JP3274943B2 - 映像監視機能付きテレビ受像機 - Google Patents

映像監視機能付きテレビ受像機

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JP3274943B2
JP3274943B2 JP01024195A JP1024195A JP3274943B2 JP 3274943 B2 JP3274943 B2 JP 3274943B2 JP 01024195 A JP01024195 A JP 01024195A JP 1024195 A JP1024195 A JP 1024195A JP 3274943 B2 JP3274943 B2 JP 3274943B2
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信夫 宮本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビ映像信号中に現
れる文字パタンを認識して映像監視を行うテレビ受像機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のテレビ受像機においては、音声多
重放送受信機能や文字多重放送受信機能、ワイド画面表
示機能等の種々の付加的な機能の充実は著しいものがあ
るが、情報の伝達方法という点から見ると、いまだに放
送局から放送される映像を受信して一方的に表示するに
とどまっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、視聴者は、
所望の映像を見るためには、番組を冒頭からその映像が
現れるまで視聴し続ける必要があった。例えばニュース
番組の場合、視聴者によってはニュースの大半が、関心
外のニュースである場合も少なくない。このような場合
でも、視聴者は所望のニュースが現れるまで、関係のな
いニュースを視聴し続けねばならず、時間と労力を奪う
原因となっていた。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、所望の映像情報が現れる
と視聴者に通知する機能を有するテレビ受像機を提供
し、視聴者の労力節減と時間の効率的な利用を実現する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、テレビ映像信号をフレーム毎のディジ
タル画像データに変換して画像メモリに格納する手段、
所定のフレーム数毎に上記画像メモリ内のフレーム画像
データを取り出し、色及び濃度が同一の画素部分を画像
中に含まれる文字パタンとして1文字分ずつ切り出す手
段、及び上記文字パタンとカテゴリ毎の標準的テンプレ
ートパタンとの間の類似度を用いて上記文字パタンを認
識する手段からなり、上記認識により文字コード列を出
力する文字情報認識手段と、キーワードを1個または複
数個登録するキーワード登録手段と、上記キーワード登
録手段により予め登録済みのキーワードと上記文字情報
認識手段により得られる文字コード列とを照合し該文字
コード列の中に上記キーワードが含まれるか否かを判断
するキーワード照合手段と、上記キーワード照合手段の
照合により上記文字コード列の中に上記キーワードが含
まれる場合に視聴者へ通知する手段と、を備えることを
特徴とする映像監視機能付きテレビ受像機を手段とす
る。
【0006】
【0007】また、上記の上記文字パタンを認識する手
段に用いる上記文字パタンとカテゴリ毎の標準的テンプ
レートパタンとの間の類似度は、掠れの画像劣化に対す
る補正項と、雑音と潰れの画像劣化に対する補正項とを
含む類似度である構成とするのが好適である。
【0008】また、以上の映像監視機能付きテレビ受像
機において、上記キーワード照合手段は、上記文字コー
ド列と上記キーワードとの間の合致文字数に閾値を設定
する手段と、上記閾値以上の文字が合致した場合には上
記文字コード列中に上記キーワードが含まれると判定す
る手段と、を備える構成とするのが好適である。
【0009】さらに、以上の映像監視機能付きテレビ受
像機においては、上記通知手段として、ビープ音の発生
手段を用いるか、あるいは、ランプの点灯または点滅に
よる表示手段を用いるのが好適である。
【0010】
【作用】本発明のテレビ受像機では、テレビ映像中の重
要な画面や話題の変わり目の画面が、しばしばテロップ
のような文字情報を伴うことの多いことに着目し、テレ
ビ映像信号中の文字部分を認識して映像監視に利用す
る。すなわち、視聴者は、予めキーワード登録手段を用
