JP3280233B2 - 果実切取り器 - Google Patents

果実切取り器

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JP3280233B2 JP15955996A JP15955996A JP3280233B2 JP 3280233 B2 JP3280233 B2 JP 3280233B2 JP 15955996 A JP15955996 A JP 15955996A JP 15955996 A JP15955996 A JP 15955996A JP 3280233 B2 JP3280233 B2 JP 3280233B2
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弘昭 杉山
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01DHARVESTING; MOWING
    • A01D46/00Picking of fruits, vegetables, hops, or the like; Devices for shaking trees or shrubs
    • A01D46/24Devices for picking apples or like fruit
    • A01D46/247Manually operated fruit-picking tools

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Harvesting Machines For Specific Crops (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイチゴやぶどうある
いはりんごなどの果実をその枝から切り取ったりもぎ取
ったりするのに有用な果実切取り器または果実もぎ取り
器に関する。
【0002】
【従来の技術】毎年秋になると、梨狩り、みかん狩り、
ぶどう狩り、りんご狩りなどがレジャーとして盛んであ
るが、最近はハウス栽培によるイチゴを取るイチゴ狩り
も一年を通じて行われている。これらの果実を枝から切
り取ったりもぎ取ったりする方法は果実によってそれぞ
れ異なるが、いずれの場合も果実の付いている元枝をい
ためないように注意することが重要であり、そのために
果樹園の経営者は利用者に対して適切な切り取り方、も
ぎ取り方を指導するなど様々な努力をしている。中でも
イチゴは実の付いている枝がかなり細くて弱いために切
り取りには細心の注意が必要になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】イチゴ狩りを例にとる
と、従来、イチゴを元枝から切り取るには、実に近い枝
の部分を親指と人差し指で挟み持ち、両指の爪でその枝
部分を挟み切ってから実を軽く掴んで右か左にねじりな
がら引っ張ると実が元枝から離れて取れるのであるが、
イチゴの枝は爪では切れにくいこともあって、実を引っ
張る際に元枝まで一緒に引っ張ってしまい、元枝をいた
めることがある。ひどい場合にはイチゴの苗まで根こそ
ぎ抜け取れてしまうことがある。りんごの場合は果実を
手でつかみ右または左に回すようにねじり枝部分を残す
ようにして元枝からもぎ取る。いずれにしても子供は扱
いが乱暴であったり、細かい配慮に欠けることもあっ
て、果樹園の経営者は頭を痛めるところである。
【0004】その他の果実にしても元枝からの切り取り
方、もぎ取り方は違っても同様な問題があったが、これ
までその解決案は特に提案されていない。
【0005】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、元枝をいためることなく簡単に果実を元枝から切
り取りまたはもぎ取ることができる果実切取り器または
もぎ取り器を提供することを目的とする。
【0006】本発明は上記の目的を達成するために、後
端において弾力的に結合されかつ前端において広がる2
つの腕部の前部を、切り取る果実の形状に合わせて外側
に湾曲して広げるとともに下側にも湾曲して底部を構成
