JP3280992B2 - 植物に於ける遺伝子発現のための調節要素 - Google Patents

植物に於ける遺伝子発現のための調節要素

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は真核細胞における遺伝子発現をコントロール
する核酸配列に向けられている。より詳細に述べるなら
ば、本発明はプロモーターに操作可能に(operably)連
結する遺伝子に、高レベルの発現を与える遺伝子プロモ
ーターに向けられる。
背景技術と発明の概要 本発明は新規の調節要素に関するものであり、上記調
節要素は、上記調節要素に操作可能に連結せる遺伝子
に、植物細胞における高レベルの発現を与える。植物類
における遺伝子発現レベルをコントロールする能力は、
穀物改良のためのもの等を含む多くの遺伝子のトランス
フォーメーション操作の適用に重要である。
真核生物には、遺伝子発現をコントロールするための
マルチ−レベルの調節系が存在する。転写プロセスはこ
のような系の統合部分であり、mRNA分子の合成に関係す
る。転写効率は大部分、プロモーターと呼ばれるDNA領
域によって決定する。プロモーターは転写開始部位の上
流の遺伝子配列からなる。プロモーター領域のコンポー
ネント類には“TATA"ボックスおよび、しばしば“CAAT"
ボックスが含まれる。その他に、転写に影響を与える多
くのその他調節要素が上記プロモーター配列に存在する
かも知れない。プロモーター配列と相互作用する細胞性
タンパク質(転写因子)の協調作用が特定プロモーター
の特異性およびその効果を決定する。大部分の真核細胞
遺伝子は厳しく(stringently)調節されるから、強力
な構造性発現を有するプロモーターの使用可能性は限ら
れる。
本発明は、操作可能に連結した遺伝子を植物細胞に高
レベルに発現するDNA配列の分離および精製について述
べる。本発明において記述されるプロモーター配列は、
現在手に入る最も強力なプロモーター類の一つ−35Sカ
リフラワーモザイクウィルスプロモーター−から得られ
るものと同様なレベルまたはより高いレベルで遺伝子を
発現する。本発明の強力なプロモーターを用いて、植物
細胞に遺伝子を発現するための発現ベクターを作成す
る。一実施態様において、非天然−関連遺伝子に操作可
能に連結せる配列番号NO:2の調節要素を含む植物発現ベ
クターが提供され、このベクターを用いてトランスジェ
ニック植物を生産する。
図面の簡単な説明 図1は、Bg/I RTS−1遺伝子断片にハイブリッド化す
る4.8kb Hind IIIシロイヌナズナ(Arabidopsis)ゲノ
ム断片の制限地図である。
図2は、gusAが、35Sカリフラワーモザイクウィルス
プロモーター(p35GUS)、配列番号NO:2のプロモーター
(pUN−GUS)、配列番号NO:3のプロモーター(pASR−GU
S)に操作可能に連結する場合、またはプロモーターを
欠いている場合(DNA−)の、シロイヌナズナ(Arabido
psis)のプロトプラストにおけるgusAの発現をあらわ
す。
発明の詳細な説明 定義 特に説明がない限り、DNA、DNA配列、プロモーター、
または調節配列というのは、二本鎖DNA配列を意味す
る。プロモーターは構造遺伝子の転写に向けられるDNA
配列である。一般的にプロモーターは、構造遺伝子の転
写開始部位に対して遠位の、遺伝子の5'領域に位置す
る。プロモーターが誘導性プロモーターである場合、転
写速度は誘導剤に反応して増加する。それに対して、プ
ロモーターが構成的プロモーターである場合は、転写速
