JP3270482B2 - 空気データ装置 - Google Patents

空気データ装置

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JP3270482B2
JP3270482B2 JP53403496A JP53403496A JP3270482B2 JP 3270482 B2 JP3270482 B2 JP 3270482B2 JP 53403496 A JP53403496 A JP 53403496A JP 53403496 A JP53403496 A JP 53403496A JP 3270482 B2 JP3270482 B2 JP 3270482B2
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    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P5/00Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft
    • G01P5/14Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft by measuring differences of pressure in the fluid

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  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Selective Calling Equipment (AREA)
  • Flow Control (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体データ装置の分野に関し、特に、航空
機等で使用する流体力学的空気データ装置に関する。
【0002】 典型的な航空機の空気データ装置は、動的および静的
圧力の双方を測定し、較正された空気速度、マッハ数、
および航空機からの気圧高度を測定するパイロットチュ
ーブを使用している。音速を絶対温度の単に平方根の関
数として表現すると、その計算には温度のゲージ測定値
のみが必要とされる。マッハ数と計算された音速とか
ら、真正の空気速度を計算することが出来る。更に、パ
イロットチューブは航空機の胴体から延在する必要があ
る。そうすれば、パイロットチューブはレーダ断面積
(RCS)を増やす傾向がある。たとえば、F−117Aのよ
うなステルス型航空機においては、広範なレーダ吸収コ
ーティングの適用と共に前記のようなパイロットチュー
ブを広がった形状とすることによって航空機のRCSを許
容しうるレベルまで減少させる。パイロットチューブは
また、入口が凍らないようにヒータを内蔵する必要があ
る。たとえば、スペースシャトルの再突入時に経験され
るような、極めて高速での飛行においては、パイロット
チューブは後退して強烈な流体力学的な発熱による損傷
を阻止し、速度が約マッハ3程度まで下がるまで後退状
態に保たれる。レーザの使用に基づく面一装着装置が前
記のような測定を行うため開発されてきたが、それらは
高価であり、また重い。
【0003】 航空機を制御するために必要な別の重要な測定は、航
空機の長手方向軸線と相対風との間の角度(迎え角およ
びすべり角)である。これらの角度を測定するための典
型的な装置は外部プローブを使用している。前記プロー
ブは、その周囲の周りに等間隔で配置した4個の圧力ポ
ートを含み、2個は迎え角を測定するために垂直の軸線
と整合し、他の2個は片揺れを測定するために水平軸線
と整合している。もしも航空機が相対風に対して何らか
の角度を付けているとすれば、2個の整合したポートに
よって得られる圧力測定値は相違する。勿論、この差は
迎え角あるいはすべり角に比例する。しかしながら、そ
のようなプローブはパイロットチューブと同じ欠点を有
していることは明らかである。
【0004】 空気速度および迎え角を提供しうる能動音響空気デー
タ装置も当該技術分野においては旧来のものである。殆
どのものは、所定の軌道に沿った流体内での音波の伝送
時間は、局所的な音速に前記軌道に対して平行の局所的
な流体速度成分を加えたものの関数であるとの原理に基
づいている。もしも流体速度が音波の伝播方向と同じ方
向にあるとすれば、所定の隔離した2つの点の間の音波
の伝送時間は最小である。同様に、もしも流体速度が音
波の伝播方向に対して反対の方向を有しているとすれ
ば、2つの点の間の音波の伝送時間は最大である。従っ
て、もしも音波が、各々が同じ長さを有し、かつ、各々
が各々に対して、かつ測定すべき流速の方向に対して共
平面である複数の非平行軌道に沿って流体内を伝播する
とすれば、各軌道に沿った音波の伝送時間は流体の速度
と方向とによって、すなわち各軌道に沿った流体速度成
分の大きさによって変動する。しかしながら、そのよう
な装置は全て、流体媒体を介して電気機械的変換器(例
えば、音源)により音響信号を伝送し、各々の下流にあ
るアレイレシーバまでの伝送時間を測定するという概念
に基づいている。
【0005】 そのような装置の一例がシー・ビー・ピア二世(C.B.
