JP3277643B2 - 化学物質吸着シートおよびその製造法 - Google Patents

化学物質吸着シートおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学物質の分析や窒素
化合物の除去等に用いることができる化学物質吸着シー
トおよびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】1958年にスタール(Stahl)が
基礎を築いた薄層クロマトグラフィー(TLC)は、1
960年代前半までに世界中に普及した。現在TLCの
吸着剤として実用化されているものは、シリカゲル、ア
ルミナ、ケイソウ土等の多孔性の無機物質、化学修飾を
施したシリカゲル等の粉末であり、展開溶媒を選ぶこと
により、ほとんどの化学物質の分離ができるものであ
る。
【0003】これらの粉末をTLC用に用いる際には、
使用者みずからがガラス板等の平滑な基板の上に、該粉
末の均一な厚みの層を形成させるほか、予め、ガラス、
合成樹脂、金属板の上に粉末を展延し、これを固定させ
たものが市販されている。
【0004】しかしながら、ガラスは切断が容易でな
い、割れ易くて危険、厚くて重いので記録保存に不都合
である等の欠点がある。また合成樹脂製のものは、粉末
の固定が不十分で剥離しやすい、切断面の粉末が剥離し
やすい、切断面の液面の上昇が滑らかでない、また金属
板のものは、切断面の粉末が剥離しやすい、切断面の液
面の上昇が滑らかでない、金属腐食性の検出試薬(例え
ば硫酸)は使用できない、不透明なため裏側から光を当
てて検出できない等の欠点がある。さらには、これらの
TLC板に共通した欠点としては、水含有率の高い展開
溶媒で展開を行った時に、吸着剤が膨潤して基板から剥
がれることがある。
【0005】これらの欠点を改善しようとして、アルミ
ナ板を仮焼したものが提案されている(特公昭60ー4
1018号公報)。しかしながら、該技術によっては、
ガラス板を切断する危険性から実験者を開放し、粉末の
剥離もなくなったが、アルミナ板は仮焼されているため
にアルミナ本来の吸着性ならびに分離性が失われ、ま
た、多孔性が減少しているために被検液のスポット量が
制限される。また、任意に切断することはむしろガラス
より困難である。
【0006】また、多孔性ガラスをシート化したものも
考案され、DNS(ジメチルアミノナフタレンスルホニ
ル)−アミノ酸や陽イオン、陰イオンの分析例が報告さ
れている(吉岡正則ら、SPG(シラスポーラスガラ
ス)応用技術研究会創立6周年記念SPG研究論文集、
131頁,1989年10月2日発行)。本ガラスシー
トは、機械強度に強く、酸およびアルカリに対してより
安定であり、溶媒先端のネックレス効果もないなどの利
点は認められるものの、吸着剤の選択ができず、またシ
ートが強固すぎるために展開後に任意のスポットを抽出
する場合にも、スポットの部分を容易に切り取ることは
困難である。
【0007】一方、窒素化合物たとえばアンモニアガス
や窒素化合物は、悪臭を放ったり人体に悪影響を与えた
りすることがある。これらを除去しようとして、ヒドロ
キシアパタイトを不織布にコーテイングしたものが示さ
れている(セラミックス、第28巻、642−646頁
(1993年))。しかしながら、不織布コーテイング
する方法では、繊維に固定されるのは一部のハイドロキ
シアパタイト粒子に限られ、残りの大部分の粒子は粒子
同士を結合させることによって固定されなければなら
ず、必然的に用いる結合剤の量も多くなり粒子の吸着性
が減少し、空気の流通性も悪くなりがちである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】使用者みずからが製作
しなくてもあらかじめ大量生産でき、良好な分離が得ら
れ、また、目的とする部分を容易に切断することができ
る化学物質の分析用シートが提供されれば、研究者にと
って好都合である。
【0009】また、窒素化合物を効率良く除去できれ
ば、自動車の運転者にとって健康障害を軽減することが
できる。
【0010】本発明は、大量生産でき、取り扱いが容易
で、分離性能や吸着性能がよい化学物質吸着シートを提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上述の状況
に鑑み、鋭意研究したところ、化学物質に対して吸着能
を有する物質の粉末をセルロース繊維および微細フィブ
リル化セルロースとともに抄紙してシート化することに
より、あるいは化学物質に対して吸着能を有する物質の
粉末を微細フィブリル化セルロースおよび結晶性セルロ
ース粉末とともにキャスト法によりシート化することに
より、取り扱いが容易で、化学物質の分離性能が良く、
また窒素化合物の除去性能がよい化学物質吸着シートを
製造できることを見いだした。本発明者らは、これらの
知見に基づき、更に研究した結果、本発明を完成した。
【0012】本発明の化学物質吸着シートは、化学物質
に対して吸着能を有する物質の粉末、セルロース繊維お
よび微細フィブリル化セルロースを含有し、抄紙により
シート化されていることを特徴とするもの、および、化
学物質に対して吸着能を有する物質の粉末、微細フィブ
リル化セルロースおよび結晶性セルロース粉末を含有
し、キャスト法によりシート化されていることを特徴と
するものである。抄紙によりシート化されたシートにお