度は誘導剤によって調節されない。
エンハンサーは、転写開始部位に対する上記エンハン
サーの距離または方向とは無関係に、転写効率を高める
ことができるDNA調節要素である。
用語“発現”とは遺伝子生成物の生合成を言う。例え
ば構造遺伝子の場合、発現は、構造遺伝子のメッセンジ
ャーRNAへの転写およびメッセンジャーRNAの1種類以上
のポリペプチドへの翻訳を含む。
発現ベクターは、ホスト細胞におけるある遺伝子の転
写に必要な調節要素を含むDNA分子である。一般的に上
記遺伝子は構成的または誘導的プロモーター類、組織特
異的調節要素、およびエンハンサー要素を含む若干の調
節要素のコントロール下に置かれる。このような遺伝子
は、調節要素が上記遺伝子の発現をコントロールする際
には、その調節要素に“操作可能に連結する”と言う。
発現ベクターは一般には、上記発現ベクターを含む細胞
の選択を可能にする真核および/または細菌性選択可能
マーカーを含む。
外因性DNA配列とは、外的ソースからホスト細胞に導
入されたDNA配列を言う。トランスジェニック植物は外
因性DNA配列を含む1つ以上の植物細胞を含んでなる植
物である。用語“安定的トランスフォームド”とは、外
因性DNA配列をその子孫に伝達できるトランスフォーム
ド細胞または植物に関して言う。一般的には安定的トラ
ンスフォームドホストは、そのゲノムに統合された外因
性DNA配列を有する。
コア・プロモーターは、TATAボックスおよび転写開始
を含める、プロモーター機能のために必須のヌクレオチ
ド配列を含む。この定義により、コア・プロモーター
は、コア・プロモーターの活性を高めまたは組織特異的
活性を伝えることのできる特異的配列(調節要素)は存
在せずに、検出可能活性(detectible activity)はあ
ってもなくてもよい。
可視マーカーはここでは、ホスト細胞または有機体に
表現型形質をもたらす生成物の遺伝暗号を含む(コード
する)あらゆる遺伝子を含むと定義される。
選択性マーカーはここでは、細胞に導入した後のため
に選択できる核酸配列または遺伝子生成物を含むと定義
される。選択性マーカーはトランスフォーマントの同定
を容易にする。
ポリリンカーは、互いに接近する多数のエンドヌクレ
アーゼ制限酵素確認配列を含むDNA配列である。
本発明は、Arabidopsis thalianaから分離される実質
的に精製されたゲノムDNA配列(配列番号NO:1)に向け
られる。上記ゲノムDNAは2種類のタンパク質(ASR−2
およびORF3)をコードし、両遺伝子の発現を誘導する、
両遺伝子の間に位置するdualプロモーター領域を含む
(図1参照)。
配列番号NO:1のヌクレオチド945から3694の間に位置
するASR−2をコードするDNA配列を含むゲノム領域は、
ヒトpre−mRNAスプライシング因子ASF/SF2および、シロ
イヌナズナSR1遺伝子に相同である配列を包含する。ASR
−2ゲノムDNA配列とSR1 cDNA配列とのアラインメント
は、ASR−2遺伝子中に11個の推定エクソンの存在を示
した。演繹された(deduced)アミノ酸配列は、SR1の演
繹されたアミノ酸配列と82%の同一性(92%の類似性)
を有する。ASR−2とヒトスプライシング因子SF2との配
列同一性は62%であり、SR1およびSF2遺伝子の同一性は
59%であった。ASR−2遺伝子は、SR1およびSR2遺伝子
に認められるものと同じ構造組織のRNA結合ドメイン、
グリシンスペーサー、およびSRドメインも有するように
