JP3282917B2 - 廃棄物の溶融処理方法および装置 - Google Patents

廃棄物の溶融処理方法および装置

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JP3282917B2
JP3282917B2 JP10676894A JP10676894A JP3282917B2 JP 3282917 B2 JP3282917 B2 JP 3282917B2 JP 10676894 A JP10676894 A JP 10676894A JP 10676894 A JP10676894 A JP 10676894A JP 3282917 B2 JP3282917 B2 JP 3282917B2
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属類をも含むあらゆ
る種類の廃棄物の処理が可能な廃棄物の溶融処理方法お
よび装置に関するものであり、特に自動車のシュレッダ
ダストのような比重の小さい廃棄物の処理を有効に行い
得る方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物の処理は埋め立て処理が主
流を占めたが、埋め立て処理用に広大な面積が必要であ
り、かつ、埋め立て地の地盤が軟弱であって利用価値が
少ないこともあって、その後減容処理法として優れた焼
却処理が注目されるに到った。しかし、焼却処理は、主
にセルロース系の可燃性廃棄物を対象とした処理方法で
あって、その後増加した合成樹脂系の廃棄物の処理は予
定されていなかったことから、そのような廃棄物に良好
に対応することができないばかりか、生活環境の向上に
伴って、金属やガラスなどの不燃物からなる廃棄物が大
量に放出されるにおよび、現状の廃棄物処理システムで
は充分に対応することができなくなっている。
【0003】そのようなことから、現在、あらゆる種類
の廃棄物を処理することが可能な廃棄物の直接溶融法が
注目されるに到っている。この廃棄物直接溶融法は、銑
鉄を製造する高炉の技術が応用されたものであって、高
炉と同じような竪型のシャフト炉からなる溶融炉が適用
され、炉頂から廃棄物が炉室内にチャージされるととも
に、炉下部の羽口から燃焼空気が導入され、下方に移動
する廃棄物と燃焼空気とを向流接触させて廃棄物を燃焼
させかつ分解し、その結果生じた発生ガスを炉頂から導
出して精製し、燃料ガスとして再利用するとともに、溶
融炉の炉底に溜ったスラグは適宜抜き出されるようにな
っている。
【0004】このような直接溶融法においては、溶融炉
の内部は1500℃〜1600℃の高温になっているた
め、鉄などの金属やガラスをも溶融することが可能であ
り、従って、直接溶融法は、あらゆる廃棄物の処理に適
用することができるとともに、廃棄物から発生した燃料
ガスが得られ、かつ、廃熱をも発電等に有効利用するこ
とが可能である等今後の廃棄物処理の主流を担うものと
して大いに期待されている。
【0005】このような廃棄物直接溶融法については、
国内技術雑誌である、PPMの1977年4月号や、下
水道協会誌の1989年12月号(Vol.26、N
o.307)にその詳細が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のような廃棄物直接溶融法においては、廃棄物として金
属、ガラス、合成樹脂、木材、生ごみ等のあらゆる廃棄
物が溶融炉に装入されるため、廃棄物の種類によって非
常に大きな比重差が存在する。すなわち例えば廃棄物と
した処分される金属は比重が2.7(アルミニウム)〜
7.9(鉄)であるのに対して、自動車をシュレッダー
処理したときに発生するダスト(金属以外の破砕された
廃棄物)などの軽量塵埃は比重が0.1〜0.3と非常
に小さく、これらが混在した廃棄物を溶融炉に装入する
と、極めて短い(数秒)炉内滞留の後上昇ガス流に同伴
して炉外に運び出されてしまう。
【0007】すなわち、上記のような軽量塵埃は、溶融
炉内で完全燃焼したり完全に分解されずにそのままの状
態で炉外に導出されるため、不完全燃焼によって発生ガ
ス中に有害なダイオキシン類が多量に発生したり(不完
全燃焼の場合、完全燃焼時の略10倍のダイオキシン類
が発生することが判った)、下流側でのガスの清浄化処
理が困難になったりする不都合が発生する。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、廃棄物に大きな比重差が存
在しても、溶融炉内での軽量塵埃の充分な滞留時間を確
保することができ、その結果ダイオキシン類の生成を有
効に抑止することができるとともに、後続のガス処理工
程の負荷の軽減に寄与することが可能な廃棄物の溶融処
理方法および装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
廃棄物の溶融処理方法は、竪型のシャフト炉からなる溶
融炉の炉室内に廃棄物を装入し、溶融炉の下部の羽口部
