JP3282842B2

JP3282842B2 - 冷蔵ショーケース

Info

Publication number: JP3282842B2
Application number: JP2666892A
Authority: JP
Inventors: 浩司上野; 明義吉田
Original assignee: Hoshizaki Electric Co Ltd
Current assignee: Hoshizaki Electric Co Ltd
Priority date: 1992-02-13
Filing date: 1992-02-13
Publication date: 2002-05-20
Anticipated expiration: 2017-05-20
Also published as: JPH05223437A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵ショーケースに関
し、特に、野菜、果物等の冷蔵物の冷蔵に好適な冷蔵シ
ョーケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、冷蔵ショーケースや冷蔵装置に
おいて、庫内の空気を冷却する冷却器は、相対的に高い
位置に設けられ、空気を冷却するに伴い、冷却器に露
滴、霜等が発生する。冷却された空気は、下方へ流れ、
冷蔵物に接触してこれを冷却するが、その際、空気の相
対湿度は低下するから、冷蔵物が野菜、果物等の水分が
蒸発しやすいものであると、野菜等から湿分を奪い乾燥
させる。即ち、野菜等は水々しさを失い、萎れてしま
う。また、野菜や果物等の植物は、貯蔵中に、野菜等の
急速な熟成を促す新陳代謝ガス（炭酸ガス、エチレンガ
ス等）や、異臭ガスを出し、これは、貯蔵にとって好ま
しくない。

【０００３】このような状況から、野菜や果物等の冷蔵
物を、品質の低下なく貯蔵する冷蔵装置が、提案され開
示されている（特公昭５９−４９５１１号公報）。この
先行技術の冷蔵装置においては、庫内の内部冷気循環通
路に沿って間隔をおいて通気小孔を庫壁に貫設し、新陳
代謝ガス等の多い庫内空気を外部へ出し、その含有分の
少ない外部空気を庫内へ取り入れ、新陳代謝ガス等の庫
内蓄積を防止している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術に
おいては、庫内外の空気の流通を行う通気孔は、直接冷
蔵庫の断熱層（壁）に設けられ、かつ局部的配置となっ
ている。このため、庫外から取り入れる空気量ひいては
絶対水分量の補充が少ないとか、庫内空気の温度、湿
度、新陳代謝ガスの濃度の分布の偏りが大きいとか、通
気孔が塞がりやすいとかという種々の問題があった。

【０００５】従って、本発明の目的は、外部から取り入
れる空気量が多く、かつ庫内の空気に偏りなく外部取入
空気を分配できて、温度、湿度、ガス濃度の分布が一様
となる冷蔵ショーケースを提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明に係る冷蔵ショーケースは、外部空間に連通
した空気導入管がその閉端側を引き戸の内面に沿って立
設するように庫内に設けられると共に外部空間からの空
気を強制的に庫内に導入するための送風機が空気導入管
路内に設けられ、引き戸の内面に沿って外部空間からの
空気が流出するように空気導入管路の閉端側の管壁に多
数の小孔を穿設してなるものである。

【０００７】また、空気導入管路の外部空間に臨む入口
部に設けられたフィルタをさらに備えてもよい。

【０００８】

【作用】本発明の冷蔵ショーケースによれば、外部空間
から送風機により強制的に空気導入管路に導入された空
気は、多数の小孔から庫内に偏りなく分散されると共
に、庫内空気圧が高まるため引き戸の周囲から庫内空気
が積極的に流出する。前述の空気は、外部空間から所要
の湿分を庫内に持ち込み、流出する際、庫内で発生した
冷蔵物の新陳代謝ガス等を外部へ搬出する。また、この
とき外部空間からの空気は空気導入管路の閉端側の管壁
に穿設された多数の小孔から引き戸の内面に沿って流
れ、エアカーテン効果が得られる。

【０００９】空気導入管路の外部空間に臨む入口部にフ
ィルタを設ければ、外部の空間がこのフィルタを透過し
て空気導入管路に入る。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
するが、これは、本発明を理解しやすくするための説明
であって、本実施例に限定する趣旨ではない。

【００１１】図１は、本発明の好適な実施例に係る冷蔵
ショーケース１の全体を示す斜視図であり、冷蔵ショー
ケース（以下、単にショーケースという。）１は、下部
の機械室１０と上部の陳列室４０とからなる。