もみえる。ASR−2をコードする配列も、SR1と同様に、
高い電荷を有するPSKドメインをC−末端に含むが、そ
れはASF/SF2遺伝子をコードする配列には存在しない。
ASR−2遺伝子の発現をコントロールする調節要素
は、配列番号NO:3として示されるように530ヌクレオチ
ド領域内に含まれる。ASR−2遺伝子の発現をシロイヌ
ナズナ植物の種々の部分で逆転写PCRによって分析し
た。ASR−2遺伝子は葉、茎、長角果、および根を含む
全ての被検植物部分に発現することがわかった。異なる
植物器官において類似レベルの発現が認められた。実験
は、ASR−1プローブ(ASR−1ゲノムクローンの2.4kbE
coR I断片)にハイブリッド化した1つより多い転写体
(トランスクリプト)の存在を明らかにし、ASR−2転
写体のスプライス変異体を示すことができた。
4.8kbHind IIIゲノム断片はもう一つの遺伝子、ORF3
(ASR−2遺伝子をコードする配列に対する相補的スト
ランド上に(図1参照)、配列番号NO:1のヌクレオチド
4217と4917の間に位置する)をコードする。530bp領域
はASR−2およびORF3遺伝子の間(配列番号NO:1の3691
−4220の位置)に位置し、その530bp領域はASR−2とOR
F3遺伝子両方を発現するdualプロモーターとしてはたら
く。ORF3を発現するための調節要素を含むDNAの配列は
配列番号NO:2として示される。
配列番号NO:2および配列番号NO:3は、互いに逆補体で
ある。よって配列番号NO:2を含む二本鎖DNA配列は配列
番号NO:3も含む。ここに二本鎖DNA配列に関して用いら
れる配列番号NO:2および配列番号NO:3はDNA構成物中の5
30bp領域の方向を示す。350bp領域を遺伝子に、その3'
末端によって結合する場合(配列番号NO:1に示すよう
に)、その配列は配列番号NO:2と呼ばれ、530bp領域が
遺伝子に、その5'末端によって結合する場合はその配列
は配列番号NO:3と呼ばれる。例えば、配列番号NO:2の配
列を含むプロモーターに操作可能に結合した遺伝子は、
上記プロモーターが、自然にORF3遺伝子を発現する方向
にその遺伝子に操作可能に結合することを意味する。
ASR−2およびORF3遺伝子プロモーター領域の間に位
置する530bp領域は、転写プロセスに含まれ、どちらの
方向にも機能できるタンパク質類に結合することが知ら
れている。よって、この配列は、真核細胞および特に植
物細胞に遺伝子を発現するためのプロモーターとしてど
ちらの方向でも用いることができる。本発明は配列番号
NO:2の配列を含む実質的に純粋なDNA配列、および植物
に外因性遺伝子を発現するためにこのような配列を使用
することに向けられる。
一実施態様により、配列番号NO:2または配列番号NO:3
の配列に一致する連続的20塩基対配列を有するプロモー
ターを含んでなる組換え発現ベクターを作成する。一般
的には上記発現ベクターは上記プロモーターに隣接して
位置するポリリンカー領域も含み、その際遺伝子配列の
ポリリンカーへの挿入時に、上記遺伝子がプロモーター
に操作可能に結合するようにする。一実施態様におい
て、使用されるプロモーターは配列番号NO:2のDNA配列
である。上記発現ベクターは一般的に、外因性DNA配列
で形質転換した植物細胞を同定できる、真核細胞選択性
マーカー遺伝子または可視マーカー遺伝子を含む。一実
施態様において、上記発現ベクターはさらに、原核生物
において発現ベクターのトランスフォーメーションおよ
び再生産を可能にする原核選択性マーカー遺伝子および
