JP3293067B2 - 無線発信装置を備えた高温融体用プローブ及び当該プローブを用いた高温融体の温度、成分濃度及び物性測定システム並びに測定方法 - Google Patents

無線発信装置を備えた高温融体用プローブ及び当該プローブを用いた高温融体の温度、成分濃度及び物性測定システム並びに測定方法

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JP3293067B2
JP3293067B2 JP19441898A JP19441898A JP3293067B2 JP 3293067 B2 JP3293067 B2 JP 3293067B2 JP 19441898 A JP19441898 A JP 19441898A JP 19441898 A JP19441898 A JP 19441898A JP 3293067 B2 JP3293067 B2 JP 3293067B2
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貴之 乙重
洋志 岩村
博昭 小坂
健 加藤木
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ヘレウス・エレクトロナイト株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温環境下にある
溶融金属等の高温融体の各種特性を、その測定部を融体
中に直接浸漬させて測定したうえ、その測定結果を測定
位置から離れた場所にある操作室にまで送るようにした
高温融体用プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、金属精錬現場の一例である製鋼
における転炉精錬途中の溶鋼の温度や酸素濃度、その他
各種成分濃度等の高温融体の特性を頻繁に測定し、この
測定結果を精錬制御に反映させることが行われている。
このような溶融金属の各種特性の測定には金属製ホルダ
ーに脱着可能に保持された浸漬型プローブが用いられ、
測定終了後にプローブをホルダーから脱却廃棄すること
が行われている。
【0003】浸漬型プローブは、熱電対、成分濃度セン
サ等の各種センサを紙管等の外装管内に組み込んだ構成
であり、これらセンサから出力される起電力はリード線
にて外装管内を経由して外装管基端側に導かれ、例えば
図8に示すように金属製ホルダーhの先端軸jに設けら
れた多数のリング状接点r1にプローブp側の接点r2
を圧接させた多接点構造を介してプローブ内のリード線
をホルダーh内のリード線に電気的に接続し、センサの
起電力である直流電圧をホルダーh内に導いたうえ、更
にこのホルダー内のリード線を外部ケーブルに接続する
ことによってプローブから出力された起電力を測定現場
から離れた場所にある操作室に導いている。そして操作
室に導かれた起電力は、操作室に設置された計器によっ
てその値が表示されたり、あるいは各種分析装置によっ
て処理されたりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の高温融体用プローブやこのプローブを用いた
特性測定システムには、以下、列記するような問題があ
った。 高温の溶融金属からの熱伝搬によるプローブと金属製
ホルダーとの接点部及びプローブホルダー内部のリード
線が高温化することを防ぐためには外装管である紙管に
含ませる耐火材の厚みを充分なものとなすと同時に、紙
質そのものの耐火性を向上させる必要があるが、この目
的に沿う紙管には水分とタール分が含まれているため、
加熱燃焼時に大量のヤニをプローブ内に発生せしめ、こ
のヤニがホルダーとプローブの結合部の接点間に付着し
信号伝達の障害要因となっていた。接点数はセンサ数に
応じてまちまちであるが、凝固温度測定用熱電対と酸素
センサを備えた最も一般的なプローブではその接点数は
4〜6箇所あり、これら複数接点のうちいずれかがヤニ
により絶縁不良を起こす確率は極めて高い。ヤニ付着を
防止する目的で、ランスおよびホルダーを経由して接点
部に対し常時高圧空気や高圧窒素を吹き付けてヤニを吹
き飛ばすことも行われているが、この対策は装置が複雑
となるうえに、メンテナンス費用も増大する。また一般
にこのような対策を講じても、接点部のヤニ付着による
測定不良は完全に防止できない。例えば、転炉吹錬にお
いては、操業中、測定不良が発生すると、不良原因の特
定がなされるが、1回のプローブの取り替えだけで、そ
の不良原因がヤニ付着であると断定することは困難であ
る。したがって、その不良がヤニ付着が原因であると断
定するまでには通常、複数本のプローブを取り替えて測
定を繰り返す必要がある。プローブを取り替えるには、
先ずプローブをマガジンから切り出し、次いでホルダー
に装着し、続いて転炉溶鋼中に浸漬し、その後、脱却す
るというワンサイクル約3分の時間を要する作業を2〜
3回繰り返す必要がある。この約10分ほどの余分な時
間の消費は約20分という決められた吹錬時間内での処
