JP3279145B2 - 力学量センサ - Google Patents

力学量センサ

Info

Publication number
JP3279145B2
JP3279145B2 JP23577395A JP23577395A JP3279145B2 JP 3279145 B2 JP3279145 B2 JP 3279145B2 JP 23577395 A JP23577395 A JP 23577395A JP 23577395 A JP23577395 A JP 23577395A JP 3279145 B2 JP3279145 B2 JP 3279145B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
steering
torque
torsion bar
inner cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23577395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0979927A (ja
Inventor
昭 浅岡
潔 竹内
昭宏 花村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP23577395A priority Critical patent/JP3279145B2/ja
Publication of JPH0979927A publication Critical patent/JPH0979927A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3279145B2 publication Critical patent/JP3279145B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用等
の力学量センサに関し、とりわけ自動車の電動パワース
テアリングに好適なトルクセンサ及び舵角センサ等の力
学量センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】トルクセンサの第1の従来例として図8
に示すようなものがある(特開平3−223635号公
報)。この従来例は、トルクセンサをステアリングホイ
ール部に設けたものである。同図において、61はステ
アリングホイールに固定されたハンドル側支持プレー
ト、62はステアリングシャフトに固定されたシャフト
側支持プレートであり、両支持プレート61,62の間
にトルク伝達手段としての弾性板プレート63の複数枚
が、その長手方向をハンドル側支持プレート61とシャ
フト側支持プレート62とを結ぶ方向と一致させて、か
つ回転中心に対して対象となるように設けられている。
ハンドル側支持プレート61とシャフト側支持プレート
62との間で相対的な回動が生じると、その相対的な回
動方向のずれ角度が検出手段としてのコイル64,65
により磁気的な変化として検出される。
【0003】図9は、トルクセンサの第2の従来例を示
している(特開平2−129527号公報)。この従来
例は、トルクセンサがステアリングホイールのボス部に
設けられている。図9において、66はステアリングホ
イール、67はステアリングシャフト68の先端部近傍
に取り付けられた駆動力中継部材であり、駆動力中継部
材67における六角カム部69の中央部に形成された略
円形穴69aの部分には、この穴69aに嵌合する円弧
状突起70a,70bが対向して形成されている。この
円弧状突起70a,70b間に対応する位置には、弾性
部材としてのU字形ばね71がステアリングシャフト6
8の軸方向に対し直交する平面内で弾性変形可能でかつ
予め所定量だけ圧縮された状態で組み込まれている。U
字形ばね71上には、トルク検出部材72が回動自在に
設けられている。そしてステアリングホイール66が回
転すると、ステアリングホイール66と駆動力中継部材
67との間に相対回転変位が生じる。このとき、ステア
リングホイール66が例えば図中反時計方向に回転する
と、円弧状突起70aがU字形ばね71を撓ませながら
移動し、これに伴って円弧状突起70a上のピン73が
移動してトルク検出部材72が反時計方向に回動する。
このトルク検出部材72の回動により、その先端側の図
示省略のブラシが移動し、このブラシと図示省略の抵抗
器とで形成される回路に抵抗値の変化が生じてトルクが
検出される。
【0004】図10は、トルクセンサの第3の従来例を
示している(特開昭63−266327号公報)。同図
において、中実のアッパーシャフト74が、中実のロワ
ーシャフト75の端部に形成されたハウジング部76に
螺入されている。ハウジング部76内に突出したアッパ
ーシャフト74の縮径部の部分には、2個の作動板77
a,77bが、縮設されたコイルばね78により軸方向