原核複製開始点も含む。
本発明により、配列番号NO:2の調節要素、コアプロモ
ーター、およびコアプロモーターに操作可能に連結した
遺伝子を含んでなるDNA構成物を用いて、当業者には公
知の方法で植物細胞を形質転換する。このようなトラン
スフォーメーション法は、マイクロインジェクション、
マイクロプロジェクタイル衝撃、遺伝子導入法、塩化カ
ルシウム透過法、ポリエチレングリコール透過法、プロ
トプラスト融合または、Agrobacterium tumefaciensま
たはAgrobacterium rhizogenes等の細菌依存性メカニズ
ムを含める;ただしこれらに制限するものではない。
トランスフォームド細胞(ホスト細胞DNAに挿入され
るDNAを含むもの)は、導入DNA配列の部分として含まれ
る選択性マーカーの使用によって、非トランスフォーム
ド細胞から選択される。トランスフォームド細胞/植物
体は、導入DNA配列の部分として含まれる可視マーカー
の発現によっても同定することができる。可視マーカー
は、種子の色(すなわち黄色、紫色または白色遺伝子)
または形(すなわち縮んだ、またはふっくらした遺伝
子)等、目に見える表現型形質を与える遺伝子を含む。
選択性マーカーは、抗生物質耐性または除草剤耐性を与
える遺伝子を含む。選択性マーカー遺伝子を含む細胞
は、非トランスフォームド細胞を殺す濃度の抗生物質ま
たは除草剤が存在しても行き残ることができる。選択性
マーカー遺伝子の例は除草剤バスタに対する抵抗性を与
えるbar遺伝子、カナマイシン耐性を与えるnpt II遺伝
子、およびヒグロマイシン耐性を与えるhpt遺伝子を含
む。全植物体を単一のトランスフォームド植物細胞か
ら、熟練せる当業者に公知行の細胞培養法によって形成
することができる。
一実施態様においては、植物体が、外因性核酸配列を
植物細胞にin vitro導入することによって生成する植物
細胞、種子または植物から実質上なり、その際上記外因
性核酸配列が、配列番号NO:2の調節要素によって発現が
コントロールされる遺伝子をコードしているトランスジ
ェニック植物体が形成される。より詳細に述べるなら
ば、トランスジェニック植物は、ある遺伝子に操作可能
に結合する配列番号NO:2の配列と同一の連続20塩基対配
列を有するプロモーターを含むDNAベクターで植物細胞
を形質転換することによって形成される。一実施態様に
おいて、上記植物細胞を形質転換するために用いるDNA
ベクターは、ある遺伝子に操作可能に結合する配列番号
NO:2の520bp配列を含んでなる。上記遺伝子は植物にと
って好都合ないかなる生成物(例えば除草剤耐性、殺虫
剤耐性、真菌耐性を直接または間接的にもたらし、また
は成長調節剤として作用する遺伝子生成物)もコードす
ることができ、または後に植物材料から精製され、市場
に出される医薬またはポリマー成分をコードすることが
できる。トランスジェニック植物の形成に用いられる外
因性核酸配列は、外因性DNA配列で形質転換した細胞を
同定できるように選択性マーカー遺伝子または可視マー
カー遺伝子も含むのが一般的である。一実施態様による
と、非天然結合遺伝子に操作可能に結合した調節要素を
含む植物発現ベクターを用いて、調節要素が配列番号N
O:2の配列から選択されているトランスジェニック植物
を形成する。
配列番号NO:2の調節要素はシロイヌナズナ細胞におい
て遺伝子の転写に非常に効率的であることが証明された
(詳細は例2参照)。図2に示されるように、gusAをコ
ードする配列に連結した配列番号NO:2の調節要素は、1.