理を困難にし、二次精錬等の下工程とのマッチングに支
障を来たし、転炉工場の操業トラブルにつながる。この
ような致命的な事態を避ける目的で、作業員による定期
的な接点部の清掃も行われているが、このような清掃に
よってもヤニを除去できない場合があり、この場合には
ホルダー自体の交換すら必要となりメンテナンスコスト
の大幅な上昇は避けられなかった。
【0005】ホルダー装着前のプローブの動作確認を
行う手段が存在しないため、ユーザーがプローブの動作
確認を実使用前に確認することはなく、このためホルダ
ーに装着したプローブを実際に溶融金属に浸漬してセン
サからの信号出力の異常を検出して初めてプローブの動
作不良に気づくことがあり、このような場合には、前述
したヤニ付着による測定障害の場合と同様、生産工程ト
ラブルにつながるおそれがあった。プローブ供給メーカ
ではこのような事態を避けるため、出荷時に万全の注意
を払ってプローブの全数検査を実施することにより、出
荷時点でのプローブの動作確認をしているが、輸送途上
での衝撃等のその後の要因によるプローブ不良の発生を
完全になくすことはできず、このためユーザーサイドで
も実際の測定に先だって事前にプローブの動作確認を行
うことが好ましいのはいうまでもないが、その具体的手
段がないため、いまだこの問題は解決していない。
【0006】ホルダー内部には複数本のリード線が配
設される。プローブ径に関し制限があるなかで複数本の
リード線の配設を可能にするためには、必然的にホルダ
ー外装管に用いる金属管の肉厚を薄くせざるを得ない
が、精錬中の溶融金属は激しく流動しているため、肉厚
の薄い外装管ではホルダーの曲損が発生することがあ
る。
【0007】ホルダーから導出されたケーブルは紆余
曲折しながら長距離にわたって精錬設備内を通過する
が、精錬設備の周辺には起重機や変圧器等の電磁波の発
生源が多く存在する。このためこれら電磁波発生源から
のノイズの影響を受けないようにするために、電磁シー
ルド効果を有する高価なケーブルを用いる必要があっ
た。しかもこのケーブルは100m余りの長さを有する
ため、時間的経過のなかで全長の一部が部分的劣化を受
ける確率が高く、通常、1年に1回の交換が必要であ
り、交換の手間と費用を要し、しかも交換はケーブル全
長を一括して交換するものであるから、その費用は多大
なものとなる。
【0008】このように、従来は、 ヤニ付着による測定不良の問題とこれを防止するため
には多大なメンテナンスコストを必要とし、しかもこの
ような対策を施したとしても生産工程トラブルにつなが
りかねない測定不良を完全には防止できないという問
題。 精錬現場で実測定前にプローブの動作確認をする手段
がなく、このため生産工程トラブルにつながる測定不良
を完全に防止できないという問題。 ホルダー内部に複数本のリード線を配設する関係上、
肉厚の薄い外装管を用いざるを得ず、このためホルダー
の曲損事故が発生するおそれがあるという問題。 精錬設備周辺に配置された各装置が発する電磁波の影
響を回避するため、電磁シールド効果を有する高価なケ
ーブルを使用しなければならず、しかもこのケーブルは
定期的に交換する必要もあり、メンテナンスコストが多
大なものとなるという問題。等の多くの問題を内包して
いた。
【0009】本発明はかかる問題点を解決せんとするも
ので、ヤニ付着に起因する測定不良を防止すること、ホ
ルダーの曲損事故をなくすこと、電磁シールド効果を有
する高価なケーブル使用の必要性をなくし、更にこれに
加えて実測定に先だってプローブの動作確認ができる技
術を提供せんとするものであり、これらにより、測定不
良を直接の原因とする生産工程トラブルを皆無となすと
ともに、メンテナンスコストの大幅な低減をはたさんと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく検討した結果、従来、リード線及びケーブルを
用いてプローブ内センサから出力された起電力を有線で
操作室まで導いていたのを、プローブ内に無線発信装置
を組み込み、且つこのプローブを保持する金属製ホルダ
ーをアンテナとして用いれば、上記目的は達成できると
の着想を得、本発明を完成させた。
【0011】請求項1記載の発明は、高温融体の各種特
性を測定するセンサと、このセンサから出力される起電
力を無線信号に変換する無線発信装置とを同一の外装管
内に組み込み、前記無線発信装置のアンテナ線を前記外
装管を脱着可能に保持する金属製ホルダーに電気的に接
続したことを特徴としている。
【0012】このような高温融体用プローブは、金属製
ホルダーに装着されて使用され、測定終了後には、金属
製ホルダーから脱却される。測定は金属製ホルダーに装
着したプローブの先端を高温融体中に一定深さ位置まで
浸漬させ、プローブ先端が焼け落ちるまでにセンサによ
る測定を完了する。センサから出力される起電力は無線
発信装置によって、電波に変換され、金属製ホルダーを
アンテナ代わりにして空中に放射される。プローブは鉄
皮で囲まれた精錬炉内にあるが、ホルダーの全部又は一
