JP3293236B2 - サーモモジュール保護回路 - Google Patents

サーモモジュール保護回路

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JP3293236B2 JP12056893A JP12056893A JP3293236B2 JP 3293236 B2 JP3293236 B2 JP 3293236B2 JP 12056893 A JP12056893 A JP 12056893A JP 12056893 A JP12056893 A JP 12056893A JP 3293236 B2 JP3293236 B2 JP 3293236B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多数のペルチェ素子
で構成されるサーモモジュールにより温度を制御する場
合に、温度変化状態でオーバシュート的に発生する発熱
温度を検出し、温度上昇を一定値以下に抑制するサーモ
モジュール保護回路についてのものである。
【0002】
【従来の技術】次に、従来技術によるサーモモジュール
の温度制御装置の構成を図10に示す。図10の1は電
源、2はサーモモジュール、2Aと2Bは電極、2Cと
2Dは電気絶縁板、11は温度調節器、12は放熱器、
13は伝熱体、14はデバイスアダプタ、15はデバイ
スである。サーモモジュール2は、P形半導体とn形半
導体を交互に多数接続したものであり、加えられる電流
の向きでペルチェ効果により半導体の片端では放熱し、
他端では吸熱する。サーモモジュール2の材料にはテル
ル化ビスマスが一般に用いられる。
【0003】温度調節器11の温度センサ11Aはデバ
イスアダプタ14の中に取り付けられる。電源1は温度
調節器11の出力で制御され、電源1の出力は出力端子
1A・1Bからサーモモジュール2の電極2A・2Bに
供給される。サーモモジュール2の片端に発生する吸熱
または放熱エネルギーは、電気絶縁板2Dから放熱器1
2により周囲温度に保たれる。サーモモジュール2の他
端に発生する吸熱または放熱エネルギーは電気絶縁板2
Cから伝熱体13に供給され、伝熱体13の温度はデバ
イスアダプタ14からデバイス15に伝導される。
【0004】デバイスアダプタ14の温度は温度センサ
11Aで測定され、温度調節器11により目的の温度に
制御される。図10の電極2Aから電極2Bの方向に電
流を加えれば、デバイス15側には電流に比例した放熱
エネルギーが伝わり、放熱器12側には吸熱エネルギー
が伝わり、電流の向きを逆に加えれば熱エネルギーも逆
になる。
【0005】次に、図10の温度制御状態における熱エ
ネルギーの伝達状態を図11により説明する。図11の
目標の制御温度と周囲温度との温度差に比べてサーモモ
ジュール2の両端の温度差は大きく、サーモモジュール
2の端面からの熱伝導距離が長いほど、また、熱伝導に
関係する材料の熱伝導率が小さくなるほど、さらに、サ
ーモモジュール2の両端の温度変化時間が早いほど温度
差は拡がる。
【0006】図12は、図10の温度制御装置の温度レ
スポンス図である。曲線アは図10のサーモモジュール
2の電気絶縁板2C側の温度であり、曲線イは温度セン
サ11Aの温度である。サーモモジュール2の温度変化
時間が早いほど曲線アと曲線イの差は拡がり、サーモモ
ジュール2の放熱側の端面は短時間で高温になる。曲線
アの斜線部分はサーモモジュール2の破壊温度領域を示
す。
【0007】サーモモジュール2の放熱量QHは次の式
(1) で示される。
【0008】 QH=QC+I2R+I・αpn・△T…………(1) ここに、Iは加える電流、Rはサーモモジュールの抵
抗、αpnはサーモモジュールの熱起電力、△Tはサーモ
モジュール両端の温度差、QCはサーモモジュール内の
ペルチェ効果により発生する熱量で吸熱量に等しい。
【0009】サーモモジュール2の吸熱量QCは次の式
(2) で示される。
【0010】 QC=αpn・T・I−1/2・I2・R−L・△T………(2) ここに、Tはサーモモジュール2の吸熱側端面の温度、
