JP3280953B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3280953B2
JP3280953B2 JP2000123021A JP2000123021A JP3280953B2 JP 3280953 B2 JP3280953 B2 JP 3280953B2 JP 2000123021 A JP2000123021 A JP 2000123021A JP 2000123021 A JP2000123021 A JP 2000123021A JP 3280953 B2 JP3280953 B2 JP 3280953B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば、電子写真装
置や静電記録装置などの画像形成装置に係わり、特にク
リーナレスプロセスを用いて画像を形成する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】クリーナレスプロセスの技術を用いて画
像を形成する装置としては、例えば、特開昭47−11
538号公報に開示されるように、現像装置と清掃装置
とを一つの装置で兼用し、感光ドラムの1回転目にその
表面上の静電潜像を現像装置により現像し、感光ドラム
の2回転目にその表面上に残留した残留トナー像を現像
装置により清掃するものがある。
【0003】また、米国特許番号364926号公報に
は、感光ドラムの1回転目に静電潜像の現像と、残存現
像剤との清掃を同時にする現像装置を用いるものが開示
されている。
【0004】ところで、このクリーナレスプロセスの技
術を用いるものは、感光ドラム上に転写後の残留像を残
したまま、その上から次の帯電を行って静電潜像を形成
し、この静電潜像を現像する。
【0005】従って、帯電時においては、感光ドラム上
に残存している潜像およびトナー像に重ねて帯電し、さ
らに、このトナー像の上から次の像露光を行うため、均
一な帯電及び潜像の形成が損なわれてしまう。このた
め、前工程の残像が、いわゆるメモリ画像として、次の
画面に重なって現れ、画像が不鮮明になる。
【0006】これを防止するため、感光ドラムには像攪
乱用のブラシを摺接させ、この像攪乱用のブラシにより
感光ドラム上の残留トナーを撹乱して非パターン化し、
メモリ画像として現れることのないようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、像攪乱用のブラシの摺接により感光ドラムか
ら落下するトナーを受け止めることができず、この落下
するトナーが転写部を通過する用紙を汚したり、装置内
部を汚してしまうといった問題があった。
【0008】そこで、本発明は、像攪乱手段から現像剤
が落下しても転写材を汚したり、装置内部を汚すとこと
のないようにした画像形成装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、請求項1記載のものは、像を担持する回動自
在な像担持体と、この像担持体に潜像を形成する潜像形
成手段と、この潜像形成手段により形成された潜像に現
像剤を供給して顕像化するとともに、前記像担持体上の
残留現像剤を回収する現像手段と、この現像手段により
顕像化された像を転写材に転写させる転写手段と、この
転写手段による像転写後に前記像担持体上に残留した現
像剤に摺接して非パターン化する像撹乱手段と、この像
撹乱手段よりも像担持体の回動方向の下流側に略水平な
状態で配設され前記像担持体に近接または当接する残
留現像剤の均一化手段と、前記像担持体上に付着する転
写材の粉体を捕獲する粉体捕獲手段と、前記像撹乱手段
及び前記粉体捕獲手段よりも前記像担持体の回動方向の
上流側に設けられ、前記像担持体に対しその回動方向の
下流側に向けて当接する自由端を有し、前記像撹乱手段
により掻き落とされる現像剤を受け止める現像剤受け手
段と、を具備してなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す一実施
例を参照して説明する。
【0011】図1は本発明に使用される現像装置2を示
すもので、この現像装置2は像担持体としての感光体1
に対向されている。上記現像装置2は現像容器3を備
え、この現像容器3はその前面部には筐体9が分離可能
に取り付けられている。
【0012】上記筐体9の内部にはその開口部9aに臨
む状態で現像ロ−ラ14が設けられ、この現像ロ−ラ1
4の一側部側は上記感光体1に転接されている。
【0013】上記現像容器3内には現像剤収納部(以
下、ホッパという)10が設けられている。このホッパ
10内には現像剤としてのトナ−を攪拌する攪拌手段1
1,12が配設されている。
【0014】また、上記現像ロ−ラ14の他側部側には
現像剤供給手段としての中間ロ−ラ13が転接されてい
る。上記中間ローラ13は現像剤としてのトナーを現像
ローラ14に供給する働きとともに、現像ローラ14上
のトナーを引き離す働きを兼ねている。
【0015】この中間ロ−ラ13にはバイアスが印加さ
れ、現像バイアス−200vに対して中間ローラバイア
スは、トナーを供給するモードでは−279v、剥離す
るモードでは0v(GND)となるように制御される。
【0016】また、上記現像ロ−ラ14には一定の層厚
のトナ−層を形成するための層形成手段としての層形成
ブレ−ド15が接触されている。
【0017】しかして、現像時には、ホッパ10内の攪
拌手段11および12によりトナーが絶えず攪拌され、
中間ローラ13へと供給される。この中間ローラ13の
付近に供給されたトナーは中間ローラ13の回動ととも
に現像ローラ14の表面に供給される。中間ローラ13
には供給モードのバイアス−270vが印加され、マイ
ナス極性のトナーが現像ローラ14の表面へと供給され
る。現像ローラ14の表面へと供給されたトナーは現像
ローラ14の回動とともに、層形成ブレード15へと到
