JP3290493B2 - 楽器用弦の芯材および当該芯材を用いた楽器用弦 - Google Patents

楽器用弦の芯材および当該芯材を用いた楽器用弦

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JP3290493B2 JP04745193A JP4745193A JP3290493B2 JP 3290493 B2 JP3290493 B2 JP 3290493B2 JP 04745193 A JP04745193 A JP 04745193A JP 4745193 A JP4745193 A JP 4745193A JP 3290493 B2 JP3290493 B2 JP 3290493B2
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久昭 植場
一晃 大橋
芳夫 須永
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、楽器用弦の芯材および
当該芯材を用いた楽器用弦に関するものであり、詳しく
は、フツ化ビニリデン系樹脂を構成材料とし、特に、バ
イオリン弦やその他の楽器の低音弦として優れた効果を
発揮し得る楽器用弦の芯材および当該芯材を用いた楽器
用弦に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バイオリン弦などの楽器用弦は、芯材に
金属線を密着巻回して構成される。そして、芯材の種類
に応じて幾つかの楽器用弦が知られているが、バイオリ
ン弦としては、ガット弦、ナイロン弦が主流となってい
る。しかしながら、ガット弦は、音合わせに長時間を要
し、しかも、湿度に非常に敏感であることから、音程が
変化し易く且つ切断し易いと言う欠点がある。更に、ガ
ット弦は、材料として動物の腸を使用しているため、天
然資源の保護や動物愛護の観点から問題があり、また、
高価であるばかりか、将来は材料不足となると考えられ
る。一方、ナイロン弦は、吸水性を有するために材質の
経時変化が比較的激しく、その結果、音程が時間と共に
変化して音合わせが容易ではない。しかも、ナイロン弦
は、吸水して音の透明感が低下し、更に、振動エネルギ
ーが小さいため、音量が少なく、しかも、音色に深みが
なくて単調過ぎる傾向がある。
【0003】本発明者等は、先に、フツ化ビニリデン系
樹脂製モノフィラメントから成る楽器用弦について提案
した(特公平2−36958号公報)。この発明は、楽
器用弦の複雑な音色についての詳細な解析の結果、各種
の特性を同時に満足する上記のモノフィラメントがギタ
ーの高音弦として優れていることを確認して完成された
発明である。しかしながら、上記発明の楽器用弦は、本
来、バイオリン弦などの楽器用弦を意図したものではな
い。そして、仮令、上記発明の楽器用弦に金属線を密着
巻回してバイオリン弦とすることを試みても、金属線の
巻線加工時に金属線が滑って巻線加工を良好に実施する
ことが困難である。また、偶発的に金属線を密着巻回し
得たとしても、斯かる弦は音色が悪いために、バイオリ
ン弦やギターの低音弦としては到底使用出来ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、特に、バイオリ
ン弦やその他の楽器の低音弦として優れた効果を発揮し
得る楽器用弦の芯材および当該芯材を用いた楽器用弦を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、意外にも、フツ
化ビニリデン系樹脂製マルチフイラメントの撚糸におい
て、ある種の特性を満足させるならば、上記の目的を容
易に達成し得ることを知得し、本発明の完成に至った。
【0006】すなわち、本発明の第1の要旨は、2本以
上のフツ化ビニリデン系樹脂製マルチフイラメントの撚
糸から成り、当該撚糸が下記の表3(表1と同じ)に記
載の(a)〜(e)の特性を同時に満足することを特徴
とする楽器用弦の芯材に存し、また、第2の発明の要旨
は、第1の要旨の芯材に金属線を密着巻回して成ること
を特徴とする楽器用弦に存する。
【表3】(a)直径が0.1〜5mm (b)伸度が10〜50% (c)抗張力が30kg/mm2 以上 (d)抗張力の20%荷重の条件下に測定した24時間
