JP3280807B2 - フルイディック式流量計 - Google Patents

フルイディック式流量計

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JP3280807B2
JP3280807B2 JP24203094A JP24203094A JP3280807B2 JP 3280807 B2 JP3280807 B2 JP 3280807B2 JP 24203094 A JP24203094 A JP 24203094A JP 24203094 A JP24203094 A JP 24203094A JP 3280807 B2 JP3280807 B2 JP 3280807B2
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    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/05Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects
    • G01F1/20Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects by detection of dynamic effects of the flow
    • G01F1/32Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects by detection of dynamic effects of the flow using swirl flowmeters
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体の流れの中に配置
したターゲットにより、左右に分流した流れの圧力振動
の周波数を計測することにより、流体の流量を計測する
フルイディック式流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ガスの流量の計測は、機械式
の膜式ガスメータが広く使用されている。しかし、膜式
ガスメータは、大きく、デザインも古いイメージであ
り、コストも高く問題があるため、膜式ガスメータに代
わるガスメータとして、フルイディック式流量計の開発
が進められている。ここで、フルイディック式流量計の
原理を説明する。はじめに、従来のフルイディック式流
量計の構成を説明する。図11に示すように、ノズル1
01から流入した流体Fの流れの中心位置に、ターゲッ
ト102が配置されている。ターゲット102の左右に
は、左サイドウォール108と右サイドウォール107
が配置されている。
【0003】フルイディック式流量計では、流体Fは図
11と図12に示すように、ターゲット102の左右に
交互に流れることが知られている。分流された流体F
1,F2の流れの衝突する位置にリターンガイド103
が配置されている。そして、右側に分流された流体F1
がリターンガイド103に衝突する位置に右差圧検出セ
ンサ104が取り付けられ、左側に分流された流体F2
がリターンガイド103に衝突する位置に左差圧検出セ
ンサ105が取り付けられている。フルイディック式流
量計では、流体Fが左右に交互に流れることにより、差
圧検出センサ104,105では、周期的な微小圧力変
化が生じる。そして、この微小圧力変化の周波数は、図
13に示すように、ガスの流量に比例している。フルイ
ディック式流量計は、この微小圧力変化の周波数を検出
することにより、流量を計測するものである。
【0004】フルイディック式流量計の計測用ノズルの
形状は、実験的にアスペクト比として、最適値が求めら
れており、ガスメータ用としては、例えば、幅3.2m
m高さ22mmの計測用ノズルが使用されている。一
方、フルイディック式流量計の計測範囲は、3〜600
0リットル/時であり、計測できる流量が限られている
ため、ガスメータ等で大きい流量を計測することができ
なかった。そのため、本出願人らは、特開平6−747
98号公報において、バイパス通路を設けることを提案
している。すなわち、計測する流量に応じて、バイパス
通路の断面積の異なる複数種類のフルイディック式流量
計を製作し、その中から適切なフルイディック式流量計
を選択し、使用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フルイディック式流量計には、次のような問題があっ
た。 (1)流路に仕切板を設けて、仕切板のはじめで計測用
ノズルへの流れと、バイパス通路への流れとに分流し、
フルイディック式流量計で計測した後仕切板の終わり
で、再び合流させているが、分流するとき及び合流する
ときに、バイパス通路を流れる流体がフルイディック式
流量計を流れる流体に影響を与えるため、フルイディッ
ク式流量計の流量計測値に誤差が発生する問題があっ
