JP3269869B2 - 繊維強化樹脂製曲管継手の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂製曲管継手の製造方法

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JP3269869B2
JP3269869B2 JP34649192A JP34649192A JP3269869B2 JP 3269869 B2 JP3269869 B2 JP 3269869B2 JP 34649192 A JP34649192 A JP 34649192A JP 34649192 A JP34649192 A JP 34649192A JP 3269869 B2 JP3269869 B2 JP 3269869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化樹脂からなる
ベンド、エルボ等の繊維強化樹脂製曲管継手の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂製管体を製造するのに、フ
ィラメントワインディング(FW)法が用いられること
はよく知られている。管体が直線状であればFW法を適
用するのは比較的容易である。しかし、エルボ型管継手
のような直線状でない管体をFW法により製造する場
合、特に曲成部に硬化性樹脂含浸繊維を均一に巻き付け
るのは難しい。
【0003】しかして、従来、例えば、特公平1─38
665号公報に記載の如く、芯型をその軸芯の一部を常
に回転軸芯にほぼ接するように往復移動させながら芯型
全体を回転軸芯の周りに回転させて、芯型の周りに成形
材料を巻き付ける方法が提案され、特開平3─2567
29号公報に記載の如く、キャリッジ支持台上に、マン
ドレルが、揺動、回転、スライド自在に設けられたFW
装置が提案され、特開平59─159316号公報の記
載の如く、芯型を両端面略中心を結ぶ仮想軸芯を中心と
して回転させると共に、糸導出部材を、ロービング繊維
をたえず一定角度になるように仮想軸線と平行な軸線に
沿うトラバース運動を含めて作動させる成形方法が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平1─3
8665号公報に記載の方法は、機械が複雑であり、モ
ーター間の同期や継手品種等の自由度が非常に小さく、
成形中のトラブル、品種換え等に手間がかかり、生産性
が悪いという問題点がある。
【0005】又、特開平3─256729号公報に記載
の装置は、マンドレルが片持ちであるため、芯型イナー
シャルにより回転数を大きくできず、生産性が悪く、
又、マンドレルの剛性も大きくする必要があり、型が重
たくなり作業性が悪いという問題点がある。
【0006】更に、特開平59─159316号公報に
記載の方法は、芯型が仮想軸線を中心として回転すると
きに、芯型の回転半径が大きくて、芯型の周りに糸を巻
き付けるときの糸のたるみが大きくて糸の巻き付け状態
が不安定になり、又、振動を押さえるために設備が大型
化する上に、回転速度を上げることがでないので生産性
が悪く、又、芯型を1回転させる間に、糸導出部材を大
きくトラバースさせる必要があるために、時間がかかり
生産性が悪く、糸が糸導出部に擦られるため、毛羽、切
れ等が発生しやすく、成形安定性に欠けるという問題点
があった。
【0007】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、曲管形成用マンドレルへの硬化性樹脂含浸繊維を安
定して巻き付けることにより、高精度、高性能の繊維強
化樹脂製曲管継手を、省力、省時間、低コストにて製造
する方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明の繊維
強化樹脂製曲管継手の製造方法は、曲管成形用マンドレ
ルに硬化性樹脂含浸繊維を巻き付け、樹脂を硬化させて
繊維強化樹脂層を形成した後、曲管成形用マンドレルを
脱型して繊維強化樹脂製曲管継手を製造する方法であっ
て、曲管成形用マンドレルの略中心を円弧の中心とする
一対の円弧状支持体を、円弧状支持体の回転軸を中心と
して回転自在に設けると共に、曲管成形用マンドレルの
両側方に、円弧状支持体に沿った往復移動を可能にされ
