JP3273030B2 - 粘性液体の塗布装置 - Google Patents

粘性液体の塗布装置

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JP3273030B2
JP3273030B2 JP35265998A JP35265998A JP3273030B2 JP 3273030 B2 JP3273030 B2 JP 3273030B2 JP 35265998 A JP35265998 A JP 35265998A JP 35265998 A JP35265998 A JP 35265998A JP 3273030 B2 JP3273030 B2 JP 3273030B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布面積が比較的
広い塗布対象物の塗布面に少ない粘性液体で、薄く、か
つ、均一な塗膜を形成できる粘性液体の塗布装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LCD用カラーフィルタ、カラー
イメージセンサ等に使用する比較的大サイズ(150×
150mm以上)の角型基板等に、水溶性感光性樹脂
や、顔料分散感光性樹脂等の感光性樹脂膜を形成する方
法として、遠心力により基板平面上の全面にわたって感
光性樹脂を分散させるスピンコート法やロールにより感
光性樹脂を転写するロールコート法が知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図29〜図31、図3
2〜図34は、従来のスピンコート法およびロールコー
ト法の問題点を説明するための図である。従来のスピン
コート法により、比較的大サイズ(300×320×
1.1t mm)の基板に、膜厚1.0μm±3%で感光
性樹脂膜を形成した例について説明する(図29)。
【0004】図30は、格子上に膜厚を測定した結果を
示したグラフであり、図31は、基点A−B間を連続的
に膜厚測定したグラフである。これらのグラフからわか
るように、スピンコート法では、基板をスピンチャック
で吸着するので、吸着部の基板がたわむことにより、吸
着箇所で塗布厚が大きくなり、チャックムラ(a)が発
生する。チャックムラ(a)は、大サイズの基板に複数
の小サイズのカラーフィルタ等を多面付けして形成した
後、これを切断分離して使用する場合には、カラーフィ
ルタの品質に大きな影響を及ぼさないが、大サイズ基板
に画面サイズが10〜14インチ大の大形LCD用カラ
ーフィルタを形成する場合には、画面の輝度ムラ・濃度
ムラの原因となり、これを回避するのが困難である。
【0005】また、基板の周辺部に感光性樹脂が盛り上
がったフリンジ(b)ができ、露光時に密着性が悪くな
るという問題があった。さらに、滴下ノズルで基板に感
光性樹脂を滴下した場合に、その部分の膜厚が厚くな
る、いわゆる滴下むらが発生することがあった。さらに
また、溶剤系感光性樹脂(OFPR−800)の場合に
は10〜15g/s(シート)の感光性樹脂を消費し、
水溶性感光性樹脂の場合には、形成する色によって異な
るが、80〜120g/sの感光性樹脂を消費する。こ
のうち、基板に塗布される感光性樹脂は、滴下した感光
性樹脂の2〜3%であり、高価な感光性樹脂を有効に利
用できず、材料コストが高くなるという問題があった。
【0006】一方、従来のロールコート法で、同サイズ
の基板に膜厚1.0μm±10%で感光性樹脂膜を形成
する場合に(図32)、前述した溶剤系の感光性樹脂を
塗布すると、5g/sとスピンコート法に比較して、感
光性樹脂の塗布量は少なくて済む。しかし、ロールの塗
布方向(矢印E)に、スジ状ムラ(c)が発生する。図
33は、格子上に膜厚を測定した結果を示したグラフで
あり、図34は基点C−D間を連続的に膜厚測定したグ
ラフであり、これらのグラフからスジ状ムラ(c)が認
められる。このスジ状ムラ(c)は、感光性樹脂の種類
の関係なく発生する。このため、基板平面上に形成され
た塗膜の厚さのバラツキが±10%以上になってしま
い、高画質ディスプレイ用のフィルタには使用できな
い。
【0007】特開昭63−246820号には、「平板
状物体上に感光性樹脂を塗布する方法において、はじめ
に、ロールコーターで上記平板状物体上に上記感光性樹
脂を塗布し、引きつづき上記平板状物体を所定の回転数
で回転させることによって、上記感光性樹脂を塗布す
る」方法が開示されている。
【0008】また、特開昭63−313159号には、
「レジストを塗布する転写ローラを有するレジスト塗布
部と、上記転写ローラに対峙して設けられ、基板を水平
に保持し、かつ、回転自在になる保持装置と、この保持
装置と上記レジスト塗布部とを相対的に移動して、上記
転写ローラを上記基板の塗布面に移動させる移動手段
と、上記塗布された基板を保持した上記保持装置を回転
させる回転装置とを備えた」装置が開示されている。
【0009】前記方法、前記装置は、いずれもスピンコ
ート法を行う前にロールコート法により感光性樹脂を塗
布することを要旨としているが、前述したようにロール
コート法で発生するスジ状ムラは、ロールコート時に固
定されてしまい、その後にスピンコートを行っても平滑
化することはできない。これは、どのような感光性樹脂
を、どのような厚さに塗布しても同じである。特に粘性
が低く、基板に対してぬれ性の悪い水溶性感光性樹脂で
は、ロールコート法を含む方法では塗布することができ
ない。
【0010】本発明の目的は、前述の各問題点を解決し
て、粘性液体の塗布量を少なくでき、しかも薄くかつ、
均一な塗膜を形成できる粘性液体の塗布装置を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明による顔料分散感光性樹脂の塗布装置は、塗