72nmol MU/hr/1000プロトプラストの濃度でGUS活性を誘
起した。一方、35Sカリフラワーモザイクウィルスプロ
モーターはgusAをコードする配列に操作可能に連結する
際、1nmol MU/hr/1000プロトプラストでGUS活性を生じ
た。gusAをコードする配列に連結した配列番号NO:3の調
節要素はシロイヌナズナにおいて低レベルのGUS活性を
示した。よって、530bp領域は配列番号NO:2に示される
ように、シロイヌナズナにおいてORF3遺伝子を天然に発
現する方向に操作可能に外因性遺伝子に結合する際、強
いプロモーターとして機能する。
実施例1:配列番号1をコードするゲノム断片の分離 Arabidopsis thaliana生態型RDLのゲノムライブラリ
ー(Hind IIIで部分的に消化したゲノムDNA断片−8−2
3kbの範囲−のバイナリーコスミドpBIC20のHind III部
位への連結によって作成)を米葯(rice anther)−特
異的cDNAクローンRTS−1(配列番号NO:4)のBgl I断片
でスクリーンし、相同配列を含むDNA断片を分離した。
RTS−1 cDNAクローンは、米葯のタペート細胞に発現
される富アラニン−タンパク質をコードするタペート組
織特異的遺伝子である。上記遺伝子は1997年4月17日発
行のPCT出願第PCT/US96/16418号に、より詳細に記載さ
れている。この開示はそのまま本明細書に組み込まれ
る。
ライブラリースクリーニングは、大腸菌(E.Coli)NM
554細胞約20000組換えコロニーを含む大きいペトリ皿
(20×20cm)で行われた。このような密度は約3等量の
シロイヌナズナゲノムをあらわすはずである。組換えコ
ロニーをハイボンド−Nハイブリッド形成転移膜(Amer
sham)上に揚げ、膜結合DNA(UV照射)をRTS−1遺伝子
(配列番号NO:4)のBal/IcDNA断片で試験した。膜を、
5×SSPE、5×デンハルト溶液、0.5%SDS、および0.2m
g/ml変性サーモン精子DNAを含むプレ−ハイブリッド形
成溶液中で、50℃で1時間プレハイブリッド化した。ハ
イブリッド形成は50℃で一晩行った。フィルターを50℃
で3×SSC溶液で15分間2回洗い、1×SSC溶液で50℃で
15分間1回洗い、0.2×SSC溶液で50℃で15分間洗い、そ
の後室温で30分間インキュベーションした。洗ったフィ
ルターをサランラップに包み、オートラジオグラフィー
を一晩行った。
プローブにハイブリッド化した23の独立的クローンを
同定し、選択してエンドヌクレアーゼ制限分析およびサ
ザーンブロット法を行った。それらクローンの大部分
は、RTS−1遺伝子(配列番号NO:4)のBgl I cDNA断片
で試験した際、種々の強度の複数シグナルを与えた。最
初のエンドヌクレアーゼ制限およびサザーンブロット分
析によりゲノムクローン#2は、RTS−1プローブにハ
イブリッド化する4.8kbHind III断片を有することが確
認された。このクローンを選択し、その後詳細な分析を
行った。4.8kbHind III断片をその後2つの2.2kbおよび
2.4kbEcoR I断片に制限したとき、両断片は上記プロー
ブにハイブリッド化し、2つの独立的プローブ結合部位
が示唆された。
4.8kbHind III DNA断片を標準的方法を用いて配列決
定した。配列決定分析では、4.8kbHind III断片内の2.2
および2.4EcoR I断片(図1参照)をpBluescript KS±
ベクターにサブクローンした。さらに、EcoR I断片のXb
al I消化によって生成したDNA断片をサブクローンし、
配列決定プロセスを容易にした。図1に示す斜交平行線
領域の配列は配列番号NO:1として示される。
RTS−1プローブに類似の配列について簡単な相同性
検索を行うと、4.8kbHind III断片内に3つの可能な結
合部位が同定された(図1の斜交平行線領域上のボック
スとして示される)。マッチングパーセンテージは190b
pタンパク質断片上で35−39%の範囲であった。RTS−1
プローブとの制限断片ハイブリッド形成に関する実験結
果は、プローブ結合部位の予測位置と一致した。最も長
いオープンリーディングフレームは一つのプローブ結合
領域にあり、それを選択してその後の分析を行った。
位置825から3694ヌクレオチドまでのゲノム断片、配