【００１２】図２は、ショーケース１を背面から（図１
の矢印IIの方向）見て示す一部切欠き背面図、図３は図
２のIII−III線に沿う立断面図であるが、機械室１０
は、ゴム板１１を有する脚１２で支持された底板１３、
フロントカバー１４、リヤカバー１５及びサイドカバー
１６ａ、１６ｂにより画成されている。

【００１３】図２及び図３において、冷凍回路を構成す
る冷媒圧縮機１８は、ゴム足１９を介して底板１３の上
に固定支持され、更に、底板１３上にはコンデンサー２
１が設けられている。コンデンサー２１を取り囲むコン
デンサーカバー２２の開口部(図示せず)に設けられたコ
ンデンサーファン２３が、前述の圧縮機１８の方を指向
している。コンデンサーファン２３は、外部から空気を
コンデンサーカバー２２の中へ吸い込み、コンデンサー
２１を冷却し、その後の空気を圧縮機１８の方へ吐き出
し、これを冷却させる。

【００１４】陳列室４０の底部を形成する底板４１は、
下方を断熱材４２で覆われ、更に底板４１の下面に隣接
して冷却パイプ４３が断熱材４２中に埋設されている。
底板４１の上には簀の子４４が載置され、この上に冷蔵
物(図示せず)が置かれる。陳列室４０の前面はフロント
ガラス４５、側面はサイドガラス４６ａ、４６ｂ、背面
は引き戸４７でそれぞれ閉じられる。引き戸４７は、ロ
ーラ４８を内装した下レール４９と、上レール５１とで
摺動、開閉自在に取り付けられている。

【００１５】陳列室４０の底板４１から立設された支柱
（空気導入管路）５２は、上端において天井枠５３に連
結されてこれを支持している。断熱材５３ａが充填され
た天井枠５３は、前端部において化粧枠５４を介してフ
ロントガラス４５を支持している。この天井枠５３は、
長手方向に延びた冷却器５５を懸架支持し、冷却器５５
の下方に設けたドレンパン５６は、支柱５２に支持され
ている。更に、天井枠５３の前端部から、フロントガラ
ス４５の水平部下面に沿って延出した蛍光灯カバー５７
に、蛍光灯５８が取り付けられ、前述のサイドガラス４
６ａ、４６ｂは、化粧ねじ５９により着脱自在に固定さ
れている。

【００１６】再び機械室１０の説明に戻って、フロント
カバー１４及びサイドカバー１６ａ、１６ｂの上端部に
は、それぞれ開口２７、２８ａ、２８ｂが形成されてい
る。開口２７を囲んで、フロントカバー１４からフロン
トガイド３１がフロントガラス４５の下端部に向かって
延び、更に、開口２８ａ、２８ｂをそれぞれ囲んで、サ
イドガイド３２ａ、３２ｂがサイドカバー１６ａ、１６
ｂからサイドガラス４６ａ、４６ｂの下端部に向かって
延びている。これ等のフロントガイド３１及びサイドガ
イド３２ａ、３２ｂは、機械室１０の内部の暖かい空気
を、それぞれフロンドガラス４５及びサイドガラス４６
ａ、４６ｂの外面に沿って流し、曇りの発生を防止す
る。フロントガイド３１は受皿部３１ａを形成し、フロ
ントガラス４５から水滴が垂れてきた場合は、ここで受
けて、前述の温風で乾燥させる。

【００１７】以上の説明による構造は、細部はとも角、
従来からある冷蔵ショーケースと格別大きな差異はな
い。次に、本発明による特異な構成を説明すると、リヤ
ーカバー１５には、矩形の外気取入口（入口部）６１が
形成され、機械室１０の内部に設けたフード（空気導入
管路）６３が、空気通路６５及び水溜まり部６７を画成
している。フード６３の下面からは、水溜まり部６７に
開口したドレンパイプ６９がリヤーカバー１５を貫いて
外方へ延び、フード６３の内部には、外気取入口６１に
臨んでフィルタ７１が設けられ、更に、内側に送風機即
ちファンモータ７３が設けられている。