布対象物の塗布面への顔料分散感光性樹脂の塗布方向と
直交する方向に直線状部材を顔料分散感光性樹脂を介し
て配置し、前記直線状部材を使用して前記顔料分散感光
性樹脂を引き延ばして前記塗布対象物の塗布面の一部ま
たは全面に前記顔料分散感光性樹脂を塗布する塗布機構
から構成された第1塗布部と、該第1塗布部で塗布され
た顔料分散感光性樹脂を遠心力により塗布対象物の被塗
布面の全面に均一に分散させる第2塗布部とからなり、
第1塗布部における塗布対象物の塗布面と直線状部材と
の間隔を所定の間隔に設定する機構を設けた顔料分散感
光性樹脂の塗布装置において、第1塗布部における直線
状部材を洗浄する洗浄部を設けたことを特徴とする。
【0012】上記の洗浄部が、洗浄槽と洗浄ブラシと拭
き取りローラより構成されることを特徴とする。
【0013】上記の洗浄部が、洗浄液を給水する給水管
と洗浄後の排水を行なう排水管とを配設した洗浄槽より
構成されることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、実施例
につき、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明によ
る粘性液体の塗布方法の実施例を示したブロック図であ
る。本発明による粘性液体の塗布方法は、スキージ塗布
工程10とスピン塗布工程12とから構成されている。
スキージ塗布工程10は、塗布対象物の被塗布面の端部
に粘性液体を滴下し、その被塗布面の一部または全面に
前記滴下された粘性液体を所定の厚さに引き延ばす工程
である。この工程で、粘性液体を予め塗布面にスキージ
によって引き延ばすことにより、後工程での粘性液体の
塗布量を減少させても均一に塗布することができる。
【0015】粘性液体としては、10〜100cps程
度の粘度の液体であればよく、溶剤系感光性樹脂、水溶
性感光樹脂、またはこれらの感光性樹脂に顔料等の着色
材を分散させた感光性樹脂などの感光性樹脂や、各種の
接着剤、保護膜を形成するための樹脂、インキなどを対
象にすることができる。
【0016】この工程で塗布される層の厚さは、30μ
m〜200μm程度が好ましく、塗布面の全面に塗布し
てもよいし、塗布面の中心部から80〜90%程度の範
囲だけ塗布するようにしてもよい。
【0017】スキージ塗布工程10を施すことにより、
塗布面の有効部分に粘性液体を滴下しないので、滴下ム
ラが発生しない。また、塗布面の有効部分内の凹凸に対
して、強制的に平坦化できるので、従来の塗布方法に特
有な凹部にそった粘性液体の流れが発生しない。
【0018】スピン塗布工程12は、スキージ塗布工程
10で引き伸ばした粘性液体を遠心力により前記塗布対
象物の被塗布面の全面に均一に分散させる工程である。
この工程では、予め粘性液体が塗布されているので、粘
性液体の飛散量が大幅に減少し、粘性液体の跳ね返りが
なくなり、突起不良などが減少する。
【0019】図2は本発明による粘性液体の塗布装置の
第1の実施例を示した斜視図である。第1の実施例の塗
布装置は、スキージ塗布部14とスピン塗布部28に大
きく分けられる。スキージ塗布部14には、載置台16
と塗布ノズル18とスキージ22とスキージ洗浄槽26
等とから構成されている。載置台16は自動搬送されて
きた塗布対象物(以下、基板という)34を載置して固
定する台である。塗布ノズル18は、載置台16の左側
に設けられている。塗布ノズル18は、感光性樹脂36
を滴下するノズルであり、DCモータ等により移動する
移動台20によりy方向に一定速度で移動することがで
きる。
【0020】スキージ22は、載置台16の前後方向に
設けられている。このスキージ22は、載置台16の前
側に設けられたDCモータ等により移動する移動台24
により、x方向に一定速度で移動できる。また、スキー
ジ22と基板34の間隔を任意に調節できるように、z
方向にも移動することができる。
【0021】スキージ洗浄槽26は、載置台16の右側
に設けられている。スキージ洗浄槽26は、1回の操作
が終了するごとに、スキージ22を洗浄剤で洗浄したの
ち乾燥処理する槽である。
【0022】スピン塗布部28は、スピンチャック30
とスピンカップ32等とから構成されている。スピンチ
ャック30は基板34を吸着保持するとともに、高速回
転する部分である。スピンチャック30は、外周部真空
吸着方式を採用しているので、有効画素内でのチャック
ムラを防止することができる。スピンカップ32はスピ
ンチャック30が回転したときに飛散した感光性樹脂3
6を収容する形状の容器である。
【0023】次に、この実施例の粘性液体の塗布装置の
動作を具体的な製造例を挙げながら、さらに詳しく説明
する。基板34として、300×320×1.1t mm
のサイズのものを用い、感光性樹脂36として顔料分散
感光性樹脂を1.3μmに塗布する例で説明する。
【0024】基板34が載置台16上に搬送されてくる
と、塗布ノズル18がその基板34の端面と平行に移動
しながら、感光性樹脂36を10〜25g滴下する。つ
ぎに、スキージ22と、基板34の間隔を200μmに
設定して、5cm/secの速度で移動して、基板34
上に滴下された感光性樹脂36を全面に引き延ばす。
【0025】スキージ塗布部14で感光性樹脂36が塗
布された基板34は、図示しない自動搬送装置によりス
ピン塗布部28に搬送される。この間に、スキージ22
はスキージ洗浄槽26で洗浄して乾燥される。スピン塗
布部28に搬送された基板34は、スピンチャック30
に吸着されたのち、1900RPMで、2〜3秒間だけ
回転する。この結果、基板34の有効画素内で平均1.
