JP3278740B2 - 多足電子部品 - Google Patents

多足電子部品

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JP3278740B2
JP3278740B2 JP32074497A JP32074497A JP3278740B2 JP 3278740 B2 JP3278740 B2 JP 3278740B2 JP 32074497 A JP32074497 A JP 32074497A JP 32074497 A JP32074497 A JP 32074497A JP 3278740 B2 JP3278740 B2 JP 3278740B2
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保 水野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタ、半導体
装置等の複数のリードを有した多足電子部品に属し、更
に詳しくは、画像認識する自動実装装置によりプリント
基板の実装面上の所定位置に搭載される多足電子部品に
属する。
【0002】
【従来の技術】従来、外殻を成す外殻部品と、この外郭
部品内から外部へと引き出された複数のリードとを含ん
で構成され、画像認識する自動実装装置によりプリント
基板の実装面上に実装される多足電子部品が存在する。
【0003】図5は従来のこの種の多足電子部品の第1
の例であるコネクタを示し、(a)は正面図、(b)は
平面図、(c)は底面図、(d)は側面図である。図5
に示すコネクタを参照して従来の多足電子部品を更に具
体的に説明する。
【0004】このコネクタ5は、画像認識する自動実装
装置(図示せず)によりプリント基板(図示せず)の実
装面上に搭載されるものである。このコネクタ5は、こ
の例においてコネクタの外殻部品であるインシュレータ
51と、このインシュレータ51に植設され、その一部
がインシュレータ51から突出したリードであるコンタ
クト52とから成る。
【0005】このコンタクト52は、インシュレータ5
1の背面から突出している。このため、コンタクト52
の一端をプリント基板の実装面に接触させるために、コ
ンタクト52は折曲されている。従って、インシュレー
タ51から突出したコンタクト52の突出部分には、プ
リント基板の実装面に対して交差する方向に延在する傾
斜部52aと、この傾斜部52aの一端に連設され、プ
リント基板に形成された導体パターンに実際に接続され
る接続部(半田付部)52bとが形成されている。
【0006】図6は従来の多足電子部品の第2の例であ
るコネクタを示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、
(c)は要部の拡大断面図である。
【0007】このコネクタ6も、画像認識する自動実装
装置(図示せず)によりプリント基板(図示せず)の実
装面上に搭載されるものである。
【0008】また、このコネクタ6も、この例において
コネクタの外殻部品であるインシュレータ61と、この
インシュレータ61に植設されたリードであるコンタク
ト62とから成る。
【0009】このコンタクト62は、インシュレータ6
1の正面から突出し、相手側コネクタ(図示せず)のコ
ンタクトと接触する接触部62aと、インシュレータ2
の背面の下部から突出し、プリント基板に形成された導
体パターンに接続される接続部(半田付部)62cとを
有している。
【0010】図7は従来の多足電子部品の第3の例であ
るコネクタを示し、(a)は斜視図、(b)は裏返した
状態の斜視図、(c)は側面図である。
【0011】このコネクタ7も、画像認識する自動実装
装置(図示せず)によりプリント基板(図示せず)の実
装面上に搭載されるものである。
【0012】また、このコネクタ7も、この例において
コネクタの外殻部品であるインシュレータ71と、この
インシュレータ71に植設されたリードであるコンタク
ト72とから成る。
【0013】このコンタクト72は、相手側コネクタ
(図示せず)に設けられたコンタクトと接触する接触部
72aと、プリント基板に形成された導体パターンに接
続される接続部(半田付部)72bとを有している。こ
の接続部72bは、インシュレータ71の下面から引き
出され、この下面と平行に成るように折曲され、インシ
ュレータ71の側面よりも外側に突出している。
【0014】以上のような多足電子部品を、画像認識す
る自動実装装置により、プリント基板の実装面上に搭載
する場合、自動実装装置は、外郭部品の側面よりも外側
