JP3285816B2 - ガスタービンの冷却媒体移送パイプ - Google Patents
ガスタービンの冷却媒体移送パイプInfo
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Description
ントと蒸気タービンプラントを、ガスタービン排気を熱
源とする熱交換器を介して組み合わせたコンバインドサ
イクルプラントにおけるガスタービンの冷却媒体移送パ
イプに関するものである。
ラントを組み合わせたコンバインドサイクル発電プラン
トは、熱エネルギーの高温域をガスタービンで、また、
低温域を蒸気タービンでそれぞれ分担して受持ち、熱エ
ネルギーを有効に回収して利用するようにしたものであ
り、近年特に脚光を浴びている発電システムである。
トにおいては、トッピングサイクルを構成するガスター
ビンの冷却手法が技術開発の大きなテーマであり、より
効率的な冷却手法を求めて試行錯誤が重ねられた結果、
昨今に於ける冷却方式としては、冷却媒体として圧縮空
気を使用した空気冷却方式から、ボトミングサイクルで
得られる蒸気を使用する蒸気冷却方式へと推移している
状況にある。
ンブレードの冷却を実施する場合にあっては、ボトミン
グ側から導入される蒸気を通路の途中で極力漏洩させな
いでタービンブレードに供給し、かつ所定の冷却の終了
後においても漏洩防止を維持して蒸気を再びボトミング
に回収させることがサイクルの効率を向上させる上で重
要な要件となる。
タ内における冷却媒体通路構造として、ロータ後部に設
けてある冷却媒体供給口からタービンブレード内側の供
給用キャビティまでの供給通路と、タービンブレード内
側の回収用キャビティとのそれぞれからロータ後部の冷
却媒体回収口までの回収通路を、それぞれロータディス
ク間を軸方向に貫通して装着したパイプで構成し、同パ
イプ内に冷却媒体を流すことによって他部に漏洩させな
いようにしたものがある。
造の一例を図3および図4に基づいて説明する。
ィスク2a、2b、2c、2d及び後部ロータ13を軸
方向に延びる連結用ボルト1で一体的に連結し、且つ各
ロータディスク2a、2b、2c、2dの外周端にター
ビンブレード11a、11b、11c、11dを連結し
て構成されている。
体の供給口8から供給された冷却媒体3は、外周パイプ
13aからロータディスク2a、2b、2c、2dの各
段を貫いて配置され後端をパイプ固定ボルト29で固定
された冷却媒体供給パイプ14を通って、タービンブレ
ード11a、11bの内側に配置された供給用キャビテ
ィ16、17に送り込まれる。
ティ16、17の外径側にそれぞれ配置されたラジアル
孔19、20を通り、各タービンブレード11a、11
bに供給される。
れた冷却媒体3は、図示省略の冷却構造に沿って矢印1
2a、12bの様に流れ、それぞれタービンブレード1
1a、11bを冷却した後、前記ラジアル孔19、20
と対象的に設けたラジアル孔21、22を通って回収用
キャビティ18へ送られ、同回収用キャビティ18から
冷却媒体供給パイプ14と周方向で位相を変えて配置さ
れている冷却媒体回収パイプ15を通って後部ロータ1
3へ戻される。
前記外周パイプ13aと同軸の内周パイプ13bを通し
て同端部の回収口9に至り、同回収口9から図示省略の
ボトミングへ送り出される。
おいては冷却媒体供給パイプ14を経由し、また、回収
の過程では冷却媒体回収パイプ15を通って流れること
により、他部への漏洩防止は大幅に向上することにな
る。
のものにおいて、その基本的な部分である冷却媒体供給
パイプ14、及び冷却媒体回収パイプ15の組立構造の
詳細は図4に示す様になっている。
ディスク2a、2b、2c、2dの温度が上昇しておら
ず、冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ1
5を流れる冷却媒体3の温度の方が高い状態にある。
媒体回収パイプ15はロータディスク2a、2b、2
c、2dに比べてマスが小さいために先に温度上昇する
ことになり、熱伸び差で軸長がディスク長より長くな
る。よって、冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収
パイプ15は軸方向に緩み、パイプの振動、及び摩耗と
いった不具合を生じる。
は、予め組立時に軸方向にテンション加重30をかけて
上記熱伸び差以上に冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒
体回収パイプ15を延ばしておき、熱伸び差により同冷
却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ15が緩
まないようにしている。
体回収パイプ15のロータディスク2aへの取り付け構
造について見ると、冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒
体回収パイプ15はその先端位置に外径D3 を大きくし
た引掛け部5を形成し、同引掛け部5を介してロータデ
ィスク2aに対し前記テンション加重30を支えさせる
様に構成されている。
プ14及び冷却媒体回収パイプ15の最大の外径D3 と
なり、パイプ孔6の最小の孔径D2 より大きく形成され
ることになるため、組み立てに際しては冷却媒体供給パ
イプ14及び冷却媒体回収パイプ15は、必ずロータ前
方側より挿入する必要がある。