Pear,Jr.)による「風力形」(“Wind Meter")という
名称の米国特許第3,379,060号に記載されている。最初
の電気音響変換器が、測定すべき流体の方向に対して共
平面関係の複数の非平行軌道に沿って音のパルスを伝送
するために設けられている。複数の軌道の各々に対して
1個の複数の電気音響変換器が第1の変換器によって伝
送された音のパルスを受け取るために第1の変換器の周
りで同心状に、かつ複数の軌道にそって離隔されてい
る。各受け取り変換器には、音のパルスが到来する付勢
された指示手段が関連している。また、受け取り変換器
の1個によってパルスが受け取られると、その指示計の
みが作動し、その他の全ての指示計は論理回路がリセッ
トされるまでは作動しないようにされるように論理回路
が設けられている。流体の流速方向に対して基本的に平
行である軌道は1個のみであるので、前記軌道に関連し
た受け取り変換器は、その他の受け取り変換器のいずれ
かによって受け取られる前に音のパルスを受け取り、そ
の他の全ての指示手段を排除してその指示手段のみを作
動させる。どの指示手段が作動しているかを観察するこ
とにより、流体の流れ方向で測定値が得られる。
【0006】 流体速度を検出するために、最初に受け取られた音の
パルスが使用され、考えられうる全ての気象条件下で先
行する音のパルスが全ての受け取り変換器に到来しうる
ようにするに十分な所定の一定の遅れの後、伝送変換器
を駆動する新規のパルスを発生させる。伝送変換器をそ
のように駆動することにより、パルス繰り返し速度は伝
送変換器から複数の受け取り変換器の1個まで移動する
最小伝送時間の関数となる。この伝送時間は流速および
音速に直接関係していることは勿論である。流体の流速
は音響源と下流の受け取り変換器との間の最小のパルス
到来時間差を測定することにより直接得られる。
【0007】 イー・グレーブ他(E.Graewe et al)による「航空機
の速度測定」(“Measuring The Speed Of An Aircraf
t")という名称の米国特許第4,143,548号においては、
連続した超音波トランスミッタが、前方のレシーバと後
方のレシーバとによって挟まれる異なる2方向に変調さ
れた音波を伝送する。トランスミッタ信号とレシーバ信
号との間の位相の差が、伝送時間の差を計算するために
使用され、その差から受け取られた信号が復調され、相
対的な位相は航空機の速度を計算するために使用され
る。航空機の長手方向軸線と実際の伝播の方向との間の
非零角は速度ベクトル(迎え角)を得るために2個の対
角方向に配置されたレシーバによって補正することがで
きる。
【0008】 ピー・エイチ・ビー・マクレナン他(P.H.B.MacLenna
n et al.)による、「超音波空気データ装置」(“Ultr
asonic Air Data System")という名称の米国特許第4,1
12,756号に第3の方法が開示されている。この超音波空
気データ装置は一方向、二方向、あるいは三方向の中間
に対する航空機の相対速度を検出する。さらに、音速と
おおよその温度も検出できる。一方向装置においては、
第1の超音波変換器が第2の変換器までパルスを伝送
し、そこでパルスが検出されて、第1の変換器に反射さ
れ、再び第2の変換器に反射される。角方向に対するパ
ルス伝送時間が検出され、相対速度と、音速と、大体の
温度とが伝送時間の関数として提供される。二方向、あ
るいは三方向装置においては、二次元あるいは三次元の
形態で3個、あるいは4個の変換器が位置される。第1
の半サイクルにおいて、第1の変換器はパルスを第2の
変換器へ伝送し、そこで二次元の装置において第3の、
すなわち最後の変換器に反射され、次いで三次元の装置
の最後の変換器に反射される。第2の半サイクルにおい
て、最後の変換器はパルスを伝送し、該パルスは変換器
のアレイを通して最初の変換器に反射される。対となっ
た変換器の間の各方向におけるパルスの伝送時間が検出
され、相対速度、音速および大体の温度がこれら伝送時
間の関数として提供される。
【0009】 前述の三種すべての装置において、超音波変換器、す
なわち「拡声器」が必要とされる。以下の音響装置の全
ては、超音波変換器すなわち拡声器を必要とする。エイ
チ・ブラウン他(H.Braun et al)による「運動してい
る媒体の速度を接触せずに測定する装置」(“Arrangem
ent For Contactless Measurement Of The Velocity Of
A Moving Medium")という名称の米国特許第4,708,021
号、エス・バークハウダリアン(S.Barkhoudarian)に
よる「不侵入流量検出装置」(“Nonintrusive Flow Se
nsing System")という名称の米国特許第5,040,415号、
イー・ハーコネン(E.Harkonen)による「超音波を用い
た、懸濁液の流れの流速を測定する手順と手段」(“Pr
ocedure And Means For Measuring The Flow Velocity
Of A Suspension Flow,Utilizing Ultrasonics")とい
う名称の米国特許第4,484,478号。ピー・ベリー他(P.B
arry,et al)による「超音波空気データ装置」(“Ultr
asonic Air Data System")という名称の米国特許第4,1
12,756号。エス・マイキーフ他(S.Mikheev et al)に
よる「細長い対象物の状態をモニターする方法と、この
方法を実行する方法」(“Method Of Monitoring The S
tate Of Elongated Object And Apparatus For Perform
ing This Method")という名称の米国特許第4,995,267
号。エム・フクシマ他(M.Fukusima et al)による「大
気において風向きと速度とを遠隔測定する方法と装置」
(“Method And Apparatus For Remote Measurement Of
Wind Direction And Speed In The Atmosphere")とい
う名称の米国特許第4,351,188号。エス・ダービン他
(S.Daubin et al)による「パラダック風測定装置」
(“Paradac Wind Measurement System")という名称の
米国特許第4,831,874号。エル・ベルグ(L.Berg)によ
る「航空機の迎え角計に適した流体方向計」(“Fluid
Diection Meter Suitable For Angle Of Attack Meter
For Aircraft")という名称の米国特許第4,468,961号。
ティ・コマチ(T.Komachi)による「超音波流量計」
(“Ultrasonic Flow Meter")という名称の米国特許第
4,611,469号。ブイ・コーリ(V.Corey)による「方向お
よび速度検出装置」(“Direction And Velocity Deter
mining Apparatus")という名称の米国特許第3,548,653
号。アール・ラウア(R.Lauer)による「流体中での超
音波パルスの移動時間を検出する装置」(“Apparatus
For Determining The Transit Time Of Ultrasonic Pul
ses In A Fluid")という名称の米国特許第4,576,047
号。ジェイ・ニコリ(J.Nicoli)による「超音波風速
計」(“Ultrasonic Anemometer")という名称の米国特
許第4,174,630号。ワイ・コボリ(Y.Kobori)による
「超音波風速計」(“Ultrasonic Anemometer")という
名称の米国特許第3,693,433号。ジェイ・タナー(J.Tan
ner)による「風せん断警告装置」(“Wind Shear Warn
ing System")という名称の米国特許第4,043,194号。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、本発明の主な目的は、車両の面と面一で
ある、航空機等の乗り物のための流体力学的空気データ
装置を提供することである。 本発明の別の目的は、例えば航空機等のような乗り物
のための流体力学的データ装置を提供することである。 本発明の更に別の目的は、受動的音響センサのみを使
用している航空機等のような乗り物のための音響空気デ
ータ装置を提供することである。 本発明の更に別の目的は、真正の空気速度、マッハ
数、絶対温度、気圧高度、および迎え角を提供できる航
空機等のような乗り物のための流体力学的空気データ装
置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軸心に対して乗り物の面に亘って流入する
流れの物理的特性を検出する装置である。詳しくは、本
発明は前記面に装着された少なくとも1個の第1の圧力
センサを含み、前記少なくとも1個の第1の圧力センサ
は流れに対して対流する流体の流れの乱流状の境界面に
よって発生する動的な圧力変動を受入れ、それを示す出
力信号を提供する。第2の圧力センサの少なくとも1個
のアレイが前記少なくとも1個の第1の圧力センサの下
流に位置しており、少なくとも一個のアレイの第2の圧
力センサは受け取った前記乱流状の圧力変動信号を示す
第2の出力信号を提供する。コンピュータ装置が前記第
1と、第2の信号を受け取り、好ましくは統計的な相互
相関技術を用いて、軸心に対する流体の流れの角度方向
と、その速度とを計算するようにされている。
【0012】 一実施例においては、本装置は第1の動的圧力センサ
と、第1のセンサから等間隔に該センサの後ろで円弧状
に装着された第2の動的圧力センサの1個のアレイとを
含む。第1の動的圧力センサは、多数の第2の圧力音響
センサをいずれかの側から均等に配分して、車両の長手
方向軸心に位置している。別の実施例においては、第1
のセンサの1個のアレイと第2のセンサ2個のアレイと
が設けられている。各第1のセンサは第2のセンサのア
レイにおける各センサと「相互相関」している。このよ
うに、本装置は冗長性を増している。
【0013】
【発明の実施の形態】
その構造と作動方法との双方に関し、本発明の特徴で
あると考えられる新規な特徴は、本発明のその他の目的
や利点と共に、例として現在好適である実施例が示され
ている添付図面と関連した以下の説明からよりよく理解
される。しかしながら、添付図面は例示のためのもので
あり、本発明の範囲を限定する意図のものでないことを
明瞭に理解すべきである。
【0014】 航空機の部分図が図1から図4までに提供されてお
り、航空機は全体的に参照番号10で示し、長手方向軸線
11A,垂直方向軸線11B,および横方向軸線11Cを有してい
る。航空機10は、鼻部14、翼16、エンジン入口18および
操縦室19とを有する胴体12を含む。鼻部14の近傍で4個
の流体力学的空気データ装置20A〜20Dが胴体12に装着さ
れている。前記装置20Aは第1の流体力学的センサ22
(マイクロフォン)と第2の流体力学的センサ24A−I
のアレイとを含み、第2のセンサは25の数字で示す距離
だけ等距離で第1のセンサ22の後ろで円弧状に装着され
ている。図示のように、流体力学的センサ22は長手方向
の軸線11Aに位置し、多数の第2の流体力学的センサ24A
−Iが第1のセンサの各側に等間隔で配分され、第2の
流体力学センサ24Eが軸線11Aに位置している。アレイ24
の後ろで、長手方向軸線には、静圧センサ26、大気温度
を測定する受動的放射計28、水蒸気の含有量を測定する
受動的放射計30、露点温度を測定するための湿球風速計
31あるいは類似の計器とが装着されている。流体力学的
圧力空気データ装置20Cは同じような要領で航空機の反
対側に装着され、一方流体力学的空気データ装置20Bか
ら20Dまでが、センサ22とセンサのアレイ24とを航空機
の垂直軸線11Bと整合させて、前記装置20Cに対して90度
に装着されている。センサのアレイ24におけるセンサの
位置や数は、特定の航空機に対する設計要件によって変
わり、図示している特定の位置は単に例示であることを
強調せねばならない。第1のセンサ22およびアレイ24の
全てのセンサ、圧力センサ26、放射計28および30並びに
風速計31は例示である。
【0015】 受動的方法は刺激と応答との間の時間のずれ、すなわ
ち遅れを検出するために相互相関分析の使用を含んでい
る。刺激とは、基準センサ22における対流する乱流状の
境界層での圧力変動であり、応答とはアレイ24の各セン
サ24A−Iが受け取った圧力変動である。
【0016】 2個の波形の類似性を測定する良好な方法は縦座標毎
にそれらを乗算し、波形の持続時間にわたってそれらの
積を加算することである(相互相関)。図5において、
波形aおよびbの間の類似性を評価するために、縦座標
a1にb1を掛け、a2にb2を掛けるというように乗算を行
い、これらの積を加えて、類似性の測定値である単一の
数を取得する。このことは、連続的に、あるいはサンプ
リングした信号について行うようにしてもよい。図5に
おいては、波形AとBとは同一であり、そのため各積は
それらの和に正の項で貢献する。従って、和は大きく、
かつ自己相関として定義される。しかしながら、もし
も、同一でない波形aおよびbに対して同じ手順が実行
されるとすれば、各正の積は負の積によって消去される
ので、和は小さく、波形は類似で無いことが判る。
【0017】 さて、波形cおよびdを検討してみる。それらは形状
は同一であるが、一方は時間がずれている。もしも、
(c1およびd1が典型的であるが)縦座標を乗算する過程
を実行するとすれば、全ての正の積は負の積によって消
去される傾向があるため、和は小さい。このように、タ
イプaの波形と、それを時間シフトしたものとの間の類
似性をプロットするとすれば、その結果の関数は大きな
時間シフトに対しては小さい値を取り、時間シフトが零
である場合、大きな正の最大値まで上昇するものと考え
る。これは図5の例で用いた広い帯域の任意の信号の自
己相関関数である。正弦波は、時間シフトが整数の時間
であるときはいつでもそれ自体に対して同一となり、そ
のように、自己相関関数自体は周期的である。しかしな
がら、広い帯域のランダムノイズでは、類似性を破壊す
るのに極めて短い時間シフトで十分であり、類似性は二
度と戻ってはこない。このように、自己相関関数は、時
間シフトが零である中心の最大値から時間シフトが大き
くなるにつれて極めて低い値まで急速に減衰する鋭いイ
ンパルスである。
【0018】 自己相関関数は波形と波形自体の時間シフトによる形
態との間の類似性に関するものであるが、類似性の同じ
測定値を同一でない2個の波形の場合に適用できる(相
互相関)。図6を参照すれば、幅の「窓」を通して見た
2木の波形で、縦座標を繰り返し乗算し、積を加算し、
時間をシフトすることにより、この間隔内での2個の波
形の類似性を推定する。底部の軌跡は2個の波形の間の
時間シフトの関数としての類似性のグラフである。2個
の波形の相互相関関数、f(t)およびg(t)はそれ
らの間の遅れの関数としての、f(t)と遅れg(t+
Δt)との間の類似性のグラフである。
【0019】 図4、図7および図8とを参照すれば、前述の分析技
術を使用することにより、相互相関関数が2個のセンサ
の位置(例えば、センサ22および24A)において測定さ
れたデータから計算される。それは以下の積分として表
現できる。 但し、fr(t)=時間tにおける基準変換器での測定
データ fa(t+Δt)=時間t+Δtにおける配列変
換器位置での測定データ。
【0020】 正規化された相互相関係数は以下の通り、相互相関関
数および自己相関関数から得られる。 但し、 および、
【0021】 例示のために、(図7)は空気の流れの速度が矢印40
によって示され、センサ24Bと24Cとの間に位置するもの
と想定する。コンピュータ28は時間の遅れΔtとしてメ
モリに記憶されている相関値を連続して計算する。セン
サ22並びに各センサ24A−Iのピーク相関値に対するΔ
t′が「プロット」され、曲線あてはめ計算が対応する
最小Δtを決める。これは、この場合、センサ24Bと24C
との間に入る。2つのセンサ対22、および24B並びに24C
により、数字44で示す実際の角度が決定される。配列セ
ンサが円弧に、基準センサから等距離に位置している場
合、正規化された相互相関係数は、最小のΔtを示すセ
ンサ対に対して最大である。
【0022】 自由な流れの速度 (V) は環境層渦状対流速度(Vbi)に対して比例している。
その関係は航空機の位置の関数であり、また分析に使用
される境界層周波数の中味の関数でもある。 但し、kは装置の関数として0.8と0.9との間で変動す
る。このように、定数kの値は、風洞実験あるいは実際
の航空機の飛行試験によって実験的に決める必要があ
る。
【0023】 周囲の音の速度 (C) は以下の式によって与えられる。 但し、γ=特定の熱の比(空気に対しては1.4) g=重力定数(32.176ft/sec2) R=ガス定数(空気に対しては53.3)および T =(乱れていない大気中で)放射計28によって測定した
絶対自由流れ温度(ランキン度)
【0024】 このように、低い温度における空気に対して(すなわ
ち、大気飛行の典型)、前記式は以下のようになる。 そして、自由な流れでの飛行のマッハ数は以下の式で
与えられる。
【0025】 基準センサと下流側の(距離Sだけ離された)センサ
アレイの間のシフト時間は各対のセンサに対して計算さ
れた相互相関関数におけるピークによって決まる。全て
の対のセンサに対する最小の時間遅れは流れの方向と対
流速度との双方を識別する。境界層対流速度は単純に下
記式から計算される。 但し、S=第3図に示すセンサ22とセンサアレイ24と
の間の距離25である。
【0026】 これらの計算はモデムマルチチャンネル分析器に対し
ては日常的なものであり、また獲得/分析装置に組み込
むことの出来るソフトウエアルーチンによって数学的に
実行される。適正に較正した静圧センサ26を含めること
により、気圧高度を得ることができることに注目すべき
である。水蒸気風力計30や露点を検出する湿球風速計31
により飛行機雲抑制装置のための情報が得られる。
【0027】 本発明は、軸線11Aにおける1個の基準センサ22とそ
こから等間隔のセンサアレイ24の使用に限定されないこ
とを注目すべきである。また、アレイ24におけるセンサ
は軸線11Aのいずれかの側において等間隔である必要は
ない。図9においては、多数の基準センサ50A−C,Bおよ
びC並びに数個のセンサアレイ52A−Eおよび55A−Cが
使用されている。これには、等式が配列50Aおよび配列5
2A−Eならびに54A−Gの各センサの間の距離の差を考
慮する必要がある。しかしながら、それは依然としてモ
デム計算には容易である。この概念の利点は、単一の装
置で必要な冗長性が得られることである。
【0028】 好適実施例は航空機の空気データ装置を扱ってきた
が、本発明は陸上の車両や船舶、さらには潜水艦に対し
てさえも適用可能であることは明白である。従って、本
発明は、配管や水路における気体あるいは液体の流れの
測定にも適用される。配管や水路に対する後者の適用に
関しては、流れの角度は常に既知であり、流速のみが関
心の的である。そのような適用においては、双方のセン
サが配管あるいは水路における流路と整合した、1個の
第1の動圧センサと第2のセンサのアレイにおける1個
の動圧センサとのみを必要とする。
【0029】 本発明を特定の実施例について説明してきたが、当該
技術分野の専門家では多数の変更や修正が可能であるの
で、それらの実施例は単なる例示であることを理解すべ
きである。このように、本発明は請求の範囲に記載の精
神と範囲とによってのみ限定されるものと解すべきであ
る。 本発明は航空宇宙産業、造船産業および海運業に適用
される。 図面の簡単な説明
【図1】 流体力学的空気データ装置の位置を示す航空機の部分
斜視図。
【図2】 これも流体力学的空気データ装置の位置を示す、図1
に示す航空機の正面図。
【図3】 特に、流体力学的空気データ装置の一つを示す、矢印
3に沿って見た、図2に示す航空機の部分側面図。
【図4】 流体力学的空気データ装置の概略図。
【図5】 自己相関法を示すグラフ。
【図6】 相互相関法を示すグラフ。
【図7】 基準マイクロフォンとマイクロフォンのアレイとの間
での信号の伝送時間と軸心に対する信号の角度とを計算
する方法を示す図。
【図8】 速度、迎え角あるいは片揺れ角、およびマッハ数を計
算するコンピュータプログラムのフローチャート。
【図9】 多数の第1のセンサと第2のセンサ多数のアレイとを
用いた本発明の実施例を示す、図3に極めて似た図面。
【符号の説明】
10 航空機 11A 長手方向の軸線 20A〜20D 空気データ装置 22 第1の流体力学的センサ 24 アレイ 24A〜24I 第2の流体力学的センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−101377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 5/00 - 5/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線に対して表面に亘って流入してくる流
    体の流れの物理的特性を決定する装置において、 前記表面に装着された少なくとも1個の第1の受動流体
    力学的圧力センサ手段と、 前記少なくとも1個の第1のセンサ手段の下流側で前記
    表面に装着された第2の受動流体力学的圧力センサの少
    なくとも1個のアレイであって、複数の前記第2の受動
    流体力学的圧力センサ手段を含み、前記少なくとも1個
    の第1のセンサ手段と前記少なくとも1個のアレイの前
    記各第2のセンサ手段とが前記流体の流れの乱流境界層
    内に発生した圧力変動を検出し、前記表面を越える圧力
    変動をそれぞれ示す第1と第2の出力信号を提供するよ
    うな前記少なくとも1個のアレイと、 前記第1と第2の出力信号を受け取り、不連続の時間に
    わたって前記少なくとも1個の第1のセンサ手段から前
    記少なくとも1個のアレイの前記各第2のセンサ手段ま
    で測定した厚力変動の伝送時間を検出し、前記表面にわ
    たる流体の流れの乱流境界層内での圧力変動の対流速度
    と該軸線に対する流体の流れの角度方向を計算する手段
    とを含むことを特徴とする流体の流れの物理的特性を決
    定する装置。
  2. 【請求項2】前記第1と第2の出力信号を受け取る前記
    手段がまた前記表面にわたる流体の流れの自由流速を計
    算することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】さらに前記流体の温度を測定し、それに比
    例した第3の出力信号を提供する温度検出手段を含み、
    前記第1と第2の出力信号を受け取る前記手段がまた第
    3の出力信号を受け取り、前記流体媒体内の音速を計算
    することを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記流体の静圧を測定し、それに比例した
    第4の出力信号を提供する静圧検出手段を含み、前記第
    1と第2の出力信号を受け取る前記手段がまた前記第4
    の信号を受け取り、気圧高度を計算することを特徴とす
    る請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記第1と第2の出力信号を受け取る前記
    手段がさらに前記表面にわたる流体の流れの自由な流れ
    のマッハ数を計算することを特徴とする請求項1から4
    までのいずれか1項に記載の装置。
  6. 【請求項6】車両の軸線に対して、車両の表面に流入し
    てくる流体の流れの物理的特性を決定することを特徴と
    する請求項1から5までのいずれか1項に記載の装置。
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