達する。トナーは現像ローラ14および層形成ブレード
15との摩擦帯電により十分にマイナス極性に帯電され
つつ薄層となり、現像領域Aへと搬送される。この現像
領域Aで現像ローラ14はトナー薄層を介して感光体1
に所定のニップを有して接触する。感光体1は像形成手
段により、静電潜像が形成されており、非画像部の電位
は−350〜−800v、画像部の電位は−60v程度
となっている。この感光体1の静電潜像は現像ローラ1
4上のトナー薄層により反転現像される。このとき、現
像されずに現像領域Aを通過したトナー層は、リカバリ
ーブレード16を通過し現像容器3の内部に回収され、
中間ローラ13と現像ローラ14が形成するニップBに
到達する。中間ローラ13は、導電性あるいは半導電性
を有するスポンジローラであり、通常印字モードのバイ
アス(−270v)が印加されている場合、マイナスに
帯電されたトナーには、中間ローラ13から現像ローラ
14に押し付けられる方向に電気的な力がかかってい
る。よって、供給モードではニップBにおける現像ロー
ラ14上の剥ぎ取る力は中間ローラ13がニップBにお
いて現像ローラ14に対してアゲインスト方向に回転し
ている(周速差を持って回転している)ことによるメカ
ニカルな力のみである。
【0018】よって、現像ローラ14上のトナ−は中間
ローラ13にほとんど転移しない。
【0019】一方、中間ローラ13に回収モードのバイ
アス(0v)が印加されている場合、中間ローラ13の
メカニカルな剥ぎ取り力と、現像ローラ14と中間ロー
ラ13の間に形成されている電界により、中間ローラ1
3へと転移する。
【0020】なお、この現像ローラ14からはぎ取る力
は、ニップBの幅により異なり、ニップBが大きい方が
はぎ取る効果は大きい。
【0021】実施例では、現像ローラ14の径が18m
m、中間ローラ13の径が12mmの場合、両者の食い込
みが0.25mm以上であれば、良好な剥ぎ取りが行なわ
れることが確認されている。
【0022】また、両者の食い込みが強すぎると、中間
ローラ13や現像ローラ14の破損、現像器のトルクア
ップなどの問題が発生し、適正な食い込み量は0.25
〜2mmである。中間ローラ13へと転移したトナーは、
現像剤剥離手段(以下、剥離グリッドという)17によ
り、中間ローラ13から引き剥がされた後、ホッパ10
へと戻される。
【0023】ところで、上記トナーとしてはポリエステ
ル樹脂にカーボン、帯電制御剤、ワックスを混練配合
し、シリカを1%添加したものを使用した。
【0024】また、現像ローラ14としては抵抗102
〜108 Ω・cm、ゴム硬度25〜60度(JIS−
A)、表面粗さ1〜8μm程度の弾性ローラが一般的に
用いられる。
【0025】図1の実施例では、現像ローラ14として
ゴム硬度36度、抵抗103 Ω・cmの導電性ウレタンゴ
ムの表面にウレタン系の塗料に帯電制御剤を分散させ、
ディッピングにより40μmの表面層を形成したものを
使用した。
【0026】上記中間ローラ13としては、104 〜1
05 Ω・cm、セル数80個/インチのウレタンスポンジ
を使用した。
【0027】上記現像ローラ14上にトナー薄層を形成
するための層形成ブレード15としては、図2に示すよ
うな、厚み0.12mmのステンレス薄板(SUS304CSP )
15aに、半球形(半径2.5mm )のシリコンゴムのチッ
プ15bをマウントしたものを使用した。上記ゴムチッ
プ15bの材質は、トナーをマイナス帯電させるものを
選定する必要がある。また、上記剥離グリッド17は、
図3aのような、厚さ0.15mmのステンレス薄板のメ
ッシュを、中間ローラ13に対して0.5mm程度食い込
ませて当接させた。
【0028】上記剥離グリッド17の板薄は、薄すぎる
と中間ローラ13に対して食い込ませることができず、
厚すぎるとトルクが大きくなってしまうため、ある範囲
の板厚を選定する必要があり、0.1〜0.3mmの範囲
で良好であった。
【0029】また、上記剥離グリッド17のメッシュ状
開口部17aの形状は、図3bあるいは図3cに示すよ
うな亀甲型あるいは菱形になっている。この剥離グリッ
ド17は図4に示すように、中間ローラ13の当接部を
挟んだ両側で支持され、かつその支持部18a,18a
間には図5に示すように、複数の補強部材としての補強
リブ18bが配設されることにより、上記支持部18
a,18aは開口部18の集合体で構成され、中間ロー
ラ13との密着性が良くなり、良好な剥離効果が得られ
た。
【0030】さらに、上記補強リブ18b…は傾斜する
とともに剥離グリッド17のメッシュ状開口部17aに
は接触していないため、中間ローラ13から剥離された
トナーを塞止めることなくホッパ10へ送ることができ
る。
【0031】上記したように構成される現像装置2を光
プリンタに搭載し、印字テストをおこなった。
【0032】感光体1の表面電位が−450v、現像バ
イアス−200vの条件で、現像ローラ14は感光体1
に対して現像ニップにおいて同一方向(ウイズ方向)
に、周速比1.6倍で回転している。中間ローラバイア
スとしては−270vが印加されており、現像バイアス
との電位差によりトナーは中間ローラ13から現像ロー
ラ14へと供給され、連続でベタ画像を印字しても画像
濃度の低下などがおこらないようになっている。
【0033】なお、上記実施例のような接触一成分現像
は、図6に示すような現像特性を有しており、感光体1
と現像バイアスが同電位であっても、トナーが感光体1
に付着してしまう。
【0034】例えば、電源投入時やジャム発生時の場合
において、感光体1の帯電から現像までの帯電電荷が消
失し、表面電位は0v(あるいは非常に小さく)なって
いたため、帯電から現像までの感光体1が帯電されてい
ない領域が現像器を通過する間、現像バイアスを0vと
してトナーが現像されるのを防止しようとしても、先の
現像特性カーブから明らかなように、かなりのトナーが
感光体1に付着してしまう。