た。すなわち、図14に示すように、従来のフルイディ
ック式流量計では、1000リットル/h以下の小流量
時、及び3000リットル/h以上の大流量時に器差が
一点鎖線で示した目標値枠から外れてしまう問題があっ
た。図14では、横軸にフルイディック式流量計を流れ
る流量を示し、縦軸に器差を示している。ここで、器差
とは、使用した測定器の製作上の欠点のため、測定に現
れる誤差であって、測定器の示す値から示されるべき値
を引いた差をいう。小流量時及び大流量時に器差が大き
いのは、流体がバイパス通路に多く流れることが原因で
あると考えられる。
【0006】(2)特開平6−74798号公報で提案
したフルイディック式流量計では、バイパス通路の断面
積の異なる流量計を製作する必要があり、コストアップ
を生じていた。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、バイパス通路を設けても計測に
影響の少ないフルイディック式流量計を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、 (1)本発明のフルイディック式流量計は、計測用ノズ
ルの下流に配置され、流体を左右に分流して流体に圧力
振動を発生させるターゲットと、ターゲットにより分流
された流体の圧力を計測する圧電素子と、圧電素子によ
り計測した流体の圧力振動の周波数より流速を算定する
流速算定手段とを有するものであって、計測用ノズルの
上流にあって流体を流量計測部とバイパス通路とに分流
する仕切板を有し、分流された流体が合流する合流口に
網状の合流口整流部材を取り付けている。 (2)本発明のフルイディック式流量計は、計測用ノズ
ルの下流に配置され、流体を左右に分流して流体に圧力
振動を発生させるターゲットと、ターゲットにより分流
された流体の圧力を計測する圧電素子と、圧電素子によ
り計測した流体の圧力振動の周波数より流速を算定する
流速算定手段とを有するものであって、計測用ノズルの
上流にあって流体を流量計測部とバイパス通路とに分流
する仕切板を有し、バイパス通路の上流に網状のバイパ
ス入口整流部材を取り付けている。
【0009】(3)本発明のフルイディック式流量計
は、計測用ノズルの下流に配置され、流体を左右に分流
して流体に圧力振動を発生させるターゲットと、ターゲ
ットにより分流された流体の圧力を計測する圧電素子
と、圧電素子により計測した流体の圧力振動の周波数よ
り流速を算定する流速算定手段とを有するものであっ
て、計測用ノズルの上流にあって流体を流量計測部とバ
イパス通路とに分流する仕切板を有し、バイパス通路の
流路内にじゃま板を取り付けている。 (4)本発明のフルイディック式流量計は、(1)のも
のにおいて、合流口整流部材が線径が0.2mm以下で
90メッシュ以上の網であることを特徴とする。 (5)本発明のフルイディック式流量計は、(1)のも
のにおいて、バイパス通路の上流に網状のバイパス入口
整流部材を取り付けたことを特徴とする。 (6)本発明のフルイディック式流量計は、(5)のも
のにおいて、バイパス通路の流路内にじゃま板を取り付
けたことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記構成を有する本発明のフルイディック式流
量計の仕切板は、流体を分流して、一方を流量計測部に
流し、他方をバイパス通路に流す。流量計測部の入口に
ある計測用ノズルは、ターゲットに向けて流体を噴出す
る。ターゲットは、計測用ノズルから噴出した流体を左
右に交互に流して流体に圧力振動を発生させる。圧電素
子は、ターゲットの左右での圧力の差圧を測定すること
により、流体に発生した圧力振動を測定する。流速算定
手段は、圧電素子により計測した流体の圧力振動の周波
数分析を行い、その周波数より流速を算定する。一方、
仕切板によりバイパス通路に分流された流体は、網状の
バイパス入口整流部材を通過してバイパス通路に入り、
流路内設けられたじゃま板に衝突して向きが変化させら
れた後、合流口で網状の合流口整流部材を通過して、計
測用ノズル側に別れた流体と合流する。
【0011】フルイディック式流量計に流れる流体が小
流量のとき、網状のバイパス入口整流部材及び網状の合
流口整流部材が、バイパス通路側に流れる流体の抵抗と
なって、流量計測部へ分流される流体の流量を増加す
る。これにより、小流量のときの器差がプラスされ、目
標枠内に納まることとなる。ここで、バイパス通路の流
路内に設けられたじゃま板は、小流量のときには、ほと
んど流体の抵抗とならないことは実験により確認してい
る。一方、フルイディック式流量計に流れる流体が大流
量のとき、網状の整流部材は、ほとんど抵抗とならない
ことは実験により確認している。バイパス通路の流路に
設けられたじゃま板が流体の抵抗となって、流量計測部
へ分流される流体の流量を増加する。これにより、大流
量のときの器差がプラスされ、目標枠内に納まることと