列番号NO:1、はヒトスプライシング因子ASF/SF2および
シロイヌナズナSR1遺伝子に相同の配列を含むことが確
認された。その領域をASR−2領域とした(図1参
照)。この遺伝子のゲノムDNA配列をSR1cDNA配列と並置
すると、導き出されるアミノ酸配列の82%同一性(92%
類似性)を有する11の推定エクソンの存在が示された。
ヒトスプライシング因子SF2との配列同一性は62%で、
それに対してSR1およびSF2遺伝子間は59%の同一性であ
った。RNA結合ドメイン、グリシンスペーサー、およびS
Rドメインの同一構造体制が3遺伝子全てに認められ
た。ASR−2をコードする配列もSR1遺伝子と同様にC−
末端に高い電荷をもったPSKドメインを含んでいた(こ
のドメインはASF/SF2遺伝子をコードする配列には存在
しない)。
ASR−2転写体の存在をシロイヌナズナ植物の種々の
部分で逆転写PCRによって分析した。総RNAを種々のシロ
イヌナズナ器官から分離し、RNaseフリーDNaseで処理し
た総RNA5μgの逆転写を、MuMLV−逆転写酵素(400単
位)およびオリゴdT18−22プライマー(4μg)で42℃
で1時間、その後95℃で5分間行った。インキュベーシ
ョン後、反応混合物をRNAaseH(8単位)と共に37℃で2
0分間処理した。逆転写反応物5μlをその後ASR−2の
RNA識別ドメインおよびSRドメインの最初のエクソンを
識別するプライマーを用いて、タック−ポリメラーゼ
(Perkin−Elmer Cetus)で増幅した。ASR−2ドメイン
には特異的であるがSR1相同ドメインには特異的でない
プライマー配列が選択された。
ASR−2遺伝子は葉、茎、長角果および根をむ全ての
被検植物部分に発現することが判明した。種々の植物器
官に同様レベルの発現が認められた。実験は、ASR−2
プローブ(ASR−2ゲノムクローンの2.4kbEcoR I断片)
にハイブリッド化する1つより多い転写体の存在を明ら
かにした。増幅した主なRT−PCT生成物の配列決定によ
り、イントロン#7のスプライシング部位(5'も3'も)
を除いて、全ての予想イントロン−エクソン結合部位が
確認された。このような転写体はSRドメイン メッセー
ジを含むが、それらは全長タンパク質には翻訳され得な
い。それは、イントロン#7のスプライシングがフレー
ムシフト突然変異をおこし、スプライシング部位直後の
停止コドンに導くからである。
実施例2:配列番号2および配列番号3のプロモータを用
いたgusAの発現 シロイヌナズナプロトプラストを、細菌性b−グルク
ロニダーゼ遺伝子をコードする配列に結合した5'未翻訳
ASR−2DNA配列を含む細菌ベクターで形質転換した。上
記のコードする配列をプロモーター配列の3'および5'末
端に連結し、それぞれの構成物をpUN−GUS[ORF−3遺
伝子(すなわち配列番号NO:2)を通常転写する方向に配
置され、gusA遺伝子に操作可能に連結するプロモーター
を有する]およびpASR−GUS[ASR−2遺伝子(すなわち
配列番号NO:3)を通常転写する方向に配置され、gusA遺
伝子に操作可能に連結するプロモーターを有する]と命
名した。プロモーター配列とgusAをコードする配列との
結合部位の配列はpASR−GUSでは配列番号NO:5として、p
UN−GUSでは配列番号NO:6として開示されている。その
際ATG停止コドンはヌクレオチド6に位置し、gusAをコ
ードする領域はヌクレオチド30に位置する。
本発明において発見され、請求される特異なDNAプロ
モーター配列は配列番号NO:1の位置3690のヌクレオチド
から位置4221のヌクレオチドまでの間に位置する。上記
配列は長さが530ヌクレオチドで、配列番号NO:2よび配
列番号NO:3としてあらわされる。530bp配列は141、316
の位置にある2つの“TATA"ボックスおよび223、386、4
48、および486に位置する“CAAT"ボックスを含む多数の
転写因子結合部位、および配列番号NO:2の264にある1
つのzeste要素(GTGAGTG)を含む。
外的遺伝子、gusA、の植物細胞における発現を促進す
る請求の配列の活性を、シロイヌナズナプロトプラスト
において35Sカリフラワーモザイクウィルスプロモータ
ーの活性と比較した。4種類の発現ベクターp35SGUS(g
usA遺伝子に操作可能に連結する35Sカリフラワーモザイ
