JP3281698B2 - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP3281698B2
JP3281698B2 JP31423993A JP31423993A JP3281698B2 JP 3281698 B2 JP3281698 B2 JP 3281698B2 JP 31423993 A JP31423993 A JP 31423993A JP 31423993 A JP31423993 A JP 31423993A JP 3281698 B2 JP3281698 B2 JP 3281698B2
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幸文 町田
博久 渡辺
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菱星電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハウジングに収容した
接続端子の抜け出しを防止するリアホルダを設けたコネ
クタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常のコネクタにおいては、ハウジング
に設けた係止爪が接続端子の後方への抜け出しを防止し
ているが、接続端子は相手側の接続端子によって押圧さ
れて係止爪から外れることがあるため、ハウジングの後
部にリアホルダを取り付けて接続端子の後方への抜け出
しを二重に防止していることが多い。
【0003】このようなリアホルダを備えたコネクタに
おいては、リアホルダとハウジングにそれぞれ接続端子
を挿通する工程を省略するために、所謂仮係合状態にお
いてリアホルダとハウジングへの接続端子の挿通を同時
に行うコネクタも知られている。即ち、この種のコネク
タにおいては、リアホルダをハウジングの後方へ仮係合
した状態でリアホルダの挿通孔を通して接続端子をハウ
ジングに収容し、この接続端子をハウジングに設けた係
止爪によって係止すると共に、更にリアホルダを前進さ
せてハウジングに本係合した状態において、接続端子を
リアホルダによって係止している。
【0004】例えば、図10及び図11のコネクタは本
出願人が特開昭61−4174号公報において既に提案
したものであり、図10はハウジング1とリアホルダ2
が仮係合状態にあることを示し、図11はそれらが本係
合状態にあることを示している。図10の仮係合状態に
おいて、リアホルダ2の挿通孔2aを通して電線3を接
続した接続端子4が、ハウジング1の端子収容孔1a内
に収容されると、接続端子4の端子接続部4aがハウジ
ング1の台座1bと当接部1cの間に挟まれて接続端子
4のスタビライザ4bが係止ランス1dにより係止され
て接続端子4の後方への抜け出しが防止される。
【0005】次に、リアホルダ2をハウジング1に向け
て押し込むと、リアホルダ2はハウジング1の図示しな
いガイド溝に沿って斜め前方方向に移動し、図11に示
すようにハウジング1とリアホルダ2が本係合状態にな
る。このとき、リアホルダ2の端子係止部2bが接続端
子4の電線圧着部4cを係止し、接続端子4の後方への
抜け出しが更に防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来例においては、ハウジング1は金型によって成形さ
れるため、係止ランス1dと台座1bの形状、特に係止
ランス1dの幅が制約され、係止力をそれ以上に向上で
きないという問題点がある。
【0007】本発明の目的は、上述した問題点を解消
し、リアホルダの係合状態において2つの係止片を用い
て、係止ランスによる係止を助長し接続端子の後方への
抜け出しを確実に防止するコネクタを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るコネクタは、接続端子を個々に収容する
複数の端子収容孔を有すると共に前記接続端子を係止す
る係止ランスを有する合成樹脂製のハウジングと、前記
ハウジングの後部に係合して前記端子収容孔に収容した
接続端子の後方への抜け出しを防止する合成樹脂製のリ
アホルダとから成るコネクタにおいて、前記リアホルダ
には前記各端子収容孔ごとに前記係止ランスの両側を前
記端子収容孔の両側の隔壁に沿って直線状に前記端子収