なる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例であるフルイディッ
ク式流量計について図面を参照して詳細に説明する。図
1に流量計本体19の側面図を示し、図3に底面図、図
2に平面図を示す。図1に示すように、流量計本体19
は、仕切板35により上下に分割されている。仕切板3
5の上側(図中右側)には、図2に示すようにバイパス
通路36が形成され、仕切板35の下側(図中左側)に
は、図3に示すように流量計部37が形成されている。
また、流量計入口整流網21の左側には、リゲイン網2
9に仕切られることにより、フローセンサ用入口38が
形成されている。バイパス通路36の入口には、バイパ
ス入口整流網20が取り付けられている。また、流量計
部37の入口には、流量計入口整流網21が取り付けら
れている。
【0013】次に、流量計部37の構成を図3により説
明する。図3は、図1を左側から見た底面図である。計
測用ノズル11の流路の延長上に、第一ターゲット12
が配置されている。第一ターゲット12は、ハート形状
をしており、凹部が上流側にくるように配置されてい
る。第一ターゲット12の左側には、左サイドウォール
18が配置され、右側には、右サイドウォール17が配
置されている。また、第一ターゲット12の下流には、
第二ターゲット16が配置されている。また、計測用ノ
ズル11の下面にリゲイン網29が取り付けられてい
る。本実施例では、リゲイン網29として、線径0.1
8mm、50メッシュの金網を使用している。リゲイン
網29は、流量計部37とフローセンサ用入口38とを
分離するためのものである。また、流量計部37の入口
には、流量計入口整流網21が取り付けられている。本
実施例では、流量計入口整流網21として、線径0.1
8mm、50メッシュの金網を使用している。
【0014】フルイディック式流量計では、流体Fは、
第一ターゲット12及び第二ターゲット16の左右に交
互に流れることが知られている。分流された流体の流れ
F1,F2の衝突する位置にリターンガイド13が配置
されている。そして、計測用ノズル11の下流端の両側
に圧電素子である右差圧検出センサ14と左差圧検出セ
ンサ15が取り付けられている。フルイディック式流量
計では、流体Fが左右に交互に流れるため、右差圧検出
センサ14と左差圧検出センサ15の差圧を取ることに
より、周期的な微小圧力変化が計測される。そして、こ
の微小圧力変化の周波数は、ガスの流量に比例している
ことが知られている。フルイディック式流量計は、この
微小圧力変化の周波数を検出することにより、流量を計
測するものである。計測用ノズル11の断面形状を、図
4に図3の矢印方向から見たZZ断面図で示す。本実施
例では、幅W=3.2mm、高さH=22mmである。
この値は、実験により求めたアスペクト比の最適値を使
用している。
【0015】次に、バイパス通路36について、図2、
図6及び図7により説明する。図2は、図1を右から見
た平面図である。仕切板35の入口部の両端に一対の側
板28が形成されている。また、側板28の間には、バ
イパス入口整流網20が着脱自在に取り付けられてい
る。本実施例では、入口整流網20として、40メッシ
ュの金網を使用している。また、仕切板35の中央で流
路を遮る位置にじゃま板25が着脱自在に取り付けられ
ている。じゃま板25は、大流量が流れるときに圧力損
失となり、流量計部37側へ流体を流すためのものであ
る。じゃま板25の下流には、両端部に遮断板24を備
え、バイパス通路36を流れる流体を流量計部37を流
れる流体に合流させるための合流口39に合流整流網2
2が取り付けられた合流部材23が、仕切板35に形成
された取付孔27に嵌合固定されている。合流整流網2
2は、合流口39を覆っており、バイパス通路36を流
れた流体は、すべて合流整流網22を通過して、流量計
部37を流れてきた流体と合流する。本実施例では、合
流整流網として、線径が0.10mmで、90メッシュ
の金網を使用している。
【0016】以上構成を説明した流量計本体19は、図
6に分解斜視図で示すように、メータ本体31の流量計
取付部30に取り付けられる。流量計取付部30に流量
計本体19が取り付けられた状態を図5に示す。また、
メータ本体31には、流体入力ポート32と流体出力ポ
ート33とが設けられている。計測する流体は、流体入
力ポート32からメータ本体31に入って、すべて流体
出力ポート33から流出する。流体入力ポート32から
流入した流体Fは、流速分布を平均化するための整流室
40,41を通過した後、流量計取付部30に取り付け
られた流量計本体19に流入する。
【0017】次に、上記説明した構成を有するフルイデ
ィック式流量計の作用を説明する。流量計本体19に流
入した流体Fは、仕切板35及びリゲイン網29によ
り、バイパス通路36へ流れる流体、流量計部37へ流
れる流体、及びフローセンサ用入口38へ流れる流体に