から炉室内に燃焼空気を供給することによって廃棄物を
燃焼させかつ熱分解させるとともに、炉床部からスラグ
を排出する廃棄物の溶融処理方法において、上記炉室
の羽口部よりも上部にセラミック製の粒状充填材からな
る充填層を形成し、上記廃棄物を分別することによって
得られたダスト等からなる浮遊性廃棄物を羽口部から炉
室内に供給することを特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項2記載の廃棄物の溶融処理
方法は、竪型のシャフト炉からなる溶融炉の炉頂から炉
室内に廃棄物を装入し、溶融炉の下部の羽口部から炉室
内に燃焼空気を供給することによって廃棄物を燃焼させ
かつ熱分解させるとともに、炉床部からスラグを排出す
る廃棄物の溶融処理方法において、上記炉室内の羽口部
よりも上部にセラミック製の粒状充填材からなる充填層
を形成し、上記廃棄物を溶融炉に供給する前に固形廃棄
物とダスト等からなる浮遊性廃棄物とに分別し、固形廃
棄物を炉頂から炉室内に供給するとともに浮遊性廃棄物
を上記羽口部から炉室内に供給することを特徴とするも
のである。
【0011】本発明の請求項3記載の廃棄物の溶融処理
方法は、請求項1または2記載の廃棄物の溶融処理方法
において、上記羽口部から助燃燃料を供給することを特
徴とするものである。
【0012】本発明に係る請求項4記載の廃棄物の溶融
処理装置は、竪型のシャフト炉からなる溶融炉の炉頂に
廃棄物を炉室内に装入する装入口が設けられ、溶融炉の
下部の羽口部に炉室内に燃焼空気を供給する燃焼空気供
給口が設けられ、炉頂に廃棄物の熱分解によって生じた
発生ガスを導出する発生ガス導出口が設けられ、炉床部
に滞留したスラグを排出するスラグ排出口が設けられて
なる廃棄物の溶融処理装置において、上記溶融炉は羽口
部にダスト等からなる浮遊性廃棄物を炉室内に導入する
浮遊性廃棄物導入口を有し、炉室内の燃焼空気供給口よ
り上部にロストルが設けられ、このロストルの上部にセ
ラミック製の粒状充填材からなる充填層が形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0013】本発明に係る請求項5記載の廃棄物の溶融
処理装置は、請求項4記載の廃棄物の溶融処理装置にお
いて、上記ロストルは冷却水が流通可能なパイプ状に形
成されていることを特徴とするものである。
【0014】本発明に係る請求項6記載の廃棄物の溶融
処理装置は、請求項4または5記載の廃棄物の溶融処理
装置において、上記羽口部の燃焼空気供給口より下部に
助燃燃料を炉室内に供給する助燃燃料供給口が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】上記請求項1記載の廃棄物の溶融処理方法によ
れば、充填層の下部から炉室内に供給された浮遊性廃棄
物は、炉内の燃焼排ガスの上向ガス流に同伴して上昇
し、充填層において捕捉され、セラミック製の充填材間
の隙間をすり抜けるようにして長い道程を移動するた
め、浮遊性廃棄物の炉内での滞留時間が非常に長くな
り、浮遊性廃棄物は、溶融炉内で確実に燃焼処理、分解
処理および灰分の溶融が行われ、炉外に導出された発生
ガス中のダイオキシン濃度を低減させることが可能にな
る。
【0016】上記請求項2記載の廃棄物の溶融処理方法
によれば、廃棄物は溶融炉に供給する前に固形廃棄物と
ダスト等からなる浮遊性廃棄物とに分別され、固形廃棄
物は炉頂から炉室内に供給されるとともに浮遊性廃棄物
は羽口部から炉室内に供給されるため、羽口部から供給
された浮遊性廃棄物は、充填層において粒状充填物に衝
突しながらその隙間をすり抜けるようにして上昇し、さ
らに、炉頂から下方に移動している固形廃棄物の隙間を
すり抜けつつ高温の炉室内で形成された上向ガス流に同
伴して上昇する。それにより、炉室内の滞留時間が延長
され浮遊廃棄物の確実な燃焼処理および分解処理が行わ
れることになる。また、灰分の大部分はこの間に固形廃
棄物に付着して溶融し、灰分の内の一部は溶融炉の頂部
から排出される。
【0017】このように浮遊性廃棄物は羽口部から固形
廃棄物に衝突しながら長い道中を経て溶融炉外に導出さ
れるため、従来のような固形廃棄物と浮遊性廃棄物とが
一緒に炉頂より供給される場合に比し、浮遊性廃棄物の
溶融炉内での滞留時間が増加し、従来のように浮遊性廃
棄物が未処理のまま溶融炉外に導出されることはなく、
溶融炉内で確実に燃焼処理、分解処理および灰分の溶融
が行われ、炉外に導出された発生ガス中のダイオキシン
濃度を低減させることが可能になる。
【0018】上記請求項3記載の廃棄物の溶融処理方法
によれば、溶融炉内に羽口部から助燃燃料が供給される
ため、たとえ廃棄物が難燃性のものであっても、この助
燃燃料の燃焼によって炉室内を高温に維持させることが
できるとともに、助燃燃料の燃焼に誘引させて炉室内の
廃棄物を確実に燃焼および分解並びに灰分の溶融を起こ
させることが可能になる。
