JP3287603B2 - 石炭の急速熱分解法 - Google Patents
石炭の急速熱分解法Info
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭および炭素質原料
の熱分解反応により、ガス、タール、および固体チャー
を製造する方法に関する。
の熱分解反応により、ガス、タール、および固体チャー
を製造する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、石炭の熱分解法は、コークス炉に
おけるコークス生産を主目的として、鉄鋼業を中心に商
業規模で実施されているが、石炭から付加価値の高いガ
スおよびタールを生産するプロセスとしては、石炭の低
速加熱・熱分解であるコークス炉は適していない。
おけるコークス生産を主目的として、鉄鋼業を中心に商
業規模で実施されているが、石炭から付加価値の高いガ
スおよびタールを生産するプロセスとしては、石炭の低
速加熱・熱分解であるコークス炉は適していない。
【０００３】近年、石炭の急速加熱・熱分解により、石
炭からガスおよびタールの有用成分を大量に製造しよう
とする試みが、マイルドガス化法として、注目を浴びて
来ている。
炭からガスおよびタールの有用成分を大量に製造しよう
とする試みが、マイルドガス化法として、注目を浴びて
来ている。
【０００４】特開平１―１１３４９１は、石炭タールの
製造方法において、石炭の熱分解生成ガスを加熱した
後、熱分解反応炉内の石炭流に噴射して循環使用するこ
とを特徴とする熱分解法である。
製造方法において、石炭の熱分解生成ガスを加熱した
後、熱分解反応炉内の石炭流に噴射して循環使用するこ
とを特徴とする熱分解法である。
【０００５】この方法では、石炭の熱分解に必要な熱を
循環ガスの間接加熱により供給しているが、所要熱の供
給に必要なガスの循環量は、１５００〜３０００Ｎｍ3
／ｔ―ｃｏａｌと非常に多量のガスをリサイクルしなけ
ればならない。
循環ガスの間接加熱により供給しているが、所要熱の供
給に必要なガスの循環量は、１５００〜３０００Ｎｍ3
／ｔ―ｃｏａｌと非常に多量のガスをリサイクルしなけ
ればならない。
【０００６】その結果、リサイクルガスの冷却・熱回収
および加熱におおきな負担を強いられる。プロセスとし
ては、熱効率が悪く、かつ設備コストの増大が避けられ
ない。
および加熱におおきな負担を強いられる。プロセスとし
ては、熱効率が悪く、かつ設備コストの増大が避けられ
ない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、石炭の熱分
解法において、高い熱効率および低設備コストを実現す
るという課題を解決しようとするものである。
解法において、高い熱効率および低設備コストを実現す
るという課題を解決しようとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、石炭の熱分解によって生成するチャー
を酸素によりガス化（ＣＯおよびＨ2ガスとする）し、
その高温ガス中に微粉炭を吹き込み、気流層で石炭の急
速加熱・熱分解を達成することを特徴とする熱分解法で
ある。
解決するために、石炭の熱分解によって生成するチャー
を酸素によりガス化（ＣＯおよびＨ2ガスとする）し、
その高温ガス中に微粉炭を吹き込み、気流層で石炭の急
速加熱・熱分解を達成することを特徴とする熱分解法で
ある。
【０００９】以下に本発明について、詳細に説明する。
【００１０】図１〜３に本発明の熱分解法の概略図を示
す。
す。
【００１１】微粉砕した石炭１を熱分解反応部２に気流
搬送で供給する。搬送ガス３は、生成ガスを用い、濃厚
相輸送で熱分解反応炉下部に設けられた２〜４つの石炭
インジェクションノズルから石炭を吹き込む。
搬送で供給する。搬送ガス３は、生成ガスを用い、濃厚
相輸送で熱分解反応炉下部に設けられた２〜４つの石炭
インジェクションノズルから石炭を吹き込む。
【００１２】熱分解炉の反応条件は、温度５００〜１０
００℃、ガス滞留時間数秒である。熱分解の原料として
は、微粉炭だけでなく、タール、オリマルジョンなどの
炭素質燃料も考えられる。
００℃、ガス滞留時間数秒である。熱分解の原料として
は、微粉炭だけでなく、タール、オリマルジョンなどの
炭素質燃料も考えられる。
【００１３】生成チャーの一部４は、チャーフィーダー
から、石炭と同様に生成ガスの濃厚相輸送で気流搬送さ
れ、熱分解部下部に直結したチャーガス化部５に供給さ
れる。
から、石炭と同様に生成ガスの濃厚相輸送で気流搬送さ
れ、熱分解部下部に直結したチャーガス化部５に供給さ
れる。
【００１４】チャーガス化部では、２〜４つのチャー―
Ｏ2ガス化バーナーで、チャーは完全にＣＯおよびＨ2に
ガス化される。
Ｏ2ガス化バーナーで、チャーは完全にＣＯおよびＨ2に
ガス化される。
【００１５】炭種によっては、ガス化温度を制御するた
めに、スチームをガス化剤として加えることもある。
めに、スチームをガス化剤として加えることもある。
【００１６】ガス化炉底部には、溶融スラグのクウェン
チポットが設けられ、スラグの連続排出を可能とする。
チポットが設けられ、スラグの連続排出を可能とする。
【００１７】場合によっては、チャーのガス化の代わり
に、オリマルジョン、タールなどの炭素質燃料をガス化
することもある。
に、オリマルジョン、タールなどの炭素質燃料をガス化
することもある。
【００１８】熱分解炉からのガス、タールおよびチャー
を含むガス流は、ホットサイクロン６によりチャーが分
離される。
を含むガス流は、ホットサイクロン６によりチャーが分
離される。
【００１９】分離されたチャーはチャー冷却器７に送ら
れ、冷却後、排出される。
れ、冷却後、排出される。
【００２０】ホットサイクロンからのタールを含むガス
流は、たとえば、タールフラッシングによる冷却塔８
で、冷却後、ガス精整プロセスへ送られる。
流は、たとえば、タールフラッシングによる冷却塔８
で、冷却後、ガス精整プロセスへ送られる。
【００２１】
【実施例】図１〜３に示したフローにおいて、石炭１ｔ
を熱分解反応炉に供給する。熱分解反応温度７００℃、
圧力１ａｔｍ、ガス滞留時間２秒の反応条件を採用す
る。
を熱分解反応炉に供給する。熱分解反応温度７００℃、