【0035】このように、感光体1の回動開始時にトナ
ーが付着してしまうと、トナー消費量が多くなってしま
うし、転写ローラなどの接触転写装置を用いた場合に
は、転写装置を汚してしまい、用紙薄汚れが発生する。
このような、感光体1の回動開始時のトナー付着防止対
策としては、領域Bが通過するまでは現像ローラ14に
逆極性の現像バイアス(+100v程度)を印加し、領
域Bが通過した後は、通常のバイアス電位−200vを
印加している。
【0036】中間ローラバイアスは、通常印字状態では
トナーを現像ローラ14に押し付ける方向の電界を形成
するよう−270vが印加されているが、電源投入時の
イニシャライズ動作時、プリント開始動作、終了動作
時、プリント中の用紙間隔においては、バイアス電位を
0vとし、電気的に現像ローラ14上のトナーを中間ロ
ーラ13に引き離している(以下トナー剥離モード)。
図7にトナー付着防止と剥離モードを含めた現像バイア
スのタイミングシーケンスを示す。
【0037】ここで、t1 は感光体1から帯電までの付
着防止バイアス印加時間、t2 はプリント開始と終了時
間、t3 は用紙間隔でのトナ−回収時間である。
【0038】以上のように、中間ローラバイアス電位を
制御し、現像ローラ14から中間ローラ13にトナーを
転移させることにより、白率の多い原稿を印字しても、
現像ローラ14上のトナーは絶えずリフレッシュされ
る。その後、中間ローラ13の表面のトナーは剥離グリ
ッド17にて剥離され、ホッパ10へと送り出される。
その後、トナ−はホッパ10内の攪拌手段11により攪
拌されつつ、再び、中間ローラ13にトナーを供給す
る。上記攪拌手段11は図8に示すように、主に中間ロ
ーラ13への供給を行なうトナー供給部分11aと、主
にトナーを長手方向に移動させる拡張オーガ部分11b
から構成され、前者はホッパ10内のトナーの効率的使
用(デットトナーを最小限にするため)、およびトナー
の安全供給のためのものであり、後者は中間ローラ13
から剥離されたトナーとホッパ10内のトナーを拡散さ
せるためのものである。
【0039】なお、後者の拡散オーガ11bは中間ロー
ラ13への供給能力をできるだけ少なくすることが重要
であり、比較的供給能力を持ち合わせたオーガを用いる
と、中間ローラ13から剥離されたトナーを拡散する前
に中間ローラ13へ供給してしまう可能性があるからで
ある。
【0040】本実施例において、後者の拡張オーガ11
bはコイルスプリング11cを回転軸に対して螺旋状に
配置してなり、トナー供給部11aは1回転で1回供給
するように、しかも長手方向で分割したペダル形状にす
ることにより良好な拡散効果を実現した。
【0041】また、中間ローラ13から剥離されたトナ
ーをホッパ10に送る際、図9のように中間ローラ13
から剥離グリッド17を通過して剥離されたトナーは、
攪拌手段11により中間ローラ13に搬送する通常の供
給用開口部19とは異なる回収路20を経由してホッパ
10内に戻る。したがって、剥離されたトナーがすぐに
攪拌手段11で中間ローラ13へ搬送されないようにす
ることが重要であり、図1の本実施例に於いては、図9
のように現像ローラ14、中間ローラ13、層形成ブレ
ード15を保持する筐体9と、攪拌手段11及び12を
内蔵するホッパ10とは分離可能な構造で、剥離グリッ
ド17はホッパ10に図5に示されるような開口部18
を介して支持されるとともに、上記筐体9とホッパ10
が溶着等で組立時に複数の開口部18は剥離グリッド1
7により中間ローラ13からはぎ取られたトナーをホッ
パ10内に戻す回収路20となっている。
【0042】さらに、中間ローラ13と剥離グリッド1
7の当接位置については、中間ローラ13の回転軸をと
おる水平面に対して下方向だと、剥離されたトナーは剥
離グリッド17から重力の効果もあり離れやすい。しか
し、このトナ−をホッパ10へ搬送するためには別の手
段が必要となり、複雑かつコストアップとなり、さらに
デットトナーが増大する問題がある。したがって、中間
ローラ13の回転軸を通る水平面に対して上方向にしな
ければならないが、今度は重力の問題で剥離グリッド1
7ではぎ取ったトナーをホッパ10に搬送不能になって
しまう。
【0043】そのため、本発明の実施例においては、図
1に示すような中間ロ−ラ13と剥離グリッド17との
当接位置と、中間ローラ13の回転軸をとおる水平面か
らの角度αを上方向に0°〜45°の範囲とすることに
より、デットトナーの適正化と剥離トナーのホッパ10
への搬送性を両立することができた。
【0044】以上のような制御を行なったマシンで、印
字テストを行なったところ、10,000枚印字を行な
った後にも良好な画像を得ることができた。
【0045】次に、中間ローラ13によるトナー剥離の
効果、および、攪拌手段11内の拡張オーガ11bによ
る拡散の効果を見るために、表1のような(1)〜
(6)の条件で印字テストを行なった。
【0046】
【表1】
【0047】印字チヤートとしては、図10に示すよう
に、右半面文字、左半面は白地のものを使用した。連続
で10,000枚印字を行ない、ベタの追従性について
評価を行なった結果を表2に示す。
【0048】かぶり、および、ベタ追従性の定義は以下
の通りである。
【0049】か ぶ り(%)=[白紙の反射率]−
[印字画像を背景部の反射率] ベタ追従性(%)=[全ベタでの画像先端から50mm付
近での濃度]−[全ベタでの画像後端から50mm付近で
の濃度]
【0050】
【表2】
【0051】何も対策を行なっていない条件(1)で
は、10,000枚通紙後には、印字を行なっていな
い、右半面において、ベタ濃度の低下、ベタ追従性の低
下、かぶりの問題が発生した。
【0052】条件(1)で10,000枚印字後に、現
像ローラ14上のトナー、中間ローラ13付近のトナ
ー、ホッパ10内のトナーのそれぞれ現像器の左右半面
計6カ所のトナー粒径分布を測定した(表3)。