【0019】上記請求項4記載の廃棄物の溶融処理装置
によれば、溶融炉の炉室内の燃焼空気供給口より上部に
ロストルが設けられているため、このロストルの上部に
セラミック製の粒状充填材を載置することによって容易
に炉室内に上記充填物からなる充填層を形成することが
できる。そして、上記導入口から炉室内に浮遊性廃棄物
を導入すれば、浮遊性廃棄物は上記充填層において粒状
充填物に衝突しながら隙間をすり抜けるようにして上昇
するため、炉室内の滞留時間がさらに延長され、浮遊性
廃棄物のより確実な燃焼処理、分解処理および灰分の溶
融が実現する。
【0020】上記請求項5記載の廃棄物の溶融処理装置
によれば、ロストルは冷却水が流通可能なパイプ状に形
成されているため、上記ロストル内に冷却水を供給する
ことによってロストルが過加熱することが有効に抑止さ
れる。
【0021】上記請求項6記載の廃棄物の溶融処理装置
によれば、羽口部の燃焼空気供給口より下部に助燃燃料
を炉室内に供給する助燃燃料供給口が設けられているた
め、この助燃燃料供給口から炉室内に助燃燃料を供給し
て燃焼させることによって、たとえ廃棄物が難燃性のも
のであっても、炉室内を高温に維持させることができる
とともに、助燃燃料の燃焼に誘引させて炉室内の廃棄物
を確実に燃焼および分解させ、かつ、灰分を溶融させる
ことが可能になる。
【0022】
【実施例】図1は、本発明に係る廃棄物溶融処理装置の
第1実施例を示す説明図である。この図に示すように、
溶融処理装置1は、内部に廃棄物が導入される竪型シャ
フト炉形式の溶融炉2と、この溶融炉2に供給される廃
棄物Wを分別処理する分別手段4とから基本構成されて
いる。上記溶融炉2の内部は縦方向の略3分の1の高さ
に配設されたロストル3で上下に2分されており、ロス
トル3の上部に固形廃棄物W1を処理する炉室20が形
成されているとともに、同下部に浮遊性廃棄物W2を燃
焼させる燃焼室2bが形成されている。
【0023】上記分別手段4は、適宜の持込み手段40
を介して系外から持ち込まれた廃棄物Wを、固形廃棄物
W1と浮遊性廃棄物W2とに分別する設備であり、本実
施例においては分別手段4に導入された廃棄物Wに高圧
空気を吹き付け、高圧空気に浮遊性廃棄物W2を同伴さ
せることによって固形廃棄物W1と浮遊性廃棄物W2と
を分離するようにしている。分別された固形廃棄物W1
は、ベルトコンベヤやクレーン設備等からなる搬送手段
41を介して溶融炉2の上部から炉室20に供給される
ようになっているとともに、浮遊性廃棄物W2は、廃棄
物移送管42内を気流移送され、溶融炉2の下部に導入
されるようになっている。
【0024】上記浮遊性廃棄物W2は、代表的な例とし
て、廃棄自動車をシュレッダ処理したときに生じるシュ
レッダーダストを挙げることができる。自動車は、金
属、ガラス、各種の繊維からなる織製品あるいは合成樹
脂製品等あらゆる材料からできあがっている。従って各
種の材料からできあがっている自動車をシュレッダー処
理すると、金属を主体にした固形廃棄物と、布製品やク
ッション材として用いられる発泡性合成樹脂等からなる
極めて軽いシュレッダーダスト(浮遊性廃棄物)とにな
る。しかし従来このような極めて大きな比重差のある廃
棄物は、分別処理されることなく混在状態で溶融炉に供
給されていたが、本発明においては、これらが分離され
て別々に溶融炉2に供給されるのである。
【0025】そして上記溶融炉2の上部には、下端部が
炉室20に連通し、上端部に固形廃棄物W1を受け入れ
る装入孔21aの設けられた固形廃棄物導入管21が設
けられ、この固形廃棄物導入管21を介して固形廃棄物
W1は炉室20内に導入されるようになっている。
【0026】一方炉室20の下部に形成された羽口部2
aには、溶融炉2を取り巻くように環状管22が設けら
れ、この環状管22から分岐された分岐管の先端部が溶
融炉2の壁面に穿設された熱風導入口(燃焼空気供給
口)22aに接続されている。この環状管22には、図
外の熱風発生装置から供給される加熱された燃焼空気か
らなる熱風Hが熱風配管43を介して供給されるように
なっている。従って、環状管22に供給された熱風H
は、熱風導入口22aを介して溶融炉2の下部に形成さ
れた燃焼室2b内に供給される。
【0027】上記熱風導入口22aの下部には浮遊性廃
棄物導入口23が穿設されている。この浮遊性廃棄物導
入口23には上記廃棄物移送管42の下流端が接続され
ており、廃棄物移送管42を通って気流移送された浮遊
性廃棄物W2は、上記浮遊性廃棄物導入口23を介して
溶融炉2の燃焼室2b内に供給される。
【0028】上記浮遊性廃棄物導入口23の下部には助
燃バーナ24が設けられており、この助燃バーナ24か
ら燃焼室2b内に燃料配管44を介して気体燃料または
液体燃料からなる助燃燃料Fが供給され、さらにこの助
燃燃料Fに一次空気Aが供給されるようになっており、
この助燃燃料Fの燃焼室2b内における助燃によってこ
の燃焼室2b内における固形廃棄物W1を確実に燃焼さ
せるようになっている。