いても、さらに結晶性セルロース粉末を含有することが
好ましい。
【0013】本発明の化学物質吸着シートの製造方法
は、化学物質に対して吸着能を有する物質の粉末、セル
ロース繊維および微細フィブリル化セルロースを含有す
る水性スラリーを抄紙することを特徴とするもの、およ
び、化学物質に対して吸着能を有する物質の粉末、微
フィブリル化セルロースおよび結晶性セルロース粉末
含有する水性スラリーを基盤上に流延し、乾燥後、剥離
することを特徴とするものである。抄紙して製造する
法においても、さらに結晶性セルロース粉末を水性スラ
リーに含有させることが好ましい。
【0014】本発明で用いられる化学物質に対して吸着
能を有する物質としては、多孔性セラミックスが好まし
い。 該多孔性セラミックスの具体例としては、多孔性
の、シリカ、ゼオライト、金属酸化物、金属リン酸塩、
金属のケイ酸塩、金属のケイ酸アルミン酸塩、多孔質ガ
ラスが好ましい。
【0015】該シリカとしては例えば、シリカゲル、化
学修飾を施したシリカゲル、シリカ・アルミナゲル、ケ
イソウ土等が挙げられる。該ゼオライトとしては例え
ば、A型、Y型、X型、モルデナイト型、MFI型等が
挙げられる。該金属酸化物としては水酸化物を含み、例
えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化アルミニウム
(例、活性アルミナ、アルミナゲル、活性ボーキサイト
等)、酸化鉄等が挙げられる。該金属リン酸塩としては
例えば、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ス
ズ、リン酸カルシウム(例、アパタイト、ヒドロキシア
パタイト、フッ化アパタイト、リン酸一カルシウム、リ
ン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム等)等が挙げら
れる。該金属のケイ酸塩としては例えば、ケイ酸マグネ
シウム(例、フロリジル等)、ケイ酸カルシウム、ケイ
酸アルミニウム、粘土鉱物(例、活性白土、酸性白土、
セピオライト等)等が挙げられる。該金属のケイ酸アル
ミン酸塩としては、例えば、ケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム等が挙げられる。該多孔質ガラスとしては例えば、
ホウケイ酸ガラス、ケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス
(例、カルシウム・リン酸ガラス等)等が挙げられる。
なかでも、シリカ、酸化アルミニウム、リン酸カルシ
ウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム、化学修飾を施したシリカゲルが好ましく、特にシ
リカゲル、化学修飾を施したシリカゲル、活性アルミ
ナ、ヒドロキシアパタイト、ケイ酸アルミン酸マグネシ
ウムが好ましい。
【0016】該化学修飾基としては、置換基を有してい
ても良い炭素数2から18のアルキルシリル基が挙げら
れる。該炭素数2から18のアルキル基としては、直鎖
状または環状のものが挙げられ、その例としては例え
ば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、n−オクチ
ル、ドデシル、オクタデシル、シクロヘキシルなどが挙
げられる。なかでも、プロピル、n−オクチル、オクタ
デシルが好ましい。該置換基としては、アミノ基、ニト
リル基、フェニル基、カルボキシル基、スルホン酸基、
シクロヘキシル基が挙げられる。
【0017】該化学修飾基の好ましい例としては、例え
ば、オクタデシルシリル基、オクチルシリル基、アミノ
プロピルシリル基が挙げられ、オクタデシルシリル基が
特に好ましい。
【0018】シリカゲルとしては、さらに、シリカゲル
の粉末を、セルロースまたはアミロースのトリス(置換
基を有していてもよいフェニルカーバメート)誘導体で
被覆したものが挙げられる。これを用いた場合には、ラ
セミ体を相互に分離することができる。該置換基として
は、炭素数1〜4のアルキル基(例、メチル、エチル、
プロピル、ブチル),炭素数1〜4のアルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ),
ハロゲン(例、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素),ニトロ
またはトリフルオロメチルが挙げられる。該シリカゲル
としては、なかでも、セルロースの3,5−ジメチルフ
ェニルカーバメートを被覆したシリカゲルが好ましい。
【0019】これら粉末としては、1種または任意の比
率の2種もしくはそれ以上の混合物でもよい。
【0020】化学物質に対する吸着能を有するとは、溶
媒を用いて移動させるときは、物質の移動性が溶媒の移
動性よりも小さく、かつ化学物質の違いにより移動距離
が異なること、電気的に移動させるときは、物質の移動
は電子の移動性よりも小さく、かつ化学物質の違いによ
り移動距離が異なることをいう。
【0021】多孔性としては、BET表面積で5m2
g以上、好ましくは10m2 /g以上、さらに好ましく
は20m2 /g以上であればよく、1000m2 /g以
下のものである。これらの粒子は、全体が多孔性であっ
てもよいし、表面のみが多孔性であってもよい。
【0022】用いられる粉末の平均粒径としては、0.
