JP3275350B2 - 光ファイバ式微少電流検出器 - Google Patents

光ファイバ式微少電流検出器

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JP3275350B2
JP3275350B2 JP06770292A JP6770292A JP3275350B2 JP 3275350 B2 JP3275350 B2 JP 3275350B2 JP 06770292 A JP06770292 A JP 06770292A JP 6770292 A JP6770292 A JP 6770292A JP 3275350 B2 JP3275350 B2 JP 3275350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検電碍子の電圧測定,
アレスタの漏れ電流測定,真空バルブの真空漏れ測定等
に利用する光ファイバ式微少電流検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】この発明は、先に本出願人が提案した光
ファイバ式微少電流検出器(特願昭63−193171
号の改良に関する。
【0003】この従来光ファイバ式微少電流検出器を図
4について説明する。Zは高電圧VH が印加される高イ
ンピーダンスで高電圧VH に比例した微少電流I 0 が流
れる微少電流回路を構成している。1はこのインピーダ
ンスZと直列に接続され微少電流I0を整流する全波整
流回路、C0は整流された微少電流で充電されるコンデ
ンサ、2はコンデンサC0の電圧が入力するマイクロパ
ワー電圧検出回路、3はマイクロパワー電圧検出回路2
により制御さコンデンサCOを放電させるトランジス
タ、Rはこの放電電流を制限する放電電流制限用抵抗
4は抵抗Rと直列に接続された発光ダイオード、5は発
光ダイオードの発光を伝送する光ファイバ、6は受信側
に設けられた受光回路で、光ファイバを介して入力する
発光ダイオードの点滅光を一定時間計測することにより
微少電流を求める。
【0004】マイクロパワー電圧検出回路2は図5に示
2点電圧値V 1 、V 2 ヒステリシス特性をもった電圧
比較回路で構成され、コンデンサC0の充電電圧eがV1
に達すると、出力してトランジスタ3ONし、コンデ
ンサC 0 が放電し発光ダイオード4BのOFF状態か
のON状態になリ電圧eは低下する
【0005】このためマイクロパワー電圧検出回路2の
出力は停止しトランジスタ3OFFとなり、発光ダイ
オード4DのON状態からEのOFF状態にる。
【0006】コンデンサC0は微少電流により充電され
続けているので、放電が停止すると充電電圧eはV2
り再びV1に上がる。このため、前記同様にして発光ダ
イオード4はON,OFFを繰り返して点滅する。すな
わち、マイクロパワー電圧検出回路2とトランジスタ3
の放電回路により電圧−周波数変換回路を構成してい
る。発光ダイオード4の点滅の速度は微少電流I0の大
きさ即ち、高電圧VHに比例する。発光ダイオード4の
点滅は光ファイバ5を介して受光回路6で検出され、一
定時間カウントにより微少電流I0又は高電圧VHの平均
値が測定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来図4の微少電流検
出回路において、インピーダンスZ高電圧用の小容量
コンデンサC1(C1<<C0)で構成されており、高電
圧VHが商用周波数の高電圧の場合、この高電圧VHに高
周波ノイズが含まれると、全波整流器1の出力で充電さ
れるコンデンサC0の電圧はノイズにより高くなり、
発光ダイオード4の点滅回数が図7に示すように正常時
図6に比し増加してしまう。なお図7において、○で囲
んだ部分においてノイズにより急に充電電圧が上昇して
いることがわかる。
【0008】また、マイクロパワー電圧検出回路2は高
インピーダンス回路で構成されているため、また、コモ
ン線12と電源線11のラインは全波整流器1が高電圧
Hの交流入力で動作していると、アースにコモン線1
2と電源線11が交互に電気的に接続することになり、
外部からの電磁,静電誘導により誤動作しやすくなる。
【0009】その誤動作は図5に示す電圧V1に電圧e
が充電される前に発光ダイオード4を点滅させ、点滅回
数を図9に示すように増加させてしまう。
【0010】この誤動作を防ぐ目的で、図8に示すよう
に、電子回路をアースシールドケース13内に納めてい
る。しかし、工場内の電力設備用アースは感電防止の効
果があるが、電子回路にとっては逆にアースがノイズ発
生源になっていることが多く、ノイズ対策として不十分
であった。
【0011】この原因は、アースシールドケース13と
マイクロパワー電圧検出回路2の間に漂遊容量 S1 〜C
S4 があり、この容量がコモン線12と電源線11がアー
スに交互に接続するたびに変化し、またアースシールド
ケース13のノイズがこれらの漂遊容量を通し、電圧V
1,V2判定(検出)しているマイクロパワー電圧検出
回路2に影響していることが分かった。
【0012】本発明は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、ノイ
ズの影響を受けることなく微少電流を正確に測定しうる
