JP3293002B2 - 燃焼器 - Google Patents

燃焼器

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JP3293002B2 JP11986093A JP11986093A JP3293002B2 JP 3293002 B2 JP3293002 B2 JP 3293002B2 JP 11986093 A JP11986093 A JP 11986093A JP 11986093 A JP11986093 A JP 11986093A JP 3293002 B2 JP3293002 B2 JP 3293002B2
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三郎 丸子
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株式会社日本ケミカル・プラント・コンサルタント
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温で、かつ極低NO
xの燃焼ガスを得るための燃焼器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の燃焼器としては特開平2
−21105号公報で開示されたものがある。この従来
の燃焼器は図1に示すようになっており、図中aは外
筒、bはこの外筒aの内側に略同心状にして配置された
内筒であり、これらはセラミックスにて構成されてい
る。そしてこの両筒a,bにてリング状の往側流路c
と、この往側流路c内に配置される円筒状の復側流路d
が構成され、往側流路cの上流端は閉じられ、下流端は
復側流路dの上流側に、外筒aの端部で構成される空間
にて折り返し状に連通されている。そして上記往側流路
cの上流端部の側壁に主流入口eと、補助流入口fとが
開口されており、また復側流路dの下流端部は出口gに
開口されている。また上記往側流路cの下流端部と往側
上流路dの下流端部にはそれぞれドーナツ状、栓状に形
成したセラミックス製のハニカム状流路h,iが介装さ
れている。上記外筒aは断熱材jを介して外枠kに支持
されている。
【0003】上記往側流路cの上流側に設けられた主流
入口eには燃料混合器mが、また補助流入口fにはパイ
ロットバーナnがそれぞれ接続されている。そして上記
燃料混合器mには予熱空気流入管oと、燃料流入管pと
が接続されており両流入管o,pから流入された空気と
燃料は空気−燃料混合部qにて混合されて燃料混合ガス
として往側流路cの上流側へ流入されるようになってい
る。またパイロットバーナnは空気流入管rと燃料流入
管sが接続されていて、このパイロットバーナnの燃料
ガスは往側流路cの上流側へ流入されるようになってい
る。
【0004】上記構成において、まずパイロットバーナ
nを運転してこれからの燃焼ガスを燃焼器の往側流路c
内に流入させてこの往側流路cの上流側の外筒aと内筒
bを加熱する。そしてこの部分が約900℃以上に加熱
された時点で燃料混合器mを作動させて往側流路cの上
流側への燃料混合空気を流入させる。このとき、上記パ
イロットバーナnは直ちに、あるいは多少オーバラップ
して停止させる。
【0005】上記状態で、燃料混合器mより主流入口e
を介して流入した燃料混合ガスは往側流路cの加熱され
た上流側の外筒a、内筒bの側壁に接触して燃焼を開始
し、その燃焼ガスは往側流路cから復側流路dを通って
出口gより排出され、この間に上記両流路c,dの各側
壁は順次加熱されてゆき、これにより、上記燃料混合器
mより流入した燃料混合ガス中の燃料は順次燃焼して復
側流路dの出口に達するまでに完全に燃焼される。この
場合、燃料混合器mでの燃料は燃焼ガスの温度が120
0〜1400℃になるように空気中に混合する。
【0006】上記燃焼作用時において、往側流路cの上
流部で開始された燃焼は往側流路cから復側流路dを通
る間にわたって継続され、内筒bはこれの往側と復側の
双方から加熱される。また燃焼ガスは往側流路cの下流
端と、往側流路dの下流端にそれぞれ設けられたハニカ
ム状流路h,iを通る間に完全燃焼される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の燃焼器で
は、1つの燃焼器に対して1つの燃料混合器mが用いら
れていたため、NOxが少ない燃焼状態においての燃焼
ガス量の調節(タウンダウン)はせいぜい1:10と小
さく、これを大きくとることはできなかった。またその
燃焼経路は外筒aと内筒bにて構成される往側流路cか
ら復側流路dを折り返し状になっていることにより、そ
の構成が複雑となるという問題があり、さらに燃焼量が
大きくなるとセラミックパイプを多管状にする必要があ
り、また外筒周辺の温度も高温になることから、これを