部は必ず鉄皮外にあるのでホルダーの外表面から放射さ
れた電波は遠隔地に設置した受信装置に届く。
【0013】本発明の測定対象は、融体であれば特に限
定されないが、測定対象を高温融体とした場合に、その
効果は特に顕著である。これは、上述したように高温融
体にプローブを浸漬すると、プローブ構成部材である紙
管が燃焼してヤニが発生し、このヤニがプローブとホル
ダーとの結合部に付着するが、本発明装置においてはプ
ローブとホルダーとの電気的接触はホルダーをアンテナ
として用いるためのものであって、高周波信号である電
波を伝達できればそれで充分であり、したがって、ヤニ
が付着してもホルダーはアンテナとして充分機能する。
【0014】測定する高温融体の特性も特に限定を受け
ない。例えば、高温融体が溶融金属である場合、測定す
る特性としては融体の温度、酸素濃度等などの各種成分
濃度が通常対象となる。
【0015】プローブに内蔵される無線発信装置への電
源供給は、プローブ外部から行うことも可能であるが、
プローブ内に電池を内蔵させ、この電池から電力を供給
することが好ましい。
【0016】プローブに内蔵した電池は、プローブがホ
ルダーに装着されているか否かに関わらず、無線発信装
置に対して電力を常時供給するようにすることが好まし
い。
【0017】このように内蔵電池から無線発信装置に電
力を常時供給するようにした場合、このプローブは、ホ
ルダーに装着する前は常温を検出して、常温を測定値と
する電波を紙管を通じて放射することとなる。したがっ
てこの電波を検出することでホルダーに装着する前にプ
ローブの動作確認を行うことが考えられる。例えば、プ
ローブをマガジンから一本づつ切り出してホルダーへの
装着位置にまで案内する搬送路の至近位置に、該当プロ
ーブ内の無線発信装置が発信する電波を受信する動作確
認用受信装置を配置し、前記無線発信装置が発信する電
波を受信し、その内容が常温情報であることを確認する
ことによってプローブの動作確認とすることができる。
【0018】無線発信装置の内蔵位置は、センサとの間
のリード線を短くできる理由から、センサに近接配置す
ることが望まれ、例えば凝固温度測定部を備えたプロー
ブではこの凝固温度測定部の上部位置に配置することが
好ましい。
【0019】更に、このような高温融体用プローブに加
えて、このプローブが脱着可能に装着されるアンテナを
兼ねた金属製ホルダーと、前記アンテナを兼ねた金属製
ホルダーより発信された無線信号を受信する受信装置
と、この受信装置が出力する電気信号を解析する解析装
置とを組み合わすことにより、新規且つ有益な高温融体
の特性測定システムが提供される。
【0020】プローブから発信される電波は、アンテナ
としての金属製ホルダーを通じてそのまま空中に放出す
ることもできるが、ホルダー内又は上部に前記無線発信
装置が発信する無線信号を増幅する装置を設けてもよ
い。プローブは各回の測定毎に取り替えられるが、増幅
装置は、損傷しない限りホルダーと一緒に継続使用され
る。
【0021】ホルダーと受信装置との間に、送られてき
た受信電波を増幅した後、送信する中継器を設けてもよ
い。中継器を設ければ、ホルダーから放射される電波が
弱くても確実に電波を受信装置にまで導くことができ
る。この構成は複数の精錬炉が隣接しており、これら隣
接した精錬炉で本プローブを同時使用する際、極めて有
効である。
【0022】本高温融体用プローブの使用方法は前述し
たように、プローブ内のセンサから出力された起電力を
無線発信装置にて電波に変換した後、アンテナ代わりの
金属製ホルダーから電波を放射し、この放射された電波
をプローブ設置位置から離れた位置にある受信機で受信
するという形態をとる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に本発明の詳細を図示した実施
例に基づき説明する。図1、2は本発明の概要を示す説
明図である。本発明のプローブ及び測定システム並びに
測定方法は必ずしも高温融体に限定される訳ではない
が、従来プローブにおいて頻発していた高温融体中での
紙管燃焼に伴うヤニ発生に起因する絶縁不良現象を回避
できる点で、特に高温融体に適用した場合にその効果が
大きい。高温融体としては鉄、銅、アルミ等の溶融金属
あるいは、スラグ、ガラス等の非金属を溶融させたもの
等が例示できるが、これら以外のものであっても良い。
以下の説明では溶融金属として鉄を対象とし、鉄鋼精錬
現場に適用した場合について述べる。
【0024】本発明のプローブPの先端には測定対象で
ある高温融体の各種特性を測定するためのセンサSが組
み込まれ、このセンサSに隣接する位置(図中上方位
置)には無線発信装置Tが組み込まれ、センサSの出力
は短いリード線によって無線発信装置Tに接続されてい
る。無線発信装置TとセンサSとの距離は、周辺ノイズ
のピックアップを避けるために可能な限り短く設定され
る。センサの種類は特に限定されないが、熱電対等の測
温センサや酸素センサ、凝固温度測定による炭素センサ