14及び冷却媒体回収パイプ15を挿入するに際して
は、その挿入位置のさらに前方に圧縮機10が配置され
ているので、ガスタービンのロータ全体が組立てられた
後では冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ
15を取り外すことができなくなる。
あっては、冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パ
イプ15の検査及び交換を行う場合は必ずロータ全体を
分解する必要があり、作業性が著しく悪くなるという不
具合がある。
した従来のものにおける不具合を解消し、効果的に冷却
媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ15の検査
及び交換をなし得る様にしたガスタービンの冷却媒体移
送パイプを提供することを課題とするものである。
解決すべくなされたもので、ガスタービンのタービンロ
ータを軸方向に貫いて装着され冷却媒体を供給する通路
と回収する通路をそれぞれ形成するガスタービンの冷却
媒体移送パイプにおいて、同冷却媒体移送パイプの外径
をこれが装着されるパイプ孔径より小さくすると共に同
パイプの上流側端部の外周には軸方向に凹凸にした多段
支持部を形成し、同多段支持部には前記パイプの凹凸に
嵌合する凹凸を内周に形成すると共に前端にパイプ孔径
より大きい径のフランジ状の係止部を形成して軸線に沿
って周方向に2分割されたスリーブを装着したガスター
ビンの冷却媒体移送パイプを提供するものである。
する通路であり冷却媒体を回収する通路となる冷却媒体
移送パイプは、その外径を同冷却媒体移送パイプが装着
されるパイプ孔径より小さくしているので、冷却媒体移
送パイプはパイプ孔径に対しては装着、移動共に容易に
行い得、また、同冷却媒体移送パイプはその上流側端部
において、外周に軸方向に凹凸を形成した多段支持部を
形成し、この多段支持部には、その内周に前記パイプの
凹凸に嵌合する凹凸を形成し且つ前端にパイプ孔径より
大きい径のフランジ状の係止部を形成して軸線に沿って
周方向に2分割されたスリーブを装着自在に構成してい
るので、この2分割機構によりスリーブの凹凸部と冷却
媒体移送パイプの凹凸部との係合及び解除を行い、同凹
凸部の係合時には冷却媒体移送パイプの装着を確実に行
い、また、係合の解除時には冷却媒体移送パイプの後流
側への除去を可能にし、同冷却媒体移送パイプの検査及
び交換を極めて効果的になし得る様にしたものである。
1及び図2に基づいて説明する。なお前記した従来のも
のと同一の部分については図面中に同一の符号を付して
示し、重複する説明は出来るだけ省略して本実施の形態
に固有の点について重点的に説明する。
形成された冷却媒体の供給用キャビティ16、17と後
部ロータ13との間は、冷却媒体供給パイプ14で連絡
され、また同様にタービンブレード11a、11bの内
側に形成された冷却媒体の回収用キャビティ18と後部
ロータ13との間は、冷却媒体回収パイプ15で連絡さ
れており、同冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収
パイプ15の先端部にはそれぞれスリーブ7が配置され
ている。
却媒体回収パイプ15は、ロータの周方向で互いに位相
を変えた所定の位置において、図1中に破線で示してい
る様に後流側から上流側へ向かって矢印31の方向に挿
入され、その結果ロータの周方向で互いに位相を変えて
交互に配置されることになるが、図1においては説明の
便宜上同一位置に重ねて表示している。
回収パイプ15は、ガスタービン起動時に発生するロー
タディスク2a、2b、2c、2dとの熱伸び差を吸収
するために、組立時に予め軸方向にテンション加重30
をかけて前記の熱伸び差以上に伸ばされている。
回収パイプ15をその上流端で直接ロータディスク2a
に引っ掛け支持する場合、前記した従来のものにあって
は同冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ1
5はロータ前方側からしか取付け、取り外しできなくな
り、点検、交換を実施するためにはガスタービンロータ
全体を分解しなければならなくなるが、本実施の形態で
はまず、冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイ
プ15の最大外径D1 をロータディスク2a、2b、2
c、2dのパイプ孔6の最小孔径D2 より小さくして、
ロータ後方側よりパイプ14、15を挿入出できるよう
にしている。
体回収パイプ15に付加されるテンション加重30を支
えるために、ロータへの挿入後その先端位置において、
同冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ15
へスリーブ7を装着し、スリーブ7を介してロータディ
スク2aへ引っ掛け支持する構造となっている。
及び(b)に示すと、同スリーブ7は、冷却媒体供給パ
イプ14及び冷却媒体回収パイプ15をロータへ挿入
後、ロータ前方から装着できるようにロータの軸線に沿
って周方向2分割構造となっている。
4及び冷却媒体回収パイプ15との接合部は、パイプに
付加されるテンション加重30による応力を低減するた
め、同冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ
15の先端部外周面に軸方向に凹凸部を形成し、かつ、