1〜200μmが挙げられ、さらに好ましくは、1〜1
00μmが挙げられ、最も適した平均粒径は3〜50μ
mである。
【0023】該粉末は、純品でもよいし、一部他の元素
を構造内に10%以下、最適には5%以下含んでいても
良い。
【0024】以上述べた物質は、いずれも、自体公知の
方法で製造することができる。
【0025】本発明で用いられるセルロース繊維として
は、木材繊維パルプ、非木材繊維パルプが挙げられ、具
体的には、NUKP(針葉樹未晒クラフトパルプ)、N
BKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBKP(広葉樹
晒クラフトパルプ)、NBSP(針葉樹晒サルファイト
パルプ)等の製紙用の木材パルプ、コウゾ、雁皮、三椏
などの靭皮繊維パルプ、麻、木綿、ワラ、竹、ケフナ等
の非木材繊維パルプ、再生セルロース繊維の1種類若し
くは2種類以上が挙げられる。
【0026】化学物質に対して吸着能を有する物質の粉
末をセルロース繊維および微細フィブリル化セルロース
とともにシート化する方法は、パルプをフリーネス25
0〜700mlC.S.F.(カナダ標準形濾水度)に調
整し、微細フィブリル化セルロース、該粉末を添加し、
円網抄紙機、長網抄紙機などの従来公知の抄紙機を使用
して常法により抄紙する。
【0027】また目的を阻害しない範囲でポリアミド系
(例、ナイロン等)、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル
系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリアクリロニトリル系
(例、アクリル等)、ポリオレフィン系(例、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン等)、ポリウレタン系、ポリビニ
ルアルコール系(例、ビニロン等)などの化学繊維や合
成繊維、さらには、ガラス繊維、ロックウール、シリカ
・アルミナシリケート繊維、アルミナ繊維、ジルコニア
繊維、チタン酸カルシウム繊維、石綿などの無機繊維を
適宜1種類以上併用することもできる。
【0028】本発明で用いられる微細フィブリル化セル
ロースとしては、数平均繊維長が0.1〜0.5mm、
繊維幅が約1μm以下、保水値が250〜500%、結
晶化度が40〜60%、という性質のものが挙げられ
る。本発明の数平均繊維長はKAYAANI社(フィン
ランド)製造の繊維長分布測定器で測定したデータのう
ち、一定のパルプサスペンション中に存在する繊維の全
長を積算した後、その本数で割った値を示す。通常の紙
の原料であるNBKP、LBKPなどは数平均繊維長で
それぞれ3mm、1mm程度の長さであり、叩解を進め
ることで発生するフィブリル化した繊維ですら数平均繊
維長は最小0.5mm程度の長さである。
【0029】該保水値は、J.TAPPI( Technical Asso
ciation of the Pulp and PaperIndustry),No.