囲繞する断熱材スリーブが大きくなってしまい、装置が
大型となり、コスト高となって実用上不便であった。
【0008】本発明は上記のことに鑑みなされたもの
で、極低NOxの燃焼器を低価格で提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る燃焼器は、軸方向一方を開放出口とし
た主燃焼室1の他端部の軸心部にパイロット燃焼ガス1
8を噴出するパイロット燃焼用混合気噴出口4aを設
け、このパイロット燃焼用混合気噴出口4aの周囲に、
半径方向に離間する複数の位置に主混合気吹出口5,6
をそれぞれ円周方向に多数個設け、半径方向に離間する
各主混合気吹出口5,6のそれぞれを、異なる混合気室
12,13を介してそれぞれ異なる主燃焼用燃料混合器
14,15に接続し、パイロット燃焼用混合気噴出口4
aに接触燃焼器19の出口を臨ませ、この接触燃焼器1
9にパイロットバーナ4を接続した。
【0010】
【作 用】主燃焼用混合気はパイロット燃焼用混合気噴
出口4aの周囲に設けた主混合気吹出口5,6よりパイ
ロット燃焼ガス18の周囲部に供給され、このパイロッ
ト燃焼ガス18の周囲部に接触した部分から次々と、あ
たかも連鎖反応を起こすようにして燃焼される。主燃焼
用燃料混合器14,15を選択的に運転することによ
り、主燃焼室1へ吹き込まれる主燃焼用混合気の量が調
整されてタウンダウンを大きくできる。そしてパイロッ
ト燃焼用混合気噴出口4aからのパイロット燃焼ガス1
8は、パイロットバーナ用燃料混合器4から流入した燃
焼ガスが接触燃焼器19にて完全燃焼された状態で噴出
される。
【0011】
【実 施 例】本発明の実施例を図2に基づいて説明す
る。図中1は軸方向の一方を開放された円筒状で、かつ
外皮2の内側に耐火材3を内張りして構成された主燃焼
室である。そしてこの主燃焼室1の閉塞した方の端壁の
中央部にはパイロット燃焼用混合気噴出口4aが設けて
る。このパイロット燃焼用混合気噴出口4aの周囲部
に第1及び第2の主混合気吹出口5,6が、半径方向に
位置をずらせて、かつそれぞれは円周方向に複数個設け
てある。主燃焼室1の開放端にはダクト7が接続され
る。そして、上記パイロット燃焼用混合気噴出口4aに
は接触燃焼器19の出口が臨ませてあり、この接触燃焼
器19にパイロットバーナ用燃料混合器4が接続されて
いる。
【0012】上記接触燃焼器19において、20はパイ
ロット燃焼室で、21はその外皮、22は耐火材であ
る。23はパイロット燃焼室20内に設けた炭化硅素製
のパイプで、このパイプ23の一端はパイロット燃焼用
混合気噴出口4a側に対向し、他端はパイロット燃焼室
20の奥端側に開口されている。パイロット燃焼室20
の外周壁にパイロットバーナ用燃料混合器4が取付けて
ある。このパイロットバーナ用燃料混合器4に直通する
流入口からパイプ23の奥側端部の間にドーナツ状で、
かつ炭化硅素製のハニカム24が介装してある。この場
合のスタート用のパイロットバーナは25で示す。
【0013】上記パイロットバーナ用燃料混合器4には
パイロットバーナ用空気と燃料の入口が設けられてあ
り、9はその空気供給路、10は燃料供給路である。ま
た第1、第2の主混合気吹出口5,6のそれぞれには燃
焼室1の外側に環状に設けた混合気室12,13が接続
してあり、この各混合気室12,13には第1、第2の
主燃焼用燃料混合器14,15が接続されている。そし
てこの各主燃焼用燃料混合器14,15には空気供給路
16と燃料供給路17とが接続されている。
【0014】この構成において、まずスタート用のパイ
ロットバーナ25にてパイロットバーナ用燃料混合器4
から噴出するパイロット燃焼用混合気に点火することに
より、パイロットバーナ用燃料混合器4から流入した燃
焼ガスは接触燃焼器19のパイロット燃焼室20よりハ
ニカム24を通る間に接触燃焼により完全燃焼がなさ
れ、このパイロット燃焼ガスがパイプ23の一端からパ
イロット燃焼用混合気噴出口4aを介して主燃焼室1へ
パイロット燃焼ガス18となって噴出される。ついで各
主混合気吹出口5,6から主燃焼用混合気を流入させ
る。このとき、この主燃焼用混合気はパイロット燃焼ガ
ス18の周囲部に供給される。従ってこの主燃焼用混合
気は上記パイロット燃焼ガス18とは急速には混合せ
ず、パイロット燃焼ガス18の周囲部に接触した部分か
ら次々と、あたかも連鎖反応を起こすように燃焼し、主
燃焼室1の出口に至る間にその全量の燃焼が完了する。
【0015】このときの燃焼温度は主燃焼用燃料混合器
14,15からの主燃焼用混合気の燃料成分の濃度によ
ってきめられるが、本発明に用いられる燃焼器としての
燃焼温度は1500℃以下に設定され、上記主燃焼用混
合気の濃度は稀薄で爆発限界以上となっているので火炎
は生じない。そのため、この主燃焼用混合気には火炎伝
播が生じないので、これがパイロット燃焼ガス18に急