いて所望の映像情報に関係のあるキーワードを登録して
おく。テレビ映像信号中の文字パタンは文字情報認識手
段により文字コード列に変換され、キーワード照合手段
により上記の登録キーワードと照合される。照合の結
果、文字コード列中に上記キーワードが含まれる場合に
は、ビープ音、ランプ点灯等の通知手段により、登録し
たキーワードを含む映像の出現したことが視聴者に通知
される。したがって、視聴者は、ビープ音やランプ点灯
による通知にさえ注意していれば、番組を常時視聴して
いる必要はなくなり、別の作業に従事することができ
る。このため、時間の効率的な利用と労力の節減を図る
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0012】図1は、ビープ音により視聴者へ通知する
場合の本発明の一実施例の構成を示すブロック図であっ
て、1はテレビジョン信号、2はチューナ、3は復調・
増幅部、4はA/D変換部、5は画像メモリ、6は文字
切出部、7は文字認識部、8はキーワード照合部、9は
キーワード入力部、10はキーワード記憶部、11はビ
ープ音生成部、12は音声出力部、13はスピーカ、1
4は映像表示部、15はCRTである。図1において、
1点鎖線で囲んだ4〜11の構成部分が本発明で追加し
た部分である。
【0013】テレビアンテナ等により受信されたテレビ
ジョン信号1は、チューナ2、復調・増幅部3を経るこ
とにより検波・増幅されて音声信号と映像信号に分割さ
れる。音声信号は音声出力部2を経てスピーカ13で出
力される。映像信号は二つに分割され、一方は映像表示
部14を経てCRT15に表示され、もう一方は、A/
D変換部4によりフレーム毎にディジタル化され、画像
メモリ5に格納される。
【0014】文字切出部6は、画像メモリ5に所定の数
のフレームが格納されると、フレーム画像を読み出し、
フレーム内の文字パタンを切り出す。文字認識部7は、
切り出された1文字分の文字パタンを、予め認識対象カ
テゴリ別に用意されている標準的なテンプレートパタン
との間で類似度計算を行い、最も高い類似度のカテゴリ
の文字コードを認識結果として出力する。
【0015】キーワード照合部8は、予め視聴者がキー
ワード入力部9を用いて入力したキーワードをキーワー
ド記憶部10から一つずつ読み出して認識結果文字コー
ド列の中に含まれているか否かをチェックし、キーワー
ドが認識結果文字コード列の中に含まれている場合に
は、ON(オン)信号を出力する。キーワード入力部9
は、キーボードとカナ漢字変換ソフトウェアの組合せ、
あるいはタブレットとペン入力ソフトウェアの組合せ等
で構成する。また、市販のノート型パソコンや携帯情報
端末で代用してもよい。
【0016】ビープ音生成部11は、キーワード照合部
8からON信号を受け取るとビープ音を生成してスピー
カ13より出力し、登録したキーワードを含む画面が現
れたことを視聴者に通知する。ビープ音を出力するスピ
ーカとしては、テレビ音声信号出力用のスピーカ13と
は別に用意してもよい。この場合は、テレビ音声を小音
量あるいは無音にした状態でのテレビ映像監視が可能で
ある。また、ビープ音に代えてランプ等を点灯あるいは
点滅させても良い。この場合は、聴覚障害者や騒音中で
音が聞き取れない場合等に有効である。
【0017】このように構成した実施例の動作および作
用を説明する。図2は、図1に示した映像監視機能付き
テレビ受像機の動作を示すフローチャートである。
【0018】まず、ステップ100において所望の映像
情報に関係のあるキーワードを任意の個数分登録する。
次にステップ101において、1フレーム分のアナログ
画像信号を取り込み、ステップ102においてアナログ
画像信号をデジタル化したのち、ステップ103におい
てデジタル化されたフレーム画像を画像メモリへ格納す
る。ステップ101から103の処理は、画像メモリに
格納されたフレーム画像数が所定の数、例えば2秒分の
フレーム数に達するまで実行する。
【0019】所定のフレーム数に達したら(ステップ1
04)、ステップ105で画像メモリに格納されたフレ
ーム画像を読み出し、ステップ106でフレーム画像中
の文字パタン部分を一つずつ切り出して、ステップ10
7で文字パタンの認識を行い、文字コードを出力する。
【0020】テレビ映像中の文字パタンは、人間の文字
認識速度を考慮して、少なくとも2秒以上は、一定の色
と濃度(テロップの場合通常白色)で同一場所に静止し
ている場合が多い。そこで、ステップ106の文字切り
