JP3269893B2 - 地中レーダ - Google Patents
地中レーダInfo
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Description
放射し、その電磁波が地中に存在する物体及び土質の変
化境界から反射してくるまでの戻り時間又は戻り時間及
び反射強度を解析し、これにより地中の地質状況を探査
する又は地中埋設物を非破壊的に探知するレーダ法が知
られる。例えば、地中に埋設されているガス管を検知す
るガス管検知機及びトンネル掘削機外周の地山状況を探
査する探査機等の地中レ ーダとして活用される。このよ
うな地中レーダでは、反射電磁波を計測する際、計測で
きる時間幅(後述する遅延時間と、図3の横軸のteと
の加算値)が限られているため、反射電磁波がその時間
内に入るように計測開始時点(後述する図3の横軸(時
間軸)左端の0時点)を予め設定する必要がある。従
来、この計測開始時点の設定は、計測開始前に電磁パル
ス波を送信するトリガ信号に対して計測を開始するトリ
ガ信号を遅延させる遅延装置を調整して行っている。
置等は温度変化等よって遅延装置に予め定めた遅延時間
(計測開始までの時間であって、具体的には遅延装置が
トリガ信号入力した時、つまり電磁パルス波の送信開始
時から遅延させたトリガ信号を出力する時までの時間)
が変化するために一定しない。その結果、反射電磁波の
計測中に電磁パルス波の送信開始時点に対する反射波計
測開始時点が変わってしまい、同じ地点からの反射波で
あっても反射波の戻り時間が異なった値で計測されてし
まう問題がある。そこで、上記従来技術のように計測開
始前に毎回遅延時間を調整することは多大な工数(つま
り人手)が掛かり、また計測開始前に毎回調整しても計
測時間が長い場合には計測中に遅延時間が変化して(又
は変動して)探査精度を維持できない問題がある。
には、受信器に送られるトリガ信号の変動によって生ず
る探査精度の変動を補正できる地中レーダの提供を目的
とする。
に、本発明に係る地中レーダは、第1に、送信器から地
中に向けて所定の信号を送信し、その送信信号の反射信
号を受信器で受信して地中状況を探査する地中レーダに
おいて、受信器に送られて前記所定の信号の送信開始時
よりも遅延して反射信号の受信を開始させるトリガ信号
の遅延時間の変動を受信信号の波形を用いて補正する手
段を設けることとした。
号を送信し、その送信信号の反射信号を受信器で受信し
て地中状況を探査する地中レーダにおいて、受信信号の
波形の予め定めた検知可能個所を検知するまでの時間に
変化が生じたとき、受信器に送られて前記所定の信号の
送信開始時よりも遅延して反射信号の受信を開始させる
トリガ信号の遅延時間を前記変化した時間だけ増減さ
せ、もって遅延時間をほぼ一定化させる手段を設けるこ
ととした。
号を送信し、その送信信号の反射信号を受信器で受信し
て地中状況を探査する地中レーダにおいて、受信信号の
波形の予め定めた検知可能個所をAスコープの時間軸上
の所定位置でほぼ一致させる手段を設けることとした。
器に送られて前記所定の信号の送信開始時よりも遅延し
て反射信号の受信を受信器に開始させる信号である。こ
こに遅延時間が変動すると、この変動は受信信号の波形
の変動として(又は変化として)現れる。そこで、手段
は、受信信号の波形を用いて遅延時間の変動を補正を行
っている。つまり、遅延時間をほぼ解消して一定化で
き、従って、探査精度の変動を補正できる地中レーダと
なる。上記第2、第3構成はそれぞれ、上記第1構成の
具現化例である。 即ち、第2構成は次の通り。上記第1
構成の説明で説明した通り、受信器に送られたトリガ信
号は前記所定の信号の送信開始時よりも遅延して反射信
号の受信を受信器に開始させる信号であり、そして、遅
延時間が変動すると、この変動は受信信号の波形の変動
として(又は変化として)現れる。具体的には、この波
形の変動は時間軸上での波形の位置変化として(位相変
化として)現れる。そこで、第2構成の手段は、受信信
号の波形の検知可能個所を予め定めてこれ検知するまで
の時間を監視するようにしている。検知可能個所は、詳
細を段落〔0014 〕で後述するように、各種準備でき
る。例えば、ダイレクトカップリング波の位置である。
尚、第2構成での手段は、人間ではなく、例えばマイコ
ン等であるためにダイレクトカップリング波であるか否
かを識別できず、このため、マイコン等の手段に対し検
知可能個所を予め設定し(正しくは、当該手段に記憶さ
せ)、これを第2構成では「予め定めた検知可能個所」
としている。このように、手段が検知した個所は時間軸