Lはサーモモジュール2の熱コンダクタンスである。
【0011】式(1) と式(2) から明らかなように、サー
モモジュール2の放熱エネルギーは加える電流と温度差
に比例して増え、加熱制御状態では容易にオーバーシュ
ート発熱になる。一方、吸熱エネルギーは温度差に反比
例し、加える電流についても一定値を越えると吸熱能力
は消滅し、ジュール熱が吸熱エネルギーを上回る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図10の温度制御装置
では、サーモモジュール2内の素子端での急激な温度上
昇を検出する手段がなく、また、正確に温度を制御する
ためには、温度測定位置を被温度制御デバイス側に近づ
けて設けることが必要であるが、素子端からの温度伝達
距離が遠ざかることになり、熱伝達遅れ時間が増えてオ
ーバーシュート発熱の拡大に対する対策が困難である。
【0013】この発明は、サーモモジュール2と電源1
の間にスイッチ回路とスイッチング素子および発振回路
を有する温度制御回路を設け、この発振回路の出力でサ
ーモモジュール2と電源1の間を周期的に接断し、電源
1とサーモモジュール2の接続を断したときはサーモモ
ジュール2の熱起電力をスイッチング素子に加え、熱起
電力が過大なときは電源1の断状態を続けるサーモモジ
ュール保護回路の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
にこの発明では、サーモモジュールと電源との間に接続
され、サーモモジュールを電源に接続あるいは第1の抵
抗の一端に接続するスイッチ回路と、発振出力が第2の
抵抗の一端に接続された発振回路と、前記第1の抵抗の
他端と第2の抵抗の他端とが入力に共通接続され、前記
スイッチ回路を駆動するスイッチング素子とからなり、
発振出力に基づくスイッチング素子の動作によってスイ
ッチ回路がサーモモジュールと電源とを断状態としてサ
ーモモジュールを第1の抵抗の一端に接続すると、サー
モモジュールの熱起電力が第1の抵抗を介してスイッチ
ング素子の入力に供給され、前記熱起電力に応じてサー
モモジュールと電源との断状態を継続するという手段を
採用する。また、上記手段において、電源の一端とサー
モモジュールとの間にダイオードを接続すると共に、ス
イッチング素子と発振回路との共通アースと電源の他端
との間にもダイオードを接続することにより、電源の出
力極性が反転した場合に逆極性電圧が印加されることを
防止するという手段を採用する。
【0015】
【作用】この発明によれば、スイッチ回路3をスイッチ
ング素子4の出力で切り換え、スイッチング素子4を発
振回路7の出力で制御し、発振回路7の出力が高レベル
のときはスイッチング素子4をオンにし、スイッチ回路
3は電源1とサーモモジュール2の間を断にし、スイッ
チング素子4がオフのときはスイッチ回路3が電源1と
サーモモジュール2の間を接にする。
【0016】また、この発明によれば、スイッチ回路3
2をスイッチング素子4の出力で切り換え、スイッチン
グ素子4を発振回路62の出力で制御し、発振回路62
の出力が高レベルのときはスイッチング素子4をオンに
し、発振回路62の出力が低レベルのときはスイッチン
グ素子4をオフにする。スイッチング素子4がオンのと
きはスイッチ回路32が電源1とサーモモジュール2の
間を接にし、スイッチング素子4がオフのときはスイッ
チ回路3が電源1とサーモモジュール2の間を断にす
る。
【0017】
【実施例】次に、この発明によるサーモモジュール保護
回路の実施例を詳細に説明する。なお、以下この発明の
実施例として説明するサーモモジュール保護回路は、図
10を用いて説明したサーモモジュールの温度制御装置
における電源端子1A・1B、サーモモジュール端子2
A・2B間に接続される。
【0018】図1はこの発明によるサーモモジュール保
護回路の第1の実施例を示す回路図である。図1の3は
スイッチ回路、4はスイッチング素子、5と6は抵抗、
7は発振回路である。スイッチ回路3は電源1とサーモ
モジュール2の間に接続され、スイッチ回路3にはスイ
チッング素子4と抵抗5が接続される。スイッチング素