光ファイバ式微少電流検出回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
光ファイバ式微少電流検出器は、微少電流回路を構成し
ているコンデンサと直列に全波整流回路を設け、この全
波整流回路の出力側にコンデンサを接続し、このコンデ
ンサと並列にその充電電圧を電源とその充電電圧が
所定の電圧に達したことを検出してそれより低い所定の
電圧までその充電電荷を放電させる2点電圧値でヒステ
リシス特性を有する電圧比較器からなるマイクロパワー
電圧検出回路とこのマイクロパワー電圧検出回路によ
り制御され前記全波整流回路の出力側に接続されたコン
デンサの電荷を放電させる放電回路とからなる電圧−周
波数変換回路を設け、その放電回路に接続されている発
光ダイオードの点滅を光ファイバを介して受信側で一定
時間計数することにより微少電流を求める光ファイバ式
微少電流検出器において、前記微少電流回路を構成して
いるコンデンサと全波整流回路との間に全波整流回路に
接続されたコンデンサと共にローパスフィルタを構成す
る抵抗を接続すると共に、この抵抗と全波整流回路の直
列回路と並列に全波整流回路に接続されたコンデンサよ
り容量が十分小さいコンデンサを接続し,全波整流回路
に高周波が流入するのを抑止することを特徴とするもの
である。
【0014】
【0015】請求項2の発明にかかる光ファイバ式微少
電流検出器は、微少電流回路を構成しているインピーダ
ンスと直列に全波整流回路を設け、この全波整流回路の
出力側にコンデンサを接続し、このコンデンサと並列
その充電電圧を電源とその充電電圧が所定の電圧
に達したことを検出してそれより低い所定の電圧までそ
の充電電荷を放電させる2点電圧値でヒステリシス特性
を有する電圧比較器からなるマイクロパワー電圧検出回
と、このマイクロパワー電圧検出回路により制御され
前記全波整流回路の出力側に接続されたコンデンサの電
荷を放電させる放電回路とからなる電圧−周波数変換回
路を設け、その放電回路に接続されている発光ダイオー
ドの点滅を光ファイバを介して受信側で一定時間計数す
ることにより微少電流を求める光ファイバ式微少電流検
出器において、前記全波整流回路、コンデンサ、マイク
ロパワー電圧検出回路及び放電回路とからなる電子回路
を、この電子回路のコモン線に接続したコモンシールド
ケースで囲み、更にそのコモンシールドケースの外をア
ースに接続したアースシールドケースで囲んだことを特
徴とするものである。
【0016】
【作用】微少電流回路を構成しているコンデンサと全波
整流器との間に抵抗を接続し、その抵抗と全波整流回路
からの微少電流で充電されるコンデンサの時定数を商用
周波数に合わせるとローパスフィルタが構成されるの
で、高周波ノイズ成分が阻止される。
【0017】このため全波整流器に接続されたコンデン
サは高調波成分を含まない商用周波数成分を整流した微
少電流により充電されるのでノイズ成分による測定誤差
がなくなる。
【0018】抵抗と全波整流回路の直列回路に対して容
量の十分小さいコンデンサを並列接続すると前記時定数
で阻止された高周波ノイズ成分のみをバイパスすること
ができるので、測定精度は更に向上する。
【0019】マイクロパワー電圧検出回路は高インピー
ダンス回路で構成されているので、電磁,静電誘導によ
る誤動作防止のためアースシールドケースを施されてい
が、アースシールドケースとマイクロパワー電圧検出
回路の間に漂遊容量があり、この容量が回路のコモン線
と電源線がアースに交互に接続するたびに変化し、電圧
判定に影響する。
【0020】コモンシールドケースは上記アースシール
ドケースからの漂遊容量をなくし、静電誘導によるマイ
クロパワー電圧検出回路への電圧発生をなくして動作を
安定にする。
【0021】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
なお、実施例を示す図中、従来図4,図8に示したもの
と同一構成部分は同一符号を付してその重複する説明を
省略する。
【0022】実施例1 図1は実施例1に係る光ファイバ式微少電流検出器の
路を示す。図1において、C1は高電圧VH が印加される
小容量のコンデンサで高電圧VH に比例した微少電流
0 が流れる微少電流回路を構成している。2この
ンデンサC1と全波整流回路1との間に直列に接続され
た抵抗、C2は抵抗R2と全波整流回路1の直列回路と並
列に接続されたコンデンサである。その他の構成は上記
従来図4のものと変わりがない。上記コンデンサC1
全波整流回路1に接続されたコンデンサC0までの回
路の等価回路は図2に示すようになる。ここで、抵抗R
2とコンデンサC0の時定数を商用周波数に合わせると、
20回路はローパスフィルタになる。
【0023】上記 2 0 回路は、 fc=1/2πR20 fc:カットオフ周波数 コンデンサC2は、C2<<C0の条件にする。
【0024】以上のように構成されているので、抵抗
2 を介して全波整流回路1を通る電流I0はローパスフィ
ルタR20回路により商用周波数の基本波成分となり、
高周波成分はコンデンサC2によりバイパスされる。こ
のため印加される高電圧VHに含まれる高周波ノイズを
十分除去することができる。
【0025】実施例2 図3は実施例2に係る光ファイバ式微少電流検出器の回