経過時のクリープ伸度が15%以下 (e)ヤング率が200kg/mm2 以上
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の楽器用弦の芯材について説明する。本発明で使用
するフツ化ビニリデン系樹脂は、フツ化ビニリデンホモ
ポリマー又はフツ化ビニリデン及びこれと共重合し得る
他のモノマーとのコポリマーである。上記の他のモノマ
ーとしては、例えば、フツ化ビニル、三フツ化塩化エチ
レン、四フツ化エチレン、六フツ化プロピレン等のフツ
素含有オレフインが挙げられる。そして、フツ化ビニリ
デンコポリマーにおけるフツ化ビニリデンの含有率は、
70モル%以上、好ましくは80モル%以上である。
【0008】フツ化ビニリデン系樹脂は、単独で使用す
る他、必要に応じて、ポリエステル系可塑剤、フタル酸
系可塑剤、フラバトロンのような核形成剤、または、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のフツ
化ビニリデン系樹脂との相溶性の良好な樹脂などを混合
して使用することも出来る。
【0009】本発明においては、マルチフイラメントを
構成するモノフイラメントとして、下記の表4(表2と
同じ)に記載の(1)〜(6)の特性を同時に満足する
モノフイラメント使用するのが好ましい。何故ならば、
本発明の楽器用弦の芯材は、モノフイラメントをマルチ
フイラメントとなし、次いで、2本以上のマルチフイラ
メントを撚糸にすることによって得られるが、楽器用弦
において必要とされる特性を満足するモノフイラメント
を使用するならば、斯かる特性がそのまま撚糸に発現さ
れて本発明の楽器用弦の芯材を容易に製造することが出
来る。
【0010】
【表4】(1)直径が1〜300μm (2)直径のむらが1m当たり20%以下 (3)比重が1.6以上 (4)インヘレント粘度が0.85〜1.6dl/g (5)240℃、剪断速度1/50秒の条件下に測定し
た見掛け粘度が12000〜100000ポイズ (6) 複屈折率が30×10-3〜50×10-3である。
【0011】なお、上記の直径のむらは、次の方法によ
って測定した値である。先ず、1m長の糸を10箇所で
切断し、光学顕微鏡を使用して各切断箇所の断面の最大
直径と最小直径とを測定し、(最大直径+最小直径)/
2の式により、各切断箇所の糸の直径(A)を求め、更
に、10(A)/10の式により、糸の直径の平均値
(B)を求める。また、上記の各測定値から、最大直径
の平均値と最小直径の平均値を求める。次に、{(最大
直径の平均値−最小直径の平均値)/(B)}×100
(%)の式により、直径のむらを求める。
【0012】直径は、楽器用弦として必要な音程を出す
ために必要である。従って、上記の範囲のモノフイラメ
ントを素材とし、これをマルチフイラメントとなし、次
いで、2本以上のマルチフイラメントを撚糸にするなら
ば、本発明の楽器用弦において必要とされる直径を容易
に得ることが出来る。また、直径のむらは、音程の安定
性を確保するために重要である。すなわち、上記の値を
満足するモノフイラメントを素材とすることにより、音
程のむら及びばらつきを激減させ、容易に音合わせを行
うことが出来る、本発明の楽器用弦を容易に得ることが
出来る。直径のむらは、好ましくは、1m当たり10%
以下である。
【0013】比重(μ)は次式に従って弦の芯材の調波
振動(νK )に影響を与える。
【数1】νK =(K/2l)×√(T/m) (但し、上記の式中、K=1、2、3・・・、エル
(l)は弦の芯材の長さ、Tは張力(kg)であり、m
は単位長当たりの質量で比重(μ)に比例する。) 従って、比重(μ)が大きいほど伝播速度が速く、ま
た、振動エネルギーも大きく、その結果、十分な音量が
得られる。上記の比重は、好ましくは、1.7〜1.8
の範囲である。なお、上記の比重は、塩化亜鉛と蒸留水
にて作成したグラジェントチューブを使用し、20℃で
測定した値である。
【0014】インヘレント粘度と見掛け粘度の各値は、
本発明の楽器用芯材を製造するために必要な特性値であ
る。従って、インヘレント粘度が上記の値未満の場合
は、クリープ性が悪化して満足し得る機械的強度を有す