に付勢された状態で両シャフト74,75の間に保持さ
れている。ステアリングホイールが回転すると2つのシ
ャフト74,75が軸方向に相対的に変位し、その相対
変位がポテンショメータ79で検出されてトルクが検出
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1、
第2の従来例にあっては、ステアリングコラム部におけ
るトルクセンサ装着スペースが少ないことから、回転軸
方向の長さを短縮するために、トルクセンサをステアリ
ングホイール部及びステアリングホイールのボス部に設
け、弾性部材として弾性板プレート及びU字形ばねを用
いている。このため、ステアリングホイール及びボス
を交換すると、パワーステアリングが動作しなくなる。
舵角センサに関しては、開示されていない。また舵角
センサを装着しようにもスペースが不十分である。弾
性部材として、軸中心のねじれ以外の剛性を確保するに
は、軸方向に比較的長さのあるトーションバーを用いた
いが、トーションバーを用いると回転軸方向に長くな
り、ステアリングホイールが運転者に接近し過ぎて良好
なドライビングポジションを得ることができない。や
むをえず弾性部材として、回転軸方向の長さを短縮する
ため、弾性板プレート又はU字形ばねを用いているが、
軸中心のねじれ以外の剛性を確保するためのベアリン
グ、メタル等の摺動部材を多用しなければならず、摩
擦、ガタ等の増大が避けられない、また、コスト高にな
る。
【0006】また、第3の従来例にあっては、ステアリ
ングコラム部におけるアッパーシャフトとロワーシャフ
トとが中実であるために、ステアリングコラム部の軸方
向に過大な応力が加わったときアッパーシャフトとロワ
ーシャフトが縮小する構造とすることが難しく、過大な
応力を吸収できない。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、ステアリングホイール及びボス
を交換しても、パワーステアリングが動作する。舵角
センサも一体に内蔵できる。ステアリングホイールと
運転者との間隔が適切で、良好なドライビングポジショ
ンを得ることができる。また摩擦、ガタが少なく操舵感
が良好である。さらに低コストである。ステアリング
コラム部の軸方向に過大な応力が加わったとき、アッパ
ーシャフトとロワーシャフトとが縮小し、過大な応力を
吸収できる力学量センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、トルクの入力軸と出力軸の
間に弾性部材を固定し、前記入力軸と前記出力軸の間の
相対ねじれ角、又は前記弾性部材のねじれ歪量を検出す
る力学量センサにおいて、前記出力軸となる管構造をな
すステアリングコラムアッパーシャフトの内筒に管構造
をなす接合部材を配置し、該接合部材の内筒に前記弾性
部材となるトーションバーを配置し、トルク伝達経路の
順に、前記入力軸と前記トーションバーの一端を固定
し、該トーションバーの他端と前記接合部材の内筒一端
部を固定し、該接合部材の外筒他端部と前記ステアリン
グコラムアッパーシャフトの内筒端部を固定してなるこ
とを要旨とする。この構成により、ステアリングホイ
ール及びボスを交換しても、パワーステアリングを動作
させることが可能となる。舵角センサも一体に内蔵さ
せることが可能である。ステアリングホイールと運転
者との間隔が適切で、良好なドライビングポジションを
得ることが可能となる。また摩擦、ガタが少なく操舵感
が良好となる。ステアリングコラム部の軸方向に過大
な応力が加わったとき、アッパーシャフトとロワーシャ
フトとが縮小し、過大な応力を吸収することが可能とな
る。
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図4は、本発明の第1の
実施の形態を示す図である。本実施の形態は、力学量セ
ンサとしてのトルクセンサ及び舵角センサをステアリン
グコラム上部に配置したものである。まず図1を用いて
構成を説明する。同図(a)は側断面図、同図(b)は
同図(a)のA−A線断面図である。弾性部材であるト
ーションバー2の一端がトルクの入力軸となるステアリ
ングシャフト6の内側中空部に挿入され、周方向からピ
ン3aが打たれて固定されている。トーションバー2
は、管構造をなす接合部材である中空のジョイントシャ
フト1の内筒に挿入され、他端においてピン3bの圧入
により固定されている。ジョイントシャフト1の一端側
外周面にはセレーション部12が形成され、出力軸とな
るアッパーシャフト5の内筒に圧入された後、周方向か
らピン3cが打たれて固定されている。ジョイントシャ
フト1の中空部の内周面とステアリングシャフト6の外
周部とはブッシュ9を介してガタなく滑らかに相対角変
位が自由に行える。ステアリングに図中Bの向きにねじ
りトルクが印加されると、トーションバー2がねじれ、
ジョイントシャフト1とステアリングシャフト6との間