3μm±2%の感光性樹脂膜が得られた。
【0026】図3、図4は本発明による粘性液体の塗布
装置の第2の実施例を示した図、図5は同第2の実施装
置の動作シーケンスを説明するための線図である。第2
の実施例の塗布装置はスキージ塗布部とスピン塗布部を
一体にしたものである。これは図2の実施例の装置で
は、スキージ塗布部からスピン塗布部への自動搬送に時
間がかかり、感光性樹脂の種類によっては、乾燥、変質
などにより使用できない場合があるからである。
【0027】図2の装置に使用できる感光性樹脂として
は、水溶性感光性樹脂(ゼラチン、カゼイン等)、顔料
分散した前記水溶性感光性樹脂、PVA(ポリビニルア
ルコール)水溶液、アクリル主成分のJDS(日本合成
ゴム製)、アクリル主成分のCFP(チッソ製)等が挙
げられ、第3の装置に使用できる感光性樹脂としては、
JSR−703(日本合成ゴム製)、OMR−85、O
MR−83(東京応化製)、OFPR−800、OFP
R−2(東京応化製)、PVA水溶液、アクリル主成分
のJDS(日本合成ゴム製)、アクリル主成分のCFP
(チッソ製)等が挙げられる。
【0028】スピンカップ52内には、スピンチャック
48が上下方向に移動できるように設けられており、ス
ピンチャック48の上昇端の位置に塗布ノズル38およ
びスキージ42が配置されている。
【0029】次に、この実施例の塗布装置の細部の構造
と、その動作を図5に示した動作シーケンスに従って、
さらに詳しく説明する。基板56として、300×32
0×1.1t mmのガラスを用い、感光性樹脂58とし
て顔料分散感光性樹脂を1.3μmの厚さに塗布する例
で説明する。
【0030】まず、スピンチャック48が上昇した状態
にする(図5(d))。滴下ノズル38の移動台40が
移動しながら(図5(a):t1 〜t4 )、滴下ノズル
38から感光性樹脂58を基板56の端面に沿って滴下
する(図5(b):t2 〜t3 )。次に、スキージ42
を一定速度(5cm/sec)で移動させ、基板56上
の感光性樹脂58を全面に引き延ばす(図5(c):t
5 〜t8 )。この時、スキージ42と基板56の間隔を
200μmに設定してある。
【0031】スキージ42で塗布したのち、スピンチャ
ック5をスピンカップ6内に下降させたのち(図5
(d):t9 〜t10)、スピンモータ50を1900R
PMで高速回転し(図5(f):t18〜t19)、その後
に500RPMで中速回転する(図5(f):t20〜t
21)。このように、加速時間が1秒以下(t17〜t18
であるショートスピン方式を採用しているので、基板外
周部の10mm以内ではフリンジが発生することはな
い。
【0032】この間に、排気ファン54が回転し、チャ
ックカップ52内を排気している(図5(e):t13
16)。このように、スプレッド時より排気するととも
に、アッパフードの直径を大きくした(φ10cmから
φ30cmにした)ので、気流が基板表面を滑り、膜厚
段差が生じなくなった。また、スキージ42は、スキー
ジ洗浄槽46内で洗浄、乾燥される(図5(h):t27
〜t30)。
【0033】感光性樹脂58が均一に塗布された基板5
6は、図示しない搬送アームによりスピンカップ52内
から搬出される(図5(g):t23〜t26)。この結
果、基板56の有効画素内に、平均1.3μm±2.0
%の感光性樹脂膜が得られた。このように、本発明では
感光性樹脂の利用効率(従来比1/4〜1/5減)が高
く、基板平面に形成された膜厚のバラツキを±2%程度
におさえることができる。
【0034】図6〜図15は、本発明による粘性液体の
塗布装置の第3の実施例を示した図であって、図6は主
要部の平面図、図7は図6VII −VII 断面図、図8は図
6VIII−VIII断面図、図9はスピンチャックの一部を示
した平面図、図10は図9の側断面図、図11は塗布ノ
ズルを示した図、図12はスキージを示した図、図13
は前記スキージの部分拡大図、図14は前記スキージの
変形例を示した部分拡大図、図15はスキージ洗浄槽を
示した平面図、図16は前記スキージ洗浄槽の側断面図
である。
【0035】第3の実施例の塗布装置は、第2の実施例
の装置と同様に、スキージ塗布部とスピン塗布部を一体
化したものであるが、細部の構造に改良を加えたもので
ある。この塗布装置は、基本的には基板74をバキュー
ムにより固定するとともに、スピン回転を与えるスピン
チャック60と、感光性樹脂80を基板の端部に滴下さ
せる塗布ノズル60と、滴下された感光性樹脂80を基
板の全面に引き伸ばすスキージ90と感光性樹脂80が
付着したスキージ90の洗浄を行うスキージ洗浄部12
4と、塗布プロセスによりスピンチャック60の外周や
スピンナカップ62回りに付着した感光性樹脂80を落
とすチャック洗浄ノズル140と、142等とから構成
されている。
【0036】スピンチャック60は図7、図8に示すよ
うに、スピンナカップ62の中に設けられている。この
スピンチャック60は、図9、図10に示すようにモー
タ軸64とチャック受66と、チャック下部68と、チ
ャック中部70と、チャック上部72等とから構成され
ている。なお、図9、図10はスピンチャック60のほ
ぼ1/4の部分を示しており、さらに左右方向の中間部
分を省略してある。モータ軸64には、大径の通路64
aと小径の通路64bが設けられている。チャック受6
6は、円筒部66aの上に円板部66bが設けられ、さ
らにその上に円板上の凸部66cが設けられた形状をし
ており、円筒部66aの内壁がモータ軸64の上端に挿
入されている。このチャック受66は、モータ軸64の
通路64aに接続される通路66dと、通路64bに接
続される通路66eと、通路66eに連通する環状の通
路66fと、通路66fに連通する4つの放射状の通路
66gとを有している。チャック下部68は、正方形の