【0029】上記熱風H、浮遊性廃棄物W2および助燃
燃料Fは、燃焼室2b内に溶融炉2の接線方向に供給さ
れるようになっており、この接線方向の供給によって燃
焼室2b内に渦流が形成されるようになっており、この
渦流の形成で燃焼炎の燃焼室2b内の滞留時間を長く
し、浮遊性廃棄物W2の完全燃焼を期すようになってい
る。
【0030】上記助燃バーナ24の下部には底部に炉床
26を備えたすり鉢形状のスラブ室2cが設けられてお
り、このスラグ室2cに固形廃棄物W1中の金属やガラ
ス類あるいはその他の無機分等が溶融して貯留されるよ
うになっている。そして、スラグ室2cの下部にはスラ
グ排出口26aが設けられているとともに、このスラグ
排出口26aにスラグ導出管27が下方に向かって延設
されている。従って、スラグ室2c内に一次貯留された
スラグSは、順次上記スラグ排出口26aを介して系外
に排出されるようになっている。
【0031】上記スラグ導出管27のスラグ室2cへの
接続部には、炎が上記スラグ排出口26aに対向するよ
うに形成させる再燃バーナ24aが設けられており、こ
の再燃バーナ24aに燃料配管45を介して助燃燃料F
が供給され、この助燃燃料Fには再燃バーナ24aを介
して一次空気Aが供給されるようになっている。
【0032】上記溶融炉2の頂部には、発生ガス導出部
25が形成されている。炉室20内で固形廃棄物W1の
燃焼および熱分解によって発生した発生ガスGは、この
発生ガス導出部25を介し発生ガス導出口25aから後
続のガス処理設備に向けて導出されるようになってい
る。
【0033】上記溶融炉2内の炉室20と燃焼室2bと
の間に設けられた上記ロストル3は、ステンレススチー
ル等の高温環境における耐食性に優れた金属の中空品で
形成され、中空部に冷却水が供給されるようになってい
る。従って、ロストル3は、高温環境に曝されても冷却
水による冷却効果で高温腐食が有効に抑止される。
【0034】上記ロストル3上には耐火性に優れたセラ
ミック製の充填材31が積層充填された充填層32が形
成されている。本実施例においては、充填材31はセラ
ミックを球状に加工したセラミックボールが適用されて
いる。上記充填材31は、固形廃棄物導入管21を介し
て補充され、充填材31の消耗による充填層32の層厚
の減少に対処するようにしている。
【0035】本発明の溶融処理装置1は以上のように構
成されているので、まず、助燃燃料Fを助燃バーナ24
を介して燃焼室2b内に供給するとともに、熱風配管4
3、環状管22および熱風導入口22aを介して約17
0℃に加熱された熱風Hを燃焼室2b内に供給すること
によって助燃燃料Fを燃焼させる。そうすると、燃焼室
2b内の温度は1500〜1600℃に昇温される。ま
た、上記助燃燃料Fの燃焼排ガスはロストル3および充
填層32の隙間を通って炉室20に導入され、炉室20
内の雰囲気温度を1500〜1600℃に加熱する。
【0036】この状態で、分別手段4で分別された固形
廃棄物W1を搬送手段41および固形廃棄物導入管21
を介して溶融炉2の炉室20内に供給するとともに、浮
遊性廃棄物W2を廃棄物移送管42および浮遊性廃棄物
導入口23を介して燃焼室2b内に導入する。
【0037】そうすると、炉室20内に導入された固形
廃棄物W1は、燃焼室2bからロストル3および充填層
32を通って導入された助燃燃料Fの燃焼排ガスおよび
環状管22からの燃焼空気としての熱風Hに曝される。
そして、可燃物の一部は燃焼するとともに、残部は高熱
に曝されて熱分解し、発生ガスGとなって炉頂の発生ガ
ス導出部25を通り、発生ガス導出口25aを介して後
続のガス処理設備に導出される。
【0038】また、固形廃棄物W1中の金属やガラス等
の不燃物は、炉室20内の高熱に曝されて溶融し、炉室
20内を下方に移動する。そして、充填層32およびロ
ストル3を介して下方のスラグ室2cの炉床26に落下
し、スラグSとなってスラグ排出口26aからスラグ導
出管27を介して系外に排出される。スラグ導出管27
の上部の再燃焼室27aにおいてはスラグSは再燃バー
ナ24aによって再加熱され、流動性が維持される。
【0039】一方、燃焼室2bに導入された浮遊性廃棄
物W2は、助燃燃料Fの燃焼炎に曝されつつ燃焼排ガス
の上向流に同伴してロストル3および充填層32を介し
て炉室20に導入され、一部は燃焼するとともに残部は
熱分解して発生ガスGになり、炉頂の発生ガス導出部2
5を通って後続設備に導出される。また、浮遊性廃棄物
W2中の灰分は溶融してスラグ室2cの炉床に落下す
る。
【0040】そして、本発明においては、溶融炉2の内
部には水冷式のロストル3が設けられ、このロストル3
の上には耐火性を有する充填材31からなる充填層32
が形成されているため、浮遊性廃棄物W2は、上記充填
材31に衝突しながらそれらの隙間を曲がりくねりつつ
上昇し、さらにその上部においては多数の固形廃棄物W
1の隙間を通って上昇する。従って、浮遊性廃棄物W2