子4の入力と発振回路7の出力の間には抵抗6が接続さ
れる。スイッチ回路3はサーモモジュール2を電源1か
抵抗5に切り換えて接続し、発振回路7の出力が高レベ
ルのときにスイッチング素子4はオンになる。スイッチ
ング素子4がオンになると、スイッチ回路3はサーモモ
ジュール2を抵抗5に接続し、電源1とサーモモジュー
ル2の接続を断にする。
【0019】スイッチング素子4がオンになると、抵抗
5の一端にサーモモジュール2が接続され、サーモモジ
ュール2の熱起電力は抵抗5からスイッチング素子4の
入力へ加えられる。発振回路7の出力が低レベルのとき
は、サーモモジュール2の熱起電力が抵抗5と抵抗6で
分圧され、スイッチング素子4の入力へ加えられる。加
えられた電圧がスイッチング素子4をオンするのに足り
ない場合は、スイッチング素子4はオフになり、スイッ
チ回路3はサーモモジュール2と電源1を接続する。加
えられた電圧がスイッチング素子4をオンするのに十分
なときは、スイッチング素子はオン状態を続け、サーモ
モジュール2と電源2の間は接続されない。
【0020】次に、図1の波形図を図2により説明す
る。図2は図1に示された信号10〜40の波形図であ
る。発振回路7は、シュミット・トリガインバータ7B
による弛張発振回路であり、発振周期は抵抗7C・7D
とコンデンサ7Aで設定される。ダイオード7Eは発振
出力の動作波形10において、高レベルの時間を低レベ
ルに比べて十分短くする目的で使われる。
【0021】第1の実施例では、たとえば抵抗7Cを68
kΩ、抵抗7Dを470 Ω、コンデンサ7を10μFとし、
これによる発振周期は約 0.3s、デューティ比は約1%
である。スイッチ回路3は、nチャネル電界効果トラン
ジスタ3Aとpnpトランジスタ3Bおよび抵抗3C・
3Dで構成され、電界効果トランジスタはオン抵抗が小
さく、pnpトランジスタはコレクタ・エミッタ間の飽
和電圧が小さいスイッチング用途のものを使用する。
【0022】抵抗3Dの抵抗値は抵抗3Cの抵抗値より
大きくするのが望ましい。第1の実施例では抵抗3Cが
1kΩ、抵抗3Dが10kΩである。なお、スイッチ回路
3の代わりに制御入力をもつソリッドステートリレーを
用いることができる。スイッチング素子4は、実施例で
はnpnトランジスタであるが、この代わりとしてLE
Dとホト・トランジスタから構成されるホト・カップラ
等を用いることもできる。
【0023】図2の波形40は、スイッチング素子4が
オンのときに、スイッチ回路3により取り出されるサー
モモジュール2の熱起電圧波形であり、波形30の最低
電圧波形に等しい。サーモモジュール2の熱起電圧波形
40は抵抗5からスイッチング素子4の入力に加えら
れ、発振回路7の出力が低レベルに変化するときは、抵
抗5・6により分圧されるが、分圧された電圧がスイッ
チング素子4をオンにするのに十分なレベルなら、スイ
ッチング素子4のオン状態が続く。
【0024】抵抗5・6は、サーモモジュール2の発生
温度の上限を制御するものであり、次の式(3) により決
定される。
【0025】 VBE(sat) ≒(2N×αpn×△T−VCE(sat) −VOL)×Rb ÷(Ra+Rb)+VOL……………(3) ここに、VBE(sat) はスイッチング素子4のオン入力電
圧、Nはサーモモジュール2のペルチェ素子の対数、α
pnは1素子当たりの熱起電力、△Tはサーモモジュール
2の両端での温度差、VCE(sat) はスイッチ回路3にお
けるトランジスタ3Bのオン状態のコレクタ・エミッタ
間飽和電圧、VOLは発振回路7の低レベル出力電圧、R
aは抵抗5の抵抗値、Rbは抵抗6の抵抗値である。
【0026】第1の実施例では、テルル化ビスマス(B
2 Te3 )のペルチェ素子を127対で構成したサーモ
モジュールを使用し、αpn= 0.2mV/℃である。次
に、△Tは75℃に、VBE(sat) ≒0.65V、VCE(sat) =
0.05V、VOL≒0.05Vとし、抵抗5は1kΩ、抵抗6は
5.1kΩである。
【0027】図3はこの発明によるサーモモジュール保