に突出した短冊状のリードと、リード以外の部分とを識
別し、このリードの位置を基準にして多足電子部品をプ
リント基板の実装面上の所定位置に搭載するように成っ
ている。
【0015】画像認識する自動実装装置には、透過認識
による画像認識をする自動実装装置と、反射認識による
画像認識をする自動実装装置と、透過認識及び反射認識
の両方の画像認識をできる自動実装装置とがある。
【0016】透過認識による画像認識をする自動実装装
置では、アームに設けられたノズルにより多足電子部品
を吸着し、この状態で、アームにより多足電子部品を認
識ステージに搬送し、ここで、多足電子部品に上方から
照明を当て、この多足電子部品を下方からカメラで撮影
し、この画像をコンピュータで処理して多足電子部品の
位置(特に、リードの接続部の位置)を認識し、この位
置情報をもとに、アームにより多足電子部品をプリント
基板の所定位置に搬送し、ここに搭載するように成って
いる。上述の第1乃至第3の従来例の多足電子部品は、
透過認識による画像認識をする自動実装装置端子部によ
ってプリント基板の実装面上の所定位置に搭載されるよ
うに成っている。
【0017】一方、反射認識による画像認識をする自動
実装装置は、BGA(Ball Grid Array)タイプの半導体
装置用として開発されたものであり、リードを備えた多
足電子部品には、最適化された部品がなかった。この反
射認識による画像認識をする自動実装装置では、アーム
に設けられたノズルにより半導体装置を吸着し、この状
態で、アームにより半導体装置を認識ステージに搬送
し、ここで、半導体装置に下方から照明を当て、この半
導体装置を下方からカメラで撮影し、半田ボールの色相
の明度と外郭部品の色相の明度の違いをコンピュータで
画像処理して半田ボールの位置を認識し、この位置情報
をもとに、アームにより半導体装置をプリント基板の所
定位置に搬送し、ここに搭載するように成っている。
【0018】また、透過認識及び反射認識の両方の画像
認識をできる自動実装装置は、認識ステージ上の電子部
品の上方或いは下方から照明を当てることができるよう
にして透過認識及び反射認識の両方の画像認識をできる
ようにしたものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】図5に示されるような
多足電子部品を、透過認識による画像認識をする自動実
装装置によりプリント基板の実装面上に搭載する場合、
自動実装装置は、リードの接続部と傾斜部との境を認識
することができないので、傾斜部に焦点を合わすことが
ある。この場合、接続部の画像がぼけ、その輪郭が不鮮
明なまま、このリードの接続部を基準にして多足電子部
品を位置決めしてしまう。このため、プリント基板の実
装面上に搭載された多足電子部品の位置精度が、低下し
てしまうという問題がある。
【0020】一方、図6及び図7に示されるような多足
電子部品の場合、外郭部品から突出したリードの部分
に、傾斜部が無いので、上述のような傾斜部に焦点が合
って接触部の画像がぼけてしまうと言った不都合は生じ
ない。しかしながら、このような多足電子部品を小型化
した場合において、透過認識による画像認識をする自動
実装装置によりプリント基板の実装面上に搭載する場
合、多足電子部品に対して相対的に自動実装装置のノズ
ルが大きくなるので、ノズルに吸着された多足電子部品
に上方から照明を当てると、多足電子部品に比して大き
なノズルの影ができてしまうため、誤認識したり、或い
は認識不能に成ることがある。このノズルの影による不
都合を解消するには、反射認識による画像認識をする自
動実装装置を用いれば良いわけであるが、しかしなが
ら、従来の多足電子部品では、外郭部品から突出したリ
ードの後方に背景と成るものが何も無く、このため、リ
ードとその周りの部分に色相の明度の差が付き難く、こ
のため、反射認識による画像認識をする自動実装装置で
は、リードの位置認識の精度を欠くものであった。
【0021】それ故に、本発明の主の課題は、画像認識
する自動実装装置によりプリント基板の実装面上の所定
位置に正確に位置決めされるようにした多足電子部品を
提供することにある。
【0022】本発明の副の課題は、外郭部品から突出し
たリードに傾斜部が有る多足電子部品であっても、透過
認識による画像認識をする自動実装装置によりプリント
基板の実装面上の所定位置に正確に位置決めされるよう
にした多足電子部品を提供することにある。
【0023】本発明のもう一つの副の課題は、反射認識
による画像認識をする自動実装装置を用いて、プリント
基板の実装面上の所定位置に正確に搭載することが可能