の溶融炉2内の滞留時間は約6分以上と非常に長いもの
になり、従来の滞留時間が数秒というような不都合は起
らず、浮遊性廃棄物W2が未処理のまま溶融炉2から排
出されるようなことはない。
【0041】浮遊性廃棄物W2の溶融炉2内における適
正な滞留時間を知るために、試験炉を用いた浮遊性廃棄
物W2の燃焼試験を行った。試験炉の中に浮遊性廃棄物
W2としての自動車のシュレッダーダストを所定量装填
し、燃焼空気を供給してを着火燃焼させ、その結果得ら
れた燃焼排ガス中の炭酸ガス濃度を経時的に測定した。
焼却温度(試験炉の燃焼室の温度)は、700℃、90
0℃、1100℃および1300℃の4水準を設定し
た。
【0042】図2は、上記試験の結果を示すグラフであ
り、横軸に焼却時間を設定し、縦軸に燃焼排ガスの炭酸
ガス濃度を設定している。このグラフから判るように、
焼却温度に拘らず60秒で炭酸ガス濃度は最大に達して
おり、その後徐々に減少している。減少度合いは焼却温
度が高い程大きい傾向がある。このことは、燃焼開始か
ら60秒が経過するまでに、シュレッダーダストはまず
加熱され、その後溶融・分解し、気化ガスに着火するこ
とを示している。それ以後はシュレッダーダストの表面
に溶融したプラスチックの皮膜が形成され、酸素の拡散
が抑止されるため、ゆっくりした燃焼が継続されること
が判る。そして、シュレッダーダストが燃え尽きるまで
の時間は焼却温度が1100℃以上の場合で約6分以上
であり、焼却温度がそれより低いとさらに長引くことが
確認された。
【0043】以上の試験結果より、焼却温度(すなわち
溶融炉2内の温度)が1100℃以上のときは、浮遊性
廃棄物W2を完全に処理するためには、少なくとも溶融
炉2内に6分以上の滞留時間が必要である。そして、本
発明の溶融処理装置1においては、廃棄物Wを固形廃棄
物W1および浮遊性廃棄物W2に分別し、浮遊性廃棄物
W2は溶融炉2の下部の羽口部2aから炉内に導入する
ようにし、充填層32およびその上部の固形廃棄物W1
の層を通過させて炉外に導出するようにしているため、
操業条件を適切に調節することによって上記6分以上の
炉内滞留時間の確保は容易であり、その結果、未処理の
まま浮遊性廃棄物W2が炉外に排出されることを有効に
阻止することが可能である。
【0044】以上の実施例においては、溶融炉2の内部
にロストル3を配設し、このロストル3の上部に充填材
(セラミックボール)31からなる充填層32を形成
し、この充填層32の上に固形廃棄物W1を装填して廃
棄物Wを高温処理するようにしているが、本発明は、充
填層32の上に固形廃棄物W1を装填することに限定さ
れるものではなく、浮遊性廃棄物W2のみを羽口部2a
に供給するようにした浮遊性廃棄物W2の高温処理専用
のものとして用いてもよい。
【0045】また、本発明は、溶融炉2内に充填層32
を形成することに限定されるものではなく、充填層32
を設けない状態で溶融炉2の上部から固形廃棄物W1を
供給するとともに、溶融炉2の羽口部2aから浮遊性廃
棄物W2を炉内に供給するようにしてもよい。こうする
ことによって、溶融炉2内には高炉における銑鉄製造の
場合と同様に、溶融炉2内に上部から固形廃棄物W1に
よる塊状帯、軟化溶融帯、滴下帯等が形成され、羽口部
2aから炉内に吹き込まれた浮遊性廃棄物W2は上記各
帯を通過して上昇するため滞留時間が長くなり、充分な
燃焼、熱分解および灰分の溶融の高温処理が施されるこ
とになる。
【0046】図3は、第1実施例の廃棄物の溶融処理装
置に後方設備が付設された状態を示す説明図である。溶
融炉201については先に図1を基に説明したものと略
同じ構成である。ただし、助燃バーナ24には燃焼空気
を供給する代わりにプレッシャースイング式酸素吸着分
離装置であるPSA装置Pから供給される酸素を供給す
るようにしている点、および後方のガス処理設備で捕集
された粉じんが溶融炉2の羽口部2aに供給されるよう
になっている点が先の溶融炉2と異なる。また、実操業
においては、廃棄物W中の固形廃棄物W1は炉室20内
には装入されず、浮遊性廃棄物W2のみを処理するよう
にしている。
【0047】溶融炉201の後方には、発生ガスGを受
け入れる二次燃焼炉5が設けられており、この二次燃焼
炉5において溶融炉201から導出された発生ガスGは
高温の燃焼空気H1の供給を受けて燃焼され、その結果
得られた燃焼排ガスG1は熱回収塔50の廃熱ボイラー
51に導入されるようになっている。廃熱ボイラー51
においては上記燃焼排ガスG1が水Mの加熱蒸発に用い
られ、その結果得られた加熱蒸気M1は発電設備53の
タービン駆動用に使用される。
【0048】さらに、上記廃熱ボイラー51の下部には
熱交換器52が設けられており、廃熱ボイラー51で使
用済みの燃焼排ガスG1が、送風機54から送り込まれ
た空気との熱交換に利用されるようになっている。この
熱交換で加熱された空気は、その一部が燃焼空気H1と
なって二次燃焼炉5に供給されるとともに、残部は熱風
Hとなって環状管22を介して溶融炉201に供給され