するように広げて形成し、前記各腕部の最前端の対向側
端縁に刃部を形成し、前記2つの腕部を両腕部の間に働
く弾力に抗して握って近接させ、腕部の前部に切り取っ
た果実を一旦保持するための凹状の果実保持部を形成し
ながら前記刃部間に果実の枝を挟んで切り取るように構
成した。
【0007】2つの腕部のそれぞれに刃部を設ける代わ
りに、刃部は一方の腕部だけに設け、他方の腕にはその
刃部を受ける受け部を設け、2つの腕部を両者間に働く
弾性作用に抗して握ることにより、刃部と受け部との間
に挟んだ果実の枝を両者の協働で切断するように構成し
た。
【0008】またりんごなどのように果実を元枝からも
ぎ取るものにあっては、2つの腕部が後端において弾力
的に結合されかつ前端において広がり、該2つの腕部を
両者間に働く弾力に抗して握って近接させ、前記両腕部
の先端部の間に果実の枝を挟んで該果実を枝ごと元枝か
らもぎ取るように構成した。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に基づいて説明
する。
【0010】図1ないし図5は本発明に係る果実切取り
器の一実施の形態を示し、図1は果実切取り器の全体を
示す平面図、図2はその斜視図、図3は腕部を閉じた状
態で示す平面図、図4は正面図、図5(a)および
(b)は果実切取り器の使用方法を示す。
【0011】本実施の形態によれば、果実切取り器1
は、図1に示すように、プラスチック(たとえばPPS
(ポリフェニレン サルファイド)樹脂またはLCP
(リキット クリスタル ポリマー)樹脂)材料で一体
成形され、左右対称形の2つの腕部1aと1bが後端部
1cで一体的に結合されている。各腕部1a、1bの前
部には球面の一部に近い形状の面からなる果実保持部2
a、2bが形成されており、その最先端にはそれぞれ刃
3a、3bが形成され、前部に滑らかに続く後部は板状
である。各腕部1a、1bの果実保持部2a、2bの底
部には周面が弧状の切欠き4a、4bが形成されてい
る。利用者が両腕部1a、1bの後部を図2に鎖線示す
ように手100で掴みプラスチックの弾力に抗して握り
合わせると、図2および図3に示すような状態になり、
前部にほぼ半球状の果実保持空間A(図2参照)ができ
る。このとき底部には果実が落ちない程度の開口5がで
きるとともに、両腕部1a、1bの刃3a、3bが図4
に示すように重なってその間に物があれば切れる。手の
握りをゆるめると両腕部1a、1bはプラスチックの弾
力により開いて図1に示す状態にもどる。
【0012】この果実切取り器1を使ってたとえばイチ
ゴ狩りをするには、上述したように、果実切取り器1の
後部を手で握り、図3に近い状態まで腕部1aと1bを
合わせ近づけ、図5(a)に示すようにイチゴの実10
を果実切取り器1の前部にできた果実保持空間Aに入れ
込むように果実切取り器1の位置をうまく合わせる。こ
のときイチゴの枝(「つる」ともいう)10aが果実切
取り器1の最前端に設けられた刃3a、3bの間に入る
ようにする。図5(b)に示すように、イチゴの実10
が果実保持空間Aに納まり、つる10aが刃3a、3b
の間に入った状態でさらに一段握り締めると、果実切取
り器1は図3に示す状態になり、刃3aと3bが一部重
なってつる10aが切れ、実10が枝から離れて果実保
持空間Aに納まる。イチゴのつる10aが刃3aと3b
により切れるので、つる10aを引っ張ることなくイチ
ゴの摘み取りができる。
【0013】図6および図7は本発明に係る果実切取り
器の別の実施の形態を示し、図6は果実切取り器の全体
を示す斜視図、図7は正面図である。
【0014】本実施形態の果実切取り器1は2つのプラ
スチック製腕部1aと1bから成り、両腕部1a、1b
は後端部でばね性の金属部片2によりある程度開いて結
合されている。腕部1aの前部は湾曲状をなしており、
その前端に台形状の凸刃3aが形成されている。一方、
腕部1bの前部にはほぼ半球状の果実保持部Aが形成さ
れており、その前端で凸刃3aに対応する位置に台形状
の凹部3cが形成されている。
【0015】この果実切取り器1を使ってイチゴを取る
には、腕部1aと1bを一緒に掴むように握り、イチゴ