等の成分濃度測定センサ等が例示できる。図2に示した
ものでは、センサSとしてプローブ浸漬位置での溶融金
属の温度を測温するための第1熱電対S1、炭素濃度測
定を目的とした凝固温度測定用の第2熱電対S2、酸素
センサとしての酸素濃淡電池S3を例示している。
【0025】プローブPは金属製ホルダーHに脱着可能
に装着され、前記無線発信装置Tのアンテナ線がこの金
属製ホルダーHに接続されて、金属製ホルダーHの金属
製外装部をアンテナとして利用している。無線発信装置
Tは前記複数のセンサSからの複数の起電力を、受信側
で分離できるように処理したうえ一括して高周波信号に
変換する。金属製ホルダーHは無線発信装置Tから伝達
された高周波信号をそのまま空中に放射してもよいが、
ホルダー内又は上部に増幅装置Bを設けて信号の増強を
はかってもよい。ホルダーHはアンテナとして利用する
ため、プローブPとの電気的接続が必要であることはい
うまでもないが、その接点構造は電波を伝達できる構成
であれば良いから、極めて単純な構造でよい。また図示
しないが、ホルダーHと遠隔地に設置される受信装置と
の間に受信した電波を増幅して送信する中継器を単数又
は複数設けてもよい。このような中継器を設けることと
すれば、微弱電波であっても電波に含まれる情報を受信
装置にまで確実に伝達することができるため、ホルダー
Hから放出される電波として微弱電波を利用できるよう
になり、互いに隣接する複数の転炉に本プローブを同時
使用した場合でも混信することはない。転炉工場では複
数の転炉が稼働しているケースが多いことを考えると、
中継器を設けることは現実的であるといえる。混信を避
けるために中継器に設けるアンテナに指向性を付与する
ことも好ましい。
【0026】無線発信装置Tの発信周波数は周辺設備が
発するノイズの影響を受けにくい帯域に設定する。本実
施例ではその周波数を300〜500MHzの範囲に設
定している。無線発信装置Tを駆動する電力は、プロー
ブP内に電池を内蔵させ、この電池から電力供給を受け
るようにすることが好ましい。電力供給は金属製ホルダ
ーHを経由してプローブP外部から受けるようにしても
よいが、プローブPとホルダーH間に新たな接点が必要
となるため好ましくない。電池としては乾電池やボタン
電池等の一次電池を用いることができる。
【0027】電源として一次電池を用いる場合には電源
のON−OFFを行わない場合と行う場合とがあるが、
前者のほうが複数の理由から好ましい。先ず第1の理由
は、プローブPに電源のON−OFF機構を設ける場
合、プローブ構造の複雑化が避けられないうえに、この
機構自体が新たな接点不良個所となる可能性があるから
であり、第2の理由は、電源のON−OFF機構を設け
ず、電力を無線発信装置に常時供給する構成とすること
で、ホルダーHへの装着前にプローブの動作確認が行え
るという特筆すべき効果を有するためである。無線発信
装置に電力を常時供給させる場合、電池容量はプローブ
のストック期間を考慮して決定する必要がある。
【0028】ホルダー装着前のプローブの動作確認は、
例えば図3において転炉Fの側部に配置されるプローブ
マガジンM(以下、単にマガジンMと称す)にプローブ
Pの動作確認用受信装置を配置することによって実現で
きる。この詳細は図4で示される。図4に示すように、
プローブPは80〜100本のプローブPが収容された
マガジンMから使用するプローブPを一本ずつ切り出し
て、プローブ立ち上げ位置12の載置テーブル12a上
に載せた後、この載置テーブル12aを回転させてプロ
ーブPを立ち上げ、このプローブPを図示外のホルダー
に装着しているが、例えば、前記載置テーブル12aの
下面に、プローブPの動作確認を行うための動作確認用
受信装置13を設け、この動作確認用受信装置13によ
ってプローブP内の無線発信装置Tから発信される電波
を受信し、この受信電波を解析することでプローブPの
正常動作を確認することが考慮される。載置テーブル1
2aの下面に設けられる動作確認用受信装置13は可能
な限り、載置テーブル12a上のプローブP内の無線発
信装置に接近させて設置し、マガジンM内のプローブP
から発信される電波の影響を受けないようにすることが
好ましい。ここでは、載置テーブル12aの下面に動作
確認用受信装置13を配置したが、動作確認用受信装置
13の配置位置はマガジンMから切り出されたプローブ
PがホルダーHに装着されるまでの搬送途上におけるプ
ローブPの至近距離であれば、他の位置に設置すること
もできる。正常動作しているか否かの判断は、例えば、
得られた測温結果が室温を示していれば正常と判断し、
そうでなければ異常と判断する等である。尚、本プロー
ブPに組み込まれる測温素子は、鉄鋼精錬の場合であれ
ば、摂氏1200〜1800度の高温領域での測定を前
提としているため、室温検出に際しては計器の倍率をあ
げる必要がある。室温検出は単なる動作確認用であるか
ら、精度は不要である。
【0029】一方、電源のON−OFFを行う場合、電