な多足電子部品を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
れば、画像認識する自動実装装置によりプリント基板の
実装面上に搭載される多足電子部品であって、外郭部品
と、該外郭部品内から外部へと引き出された複数のリー
ドとを含み、該各リードは、前記外郭部品の側面よりも
外側に突出し且つ前記実装面に対して交差する方向に沿
って延在する傾斜部と、該傾斜部に連設され、前記プリ
ント基板に接続される接続部とを有している多足電子部
品において、前記実装面上で対向する前記傾斜部を、前
記傾斜部よりもさらに上方で覆うよう前記外郭部品に一
体に連設した突片を有し、更に、前記接続部が、前記突
よりも外側へ突出しており且つ前記実装面に対して平
行に位置するよう前記傾斜部に連設されていることを特
徴とする多足電子部品が得られる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、画像認識す
る自動実装装置によりプリント基板の実装面上に搭載さ
れるコネクタであって、外郭部品と、該外郭部品内から
外部へと引き出された複数のリードとを含み、該各リー
ドは、前記外郭部品の側面よりも外側に突出し且つ前記
実装面に対して交差する方向に沿って延在する傾斜部
と、該傾斜部に連設され、前記プリント基板に接続され
る接続部とを有しているコネクタにおいて、前記実装面
上で対向する前記傾斜部を、前記傾斜部よりもさらに上
方で覆うよう前記外郭部品に一体に連設した突片を有
し、更に、前記接続部が、前記突片よりも外側へ突出し
ており且つ前記実装面に対して平行に位置するよう前記
傾斜部に連設されていることを特徴とするコネクタが得
られる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、画像認識す
る自動実装装置によりプリント基板の実装面上に搭載さ
れる多足電子部品であって、外郭部品と、該外郭部品内
から外部へと引き出された複数のリードとを含み、該各
リードは、前記外郭部品の側面よりも外側に突出し且つ
前記実装面に対して交差する方向に沿って延在する傾斜
部と、該傾斜部に連設され、前記プリント基板に接続さ
れる接続部とを有している多足電子部品において、前記
実装面上で対向する前記傾斜部及び前記接続部を、前記
傾斜部及び前記接続部よりもさらに上方で覆うよう前記
外郭部品に一体に連設した突片を有し、前記接続部は、
前記実装面に対して平行に位置するよう前記傾斜部に連
設されていることを特徴とする多足電子部品が得られ
る。
【0027】請求項4記載の発明によれば、前記傾斜部
及び前記接続部の色相と前記突片の色相の明度を大き
く違えてあることを特徴とする請求項3記載の多足電子
部品得られる。
【0028】請求項5記載の発明によれば、画像認識す
る自動実装装置によりプリント基板の実装面上に搭載さ
れるコネクタであって、外郭部品と、該外郭部品内から
外部へと引き出された複数のリードとを含み、該各リー
ドは、前記外郭部品の側面よりも外側に突出し且つ前記
実装面に対して交差する方向に沿って延在する傾斜部
と、該傾斜部に連設され、前記プリント基板に接続され
る接続部とを有しているコネクタにおいて、前記実装面
上で対向する前記傾斜部及び前記接続部を、前記傾斜部
及び前記接続部よりもさらに上方で覆うよう前記外郭部
品に一体に連設した突片を有し、前記接続部は、前記実
装面に対して平行に位置するよう前記傾斜部に連設され
ていることを特徴とするコネクタが得られる。
【0029】請求項6記載の発明によれば、前記傾斜部
及び前記接続部の色相と前記突片の色相の明度を大き
く違えてあることを特徴とする請求項5記載のコネクタ
得られる。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施形態に
よるコネクタを示し、(a)は斜視図、(b)は側面
図、(c)は縦断面図である。
【0035】図1を参照して、本実施形態のコネクタ1
は、インシュレータ11と、複数のコンタクト12とか
ら成り、透過認識による画像認識をする自動実装装置
(図示せず)によりプリント基板(図示せず)の実装面
上の所定位置に搭載されものである。
【0036】インシュレータ11は、本実施形態の場
合、コネクタ1の外郭部品であり、コンタクト収容部1
1aを有している。また、インシュレータ11の両側部
には、コネクタ1をプリント基板上に固定するためのフ
ランジ部11bが形成されている。このフランジ部11
bは、コネクタ1をプリント基板の側縁部に形成された