るようになっている。上記熱交換器52で熱交換され、
熱回収塔50から導出された排ガスG2には、配管途中
で消石灰C(Ca(OH)2)が添加され、排ガスG2
中に含まれている塩酸や亜硫酸が中和処理される。
【0049】そして、中和処理が施された排ガスG2
は、集塵機であるバッグフィルター55で除塵され、清
浄排ガスG3となって吸引ファン56を介しスタック5
7から外部に放出される。また、バッグフィルター55
で集塵された微粉Dは、集塵粉ホッパ58を介して
度、溶融炉にフィードバックされ、その底部のスラグに
導入されるようになっている。
【0050】本発明の溶融処理装置は以上のように操業
されるので、浮遊性廃棄物W2は溶融炉2の炉室20内
で完全にガス化しており、粉塵形態のものが残留した状
態で溶融炉2から導出されることはなかった。また、二
次燃焼炉5の出口での燃焼排ガスG1中のダイオキシン
類の濃度は、毒性等価換算値で約9ngTEQ/Nm3
であった。さらに、バッグフィルター55でダイオキシ
ン類はその98%が除去され、スタック57の出口では
0.18ngTEQ/Nm3と非常に少なくなってい
た。また、熱回収塔50およびバッグフィルター55か
ら出る微粉Dを再度溶融炉2にフィードバックすること
により、微粉Dの外部への排出が有効に抑えられ、浮遊
性廃棄物W2のスラグ化率を90%以上にまで向上させ
ることができた。
【0051】以下、図3に示す溶融炉201の、後方設
備(二次燃焼炉5、熱回収塔50および二次燃焼炉5
後)を含む操業データについて記述する。 (1)溶融炉201 ・浮遊性廃棄物W2の種類:廃棄自動車をシュレッダ処
理したときに発生するシュレッダダスト ・浮遊性廃棄物W2の供給量:8.33t/h ・バッグ粉Dの供給量:0.57t/h ・熱風Hの供給量:23000Nm3/h(170℃) ・空気比:m=0.6 ・助燃燃料Fの種類:都市ガス ・助燃燃料Fの供給量:190Nm3/h ・充填材31の種類:セラミックボール ・燃焼室2bの温度:1550℃ ・発生ガスGの発生量:30600Nm3/h ・発生ガスGの温度:1420℃ ・スラグS発生量:2.86t/h ・スラグS組成:スラグ67%、メタル33% (2)二次燃焼炉5 ・発生ガスGの受入れ量:30600Nm3/h ・燃焼排ガスG1の発生量:74500Nm3/h ・燃焼排ガスG1の温度:1376℃ ・受入れ燃焼空気H1量:47500Nm3/h ・空気比:m=1.1 (3)熱回収塔50 ・燃焼排ガスG1に受入れ量:74500Nm3/h ・熱交換用空気の受入れ量:70500Nm3/h ・熱風Hの排出量:23000Nm3/h ・燃焼空気H1の排出量:47500Nm3/h(170℃) ・排ガスG2の排出量:74500Nm3/h (4)バッグフィルター55 ・排ガスG2の受入れ量:74500Nm3/h ・清浄排ガスG3の排出量:74500Nm3/h ・バッグ粉Dの回収量:0.57t/h 図4は、本発明に係る廃棄物の溶融処理装置の第2実施
例を示す説明図である。この例の場合は、溶融炉202
の上部にホッパー6が設けられ、このホッパー6を介し
て炉室20内に浮遊性廃棄物(シュレッダーダスト)W
2を圧縮して固形化した所定粒度の固形化廃棄物W3が
装入されるようになっている。上記固形化廃棄物W3
は、図1に示す分別手段4で分別された浮遊性廃棄物W
2を押圧成形することによって製造される。
【0052】このような固形化廃棄物W3が適用される
理由は、固形化廃棄物W3を充填材31としてのセラミ
ックボールに代替させるためである。代替させても、上
向流に同伴して上方に移動する浮遊性廃棄物W2を捕捉
する機能に変わりはない。そして、固形化廃棄物W3に
よってロストル3の上部に充填層320を形成させるこ
とによって、セラミックボールの場合は起った充填層上
部の温度低下を、固形化廃棄物W3自体が燃焼すること
で回避され、炉室20内をより高温に保持する上で好都
合である。
【0053】また、セラミックボールの場合には層上部
の温度低下で粘着性が増加し、セラミックボール同士が
互いに接合し合ったり、炉内の灰がセラミックボールの
表面に粘着したりし、充填層320で閉塞減少が発生す
ることがあるが、固形化廃棄物W3の場合は自身が燃焼
および熱分解によって消耗されるためそのような不都合
は起らない。
【0054】さらに、セラミックボールの場合は、消耗
すれば適宜補充しなければならず、そのために運転コス
トがかかるが、固形化廃棄物W3を使用すれば、充填材
31としての機能を果たしつつ自身も処理されるため、
運転コストの低減が可能になる。
【0055】そして、この例の場合は、固形化廃棄物W
3が0.45t/hで溶融炉2内に供給されるようにな
っており、その代り浮遊性廃棄物W2は7.9t/hと
先の例の8.3t/hよりも少な目に供給される。充填
層32が固形化廃棄物W3で形成されること、および浮
遊性廃棄物W2の供給量が若干減らされていること以外