底板68aの外周に、側壁68bが設けられた形状をし
ており、中心部に設けられた結合孔68cがチャック受
66の円板部66bと結合している。チャック中部70
は、正方形の板70aの中心部に設けられた結合孔70
bがチャック受け66の凸部66cに結合し、その板7
0aがチャック下部68内に間隙をもって挿入されてい
る。チャック中部70は、上面の外周縁に凸部70c
と、上面の中心部を通る十字の溝70dを有している。
チャック上部72は、チャック中部70の中に載置され
ている。基板74は、チャック中部70の外周縁の凸部
70cにより支持される。
【0037】モータ軸64の通路64aは、図示しない
三方弁に接続されており、空気圧源からの圧縮エアまた
は真空ポンプからのバキュームが選択的に供給される。
通路64aは、チャック受66の流路66d、チャック
中部70の溝70d、チャック中部70の凸部70cと
チャック上部72の間隙に、連通しており、感光性樹脂
塗布時にはバキュームによって基板74が吸着され、ス
ピンチャック70、スピナカップ72の洗浄時には圧縮
エアが供給されることによって洗浄液に侵入を防いでい
る。モータ軸64の通路64bは、空気圧源からの圧縮
エアが供給される。通路64bは、チャック受66の通
路66e、通路66f、通路66g、チャック下部68
とチャック中部70との間隙に連通しており、感光性樹
脂塗布時に圧縮エアによって感光性樹脂の侵入を防いで
いる。
【0038】塗布ノズル76は、図6、図11に示すよ
うに、案内棒78に沿って任意の速度で移動でき、基板
74の端部に感光性樹脂80を滴下する。この実施例で
は、塗布ノズル76の移動速度は100mm/sec前
後に設定してある。
【0039】センサ82、84、86、88は塗布ノズ
ル76の外側に設けられており、非接触で塗布ノズル7
6を検出する。センサ82とセンサ84の出力はタイマ
で遅延させることにより、感光性樹脂80の吐出の開始
と終了のタイミングを決定する信号として使用してい
る。また、塗布ノズル76の移動速度は、センサ82、
84の間、センサ84、86の間およびセンサ86、8
8の間で変化できるようになっている。
【0040】スキージ90は基板74の端部に滴下され
た感光性樹脂80を基板74の全面に引き伸ばすための
ものであり、図6の示すように案内棒92、94に沿っ
て移動することができる。
【0041】この実施例のスキージ90は基板74の厚
みにバラツキがあっても、ギャップ量の再現性を維持す
るように工夫されている。スキージ90は、図12、図
13に示すように円柱状のスキージ部96の両端にスキ
ージ部96の半径よりも所定のギャップ量δに相当する
だけ半径が大きく、摩耗を防止するためにテフロン加工
された案内部98が設けられている。スキージ90は案
内部98が基板74の両端に直接接触して移動するの
で、スキージ部96と基板74の間に所定のギャップ量
δを持たせることができる。
【0042】基板74の両端に加わるスキージ90の重
量が重いと、基板74が撓んで、ギャップ量が変動する
可能性がある。このため、以下のような構造にしてあ
る。図13に詳しく示したように、スキージ90の案内
部98のさらに外側には軸100が設けられている。案
内棒94上に移動する受け部102には支持棒104が
設けられており、その支持棒104にアーム106が設
けられている。このアーム106には矢印方向のあそび
をもたせるための長孔106aが設けられており、その
長孔106aに軸100が挿入されている。このため、
基板74の両端に加わる重量は、スキージ部96、案内
部98、軸100だけになり、基板74が撓んでギャッ
プ量δが変動することはなくなる。
【0043】また、スキージ90は、同様な目的で、図
14に示すような構造とすることができる。スキージ部
108に設けられた案内部110の両側に軸112を設
け、さらにアーム114を介して、クランク状に軸11
6を設ける。この軸116は、アーム118で支持され
ており、軸116の他端にはスキージ部108と釣り合
うようにアーム120を介して重り122が設けられて
いる。
【0044】スキージ洗浄部124は、図6、図15、
図16に示すようにスピンナカップ62を隔てた塗布ノ
ズル76の反対側に配置されている。洗浄槽126には
給水管126aから洗浄液128が給水され、排水管1
26bから排水される。洗浄槽126内にはナイロン製
の洗浄ブラシ130が回転できるように配置されてい
る。洗浄槽126の斜め上側にはローラユニットが配置
されている。このローラユニットは絞りローラ132と
拭き取りローラ134を枠136で連結して絞りローラ
132の軸を中心にして、拭き取りローラ134が回転
できるようにしたものである。洗浄槽126や絞りロー
ラ132、拭き取りローラ134等はさらに外ケース1
38で覆われており、洗浄槽126からオーバフローし
た洗浄液128は排水管138aから排水される。
【0045】スキージ90はスキージ塗布を終了したの
ち、洗浄槽126の位置に移動する。スキージ部96が
洗浄槽126の上部に移動すると、洗浄ブラシ130に
より感光性樹脂80が付着したスキージ部96の洗浄を
行う。次にスキージ部96が上昇し、拭き取りローラ1
34が90度回転して、スキージ部96の表面を拭き取
る。また、拭き取りローラ134に含まれた洗浄液は、
絞りローラ132により絞りながら、拭き取られる。こ
の間に洗浄槽126内を排水し、給水弁により洗浄液の
入れ換えを行う。
【0046】チャック洗浄ノズル140、142は図
6、図8に示すようにスピンナカップ62内の塗布ノズ
ル76側に設けられている。これらのチャック洗浄ノズ
ル140、142はスピンチャック60上に洗浄液(例
えば、純水)を吐出し、それと同時にスピンチャック6
0が回転して、その遠心力によりスピンチャック60の