切欠き内に配置する時に、この切欠きの周辺部分に当接
し、これにより、プリント基板上にコネクタ1が保持さ
れる。
【0037】各コンタクト12は、プリント基板に接続
されるリードであり、インシュレータ11に設けられて
いる。各コンタクト12は、接触部12aと、傾斜部1
2bと、接続部である半田付部12cとを有している。
接触部12aは、相手側コネクタ(図示せず)に設けら
れたコンタクトと接触する部分であり、インシュレータ
11のコンタクト収容部11a内に圧入されている。傾
斜部12bは、インシュレータ11の後面から突出して
いる。また、この傾斜部12bは、インシュレータ11
のフランジ部11bの底面(プリント基板の実装面と接
触する面)よりも上方に位置する接触部12aと、プリ
ント基板の実装面上に位置する半田付部12cとを連結
するので、プリント基板の実装面に対して傾斜してい
る。半田付部12cは、プリント基板の実装面に対して
平行に位置するように傾斜部12bの一端に連設されて
おり、プリント基板の実装面上に形成された導体パター
ンに半田により接続される部分である。
【0038】上述のインシュレータ11の後面上部に
は、略庇状の突片11cが一体に連設されている。この
突片11cは、コネクタ1の上面(コネクタ1の実装側
面と反対側面)を上方から見た場合に、コンタクト12
の傾斜部12bを覆っている。従って、コネクタ1を上
方から見ると、コンタクト12の半田付部12cが、突
片11cから突出している。
【0039】透過認識による画像認識をする自動実装装
置により本実施形態のコネクタ1をプリント基板上に搭
載する場合、コンタクト12の傾斜部12bが、インシ
ュレータ11の突片11cによって、自動実装装置のカ
メラの視界から遮られているので、自動実装装置は、コ
ンタクト12の半田付部12cに焦点を合わせる。この
ように、位置決めの際に最も重要なコンタクトの半田付
部12cに焦点が合っているので、半田付部12cの画
像の輪郭が明確であり、この結果、透過認識による画像
認識をする自動実装装置により、コネクタ1がプリント
基板の実装面上の所定位置に正確に搭載される。
【0040】また、本実施形態のコネクタ1は、インシ
ュレータ11の片側だけにコンタクト12が突出するタ
イプであるが、インシュレータ11のコンタクト12が
突出している側に突片12bが設けられているので、コ
ネクタ1が自動実装装置によってプリント基板の切欠き
の部分に配置された時のコネクタの重心バランスが良
く、自立性があり、前のめりになる等の姿勢が崩れるこ
とがない。
【0041】因みに、透過認識による画像認識をする自
動実装装置が、コンタクト12の半田付部12cに焦点
を合わせる際、この自動実装装置は、平板状の突片11
cと、短冊状の半田付部12cとを識別できるので、自
動実装装置が誤って突片11cに焦点を合わせることは
ない。
【0042】図2は本発明の第2の実施形態によるコネ
クタを示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)
は縦断面図である。本実施形態は、一部を除いて、第1
の実施形態と同様の構成であるので、第1の実施形態と
同様の構成部分に付いては、第1の実施形態と同じ参照
番号を付し、その説明を省略し、第1の実施形態と構成
の異なる部分についてのみ説明する。
【0043】本実施形態のコネクタ1は、インシュレー
タ11の突片11c′、並びにコンタクト12の傾斜部
12b′及び半田付部12c′の構成が、第1の実施形
態と若干異なる。また、本実施形態のコネクタ1は、反
射認識による画像認識をする自動実装装置(図示せず)
によりプリント基板(図示せず)の実装面上の所定位置
に搭載されものである。
【0044】本実施形態のコネクタ1は、第1の実施形
態に比べ、コンタクト12の傾斜部12b′の長さが短
く、また、その傾斜角が大きい。この傾斜部12b′に
連設された半田付部12c′の位置は、第1の実施形態
よりもインシュレータ11寄りに成っている。このよう
に、本実施形態におけるコンタクト12の傾斜部12
b′及び半田付部12c′、即ち、コンタクト12の突
出部分が小さく、このため、同じ大きさで比べた場合、
本実施形態のコネクタ1は、第1の実施形態のコネクタ
1よりも実装面積が小さくて済む。
【0045】一方、インシュレータ11の突片11c′
は、コネクタ1をその実装側面から見た場合、即ち、コ
ネクタ1を下方から見た場合、コンタクト12の傾斜部
12b′及び半田付部12c′の後方に位置し、これら
の背景と成るように形成されている。
【0046】更に、本実施形態のコネクタ1は、インシ