護回路の第2の実施例の構成図であり、サーモモジュー
ル2を駆動する電源の出力極性が反転された場合に、逆
極性の電源が回路に加えられないようにしたものであ
る。図3のサーモモジュール2の発生温度の上限を決め
る抵抗5・6は次の式(4) で求められる。
【0028】 VBE(sat) ≒(2N・αpn・△T−VF −VCE(sat) −VOL)・ Rb÷(Ra+Rb)+VOL……………(4) ここに、VFはダイオード9の順方向電圧、ほかの記号
は式(3) と同じものである。
【0029】図9は、図10に図1の保護回路を併用し
た場合の温度レスポンス図である。図9の曲線アは図1
0のサーモモジュール2の電気絶縁板2Cに接する側の
温度を示し、曲線イは温度センサ11Aの温度を示す。
図9の曲線アは上部が飽和特性を示し、図12の曲線ア
に示す斜線部分がない。このようにこの実施例を適用す
ればある一定以上に温度が上昇することが防げるため、
サーモモジュールの破壊を防止することが可能となる。
【0030】次に図4を用いて、この発明によるサーモ
モジュール保護回路の第3の実施例を説明する。この実
施例では図1の実施例と比較し、発振回路の構成が異な
っている。図4で、サーモモジュール2はスイッチ回路
3によりその接続先を電源1または抵抗5のいずれか一
方に切換えられる。スイッチ回路3はスイッチング素子
4が「オン」のときにサーモモジュールの接続先を抵抗
5に切換え、電源1との接続を切断する。
【0031】スイッチング素子4の入力は、発振回路6
1の出力と接続され、発振回路61の出力が高レベルの
ときスイッチング素子4は「オン」になり、サーモモジ
ュールの熱起電力は抵抗5を介して発振回路61の入力
へ接続される。発振回路61の出力が高レベルのときは
トランジスタ61Bが「オン」になり、トランジスタ6
1Bのコレクタと接続する抵抗61Dの一端は低レベル
(0ボルト)に保たれる。
【0032】サーモモジュールの熱起電力は抵抗5と抵
抗61Dにより分圧されて発振回路61の入力に印加さ
れる。発振回路61は、シュミットトリガ回路61Aと
トランジスタ61Bおよび、抵抗61D・61E・61
F、コンデンサ61Cで構成され、入力電圧に対して出
力電圧はヒステリシス特性を有しており、入力に印加さ
れた電圧が、シュミットトリガ回路の低レベルしきい値
電圧より小さくなるときに出力電圧は高レベルから低レ
ベルに変化し、発振動作を継続する。
【0033】発振回路61の入力に印加される電圧がシ
ュミットトリガ回路の低レベルしきい値電圧より大きい
場合は、出力電圧は高レベルに保たれ、スイッチ回路3
によりサーモモジュールは電源1から切り離された状態
を継続し、サーモモジュールの発熱温度は下がる。
【0034】図5は図4に示した第3の実施例の動作波
形図であり、図4の信号10A〜50Aの動作波形を図
5に対応させて示している。図5の動作波形に示すV1
・V2 は図4に示すシュミットトリガ61Aの低レベル
入力しきい値電圧、高レベル入力しきい値電圧と対応す
る。
【0035】図4の発振回路61は、シュミットトリガ
回路61Aとトランジスタ61Bによる弛張発振回路
で、発振周期は、抵抗61D・61Eとコンデンサ61
Cで設定される。サーモモジュール2の熱起電力測定時
間は、サーモモジュール2を駆動する時間よりも十分短
くするのが望ましく、抵抗61D・61Eは、61E>
61Dの関係に設定し、発振出力波形20のデューティ
比は61D÷(61D+61E)である。
【0036】この実施例では、抵抗61Dを1(k
Ω)、抵抗61Eを68(kΩ)、コンデンサ61Cを
10(μF)とし、発振出力のデューティ比が1.5
(%)以下、発振周期は発振回路61の電源+Vが3
(V)のとき約0.3 (sec)である。スイッチ回路3
を構成するnチャネル電界効果トランジスタ3Aとpn
pトランジスタ3Bは「オン」抵抗が小さく、スイッチ
ング用途のものが望ましい。
【0037】なお、第3の実施例のスイッチ回路3の代
わりとして、制御入力を有する半導体スイッチを、ま
た、スイッチング素子4の代わりに発光素子と受光素子
から構成されるホト・カップラ等を用いることもでき