26「パルプの保水度試験方法」によった。
【0030】本発明で使用される微細フィブリル化セル
ロースは、湿式粉砕などの方法により、強力な機械的な
せん断力などによりセルロース繊維の細胞壁を形成して
いるフィブリルの結束を破壊することにより、ミクロフ
ィブリルの次元まで微細化し、数平均繊維長を0.1〜
0.5mmとしたものである。
【0031】本発明で使用される微細フィブリル化セル
ロースの製造法としては、機械的せん断力による方法、
例えば、ビーター、コニカルファイナー、シングルディ
スクリファイナー、ダブルディスクリファイナーなどの
各種叩解機を用いる方法、高圧下で小径のオリフィスを
通過させる方法、特開昭63−256787号公報に示
されたヘベル付き駆動軸でインペラーを回転させ繊維材
料に衝撃を加える方法、特開平4−194097号公報
に示されたサンドミルなどの微粉砕機を使用する方法な
どが採用される。
【0032】微細フィブリル化セルロースの原料として
は、例えば広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉
樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒サルファイ
トパルプ(NBSP)、等の化学パルプ、砕木パルプ
(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械
パルプなどの木材パルプやコウゾ、雁皮、三椏等の靭皮
繊維パルプやコットンパルプ、麻など非木材パルプ、再
生セルロース繊維が用いられる。
【0033】本発明で用いられる結晶性セルロース粉末
としては、具体的には、原料(例、木材パルプ、非木材
繊維パルプ、再生セルロース)より得られるセルロース
を処理し、非晶領域を取り除いたものであり、重合度は
1000以下のものが好ましい。
【0034】結晶性セルロース粉末には様々なグレード
があるが、これは原料(例、木材パルプ、非木材繊維パ
ルプ、再生セルロース)より得られるセルロースの処理
の仕方、非晶領域の含有量、重合度などによる。本発明
に使用する結晶性セルロース粉末は、特に限定されるも
のではなく、様々なグレードのものを適宜使用すること
ができる。これらは、いずれも、自体公知の方法で製造
することができる(例えば、山口章:紙パルプ技術タイ
ムス, Vol. 28, No.9, pp.5-11(1985年8月))。
【0035】なお、結晶性セルロース粉末の原料として
は、微細フィブリル化セルロースの項で述べた原料と同
様のものが用いられる。
【0036】本発明のシートを製造する際の化学物質に
対して吸着能を有する物質の粉末の割合は、シート全体
の重量に対して10〜99.5重量%、好ましくは40
〜98重量%である。
【0037】セルロース繊維および微細フィブリル化セ
ルロースが用いられる場合のこれらの合計重量は、シー
ト全重量の0.5〜90重量%であり、好ましくは2〜
60重量%であり、微細フィブリル化セルロースは、セ
ルロース繊維および微細フィブリル化セルロースの合計
重量に対して0.5〜50重量%、好ましくは1〜30
重量%である
【0038】セルロース繊維、微細フィブリル化セルロ
ースおよび結晶性セルロース粉末が用いられる場合のこ
れらの合計重量は、シート全重量の0.5〜90重量%
であり、好ましくは2〜60重量%である。セルロース
繊維:微細フィブリル化セルロース:結晶性セルロース
粉末の比率は、2〜200:1:0.1〜2が好まし
く、さらに、3〜100:1:0.1〜1が好ましい。
【0039】細フィブリル化セルロースおよび結晶性
セルロース粉末を用いる場合、これらの合計重量は、シ
ート全重量の0.5〜90重量%であり、好ましくは2
〜60重量%であり、結晶性セルロース粉末は、微細フ
ィブリル化セルロースおよび結晶性セルロース粉末の合
計重量に対して1〜50重量%、好ましくは1〜30重
量%である。
【0040】本発明のシートを製造する際、目的とする
性能を阻害しない範囲で必要に応じて、定着剤、歩留り
向上剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、結合剤、分
散剤、凝集剤、可塑剤、接着剤を適宜使用してもよい。
【0041】該定着剤および歩留り向上剤としては、ポ
リアクリルアミド類、変性ポリアクリルアミド類、ポリ
アクリル酸ソーダ類、アクリルアミド・アクリル酸ソー
ダ共重合物、ポリエチレングリコール類等の高分子凝集
剤、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどのアルミ
ニウム塩類、塩化第二鉄、硝酸第二鉄等の第二鉄塩類、
ポリエチレンイミン、ポリエピクロルヒドリン、ポリア
ミドポリアミンエピクロルヒドリン等公知の定着剤や歩
留り向上剤が適宜1種類以上使用できる。