外周とスピンナカップ62の回りに付着した感光性樹脂
を除去するようにして洗浄が行われる。
【0047】タクト144、146は図6、図8に示す
ようにスピンナカップ62内のスピンチャック60への
基板74の搬入、搬出を行うためのものであり、この実
施例ではスピンナカップ62の両側に第1タクト144
A、146Aと第2タクト144B、146Bを配置し
て、搬入と搬出を交互におこなって効率化を図ってい
る。
【0048】図17、図18は本発明による粘性液体の
塗布装置の第3の実施例の特性を説明するための図であ
って図17は基板・スキージ間ギャップ量と感光性樹脂
最小滴下量の関係を示した図、図18はスキージ送り速
度と感光性樹脂最小滴下量を関係を示した図である。
【0049】感光性樹脂の有効利用率を上げるために
は、基板の全面に均一に塗布することができる感光性樹
脂の最小滴下量を見出すことが必要である。基板のサイ
ズが300×320×1.1t mmであって、素ガラス
を用いた場合(実線)と、素ガラスの表面にコントラス
トを向上させる遮光槽であるクロムパターンを付けた場
合(1点鎖線)について、顔料分散水溶性感光樹脂(B
LUE)を塗布することにより、以下のようなテストを
行った。
【0050】スキージの送り速度を一定(73mm/s
ec)にして、基板とスキージ間のギャップ量を0.1
0mm、0.15mm、0.20mmとしたときに、必
要な感光性樹脂の最小滴下量を測定し、図17のような
結果が得られた。この実施例では、この結果を利用して
感光性樹脂の滴下量を基板とスキージ間のギャップ量を
もとにして決定することにした。
【0051】次に、基板とスキージ間のギャップ量を
0.10mm、0.15mm、0.20mmにした場合
に、スキージの速度を変化させて、感光性樹脂の最小滴
下量を測定した。図18に示すようにスキージの送り速
度を下げれば感光性樹脂の最小滴下量が少なくなり、し
かもギャップ量が大きいほど顕著であることがわかる。
また、各ギャップ量において、40mm/sec以上の
送り速度では、スキージの送り速度にかかわらず略一定
の滴下量で安定的に塗布が行えることがわかる。この実
施例の塗布装置では、スキージの送り速度はスループッ
ト(量産性)と塗布の安定性を考慮して約60mm/s
ecに設定した。
【0052】図19は本発明による粘性液体の塗布装置
の第3の実施例の塗布プロセスを説明するための工程図
である。図20、図21は、図19のそれぞれ左半分、
右半分の拡大図であり、以下、図19を使用して説明す
る。なお、この工程図はセンサ出力時のタイミングで考
えており、図中の白抜きの矢印は移動中であることを示
している。
【0053】第1タクト144A、146Aは中間位置
から洗チャンバ位置に移動して(図19(a):t1
2 )、図8に示すアーム上限位置からアーム下限位置
に移動し(図19(a):t3 〜t4 )、アームを閉じ
ることにより、(図19(a):t5 〜t6 )、洗チャ
ンバ内の基板74をつかむ。次に、アームが下限位置か
ら上限位置に移動し(図19(a):t7 〜t8 )、洗
チャンバ位置からコータチャンバ位置に移動し(図19
(a):t9 〜t10)、アームが上限位置から下限位置
に移動して(図19(a):t11〜t12)、アームを開
き(図19(a):t13〜t14)、スピンチャック60
上に基板74を載置する。さらに、アームが下限位置か
ら上限位置に移動し(図19(a):t15〜t16)、コ
ータチャンバ位置から中間位置に移動して待機する(図
19(a):t17〜t18)。
【0054】塗布ノズル76は第1タクト144A、1
46Aが洗チャンバ位置からコータチャンバ位置に移動
したタイミング(図19(a):t10)に同期して、所
定の時間だけ感光性樹脂の吐き出しを行う(図19
(c):t19〜t20)。次に、アームが下限位置から上
限位置に移動したタイミング(図19(a):t16)に
同期して、図6に示す原点位置から終点位置まで移動す
る(図19(c):t21〜t22)このとき、所定の時間
だけ感光性樹脂の吐き出しをおこなう(図19(c):
23〜t24)。こののち、終点位置から原点位置に復帰
する(図19(c):t25〜t26)。
【0055】スキージ90は、塗布ノズル76の位置を
検出するセンサからの出力により、図6に示した原点位
置から終了位置まで移動する(図19(d):t27〜t
28)。このとき、スキージ90は下限位置から上限位置
に移動する(図19(d):t29〜t30)。次に、塗布
終了位置から終点に移動し(図19(d):t31
32)、上限位置から下限位置に移動する(図19
(d):t33〜t34)。
【0056】スピンモータはスキージ90が終点に移動
したタイミング(図19(d):t 32)に同期して、モ
ータロックが解除されて、フリーになる(図19
(e):t 35〜t36)。これと同時にスピンナカップ6
2が下限位置から上限位置に移動する(図19(f):
37〜t38)。スピンモータが所定のスピンプログラム
にしたがってオンオフしたのち(図19(e):t39
40)、スピンナカップ62が上限位置から下限位置に
移動する(図19(f):t43〜t44)。スピンモータ
は原点出しをしてオフする(図19(e):t45)。モ
ータはフリーの状態からロックされた状態になる(図1
9(e):t47〜t48)。
【0057】スピンモータによるスピン塗布が終了する
と、第2タクト144B、146Bは中間位置からコー
タチャンバ位置に移動して(図19(b):t49
50)、図8に示すアーム上限位置からアーム下限位置
に移動し、(図19(b):t51〜t52)、アームを閉
じることにより(図19(b):t53〜t54)、コータ
チャンバ内の基板74をつかむ。つぎに、アームが下限
位置から上限位置に移動し(図19(b):t55