クウィルスプロモーターを有する)、pUN−GUS(上記の
もの)、およびpASR−GUS(上記のもの)および、gusA
遺伝子に操作可能に結合するプロモーターのない対照ベ
クターをPEG仲介性トランスフォーメーション法によっ
てプロトプラストに導入した。トランスフォーメーショ
ン後1日目にGUS活性を測定した。gusA配列をコントロ
ールする35SCaMVプロモーターは1nmolMU/hr/1,000プロ
トプラストのGUS活性を生成した。一方、gusAをコード
する配列に、その3'末端を介して連結した請求の配列
(配列番号NO:2)は1.72nmolMU/hr/1,000プロトプラス
トのレベルのGUS活性を誘起した(図2参照)。gusAを
コードする配列に、反対方向に連結した請求の配列(配
列番号NO:3)はシロイヌナズナにおいて低レベルのGUS
活性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リズニック,レスゼック エー. アメリカ合衆国・アイオワ州 50131・ ジョンストン・エヌダブリュー シック スティセカンド アヴェニュー 5960 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) GenBank/EMBL

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号NO:2に示される配列を含んでなる
    実質的に純粋な調節要素。
  2. 【請求項2】外因性遺伝子に操作可能に連結せる請求項
    1記載の調節要素を含んでなる組換え発現ベクター
  3. 【請求項3】真核生物選択性マーカーをコードする遺伝
    子をさらに含む請求項2記載の発現ベクター
  4. 【請求項4】細菌ホストにおける発現ベクターの複製を
    可能にする核酸配列、および細菌性選択マーカーをコー
    ドする遺伝子をさらに含む請求項3記載の発現ベクター
  5. 【請求項5】植物体への請求項2記載の組換え発現ベク
    ターのin vitro導入から生成する植物細胞、種子または
    植物から実質上なる植物体。
  6. 【請求項6】請求項1記載の調節要素およびポリリンカ
    ー配列を含んでなる発現ベクター。
  7. 【請求項7】真核生物選択性マーカーをコードする遺伝
    子をさらに含む請求項6記載の発現ベクター。
  8. 【請求項8】細菌ホストにおける発現ベクターの複製を
    可能にする核酸配列と、細菌性選択性マーカーをコード
    する遺伝子をさらに含む請求項7記載の発現ベクター。
  9. 【請求項9】外因性遺伝子に操作可能に結合した調節要
    素を含むDNA配列で形質転換した植物細胞を含んでなる
    トランスジェニック植物体であって、前記調節要素が、
    配列番号NO:2に示される塩基配列を含む前記トランスジ
    ェニック植物体。
  10. 【請求項10】実質的に純粋な調節要素に操作可能に結
    合した外因性遺伝子を含む遺伝子構成物であって、前記
    調節要素は配列番号NO:2に示される配列を有し、前記調
    節要素は正の向きに、即ちその下流端で前記外因性遺伝
    子の上流端と結合しているものであることを特徴とす
    る、遺伝子構成物。
  11. 【請求項11】実質的に純粋な調節要素に操作可能に結
    合した外因性遺伝子を含む遺伝子構成物であって、前記
    調節要素は配列番号NO:2に示される配列を有し、前記調
    節要素は逆の向きに、即ちその上流端で前記外因性遺伝
    子の上流端と結合しているものであることを特徴とす
    る、遺伝子構成物。
  12. 【請求項12】1つの調節要素に操作可能に結合した第
    1及び第2の遺伝子を含む実質的に純粋な遺伝子構成物
    であって、前記調節要素は配列番号NO:2に示される配列
    を有し、前記調節要素は正の向きに、即ちその下流端で
    前記第1の遺伝子の上流端に操作可能に結合し且つ、前
    記調節要素は逆の向きに、即ちその上流端で前記第2の
    遺伝子の上流端に操作可能に結合しているものであるこ
    とを特徴とする、遺伝子構成物。
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