【００１８】支柱５２は中空構造で、内部に閉管路７５
を形成するが、この閉管路７５は、ガイド部７７を介し
て上述の空気通路６５に連絡している。支柱５２の側面
には、多数の小開口（小孔）７９が穿設され、引き戸４
７の内面に平行な空気流を生ずる。また、支柱５２は、
中央部で前方（図３で左方）へ突出した棚受け８１を支
持し、これに冷蔵物用棚８３が載設されている。ストッ
パー８５は棚受け８１の前端部に突設されている。

【００１９】また、機械室１０の後面には、電源コード
８７が設けられ、底板４１から延びたドレンパイプ８９
が後方に向け延出されている。リヤーカバー１５上の操
作パネル９１には、電源スイッチ９２、蛍光灯５８用の
スイッチ９３、ファンモータ７３用スイッチ９５及びサ
ーモスタット調整部９７が設けられ、冷凍回路の運転に
供される。

【００２０】前述した構成の実施例において、電源コー
ド８７を電源プラグ（図示せず）に差し込み、電源スイ
ッチ９２をオンにすれば、圧縮機１８及びコンデンサー
ファン２３が作動する。これにより、通常の冷蔵装置の
ように圧縮された冷媒がコンデンサ２１で凝縮され、冷
却器５５で蒸発し、陳列室４０の庫内（内部）８９の空
気を冷却する。スイッチ９３をオンにすれば、蛍光灯５
８が点灯し、庫内８９を明るくする。サーモスタット調
整部９７により、庫内８９の内部温度を好適に設定す
る。

【００２１】スイッチ９５を適宜オンにすれば、外部の
空気が、フィルタ７１を透過して空気通路６５及びガイ
ド部７７を通って閉管路７５に入る。そして、多数の小
開口７９から、空気が引き戸４７の内面に沿って流出す
る。これにより庫内８９の内圧が増大するので、引き戸
４７の周囲の適当な隙間から、庫内空気が流出する。空
気通路６５、ガイド部７７及び閉管路７５内で空気の冷
却により生じた水分は、水溜まり部６７で集められ、ド
レンパイプ６９から流出する。他方、庫内８９で生じた
水分は、底板４１上で集められ、ドレンパイプ６９より
排出される。

【００２２】ファンモータ７３を作動したまゝ引き戸４
７を開けると、多数の小開口７９から流出する空気流が
エアカーテン作用をし、冷気の流出、外部暖気の庫内８
９への流入を阻止する。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷蔵ショ
ーケースによれば、外部空間から送風機により強制的に
空気導入管路に導入された空気が多数の小孔から庫内に
偏りなく分散され、新陳代謝ガス等を含んだ庫内の空気
は引き戸の周囲から分散して流出するので、温度、湿
度、ガス濃度の分布を一様とすることができると共に野
菜、果物等の早期の熟成を防止することができ、また異
臭の発生も防止される。また、多くの湿分を持つ外部空
間からの空気が強制的に庫内に導入されるので、絶対水
分量が不足することなく、冷蔵物の乾燥を防止すること
ができる。さらに、この外部空間からの空気は多数の小
孔から引き戸の内面に沿って流出するので、霜の発生を
防止することができると共に、引き戸を開けたときの冷
気の流出をエアカーテン効果により防止することができ
る。

【００２４】

【００２５】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る冷蔵ショーケースの全体
斜視図。

【図２】図１の冷蔵ショーケースの一部切欠き背面図。

【図３】図２のIII−III線に沿う立断面図。

【符号の説明】

１冷蔵ショーケース４７引き戸５２支柱（空気導入管路）５５冷却器６１外気取入口（入口部）６３フード（空気導入管路）７１フィルタ７３ファンモータ（送風機）７９小開口（小孔）８９庫内（冷蔵ショーケースの内部）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F25D 23/00 302 F25D 23/00 306

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】庫内に冷却器を備え、背面に開閉自在の
引き戸を有する冷蔵ショーケースにおいて、外部空間に
連通した空気導入管がその閉端側を前記引き戸の内面に
沿って立設するように庫内に設けられると共に外部空間
からの空気を強制的に庫内に導入するための送風機が前
記空気導入管路内に設けられ、前記引き戸の内面に沿っ
て外部空間からの空気が流出するように前記空気導入管
路の閉端側の管壁に多数の小孔を穿設してなることを特
徴とする冷蔵ショーケース。
【請求項２】前記空気導入管路の前記外部空間に臨む
入口部に設けられたフィルタをさらに備えたことを特徴
とする請求項１に記載の冷蔵ショーケース。