スリーブ7の内周面にはこれに対応する凹凸部を設け、
両方の凹凸部を嵌合させて多段支持構造4を形成し、凹
凸部1段当たりの荷重分担量を制限している。
パイプ15はロータ後方より挿入出できるように、最大
外径D1 をロータディスク2a、2b、2c、2dのパ
イプ孔6の最小孔径D2 より小さくしている。
の孔径より大きい径のフランジ状の係止部を有してお
り、前記冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイ
プ15をロータに挿入後、その前方端にて周方向に2分
割されたスリーブ7を多段支持構造4により嵌合装着
し、スリーブ7を介してロータディスク2aに対する引
掛け部5で引っ掛けてテンション加重30を支持してい
る。
ので、冷却媒体供給パイプ14及び冷却媒体回収パイプ
15は検査、交換の必要な時、ガスタービンロータ全体
を分解することなくロータ後方より取付け、取り外しが
可能となるため、工事期間の大幅な短縮が達成できる。
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
ービンロータを軸方向に貫いて装着され冷却媒体を供給
する通路と回収する通路をそれぞれ形成するガスタービ
ンの冷却媒体移送パイプにおいて、同冷却媒体移送パイ
プの外径をこれが装着されるパイプ孔径より小さくする
と共に同パイプの上流側端部の外周には軸方向に凹凸に
した多段支持部を形成し、同多段支持部には前記パイプ
の凹凸に嵌合する凹凸を内周に形成すると共に前端にパ
イプ孔径より大きい径のフランジ状の係止部を形成して
軸線に沿って周方向に2分割されたスリーブを装着して
ガスタービンの冷却媒体移送パイプを構成しているの
で、その外径を同冷却媒体移送パイプが装着されるパイ
プ孔径より小さくした冷却媒体を供給する通路または冷
却媒体を回収する通路となる冷却媒体移送パイプは、パ
イプ孔径に対しては装着、移動共に容易に行い得、その
一方、同冷却媒体移送パイプはその上流側端部におい
て、外周に軸方向に凹凸を形成した多段支持部を形成
し、この多段支持部には、その内周に前記パイプの凹凸
に嵌合する凹凸を形成し且つ前端にパイプ孔径より大き
い径のフランジ状の係止部を形成して軸線に沿って周方
向に2分割されたスリーブを装着自在に構成しているの
で、この2分割機構によりスリーブの凹凸部と冷却媒体
移送パイプの凹凸部との係合及び解除を行い、同凹凸部
の係合時には冷却媒体移送パイプの装着を確実に行い、
また、係合の解除時には冷却媒体移送パイプの後流側へ
の除去を可能にし、同冷却媒体移送パイプの検査及び交
換を極めて容易かつ効果的に行い得、工事期間の大幅短
縮等を達成することができたものである。
却媒体移送パイプの概要をその取付け工程を含めて示す
説明図である。
供給パイプと冷却媒体回収パイプの先端部の概要を示
し、(a)は側面側から、(b)は軸方向正面側から見
た概要の説明図である。
要を示す説明図である。
供給パイプと冷却媒体回収パイプの先端部を側面側から
見た概要の説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ガスタービンのタービンロータを軸方向
に貫いて装着され冷却媒体を供給する通路と回収する通
路をそれぞれ形成するガスタービンの冷却媒体移送パイ
プにおいて、同冷却媒体移送パイプの外径をこれが装着
されるパイプ孔径より小さくすると共に同パイプの上流
側端部の外周には軸方向に凹凸にした多段支持部を形成
し、同多段支持部には前記パイプの凹凸に嵌合する凹凸
を内周に形成すると共に前端にパイプ孔径より大きい径
のフランジ状の係止部を形成して軸線に沿って周方向に
2分割されたスリーブを装着してなることを特徴とする
ガスタービンの冷却媒体移送パイプ。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP06552398A JP3285816B2 (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | ガスタービンの冷却媒体移送パイプ |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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ID=13289478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (3)
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JP4872006B2 (ja) * | 2010-03-01 | 2012-02-08 | 川崎重工業株式会社 | ガスタービンエンジン |
JP6166201B2 (ja) * | 2014-03-13 | 2017-07-19 | 竹田 眞司 | 圧縮回転羽がそれぞれ逆回転して燃焼排出回転羽がそれぞれ逆回転して、圧縮を強くして燃焼を強めるジェットエンジンとガスタ−ビンエンジン、 |
-
1998
- 1998-03-16 JP JP06552398A patent/JP3285816B2/ja not_active Expired - Fee Related
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