分流される。始めに流量計部37へ流れた流体について
説明する。計測用ノズル11は、第一ターゲット12及
び第二ターゲット16に向けて流体を噴出する。第一タ
ーゲット12及び第二ターゲット16は、計測用ノズル
11から噴出した流体を左側F2と、右側F1とに交互
に流す。これにより、流体の圧力を定点で観測すれば、
流体の圧力振動が発生している。計測用ノズル11の出
口両側に設置された右差圧検出センサ14及び左差圧検
出センサ15により、計測用ノズル11の出口両側で発
生する差圧を測定することにより、流体に発生した圧力
振動を測定している。そして、図示しない流速算定手段
であるマイコンにより、右差圧検出センサ14と左差圧
検出センサ15により計測した流体の圧力振動の周波数
分析を行い、求めた周波数より流速を算定している。
【0018】次に、フローセンサ用入口38へ流れた流
体について説明する。フルイディック式流量計の実用計
測範囲は、150〜3000リットル/hである。この
ため、小流量の3〜150リットル/hにおいては、フ
ローセンサ用入口38に取り付けた図示しない熱線式流
量計であるICフローセンサにより流量計測を行ってい
る。全ての領域でICフローセンサによる流量計測を行
うことをしていないのは、熱線式流量計であるため、消
費電力が大きく、リチウム電池1本で10年間の電源を
供給しようとするガスメータでは、できるだけ消費電力
の小さいフルイディック式流量計に切り替える必要があ
るからである。
【0019】一方、仕切板によりバイパス通路36に分
流された流体は、網状のバイパス入口整流網20を通過
して、流路内設けられたじゃま板25に衝突して向きが
変化させられた後、合流口39で網状の合流整流網22
を通過して、計測用ノズル11側に別れた流体と合流す
る。分流式のフルイディック式流量計では、流量計部3
7に流れる流量とバイパス通路36に流れる流量の比が
常に一定であることが、流量を正確に計測するための条
件であるが、例えば、ガスメータ等では小流量から大流
量まで流量が変化する。ここで、小流量とは、1000
リットル/h以下の流量を言い、大流量とは、3000
リットル/h以上の流量を言う。
【0020】流体入力ポート32から流れ込む流体が小
流量のとき、網状のバイパス入口整流網20及び網状の
合流整流網22が、バイパス通路36側に流れる流体の
抵抗となって、計測用ノズル11へ分流される流体の流
量を増加する。これにより、小流量のときの器差がプラ
スされ、目標枠内に納まることとなる。ここで、バイパ
ス通路の流路内に設けられたじゃま板は、小流量のとき
には、ほとんど流体の抵抗とならないことは実験により
確認している。これを実験した結果を図を用いて説明す
る。図10は、合流整流網22をつけてバイパス入口整
流網20を付けなかった場合である。じゃま板25は取
り付けている。
【0021】図14で示した従来のフルイディック式流
量計の器差と比較して、小流量における器差が改善され
ていることがわかる。さらに、バイパス入口整流網20
を取り付けた時の器差データを図8に示す。小流量にお
ける器差がさらに0に近づいて改善されていることがわ
かる。ここでバイパス入口整流網20では、線径0.1
8mmで、40メッシュの金網を使用している。また、
バイパス入口整流網20を線径0.18mmで、50メ
ッシユの金網に替えたときのデータを図9に示す。これ
によれば、図8の場合と比較して小流量において、器差
がプラスに行き過ぎる傾向が出てきたことを示してい
る。従って、バイパス入口整流網20としては、40メ
ッシュが最適である。
【0022】一方、フルイディック式流量計に流れる流
体が大流量のとき、40〜90メッシユ程度の金網は、
ほとんど抵抗とならないことは実験により確認してい
る。バイパス通路の流路に設けられたじゃま板が流体の
抵抗となって、計測用ノズルへ分流される流体の流量を
増加する。これにより、小流量のときの器差がプラスさ
れ、目標枠内に納まることとなる。これを実験した結果
を図を用いて説明する。図8、図9、図10のいずれに
おいても、図14で示した従来のフルイディック式流量
計の器差と比較して、大流量における器差が改善されて
いることがわかる。
【0023】以上本実施例のフルイディック式流量計に
ついて詳細に説明したが、本実施例のフルイディック式
流量計によれば、計測用ノズル11の上流にあって流体
を計測用ノズル11とバイパス通路36とに分流する仕
切板35を有し、分流された流体が合流する合流口39
に網状の合流整流網22を取り付けているので、100
0リットル/h以下の小流量の流体が流れるとき、合流
整流網22が抵抗となるため、流量計部37へ流れる流
体が増加するため、2000リットル/h程度の中流量
時に計測用ノズル11側を流れる流量とバイパス通路3
6側を流れる流量の比をほぼ等しくでき、器差を減少さ
せることができる。ここで、合流整流網22の条件とし
て、線径が0.2mm以下で、90メッシュ以上の金網