は図3に示す操業とまったく同様の操業が行われる。
【0056】図5は、本発明に係る廃棄物の溶融処理装
置の第3実施例を示す説明図である。この例の場合は、
溶融炉201は、先の図3に示す第1実施例のものとま
ったく同じであるが、後方設備が異なっており、二次燃
焼炉5が設けられていない。その代り溶融炉201の炉
室(フリーボード部)201が二次燃焼炉5の役割を果
たすように構成されており、そのために炉室201に熱
回収塔50からの二次燃焼空気H2が供給されるように
なっている。こうすることによって、二次燃焼炉5のた
めの設備投資を節約することが可能になる。
【0057】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の廃棄物の溶融処
理方法によれば、充填層の下部から炉室内に供給された
浮遊性廃棄物は、炉内の燃焼排ガスの上向ガス流に同伴
して上昇し、充填層において捕捉され、セラミック製の
充填材間の隙間をすり抜けるようにして長い道程を移動
するため、浮遊性廃棄物の炉内での滞留時間が非常に長
くなり、浮遊性廃棄物は、溶融炉内で確実に燃焼処理、
分解処理および灰分の溶融処理が施され、炉外に導出さ
れた発生ガス中のダイオキシン濃度を低減させることが
可能になり、環境保全上好都合である。
【0058】また、溶融炉からは未処理の浮遊性廃棄物
からなる粉塵の導出は極めて低減されているため、後続
の発生ガスを清浄化処理する設備の負荷を軽減させるこ
とが可能になり、運転コスト低減上有利である。
【0059】本発明の請求項2記載の廃棄物の溶融処理
方法によれば、廃棄物は溶融炉に供給する前に固形廃棄
物とダスト等からなる浮遊性廃棄物とに分別され、固形
廃棄物は炉頂から炉室内に供給されるとともに浮遊性廃
棄物は羽口部から炉室内に供給されるため、羽口部から
供給された浮遊性廃棄物は、充填層において粒状充填物
に衝突しながらその隙間をすり抜けるようにして上昇
し、次に、炉頂から下方に移動している固形廃棄物の隙
間をすり抜けつつ高温の炉室内で形成された上向ガス流
に同伴して上昇する。それにより、炉室内の滞留時間が
延長され浮遊性廃棄物の確実な燃焼処理、分解処理が行
われる。また、灰分の大部分はこの間に固形廃棄物に付
着して溶融し、灰分の一部は溶融炉の頂部から排出され
る。
【0060】このように浮遊性廃棄物は羽口部から固形
廃棄物に衝突しながら長い道中を経て溶融炉外に導出さ
れるため、従来のような固形廃棄物と浮遊性廃棄物とが
一緒に炉頂より供給される場合に比し、浮遊性廃棄物の
溶融炉内での滞留時間が増加し、従来のように浮遊性廃
棄物が未処理のまま溶融炉外に導出されることはなく、
溶融炉内で確実に燃焼処理、分解処理および灰分の溶融
処理が施され、炉外に導出された発生ガス中のダイオキ
シン濃度を低減させることが可能になり、環境保全上好
都合である。
【0061】本発明の請求項3記載の廃棄物の溶融処理
方法によれば、溶融炉内に羽口部から助燃燃料が供給さ
れるため、たとえ廃棄物が難燃性のものであっても、こ
の助燃燃料の燃焼によって炉室内を高温に維持させるこ
とができるとともに、助燃燃料の燃焼に誘引させて炉室
内の廃棄物を確実に燃焼させ、分解させ、かつ、灰分を
溶融させることが可能になる。
【0062】本発明の請求項4記載の廃棄物の溶融処理
装置によれば、溶融炉の炉室内の燃焼空気供給口より上
部にロストルが設けられているため、このロストルの上
部にセラミック製の粒状充填材を載置することによって
容易に炉室内に上記充填物からなる充填層を形成するこ
とができる。そして、上記導入口から炉室内に浮遊性廃
棄物を導入すれば、浮遊性廃棄物は上記充填層において
粒状充填物に衝突しながら隙間をすり抜けるようにして
上昇するため、炉室内の滞留時間がさらに延長され、浮
遊性廃棄物のより確実な燃焼処理、分解処理および灰分
の溶融処理が実現する。
【0063】本発明の請求項5記載の廃棄物の溶融処理
装置によれば、ロストルは冷却水が流通可能なパイプ状
に形成されているため、上記ロストル内に冷却水を供給
することによってロストルが過加熱することが有効に抑
止され、ロストルの耐用期間を延長させる上で有効であ
る。
【0064】本発明の請求項6記載の廃棄物の溶融処理
装置によれば、羽口部の燃焼空気供給口より下部に助燃
燃料を炉室内に供給する助燃燃料供給口が設けられてい
るため、この助燃燃料供給口から炉室内に助燃燃料を供
給して燃焼させることによって、たとえ廃棄物が難燃性
のものであっても、炉室内を高温に維持させることがで
きるとともに、助燃燃料の燃焼に誘引させて炉室内の廃
棄物を確実に燃焼させ、分解させ、かつ、灰分を溶融さ
せることが可能になり好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物の溶融処理装置の第1実施
例を示す説明図である。
【図2】シュレッダーダストを焼却したときの焼却温度
毎の焼却時間と燃焼排ガスの炭酸ガス濃度との関係を例
示するグラフである。