る。
【0038】次に、図5の動作波形40Aの最低電圧波
形は、サーモモジュール2の熱起電圧と同じであり、発
振回路61の出力波形20Aが高レベルのときにスイッ
チ回路3により抽出され、抵抗5の一端に印加される電
圧に等しい。サーモモジュール内の熱起電圧Eは次の式
(5) で決定される。
【0039】 E=2N×αpn×△T …………(5) ここに、Nはサーモモジュール2のペルチェ素子の対
数、αpnは1素子当たりの熱起電力、△Tはサーモモ
ジュール2の両端での温度差である。サーモモジュール
2の発生温度△Tの上限は抵抗5で制限でき、次の式
(6) により決定される。
【0040】 V1 =(E−VCE(sat) −VOL)・Rb÷(Ra+Rb)+VOL………(6) ここに、V1 はシュミットトリガ61Aの低レベル入力
しきい値電圧、VCE(sat) はスイッチ回路3におけるト
ランジスタ3Bのオン状態のコレクタ・エミッタ間飽和
電圧、VOLはトランジスタ61Bのオン状態のコレクタ
・エミッタ間飽和電圧、Raは抵抗5の抵抗値、Rbは
抵抗61Dの抵抗値である。
【0041】この実施例では、テルル化ビスマス(Bi
2Te3)のペルチェ素子を127対で構成したサーモ
モジュールを使用し、αpn=0.2 mV/℃である。ま
た、シュミットトリガ61Aの低レベル入力しきい値電
圧V1=1.1 Vに△Tは75℃に、VCE(sat) =0.05V、
VOL=0.05Vとし、抵抗5は2.5 kΩである。
【0042】次に、図6を用いてこの発明によるサーモ
モジュール保護回路の第4の実施例を説明する。図6
で、サーモモジュール2はスイッチング素子4が「オ
ン」のときに電源1側に、「オフ」のときに抵抗5側に
スイッチ回路32により切換えられる。スイッチング素
子4の入力は、発振回路62の出力と接続され、発振回
路62の出力が高レベルのときに「オン」になり、低レ
ベルのときに「オフ」になる。
【0043】サーモモジュールの熱起電力は抵抗5と抵
抗62Dにより分圧されて発振回路62の入力部を構成
するシュミットトリガインバータ62Aの入力に印加さ
れ、印加された電圧がシュミットトリガインバータ62
Aの低レベルしきい値電圧より大きい場合は、発振回路
62の出力電圧が低レベルに保たれ、スイッチング素子
4をオフにし、スイッチ回路32によりサーモモジュー
ル2は電源1から切り離されてサーモモジュール2の発
熱が止まる。
【0044】サーモモジュール2の発生温度△Tは前述
の式(6) で決定でき、式(6) のVOLは図6の発振回路6
2のオープンコレクタバッファ62Bの低レベル出力飽
和電圧、抵抗62D・62Eは図4の抵抗61D・61
Eと同じ値である。
【0045】次に、図7はこの発明によるサーモモジュ
ール保護回路の第5の実施例であり、第4の実施例とは
発振回路の構成が異なっている。すなわち、サーモモジ
ュール2の熱起電力は抵抗5と抵抗63D、ダイオード
63Eの順方向電圧降下により分圧されて発振回路63
の入力部を構成するシュミットトリガインバータ63A
の入力に印加され、図6に於ける場合と同様な作用を行
う。
【0046】この実施例において、サーモモジュール2
の発生温度△Tは次の式(7) により決定される。 V1 =(E−VCE(sat) −VOL−VF )・Rb÷(Ra+Rb)+VOL+VF …………(7) ここに、V1 は図7におけるシュミットトリガインバー
タ63Aの低レベル入力しきい値電圧、VOLはシュミッ
トトリガインバータ63Aの低レベル出力電圧、VF は
ダイオード63Eの順方向電圧、VCE(sat) はスイッチ
回路32のトランジスタ32Bにおけるオン状態のコレ
クタ・エミッタ飽和電圧、Raは抵抗5の抵抗値、Rb
は抵抗63Dの抵抗値である。
【0047】図8は、この発明によるサーモモジュール
保護回路の第6の実施例であり、図4の実施例の変形で
ある。この実施例は、サーモモジュール2を駆動する電
源の出力極性が反転された場合に、逆極性の電源が回路
に加えられないようにしたものである。図8のサーモモ
ジュール2の発生温度△Tを制限する抵抗5は次の式