る楽器用芯材を製造することが出来ず、また、上記の値
を超える場合は、粘度が高過ぎて楽器用芯材の製造が困
難となる。見掛け粘度についても同様である。インヘレ
ント粘度は、好ましくは、0.85〜1.1dl/gの
範囲であり、見掛け粘度は、好ましくは、12000〜
33000ポイズの範囲である。
【0015】複屈折率は音色に関係し、複屈折率が大き
いほど音に透明感が感じられてクリスタル乃至はメタリ
ックな音となる。従って、複屈折率が上記の値未満の場
合は、ぼやけた感じの音色となり、上記の値を超える場
合は、メタリック感が強すぎて騒音的な印象を与える音
色となる。複屈折率は、好ましくは、35×10-3〜5
0×10-3の範囲、更に好ましくは、40×10-3〜4
8×10-3の範囲である。
【0016】本発明においては、マルチフイラメントと
して、5〜1000本、好ましくは12〜36本のモノ
フイラメントから成り、繊度が100〜500dである
マルチフイラメントを使用するのが好ましい。また、マ
ルチフイラメントはそのまま使用することも出来るが、
片撚りを与えて合撚糸として使用するのが好ましい。撚
り方向は、S撚り又はZ撚りの何れであってもよく、撚
糸数は0.1〜10回/インチ、好ましくは0.5〜3
回/インチの範囲から選択される。
【0017】本発明の楽器用弦の芯材は、2本以上のマ
ルチフイラメントの撚糸から成り、当該撚糸が下記の表
5(表1と同じ)に記載の(a)〜(e)の特性を同時
に満足することが必要である。
【0018】
【表5】(a)直径が0.1〜5mm (b)伸度が10〜50% (c)抗張力が30kg/mm2 以上 (d)抗張力の20%荷重の条件下に測定した24時間
経過時のクリープ伸度が15%以下 (e)ヤング率が200kg/mm2 以上
【0019】直径は、前述の通り、楽器用弦として必要
な音程を出すために必要である。そして、最適な楽器用
弦の直径は、楽器用弦の弦番によって若干異なり、例え
ば、バイオリン弦の場合、A線は0.65mm前後、D
線は0.68mm前後、G線は0.77mm前後とされ
る。楽器用弦の直径の調整は、後述する金属線の巻回加
工において、金属線の厚さや巻数などをも調整して行わ
れる。そして、本発明の楽器用弦の芯材は、上記のよう
に直径が0.1〜5mmの範囲であるため、金属線の巻
線加工を良好かつ容易に行うことが出来る。
【0020】抗張力と伸度とは機械的強度を示し、上記
の各値は楽器用弦の芯材として好適な範囲である。抗張
力は、好ましくは50〜100kg/mm2 、更に好ま
しくは75〜85kg/mm2 の範囲である。伸度は、
好ましくは10〜30%の範囲である。上記のクリープ
伸度が15%より大きい場合は、楽器用弦の芯材を緊張
した際に時間と共に芯材が伸びて音程が変化する。上記
のクリープ伸度は、好ましくは2〜6%の範囲である。
【0021】ヤング率は、いわゆる音の固さに影響を与
え、ヤング率が大きいほど音がシャープでクリスタルに
なる。ヤング率が上記の値未満の場合は、ぼやけた感じ
の音色となる。ヤング率は、好ましくは400〜600
kg/mm2 の範囲である。なお、上記のヤング率は、
測定最大荷重時の伸度の0.1%及び3%の点を直線で
結び、その勾配によって求めた値である。
【0022】本発明において、マルチフイラメントの撚
糸は、引張強度が3.5〜6.0g/dであることが好
ましい。撚り方向は、S撚り又はZ撚りの何れであって
もよいが、マルチフイラメントとして合撚糸を使用する
場合は、合撚糸の撚り方向と逆方向に撚られて諸撚り糸
とされる。撚糸数は0.1〜10回/インチ、好ましく
は0.5〜5回/インチの範囲から選択される。
【0023】次に、本発明の楽器用弦の芯材の製造方法
について説明する。本発明の楽器用弦の芯材は、公知の
方法に従って、マルチフイラメントの製造工程、延伸工
程、撚り工程を経て製造される。
【0024】マルチフイラメントの製造工程において
は、フツ化ビニリデン系樹脂をノズルから溶融押出して
モノフイラメントとなし、そのまま収束剤にて処理し、
得られたマルチフイラメントを巻き取る。製造条件は任
意に選択し得るが、ノズル温度は、230〜340℃、
好ましくは245〜265℃、ノズル1ホール当たりの
押出量は、0.005〜3g/分、好ましくは0.1〜