源のON−OFFは金属製ホルダーHとの装着構造と連
動させることが好ましい。例えば金属製ホルダーHに装
着することで自動的にON状態となるよう構成すること
が望まれる。このような構成であれば、プローブPの金
属製ホルダーHへの装着と同時に、無線発信装置Tから
何らかの電波が発信されるため、ホルダー装着時にこの
発信の有無を確認することで浸漬前にプローブ不良を検
出することができる。
【0030】このようなプローブPは図3に示すよう
に、転炉工場の上部デッキから吊り下げられた金属製ホ
ルダーHに装着されて転炉Fに挿入され、その先端部所
定範囲が溶鋼中に浸漬されて溶鋼の温度、各種成分濃度
がセンサSによって測定される。センサSから出力され
た起電力は無線発信装置Tによって高周波信号に変換さ
れた後、金属製ホルダーHをアンテナ代わりにして空中
に電波が放出される。プローブは鉄皮で囲まれた転炉F
内にあるため、プローブ内の無線発信装置Tが発する電
波が直接、転炉F外に出ることは困難であるが、ホルダ
ーHはその上部が転炉F外に出ていることから、ホルダ
ーHから放射された電波は操作室に設置された受信装置
に確実に到達する。
【0031】一方、受信側の装置は転炉設備から離れた
操作室内部に置かれる。一般的にはこの操作室はホルダ
ーHから直線距離で20〜40m離れた位置に設置され
る。受信側設備は、図1及び図2に示すように、前記電
波を受信してセンサSが検出した起電力を再現する受信
装置Rと、この再現された起電力に基づいて溶融金属の
温度や各種成分濃度を解析する解析装置Aと、これら解
析結果を転炉の操業条件にフィードバックする制御装置
Cとを備えている。受信装置Rは、受信した電波から各
センサの起電力に対応する各信号を分離する。分離され
た各信号はプローブP内のセンサSの起電力に対応して
いればよく、必ずしも原信号どおり再現される必要はな
い。
【0032】このようなプローブPを同一工場内で複数
個用いる場合は、前述したように中継器等を設けること
でホルダーHから放射される電波を弱めて混信を避けた
り、更にこの中継器に設けるアンテナに指向性を持たせ
たりする必要がある。また他の方法として各プローブP
から放射される電波の周波数を異ならせることも考えら
れる。
【0033】本発明は、例えば製鋼用転炉に設置される
サブランス装置に適用できる他、RH脱ガス装置等の二
次精錬設備に設置されるプローブ昇降機等に適用でき
る。その他、適用可能性のある設備としては、連続鋳造
のタンディッシュ、モールド、電気炉、銅精錬の自溶
炉、転炉、精製炉、誘導炉等が挙げられる。
【0034】図5〜7は前述したプローブPのより詳細
な実施例である。図5はホルダーHに装着されたプロー
ブPを示し、図5は前記プローブPにおける無線発信装
置T収容箇所を中心とした部分の拡大図である。プロー
ブP後部には、その先端側一定範囲を前記プローブPに
内嵌させたプローブPの一部としての軸紙管6が延設さ
れ、この軸紙管6のほぼ全長にわたって、ホルダーH先
端の細径部7を深く嵌入させている。
【0035】プローブPは外装管1の先端位置に耐火セ
メントで支持した酸素センサ2を配し、その背後位置で
ある外装管1内部には試料採取容器3及び試料流入室4
を設け、更に前記試料流入室4に対応する外装管1の外
周面位置に流入口5を開設している。そして酸素センサ
2には酸素濃淡電池と熱電対が一体的に組み込まれてお
り、前記熱電対によって測定される測温値は酸素濃度測
定のために用いられる他、溶融金属の温度変化をリアル
タイムに測温する為の手段としても利用される。試料採
取容器3には凝固温度測定用の熱電対8が垂下され、そ
の感温部8bは当該試料採取容器3の深さ方向略中央に
至る位置まで到達させている。また熱電対8の基端側は
その周囲を補強された状態で試料流入室4内を縦断させ
ている。
【0036】前記酸素センサ2から導出されたリード線
2aと、前記凝固温度測定用の熱電対8から導出された
リード線8aは凝固温度測定部の一部としての試料流入
室4の上部位置に一旦集められている。酸素センサ2及
び熱電対8から導出されるリード線2a,8aは周辺ノ
イズをピックアップしないように、その長さを最小限に
とどめている。無線発信装置Tは前記リード線の集合地
点、即ち、凝固温度測定部の直上位置に配置され、その
反対面は接点連結部材9を介して金属製ホルダーHの先
端面と当接させている。この実施例では、無線発信回路
のアンテナ線を接続した構成としている。このような構
成とすることでプローブPをホルダーHに装着する動作
を行うことで、ホルダー細径部7の先端面が接点連結部
材9を介して無線発信装置Tを加圧することとなり、金
属製ホルダーHをアンテナとして利用するのに十分な密
着性を得ることができる。
【0037】プローブPとホルダーHとの電気的接触は
電波、即ち高周波信号が伝達できるものであれば充分で
ある。また紙管燃焼に伴い発生したヤニがこれら接点部
分に付着した場合でも、高周波信号はヤニ中を流れて電
気的結合はなされる。プローブPのサブランスへの装着