圧力１ａｔｍ、ガス滞留時間２秒の反応条件を採用す
る。
【００２２】チャーのガス化量はＯ．２ｔ、酸素供給量
は１５０Ｎｍ3である。得られた生成物量は、石炭１ｔ
に対して、ガス７００Ｎｍ3（４７００ｋｃａｌ／Ｎ
ｍ3）、タール０．１８ｔ、チャー０．３ｔであった。
は１５０Ｎｍ3である。得られた生成物量は、石炭１ｔ
に対して、ガス７００Ｎｍ3（４７００ｋｃａｌ／Ｎ
ｍ3）、タール０．１８ｔ、チャー０．３ｔであった。
【００２３】
【発明の効果】本発明によれば、チャーガス化の高温ガ
ス顕熱を効率的に石炭の熱分解に利用できるため、熱効
率の高いプロセスとなること、さらに、設備費の低いプ
ロセスとなることから、産業上の効果が大きい。
ス顕熱を効率的に石炭の熱分解に利用できるため、熱効
率の高いプロセスとなること、さらに、設備費の低いプ
ロセスとなることから、産業上の効果が大きい。
【図１】本発明のプロセスフローを示す図である。図１
のａ、ｂはそれぞれ図２のａ、ｂに接続する。
のａ、ｂはそれぞれ図２のａ、ｂに接続する。
【図２】本発明のプロセスフローを示す図である。図１
のａ、ｂはそれぞれ図２のａ、ｂに接続する。又、図２
のｃ、ｄはそれぞれ図３のｃ、ｄに接続する。
のａ、ｂはそれぞれ図２のａ、ｂに接続する。又、図２
のｃ、ｄはそれぞれ図３のｃ、ｄに接続する。
【図３】本発明のプロセスフローを示す図である。図２
のｃ、ｄはそれぞれ図３のｃ、ｄに接続する。
のｃ、ｄはそれぞれ図３のｃ、ｄに接続する。
１ 石炭 ２ 熱分解反応部 ３ 搬送ガス ４ チャーフィーダー ５ チャーガス化部 ６ ホットサイクロン ７ チャー冷却塔 ８ タールフラッシング冷却塔 ９ 貯炭場 １０ 燃料 １１ 窒素 １２ 熱風発生炉 １３ 粉砕機 １４ 粉炭貯蔵タンク １５ ロータリーフィーダー １６ 石炭ホッパー １７ 石炭フィーダー １９ チャーガス化炉 ２０ 水 ２１ スラグ ２２ チャーホッパー ２３ 熱交換 ２５ 窒素 ｏｒ ＡＩＲ ２６ 酸素 ２７ ガス精製設備 ２８ タール ２９ 生成ガス ３０ 搬送用 ３２ 熱回収 ３３ チャー貯留設備 ３４ チャー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小水流 広行 富津市新富20―１ 新日本製鐵株式会社 技術開発本部内 (72)発明者 橋本 茂 富津市新富20―１ 新日本製鐵株式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 昭58−194986（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C10J 3/46 C10B 49/08 C10G 1/00 C10G 1/02
Claims (1)
- 【請求項１】 石炭または炭素質原料の急速加熱・熱分
解反応により、ガス、タールおよび固体チャーの生成物
を得る方法において、チャーまたは炭素質原料の酸素ガ
スによるガス化で生ずるＣＯおよびＨ 2 を主成分とする
高温ガス中に、石炭または炭素質原料を吹き込み、該石
炭または炭素質原料の急速加熱・熱分解反応を気流層で
行なわせることを特徴とする、ガス化ガスの顕熱を利用
した石炭の急速熱分解法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12289792A JP3287603B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 石炭の急速熱分解法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12289792A JP3287603B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 石炭の急速熱分解法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05295371A JPH05295371A (ja) | 1993-11-09 |
| JP3287603B2 true JP3287603B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=14847330
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12289792A Expired - Fee Related JP3287603B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 石炭の急速熱分解法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3287603B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2882828A4 (en) * | 2012-08-07 | 2016-07-27 | Kior Inc | IMPROVED BIOMASS FEEDING SYSTEM WITH GAS SUPPORT |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TWI449781B (zh) * | 2008-12-17 | 2014-08-21 | Lummus Technology Inc | 包含分段漿料添加之氣化系統及方法 |
-
1992
- 1992-04-17 JP JP12289792A patent/JP3287603B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2882828A4 (en) * | 2012-08-07 | 2016-07-27 | Kior Inc | IMPROVED BIOMASS FEEDING SYSTEM WITH GAS SUPPORT |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05295371A (ja) | 1993-11-09 |
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