【0053】初期のトナー粒径に対して、6カ所とも平
均体積粒径(Dv)が小さくなり、粒径分布がブロード
になっており(Dv/Dnが大きい)、5μm以下の微
粉末が増加している。ホッパ10内部の分布はさほど大
きな変化はないが、現像ローラ14、中間ローラ13付
近の右半面(非印字領域)では顕著である。これは、ト
ナーが層形成ブレード15や、現像ニップを通過する際
にかなりのストレスを受けて砕けることに起因してい
る。左半面は現像が行なわれトナーが消費され、トナー
ホッパ10よりフレッシュなトナーが供給されるため、
右半面ほど大きな粒径分布の変化はない。粒径分布がブ
ロードになり、微粉が増えるとトナーの帯電量分布もブ
ロードになり、未帯電および逆帯電が増えるため、かぶ
りが増加する。また、微粉が増加しトナー平均粒径が小
さくなると、トナーの流動性が低下し、ベタ追従が悪化
する。
【0054】
【表3】
【0055】また、平均帯電量を測定すると、右半面は
9.7μc/g、左半面は6.5μc/gで、むしろ右
半面の方が高い。これは、右半面においては、同じトナ
ーが何度もブレードにより摩擦帯電され、チャージアッ
プしているためであり、そのため画像濃度の低下が発生
している。
【0056】以上、条件(1)の、10,000枚印字
を終了後の右半面(非印字領域)では次の3つの問題が
発生していることがわかった。
【0057】 (ア)トナ−のチャージアップ →画像濃度の低下 (イ)トナ−の粉砕による微粉の発生→流動性低下→ベタ追従性の低下 (ウ) 〃 →逆帯電トナーの発生→かぶり発生 条件(1)では、トナーの現像器からの剥離は、中間ロ
ーラ13によるメカニカルな掻き取りのみであり、また
中間ローラ13からのトナー剥離はまったく行なわれな
いため、現像ローラ14上のトナーが消費され、新しい
トナーが必要にならないと、ホッパ10とのトナーのや
りとりは行なわれない。そのため、右半面では、トナー
のチャージアップ、および現像ローラ14、中間ローラ
13付近への微粉トナーの集中が発生し、ライフテスト
終了後の右半面では上記問題が発生する。
【0058】トナーの現像ローラ14からの剥離のみを
行なった条件(2)では、チャージアップは防止される
ため、濃度低下はかなり軽減されるが、剥離されたトナ
ーが中間ローラ13からは剥離されず、すぐに現像ロー
ラ14に供給されるため、現像ローラ14、中間ローラ
13付近に微粉トナーが集中し、ベタ追従不良はあまり
改善されていない。また、現像ローラ14からの剥離は
中間ローラ13のメカニカルな掻き取り効果のみで、中
間ローラ13からの剥離グリッド17を用いた条件
(3)では、現像ローラ14からのトナー剥離が不十分
なため、僅かに右半面の画像濃度の低下、ベタ追従性の
劣化、かぶりの増加が改善されれているのみである。よ
って、条件(3)に攪拌オーガ11bを加えた条件
(4)では、条件(3)と大きな差はない。条件
(2)、(3)を組み合わせた条件(5)ではトナーの
剥離は十分に行なわれ、トナーのチャージアップおよ
び、現像ローラ14付近、中間ローラ13付近への微粉
トナーの集中はかなり改善されるが、左右方向の攪拌が
不十分なため、左半面に比較して右半面の粒径分布がブ
ロードになっており、右半面のかぶり、ベタ追従不良が
残る。条件(6)では、現像ローラ14からのトナー剥
離、中間ローラ13からのトナー剥離、および横方向の
トナー攪拌が行なわれており、10,000枚のライフ
テスト後も良好な画像が得られる。
【0059】上記検討結果からわかる通り、1成分現像
において、現像ローラ14からトナーを剥離する手段、
およびその剥離したトナーをホッパ10内で十分な拡散
および攪拌する機構を設けることによりロングライフ化
を図ることができる。
【0060】次に、本発明の現像器を現像同時クリーニ
ングプロセスに用いたプロセスユニットの例を図11に
示す。
【0061】図示されない画像形成装置に着脱自在であ
るプロセスユニット8の略中央部には、記録すべき像の
面積よりも小さな記録面を(すなわち小さな径の)像担
持体としての感光体1が矢印方向に回転自在に設けられ
ている。前記感光体1は、有機感光体(OPC)系の光
導電材料から形成されておりドラム径は30mmである。
また、前記感光体1の周囲には像形成手段49を構成す
る除電装置7、現像剤攪乱手段42、スコロトロン帯電
器43、潜像形成手段4、現像手段としての現像清掃装
置5、転写帯電器6がその回転方向に沿って順次、配設
され、いわゆる感光体1の清掃手段のないクリーナレス
(現像同時クリーニング)プロセスとなっており、廃ト
ナーがないためプロセスユニット8の小形化が可能な構
成となる。
【0062】上記感光体1はスコロトロン帯電器43に
より−550vに帯電された後、この帯電領域に画像濃
度に応じて、EL(エッジエミッタアレイ)からなる静
電潜像形成手段4により、感光体ドラム1の表面に静電
潜像が形成され、現像清掃装置5へと至る。
【0063】なお、本実施例においては静電潜像形成手
段としてELを用いているが、本発明においてはレー
ザ、液晶シャッタやLEDなどの光源によるものでも何
等支障はない。
【0064】現像清掃装置5は、転写残りトナーをクリ
ーニングしつつ、静電潜像を現像する。
【0065】なお、現像バイアスは通常−200vが印
加されており、前述のとおり、感光体1の回転始動時に
は、トナー付着防止のため、+100vのバイアスが印
加されている。現像されたトナー像は、転写領域に搬送
され、転写領域において給紙ローラ21の回転により図
示されない給紙ユニットから転写材としての用紙Pが感
光体ドラム1の回転に同期して送られ、この用紙Pには
転写帯電器6により、感光体1の表面上のトナー画像が
静電気的に用紙Pに引き寄せられて転写される。トナー
像を受像した用紙Pは図示されない定着器へと搬送さ
れ、トナー像は用紙Pに熱および圧力で定着され、装置
本体外へと排出される。
【0066】一方、感光体1に形成されたトナー像は全