確認は操作室でプローブPから発生する室温を検知する
ことで行える。
【0038】図7は無線発信回路から導出されるアンテ
ナ線とホルダーHとの導通を得るためのより好ましい例
を示している。その構成は軸紙管6の内周面に当該軸紙
管6の軸方向に沿った銅製の突条10を周方向に等間隔
で3条設け、これら突条10に無線発信装置Tのアンテ
ナ線を接続するとともに、これら突条10が設けられた
空間にホルダー細径部7を圧入することで、無線発信装
置Tのアンテナ線とホルダーHとの導通をはかるもので
ある。この構成はホルダー細径部7と3本の突条10と
が長手方向一定範囲にわたって接触する構造であるた
め、導通は確実なものとなる。
【0039】プローブPとホルダーHとの電気的接続構
造としては他のものも適宜採用でき、例えば、拡縮する
リングに金属製ホルダーHの表面金属製の細径部7を挿
入させたり、あるいはバネ片を相手面に当接させること
等が適宜採用できる。
【0040】
【実施例】本発明者は図5で説明したプローブを各種精
錬設備に適用し、本発明の効果を確認した。 (実施例1)製鋼用250T転炉に設置されたサブラン
ス装置に適用して、100日間の連続操業を行い、この
間、3500回のプローブの脱着作業を行った。その結
果、この期間中、測定信号が絶えたり、信号中にノイズ
が混入するといった測定不良の発生は一度もなく、初期
の目的どおり、メンテナンスフリーの設備となすことが
できた。これにより、作業員の負担を大幅に低減するこ
とが可能となり、且つメンテナンスコストも大幅に低減
できた。また直流電圧を授受する多接点構造を廃止した
ためヤニ取り作業の必要性がなくなり、作業員の負荷軽
減、転炉稼働率の向上が実現された。ホルダーの交換回
数も僅か2ヶ月に1回に激減した。これにより1炉あた
り1ヶ月50万円のメンテナンスコストの低減がはかれ
た。更に1炉あたり全長100メートルに及ぶ電磁シー
ルド効果を有する高価なケーブルが不要となったうえ
に、従来、定期的に行なっていたケーブルの交換作業も
不要となった。これによっても1炉あたり年間50万円
のメンテナンスコストの低減がはかれた。以上のメンテ
ナンスコストの低減効果を総合すると、例えば、3基の
転炉を有する転炉工場では少なくとも年間約2000万
円の大幅なコスト低減が可能となることが確認できた。
【0041】(比較例1)前記実施例1と同様、製鋼用
250T転炉に設置されたサブランス装置に図8として
示した接点構造を有するプローブを適用した。接点への
ヤニ付着を防止するために高圧窒素を吹き付けて接点の
清掃を行っていたにも拘わらず、作業員が1日3回、炉
上にまで登り、ヤニの拭き取りを行なう作業が必要であ
った。また、このような処置を行っても1週間に1〜2
回程度、ホルダーHを交換する必要があった。また長尺
な補償導線が必要であり、補償導線の定期的交換に加え
て、臨時に交換する必要性もしばしば生じ、多大のメン
テナンスコストを要した。
【0042】(比較例2)ホルダーHをアンテナとして
用いた効果を確認するために、前記実施例1と同じ設備
を対象とした測定を、ホルダーHをアンテナとして用い
ない構造に改造したプローブを用いて行った。改造プロ
ーブの製作は、実施例1で使用したプローブの内部配線
における、無線発信装置Tから導出されるアンテナ線の
終端付近を一定範囲にわたって切断除去し、無線発信装
置TとホルダーHとの高周波的接続を絶つことで行っ
た。結果は、ノイズが多くて測定が全くできなかった。
受信電波が微弱であり、この微弱電波から、有効な信号
を得るべく、受信側での増幅を行ったが、ノイズを分離
することが困難であり、有効な信号を検出できなかっ
た。尚、測定の障害となったノイズの発生源は転炉周辺
に配置された起重機や変圧器であると推測された。
【0043】(実施例2)製鋼用250T取鍋でのRH
真空脱ガス装置に設置されたプローブ昇降機に適用し
て、100日間操業を行い、この間、3500回のプロ
ーブの脱着作業を行った。ホルダー交換が1週間に1回
から2ヶ月に1回に激減し、月間約50万円のメンテナ
ンスコストの低減に成功した。
【0044】
【発明の効果】本発明者は請求項1として、高温融体の
各種特性を測定するセンサと、このセンサから出力され
る起電力を無線信号に変換する無線発信装置とを同一の
外装管内に組み込み、前記無線発信装置のアンテナ線を
前記外装管を脱着可能に保持する金属製ホルダーに電気
的に接続したプローブを提案した。また請求項6では、
この高温融体用プローブと、このプローブが脱着可能に
装着されるアンテナを兼ねた金属製ホルダーと、前記金
属製ホルダーより放射された無線信号を受信する受信装
置と、この受信装置が出力する電気信号を解析する解析
装置とよりなる高温融体の温度、成分濃度及び物性測定
システムを提案した。更に請求項9では、各種特性を測
定するセンサを組み込んだ高温融体用プローブ内に無線
発信装置を組み込み、前記各センサからの出力信号を無
線信号に変えたうえ、このプローブが脱着可能に保持さ