出しにおいては、一定時間内の全フレーム画像に共通し
て同一の色と濃度を持つ画素を文字パタン構成画素の候
補として抽出する。さらに、テレビ映像中の文字パタン
は、20×20画素程度の大きさで、一定のピッチで横
に並んでいることが多いことを用いて1文字分の文字パ
タンを切り出す。
【0021】ステップ107の文字認識処理において
は、切り出された文字パタンと、予め作成されている各
カテゴリの標準的なテンプレートパタンとの間の類似度
計算を行い、最も高い類似度のカテゴリの文字コードを
認識結果として出力する。
【0022】類似度としては、種々のものが提案されて
いる。例えば、単純類似度と呼ばれる類似度Sjは、入
力文字パタンX; X=(x1,x2,…,xNt ………(1) と、カテゴリjの標準テンプレートパタンMj; Mj=(m1,m2,…,mNt ………(2) を用いて、次式で与えられる。
【0023】 Sj(X,Mj)=X・Mj/(‖X‖‖Mj‖) ………(3) ここで、xn=(n=1,2,…,N)、mn(n=1,
2,…N)は、それぞれ、入力文字パタンと標準テンプ
レートパタンのn番目の画素の濃度値、tは転置、・は
内積、‖‖はノルムを表す。
【0024】本実施例においては、テレビ画面中の文字
パタンであることを考慮し、雑音耐性の強化された補完
類似度と呼ばれる類似度Rj H; Rj H=Sj(X,Mj)Sj(Xc,Mj c)−Sj(Xc,Mj)Sj(X,Mj c) ={X・Mj/(‖X‖‖Mj‖)}{Xc・Mj c/(‖Xc‖‖Mj c‖)} −{Xc・Mj/(‖Xc‖‖Mj‖)}{X・Mj c/(‖X‖‖Mj c‖)} ………(4) を使用する(1994年2月電子情報通信学会パタン認
識理解研究会PRU93−103、pp.25−32参
照)。ここで、Xc,Mj cは、最大濃度値をDmaxとし
て、それぞれ、Xの各成分xnをDmax−xnで、Mjの各
成分mnをDmax−mnで置き換えたものである。すなわ
ち、 Xc=(Dmax−x1,Dmax−x2,…,Dmax−xNt …(5) Mj c=(Dmax−m1,Dmax−m2,…,Dmax−mNt …(6) 式(4)中、Sj(Xc,Mj c)、Sj(X,Mj c)が雑
音や潰れに、Sj(Xc,Mj)が掠れに対する耐性を強
化する補正項である。なお、本実施例では式(4)で与
えられる類似度を用いたが、雑音耐性の強化された類似
度であれば他のものであってもよい。
【0025】ステップ107において、1フレーム画像
分の認識結果文字コード列が得られたら、ステップ10
8において、ステップ100で登録されたキーワードを
一つずつ読み出し、ステップ109で認識結果文字コー
ド列がキーワードを含むか否かをチェックする。なお、
認識結果文字コード列には、通常誤ったコードや認識不
能コードも含まれる。そこで、認識結果文字コード列と
キーワードとの間の合致文字数に閾値を設け、閾値以上
の文字が合致した場合には、文字コード列中にキーワー
ドが含まれると判定するようにする。
【0026】ステップ109において、認識結果文字コ
ード列にキーワードが含まれていないと判定された場合
には、次のキーワードが存在するかを調べ(ステップ1
10)、次のキーワードが存在する場合にはステップ1
08へ戻って次のキーワードについてのチェックを繰り
返す。次のキーワードが存在しない場合には、ステップ
101に戻り、アナログ画像信号の取込みからキーワー
ドのチェックまでを繰り返す。
【0027】ステップ109において、認識結果文字コ
ード列にキーワードが含まれていると判定された場合に
は、ステップ111でビープ音を発生したのち、ステッ
プ112で映像監視を継続するか否かを視聴者に問い合
わせる。継続しない場合には処理を終了する。映像監視
を継続する場合には、さらにステップ113でキーワー
ドを変更するか否かを問い合わせ、変更しない場合には
ステップ101へ、変更する場合はステップ100へ戻
って以後の処理を繰り返す。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テレビ受像機がテレビ映像信号中に視聴者の登録したキ
ーワードが出現しないかを自動監視し、出現した場合に
は、ビープ音、ランプ音等の通知手段により視聴者に通
知することができる。そのため、視聴者は、テレビ番組
を常時視聴している必要はなくなり、時間の効率的な利
用と労力の節減が実現できるという効果が得られる。
【0029】上記において、所定フレーム数のテレビ映
像信号中から文字パタンを切り出し、画像劣化に対して
