JP3282656B2 - 多点駆動型スピーカ - Google Patents

多点駆動型スピーカ

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JP3282656B2
JP3282656B2 JP11189497A JP11189497A JP3282656B2 JP 3282656 B2 JP3282656 B2 JP 3282656B2 JP 11189497 A JP11189497 A JP 11189497A JP 11189497 A JP11189497 A JP 11189497A JP 3282656 B2 JP3282656 B2 JP 3282656B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ムービングコイル
型スピーカに係り、特に一つのスピーカ振動板を複数の
磁気回路及び複数のボイスコイルにて駆動させる多点駆
動型スピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スピーカ振動板を駆動させる
に際し、低次の共振モードを打ち消すために、そのモー
ドの節となる部分にボイスコイルを取り付けた多点駆動
型スピーカがある。また、重りやリブを取り付けてバラ
ンスをとる等して、周波数の乱れを抑えてピストン運動
帯域を広げたものもある。
【0003】我々も各種の多点駆動型スピーカを先に提
案し、実施している。図7及び図8は多点駆動型スピー
カを説明するために、我々が実施している多点駆動型ス
ピーカSの一例を示すものであり、図7は正面図、図8
は断面図である。
【0004】その概略を述べると、振動板1はハニカム
タイプの振動板であり、該振動板1の有する固有振動モ
ードの位置に3カ所磁気回路3を配置してある。磁気回
路3は2つのマグネットをプレートを介して互いに反発
する向きに配置した反発型磁気回路であり、各々の磁気
回路3は橋脚8でフレーム9に固定されている。この反
発型磁気回路の外周側に配置されるそれぞれのボイスコ
イル4−1、4−2、4−3は各々が並列になるよう接
続しており、該ボイスコイルの中心が振動板1の中心に
一致するように配置してある。2は布製のエッジであ
り、振動板1の前後運動がリニアになりやすいように振
動板1の前後においてフレーム9貼りつけてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6は図7及び図8に
示す前記構成の多点駆動型スピーカの周波数特性である
が、振動板1のもつ固有振動モードの位置(3か所)に
ボイスコイル4−1、4−2、4−3を配置したにもか
かわらず、この周波数特性のように2500Hz付近で
ピークディップAが発生してしまい、聴感上あまり好ま
しくない音となって現れている。また、このピークディ
ップAを打ち消すためにリブを振動板1の裏面に配置し
ても、十分にピークディップAが消えないおそれがある
ことが判明した。
【0006】このように、重りやリブだけでは周波数の
乱れを抑えることはできず、ピストン運動帯域を広げる
ことができないし、しかもその重量のために音圧レベル
が落ちてしまい、スピーカとしての性能を損ねてしまう
等、解決すべき点があった。
【0007】本発明の目的は、前記のような欠点を解消
し、低次の共振モードを消すと共に、周波数の乱れをな
くしてピストン領域を広げることができ、周波数特性を
フラットにすることができる多点駆動型スピーカを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の多点駆動型スピ
ーカは、一つのスピーカ振動板を複数の磁気回路及び複
数のボイスコイルで駆動させる多点駆動型スピーカにお
いて、各ボイスコイルに入力させる信号の到達時間を各
々が差をもつように変化させる駆動回路を備えたことを
特徴とする。
【0009】本発明の多点駆動型スピーカはさらに、各
ボイスコイルに入力させる信号の位相を各々変化させる
ことを特徴とする。
【0010】本発明の多点駆動型スピーカは、一つのス
ピーカ振動板を複数の磁気回路及び複数のボイスコイル
で駆動させる多点駆動型スピーカにおいて、各ボイスコ
イルに入力させる信号の到達時間をその中の少なくとも
1つを他のものと差をもつように変化させる駆動回路を
備えたことを特徴とする。
【0011】本発明の多点駆動型スピーカはさらに、少
なくとも1つのボイスコイルに入力させる信号の位相を
他のボイスコイルとは変化させることを特徴とする。
【0012】
【作用】前記のように、多点駆動型スピーカの複数のボ
イスコイルのうち、一部又は全てのボイスコイルに遅延
回路を配置することにより、低次の共振モードが消さ
れ、周波数の乱れがなくなってピストン領域が広がり、
フラットな周波数特性が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図6は本発明の多点駆動型
スピーカの実施例を示し、図1はスピーカユニットの平
面図、図2は断面図、図3は遅延回路を挿入した例を示
す回路図、図4は位相回路を挿入した例を示す回路図、
図5は本発明による多点駆動型スピー カの周波数特性、
図6は図7及び図8による従来の多点駆動型スピーカの
周波数特性である。
【0014】多点駆動型のスピーカユニットSの構成自
体は図7及び図8に示すものと同じ構成であり、図7及
び図8のものと同一構成部分には同一符号を付してその
説明は省略する。振動板1はハニカムタイプの振動板で
あり、表面部材とコア部材は厚さ25μmのアルミ泊
で、裏面部材は25μmのポリイミドフィルムである。
外径は198mmx66mmの長円形であり、その振動
板1の有する固有振動モードの位置に3カ所磁気回路3
を配置してある。
【0015】磁気回路3は2つのマグネット3a、3b
をプレート3cを介して互いに反発する向きに配置して
ホルダー部材3dで保持させた反発型磁気回路であり、
マグネット3a、3bは希土異方性焼結型マグネットが
使用されている。
【0016】ボイスコイル4−1、4−2、4−3は銅
クラッドアルミ線の4層巻きで形成され、各々が並列に