上で認識されるためにトリガ信号の遅延時間が変化すれ
ば、手段は前記変化に伴う波形の予め定めた検知可能個
所の変化を時間の変化として認識でき、さらにこの認識
した時間によってトリガ信号の遅延時間を増減させてい
る。ここに、増減とは、遅延時間をほぼ一定化させる増
減である。従って、遅延時間をほぼ解消して一定化で
き、従って、探査精度の変動を補正できる地中レーダと
なる。一方、第3構成は次の通り。上記第1、2構成の
説明で説明した通り、遅延時間が変動すると、この変動
は受信信号の波形の変動として現れる。そこで、この第
3構成での手段は、受信信号の波形の予め定めた検知可
能個所をAスコープの時間軸上の所定位置でほぼ一致さ
せる。即ち、これは、単なるAスコープ上での画像移動
を行うだけである。ところが、このようにすると、Aス
コープ上ではトリガ信号の遅延時間の変化分が自動的に
解消されたこととなる。尚、上記第2構成が受信器に送
られてくるトリガ信号の遅延時間の変化そのものを自動
補正して遅延時間を一定にしているに対し、この第3構
成では、Aスコープ上での画像移動だけで自動補正して
いる。つまり、第3構成では、受信器に送られてくるト
リガ信号の遅延時間の変化そのものは補正せず、この点
が同じ補正であっても第2構成と相違している。
図面を参照し説明する。図1は第1実施例のブロツク図
である。地中レーダは不図示の筺体に搭載され、図1に
示すように、トリガ回路11と、パルサ12と、送信ア
ンテナ13と、遅延装置14と、サンプラ15と、受信
アンテナ16と、波形解析装置17と、記憶装置18と
を有して構成してある。遅延装置14は、図2に示すよ
うに、スイッチ14aと、抵抗回路R1〜Rn、Ra
と、コンデンサ14bとを備え、後述する時間差t1又
はt2に対応した抵抗値(R1〜Rn及びRaの組合
せ)をスイッチ14aで選択し、適正な遅延時間を得る
ものである。詳しくは次の通り。
路11で作られたトリガ信号に同期して電磁パルス波を
発生し、送信アンテナ13から地中に向けて放射する。
地中に放射された電磁波Vaは地中に存在する物体W及
び土質の変化境界から反射されて反射電磁波Vbとして
受信アンテナ16で受信される。サンプラ15は、遅延
装置14で遅延されたトリガ信号に同期して受信アンテ
ナ16で受信した反射電磁波Vbをサンプリングし始め
る。サンプリング結果は、受信波形として波形解析装置
17に送られる。
説明する。図3の横軸は遅延装置14で遅延されたトリ
ガ信号に同期したサンプラ15によるサンプリング開始
後のサンプリング時間teである。一方、縦軸は受信波
形の振幅(即ち、受信強度)である。尚、振幅±aoは
雑音レベルの範囲である。受信波形は、最初に送信アン
テナ13から受信アンテナ16に直接伝播してくるダイ
レクトカップリング波(図中(イ)部)と、その後に地
中の物体W及び土質の変化境界から反射してくる反射電
磁波Vb(図中(ロ)部)とを含む。
基準点を設定するための予備計測を行う。即ち、送信ア
ンテナ13から電磁波Vaを放射し、受信アンテナ16
で受信する。受信アンテナ16からの反射電磁波Vbを
時間te内にN個サンプリングし、各個サンプリングの
都度、その振幅値を波形解析装置17の配列D(1)か
らD(N)内に順次取り込む。取り込み後、各振幅値を
D(1)から順に見ていき、例えば振幅値が最初に雑音
レベルao以上となった以降に最初に振幅値がプラスか
らマイナスになるところ(図中(ハ)部)のD(A)を
比較用の基準点として検出する。そして、このD(A)
のAをA番目として記憶装置18に記憶する。そして、
A番目の記憶後に埋設物等の物体Wの正規探知(正規計
測)を開始する。尚、この正規計測もまた、上記予備計
測と同様、波形をD(1)からD(N)へと波形解析装
置17に取り込んで行う。
の受信波形の振幅値が最初に雑音レベルao以上となっ
た以降に最初に振幅値がプラスからマイナスになるとこ
ろ(前記比較用の基準点とした図中(ハ)部に相当)の
配列D(B)を検出し、そして、そのBなるB番目を、
先に記憶装置18に記憶した予備計測時のD(A)のA
番目と比較する。ここに、A=Bならば、そのまま計測
を続ける。つまり、正規計測の実行となる。 ところが、
予備計測時と正規計測時との間に温度変化等よって遅延
時間が変化すると、A≠Bとなる。そこで、波形解析装
置17は、次の動作を行っている。A<Bならば、その
時間差t1(=|(B−A)|×te/N)を求め、この
時間差t1を遅延装置14にフイードバックして遅延装
置14に設定した遅延時間を時間差t1だけ増やさせ
る。ここに、A<Bとは、D(B)を検出したときの遅