を使用すると、器差がより改善されることを実験により
確認している。
【0024】また、本実施例のフルイディック式流量計
によれば、計測用ノズル11の上流にあって流体を計測
用ノズル11とバイパス通路36とに分流する仕切板3
5を有し、バイパス通路36の上流に網状のバイパス入
口整流網20を取り付けているので、1000リットル
/h以下の小流量の流体が流れるとき、バイパス入口整
流網20が抵抗となるため、流量計部37へ流れる流体
が増加するため、2000リットル/h程度の中流量時
に計測用ノズル11側を流れる流量とバイパス通路36
側を流れる流量の比をほぼ等しくでき、器差を減少させ
ることができる。
【0025】また、本実施例のフルイディック式流量計
によれば、計測用ノズル11の上流にあって流体を計測
用ノズル11とバイパス通路36とに分流する仕切板3
5を有し、バイパス通路の流路内にじゃま板25を取り
付けているので、3000リットル/h以上の大流量の
流体が流れるとき、じゃま板25が抵抗となるため、流
量計部37へ流れる流体が増加するため、2000リッ
トル/h程度の中流量時に計測用ノズル11側を流れる
流量とバイパス通路36側を流れる流量の比をほぼ等し
くでき、器差を減少させることができる。
【0026】なお、前記実施例は本発明を何ら限定する
ものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種
々の変形、改良が可能であることは勿論である。例え
ば、本実施例においては、網状の整流部材として金網を
使用しているが、他の材質であるプラスチック製の網等
を使用しても同様である。また、本実施例では、ガスメ
ータの流量として3〜6000リットル/h程度の流量
の場合について説明したが、計測範囲が変化した場合で
も同様である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明のフルイディック式流量計によれば、計測用ノズルの
上流にあって流体を計測用ノズルとバイパス通路とに分
流する仕切板を有し、分流された流体が合流する合流口
に網状の合流整流部材を取り付けているので、小流量の
流体が流れるとき、網状の合流整流部材が抵抗となるた
め、流量計測部へ流れる流体が増加するため、中流量時
に流量計部側を流れる流量とバイパス通路側を流れる流
量の比をほぼ等しくでき、器差を減少させることができ
る。
【0028】また、本発明のフルイディック式流量計に
よれば、流量計部の上流にあって流体を計測用ノズルと
バイパス通路とに分流する仕切板を有し、バイパス通路
の上流に網状のバイパス入口整流部材を取り付けている
ので、小流量の流体が流れるとき、網状のバイパス入口
整流部材が抵抗となるため、流量計測部へ流れる流体が
増加するため、中流量時に流量計測部側を流れる流量と
バイパス通路側を流れる流量の比をほぼ等しくでき、器
差を減少させることができる。
【0029】また、本発明のフルイディック式流量計に
よれば、流量計部の上流にあって流体を計測用ノズルと
バイパス通路とに分流する仕切板を有し、バイパス通路
の流路内にじゃま板を取り付けているので、大流量の流
体が流れるとき、じゃま板が抵抗となるため、流量計部
へ流れる流体が増加するため、中流量時に流量計部側を
流れる流量とバイパス通路側を流れる流量の比をほぼ等
しくでき、器差を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるフルイディック式流量
計の本体部の構成を示す側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の底面図である。
【図4】計測用ノズル11の断面図である。
【図5】フルイディック式流量計での流れを示す説明図
である。
【図6】フルイディック式流量計の構成を示す分解斜視
図である。
【図7】流量計本体19の組立図である。
【図8】本実施例のフルイディック式流量計の器差を示
す第一実験データ図である。
【図9】本実施例のフルイディック式流量計の器差を示
す第二実験データ図である。
【図10】本実施例のフルイディック式流量計の器差を
示す第三実験データ図である。
【図11】従来のフルイディック式流量計の原理を説明
するための第一説明図である。
【図12】従来のフルイディック式流量計の原理を説明
するための第二説明図である。
【図13】振動周波数とガス流量の関係を示すデータ図
である。
【図14】従来のフルイディック式流量計の器差を示す
実験データ図である。
【符号の説明】