ュレータ11とコンタクト12との間で色相の明度を大
きく違えてある。一般的に、コンタクト12は、Sn−
Pbメッキが施されているので、その色相は、明度の高
い灰色である。一方、インシュレータ11は、プラスチ
ック製であり、色相の選択は任意であるので、コンタク
ト12との間で色相の明度を大きく違えるために、コン
タクト12の色相よりも著しく低い明度の色相(例え
ば、黒、茶褐色)と成るように着色してある。これによ
り、より一層の画像認識精度の向上を計っている。尚、
本実施形態では、インシュレータ11の全体を着色して
あるが、コンタクト12の傾斜部12b′及び半田付部
12c′と、これらの背景と成るインシュレータ11の
突片11c′との間で、色相の明度に差がつくようにす
れば良い。また、本実施形態では、インシュレータ11
とコンタクト12との間で色相の明度を大きく違えるた
めに、インシュレータ11の明度を低くしてあるが、必
ずしもこのようにする必要はなく、インシュレータの色
が通常の色(白、乳白色等)であっても、自動実装装置
は、十分、反射認識によって画像認識をすることができ
る。
【0047】反射認識による画像認識をする自動実装装
置により本実施形態のコネクタ1をプリント基板上に搭
載する際、インシュレータ11の突片11c′が、コン
タクト12の傾斜部12b′及び半田付部12c′の背
景と成っているので、傾斜部12b′及び半田付部12
c′と突片11c′との間のコントラストの違いが、自
動実装装置のカメラによって明確に捉えられるので、自
動実装装置は、コンタクト12の半田付部12c′の位
置を正確に認識する。このように、位置決めの際に最も
重要なコンタクトの半田付部12c′の位置が、反射認
識による画像認識をする自動実装装置により正確に認識
されるので、この自動実装装置により、コネクタ1は、
プリント基板の実装面上の所定位置に正確に搭載され
る。
【0048】図3は本発明の第3の実施形態によるコネ
クタを示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)
は要部の拡大断面図である。
【0049】本実施形態のコネクタ3も、反射認識によ
る画像認識をする自動実装装置(図示せず)によりプリ
ント基板(図示せず)の実装面上の所定位置に搭載され
るものである。
【0050】このコネクタ3は、本実施形態においてコ
ネクタの外殻部品であるインシュレータ31と、このイ
ンシュレータ31に多数植設されたリードであるコンタ
クト32とから成る。
【0051】各コンタクト32は、インシュレータ31
の正面(相手側コネクタ(図示せず)との嵌合側面)か
ら突出し、相手側コネクタのコンタクトと接触する接触
部32aと、インシュレータ31の背面から引き出され
た突出部32bとを有している。この突出部32bは、
一旦、下方へ折曲され、インシュレータの31の下端部
で、再度、インシュレータ31の下面と平行な方向に折
曲されており、このインシュレータ31の下面と平行に
折曲された部分が、プリント基板に形成された導体パタ
ーンに接続される半田付部(接続部)32cと成ってい
る。このように、コンタクト32の突出部32bは、イ
ンシュレータ31の背面から引き出され、一旦、下方へ
折曲され、インシュレータ31の下端部で、再度折曲さ
れているが、このインシュレータ31の下端部で折曲さ
れた部分、即ち、半田付部32cは、コネクタ3を下方
から見た場合に、インシュレータ31の後縁から突出し
ておらず、インシュレータ31の下面の外縁内に収まっ
ている。また、インシュレータ31は、第2の実施形態
と同様に、コンタクト32の色相よりも著しく低い明度
の色相と成るように着色してある。従って、本実施形態
のコネクタ3を下方から見た場合、インシュレータ31
の後縁部内側面と、コンタクト32の半田付部32cと
の間で、コントラストが大きく違って見える。この結
果、本実施形態のコネクタ3も、第2の実施形態のコネ
クタと同様に、反射認識による画像認識をする自動実装
装置により、プリント基板の実装面上の所定位置に正確
に搭載される。
【0052】図4は本発明の第4の実施形態によるコネ
クタを示し、(a)は斜視図、(b)は裏返した状態の
斜視図、(c)は側面図である。
【0053】このコネクタ4も、反射認識による画像認
識をする自動実装装置(図示せず)によりプリント基板
(図示せず)の実装面上に搭載されるものである。
【0054】このコネクタ4は、本実施形態においてコ
ネクタの外殻部品であるインシュレータ41と、このイ
ンシュレータ41に植設されたリードであるコンタクト
42とから成る。