延時間がD(A)を検出したときの遅延時間よりも時間
差t1だけ減ったことを意味する。従って、現在の遅延
時間を(つまり、D(B)を検出したときの遅延時間
を)時間差t1だけ増やせば、次のN個のサンプリング
セットでの遅延時間はD(A)を検出したときの遅延時
間と等しくなり、そしてその結果、そのサンプリングセ
ットでの図中(ハ)部の検出を仮にD(C)とすれば、
A=Cとなるからである。尚、上記時間差t1の式(t
1=|(B−A)|×te/N)は、次の通り。A及びB
はそれぞれ、前記の通り、1セットのサンプリング個数
N内のサンプリング順位(1、2、・・・・又はN)な
るA番目及びB番目である。例えば、Nを1バイト分
(N=256回)とすれば、Aは例えば7番目(即ち、
A=7)と例示でき、Bは例えば9番目(即ち、B=
9)と例示できる。一方、te/Nはサンプリングイン
タバルの単位時間を示す。ここに、基準点までの両基準
時間をそれぞれtA、tBとすれば、tB=B×te/
N、tA=A×te/Nとなる。ここ に、時間差t1は
|tB−tA|である。従って、 t1=|tB−tA| =|B×te/N−A×te/N| =|(B−A)|×te/N 即ち、上式t1=|(B−A)|×te/Nとなる。 逆
に 、A>Bならば、このときも、その時間差t2(=|
(B−A)|×te/N)を求め、この時間差t2を遅延
装置14にフイードバックするが、この場合は遅延時間
を時間差t2だけ減らさせる。ここに、A>Bとは、D
(B)を検出したときの遅延時間がD(A)を検出した
ときの遅延時間よりも時間差t2だけ増えたことを意味
する。従って、現在の遅延時間を(つまり、D(B)を
検出したときの遅延時間を)時間差t2だけ減らせば、
次のN個のサンプリングセットでの遅延時間はD(A)
を検出したときの遅延時間と等しくなり、そしてその結
果、そのサンプリングセットでの図中(ハ)部の検出を
仮にD(C)とすれば、A=Cとなるからである。
間差t1(又はt2)に応じて遅延装置14に増減指令
を送り、この増減指令に対応する抵抗値を遅延装置14
に選択させ、選択した抵抗値を用いるべく、そのスイッ
チ14aを切り換えさせて、遅延時間を自動変化させ
る。尚、上記第1実施例では、比較用の基準点として、
振幅値が最初に雑音レベルao以上となった以降の最初
に振幅値がプラスからマイナスになるところ(図中
(ハ)部)を例示したが、これは計測開始後の最初の波
形で行っても良い。また、雑音レベルao以上となった
最初のピーク値(図中(ニ)部)でも良いし、2番目の
ピーク値でも良い。即ち、予備計測時と正規計測時との
間で同一基準点ならば、特定されない。より具体的に
は、他と識別して検知可能個所ならば、特定されない。
る。図4において、第1実施例に対してさらに表示装置
19を付設してある。この構成において、第1実施例と
同様に、パルサ12はトリガ回路11で作られたトリガ
信号に同期して電磁パルス波を発生し、送信アンテナ1
3から地中に向けて放射する。地中に放射された電磁波
Vaは地中に存在する物体W及び土質の変化境界から反
射されて反射電磁波Vbとして受信アンテナ16で受信
される。サンプラ15は、遅延装置14で遅延されたト
リガ信号に同期して受信アンテナ16で受信した反射電
磁波Vbをサンプリングし始める。サンプリング結果
は、受信波形として波形解析装置17に送られ解析され
る。そして、その結果は表示装置19に送られる。表示
装置19は受信波形を表示する際に表示位置を移動自在
に表示し、表示位置を移動させることで遅延時間の変化
を補正し、物体Wの位置を判別できるようにしている。
詳しくは次の通り。
先ず、第1実施例と同様に、図5(a)、図6(a)に
示すように、計測開始前に比較用の基準点を設定するた
めの予備計測を行い、波形解析装置17は、第1実施例
と同じく、D(A)のA番目のAを記憶装置18に記憶
する。次に、第1実施例と同様に正規計測を行い、図5
(b)、図6(b)に示すように、D(B)を検出し、
波形解析装置17は、これも第1実施例と同じく、Bを
Aと比較する。ところが、表示装置19は、A≠Bの場
合、B番目を図5(b)、図6(b)ではなく、図5
(c)、図6(c)に示すように、位置の移動処理を行
っている。
く、そのまま計測を続ける。もし、A<Bならば、表示
装置19は、従来ならば、図5(a)と同じく図5
(b)に示すように、D(1)〜D(N)の配列で受信
波形を表示するのであるが、この表示装置19は、図5
(b)の配列を図5(c)に示すD(1−A+B)〜D
(N+A−B)の配列へと順位(「番目」である)を換
える。尚、このように順位を換えると、図5(c)にお
いてN+A−B番目よりも大きい順位の不図示のD(N
+A−B+1)〜D(N)は図5(b)におけるD
(N)よりも大きい順位の不図示のD(N+1)〜の配
列に対応することとなり、かつこれら配列はそもそもサ
ンプリングしていないために、図5(c)ではこれら配
列の順位に零を入れる。また、図5(c)において1−
A+B番目よりも小さい順位の不図示の〜D(1−A+
B−1)、即ち〜D(−A+B)は図5(b)における
D(1)〜D(−A+B)に対応し、これらはサンプリ
ングしてはいるものの、図5(c)ではこれら配列順位
に零を入れる。即ち、表示装置19は、A<Bの場合、
図5(b)の位置を図5(a)の位置へと移動処理して
A=Bとしたのが、図5(c)である。一方、A>Bな
らば、表示装置19は、これも従来ならば、図6(a)
と同じく図6(b)に示すように、D(1)〜D(N)
の配列で受信波形を表示するのであるが、この表示装置
19は、図6(b)の配列を図6(c)に示すD(1−
A+B)〜D(N−A+B)の配列へと順位を換える。
尚、このように順位を換えると、図6(c)において1
+A−B番目よりも小さい順位の〜D(1+A−B−
1)、即ち〜D(A−B)は図6(b)におけるD
(1)よりも小さい順位の不図示の〜D(−1)の配列
に対応することとなり、かつこれら配列もそもそもサン
プリングしていないために、図6(c)ではこれら配列
の順位に零を入れる。尚、図6(c)においてN−A+
B番目よりも大きい順位の不図示のD(N−A+B+
1)〜は図6(b)におけるD(N)よりも大きい順位
の不図示のD(N+1)〜の配列に対応することとなる
が、図6(c)ではこれを収容する配列がないために、
それらの順位はそもそも零となる(基本的には不要なサ
ンプリングデータである)。即ち、表示装置19は、A
>Bの場合、図6(b)の位置を図6(a)の位置へと
移動処理してA=Bとしたのが図6(c)である。この
ように表示装置19が波形表示位置をA=Bとすべく位
置移動させたということは、その位置移動処理自体が遅
延時間の変化を零に自動補正したことを意味する。分か
り易く言えば、前記図5、図6は、表示装置19上での
いわゆるAスコープ表示である(図3もまた同じ)。そ
して、これらAスコープ表示用データは、図示しない
が、横軸が地中レーダの移動距離であり、縦軸が探査深
さであり、かつ画像が受信強度(即ち、振幅値)の大小
に基づく色調、多階調又は背景に対するコントラストで
なる、より実用的ないわゆるBスコープでの表示のため
の基本データである。つまり、Bスコープを形成する
に、その基本データなるAスコープ表示用データが当該
Aスコープ上での位置移動によって、A=Bならば その
ままA=Bになっており、かつA≠Bならば位置移動さ
れてA=Bとなっているために、Bスコープ表示用デー
タには当然に遅延時間の変化が含まれていないことにな
る。 即ち、上記第1実施例は、波形解析装置17が時間
差t1(又はt2)を遅延装置14にフィードバックし
て遅延装置14に対して当初定めた所定の遅延時間の変
化分を解消させ、もって自動補正したものである。 これ
に対し、第2実施例は、遅延装置14における遅延時間
の変化はそのまま放置し、表示装置19が総てA=Bと
する波形移動を行い、もって自動補正したものである。
即ち、上記第1、第2実施例の作用効果を述べる。上記
第1、第2実施例は、簡単に言えば、予備計測なる初回
サンプリングセットと、正規計測なる2回目サンプリン
グセットとを例示したに過ぎないが、実用上は次の通り
となる。 先ず、地中レーダは、地表に沿って移動させな
がら地中状況を探査し、かつその間に当然ながらN個で
1セットのサンプリングセットを無数回繰り返えす。こ
こに、各セットのサンプリング速度は例えば数十nm/
セットと高速であり、従ってその探知精度が地中レーダ
の移動速度によって影響を受けることは殆どない。一
方、探査時の温度は、例えば朝、昼、夕の外気温度で比
較すればその間の変化は大きいものの、それぞれの例え
ば10分間内での探査の精度に影響を与えるような温度
変化はないのが普通である。 即ち第1実施例の場合、
朝、昼又は夕のいずれかに例えば10分間だけ地中レー
ダを作動させるとすれば、3回目のサンプリングセット
が自動補正された所定の遅延時間(A=C)によって計
測され、その後の約10分間に温度変化がないために、
4回目以降のサンプリングセットは総てが正規計測とな
る。尚、この10分間中のi回目のサンプリングセット
時に無視できない温度変化があるとすると、i−1回目
のサンプリングセットが自動的に予備計測として位置付
けされ、当該i回目のサンプリングセットで自動補正さ
れ、i+1回目以降のサンプリングセットが総て正規計
測となる。 これに対し、第2実施例の場合、温度変化の
有無に係らず2回目以降のサンプリングセットは総て正
規計測となる。 即ち、第1、第2実施例によれば、遅延
時間の変化に対する自動補正と、この補正に伴う探査精
度の維持との達成が自動的に行われる。これにより、計
測開始前の例えば試行錯誤によるマニュアル毎回調整が
なくなり、従来技術における多大な工数(つまり人手)
をかけた不都合の解消となる。
ンテナ近傍の土質が変化したとき及びアンテナ近傍に反
射物体が存在したときには、一部分が急激に変化する可
能性がある。その場合、そのダイレクトカップリング波
によって求めた基準点A、B、Cを用いて遅延時間を補
正したのでは却って探査に支障を来すことがある。とこ
ろで一方、遅延装置等の温度変化等によるダイレクトカ
ップリング波の変化は、上記の土質等による変化と比較
して、上記朝、昼、晩等で例示した通り、十分にゆっく
りとしたものである。そこで、予備計測時の基準点Aと
正規計測時の基準点Bとの比較から遅延時間を補正する
場合は、第1、第2実施例に係らず、計測毎の基準点
A、Bの差ではなく、その差のある一定時間(土質変化
によってダイレクトカップリングが一時的に変化してい
る時間よりも長く、かつ温度変化等より変化している時
間よりも短い時間)の平均値を用いことが望ましく、そ
のようにしてもよい。
本発明によれば、遅延時間の変化を解消して遅延時間を
一定にできる。従って、遅延時間の変化の影響のない反
射電磁波の波形を計測できる。しかも、上記実施例に係
る本発明は、遅延時間の変化に対する補正を自動化して
いるから、計測開始前の例えば試行錯誤によるマニュア
ル毎回調整がなくなり、多大な工数をかけたことの解消
ともなる。
進める説明図である。
遅らせる説明図である。
ナ、14:遅延装置、15:サンプラ、16:受信アン
テナ、17:波形解析装置、18:記憶装置、19:表
示装置。
Claims (3)
- 【請求項1】 送信器から地中に向けて所定の信号を送
信し、その送信信号の反射信号を受信器で受信して地中
状況を探査する地中レーダにおいて、受信器に送られて
前記所定の信号の送信開始時よりも遅延して反射信号の
受信を開始させるトリガ信号の遅延時間の変動を受信信
号の波形を用いて補正する手段を設けたことを特徴とす
る地中レーダ。 - 【請求項2】 送信器から地中に向けて所定の信号を送
信し、その送信信号の反射信号を受信器で受信して地中
状況を探査する地中レーダにおいて、受信信号の波形の
予め定めた検知可能個所を検知するまでの時間に変化が
生じたとき、受信器に送られて前記所定の信号の送信開
始時よりも遅延して反射信号の受信を開始させるトリガ
信号の遅延時間を前記変化した時間だけ増減させ、もっ
て遅延時間をほぼ一定化させる手段を設けたことを特徴
とする地中レーダ。 - 【請求項3】 送信器から地中に向けて所定の信号を送
信し、その送信信号の反射信号を受信器で受信して地中
状況を探査する地中レーダにおいて、受信信号の波形の
予め定めた検知可能個所をAスコープの時間軸上の所定
位置でほぼ一致させる手段を設けたことを特徴とする地
中レーダ。
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JP26173193A JP3269893B2 (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 地中レーダ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26173193A JP3269893B2 (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 地中レーダ |
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JPH0792261A JPH0792261A (ja) | 1995-04-07 |
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JP26173193A Expired - Lifetime JP3269893B2 (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 地中レーダ |
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