(8) で求められる。
【0048】 V1 =(E−VF −VCE(sat) −VOL)・Rb÷(Ra+Rb)+VOL …………(8) ここに、VF はダイオード8の順方向電圧、他の記号は
式(6)と同じものである。
【0049】図10に図4の保護回路を併用した場合の
温度レスポンス図は、図9と同様である。
【0050】
【発明の効果】このように本発明のサーモモジュール保
護回路によれば、サーモモジュールと電源との間に接続
され、サーモモジュールを電源に接続あるいは第1の抵
抗の一端に接続するスイッチ回路と、発振出力が第2の
抵抗の一端に接続された発振回路と、前記第1の抵抗の
他端と第2の抵抗の他端とが入力に共通接続され、前記
スイッチ回路を駆動するスイッチング素子とからなり、
発振出力に基づくスイッチング素子の動作によってスイ
ッチ回路がサーモモジュールと電源とを断状態としてサ
ーモモジュールを第1の抵抗の一端に接続すると、サー
モモジュールの熱起電力が第1の抵抗を介してスイッチ
ング素子の入力に供給され、前記熱起電力に応じてサー
モモジュールと電源との断状態を継続するので、サーモ
モジュールが温度により破壊するのを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるサーモモジュール保護回路の実
施例の構成図である。
【図2】図1に示された実施例における信号10〜40
の波形図である。
【図3】この発明によるサーモモジュール保護回路の他
の実施例の構成図である。
【図4】この発明によるサーモモジュール保護回路の第
3の実施例の構成図である。
【図5】図4の信号10A〜50Aの波形図である。
【図6】この発明によるサーモモジュール保護回路の第
4の実施例の構成図である。
【図7】この発明によるサーモモジュール保護回路の第
5の実施例の構成図である。
【図8】この発明によるサーモモジュール保護回路の第
6の実施例の構成図である。
【図9】図10に図1の温度制御回路を併用した場合の
温度レスポンス図である。
【図10】従来技術における温度制御装置の構成図であ
る。
【図11】図10の温度制御状態における熱エネルギー
の伝達状態図である。
【図12】図10の温度制御装置の温度レスポンス図で
ある。
【符号の説明】
1 電源 2 サーモモジュール 3・32 スイッチ回路 4 スイッチング素子 5・6 抵抗 7・61・62・63 発振回路 8・9 ダイオード

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーモモジュールと電源との間に接続さ
    れ、サーモモジュールを電源に接続あるいは第1の抵抗
    の一端に接続するスイッチ回路と、 発振出力が第2の抵抗の一端に接続された発振回路と、 前記第1の抵抗の他端と第2の抵抗の他端とが入力に共
    通接続され、前記スイッチ回路を駆動するスイッチング
    素子とからなり、 発振出力に基づくスイッチング素子の動作によってスイ
    ッチ回路がサーモモジュールと電源とを断状態としてサ
    ーモモジュールを第1の抵抗の一端に接続すると、サー
    モモジュールの熱起電力が第1の抵抗を介してスイッチ
    ング素子の入力に供給され、前記熱起電力に応じてサー
    モモジュールと電源との断状態を継続する ことを特徴と
    するサーモモジュール保護回路。
  2. 【請求項2】 電源の一端とサーモモジュールとの間に
    ダイオードを接続すると共に、スイッチング素子と発振
    回路との共通アースと電源の他端との間にもダイオード
    を接続することにより、電源の出力極性が反転した場合
    に逆極性電圧が印加されることを防止することを特徴と
    する請求項1記載のサーモモジュール保護回路。
JP12056893A 1992-04-24 1993-04-23 サーモモジュール保護回路 Expired - Fee Related JP3293236B2 (ja)

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