路を示す。図3において、15は上記従来図4のものと
同様に構成された光ファイバ式微少電流検出器の電子回
路をシールドするコモン線12に接続されたコモンシー
ルドケースで、全波整流回路1、コンデンサC 0 、マイ
クロパワー電圧検出回路2及びトランジスタ3、発光ダ
イオード4、抵抗R等からなる放電回路等の電子回路を
シールドする。13はアース電位のアースシールドケー
スで,上記コモンシールドケースの外側をシールドす
る。
【0026】以上のように構成されているので、アース
シールドケース13と電子回路との間はコモンシールド
ケース15によりシールドされ、従来のアースシールド
ケース13からマイクロパワー電圧検出回路に作用して
いた漂遊容量CS!〜CS4(図8)はコモンシールドケー
15に対するものに変わり、アースシールドケース
から電子回路に作用していた漂遊容量がなくなるの
で、電子回路内に不安定な静電誘導による電圧発生がな
なり、マイクロパワー電圧検出回路の動作が安定す
る。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
【0028】(1)請求項1のものは、全波整流回路を
通る電流には印加高電圧VHに含まれる高周波成分が流
れないので、高周波ノイズによる誤動作のない安定した
商用周波数の電圧,電流の検出ができる。
【0029】(2)請求項2のものは、マイクロパワー
電圧検出回路に作用する漂遊容量の影響をなくし、不安
定な静電誘導ノイズによる誤動作の生ずることのない安
定した電圧,電流の検出ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示すブロック回路図。
【図2】充電回路の等価回路図。
【図3】実施例2を示すブロック回路図。
【図4】従来例を示すブロック回路図。
【図5】マイクロパワー電圧検出回路の動作特性図。
【図6】正常時の電圧を示す波形図。
【図7】ノイズを含む場合の電圧を示す波形図。
【図8】誤動作原因の説明図。
【図9】漂遊容量による誤動作を示す電圧波形図。
【符号の説明】
1…全波整流回路 2…マイクロパワー電圧検出回路 4…発光ダイオード 6…受光回路 13…アースシールドケース 15…コモンシールドケース
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 19/00 - 19/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微少電流回路を構成しているコンデンサ
    と直列に全波整流回路を設け、この全波整流回路の出力
    側にコンデンサを接続し、 このコンデンサと並列にこの充電電圧を電源とその
    充電電圧が所定の電圧に達したことを検出してそれより
    低い所定の電圧までその充電電荷を放電させる2点電圧
    値でヒステリシス特性を有する電圧比較器からなるマイ
    クロパワー電圧検出回路とこのマイクロパワー電圧検
    出回路により制御され前記全波整流回路の出力側に接続
    されたコンデンサの電荷を放電させる放電回路とから
    る電圧−周波数変換回路を設け、 その放電回路に接続されている発光ダイオードの点滅を
    光ファイバを介して受信側で一定時間計数することによ
    り微少電流を求める光ファイバ式微少電流検出器におい
    て、 前記微少電流回路を構成しているコンデンサと全波整流
    回路との間に全波整流回路に接続されたコンデンサと共
    にローパスフィルタを構成する抵抗を接続すると共に、
    この抵抗と全波整流回路の直列回路と並列に全波整流回
    路に接続されたコンデンサより容量が十分小さいコンデ
    ンサを接続し,全波整流回路に高周波が流入するのを抑
    止することを特徴とした光ファイバ式微少電流検出器。
  2. 【請求項2】 微少電流回路を構成しているインピーダ
    ンスと直列に全波整流回路を設け、この全波整流回路の
    出力側にコンデンサを接続し、 このコンデンサと並列にその充電電圧を電源とその
    充電電圧が所定の電圧に達したことを検出してそれより
    低い所定の電圧までその充電電荷を放電させる2点電圧
    値でヒステリシス特性を有する電圧比較器からなるマイ
    クロパワー電圧検出回路と、このマイクロパワー電圧検
    出回路により制御され前記全波整流回路の出力側に接続
    されたコンデンサの電荷を放電させる放電回路とから
    る電圧−周波数変換回路を設け、 その放電回路に接続されている発光ダイオードの点滅を
    光ファイバを介して受信側で一定時間計数することによ
    り微少電流を求める光ファイバ式微少電流検出器におい
    て、 前記全波整流回路、コンデンサ、マイクロパワー電圧検
    出回路及び放電回路 からなる電子回路を、この電子回
    路のコモン線に接続したコモンシールドケースで囲み、
    更にそのコモンシールドケースの外をアースに接続した
    アースシールドケースで囲んだことを特徴とした光ファ
    イバ式微少電流検出器。
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