【0042】該乾燥紙力増強剤としては、SBR(スチ
レン・ブタジエン共重合ゴム)、NBR(アクリロニト
リル・ブタジエン共重合ゴム)、MBR(メチルメタク
リレート・ブタジエン共重合ゴム)などの合成ゴムラテ
ックス、アクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョ
ン、エチレン酢酸ビニルエマルジョン、塩化ビニルエマ
ルジョン、塩化ビニリデンエマルジョン及びこれらの樹
脂の共重合エマルジョン等、カゼイン、澱粉、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース、キトサ
ン、キトサン誘導体等々を適宜組み合わせて使用でき
る。
【0043】該湿潤紙力増強剤は、メラミン樹脂、尿素
樹脂、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、ポリアク
リルアミド系樹脂などの公知の湿潤紙力増強剤がいずれ
も使用できる。
【0044】該結合剤としては、例えば、スチレン、ア
クリロニトリル、イソプレン等とのブタジエン共重合体
やアクリル酸エステル、酢酸ビニル、塩化ビニル等の単
独または共重合体、あるいは天然ガム類、アルギン酸ナ
トリウム、CMC(カルボキシメチルセルロース)、フ
ェノール、メラミン、尿素ホルムアルデヒド樹脂、アル
キッド樹脂などが挙げられる。
【0045】該分散剤や該凝集剤としては、一般に抄紙
や塗工紙などに用いられるものであればよい。例えば、
アニオン系有機高分子やカチオン系有機高分子などの高
分子凝集剤が用いられる。該アニオン系有機高分子とし
ては 、アクリルアミド重合体の部分加水分解物などが
挙げられる。更にこれらは、アクリルアミドと共重合可
能な不飽和塩基酸との共重合体、アクリル酸の単独また
は共重合体、アニオン変性デンプン(酸化デンプン
等)、その他のアニオン性糊剤も併用可能である。該カ
チオン系有機高分子としては、カチオン変性ポリアクリ
ルアミド樹脂、マンニッヒ反応物、ホフマン分解物、第
4級アミン含有不飽和モノマーとの共重合体、カチオン
化デンプンなどが挙げられる。
【0046】該可塑剤としては、フタール酸エステル系
可塑剤が、オレイン酸アンモニウム石鹸で乳化・分散し
た後、使用することができる。
【0047】該接着剤としては、カゼイン、ラテック
ス、デンプン、ポリビニルアルコールなどが用いられ
る。
【0048】その他の湿潤剤等も自体公知のものを用い
ることが可能である。上記の各種添加剤は、必要に応じ
て適量が配合される。
【0049】本発明方法における具体的な製造方法とし
ては、セルロース繊維および微細フィブリル化セルロー
スを用いる場合には、抄紙法が採用される。
【0050】抄紙法によりシートを製造するには長網抄
紙機や円網抄紙機等の自体公知の抄紙機を使用する。ま
たJIS P8209に規定する手抄き装置のような装
置や手抄き和紙を製造するときに使用する公知の装置等
で手抄きしてもよい。手抄きにおいては多少の濾水性が
悪くてもシート化が容易であるので前記した結晶性セル
ロース粉末の併用はおこなわなくてもよい。
【0051】セルロース繊維および微細フィブリル化セ
ルロースにさらに結晶性セルロース粉末を用いる場合に
は、機械抄き法が採用される。
【0052】機械抄き法によりシートを製造するには、
具体的には、各成分を含む水性スラリーを長網抄紙機や
丸網抄紙機等の自体公知の装置によって抄紙することに
より行われる。
【0053】化学物質に対して吸着能を有する物質の粉
末を、セルロース繊維を用いずに、微細フィブリル化セ
ルロースおよび結晶性セルロースを用いてシート化する
場合には、キャスト法が採用される。
【0054】キャスト法においては、ある物質の溶融
液、溶解液、懸濁液などを表面が平らな剥離性のある剥
離紙や合成樹脂フィルムなどのシートや金属板やガラス
板などの板やキャストコート紙で使用されるような表面
平らな円筒等の基盤上に公知の塗工方法や押し出し方法
を使用して流延し、固化または乾燥させてから剥し取
り、形状保持性のあるシートを得る。
【0055】本発明において、セルロース繊維および微
細フィブリル化セルロースを用いて抄紙によりシート化
する場合は、微細フィブリル化セルロースは、抄紙の過
程で、粉末を担持させるための網目構造を密にし、その
結果粉末の歩留り向上効果、シートを密にする効果があ
ると考えられる。すなわち、抄紙の過程で、まずパルプ
(即ち、セルロース繊維)が粗な網目構造を形成し、そ
の多孔部分を微細フィブリル化セルロースが埋める。こ
うして、粉末を担持させるための網目構造が密に形成さ
れ、ここに粉末が担持される。
【0056】本発明のシートが分析用の場合、本発明の
製造法においては、化学物質に対して吸着能を有する物
質の粉末と微細フィブリル化セルロースと結晶性セルロ