11 計測用ノズル 12 第一ターゲット 13 リターンガイド 16 第二ターゲット 17 右サイドウォール 18 左サイドウォール 19 流量計本体 20 バイパス入口整流網 22 合流整流網 28 側板 29 リゲイン網 35 仕切板 38 フローセンサ用入口 39 合流口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 000116633 愛知時計電機株式会社 愛知県名古屋市熱田区千年1丁目2番70 号 (73)特許権者 000156813 関西ガスメータ株式会社 京都府京都市下京区中堂寺鍵田町10 (73)特許権者 000142425 株式会社金門製作所 東京都板橋区大原町13番1号 (73)特許権者 000150109 株式会社竹中製作所 大阪府大阪市生野区中川西1丁目1番51 号 (73)特許権者 000222211 東洋ガスメーター株式会社 富山県新湊市本江2795番地 (72)発明者 木村 幸雄 愛知県東海市新宝町507−2 東邦瓦斯 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 佐藤 孝人 愛知県東海市新宝町507−2 東邦瓦斯 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 水越 靖 富山県新湊市本江2795番地 東洋ガスメ ーター株式会社内 (72)発明者 温井 一光 神奈川県藤沢市みその台9−10 (72)発明者 岡村 繁憲 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 神田 廣一 愛知県名古屋市熱田区千年一丁目2番70 号 愛知時計電機株式会社内 (72)発明者 波元 政信 大阪府大阪市東成区東小橋2丁目10番16 号 関西ガスメータ株式会社内 (72)発明者 一色 尚志 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式 会社金門製作所 中央研究所内 (72)発明者 上手 峰幸 千葉県船橋市旭町3丁目15番地7号 (56)参考文献 特開 平4−326020(JP,A) 特開 平4−326019(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/20 G01F 1/72

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測用ノズルの下流に配置され、流体を
    左右に分流して流体に圧力振動を発生させるターゲット
    と、ターゲットにより分流された流体の圧力を計測する
    圧電素子と、圧電素子により計測した流体の圧力振動の
    周波数より流速を算定する流速算定手段とを有するフル
    イディック式流量計において、 前記計測用ノズルの上流にあって、前記流体を流量計測
    部とバイパス通路とに分流する仕切板を有し、 前記分流された流体が合流する合流口に網状の合流口整
    流部材を取り付けたことを特徴とするフルイディック式
    流量計。
  2. 【請求項2】 計測用ノズルの下流に配置され、流体を
    左右に分流して流体に圧力振動を発生させるターゲット
    と、ターゲットにより分流された流体の圧力を計測する
    圧電素子と、圧電素子により計測した流体の圧力振動の
    周波数より流速を算定する流速算定手段とを有するフル
    イディック式流量計において、 前記計測用ノズルの上流にあって、前記流体を流量計測
    部とバイパス通路とに分流する仕切板を有し、 前記バイパス通路の上流に網状のバイパス入口整流部材
    を取り付けたことを特徴とするフルイディック式流量
    計。
  3. 【請求項3】 計測用ノズルの下流に配置され、流体を
    左右に分流して流体に圧力振動を発生させるターゲット
    と、ターゲットにより分流された流体の圧力を計測する
    圧電素子と、圧電素子により計測した流体の圧力振動の
    周波数より流速を算定する流速算定手段とを有するフル
    イディック式流量計において、 前記計測用ノズルの上流にあって、前記流体を流量計測
    部とバイパス通路とに分流する仕切板を有し、 前記バイパス通路の流路内にじゃま板を取り付けたこと
    を特徴とするフルイディック式流量計。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載するものにおいて、 前記合流口整流部材が線径が0.2mm以下で90メッ
    シュ以上の網であることを特徴とするフルイディック式
    流量計。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載するものにおいて、 前記バイパス通路の上流に網状のバイパス入口整流部材
    を取り付けたことを特徴とするフルイディック式流量
    計。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載するものにおいて、 前記バイパス通路の流路内にじゃま板を取り付けたこと
    を特徴とするフルイディック式流量計。
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