れる金属製ホルダーをアンテナ代わりに用いて前記無線
信号を放射し、この放射された無線信号を遠隔地に設置
した受信機で受信して解析してなる高温融体の特性測定
方法を提案した。
【0045】本発明は、このようにセンサから出力され
る直流電圧である起電力をプローブ内に組み込んだ無線
発信装置によって高周波信号である電波に変換し、この
変換後の電波をプローブを保持する金属製ホルダーをア
ンテナ代わりに利用して空中に放射し、この放射された
電波を遠隔地に配置した受信装置によって受信したう
え、解析することとし、従来のこの種装置に必須であっ
た、プローブとホルダー間での多接点構造を用いた直流
電圧である起電力の授受をなくしたので、以下列記する
ような作用効果を奏する。
【0046】直流電圧を授受する多接点構造を持たな
いため、ヤニ付着による絶縁不良を原因とした測定不良
が発生することをなくせる。本発明では金属製ホルダは
アンテナとして用いるものであり、金属製ホルダーとの
電気的接触は単接点で且つ伝達する信号も高周波信号で
あるから、ヤニの付着により導通が阻害される確率自体
が低いうえに、仮に接触部にヤニが付着した場合でも、
伝達する信号が高周波信号である電波であることからヤ
ニの発生が測定信号の受信装置への伝達を阻害するおそ
れは全くない。したがって、従来のように接点部に高圧
空気や高圧窒素を吹き付ける複雑な機構等を必要としな
いうえに、接点部を頻繁に点検清掃したり、定期的にホ
ルダーを交換する作業も不要となり、メンテナンスコス
トの飛躍的な低減が可能となる。
【0047】ホルダーはアンテナ代わりに用いられる
だけで、ホルダー内部には多数本のリード線を配設して
いないからホルダーの外装管として厚肉のものを用いる
ことができるから、ホルダーが曲損することはない。
【0048】電磁シールド効果を有する高価なケーブ
ルを用いる必要がないから、ケーブル費用及び定期的な
ケーブル交換費用も不要となり、メンテナンスコストの
大幅な低減が可能となる。
【0049】金属製ホルダーと無線発信装置のアンテ
ナ線との接触は単接点構造で且つ完全接触させる必要も
ないから結合部の構造を単純化でき、またプローブやホ
ルダー内部には多数本のリード線を配設する必要がない
から、プローブやホルダーの構造を単純化でき、これら
の故障頻度を大幅に低減することができる。また。そし
て金属製ホルダーから操作室の受信装置にいたる経路に
はコネクタ類は存在しないから、これら部分の接触不良
に起因する測定不良をなくすことができる。
【0050】請求項3記載のように、プローブに電池を
内蔵させ、この電池から無線発信装置に電力を供給する
ようにした場合は、無線発信装置に外部から電力を与え
る必要がないので、金属製ホルダーとの接点をアンテナ
線のみとすることができる。
【0051】請求項4記載のように、プローブがホルダ
ーに装着されているか否かに関わらず、無線発信装置に
対して電力を常時供給するようにした場合は、電源のO
N−OFF機構を必要としないから、プローブ構造が単
純化できる。またホルダー装着前にプローブの動作確認
を行うこともできる。
【0052】請求項7記載のように、高温融体用プロー
ブを脱着可能に保持する金属製ホルダーに、前記プロー
ブが発信する無線信号を増幅する装置を設けた場合に
は、無線発信装置から出力される電波が微弱電波であっ
ても使用できるから、無線発信装置の小型化がはかれ、
特に電源として電池を用いた場合には、電池寿命の長寿
命化がはかれる。
【0053】請求項8記載のように、ホルダーと受信装
置との間に、送られてきた受信電波を増幅した後、送信
する中継器を設けた場合、ホルダーから放射させる電波
は弱くてよいので、隣接設置した複数の精錬炉のそれぞ
れに本プローブを同時使用した場合でも互いに混信する
ことはない。
【0054】請求項10記載のように、無線発信装置に
電力を常時供給するようにし、且つこのプローブをマガ
ジンから一本づつ取り出してホルダーへの装着位置にま
で案内する搬送路の至近位置に、該当プローブ内の無線
発信装置が発信する電波を受信する動作確認用受信装置
を配置した場合、プローブの動作確認をホルダーに装着
する前に確認することができるので、不良プローブがホ
ルダーに装着されることを完全に防止できる。したがっ
て、従来のようにホルダーに装着したプローブを融体に
浸漬して初めてプローブの不良に気づき、プローブの交
換作業を行うといった無駄がなく、プローブ不良に起因
する生産工程トラブルをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示す説明図
【図2】本発明の概要を示す説明図
【図3】本発明を転炉に適用した説明図
【図4】プローブのマガジンに動作確認用受信装置を設
けた実施例を示す説明図。
【図5】本発明のプローブの一実施例を示す断面図
【図6】同プローブの先端部及び無線発信装置内蔵箇所
周辺の構造を示す拡大断面図
【図7】無線発信装置から導出されるアンテナ線とホル
ダー細径部との接触構造を示した説明図