1g/分、ドラフト率は1000〜5000倍とするの
がよい。また、ノズルと収束部との間の距離は、0.3
〜3m、好ましくは0.4〜2mとするのがよい。
【0025】マルチフイラメントの延伸工程において
は、例えば、ネルソンローラ方式の延伸装置を使用する
ことが出来る。斯かる延伸装置は、第1〜3のローラと
各ローラ間に配置された2基の熱板とスピンドルから主
として構成される。延伸条件は任意に選択し得るが、第
1ローラと第2ローラとの間における第1段延伸の延伸
倍率は、1〜5倍、好ましくは1.1〜2.0倍、第2
ローラと第3ローラの間における第2段延伸の延伸倍率
は、0.9〜2倍、好ましくは0.95〜1.2倍とす
るのがよい。第1ローラと第2ローラとの間に配置され
る第1熱板の温度は、160〜180℃、第2ローラと
第3ローラとの間に配置される第2熱板の温度は、13
0〜150℃とするのがよい。そして、巻取速度80〜
120m/分、スピンドルの回転数は3000〜400
0rpmとするのがよい。
【0026】マルチフイラメントの撚り工程において
は、例えば、ネルソンローラ方式の撚糸装置を使用する
ことが出来る。上記の延伸工程においてマルチフイラメ
ントを巻き取ったスピンドルを2本以上用意し、マルチ
フイラメントとして合撚糸を使用した場合は、当該合撚
糸の撚り方向と逆方向に撚られて諸撚り糸とされる。そ
して、スピンドルに巻き取った撚糸は、例えば、130
〜150℃、0.5〜2時間の条件下に乾熱処理して撚
り止めを行い、本発明の楽器用弦の芯材として使用され
る。
【0027】次に、本発明の楽器用弦について説明す
る。本発明の楽器用弦は、上記の芯材に金属細線を密着
巻回して得られる。金属細線の密着巻回は、従来の楽器
用弦と同様に実施することが出来る。例えば、金属細線
としては、通常、リン青銅の偏平細線が好適に使用さ
れ、巻数は適宜選択される。そして、その厚さは、0.
05〜0.1mmの範囲である。金属細線を密着巻回し
た後、金属細線の山部を研削して金属細線間に形成され
る谷部の除去を行うための表面加工が行われる。上記の
様にして得られた本発明の楽器用弦は、後述の実施例に
よって明らかな通り、特に、バイオリン弦として優れた
効果を発揮し、本発明の楽器用弦から成るA線、C線、
G線をバイオリンにセットして演奏者による主観評価の
結果、ガット弦に匹敵する評価を得た。また、本発明の
楽器用弦は、バイオリン弦の他に、ビオラ弦、チエロ
弦、コントラバス弦やギターの低音弦(第4〜6弦)と
しても好適に使用し得る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に
おいては、直径2mm、厚さ20mm、ホール数24本
のノズルを具備した溶融押出機を使用し、インヘレント
粘度が1.0dl/g、240℃、剪断速度1/50秒
の条件下に測定した見掛け粘度が22000ポイズのフ
ツ化ビニリデンホモポリマーのペレットを使用した。
【0029】実施例1 ノズル温度255℃、1ホール当たりの押出量0.42
g/分、ドラフト率約3500倍の条件下、フツ化ビニ
リデンホモポリマーのペレットを溶融押出した後、ノズ
ル直下に配置された収束部(収束剤として油剤を使用)
を通過させ、ガイドロールを経て260m/分の巻取速
度にて巻き取った。ノズルと収束部との間の距離は1m
であり、その間は、上部に熱マントルを配置し、下部に
保温マントルと遮蔽設備を配置することにより、雰囲気
と外部との遮断および保温を行って糸に対する外乱を防
止した。
【0030】次いで、上記の巻き取られたマルチフイラ
メントについて、ネルソンローラ方式の延伸装置を使用
し、下記の表6に記載の条件下に延伸処理と片撚り処理
を行って合撚糸を得た。なお、得られた合撚糸はスピン
ドルに巻き取った。
【0031】
【表6】第1ローラと第2ローラとの間における第1段
延伸の延伸倍率:1.18倍 第2ローラと第3ローラとの間における第2段延伸の延
伸倍率:0.99倍 第1ローラの温度:100℃ 第1ローラと第2ローラとの間に配置される第1熱板の
温度:170℃ 第2ローラと第3ローラとの間に配置される第2熱板の
温度:140℃ 巻取速度:100m/分 スピンドルの回転数:3500rpm