に相対的にねじれ角変位が生じる。また過大なトルク印
加によるトーションバー2の破損を防止するために、ジ
ョイントシャフト1とステアリングシャフト6との相対
角変位を所定の値以下に規制するストッパ部8が形成さ
れている。図1(b)にストッパ部8の詳細構成を示
す。ステアリングシャフト6に伝達されたトルクは、ト
ーションバー2、ジョイントシャフト1、アッパーシャ
フト5を介して、図示省略のステアリングギアに伝達さ
れる。なお、これらの部材をガタなく滑らかに回転可能
に固定するため、コラムチューブ10とアッパーシャフ
ト5との間に、ベアリング11が配設されている。アッ
パーケース18及びロワーケース19はマグネットホル
ダ31の所定部に配設された爪によりコラム軸方向に挟
まれ、アッパーケース18と一体にコラム径方向に回転
自由でかつコラム軸方向には束縛される。なお、アッパ
ーケース18及びロワーケース19の摺動部分には摺動
を滑らかにするため、テフロン等の耐摩擦部材が設けら
れている。
【0012】以下、入出力軸の相対回転角を検出するた
めの検出器として、磁気抵抗(以下、MRと云う)素子
を用いた場合を例として行うが、ホール素子やポテンシ
ョ、歪ゲージ等の検出器を用いてもよいことは言うまで
もない。
【0013】舵角を検出するために配置された2つの舵
角センサユニット32aに対向して第1の多極着磁磁石
30aが設けられている。またトルクを検出するために
配置された2つのトルクセンサユニット32bに対向し
て第2の多極着磁磁石30bが設けられている。第1、
第2の多極着磁磁石30a,30bは、マグネットホル
ダ31に一体に形成されて、ステアリングシャフト6に
固定されている。舵角センサ、トルクセンサとも2つ配
置するのは、各センサの故障を比較判断により検知する
ためである。通常ステアリングトルクセンサとしての用
途ではトーションバーのねじれ角は左右共1kgfMの
トルク印加により5度程度であり、ステアリング舵角セ
ンサとしての用途では検出最小分解能は1度程度である
から、これらの仕様に従い、磁極数が決定される。
【0014】トルクセンサユニット32bの信号はアッ
パーケース18内に一体に形成されたリード線36、ケ
ーブルコネクタ25d、スパイラルケーブル20、ケー
ブルコネクタ25c、コネクタ25bを介してコンビス
イッチ16を経由し、図示省略の外部コントローラに伝
達される。なおMR素子はその抵抗値が数kΩと低いた
め、回路基板はアッパーケース18、ロワーケース19
内部でなく、図示省略の車室内に配設されるコントロー
ルユニット内に配置してもノイズの影響を受けることは
少なく、耐熱性の面では有利である。また本実施の形態
では、トルクセンサの装着場所をステアリングコラム部
としているが、ステアリングギアボックスあるいはハン
ドルユニット部に構成してもよいことは言うまでもな
い。
【0015】図2は、MR素子の基本動作を説明するた
めの図である。同図(a)において、ガラス等の基板上
に蒸着等の手段で薄膜状にニッケル−鉄合金線41を形
成し、端子42,43間の抵抗を測定すると、磁界の作
用しないときはニッケル−鉄合金線41の形状で決定さ
れる所定の抵抗R1 を有する。これに、図2(a)のよ
うに、ガラス基板に垂直に、かつニッケル−鉄合金線4
1とのなす角度を順次変えて、図中AからEのように磁
界を印加すると、Fの磁界に対しては感度を持たず、磁
界が印加されないときと同じで抵抗値R1 を示す。そし
てA及びEの磁界に対しては最大感度を有し、この時、
抵抗値はR1 に対して0.97倍程度に減少する。なお
ニッケル−鉄合金線41は、印加される磁界が極めて微
小の時、例えば、150エルステッド以下の領域におい
ては、磁界の強度に応じて抵抗値が変化する、即ち感度
を有するが、本実施の形態においては、磁界の強度は上
記150エルステッドに対し、常に十分に大きな強度の
磁界を印加し、即ち飽和した領域で使用するので、磁界
の強度には依存せず磁界の向きのみに感度を有する構成
となる。図2(b)は、同図(a)の各磁界方向に対す
る抵抗値を示したもので、磁界入射角がA及びEのとき
に最大感度(抵抗値が最も減じる)を有し、磁界入射角
がFのときに感度0となるサイン波状の滑らかなアナロ
グ出力となる。
【0016】図3及び図4は、本実施の形態のトルク検
出及び舵角検出の作用を説明するための図である。図3
(a)はトルクセンサユニット32bにおけるMRパタ
ーンを示し、図4はトルク印加に伴うトルクセンサユニ
ット32bと第2の多極着磁磁石30bとの相対位置変
化の様子を示した図である。図4(a)は所定の方向に
最大のトルクが印加した状態を、図4(b)はトルクが
印加されない状態を、図4(c)は図4(a)と反対方
向に最大のトルクが印加した状態をそれぞれ示してい
る。図3(a)のように磁気変化の検出は、第1のMR
線44と第2のMR線45との間隔を第2の多極着磁磁
石30bの磁極間距離の1/2にして、差動手段を用い