の実を腕部1bの前部に形成された果実保持部Aに納め
ながらイチゴの枝が凹部3cに入れるように切取り器全
体を動かしていき、両方が入ったところで腕部1aと1
bをさらに握ると、図7に示すように腕部1aの凸刃3
aが腕部1bの凹部3cにはまりこんでイチゴの枝が切
れる。その結果イチゴは枝から離れて果実保持部Aにこ
ろっと納まる。その後は握っている手をゆるめれば腕部
1aと1bは金属部片2のばね作用により図6に示す状
態に戻るので果実保持部Aのイチゴを取り出すことがで
きる。この実施形態においてもイチゴの切り取り時に元
枝をいためる心配はまったくない。なお本実施形態のよ
うに、凸刃3aと協働する凹部3cを凹状としたのでつ
るが入りやすくなり、使い勝手が良くなる。また比較的
奥にあるイチゴを切り取る場合でもイチゴの果実自体が
果実保持部Aに納まるので果実切り取り器1を斜めにし
ても横にしても果実がこぼれ落ちる心配はない。この形
態において、凸刃3aと凹部3cの代わりにフラットな
切断部にしてもよい。
【0016】図8はさらに別の実施形態を示す。
【0017】この果実切取り器1もプラスチック材料で
一体成形され、腕部1aと腕部1bは後端部1cで一体
に結合されている。腕部1aと腕部1bのそれぞれ前部
は湾曲状をなしており、前端にはそれぞれ刃3aと3b
が一体成形で形成されている。
【0018】イチゴの切り取りにあたっては、イチゴが
柔らかくて傷つきやすい点を考慮し、まず腕部1bの前
部に形成された湾曲状部分にイチゴを乗せ、つるを刃3
bに乗せるようにして両腕部1aと1bを握る。その結
果、腕部1bは図8に鎖線で示したような位置に動いて
腕部1aに接近し、イチゴの枝は刃3aと3bとで挟ま
れて切れる。手の握りをゆるめると腕部1aと1bはそ
れ自身の弾力で元の位置に戻るのでイチゴを取り出すこ
とができる。
【0019】この形態のものをりんごのもぎ取りに使う
場合には、りんごはイチゴと違って大きくて重いので図
9に示すような底なしのネットを取り付けて下に流すよ
うにするのが使い勝手がよい。
【0020】図9は図1〜4に示した形態の果実切取り
器1に果実収納用のネットを取り付けたものを示す。
【0021】この実施形態においては、果実切取り器1
の前部の外周に果実収納用のネット20が取り付けられ
るが、ネット20の口は果実切取り器1の腕部1aと1
bが図1に示すように広がる程度の大きさとすることが
必要である。図1に示すような状態で摘み取ったイチゴ
は、手の握りをゆるめることによって腕部1aと腕部1
bが広がり、果実保持部Aの底部の開口5が広がるの
で、そこからネット20の中に落ち込む。このように果
実切取り器1にネット20を取り付けることによって切
り取ったイチゴをその都度カゴなどに移し入れる必要が
なくなる。
【0022】上記の実施例はいずれも果実切り取り器を
人が手で使うことを前提に説明したが、人の代わりにロ
ボットのような機械が果実の摘み取りを自動的に行う場
合であっても機械に設けられたハンドの先端に同様な機
構を取り付けることにより元枝を痛めない切り取りやも
ぎ取りが可能になるが、このような場合には、図9に示
す実施形態のネットは底なしの長い袋状とし、ネットの
先をたとえば果実選別機のような後処理のための作業ス
テーションに連結することにより選別作業の自動化、さ
らにその後の箱詰め作業まで自動化できる。ネットの代
わりに果実を傷つけない柔らかい紙または布の袋を用い
てもよい。
【0023】本発明の果実切取り器においては果実が直
に付いている枝を切り取る刃の存在が重要である。上記
の実施の形態では、2枚の刃を重ね合わせて切る形態
(図1〜図4)と、1枚の刃を平坦な部分に押し当てて
切る形態(図6および図7)を例示したが、そのほかい
かなる形態でもよい。
【0024】また本発明による果実切取り器の基本的な
構造は、2つの腕部を一端において弾性的に結合してV
字状に開くようにし、手の握りによって2つの腕部を弾
性作用に抗して近づけて両腕部先端に設けた刃により果
実の枝を切り、握りをゆるめると2つの腕部が再びV字
状に広がるようにした点である。腕部の前部に設ける果
実保持部は必ずしも必要なものではないが、あると便利