【図3】第1実施例の廃棄物の溶融処理装置に後方設備
が付設された状態を示す説明図である。
【図4】本発明に係る廃棄物の溶融処理装置の第2実施
例を示す説明図である。
【図5】本発明に係る廃棄物の溶融処理装置の第3実施
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 溶融処理装置 2,201,202 溶融炉 2a 羽口部 2b 燃焼室 2c スラグ室 21 固形廃棄物導入管 21a 装入孔 22 環状管 22a 熱風導入口 23 浮遊性廃棄物導入口 24 助燃バーナ 24a 再燃バーナ 25 発生ガス導出部 25a 発生ガス導出口 26 炉床 26a スラグ排出口 27 スラグ導出管 3 ロストル 31 充填材 32 充填層 4 分別手段 40 持込み手段 41 搬送手段 42 廃棄物移送管 43 熱風配管 44,45 燃料配管 5 二次燃焼炉 50 熱回収塔 51 廃熱ボイラー 52 熱交換器 53 発電設備 54 送風機 55 バッグフィルター 56 吸引ファン 57 スタック 6 ホッパー W 廃棄物 W1 固形廃棄物 W2 浮遊性廃棄物 F 助燃燃料 G 発生ガス G1 燃焼排ガス G2 排ガス G3 清浄排ガス H 熱風 H1 燃焼空気 A 一次空気 D 微粉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F23G 7/00 102 F23G 7/00 102F (56)参考文献 特開 平5−346221(JP,A) 特開 平4−150984(JP,A) 特開 昭53−99675(JP,A) 特開 昭54−158078(JP,A) 特開 昭56−144321(JP,A) 特開 平5−126327(JP,A) 実開 平5−90127(JP,U) 特公 昭51−29481(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/00,5/02,5/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竪型のシャフト炉からなる溶融炉の炉室
    内に廃棄物を装入し、溶融炉の下部の羽口部から炉室内
    に燃焼空気を供給することによって廃棄物を燃焼させか
    つ熱分解させるとともに、炉床部からスラグを排出する
    廃棄物の溶融処理方法において、上記炉室内の羽口部よ
    りも上部にセラミック製の粒状充填材からなる充填層を
    形成し、上記廃棄物を分別することによって得られたダ
    スト等からなる浮遊性廃棄物を羽口部から炉室内に供給
    することを特徴とする廃棄物の溶融処理方法。
  2. 【請求項2】 竪型のシャフト炉からなる溶融炉の炉頂
    から炉室内に廃棄物を装入し、溶融炉の下部の羽口部か
    ら炉室内に燃焼空気を供給することによって廃棄物を燃
    焼させかつ熱分解させるとともに、炉床部からスラグを
    排出する廃棄物の溶融処理方法において、上記炉室内の
    羽口部よりも上部にセラミック製の粒状充填材からなる
    充填層を形成し、上記廃棄物を溶融炉に供給する前に固
    形廃棄物とダスト等からなる浮遊性廃棄物とに分別し、
    固形廃棄物を炉頂から炉室内に供給するとともに浮遊性
    廃棄物を上記羽口部から炉室内に供給することを特徴と
    する廃棄物の溶融処理方法。
  3. 【請求項3】 上記羽口部から助燃燃料を供給すること
    を特徴とする請求項1または2記載の廃棄物の溶融処理
    方法。
  4. 【請求項4】 竪型のシャフト炉からなる溶融炉の炉頂
    に廃棄物を炉室内に装入する装入口が設けられ、溶融炉
    の下部の羽口部に炉室内に燃焼空気を供給する燃焼空気
    供給口が設けられ、炉頂に廃棄物の熱分解によって生じ
    た発生ガスを導出する発生ガス導出口が設けられ、炉床
    部に滞留したスラグを排出するスラグ排出口が設けられ
    てなる廃棄物の溶融処理装置において、上記溶融炉は羽
    口部にダスト等からなる浮遊性廃棄物を炉室内に導入す
    る浮遊性廃棄物導入口を有し、炉室内の燃焼空気供給口
    より上部にロストルが設けられ、このロストルの上部に
    セラミック製の粒状充填材からなる充填層が形成されて
    いることを特徴とする廃棄物の溶融処理装置。
  5. 【請求項5】 上記ロストルは冷却水が流通可能なパイ
    プ状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の
    廃棄物の溶融処理装置。
  6. 【請求項6】 上記羽口部の燃焼空気供給口より下部に
    助燃燃料を炉室内に供給する助燃燃料供給口が設けられ
    ていることを特徴とする請求項4または5記載の廃棄物
    の溶融処理装置。
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