速に混合しても燃焼しない。
【0016】上記作用において、この接触燃焼器19を
用いたパイロットバーナ用燃料混合器4では、1400
℃の燃焼温度でNOxは酸素換算10PPM程度とな
る、またこの場合には、パイロットバーナ用燃料混合器
4の燃焼量は全体の燃焼量の20%程度が必要となる。
【0017】また上記作用において、燃焼量を少なくし
たい場合には、例えば第2の主燃焼用燃料混合器15を
停止して半径方向外側の第2の主混合気吹出口6からの
主燃焼用混合気の吹出しを停止して主燃焼室1内での燃
焼量を少なくする。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、主燃焼室1へ流入する
パイロット燃焼ガス18の周囲から要求される燃焼温度
となるような濃度の主燃焼用混合気をこのパイロット燃
焼ガス18の流れ方向と同一方向に流して燃焼するよう
にしたことにより、主燃焼用混合気を燃焼させるための
構成が簡単になって安価にすることができる。また上記
主燃焼用混合気はパイロット燃焼ガス18の周囲で連鎖
反応的に燃焼されることにより燃焼器から得られる燃焼
ガス中のNOxを極めて少なくすることができる。
【0019】また上記主燃焼室1へ吹き込まれる主燃焼
用混合気の量は主燃焼用燃料混合器14,15を選択的
に運転することにより任意に変えることができることに
より、タウンダウンを大きくとることができる。そして
上記パイロットバーナ用燃料混合器4の燃焼ガス接触
燃焼器19を通ことにより一層NOxを少なくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…主燃焼室、2,21…外皮、3,22…耐火材、4
…パイロットバーナ用燃料混合器、4a…パイロット燃
焼用混合気噴出口、5,6…主混合気吹出口、7…ダク
ト、9,16…空気供給路、10,17…燃料供給路、
12,13…混合気室、14,15…主燃焼用燃料混合
器、18…パイロット燃焼ガス、19…接触燃焼器、2
0…パイロット燃焼室、23…パイプ、24…ハニカ
ム、25…パイロットバーナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−57822(JP,A) 特開 昭52−74929(JP,A) 特開 昭59−77206(JP,A) Preliminary Devel opment of Premixed Low NOx Combustor for Gas Turbine,P ROCEEDINGS OF THE 1991 YOKOHAMA INTERN ATIONAL GAS TURBIN E CONGRESS,日本,GAS TURBINE SOCIETY OF JAPAN,I−191〜I−195 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23C 11/11 322 F23C 11/11 325 F23Q 11/00 - 11/04 F23R 3/28 F23R 3/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向一方を開放出口とした主燃焼室1
    の他端部の軸心部にパイロット燃焼ガス18を噴出する
    パイロット燃焼用混合気噴出口4aを設け、このパイロ
    ット燃焼用混合気噴出口4aの周囲に、半径方向に離間
    する複数の位置に主混合気吹出口5,6をそれぞれ円周
    方向に多数個設け、半径方向に離間する各主混合気吹出
    口5,6のそれぞれを、異なる混合気室12,13を介
    してそれぞれ異なる主燃焼用燃料混合器14,15に接
    続し、パイロット燃焼用混合気噴出口4aに接触燃焼器
    19の出口を臨ませ、この接触燃焼器19にパイロット
    バーナ用燃料混合器4を接続したことを特徴とする燃焼
    器。
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CN109469902B (zh) * 2018-12-19 2024-07-05 陕西环通标准锅炉有限公司 一种低氮低耗低噪全预混器

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Preliminary Development of Premixed Low NOx Combustor for Gas Turbine,PROCEEDINGS OF THE 1991 YOKOHAMA INTERNATIONAL GAS TURBINE CONGRESS,日本,GAS TURBINE SOCIETY OF JAPAN,I−191〜I−195

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