56)、コータチャンバ位置から乾チャンバ位置に移動
し(図19(b):t57〜t58)、アームが上限位置か
ら下限位置に移動して(図19(b):t59〜t60)、
アームを開き(図19(b):t61〜t62)、乾チャン
バへ基板74を移す。さらにアームが下限位置から上限
位置に移動し(図19(b):t63〜t64)、乾チャン
バ位置から中間位置に移動して待機する(図19
(b):t65〜t66)。
【0058】一方、スキージ90は終点位置ではスキー
ジ洗浄槽124上に位置している。洗浄ブラシ130は
常時回転しており、スキージが上限位置から下限位置に
移動することにより(図19(d):t33〜t34)、洗
浄が開始され(図19(g):t67)、洗浄終了(図1
9(g):t68)の直前に洗浄槽126内の給水を停止
し(図19(g):t69)、排水を開始する(図19
(g):t71)。第2タクト144B、146Bが乾チ
ャンバ内に移ったタイミングで(図19(b):
58)、拭き取りローラが原点位置から終点位置に移動
する(図19(g):t 75〜t76)、常時回転している
拭き取りローラでスキージ90上の洗浄液が拭き取ら
れ、終点位置から原点位置への移動により(図19
(g):t77〜t78)、拭き取りを終了する。このの
ち、洗浄槽の排水が終了し(図19(g):t72)、給
水が開始される(図19(g):t70)。スピンナカッ
プ62から基板74が排出されたのち(図19(b):
58)、スピンナカップ62が上昇し(図19(e):
79〜t80)、スピンモータのロックがフリーになり
(図19(e):t81〜t82)、スピンプログラムに従
って、スピンモータが回転する(図19(e):t46
83〜t84)。この間に、チャック洗浄液が噴射される
(図19(h):t89〜t90)。スピンナカップ62は
下降し(図19(f):t85〜t 86)、スピンモータは
ロックされる(図19(e):t87〜t88)。
【0059】スピンチャック60のバキュームは第1タ
クト144A、146Aにより基板74がコータチャン
バに入った時点(図19(a):t10)から、第2タク
ト144B、146Bにより基板74がコータチャンバ
から出る時点(図19(b):t50)までオンされてい
る(図19(i):t91〜t92)。
【0060】スピンチャック60のエアはチャックを洗
浄時のスピンプログラムの開始の時点(図19(e):
46)に同期して所定の時間だけオンされている(図1
9(i):t93〜t94)。
【0061】スピンチャック60の外周エアは第1タク
ト144A、146Aのアームが上限位置へ移動した時
点(図19(a):t16)から、第2タクト144B、
146Bのアームが上限位置へ移動した時点(図19
(b):t50)までオンされている(図19(i):t
95〜t96)。また、チャック洗浄時のスピンプログラム
の開始の時点(図19(e):t46)に同期して所定の
時間だけオンされている(図19(i)t97〜t98)。
コータチャンバに基板74が搬入されてから、前述の工
程を終了するまでの1サイクルは80secである。
【0062】図22、図23は本発明による粘性液体の
塗布装置の第3の実施例をカラー(色分解)フィルタを
製造する場合を例にして示した工程図である。赤色、緑
色および青色の顔料を、それぞれ表1に示したような組
成割合で感光性樹脂に分散させて、赤色、緑色および青
色の着色感光性樹脂80R、80G、80Bを作製す
る。
【0063】
【表1】 (単位;重量%) 赤色感光性樹脂(80R) ピラゾロンレッド(赤色顔料) ・・・10 ポリビニルアルコール/5%スチルバゾリウムキノリウム(感光性樹脂) ・・・ 5 水 ・・・85 緑色感光性樹脂(80G) リオノールグリーン 2Y−301(緑色顔料)・・ 9 ポリビニルアルコール/5%スチルバゾリウムキノリウム(感光性樹脂) ・・・ 5 水 ・・・86 青色感光性樹脂(80B) ファストドゲンブルー ・・・ 3 ポリビニルアルコール/5%スチルバゾリウムキノリウム(感光性樹脂) ・・・ 5 水 ・・・92
【0064】基板74は、厚さ1.1mmのガラス基板
(旭ガラス製AL材)を十分に洗浄したものを用いた。
【0065】基板74の上に赤色感光性樹脂80Rを滴
下ノズル76で滴下し、(図22(a))、スキージ9
6と基板74のギャップ量G1 =0.1mmにして、ス
キージ96でスキージ塗布した(図22(b))。さら
に、スピン塗布を行って1.2μmの膜厚になるように
した(図22(c))。そののち、温度70℃で30分
間オーブン中で乾燥させ、所定のパターンのマスク15
0を密着させて、水銀ランプを用いて露光し(図22
(d))、水によるスプレ現像を1分間行い、赤色画素
を形成すべき領域に赤色のレリーフ画素を形成し、さら
に150℃で30分間加熱硬化させて、赤色画素を形成
すべき領域に赤色のレリーフ画素80rを得た(図22
(e))。
【0066】同様に、緑色感光性樹脂80Gを滴下し
(スキージ96と基板74とのギャップ量G2 を前述し
たギャップ量G1 よりも大きいギャップ量G2 =0.2
mmにして、スキージ96でスキージ塗布した(図23
(f))。さらに、スピン塗布を行って、1.2μmの
膜厚になるようにした(図23(g))。そののち、温
度70℃で30分間オーブン中で乾燥させ、所定のパタ
ーンのマスク152を密着させて、水銀ランプを用いて
露光し(図23(h))、水によるスプレ現像を1分間
行い、緑色画素を形成すべき領域に緑色のレリーフ画素
を形成し、さらに150℃で30分間加熱硬化させて、
緑色画素を形成すべき領域に緑色のレリーフ画素80g
を得た(図23(i))。
【0067】さらに、青色感光性樹脂80Bを緑色感光
性樹脂80Gと同様に、滴下したのち、前述したギャッ
プ量G1 よりも大きいギャップ量G3 =0.2mmにし