【0032】合撚糸(マルチフイラメント)をサンプリ
ングしてその特性値を測定した結果は、下記の表7に示
す通りであった。また、合撚糸を構成するモノフイラメ
ントをサンプリングしてその特性値を測定した結果は、
下記の表8に示す通りであった。
【0033】
【表7】繊度 :300d(24F) 撚り方向:S撚り 撚糸数 :0.9回/インチ
【0034】
【表8】直径 :32μm 直径のむら:1m当たり1.5%以下 比重 :1.78 複屈折率 :38×10-3
【0035】次いで、撚糸装置に上記の合撚糸(マルチ
フイラメント)を8本セットし、撚糸数2回/インチの
Z方向の撚りを与えて諸撚り糸とした後、140℃で1
時間の乾熱処理を施し、8本号糸(諸撚り糸)より成る
本発明の楽器用弦の芯材を得た。芯材(1)の特性値を
測定した結果は、下記の表9に示す通りであった。
【0036】
【表9】直径 :0.52mm 伸度 :13.8% 抗張力 :75kg/mm2 クリープ伸度:3.9%(抗張力の20%荷重の条件下
に測定した24時間経過時の値) ヤング率 :296kg/mm2
【0037】実施例2 実施例1において、撚糸装置に合撚糸(マルチフイラメ
ント:300d(24F))を6本セットした以外は、
実施例1と同様にして、6本号糸(諸撚り糸)より成る
本発明の楽器用弦の芯材を得た。芯材の特性値を測定し
た結果は、下記の表10に示す通りであった。
【0038】
【表10】直径 :0.45mm 伸度 :13% 抗張力 :77.3kg/mm2 クリープ伸度:3.5% ヤング率 :305kg/mm2
【0039】実施例3 実施例1及び2で得られた各芯材にリン青銅の偏平細線
を下記の表11に示す仕様でそれぞれ密着巻回した後、
表面加工を行い、下記の表12に示す本発明の楽器用弦
を得、下記の表12に示す市販のガット弦(商品名「オ
イドクサ」)及びナイロン弦(商品名「トマスティーク
/ドミナント」)と共にFFTアナライザーによる音の
解析を次の要領で行った。
【0040】同一バイオリンにて調弦を行って開放状態
(指で弦を押さえない)で弓で擦って音を出す。調弦の
基音周波数は、A弦440HZ、D弦294HZ、G弦
196HZとした。そして、バイオリンから約1.5m
離れた所にマイクロホンを設置し、このマイクロホンに
録音機(ソニー社製「DAT」)を接続して音を録音す
る。そして、FFTアナライザー(小野測器社製「CF
−350」)により、収録した音の周波数などの解析を
行う。得られた結果は、後述の通りであった。
【0041】
【表11】 ──────────────────────────────────── 芯材 リン青銅の厚さ(mm) 巻数 <A線> 実施例1(300d×8本) 0.05 2重 <D線> 実施例1(300d×8本) 0.07 2重 <G線> 実施例2(300d×6本) 0.10 2重 ────────────────────────────────────
【0042】
【表12】 ──────────────────────────────────── ガット弦 本発明の弦 ナイロン弦 <A線> 弦の直径(mm) 0.68 0.65 0.68 芯材目付(g/m) 0.34 0.27 0.19 弦の目付(g/m) 0.59 0.66 0.69 <D線> 弦の直径(mm) 0.83 0.68 0.81 芯材目付(g/m) 0.40 0.27 0.15 弦の目付(g/m) 0.97 1.23 1.11 <G線> 弦の直径(mm) 0.80 0.77 0.79 芯材目付(g/m) 0.39 0.19 0.20 弦の目付(g/m) 2.41 2.92 2.76 ────────────────────────────────────
【0043】(1)倍音構成:ガット弦においては、A
線、D線、G線共に、本発明の弦に比較して倍音周波数
が少なく、また、雑音的な周波数が1.5〜3.0KH
z付近で発生する。これに対し、本発明の弦において
は、各線共に、倍音周波数の発生がガット弦よりも多
く、また、雑音的な周波数が少ないためにクリヤーな音
が聞こえる。一方、ナイロン弦は、特にG線において雑
音的な周波数が多い。全体的には、ガット弦よりも高い
倍音が発生するが、A線においては、部分的に倍音の発