て用紙Pに転写されるわけではなく、転写残りトナーと
して感光体1に残存する。
【0067】クリーナレスプロセスにおいては、この転
写残りトナーをクリーニングするクリーニング装置はな
く、感光体1は除電装置(LED)7により潜像を消去
された後、現像剤攪乱手段42により、転写残りトナー
は非パターン化され判別不能状態に乱される。この現像
剤攪乱手段42がトナーを回収せず、パターンを消去す
ることにより次のプリントへのメモリを消去している。
均一化手段としての均一化部材22は感光体1の回転方
向に対して現像剤攪乱手段42の下流側に配置され、感
光体1に近接または接触するたとえば、ウレタンゴム等
のシート状の部材であり、ジャム処理や感光体起動時に
おいて、現像剤攪乱手段42のブラシ42aに多量の残
留トナーが通過する際、威力を発揮する。すなわち、一
旦、ブラシ42aはトナーを蓄積したのち逆転移させて
感光体1に戻すから、ブラシ42aを多量の残留トナー
が通過する際には、ブラシ42aに蓄積できるトナー量
を越えてしまうと未帯電のトナーが感光体1上に塊で落
ちてしまう。上記ブラシ42aを通過したトナーの塊は
帯電領域で感光体1の帯電ムラを引き起こしたり、露光
領域で遮ることにより現像領域でクリーニングすること
が出来なくなり、画像にそのトナーが現れてしまう。
したがって、上記均一化部材22がブラシ42aの下流
側に配置され、上記トナーを崩して均一化することに
より画像欠陥を防ぐことができる。
【0068】また、上記現像剤攪乱手段42と紙粉捕獲
手段24との上流側で転写帯電器6との間には、感光体
1と腹の面で当接されるシート状のトナー落下防止部材
23が設けられ、感光体1上の付着した転写残りトナー
やジャム時などの非定常時のトナー像をかき落とすこと
なく、しかも前記ブラシ42aから重力方向に落下する
トナーを受けることにより、感光体1の転写部において
用紙Pに転写される転写像を汚すことがない。
【0069】なお、本実施例は用紙Pが感光体1の下側
を通過する下パスであるため、現像剤攪乱手段42の重
力方向に配設するには、上記トナー落下防止部材23の
当接位置が現像剤攪乱手段42の上流側で転写手段6と
の間となるが、用紙Pが感光体1の上側を通過する上パ
スの場合には、現像剤攪乱手段42の下流側でスコロト
ロン帯電器43との間となる。
【0070】本実施例においては、現像剤攪乱手段42
として、図12aに示すようにブラシ42aを2枚重ね
して、アルミ板42bに挿入したのち、アルミ板42b
をカシメた構成となっている。
【0071】ブラシ42aの長さを変えることにより、
感光体1との当接部におけるニップ幅を持たせ、非常に
シンプルで低コストでありながら攪乱性能を出すことが
可能となる。また、感光体1との当接部が段差を有して
接触することによって、その段部の空隙がトナーを多少
とも蓄えるバッファ的な役割をもち、すなわち、ジャム
処理時や高濃度パターン印字後のクリーニング作用に大
きな影響をもち、その段差の距離(d)を変化させて実
験したところ、距離(d)が1mm以上好ましくは3mm以
上有していれば、ベタ等の印字後やジャム処理時に対し
ても十分対応可能であった。ブラシ42aは、103 〜
109 Ω・cmの非抵抗を有した太さ200〜800D/
100F、密度5,000〜200,000本/インチ
範囲のものが良好に画像メモリを消去する。
【0072】なお、攪乱ブラシ42aには、直流500
〜+1000v、または直流を重畳した交流(実効値2
50〜600v、周波数200〜2kHz)を印加電圧
しており、電気的に転写残りトナーを非パターン化し、
メモリ画像の発生を防止する。
【0073】このように、現像同時クリーナレスプロセ
スにおいては、クリーナを持たないゆえに、画像メモリ
以外に、紙粉による画像欠陥が発生する。クリーナを有
するプロセスにおいては、転写領域で感光体1に付着す
る紙粉はクリーナにおいて転写残りトナーとともにクリ
ーナに回収される。一方、現像同時プロセス(クリーナ
レスプロセス)においては、紙粉の一部は攪乱ブラシ4
2aに吸着トラップされるが、大方の紙粉は現像器に到
着し、現像器に回収されてしまう。
【0074】攪乱ブラシ42aに吸着した紙粉が増大す
ると、転写残りトナーを感光体1から吸着および逆転移
という攪乱ブラシ42aの作用を妨げるとともに、吸着
した紙粉が外乱等による装置の振動などにより突然、紙
粉の塊として感光体1上に放出してしまい、後述される
現像清掃作用に大きな影響を与えてしまう。このため、
本発明の実施例においては、攪乱ブラシ42aの感光体
1の移動方向に対して上流側に、即ち感光体1周面の攪
乱ブラシ42aの直前に粉体捕獲手段としての紙粉捕獲
24を配置することにより、攪乱ブラシ42への紙粉の
吸着を最小限に抑えることが可能となり、しいては、現
像清掃装置5への紙粉の混入量も減少させることができ
る。
【0075】このとき、紙粉捕獲手段24の機能として
は、感光体1に付着した転写残りトナーはきるだけ通過
させ、紙粉のみ捕獲することが重要となる。
【0076】本実施例では、図13に示すように塩化ビ
ニール基板24aに長さ4mmのアクリルの毛ブラシ24
bを付けたものを使用し、これを前記攪乱ブラシ42の
アルミ板42bに取付け、一体化することにより感光体
1との位置決めが容易となった。
【0077】図14は上記毛ブラシ24bの幅(感光体
1との当接面)に対する紙粉除去量を示したグラフであ
り、これにより、上記毛ブラシ24bの幅は2mm以上あ
れば良好であり、本発明の実施例では長さ4mmの毛ブラ
シ24bを用いている。
【0078】また、感光体1に対して毛ブラシ24bが
0.6mm食い込むように設定した。
【0079】感光体1への食い込み量は大き過ぎると、
トナ−まで除去してしまい、小さ過ぎると、すべて通過
してしまうため、ある範囲に設定することが必要であ
り、食い込み量が0.3〜1mmの範囲で良好な結果が得
られた。