【0055】インシュレータ41は、略箱状であり、相
手側コネクタ(図示せず)を受け入れる受容部41aを
有している。
【0056】コンタクト42は、インシュレータ41の
受容部41a内に配置され、相手側コネクタに設けられ
たコンタクトと接触する接触部42aと、プリント基板
に形成された導体パターンに接続される半田付部(接続
部)42bとを有している。この接続部42bは、イン
シュレータ41の下面から引き出され、この下面に対し
て直角に折曲されている。しかしながら、この半田付部
42bは、コネクタ4を下方から見た場合に、インシュ
レータ41の側面よりも外側に突出しておらず、インシ
ュレータ41の下面の外縁の内側に収まっている。ま
た、インシュレータ41は、第2及び第3の実施形態と
同様に、コンタクト42の色相よりも著しく低い明度の
色相と成るように着色してある。従って、本実施形態の
コネクタ4を下方から見た場合、インシュレータ41の
下面と、コンタクト42の半田付部42bとの間で、コ
ントラストが大きく違って見える。この結果、本実施形
態のコネクタ4も、第2及び第3の実施形態のコネクタ
と同様に、反射認識による画像認識をする自動実装装置
により、プリント基板の実装面上の所定位置に正確に搭
載される。
【0057】以上のように、第2乃至第4の実施形態に
よるコネクタは、反射認識による画像認識をする自動実
装装置によって、プリント基板の実装面上の所定位置に
正確に搭載されるように成っているので、第1の実施形
態のものに比べ、より一層の小型化が可能である。ま
た、コンタクトの突出部分が第1の実施形態のものに比
べて小さいので、第1の実施形態よりも実装面積を小さ
くすることができる。
【0058】尚、上述の各実施形態は、本発明をコネク
タに適用したものであるが、本発明はコネクタに限ら
ず、半導体装置等、プリント基板に接続されるリードを
有する多足電子部品の全てに適用することができる。
【0059】また、本発明において、外郭部品とは、多
足電子部品の表面の一部を構成するものであれば、全て
外郭部品とする。
【0060】更に、突片は、外郭部品に一体に形成され
ていても良いし、外郭部品と別体に形成され、外郭部品
に取り付けるようにしても良い。
【0061】
【発明の効果】本発明の多足電子部品は、これを上方か
ら見た場合に、突片によりリードの傾斜部が覆われてい
るので、透過認識による画像認識をする自動実装装置
は、リードの接続部に焦点を合わせるため、リードの接
続部の輪郭が明確であり、この結果、自動実装装置によ
り、リードの接続部を基準にして、多足電子部品を、プ
リント基板の実装面上の所定位置に正確に搭載すること
ができるように成った。
【0062】また、本発明によれば、外郭部品から突出
したリードの突出部分の背景と成るように、外郭部品に
突片が設けられているので、リードの突出部分と、その
周りの部分のとの間の色相の明度の差が明確に成り、従
来の多足電子部品では用いることのできなかった反射認
識による画像認識をする自動実装装置を用いることがで
きるように成った。この結果、従来よりも多足電子部品
の小型化、及び実装面積の縮小化をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるコネクタを示
し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は縦断面
図である。
【図2】本発明の第2の実施形態によるコネクタを示
し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は縦断面
図である。
【図3】本発明の第3の実施形態によるコネクタを示
し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は要部の
拡大断面図である。
【図4】本発明の第4の実施形態によるコネクタを示
し、(a)は斜視図、(b)は裏返した状態の斜視図、
(c)は側面図である。
【図5】従来のこの種の多足電子部品の第1の例である
コネクタを示し、(a)は正面図、(b)は平面図、
(c)は底面図、(d)は側面図である。
【図6】従来の多足電子部品の第2の例であるコネクタ
を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は要
部の拡大断面図である。
【図7】従来の多足電子部品の第3の例であるコネクタ
を示し、(a)は斜視図、(b)は裏返した状態の斜視
図、(c)は側面図である。
【符号の説明】