容孔に入り込み、前記接続端子の中間部を係止する2つ
の条片状の係止片を設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上述の構成を有するコネクタにおいては、リア
ホルダをハウジングに押し込むと、2つの係止片が端子
収容孔内の両側の隔壁に沿って係止ランスの両側を直線
的に前進し接続端子を係止する。
【0010】
【実施例】本発明を図1〜図9に図示の実施例に基づい
て詳細に説明する。図1は本実施例のハウジング11と
リアホルダ12が仮係合状態にあることを示す側方から
見た断面図、図2は上方から見た断面図、図3は背面
図、図4は側面図である。ただし、図3においては取り
付けられた電線は図示を省略している。ハウジング11
は合成樹脂材から角筒状に形成され、その内部には水平
隔壁13と垂直隔壁14とによって仕切られた複数の端
子収容孔15が例えば2段複列に設けられている。そし
て、各端子収容孔15には電線16を接続した接続端子
17が収容されている。接続端子17の前部は図示しな
い相手側の接続端子を受け入れる端子接続部18とさ
れ、その上面の一側縁には上方に突出し接続端子17の
姿勢を保持するためのスタビライザ部19が設けられて
いる。接続端子17の後部は電線圧着部20とされ、こ
の電線圧着部20に前述した電線16が圧着されてい
る。
【0011】端子収容孔15の底壁には台座21が形成
され、垂直隔壁14の前方上部には端子当接部22、2
3が形成されている。台座21と端子当接部22、23
の間に接続端子17の端子接続部18が挿し込まれてい
る。端子収容孔15の前端の周壁には端子係止部24が
設けられ、接続端子17の前方への抜け出しが防止され
ている。端子収容孔15の上壁には、弾性を有し斜め前
方に突出する係止ランス25が設けられており、この係
止ランス25の先端は端子接続部18の後端縁を係止で
きるように鉤型とされ、接続端子17の後方への抜け出
しが防止されている。なお、ハウジング11の後端に
は、後述するリアホルダ12の係止片を収容する係止片
収容室26が設けられている。
【0012】リアホルダ12は合成樹脂材から形成さ
れ、ハウジング11の後端に水平方向及び前後方向へ摺
動自在に係合されている。リアホルダ12のホルダ本体
12aには電線16を接続した接続端子17を挿通する
端子挿通孔27が、端子収容孔15の段数に対応して設
けられている。ホルダ本体12aの一方の側面の段部1
2bには、案内溝28、29、嵌合孔30が設けられて
いる。ホルダ本体12aの他方の側面には段部12cが
設けられ、上下面には段部12d、12eが設けられて
いる。段部12cには嵌合孔31、32が設けられ、段
部12d、12eには嵌合孔33、34がそれぞれ設け
られている。
【0013】一方、ハウジング11の一方の側面には、
リアホルダ12の案内溝28、29にそれぞれ嵌合する
突起35、36と、嵌合孔30に嵌合する段付突起37
が設けられ、更に段部12bに本係合時に内側から当接
する支持台38、39が設けられている。また、ハウジ
ング11の他方の側面にはリアホルダ12の嵌合孔3
1、32に嵌合する突起40、41が設けられ、更に上
下面には嵌合孔33、34にそれぞれ嵌合する突起4
2、43が設けられている。
【0014】リアホルダ12のホルダ本体12aには、
図5の要部斜視図に示すような係止部44が、ハウジン
グ11の端子収容孔15の各段に対応して2段に設けら
れ、係止部44の前部には各端子収容孔15に進入して
接続端子17を係止する条片状の長突片45と短突片4
6が設けられている。これらの長突片45と短突片46
はリアホルダ12をハウジング11に向けて押し込む後
述する本係合の際に、係止ランス25と垂直隔壁14と
の間をそれぞれ進入し、長突片45はスタビライザ部1
9を係止し、短突片46は端子接続部18を係止するよ
うになっている。従って、長突片45の垂直方向の幅は
短突片24より稍々小さいものとされている。また、こ
の仮係合においては、一方の最外側の長突片45と短突
片46は係止片収容室26の膨出室26aに収容され、
残余の長突片45は端子収容孔15内の後方に配置さ
れ、特に短突片46は垂直隔壁14の後方に直線状に配
置されている。
【0015】この仮係合状態においては、リアホルダ1
2は案内溝28、29、嵌合孔33、34に係合する突