て検出する。
【0017】図4(a)において、第1のMR線44に
はFの磁力線が作用するから感度0、第2のMR線には
Eの磁力線が作用するから最大感度を有する。図4
(b)において、第1のMR線44は図2(a)におけ
るAとFの中間の磁力線が作用するから感度中間、第2
のMR線45も図2(a)におけるAとFの中間の磁力
線が作用するから感度中間となる。図4(c)におい
て、第1のMR線44は図2(a)におけるAの磁力線
が作用するから感度最大、第2のMR線45は図2
(a)におけるFの磁力線が作用するから感度0を有す
る。よって、第1のMR線44及び第2のMR線45を
差動構成とすれば、図4(a)から図4(c)の間で連
続的に変化する電圧が得られ、トルクを計測することが
できる。
【0018】図3(b)は舵角センサユニット32aに
おけるMRパターンを示し、図4は回転に伴う舵角セン
サユニット32aと第1の多極着磁磁石30aとの相対
位置変化の様子を示した図である。ステアリングの回転
に伴い図4(a)、同図(b)、同図(c)のように状
態を変える。図3(b)のように磁気変化の検出は、第
1のMR線46と第2のMR線47との間隔を第1の多
極着磁磁石30aの磁極間距離の1/2にして、差動手
段を用いて検出する。
【0019】図4(a)において、第1のMR線46に
はFの磁力線が作用するから感度0、第2のMR線47
にはEの磁力線が作用するから最大感度を有する。図4
(b)において、第1のMR線46には図2(a)にお
けるAとFの中間の磁力線が作用するから感度中間、第
2のMR線47も図2(a)におけるAとFの中間の磁
力線が作用するから感度中間となる。図4(c)におい
て、第1のMR線46には図2(a)におけるAの磁力
線が作用するから感度最大、第2のMR線47は図2
(a)におけるFの磁力線が作用するから感度0を有す
る。よって、第1のMR線46及び第2のMR線47を
差動構成とすれば、図4(a)から図4(c)の間で連
続的に変化する電圧が得られ、舵角を計測することがで
きる。また図4(c)の後も同様に交番電圧変化が計測
できる。ここで、磁極間距離λを1周期とする連続的な
周期信号を検出しコンパレートすることにより舵角を求
めることができる。
【0020】上述したように、本実施の形態によれば、
次のような効果が得られる。ステアリング及びボスを
交換しても、パワーステアリングが動作する。舵角セ
ンサも一体に内蔵できる。ステアリングホイールと運
転者との間隔が適切で、良好なドライビングポジション
を得ることができる。また摩擦、ガタが少なく操舵感が
良好である。さらに低コストである。ステアリングコ
ラム部の軸方向に過大な応力が加わったとき、アッパー
シャフトとロワーシャフトとが縮小し、過大な応力を吸
収できる。
【0021】また本実施の形態にあっては、トルクセン
サ、舵角センサ、渦巻きケーブル等のセンサ部品ユニッ
トをジョイントシャフトとピンによりステアリングアッ
パーシャフトに固定する構成であるから、従来の油圧パ
ワーステアリングの組み立て方と同様にステアリングコ
ラムユニット仕様の車であっても、組立て工場の設備を
変更することなく、組立てコストの上昇を防止できる。
またセンサ故障の場合にも分解が容易なため、修理コス
トも低いといった固有の効果が得られる。
【0022】図5には、本発明の第2の実施の形態を示
す。本実施の形態は、力学量センサとしてのトルクセン
サ及び舵角センサをステアリングキーシリンダ下部に配
置したものである。図5(a)は側断面図、図5(b)
は同図(a)のA−A線断面図である。図5(a)にお
いて、トルクの入力軸となるステアリングシャフト6の
内筒に弾性部材であるトーションバー2がスペーサ33
を介してピン3aが挿入され固定されている。トーショ
ンバー2の他端は、出力軸となる中空のアッパーシャフ
ト5の内筒に挿入された後、ピン3bが打たれて固定さ
れている。ステアリングに図中Bの向きにねじりトルク
が印加されると、トーションバー2がねじれ、互いに内
外径部を滑らかに精度よく仕上げられたステアリングシ
ャフト6とアッパーシャフト5の間に相対的にねじれ角
変位が生じる。過大なトルク印加によるトーションバー
2の破損を防止するため、ステアリングシャフト6とア
ッパーシャフト5との相対角変位を所定の値以下に規制
するストッパ部8が形成されている。図5(b)にスト
ッパ部8の断面構成を示す。またステアリングシャフト
6とアッパーシャフト5との軸心を同一にかつ軸方向の
相対位置を精度よく確保するため、両部材はブッシュ9
を介してガタなく、滑らかに相対角変位が自由に行える
ようになっている。ステアリングシャフト6に伝達され
たトルクは、トーションバー2、アッパーシャフト5を
介して図示省略のステアリングギアに伝達される。そし
てこれらの部材をガタなく滑らかに回転可能に固定する
ため、コラムチューブがコラムチューブアッパー10a