ース粉末を極性の強い水、アルコール、グリコール等の
液体に懸濁させ、これを表面が平らな剥離性のあるシー
トや板や円筒等の基盤上に、通常50〜500g/m2
(乾燥重量換算)、さらに好ましくは100〜300g
/m2 流延し、乾燥させてから剥し取り、化学物質吸着
シートを製造する。
【0057】本発明のシートが分析用の場合、それを製
造するにあたり、化学物質に対して吸着能を有する物質
の粉末に、さらに蛍光剤を混入し、蛍光発光により分析
するためのシートを製造しても良い。該蛍光剤として
は、通常用いられるものでよく、例えば、Zn2 SiO
4 /Mn、Sr2 2 7 /Sn、YVO4 /Euなど
の無機蛍光剤や有機蛍光剤が挙げられる。該蛍光剤は適
量が使用される。
【0058】また、このようにして得られたシートに、
自体公知のカレンダー処理を施してもよい。これによ
り、シートが平らになる、密度が高くなる、均一性が高
くなる等の効果が期待できる。
【0059】このようにして、その厚さが、例えば、
0.01〜3mm、さらに好ましくは0.05〜2mm
であり、最も適しているのは0.1〜1mmであるシー
トが製造される。
【0060】本発明のシートは、例えば、薄層クロマト
グラフィー,電気泳動等による化学物質の分析に用いる
ことができる。この分析を行なう際には、従来のこれら
の分析において用いられるのと同様の条件、方法等が採
用される。
【0061】例えば薄層クロマトグラフィーに用いる際
には、本発明のシートを、縦5〜20cm、好ましくは
10〜20cm、横1〜20cm、好ましくは5〜10
cmの大きさに切断して用いるのが好ましい。展開溶媒
等の条件は、従来のガラスプレート等の場合と同様のも
のが採用される。
【0062】例えば、電気泳動に用いる際には、本発明
のシートを、縦10〜50cm、好ましくは10〜30
cm、横2〜10cm、好ましくは3〜7cmの大きさ
に切断して用いるのが好ましい。分析に用いられる条件
は、従来の電気泳動の場合と同様のものが採用される。
【0063】このようにして得られる本発明のシート
は、化学物質分析用シートとして、下記の長所を有す
る。 (1)仮焼などの高温のかかる工程を必要としないの
で、粉末本来の多孔性、吸着性が失われることがない。
このため、良好な分離が得られる。 (2)固定できる粉末にほとんど制限がない。すなわ
ち、高温で処理すると性状の変化する無機粉末や高分子
化合物の粉末のシートを調製することができる。 (3)光に対して半透過性であるので、裏側から紫外線
を照射して検出することができる。 (4)裏面あるいは表面のいずれかを使用できる。 (5)はさみで容易に任意の大きさに切断できる。その
ため、目的とする物質を容易に抽出操作に付すことがで
きる。 (6)切断に際して粉末の剥離がない。 (7)検出試薬の制限が少ない。 (8)薄いので、保存性にすぐれる。 (9)粉末の固定が強固であるので、初心者でもスポッ
ティングを容易にすることができる (10)上記(9)の理由により、鉛筆での記入が容易
である (11)水に強いのでブロッティングに使用できる
【0064】また本発明のシートは、窒素化合物(例、
アンモニアガス、窒素酸化物)除去用シートとして、下
記の長所を有する。 (1)粉末の粒子は繊維に直接固定されるものではない
ので、空気の流通性が減少することなく、従って、粉末
の特性(吸着能)が維持される。 (2)切る、折りたたむ、巻く等の加工作業が容易であ
るので、窒素化合物の除去用装置への装填が容易にな
る。
【0065】このように、本発明のシートは、効率良く
化学物質の分離や吸着、あるいは窒素化合物の除去をお
こなうことができるので、たとえば薄層クロマトグラフ
ィーや電気泳動における化学物質分析用シートとして、
あるいは窒素化合物除去用シートとして有利に用いるこ
とができる。
【0066】
【実施例】以下に実施例および応用例を挙げて、本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。なお、以下においてTMは登録商標を
示す。なお、以下の実施例において、微細フィブリル化
セルロースはLBKPをホモジナイズすることにより、
数平均繊維長で0.15mmに調製したものを用いた。
結晶性セルロースは、希塩酸処理後、高速衝撃粉砕機で
調整したものを使用した。
【0067】実施例1 LBKP8重量部を叩解し、フリーネス400mlC.
S.F.に調整した。これに、微細フィブリル化セルロー
ス2重量部、球状ヒドロキシアパタイト粉末(太平化学
(株)製)20重量部を加え、長網抄紙機を使用して、
常法により、化学物質分析用シート(ヒドロキシアパタ
イト粉末含有量:50.1%;紙重量:136.8g/m
2 ,紙の厚さ:0.252mm)を抄造した。
【0068】実施例2 LBKP8重量部を叩解し、フリーネス400mlC.