であることは言うまでもない。
【0025】本発明による果実切取り器はプラスチック
材料を用いて一体成形するのが製造上からもコスト的に
も好都合であるが、金属板を用いてもよい。
【0026】本発明による果実切取り器は基本的な構造
を変えることなく、イチゴ以外の果実や野菜、たとえば
ぶどう、トマト、みかんなどにも使える。
【0027】果実の中でもりんごやなしのように枝の切
り取りではなく、もぎ取りをするものにあっては、両腕
部の先端部に刃は必要ではなく、枝を強く挟む挟持部が
必要になる。
【0028】
【発明の効果】本発明による果実切取り器または果実も
ぎ取り器を用いれば元枝を少しもいためることなく果実
を容易に切り取るまたはもぎ取ることができるので、イ
チゴ狩りやぶどう狩りあるいはりんご狩りのように素人
や子供が果実を切り取ったり、もぎ取ったりする際に利
用すると有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による果実切取り器の一実施形態の平面
図である。
【図2】図1に示した果実切取り器の使用時の状態を示
す斜視図である。
【図3】図1に示した果実切取り器の使用状態での平面
図である。
【図4】図3の状態にある果実切取り器の正面図であ
る。
【図5】(a)および(b)は図1に示した果実切取り
器の使用状態を示す。
【図6】本発明による果実切取り器の他の実施形態の斜
視図である。
【図7】図6に示した果実切取り器の使用状態における
正面図である。
【図8】本発明による果実切取り器のさらに他の実施形
態の斜視図である。
【図9】本発明による果実切取り器に果実収納用のネッ
トを取り付けた実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
1 果実切取り器 1a、1b 腕部 1c 後端部 2 金属部片 2a、2b 果実保持部 3a、3b 刃 5 開口 10 イチゴ 10a 枝(つる) 20 果実収納用ネット 100 手

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端において弾力的に結合されかつ前端
    において広がる2つの腕部の前部を、切り取る果実の形
    状に合わせて外側に湾曲して広げるとともに下側にも湾
    曲して底部を構成するように広げて形成し、前記各腕部
    の最前端の対向側端縁に刃部を形成し、前記2つの腕部
    を両腕部の間に働く弾力に抗して握って近接させ、腕部
    の前部に切り取った果実を一旦保持するための凹状の果
    実保持部を形成しながら前記刃部間に果実の枝を挟んで
    切り取るように構成したことを特徴とする果実切取り
    器。
  2. 【請求項2】 後端において弾力的に結合されかつ前端
    において広がる2つの腕部の一方の前部に切り取った果
    実を一旦保持するための凹状の果実保持部を形成し、
    記各腕部の最前端の対向側端縁に刃部を形成し、前記2
    つの腕部を両腕部の間に働く弾力に抗して握って近接さ
    せ前記刃部間に果実の枝を挟んで切り取るように構成し
    たことを特徴とする果実切取り器。
  3. 【請求項3】 後端において弾力的に結合されかつ前端
    において広がる2つの腕部を備え、一方の腕部の前端近
    傍に刃部を有し、他方の腕部の前端近傍で前記一方の腕
    部の前記刃部に対応する位置に該刃部の受け部を有し、
    かつ前記他方の腕部の前部に切り取る果実を一旦保持す
    る凹状の果実保持部を有し、前記2つの腕部を両者間に
    働く弾力に抗して握って近接させ、前記一方の腕部の刃
    部と前記他方の腕部の受け部との間に挟んだ果実の枝を
    前記刃部と受け部との協働により切断することを特徴と
    する果実切取り器。
JP15955996A 1996-06-20 1996-06-20 果実切取り器 Expired - Fee Related JP3280233B2 (ja)

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