とコラムチューブロワー10bとに2分割され、コラム
チューブアッパー10aとステアリングシャフト6との
間に、ベアリング11が配置され、コラムチューブロワ
ー10bとアッパーシャフト5との間にベアリング11
aがスペーサ34を介して配置されている。アッパーケ
ース18及びロワーケース19はシャフトケース35の
所定部に配設された爪によりコラム軸方向に挟まれ、ア
ッパーケース18と一体にコラム径方向に回転自由でか
つコラム軸方向に束縛される。アッパーケース18及び
ロワーケース19の摺動部分には摺動を滑らかにするた
め、テフロン等の耐摩擦部材が設けられている。
【0023】入出力軸の相対回転角を検出するための検
出器としては、前記第1の実施の形態と同様にMR素子
が用いられている。舵角を検出するために配置された2
つの舵角センサユニット32aとこれに対向して設けら
れた第1の多極着磁磁石30a、またトルクを検出する
ために配置された2つのトルクセンサユニット32bと
これに対向して設けられた第2の多極着磁磁石30b等
の構成は前記第1の実施の形態の場合とほぼ同様であ
る。
【0024】MR素子の基本動作、トルクセンサユニッ
ト32bによるトルク計測作用、舵角センサユニット3
2aによる舵角計測作用は、前記第1の実施の形態の場
合とほぼ同様である。
【0025】上述したように、本実施の形態によれば、
前記第1の実施の形態の〜と同様の効果が得られ
る。また本実施の形態にあっては、スパイラルケーブル
20、舵角センサユニット32a、トルクセンサユニッ
ト32b等を組み立てた後、2分割されたコラムチュー
ブアッパー10aとコラムチューブロワー10bとを合
わせて固定する構造であるから、従来の油圧パワーステ
アリングの組み立て方と同様に、センサユニットを組み
立てた後、ステアリングコラムユニット、コンビスイッ
チ、渦巻きケーブル、ステアリングの順に組み立てがで
き、電動パワーステアリング仕様の車であっても、組立
て工場の設備を変更することなく、組立てコストの上昇
を防止できる。またセンサ故障の場合にも分解が容易な
ため、修理コストも低いといった固有の効果が得られ
る。
【0026】図6、図7には、本発明の第3の実施の形
態を示す。本実施の形態は、力学量センサとしてのトル
クセンサをステアリングコラム下部の過大応力の吸収構
造部に配置したものである。図6は側断面図、図7
(a)は図6のA−A線断面図、図7(b)は図6のB
−B線断面図、図7(c)はストッパ部の動作を説明す
るための図である。これらの図において、トルクの入力
軸となる中空のアッパーシャフト5aの内筒に弾性部材
であるトーションバー2aがスペーサ38を介してピン
21bが挿入され固定されている。トーションバー2a
の他端は、出力軸となる中空のロワーシャフト50にス
ペーサ39を介してピン21aが挿入され固定されてい
る。図7(a)にその詳細断面を示す。48はスポット
溶接部である。ステアリングに図中Dの向きにねじりト
ルクが印加されると、トーションバー2aがねじれ、互
いに内外径部を滑らかに精度よく仕上げられたアッパー
シャフト5aとロワーシャフト50との間に相対的にね
じれ角変位が生じる。過大なトルク印加によるトーショ
ンバー2aの破損を防止するため、アッパーシャフト5
aとロワーシャフト50との相対角変位を所定の値以下
に規制するストッパ部8aが形成されている。図7
(b)にストッパ部8aの断面構成を示す。アッパーシ
ャフト5aとロワーシャフト50との間に相対ねじれ角
変位が生じると、図7(c)に示すように、摺動部52
により滑らかに回転可能で、径方向の一部が円形状53
でないアッパーシャフト5aとロワーシャフト50がぶ
つかり、それ以上相対角変位が生じようとするとアッパ
ーシャフト5aがトーションバー2aを介さずに直接ロ
ワーシャフト50を回転せしめるため、相対角変位が規
制される。またロワーシャフト50とアッパーシャフト
5aとの軸心を同一にかつ軸方向の相対位置を精度よく
確保するため、両部材の摺動部52は薄いテフロンの摺
動フィルムが挟まれ、ガタなく、滑らかに相対角変位が
自由に行えるようになっている。アッパーシャフト5a
に伝達されたトルクは、トーションバー2a、ロワーシ
ャフト50を介して、図示省略のステアリングギアに伝
達される。そしてこれらの部材をガタなく滑らかに回転
可能に固定するため、コラムチューブ10とアッパーシ
ャフト5aとの間にベアリング11aがスペーサ37a
を介して配置され、またコラムチューブ10とロワーシ
ャフト50との間にベアリング11bがスペーサ37b
を介して配置されている。コラムチューブ10の軸方向
に過大な応力が印加されたときには、ロワーシャフト5
0及びアッパーシャフト5aは互いに軸方向に縮小す
る。
【0027】入出力軸の相対回転角を検出するための検
出器としては、前記第1の実施の形態と同様にMR素子
が用いられている。そしてトルクを検出するため、トル