起35、36、42、43によって係止される。そし
て、リアホルダ12の挿通孔27を通して、電線16を
接続した接続端子17がハウジング11の端子収容孔1
5内に押し込まれ、接続端子17は長突片45の下を通
って係止ランス25を押し上げながら台座21上を摺動
し、端子接続部18の先端が端子係止部24に当接して
停止する。このとき、リアホルダ12の短突片46は垂
直隔壁14の後方に直線状に位置していたために、接続
端子17の挿入は外側にそれることなく容易に直進させ
ることができる。なお、接続端子17をリアホルダ12
の挿通孔27を挿通する際に、図3から明らかなように
短突片46の存在により、誤って接続端子17の上下を
逆にして挿入しようとした場合には、挿通が不可能にな
る。
【0016】接続端子17の挿入が終わると、端子接続
部18は台座21と端子当接部22、23にそれぞれ当
接され、端子接続部18の後端は復元した係止ランス2
5により係止される。このことにより、接続端子17の
前方部の揺動が台座21と端子当接部22、23によっ
て防止され、接続端子17の後方への抜け出しが係止ラ
ンス25によって防止される。
【0017】この仮係合状態から本係合状態に移行する
には、リアホルダ12を接続端子17の挿入方向に対し
て直交する方向にずらした後に前方へ押し込む。する
と、ハウジング11の突起35、36とリアホルダ12
の案内溝28、29により方向が規制されてリアホルダ
12は前進し、リアホルダ12の段部12bはハウジン
グ11の段付突起37を乗り越え、図6〜図8に示すよ
うに段付突起37は嵌合孔30に、突起40、41は嵌
合孔31、32に嵌合し、本係合状態となる。
【0018】このリアホルダ12の押し込みに伴って、
長突片45と短突片46は端子収容孔15内に入り込
み、垂直隔壁14に沿って係止ランス25の両側をそれ
ぞれ前進し、長突片45の先端がスタビライザ部19の
後端に位置し、短突片46の先端が端子接続部18の後
端に位置する。このように、長突片45、短突片46は
端子収納孔15内に入り込むことによって、接続端子1
7を押さえ込むことになり、接続端子17の後方への抜
け出しが更に防止される。
【0019】このように、接続端子17の後方への抜け
出しは、係止ランス25によって1次的に防止された上
に、長突片45、短突片46によって更に2次的に防止
される。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るコネク
タにおいては、リアホルダの2つの係止片が端子収容孔
内の係止ランスの両側に位置して接続端子の中間部を係
止するため、相手側接続端子のこじり力による接続端子
の揺動を防止でき、接続端子の後方への抜け出し防止を
助長する。
【図面の簡単な説明】
【図1】仮係合状態の側方から見た断面図である。
【図2】上方から見た断面図である。
【図3】背面図である。
【図4】側面図である。
【図5】部分要部斜視図である。
【図6】本係合状態の断面図である。
【図7】上方から見た断面図である。
【図8】背面図である。
【図9】側面図である。
【図10】従来例の仮係合状態の断面図である。
【図11】従来例の本係合状態の断面図である。
【符号の説明】
11 ハウジング 12 リアホルダ 13、14 隔壁 15 端子収容孔 17 接続端子 18 端子接続部 19 スタビライザ部 25 係止ランス 44 係止部 45 長突片 46 短突片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続端子を個々に収容する複数の端子収
    容孔を有すると共に前記接続端子を係止する係止ランス
    を有する合成樹脂製のハウジングと、前記ハウジングの
    後部に係合して前記端子収容孔に収容した接続端子の後
    方への抜け出しを防止する合成樹脂製のリアホルダとか
    ら成るコネクタにおいて、前記リアホルダには前記各端
    子収容孔ごとに前記係止ランスの両側を前記端子収容孔
    の両側の隔壁に沿って直線状に前記端子収容孔に入り込
    み、前記接続端子の中間部を係止する2つの条片状の係
    止片を設けたことを特徴とするコネクタ。
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