1 コネクタ(多足電子部品) 11 インシュレータ(外郭部品) 11a コンタクト収納部 11b フランジ部 11c 突片 12 コンタクト(リード) 12a 接触部 12b 傾斜部 12c 半田付部(接続部) 3 コネクタ(多足電子部品) 31 インシュレータ(外郭部品) 32 コンタクト(リード) 32a 接触部 32b 突出部 32c 半田付部(接続部) 4 コネクタ(多足電子部品) 41 インシュレータ(外郭部品) 41a 受容部 42 コンタクト(リード) 42a 接触部 42b 半田付部(接続部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 12/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像認識する自動実装装置によりプリン
    ト基板の実装面上に搭載される多足電子部品であって、
    外郭部品と、該外郭部品内から外部へと引き出された複
    数のリードとを含み、該各リードは、前記外郭部品の側
    面よりも外側に突出し且つ前記実装面に対して交差する
    方向に沿って延在する傾斜部と、該傾斜部に連設され、
    前記プリント基板に接続される接続部とを有している多
    足電子部品において、前記実装面上で対向する前記傾斜部を、前記傾斜部より
    もさらに上方で覆うよう前記外郭部品に一体に連設した
    突片を有し、 更に、前記接続部が、前記突片よりも外側
    へ突出しており且つ前記実装面に対して平行に位置する
    よう前記傾斜部に連設されていることを特徴とする多足
    電子部品。
  2. 【請求項2】 画像認識する自動実装装置によりプリン
    ト基板の実装面上に搭載されるコネクタであって、外郭
    部品と、該外郭部品内から外部へと引き出された複数の
    リードとを含み、該各リードは、前記外郭部品の側面よ
    りも外側に突出し且つ前記実装面に対して交差する方向
    に沿って延在する傾斜部と、該傾斜部に連設され、前記
    プリント基板に接続される接続部とを有しているコネク
    タにおいて、前記実装面上で対向する前記傾斜部を、前記傾斜部より
    もさらに上方で覆うよう前記外郭部品に一体に連設した
    突片を有し、 更に、前記接続部が、前記突片よりも外側
    へ突出しており且つ前記実装面に対して平行に位置する
    よう前記傾斜部に連設されていることを特徴とするコネ
    クタ。
  3. 【請求項3】 画像認識する自動実装装置によりプリン
    ト基板の実装面上に搭載される多足電子部品であって、
    外郭部品と、該外郭部品内から外部へと引き出された複
    数のリードとを含み、該各リードは、前記外郭部品の側
    面よりも外側に突出し且つ前記実装面に対して交差する
    方向に沿って延在する傾斜部と、該傾斜部に連設され、
    前記プリント基板に接続される接続部とを有している
    足電子部品において、前記実装面上で対向する前記傾斜部及び前記接続部を、
    前記傾斜部及び前記接続部よりもさらに上方で覆うよう
    前記外郭部品に一体に連設した突片を有し、前記 接続部
    は、前記実装面に対して平行に位置するよう前記傾斜部
    に連設されている ことを特徴とする多足電子部品。
  4. 【請求項4】 前記傾斜部及び前記接続部の色相と前記
    突片の色相の明度を大きく違えてあることを特徴とす
    る請求項3記載の多足電子部品。
  5. 【請求項5】 画像認識する自動実装装置によりプリン
    ト基板の実装面上に搭載されるコネクタであって、外郭
    部品と、該外郭部品内から外部へと引き出された複数の
    リードとを含み、該各リードは、前記外郭部品の側面よ
    りも外側に突出し且つ前記実装面に対して交差する方向
    に沿って延在する傾斜部と、該傾斜部に連設され、前記
    プリント基板に接続される接続部とを有しているコネク
    タにおいて、前記実装面上で対向する前記傾斜部及び前記接続部を、
    前記傾斜部及び前記接続部よりもさらに上方で覆うよう
    前記外郭部品に一体に連設した突片を有し、前記接続部
    は、前記実装面に対して平行に位置するよう前記傾斜部
    に連設されている ことを特徴とするコネクタ。
  6. 【請求項6】 前記傾斜部及び前記接続部の色相と前記
    突片の色相の明度を大きく違えてあることを特徴とす
    る請求項5記載のコネクタ。
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