クが伝達されるアッパーシャフト5a側に配置された2
つのトルクセンサユニット32bに対向して第2の多極
着磁磁石30bがマグネットホルダ31に一体に形成さ
れてセンターシャフト51に固定されている。センター
シャフト51の一端側周面とトーションバー2aとはブ
ッシュ9を介してガタなく滑らかに相対的変位が行える
ようになっており、センターシャフト51の他端側とト
ーションバー2aの他端側とはスペーサ40aを介して
固定されている。トルクセンサユニット32bの信号は
リード線、コネクタ25a、図示省略のスパイラルケー
ブルを介して、図示省略の外部コントローラに伝達され
る。
【0028】なお、本実施の形態では、トーションバー
2aは板材を組み合わせ、スポット溶接により形成して
いるが、前記第1の実施の形態に示したような円筒状の
トーションバーを用いてもよい。また相対角変位の計測
のためセンターシャフト51によりトーションバーの軸
中心を経由して、トーションバーの他端にねじれを伝達
しているが、ねじれ伝達部材は、トーションバーの外周
に同軸に配置した円筒部材としてもよい。
【0029】MR素子の基本動作、トルクセンサユニッ
ト32bによるトルク計測作用は、前記第1の実施の形
態の場合とほぼ同様である。
【0030】上述したように、本実施の形態によれば、
前記第1の実施の形態の〜と同様の効果が得られ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、トルクの入力軸と出力軸の間に弾性部材を
固定し、前記入力軸と前記出力軸の間の相対ねじれ角、
又は前記弾性部材のねじれ歪量を検出する力学量センサ
において、前記出力軸となる管構造をなすステアリング
コラムアッパーシャフトの内筒に管構造をなす接合部材
を配置し、該接合部材の内筒に前記弾性部材となるトー
ションバーを配置し、トルク伝達経路の順に、前記入力
軸と前記トーションバーの一端を固定し、該トーション
バーの他端と前記接合部材の内筒一端部を固定し、該接
合部材の外筒他端部と前記ステアリングコラムアッパー
シャフトの内筒端部を固定したため、ステアリングホ
イール及びボスを交換しても、パワーステアリングを動
作させることができる。舵角センサも一体に内蔵させ
ることができる。ステアリングホイールと運転者との
間隔が適切で、良好なドライビングポジションを得るこ
とができる。また摩擦、ガタが少なく操舵感が良好とな
る。さらにコスト低減を図ることができる。ステアリ
ングコラム部の軸方向に過大な応力が加わったとき、ア
ッパーシャフトとロワーシャフトとが縮小し、過大な応
力を吸収することができる。
【0032】
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る力学量センサの第1の実施の形態
を示す断面図である。
【図2】磁気抵抗素子の基本動作を説明するための図で
ある。
【図3】上記第1の実施の形態におけるトルクセンサユ
ニット及び舵角センサの磁気抵抗素子パターンを示す図
である。
【図4】上記第1の実施の形態におけるトルク及び舵角
の検出作用を説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図7】図6におけるA−A線及びB−B線の断面図で
ある。
【図8】トルクセンサの第1の従来例を示す図である。
【図9】トルクセンサの第2の従来例を示す図である。
【図10】トルクセンサの第3の従来例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ジョイントシャフト(管構造の接合部材) 2,2a トーションバー 5 アッパーシャフト(出力軸) 5a 入力軸となるアッパーシャフト 6 ステアリングシャフト(入力軸) 10 コラムチューブ 30a,30b 第1、第2の多極着磁磁石 32a 舵角センサユニット 32b トルクセンサユニット 50 出力軸となるロワーシャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−72796(JP,A) 特開 昭64−70264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 5/22 B62D 5/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクの入力軸と出力軸の間に弾性部材
    を固定し、前記入力軸と前記出力軸の間の相対ねじれ
    角、又は前記弾性部材のねじれ歪量を検出する力学量セ
    ンサにおいて、前記出力軸となる管構造をなすステアリ
    ングコラムアッパーシャフトの内筒に管構造をなす接合
    部材を配置し、該接合部材の内筒に前記弾性部材となる
    トーションバーを配置し、トルク伝達経路の順に、前記
    入力軸と前記トーションバーの一端を固定し、該トーシ