S.F.に調整した。これに、微細フィブリル化セルロー
ス1重量部、微結晶性セルロース1重量部、ヒドロキシ
アパタイト粉末(太平化学(株)製)20重量部を加
え、長網抄紙機を使用して、常法により、化学物質分析
用シート(ヒドロキシアパタイト粉末含有量:46.4
%;紙重量:133.2g/m2 ,紙の厚さ:0.238
mm)を抄造した。
【0069】比較例1 LBKP50重量部を叩解し、フリーネス400ml
C.S.F.に調整した。これに、ヒドロキシアパタイト
粉末(太平化学(株)製)100重量部、紙力増強剤と
してカチオン化でんぷん(ネオタックL1(TM),日本食
品加工(株)製)0.5重量部、ポリアクリルアミド凝
集剤(ポリアクロンST−13(TM),ミサワセラミック
ケミカル(株)製)0.03重量部を加え、長網抄紙機
を使用して、常法により、化学物質分析用シート(ヒド
ロキシアパタイト粉末含有量:49.2%;紙重量:1
41.5g/m2 ,紙の厚さ:0.234mm)を抄造し
た。
【0070】
【0071】実施例 LBKP8重量部を叩解し、フリーネス400mlC.
S.F.に調整した。これに、微細フィブリル化セルロー
ス2重量部、シリカゲル粉末(商品名;ワコーゲルB−
0F(TM),和光純薬(株)製)20重量部を加え、長
網抄紙機を使用して、常法により、化学物質分析用シー
ト(シリカゲル粉末含有量:53.5%;紙重量:15
3.0g/m2 ,紙の厚さ:0.384mm)を抄造し
た。
【0072】実施例 LBKP8重量部を叩解し、フリーネス400mlC.
S.F.に調整した。これに、微細フィブリル化セルロー
ス1重量部、微結晶性セルロース1重量部、シリカゲル
粉末(商品名;ワコーゲルB−0F(TM),和光純薬
(株)製)20重量部を加え、長網抄紙機を使用して、
常法により、化学物質分析用シート(シリカゲル粉末含
有量:49.5%;紙重量:132.2g/m2 ,紙の厚
さ:0.250mm)を抄造した。
【0073】比較例2 LBKP50重量部を叩解し、フリーネス400ml
C.S.F.に調整した。これに、シリカゲル粉末(ワコ
ーゲルB−0F(TM),和光純薬(株)製)100重量
部、紙力増強剤としてカチオン化でんぷん(商品名;ネ
オタックL1(TM),日本食品加工(株)製)0.5重量
部、ポリアクリルアミド凝集剤(ポリアクロンST−1
3(TM),ミサワセラミックケミカル(株)製)0.03
重量部を加え、長網抄紙機を使用して、常法により、化
学物質分析用シート(シリカゲル粉末含有量:49.9
%;紙重量:148.3g/m2 ,紙の厚さ:0.362
mm)を抄造した。
【0074】
【0075】実施例 LBKP8重量部を叩解し、フリーネス400mlC.
S.F.に調整した。これに、微細フィブリル化セルロー
ス2重量部、アルミナ粉末(商品名;アルミナB−0、
和光純薬(株)製)20重量部を加え、長網抄紙機を使
用して、常法により、化学物質分析用シート(アルミナ
粉末含有量:52.7%;紙重量:170.4g/m2
紙の厚さ:0.285mm)を抄造した。
【0076】実施例 LBKP8重量部を叩解し、フリーネス400mlC.
S.F.に調整した。これに、微細フィブリル化セルロー
ス1重量部、微結晶性セルロース1重量部、アルミナ粉
末(商品名;アルミナB−0、和光純薬(株)製)20
重量部を加え、長網抄紙機を使用して、常法により、化
学物質分析用シート(アルミナ粉末含有量:50.0
%;紙重量:150.5g/m2 ,紙の厚さ:0.255
mm)を抄造した。
【0077】
【0078】実施例 LBKP8重量部を叩解し、フリーネス400mlC.