【0080】なお、本実施例では、紙捕獲部材24とし
て固定ブラシを用いたが、図15aに示すような回転自
在に支持されたロ−ラ状の回転ブラシ51でも良く、こ
の回転ブラシ51を用いることにより、ロングライフ化
が期待できる。
【0081】また、ブラシ24bの材料としてアクリル
系のものを用いたが、トレカ、トレシ−(商品名)等の
極細繊維や、繊維の構造も図15bに示すようなパイル
織構造のものを用いることにより、紙粉捕獲効果を増す
ことも可能である。
【0082】紙には填料と呼ばれる粒子が含まれてお
り、この填料としては、一般的に、炭酸カルシュ−ム、
タルク、カオリン等が用いられる。このうちタルク、カ
オリンは自らがマイナスに帯電しやすく、炭酸カルシュ
−ムはプラスに帯電しやすい。表4に、トナ−および各
添料のブロ−オフでの帯電測定結果を示す。
【0083】
【表4】
【0084】よって、本実施例のようにマイナス極性の
トナ−を用いた場合に、タルク、カオリンを填料として
含む紙で印字を行うと、トナ−は混入した填料との摩擦
帯電により逆極性(+)に帯電され、かぶりが発生す
る。
【0085】図16に、現像器の条件を前記(1)にて
紙A(填料タルク)、紙B(填料カオリン)、紙(填料
炭酸カルシュ−ム)にて5k枚のランニングテストを行
った結果を示す。
【0086】クリ−ナ付きのプロセスでのランニングテ
ストと同様、右反面を非印字領域として通紙を行った。
【0087】用紙A,Bにおいては、印字を行っていな
い右反面でかぶりが発生し、左反面では用紙Cと大きな
差はなかった。
【0088】5k枚終了時の現像ロ−ラ14上のトナ−
の帯電量を図17に示すような吸引式の帯電量測定装置
にて測定した。
【0089】この装置は、トナ−がノズル61に吸引さ
れることにより、消失する鏡像電荷を測定している。
【0090】用紙A,Bを通紙した後の右反面の帯電量
は著しく低下していた。
【0091】感光体1に発生したかぶりトナ−の帯電量
を同様の吸引式の帯電量測定装置で測定したところ、極
性がプラスとなっており、紙粉(の中の填料)との摩擦
帯電によって極性が反転したトナ−が多数含まれている
ことがわかった。
【0092】なお、紙Aでのライフ終了時に、現像器各
場所におけるトナ−に含まれるタルクの含有量を測定し
たところ、右反面の現像ロ−ラ14上のトナ−、中間ロ
−ラ13の中のトナ−、現像ロ−ラ14、ブレ−ド1
5、中間ロ−ラ13で囲まれた領域のトナ−に含まれる
タルクの量が、他の場所と比較して著しく多いことがわ
かった。
【0093】クリ−ナレスプロセスにおいては、前述し
た通り、1成分トナ−の粒径分布の変化によるベタ追随
性の低下や、かぶりの発生の他に、紙粉が混入すること
によるベタ濃度の低下、追随性の低下、かぶりの発生が
重なり巌しい条件となっている。クリ−ナレスプロセス
を用いたマシンで、現像器の条件(1)〜(6)におい
て、図10のような半面印字チャ−トにて5k枚のライ
フテストを行った(表5)。
【0094】
【表5】
【0095】クリ−ナレスプロセスにおいても、トナ−
剥離モ−ドにおいて現像ロ−ラ14からトナ−を中間ロ
−ラ13にて移転させ、剥離グリッド17で中間ロ−ラ
13から剥離し、現像容器3内のオ−ガ11bにて横方
向の拡散するすることにより、5k枚印字終了時におい
ても、良好な画像が得られることが分かった。
【0096】このときのタルクの混入比の場所による差
はほとんどなくなった。
【0097】しかしながら、クリ−ナ付きのプロセスと
同様に10000枚のテストを行うと、1%を越えるか
ぶりが発生してしまった。
【0098】
【表6】
【0099】(1)〜(6)までは、グリッド17にバ
イアスを印加せずにフロ−ティングにして中間ロ−ラ1
3に当接しており、中間ロ−ラ13からの剥離は、基本
的にはメカニカルな掻き取り効果によるものであった。
【0100】そこで、グリッド17にバイアスを印加
し、電気的な剥離を行うことを考え、剥離グリッドバイ
アスとして−150vを印加した。
【0101】5k枚のテストの結果を表6、表7に示し
た。
【0102】メカニカルな剥離のみの時(6)と比較し
て、改善されていることがわかる。また、10000枚
の印字テストを行っても1%以下の良好な画像が得られ
た。なお、グリッドバイアスとしては、CDを重畳した
ACバイアスでも良好な結果が得られることがわかって
いる。
【0103】しかしながら、中間ロ−ラ13との電位差
を大きくし、グリッド17の剥離能力を強力にし過ぎる
と、中間ロ−ラ13のトナ−供給手段としての能力が低
下し、ベタ追随性が悪化する。
【0104】実施例において中間ロ−ラ13の供給バイ
アスを−270vとしたとき、グリッドバイアス(AC
印加の場合はDC偏奇電圧)を、−100vより大きく
(プラス側に)するとベタ追随不良が見られた。
【0105】このように、グリッド17のメカニカルな
掻取り効果に、電気的に適度な剥離効果を加えることに
より、ロングライフ化を図ることが可能となる。
【0106】つまり、トナ−を現像ロ−ラ14から剥離
してから、ホッパ−10を経由して再度、現像ロ−ラ1
4へと供給されるまでの経路において、横方向の攪拌機
構を有していればよい。
【0107】上述のように、特に、クリ−ナレスプロセ
スにおいては、紙粉の影響が大きいため現像清掃装置5
の対策のみならず、紙粉の侵入経路での除去方策も重要
となる。
【0108】まず、給紙搬送系では従来、感光体1にブ
レ−ドクリ−ニングが設けられたシステムにおいても感
光体1に付着したりクリ−ニング不良などの不都合が発
生してしまうため、アライニングロ−ラにブラシやマイ
ラを当接させて感光体1に付着する紙粉を低減させてい
た。
【0109】しかし、従来の上記紙粉除去用のブラシや
マイラは、画像形成装置本体に配設されていたため、紙
粉の除去能力が画像形成装置本体の寿命に比較して非常
に短いため、初期は良好でもある期間経過すると、ほと
んど効果が得られなくなるという問題があった。