て、スキージ96でスキージ塗布し(図23(j))、
上記緑のレリーフ画像と同様に所定のパターンのマスク
にて露光して現像した後、加熱硬化して、青色画素を形
成すべき領域に青色のレリーフ画素80bを得た。
【0068】最後に、透明樹脂を2μmの膜厚に塗布し
て、150℃で30分間加熱硬化させて保護膜を形成し
て赤色のレリーフ画素80r、緑色のレリーフ画素80
g、青色のレリーフ画素80bが規則的に配置された色
分解フィルタを作製した(第23図(k))。
【0069】次に、この実施例の粘性液体の塗布装置
(スキージ塗布+スピンコート)と、従来のスピンコー
トのみの塗布装置の塗布結果を比較する。
【0070】まず、感光性樹脂の有効利用率を比較す
る。
【0071】
【表2】 本発明 スピンコート 利用率 金額 利用率 金額 赤画素 33.8% 42円 2.0% 466円 緑画素 8.8 160 2.0 445 青画素 8.8 160 3.1 522 合計 − 362 − 1433
【0072】表2からわかるように、赤画素を形成する
赤色感光性樹脂の有効利用率が33.8%と高いが、緑
画素を形成する緑色感光性樹脂、青画素を形成する青色
感光性樹脂の場合は有効利用率がともに8.8%であっ
た。この理由はLCDの製造工程上、3色の画素パター
ンをそれぞれ基板上に形成するが、最初に形成する赤画
素は、基板・スキージ間のギャップ量を0.1mmにし
て塗布できる。
【0073】しかし、2色目(緑画素)、3色目(青画
素)の感光性樹脂は、すでに1.2μmの赤画素パター
ンが形成されている基板上に感光性樹脂を塗布しなけれ
ばならないので、ギャップ量が0.1mmでスキージ塗
布したのち、スピン塗布するとムラが発生してしまう。
そこで、このムラを無くすために、ギャップ量を0.2
mmにしてスキージ塗布しなければならないからであ
る。しかし、感光性樹脂のトータルコストが約1/4に
なり、有効利用率が著しく向上していることがわかる。
【0074】図24〜図25、図26〜図27は本発明
による粘性液体の塗布装置の第3の実施例の膜厚分布特
性を従来例と比較して示した図である。図24〜図25
に示した例では、感光性樹脂はPVA−スチルバゾル基
に顔料を分散させたネガ感光性樹脂であって、粘度が4
0〜45cpsのものを用いた。基板はサイズが300
×300×1.1t mmのものを用いてテストを行っ
た。
【0075】この結果、基板の中央部での感光性樹脂の
盛り上がりは、本発明(図24)のほうが、従来例(図
25)よりも顕著に減少していることがわかる。また、
膜厚面内バラツキは、φ300mmの内接円で、従来例
では±5.5%であるのに対して本発明では±3.5%
以内に入っている。
【0076】図26〜図27に示した例では感光性樹脂
はノボラック系ポジ感光性樹脂であって、粘度が6cp
sのものを用い、基板は同様に300×300×1.1
t mmのものを用いてテストを行った。この結果、基板
の中央部での感光性樹脂の盛り上がりは、本発明(図2
6)のほうが、従来例(図27)よりも減少しているこ
とがわかる。また、膜厚面内バラツキはφ300mmの
内接円で従来では±3%以内であるのに対して、本発明
では±2%以内に入っている。
【0077】図28は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例による感光性樹脂滴下量と異物の関係
を従来例と比較して示した図である。前述と同様な条件
で、感光性樹脂を塗布した場合に、従来のスピンコート
のみの例では、30g以上の感光性樹脂が必要であり、
感光性樹脂滴下量が増加するにしたがって、異物数が増
えていることが分かる。この異物は、塗布に必要な感光
性樹脂量に比べて遙かに余分な感光性樹脂をスピンナカ
ップに持込み、その感光性樹脂が飛散することにより基
板上に再付着するものである。この実施例では、感光性
樹脂滴下量が30g以下で済み、異物数は殆ど認められ
ない。
【0078】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
ればスピン塗布する前に、予め所定の厚さに粘性液体を
スキージにより引き延ばしておくので、従来の粘性液体
の使用量に比較して大幅に減少させることができる。ま
た、膜厚のバラツキを少なく塗布面の全面にわたり薄
く、かつ、均一に塗膜を形成することができる。したが
って、高価な感光性樹脂を塗布するような場合に、材料
費の大幅なコストダウンを図ることができる。
【0079】また、本発明にれば、従来均一に塗膜を形
成することが困難であった水溶性感光性樹脂を均一に塗
布することができるので、溶剤系感光性樹脂を使用する
場合に必要な溶剤回収装置等の必要がなく、コストダウ
ンに有利である。さらに、本発明によりカラーフィルタ
を製造した場合には、輝度ムラや色の濃度ムラのない極
めて高品質なカラーフィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明による粘性液体の塗布方法の
実施例を示したブロック図である。
【図2】 図2は、本発明による粘性液体の塗布装置の
第1の実施例を示した斜視図である。
【図3】 図3は、本発明による粘性液体の塗布装置の
第2の実施例を示した図である。
【図4】 図4は、本発明による粘性液体の塗布装置の
第2の実施例を示した図である。
【図5】 図5は第2の実施装置の動作シーケンスを説
明するための線図である。図6〜図15は
【図6】 図6は、本発明による粘性液体の塗布装置の
第3の実施例を示した図であって、その主要部の平面図
である。
【図7】 図7は、図6のVII 〜VII での断面図であ
る。
【図8】 図8は、図6のVIII〜VIIIでの断面図であ
る。
【図9】 図9は、図6のスピンチャックの一部を示し
た平面図である。