S.F.に調整した。これに、微細フィブリル化セルロ
ース2重量部、オクタデシルシリル基を固定したシリカ
ゲル粉末(Merck社製)20重量部(あらかじめメ
チルアルコール40重量部、水40重量部の混合溶媒に
懸濁したもの)を加え、長網抄紙機を使用して、常法に
より、化学物質分析用シート(オクタデシルシリル基を
固定したシリカゲル粉末含有量:48.1%;紙重量:
150.5g/m2 ,紙の厚さ:0.359mm)を抄造
した。
【0079】
【0080】試験例1 比較例1、実施例1および実施例2で得られたシートを
それぞれ大きさ縦10cm、横5cmとし、被験試料と
して、ズダンイエロー(化合物1)、ズダンレッド(化
合物2)、インドフェノール(化合物3)およびp−ア
ミノアゾベンゼン(化合物4)の混合物を、展開溶媒と
してトルエンを用いて、原点から3cmまでの展開を行
ったところ、〔図1〕に示すクロマトグラムが得られ
た。
【0081】ここで、比較例1で得られたシート(レー
ンA)、実施例1で得られたシート(レーンB)および
実施例2で得られたシート(レーンC)の展開時間はそ
れぞれ4分30秒、8分10秒、および13分50秒で
あった。
【0082】試験例2 比較例2、実施例および実施例で得られたシートを
それぞれ大きさ縦10cm、横5cmとし、被験試料と
して、ズダンイエロー(化合物1)、ズダンレッド(化
合物2)、インドフェノール(化合物3)およびアゾベ
ンゼン(化合物5)の混合物を、展開溶媒としてトルエ
ンを用いて、原点から3cmまでの展開を行ったとこ
ろ、〔図2〕に示すクロマトグラムが得られた。
【0083】ここで、比較例2で得られたシート(レー
ンD)、実施例で得られたシート(レーンE)および
実施例で得られたシート(レーンF)の展開時間はそ
れぞれ2分10秒、2分45秒、および3分45秒であ
った。
【0084】
【発明の効果】本発明の化学物質吸着シートは、取扱い
が容易であり、しかも、効率良く化学物質の吸着,分離
を行なうことができるので、薄層クロマトグラフィーや
電気泳動における化学物質分析用シートや窒素化合物吸
着用シートとして有利に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、試験例1で得られた薄層クロマトグラフィ
ーの結果を示す。
【図2】は、試験例2で得られた薄層クロマトグラフィ
ーの結果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 30/93 (72)発明者 竹内 辰郎 茨城県つくば市春日1丁目7番地の9 武田春日ハイツ803号 (72)発明者 中野 修 静岡県焼津市西小川2丁目6番13号 (72)発明者 林 俊次 静岡県沼津市下河原町3番6号 (72)発明者 浅井 靖彦 静岡県駿東郡長泉町本宿27番1号 (72)発明者 小笹 綾子 静岡県沼津市今沢504番3号 (56)参考文献 特開 平2−160614(JP,A) 特開 昭60−171262(JP,A) 特開 昭53−30488(JP,A) 特開 平1−111441(JP,A) 特開 平4−212058(JP,A) 特開 平4−265153(JP,A) 特開 平3−146132(JP,A) 特開 昭61−86419(JP,A) 特開 平3−27326(JP,A) 特開 平3−157134(JP,A) 特開 平3−153766(JP,A) 特開 昭59−26923(JP,A) 国際公開93/6924(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34 B01D 53/04 B01D 53/34 B01D 53/54 G01N 30/93

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学物質に対して吸着能を有する物質の
    粉末、セルロース繊維および微細フィブリル化セルロー
    スを含有し、抄紙によりシート化されていることを特徴
    とする化学物質吸着シート。
  2. 【請求項2】 さらに結晶性セルロース粉末を含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の化学物質吸着シート。
  3. 【請求項3】 化学物質に対して吸着能を有する物質の
    粉末、微細フィブリル化セルロースおよび結晶性セルロ
    ース粉末を含有し、キャスト法によりシート化されてい
    ることを特徴とする化学物質吸着シート。
  4. 【請求項4】 化学物質に対して吸着能を有する物質
    が、多孔性セラミックスであることを特徴とする請求項
    1または3記載の化学物質吸着シート。
  5. 【請求項5】 多孔性セラミックスが、多孔性のシリ
    カ、ゼオライト、金属酸化物、金属リン酸塩、金属のケ
    イ酸塩、金属のケイ酸アルミン酸塩または多孔質ガラス
    であることを特徴とする請求項4記載の化学物質吸着シ
    ート。
  6. 【請求項6】 化学物質に対して吸着能を有する物質の
    粉末、セルロース繊維および微細フィブリル化セルロー
    スを含有する水性スラリーを抄紙することを特徴とする
    化学物質吸着シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 さらに結晶性セルロース粉末を水性スラ
    リーに含有させることを特徴とする請求項6記載の化学
    物質吸着シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 化学物質に対して吸着能を有する物質の
    粉末、微細フィブリル化セルロースおよび結晶性セルロ
    ース粉末を含有する水性スラリーを基盤上に流延し、乾
    燥後、剥離することを特徴とする化学物質吸着シートの
    製造法。
  9. 【請求項9】 化学物質に対して吸着能を有する物質
    が、多孔性セラミックスであることを特徴とする請求項
    6または8記載の化学物質吸着シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 多孔性セラミックスが、多孔性のシリ
    カ、ゼオライト、金属酸化物、金属リン酸塩、金属のケ
    イ酸塩、金属のケイ酸アルミン酸塩または多孔質ガラス
    であることを特徴とする請求項9記載の化学物質吸着シ
    ートの製造方法。
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