なるよう接続してあり、ボイスコイル4−1、4−2、
4−3のそれぞれの中心が振動板1の中心に一致するよ
うに配置してある。
【0017】前記のようにして構成されたスピーカユニ
ットSはエンクロージャに取り付けてあり、このエンク
ロージャは、外径が奥行き60mm、幅100mm、高
さ500mm、板厚5mmのアルミニウムであり、内容
積が約2リッターである。
【0018】本発明においては、図3に示すように、前
記スピーカユニットSの3つのボイスコイル4−1、4
−2、4−3のうち、第2のボイスコイル4−2の前段
に遅延回路6を挿入してあり、この遅延回路6は20m
sec迄可変できるものが用いられている。そして、ア
ンプ5から見たスピーカーのインピーダンスは遅延回路
6を挿入する以前と同じインピーダンスになるように調
整されており、結果的にアンプ5からの出力はこの遅延
回路6により時間的に遅らされた信号とそのままの出力
信号とが合成されて、スピーカユニットSから放射され
ることとなる。
【0019】図4は参考例を示し、スピーカユニットS
の3つのボイスコイル4−1、4−2、4−3のうち、
第2のボイスコイル4−2の前段に位相回路7を挿入し
たものであり、この位相回路7を挿入した場合でも、ア
ンプ5から見たスピーカのインピーダンス位相回路7を
挿入する以前と同じインピーダンスになるように調整さ
れている。このときの位相の中心となる周波数を図6で
示す従来のものと同様のピークディップAに設定した。
結果的にアンプ5からの出力はこの位相回路7により位
相を遅らされた信号とそのままの出力信号とが合成され
て、スピーカユニットSから放射されることとなる。
【0020】図5は図3に示す実施例のように遅延回路
6を挿入することによって得られたスピーカの周波数特
性である。従来は図6に示すように、スピーカユニット
の振動板1はある一定の周波数で共振をしていたために
周波数特性上大きなピークディップAを生じていたが、
本実施例のように構成することにより、遅延回路6によ
って時間的に遅らされた信号と、そのままの出力信号と
が合成されたことにより、共振モードの位置がずれてこ
の大きなピークディップAが低減している。
【0021】このことは、図4のように位相回路7を挿
入しても同様であり、位相回路7によって遅らされた信
号と、そのままの出力信号とが合成されたことにより、
共振モードの位置がずれてこの大きなピークディップA
が低減する。
【0022】遅延回路6を挿入した場合、遅延時間を上
げて行ってピークディップAのモードを消すためには
0.1msec位が最も好ましい。また、位相回路7を
挿入した場合、逆相にならずにピークディップAのモー
ドを消すためには、位相のずれは90度になるときがよ
い。
【0023】なお、実施例や参考例ではスピーカユニッ
トSの3つのボイスコイル4−1、4−2、4−3のう
ち、第2のボイスコイル4−2に各回路を挿入したが、
他のボイスコイル4−1、4−3に回路を挿入しても違
った効果が得られ、2つ或は 3つのボイスコイルにそれ
ぞれ回路を挿入しても同様な効果が得られる。また、3
つのボイスコイル4−1、4−2、4−3に挿入した場
合の方が音質的には良好であることが判明した。そし
て、各ボイスコイルに入力される信号の周波数を限定し
たり、入力レベルを調整するなどを組み合わせることに
より、より細かな制御が可能となる。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る多点駆動型スピーカによれ
ば、各ボイスコイルに入力させる信号の到達時間を遅延
回路により各々が差をもつように変化させる構成である
から、従来のものでは生じていた振動板のある一定の周
波数での共振に伴う周波数特性上の大きなピークディッ
プを平坦化することができる。即ち、遅延回路によって
時間的に遅らされた信号と、そのままの出力信号とが合
成されることにより、共振モードの位置がずれて前記の
ような大きなピークディップを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る多点駆動型スピーカのスピーカ
ユニットを示す平面図。
【図2】 本発明に係る多点駆動型スピーカのスピーカ
ユニットを示す断面図。
【図3】 本発明に係る多点駆動型スピーカの実施例を
示す回路図。
【図4】 参考例を示す回路図。
【図5】 本発明に係る多点駆動型スピーカの周波数特
性。
【図6】 従来の多点駆動型スピーカの周波数特性。
【図7】 我々が実施している多点駆動スピーカの正面
図。
【図8】 我々が実施している多点駆動スピーカの断面
図。
【符号の説明】
1 振動板 2 エッジ 3 磁気回路 4−1 第1のボイスコイル 4−2 第2のボイスコイル 4−3 第3のボイスコイル 5 アンプ 6 遅延回路 7 位相回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つのスピーカ振動板を複数の磁気回路
    及び複数のボイスコイルで駆動させる多点駆動型スピー
    カにおいて、各ボイスコイルに入力させる信号の到達時
    間を各々が差をもつように変化させる駆動回路を備えた
    ことを特徴とする多点駆動型スピーカ。
  2. 【請求項2】 各ボイスコイルに入力させる信号の位相
    を各々変化させることを特徴とする請求項1記載の多点
    駆動型スピーカ。
  3. 【請求項3】 一つのスピーカ振動板を複数の磁気回路
    及び複数のボイスコイルで駆動させる多点駆動型スピー
    カにおいて、各ボイスコイルに入力させる信号の到達時
    間をその中の少なくとも1つを他のものと差をもつよう
    に変化させる駆動回路を備えたことを特徴とする多点駆
    動型スピーカ。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つのボイスコイルに入力さ
    せる信号の位相を他のボイスコイルとは変化させること
    を特徴とする請求項1記載の多点駆動型スピーカ。
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