補正した類似度を用いて文字認識を行う場合には、テレ
ビ映像信号中の文字パタンを容易かつ確実に認識するこ
とができ、上記の映像の自動監視が容易に実現できる。
【0030】また、上記において文字認識結果の文字コ
ード列とキーワードの合致文字数が閾値以上のときに映
像信号中にキーワードが出現したとして通知する場合に
は、視聴者の所望する映像情報を確実に通知することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図
【図2】図1の映像監視機能付きテレビ受像機の動作を
示すフローチャート
【符号の説明】
1…テレビジョン信号 2…チューナ 3…復調・増幅部 4…A/D変換部 5…画像メモリ 6…文字切出部 7…文字認識部 8…キーワード照合部 9…キーワード入力部 10…キーワード記憶部 11…ビープ音生成部 12…音声出力部 13…スピーカ 14…映像表示部 15…CRT 100〜113…動作フローにおけるステップ等を示す
符号
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−327542(JP,A) 特開 平4−34671(JP,A) 特開 平5−130575(JP,A) 特開 平6−70252(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/38 - 5/46 G06K 9/00 - 9/03 G06K 9/46 - 9/52 G06K 9/62 - 9/82

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレビ映像信号をフレーム毎のディジタル
    画像データに変換して画像メモリに格納する手段、 所定のフレーム数毎に上記画像メモリ内のフレーム画像
    データを取り出し、色及び濃度が同一の画素部分を画像
    中に含まれる文字パタンとして1文字分ずつ切り出す手
    段、 及び、上記文字パタンとカテゴリ毎の標準的テンプレー
    トパタンとの間の類似度を用いて上記文字パタンを認識
    する手段からなり、 上記認識により文字コード列を出力する文字情報認識手
    段と、 キーワードを1個または複数個登録するキーワード登録
    手段と、 上記キーワード登録手段により予め登録済みのキーワー
    ドと上記文字情報認識手段により得られる文字コード列
    とを照合し該文字コード列の中に上記キーワードが含ま
    れるか否かを判断するキーワード照合手段と、 上記キーワード照合手段の照合により上記文字コード列
    の中に上記キーワードが含まれる場合に視聴者へ通知す
    る手段と、 を備えることを特徴とする映像監視機能付きテレビ受像
    機。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の映像監視機能付きテレ
    ビ受像機において、上記文字パタンを認識する手段に用
    いる上記文字パタンとカテゴリ毎の標準的テンプレート
    パタンとの間の類似度は、 掠れの画像劣化に対する補正項と、雑音と潰れの画像劣
    化に対する補正項とを含む類似度であることを特徴とす
    る映像監視機能付きテレビ受像機。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の映像監
    視機能付きテレビ受像機において、上記キーワード照合
    手段は、 上記文字コード列と上記キーワードとの間の合致文字数
    に閾値を設定する手段と、 上記閾値以上の文字が合致した場合には上記文字コード
    列中に上記キーワードが含まれると判定する手段と、 を備えることを特徴とする映像監視機能付きテレビ受像
    機。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項
    記載の映像監視機能付きテレビ受像機において、 上記通知手段として、ビープ音の発生手段を用いること
    を特徴とする映像監視機能付きテレビ受像機。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2または請求項
    記載の映像監視機能付きテレビ受像機において、 上記通知手段として、ランプの点灯または点滅による表
    示手段を用いることを特徴とする映像監視機能付きテレ
    ビ受像機。
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