【図8】従来のプローブと金属製ホルダーとの多接点接
合部を示す断面図
【符号の説明】
P プローブ S センサ T 無線発信装置 R 受信装置 S1 熱電対 S2 熱電対 S3 酸素濃淡電池 A 解析装置 B 増幅装置 C 制御装置 F 転炉 H 金属製ホルダー M プローブマガジン 1 外装管 2 酸素センサ 2a リード線 3 試料採取容器 5 流入口 6 軸紙管 7 細径部 8 熱電対 8a リード線 8b 感温部 9 接点連結部材 10 突条 12 プローブ立ち上げ位置 12a 載置テーブル 13 動作確認用受信装置 h 金属製ホルダー j 先端軸 r1 リング状接点 p プローブ r2 接点
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01K 7/00 G01K 7/00 Z G01N 25/00 G01N 25/00 Z 33/20 33/20 F (72)発明者 加藤木 健 大阪府高槻市三島江1−7−40 ヘレウ ス・エレクトロナイト株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−213735(JP,A) 特開 平7−110265(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 1/02 G01K 1/14 C21C 5/46 C21C 7/00 F27D 21/00 G01K 7/00 - 7/02 G01N 25/00 G01N 33/20

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温融体の各種特性を測定するセンサ
    と、このセンサから出力される起電力を無線信号に変換
    する無線発信装置とを同一の外装管内に組み込み、前記
    無線発信装置のアンテナ線を前記外装管を脱着可能に保
    持する金属製のホルダーに電気的に接続してなる高温融
    体用プローブ。
  2. 【請求項2】 測定する高温融体が溶融金属であり、測
    定する溶融金属の特性が溶融金属の温度、各種成分濃度
    である請求項1記載の高温融体用プローブ。
  3. 【請求項3】 プローブに電池を内蔵させ、この電池か
    ら無線発信装置に電力を供給するようにした請求項1又
    は2記載の高温融体用プローブ。
  4. 【請求項4】 プローブに内蔵された電池は、プローブ
    がホルダーに装着されているか否かに関わらず、無線発
    信装置に対して電力を常時供給するようにした請求項3
    記載の高温融体用プローブ。
  5. 【請求項5】 無線発信装置の内蔵位置を凝固温度測定
    部の上部位置となした請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の高温融体用プローブ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項記載の高温
    融体用プローブと、このプローブが脱着可能に装着され
    るアンテナを兼ねた金属製のホルダーと、前記ホルダー
    より放射された無線信号を受信する受信装置と、この受
    信装置が出力する電気信号を解析する解析装置とよりな
    る高温融体の温度、成分濃度及び物性測定システム。
  7. 【請求項7】 プローブを保持するホルダー内又は上部
    に、プローブ内の無線発信装置が出力する無線信号を増
    幅する装置を設けた請求項6記載の高温融体の温度、成
    分濃度及び物性測定システム。
  8. 【請求項8】 ホルダーと受信装置との間に、送られて
    きた受信電波を増幅した後、送信する中継器を設けた請
    求項6又は7記載の高温融体の温度、成分濃度及び物性
    測定システム。
  9. 【請求項9】 融体の各種特性を測定するセンサを組み
    込んだ高温融体用プローブ内に無線発信装置を組み込
    み、前記各センサからの出力信号を無線信号に変えたう
    え、当該プローブが脱着可能に保持される金属製ホルダ
    ーをアンテナ代わりに用いて前記無線信号を放射し、こ
    の放射された無線信号を遠隔地に設置した受信機で受信
    したうえ解析してなる高温融体の温度、成分濃度及び物
    性測定方法。
  10. 【請求項10】 内蔵した電池から電力の常時供給を受
    けるようにした請求項4記載のプローブをマガジンから
    一本づつ取り出してホルダーへの装着位置にまで案内す
    る搬送路の至近位置に、該当プローブ内の無線発信装置
    が発信する電波を受信する動作確認用受信装置を配置
    し、常温を感知したプローブが発信する電波を受信し
    て、ホルダー装着前にプローブの動作確認を行うように
    した高温融体の温度、成分濃度及び物性測定方法。
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