    ョンバーの他端と前記接合部材の内筒一端部を固定し、
    該接合部材の外筒他端部と前記ステアリングコラムアッ
    パーシャフトの内筒端部を固定してなることを特徴とす
    る力学量センサ。
JP23577395A 1995-09-13 1995-09-13 力学量センサ Expired - Fee Related JP3279145B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23577395A JP3279145B2 (ja) 1995-09-13 1995-09-13 力学量センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23577395A JP3279145B2 (ja) 1995-09-13 1995-09-13 力学量センサ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001384967A Division JP2002257652A (ja) 2001-12-18 2001-12-18 力学量センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0979927A JPH0979927A (ja) 1997-03-28
JP3279145B2 true JP3279145B2 (ja) 2002-04-30

Family

ID=16991031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23577395A Expired - Fee Related JP3279145B2 (ja) 1995-09-13 1995-09-13 力学量センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3279145B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007238055A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Tokai Rika Co Ltd レバー装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0979927A (ja) 1997-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5978079B2 (ja) トルクセンサ
US6880411B2 (en) Torque sensor and electric power steering system having same
US20030042065A1 (en) Electric power steering device equipped with anti-theft function and method for manufacturing same
JP2014055910A (ja) トルクセンサ及びこれを用いたパワーステアリング装置
WO2019059230A1 (ja) トルクセンサ及びステアリング装置
US6382034B1 (en) Torque sensing unit manufacturing method, sensor module, and torque sensing unit
JPH0620989Y2 (ja) 相対回転検出装置
JP2019117170A (ja) トルク検出装置
JP3279145B2 (ja) 力学量センサ
JP2005326369A (ja) トルク検出装置
JPH11248561A (ja) トルクセンサ
US6318188B1 (en) Torque detector
JP2002257652A (ja) 力学量センサ
JPH0743288B2 (ja) トルクセンサ
WO2005035332A1 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2007271565A (ja) トルク検出装置
JP2729319B2 (ja) トルク検出器
KR20220160932A (ko) 스티어 바이 와이어식 조향장치
JP2011080870A (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JPH10305778A (ja) パワーステアリング装置
JP2002267550A (ja) トルク検出装置及び舵取装置
JPH0943072A (ja) 力学量センサ
JP4445219B2 (ja) トルクセンサ
JP3047934B2 (ja) トルク検出装置
JP3673138B2 (ja) トルクセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees