの役割は様々である。その共通事項としては、
成形段階の加圧中での粒子間の摩擦抵抗の軽減による到
達嵩比重の向上,成形体の強度発現及び乾燥後又は焼成
〜使用中での強度発現剤等が挙げられる。これらは、い
ずれも構成粒子の表面がバインダー等によって100%
前後覆われることが基準となる。
【0014】このように100%前後の被膜率が望まし
いのは、バインダーの種類によって多少異なるが、仮に
多すぎる場合は、加圧成形過程で発生する問題として金
型類への成形物の付着,ヒビ及びラミネーション等の発
生が起こりやすく不良品の成形体となる。また、逆に少
なすぎる場合は、成形体の強度が非常に低く、取扱い破
損,ヒビ及びラミネーション等の発生が起こりやすく、
同様に不良品の成形体となる。
【0015】以上のことから、構成粒子の表面がバイン
ダー等によって100%前後覆われていることを見い出
すことができれば、先の問題が全て解決できる。
【0016】そこで、本発明では、図1のグラフに示し
た粉体間結合力とバインダーの粉体表面の被膜率との間
の粉体特性曲線を予め作成しておき、これを検量線とし
て用いることによって、不足のバインダー量を算出する
ことにする。
【0017】具体的な粉体特性曲線は粉体の表面性状や
銘柄等によって、大きく異なるため、基本的には、各配
合物毎に作成する。そして、この粉体特性曲線は、図2
に示す粉体・バインダーの混合物の混練状態を計測する
計測装置を用いて作成するものとする。
【0018】計測装置は、ミキサ1の上方に設けた支持
アーム2から支柱3を鉛直姿勢にして設けこの支柱3の
下端を支点としてロッド4を揺動可能に連接したもので
ある。このロッド4の下端には配合物Mの中に一部が浸
漬される抵抗板5を設け、上端には歪みゲージ等を利用
したロードセル6を備える。
【0019】ロードセル6は配合物Mから受ける抵抗力
を検出して電気信号に変換し、この信号を粉体混合コン
トローラ7に入力する。そして、粉体混合コントローラ
7はこの信号に対応して水又はバインダーを適量ずつ添
加する水・バインダー添加装置8を駆動させる。
【0020】このような検知系を持つ計測装置では、ま
ずミキサ1の中に対象となる配合物Mを所定量入れて撹
拌をしながら、水・バインダー添加装置8からバインダ
ーを少量の所定量(例えば、0.1%単位)添加する。
そして、ロードセル6によって検出される抵抗板5に作
用する配合物Mからの抵抗力の値が安定するまて待ち、
この安定した後の抵抗力の値Fxを求めて記録する。
【0021】粉体特性値による検量線の求めかたとして
は、このような安定期の抵抗力の値Fxを求める作業を
繰り返し、水・バインダー添加装置8からバインダーを
多量添加しても、抵抗力の値Fxの値が変化しない点を
見い出す。そして、このときのバインダーの添加量をB
O=Bxとし、ロードセル6によて検知された抵抗力の
値をFO=Fxとする。
【0022】したがって、Fx〜FOが示す抵抗力は、
バインダーの添加量を増すことによって大きくなってい
ることが判る。これで粒子の面を覆っている率が判り、
バインダーを介した粒子間の結合力といえるBx〜BO
との関係によって、図1に示した粉体特性曲線が得られ
る。
【0023】このような粉体特性曲線を予め得ておけ
ば、次の要領によって100%前後のバインダーによる
粉体表面の皮膜が得られているかどうかを判別すること
ができる。
【0024】まず、対象となる配合物に平均的に添加さ
れているものと見做されるバインダーの量(基準量)よ
り、予め少ない量(第1添加量)のバインダーを添加す
る。この後所定時間混練して、混練センサーの値F1が
読み取れる、所定の粉体特性曲線を用いて、F1/FO
→バインダーの粉体表面の被膜率(Bxx%)を算出す
る。100−Bxxより、不足のバインダー量を算出
し、バインダーの追加添加をする。言い換えると、検量
線により第1添加量の被覆率により算出された必要バイ
ンダー量(ほぼ被覆率100%となる)を得て、第1添
加量を基として必要バインダーから第1添加量を差し引
き、第1添加量に対する差引き分の率が不足のバインダ
ー量として追加となる。これにより、最適のバインダー
量が即座に得られる。
【0025】
【実施例】
実施例1 表1に示す配合割合のマグネシア・カーボン・レジン系
について、予め図1の検量線による作図に従い得られた
数値を計測した表2の粉体特性曲線を用いてバインダー
の、基準量より少ないバインダーを添加した第1基準量
に対する追加添加量を求めた。
【0026】
【表1】
【表2】 上記の配合物にて、総計124バッチ混練した結果、レ
ジンの添加量の範囲は3.0〜3.7%であり、過去の
実績では、2〜3%の割合で成形不良が発生していた
が、本発明を適用した結果、皆無となった。
【0027】実施例2 表3に示す配合割合のアルミナ・カーボン・レジン系に
ついて、予め図1の検量線による方法に従い得られた数
値を計測した表4の粉体特性曲線を用いてバインダー
の、基準量より少ないバインダーを添加した第1添加量
に対する追加添加量を求めた。
【0028】
【表3】
【表4】 上記の配合物にて、総計387バッチ混練した結果、表
4の粉体特性曲線に従った必要な添加量の範囲は2.4
〜3.4%であり、過去の実績では、3〜4%の割合で
成形不良が発生していたが、本発明を適用した結果、
0.2%に激減した。
【0029】実施例3 表5に示す配合割合のアルミナ・粘土・サンサルエキス
系について、予め図1の検量線による作図に従い得られ
た数値を計測した表6の粉体特性曲線を用いてバインダ
ーの、基準量より少ないバインダーを添加した第1添加
量に対する追加添加量を求めた。
【0030】
【表5】
【表6】 上記の配合物にて、総計429バッチ混練した結果、表
6の粉体特性曲線に従ったサンサルエキスの必要な添加
量の範囲は2.8〜3.7%であり、過去の実績では、
2〜3%の割合で成形不良が発生していたが、本発明を
適用した結果、0.2%に激減した本発明品は、バイン
ダーの種類、原料の種類、原料の組み合わせの種類に関
係なく、極めて有効な方式である事が、上記の実施例の
提示にて証明される。
【0031】
【発明の効果】本発明では、作業者による感覚的な混練
状態の認識に頼ることなく、最適バインダー量と粉体攪
拌時の抵抗力との関係に基づく合理性の元に混練状態を
確認することができ、精度の高い混練状態の確認が効率
的に行え、生産性の向上等に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉体間結合力とバインダーの粉体表面の被覆率
の関係を示すグラフである。
【図2】粉体〜バインダーの混合物の混練状態を計測す
る計測装置の概要を示す図である。
【符号の説明】
1 ミキサ 5 抵抗板 2 支持アーム 6 ロードセル 3 支柱 7 粉体混合コ
ントローラ 4 ロッド 8 水・バイン
ダー添加装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 治生 静岡県清水市三保510番地 黒崎窯業株 式会社清水工場内 (56)参考文献 特開 平5−187782(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01F 15/04 B01F 3/12 B01F 7/00 B28C 7/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体にバインダーを混ぜ合わせた固形物
    を成形するための、流動性が小さくて抵抗力が大きな混
    合物が撹拌により運動しているとき受ける抵抗力をミキ
    サー内に設けた抵抗板によって検知し計測することによ
    り固形物形成用粉体の混合状態を制御する方法であっ
    て、 この制御すべき混合物と同種の粉体にバインダーを混ぜ
    合わせた混合物中のバインダーの基準量と、その基準量
    のバインダーを含む混合物から受ける抵抗力との関係を
    予め求め、 粉体に予め定めた第1添加量のバインダー量を添加した
    混合物から受ける添加後抵抗力を計測し、 この計測された添加後抵抗力を、前記バインダーの基準
    量とその基準量のバインダーを含む混合物から受ける抵
    抗力の関係と対応せしめて、前記添加後抵抗力に対応す
    るバインダーの基準量と対比してバインダー量の差分を
    算出し、 この差分に相当するバインダー量を必要とするバインダ
    ー量として前記第1添加量のバインダー量を添加した混
    合物に追加添加する固形物形成用粉体の混合状態を制御
    する方法
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