【0110】このため、本実施例では、プロセスユニッ
ト8には感光体1へ用紙Pが搬送されるまでの最下流に
ある一対のアライニングロ−ラ25を構成する上部側の
ロ−ラ25aに、プロセスユニット8を画像形成装置に
装着する際に当接するように、除去手段26が設けられ
ている。さらに、プロセスユニット8には上記除去手段
26により除去された紙粉を収納する粉体収納部として
の紙粉収納部27が設けられ、この紙粉収納部27の容
積はプロセスユニット8の寿命に相当する通紙枚数から
除去される紙粉量の相当容積よりも大きくされている。
【0111】これにより、プロセスユニット8の交換時
期までに上記紙粉収納部27に紙粉が飽和することな
く、上記除去手段26はプロセスユニット8の寿命まで
安定した画質を長期間維持することができる。また、プ
ロセスユニット交換と同時に除去手段26が新品となる
ため画像形成装置本体の信頼性を向上させることができ
る。
【0112】なお、上記除去手段26としては、アクリ
ルなどの毛ブラシやマイラ.ステンレスなどのシ−ト材
を用いることができるが、毛ブラシでは紙粉を蓄積し
て、紙粉の蓄積量が飽和状態になると著しく除去能力が
低下してしまう。
【0113】したがって、シ−ト材が望ましいが、ステ
ンレスなどの金属シ−ト材では、ロ−ラを損傷させる可
能性があるため、好ましくはポリエチレンなどの樹脂シ
−トを上記印字面側のロ−ラ25aにエッジ当てにする
ことにより、紙粉除去効果の改善が期待できる。
【0114】上記樹脂シ−トの厚さはあまり薄いと腰が
なくなるため、紙粉除去能力が低減し、厚過ぎると紙粉
収納部27へ移動しにくく、プロセスユニット8を画像
形成装置から外す際に、紙粉が画像形成装置内に落ちて
しまう虞がある。
【0115】樹脂シ−トの厚さを変えて除去される紙粉
量およびプロセスユニットの脱着に伴う紙粉の落下量を
評価した結果、樹脂シ−トの厚さは、0.05〜0.5mm の範
囲で良好であった。
【0116】また、前記除去手段26は導電性を有して
おり、前記印字面側のロ−ラ25aにバイアスを印加す
ることにより、表7に示すように、除去手段26からバ
イアス印加することにより、紙粉の除去効果を増大させ
ることができるとともに、紙粉除去手段への紙粉のフィ
ルミングの防止効果も合わせもっている。
【0117】表7のデ−タは上ロ−ラ(印字面側)25
aで下ロ−ラ25bがゴムの場合の例であり、通常はグ
ランド接地で問題はないが、システムによってバイアス
電圧を800v程度印加することにより、さらに、紙粉
除去の効果が期待できる。
【0118】その際、前記除去手段26は少なくとも前
記印字面側のロ−ラ25aに面する側が導電性を有して
いれば良い。
【0119】
【表7】
【0120】さらに、シ−ト状の除去手段26を用いた
場合、上述のように、プロセスユニット8の離間時に紙
粉が落ちてしまうという欠点があるため、本実施例では
プロセスユニット8が記録装置に脱着される際、すなわ
ち、印字面側のロ−ラ25aと接離する際に紙粉収納部
27が開閉されるように、開閉部材としての紙粉落ち防
止部材28が上記ロ−ラ25aの移動方向に対して除去
手段26よりの上流側で、しかも、上記ロ−ラ25aと
の当接部が腹部となるように、プロセスユニット8に配
設される。
【0121】したがって、プロセスユニット8に回動自
在に保持された保持部材29に取り付けられた紙粉落ち
防止部材28は、プロセスユニット8が画像形成装置に
装着されたときには、図18aに示すように、上記ロ−
ラ25aに当接する。上記保持部材29を本体から突出
した位置決め部30により上記ロ−ラ25aに対して位
置決めされることにより紙粉収納部27が開放される。
プロセスユニット8が画像形成装置から離間したとき
は、図18bのように上記保持部材29の係止部29a
がプロセスユニット8に係止され、上記紙落ち防止部材
28がシ−ト状の紙粉除去手段26の下部にくるよう
に、かつ、オ−バラップ(f)させるように、紙粉収納
部27を閉塞する。これにより、プロセスユニット8の
脱着の際にも紙粉が落ちることなく、信頼性の高い画像
形成装置を提供できる。
【0122】上記オ−バラップ量fは、本実施例では、
1〜2mm程度に設定することにより、良好であった。
【0123】また、紙粉落ち防止部材28は、除去手段
26よりも腰の弱いシ−ト状で例えば、厚さ0.2mmの
ウレタンシ−トからなり、印字面側のロ−ラ25aとの
当接の際は除去手段26とは異なり、シ−トの腹で当接
されるためロ−ラ25a上に付着した紙粉を剥がすこと
なく、通過させることができる。
【0124】本発明の一実施例は、1成分非磁性接触現
像クリ−ナレスプロセスを用いたものであったが、本発
明の意図するところは、それに限られることなく、現像
剤供給手段に剥離手段を設けているものであればよく、
たとえば、磁性トナ−、非接触現像やブレ−ドクリ−ニ
ングなどの通常の清掃手段を用いたものでも良い。
【0125】また、実施例おけるプロセスユニットの形
態としては静電潜像担持体、帯電器、および像攪乱手段
を一体とした構成であったが、それに限られることな
く、その他として現像装置、清掃手段、転写帯電器や除
電ランプなどを一体としたものであればよく、すなわ
ち、静電潜像担持体と、少なくともこれらプロセス手段
のうち1つを一体化させたものであればよい。
【0126】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、像攪乱手
段の摺接により像担持体から落下する現像剤を受け止め
る現像剤受け手段を備えるから、像攪乱手段から現像剤
が落下しても転写材を汚したり、装置の内部を汚すとこ
とがないという効果を奏するとともに粉体捕獲手段の上
流側に現像剤受け手段を設けたことから、粉体の除去を
効果的に実行することができるという効果を奏する。
た、像撹乱手段よりも像担持体の回動方向の下流側に残
留現像剤の均一化手段を備え、この均一化手段を像担持