【図10】 図10は、図9の側断面図である。
【図11】 図11は、塗布ノズルを示した図である。
【図12】 図12は、スキージを示した図である。
【図13】 図13は、図12のスキージの部分拡大図
である。
【図14】 図14は、図12のスキージの変形例を示
した部分拡大図である。
【図15】 図15はスキージ洗浄槽を示した平面図で
ある。
【図16】 図16はスキージ洗浄槽の側断面図であ
る。
【図17】 図17は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例の特性を説明するための図であって、
基板・スキージ間ギャップ量と感光性樹脂最小滴下量の
関係を示した図である。
【図18】 図18は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例の特性を説明するための図であって、
スキージ送り速度と感光性樹脂最小滴下量の関係を示し
た図である。
【図19】 図19は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例の塗布プロセスを説明するための工程
図である。
【図20】 図20は、図19の部分拡大図である。
【図21】 図21は、図19の部分拡大図である。
【図22】 図22は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例をカラー(色分解)フィルタを製造す
る場合の工程を示した工程図である。
【図23】 図23は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例をカラー(色分解)フィルタを製造す
る場合の工程を示した工程図である。
【図24】 図24は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例の膜厚分布特性を示した図である。
【図25】 図25は、従来例における膜厚分布特性を
示した図である。
【図26】 図26は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例の膜厚分布特性を示した図である。
【図27】 図27は、従来例における膜厚分布特性を
示した図である。
【図28】 図28は、本発明による粘性液体の塗布装
置の第3の実施例による感光性樹脂滴下量と異物の関係
を従来例と比較して示した図である。
【図29】 図29は、従来のスピンコート法およびロ
ールコート法の問題点を説明するための図である。
【図30】 図30は、従来のスピンコート法およびロ
ールコート法の問題点を説明するための図である。
【図31】 図31は、従来のスピンコート法およびロ
ールコート法の問題点を説明するための図である。
【図32】 図32は、従来のスピンコート法およびロ
ールコート法の問題点を説明するための図である。
【図33】 図33は、従来のスピンコート法およびロ
ールコート法の問題点を説明するための図である。
【図34】 図34は、従来のスピンコート法およびロ
ールコート法の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10…スキージ塗布工程、12…スピン塗布工程、14
…スキージ塗布部、16…載置台、18…塗布ノズル、
20…移動台、22…スキージ、24…移動台、26…
スキージ洗浄槽、28…スピン塗布部、30…スピンチ
ャック、32…スピンカップ、34…基板、36…感光
性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 満 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−246820(JP,A) 特開 昭63−313159(JP,A) 特開 昭57−153755(JP,A) 特開 昭54−3139(JP,A) 実公 昭62−18282(JP,Y1) 実公 昭57−40117(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 11/02 - 1/04 B05C 11/08,11/10 G02B 5/20 101 G03F 7/16 B05D 1/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布対象物の塗布面への顔料分散感光性
    樹脂の塗布方向と直交する方向に直線状部材を顔料分散
    感光性樹脂を介して配置し、前記直線状部材を使用して
    前記顔料分散感光性樹脂を引き延ばして前記塗布対象物
    の塗布面の一部または全面に前記顔料分散感光性樹脂
    塗布する塗布機構から構成された第1塗布部と、 該第1塗布部で塗布された顔料分散感光性樹脂を遠心力
    により塗布対象物の被塗布面の全面に均一に分散させる
    第2塗布部とからなり、第1塗布部における塗布対象物
    の塗布面と直線状部材との間隔を所定の間隔に設定する
    機構を設けた顔料分散感光性樹脂の塗布装置において、
    第1塗布部における直線状部材を洗浄する洗浄部を設け
    たことを特徴とする顔料分散感光性樹脂の塗布装置。
  2. 【請求項2】 洗浄部が、洗浄槽と洗浄ブラシと拭き取
    りローラより構成されることを特徴とする請求項1記載
    顔料分散感光性樹脂の塗布装置。
  3. 【請求項3】 洗浄部が、洗浄液を給水する給水管と洗
    浄後の排水を行なう排水管とを配設した洗浄槽より構成
    されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    顔料分散感光性樹脂の塗布装置。
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