生がない箇所がある。そして、音としては、曇った音な
いしは濁った音として聞こえる。
【0044】(2)倍音のエンベロープ(図1参照):
ガット弦のG線は、高倍音になるに従ってなだらかに弱
くなる。そして、A線およびD線は、若干のうねりがあ
るが、高倍音側ではなだらかに弱くなる。本発明の弦
は、図1に示す通り、ガット弦に類似している。これに
対し、ナイロン弦においては、各線共に、エンベロープ
にうねり(波)が多くガット弦のエンベロープと全く異
なる。ナイロン弦の音は、うねり(大きい変動の振幅)
のために濁った音に聞こえる。
【0045】(3)倍音の強さ(音量):本発明の弦>
ナイロン弦≧ガット弦の順であり、本発明の弦は、音量
が大きい特徴を有する。
【0046】(4)音の立ち上がり及び振動周期:ガッ
ト弦は、本発明の弦に比較し、振動周期が若干長く、フ
ルパワー迄の時間が若干遅い。これに対し、本発明の弦
は、ガット弦に比較し、振動周期が若干短く、フルパワ
ー迄の時間が若干速い。一方、ナイロン弦においては、
A線とG線の振動周期がD線よりも長くて各線間に振動
周期の差があり過ぎ、その結果、音としては、バランス
の悪い音として聞こえる。また、振動周期が長いため
に、細やかさに欠けた雑な音として聞こえる。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明の楽器用弦は、音合
わせに長時間を必要とせず、しかも、フツ化ビニリデン
系樹脂製であるために、湿度の変化によって音程が変化
したり、切断し易いと言う欠点がない。そして、倍音の
エンベロープはガット弦に類似して音色としてはガット
弦に類似して優れている。しかも、音量が大きく、ま
た、音の立ち上がりが速いために、楽器の良否および演
奏技術により大きく影響されないと言う特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】倍音のエンベロープを示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 平2−36958(JP,B2) 特表 昭63−501386(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10D 3/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本以上のフツ化ビニリデン系樹脂製マ
    ルチフイラメントの撚糸から成り、当該撚糸が下記の表
    1に記載の(a)〜(e)の特性を同時に満足すること
    を特徴とする楽器用弦の芯材。 【表1】(a)直径が0.1〜5mm (b)伸度が10〜50% (c)抗張力が30kg/mm2 以上 (d)抗張力の20%荷重の条件下に測定した24時間
    経過時のクリープ伸度が15%以下 (e)ヤング率が200kg/mm2 以上
  2. 【請求項2】 マルチフイラメントを構成するモノフイ
    ラメントが下記の表2に記載の(1)〜(6)の特性を
    同時に満足する請求項1に記載の楽器用弦の芯材。 【表2】(1)直径が1〜300μm (2)直径のむらが1m当たり20%以下 (3)比重が1.6以上 (4)インヘレント粘度が0.85〜1.6dl/g (5)240℃、剪断速度1/50秒の条件下に測定し
    た見掛け粘度が12000〜100000ポイズ (6) 複屈折率が30×10-3〜50×10-3である。
  3. 【請求項3】 マルチフイラメントが5〜1000本の
    モノフイラメントから成り、マルチフイラメントの繊度
    100〜500dである請求項1又は2に記載の楽器用
    弦の芯材。
  4. 【請求項4】 フツ化ビニリデン系樹脂が、フツ化ビニ
    リデンホモポリマー又はフツ化ビニリデンの含有率が7
    0モル%以上であるフツ化ビニリデンコポリマーである
    請求項1〜3の何れかに記載の楽器用弦の芯材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の芯材に金
    属線を密着巻回して成ることを特徴とする楽器用弦。
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