体に近接または当接させるから、残留現像剤の塊りを崩
して均一化することができ、画像欠陥を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例である現像装置を示す
構成図。
【図2】図1の現像装置に用いられる層形成ブレ−ドを
示す斜視図。
【図3】図1の現像装置に用いられる剥離グリッドを示
すもので、図3aはその斜視図、図3bはそのメッシュ
開口部を拡大して示す図、図3cは同じくそのメッシュ
開口部を拡大して示す図。
【図4】図3の剥離グリッドの周辺部を拡大して示す
図。
【図5】図3の現像剤剥離手段の支持開口部を示す図。
【図6】図1の現像装置における現像特性を示すグラフ
図。
【図7】図1の現像装置に印加するバイアスのシ−ケン
スを示すタイミングチャ−ト図。
【図8】図1の現像装置の攪拌手段を示す斜視図。
【図9】図1の現像装置を分解した状態を示す図。
【図10】図1の現像装置を備える記録装置によって印
字される印字試験用チャ−ト図。
【図11】図1の現像装置を備えるプロセスユニットを
示す構成図。
【図12】図1のプロセスユニットの像攪乱部材を示す
もので、図12aはそのブラシ部をアルミ板に挿入する
状態を示す図、図12bはそのアルミ板をカシメタ状態
を示す図。
【図13】図11のプロセスユニットの紙粉捕獲部材と
像攪乱部材を拡大して示す図。
【図14】図11のプロセスユニットの紙粉捕獲部材の
幅と紙粉捕獲量との関係を示すグラフ図。
【図15】図13の紙粉捕獲部材の他の実施例を示すも
ので、図15aはその正面図、図15bはブラシ材料を
示す図。
【図16】図11のプロセスユニットによって画像が形
成される用紙の種類による現像剤カブリの違いを示すグ
ラフ図。
【図17】図11のプロセスユニットの現像ロ−ラ上の
トナ−の帯電量を測定する吸引式帯電量測定装置を示す
図。
【図18】図11のプロセスユニットに備えられる紙粉
除去部材および紙粉落ち防止部材がローラに当接した状
態を示す図。
【図19】図11のプロセスユニットに備えられる紙粉
除去部材および紙粉落ち防止部材がローラから離間した
状態を示す図。
【符号の説明】
1…感光体(像担持体)、2…現像装置、3…現像容
器、4…潜像形成手段、6…転写手段、8…ユニット、
9…筐体、10…ホッパ、11…攪拌手段、13…中間
ロ−ラ、14…現像ロ−ラ、P…用紙(転写材)、17
…剥離グリッド(剥離手段)、18b…補強リブ(補強
部材)、18…開口部、20…回収路、23…トナ−落
下防止部材(現像剤受け手段)、24…紙粉捕獲手段
(粉体捕獲手段)、25…アライニングロ−ラ(搬送手
段)、26…除去手段、27…紙粉収納部(粉体収納
部)、28…紙粉落下防止部材(開閉手段)、42…像
攪乱手段、49…像形成手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 雅夫 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会 社東芝柳町工場内 (72)発明者 渡辺 猛 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会 社東芝柳町工場内 (72)発明者 平野 浩二 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝ソ シオエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−267282(JP,A) 特開 平4−271385(JP,A) 特開 昭63−241587(JP,A) 特開 平3−153287(JP,A) 特開 平4−245285(JP,A) 実開 平4−59865(JP,U) 実開 平3−12269(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00 G03G 21/10 - 21/12 G03G 15/08 507

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像を担持する回動自在な像担持体と、 この像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、 この潜像形成手段により形成された潜像に現像剤を供給
    して顕像化するとともに、前記像担持体上の残留現像剤
    を回収する現像手段と、 この現像手段により顕像化された像を転写材に転写させ
    る転写手段と、 この転写手段による像転写後に前記像担持体上に残留し
    た現像剤に摺接して非パターン化する像撹乱手段と、 この像撹乱手段よりも像担持体の回動方向の下流側に
    水平な状態で配設され前記像担持体に近接または当接
    する残留現像剤の均一化手段と、 前記像担持体上に付着する転写材の粉体を捕獲する粉体
    捕獲手段と、 前記像撹乱手段及び前記粉体捕獲手段よりも前記像担持
    体の回動方向の上流側に設けられ、前記像担持体に対し
    その回動方向の下流側に向けて当接する自由端を有し、
    前記像撹乱手段により掻き落とされる現像剤を受け止め
    る現像剤受け手段と、 を具備してなることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像撹乱手段は抵抗性もしくは導電性
    のブラシであることを特徴とする請求項1記載の画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記像撹乱手段には直流電圧を印加し、
    もしくは、直流を重畳した交流電圧を印加することを特
    徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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