たマンドレル受けを連結して、両マンドレル受け間に装
着された曲管形成用マンドレルを円弧状支持体の回転に
伴って回転するようにせしめ、且つ、円弧状支持体の回
転とマンドレル受けの円弧状支持体に沿う往復移動とに
より、曲管形成用マンドレルの各部分と円弧状支持体の
回転軸とがほぼ一致するような曲管形成用マンドレルの
回転を可能とした該マンドレルの各部分に順次硬化性樹
脂含浸繊維を巻き付けていく方法である。
【0009】請求項2の本発明の繊維強化樹脂製曲管継
手の製造方法は、曲管成形用マンドレルに硬化性樹脂含
浸繊維を巻き付け、樹脂を硬化させて繊維強化樹脂層を
形成した後、曲管成形用マンドレルを脱型して繊維強化
樹脂製曲管継手を製造する方法であって、曲管成形用マ
ンドレルの一側方に、曲管成形用マンドレルの略中心を
円弧の中心とする円弧状支持体を円弧状支持体の回転軸
を中心として回転自在に設けると共に、円弧状支持体に
沿った往復移動を可能にされた第1のマンドレル受けを
連結し、曲管形成用マンドレルの他側方に、ヒンジ連結
杆を介して第2のマンドレル受けを円弧状支持体の回転
軸方向に往復移動可能に連結し、第1のマンドレル受け
及びヒンジ連結杆を介して第2のマンドレル受けに装着
された曲管形成用マンドレルを円弧状支持体の回転に伴
って回転するようにせしめ、且つ、円弧状支持体の回転
と第1のマンドレル受けの円弧状支持体に沿う往復移動
と第2のマンドレル受けの円弧状支持体の回転軸方向へ
の往復移動とにより、曲管形成用マンドレルの各部分の
軸芯と円弧状支持体の回転軸とがほぼ一致するような曲
管形成用マンドレルの回転を可能とした該マンドレルの
各部分に順次硬化性含浸繊維を巻き付けていく方法であ
る。
【0010】請求項3の本発明の繊維強化樹脂製曲管継
手の製造方法は、曲管形成用マンドレルに硬化性樹脂含
浸繊維を巻き付け、樹脂を硬化させて繊維強化樹脂層を
形成した後、曲管形成用マンドレルを脱型して繊維強化
樹脂製曲管継手を製造する方法であって、曲管形成用マ
ンドレルの一側方に、支持体を水平方向の回転軸の周り
に回転自在に設けると共に、該支持体に沿った該支持体
の回転軸に対して略垂直方向の往復移動を可能にされた
第1のマンドレル受けを連結し、曲管形成用マンドレル
の他側方に、ヒンジ連結杆を介して第2のマンドレル受
けを支持体の回転軸方向への往復移動を可能に連結し、
第1のマンドレル受け及び第2のマンドレル受けに装着
された曲管成形用マンドレルを支持体の回転に伴って回
転するようにせしめ、且つ、支持体の回転と第1のマン
ドレル受けの支持体に沿う往復移動と、第2のマンドレ
ル受けの支持体の回転軸方向への往復移動とにより、曲
管成形用マンドレルの各部分の軸芯と支持体の回転軸と
がほぼ一致するような曲管成形用マンドレルの回転を可
能とした該マンドレルの各部分に順次硬化性樹脂含浸繊
維を巻き付けていく方法である。
【0011】本発明において、曲管継手としては、例え
ば、受口の形状にかかわりなく、Rを持ったいわゆるベ
ンド、直管をつなぎ合わせるエルボ等が挙げられる。一
端と他端との角度は、特に限定されるものではないが、
曲げ角度最大が90°までのものが好適である。曲げ角
度最大が90°を超える場合には、その周りに硬化性樹
脂含浸繊維を巻き付けにくくなる傾向がある。
【0012】本発明において、曲管形成用マンドレルと
しては、できるだけ剛性が高く、軽量のものが好適に使
用され、例えば、構造用鋼、ステンレス、アルミニウ
ム、ジュラルミン等の金属材料からなる中空型、ポリウ
レタン等のゴム材料等からなる中実型、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の合成樹脂をブロー成形したブロー
型等が挙げられる。
【0013】本発明において、使用する繊維としては、
特に限定されるものではないが、ガラス繊維、炭素繊維
等の無機繊維、あるいはアラミド繊維、ポリエチレンテ
レフタレート繊維(PET繊維)等の有機繊維等が挙げ
られ、これらの繊維からなるロービング、クロステープ
(ロービング繊維を、例えば井桁状に織ったもので織り
方や幅は特に限定されない)が好適に用いられる。
【0014】硬化性樹脂含浸強化繊維は、上記強化繊維
に硬化性樹脂が含浸されたものであり、強化繊維100
重量部に対し、硬化性樹脂が50〜200重量部含浸さ
れているのが好ましい。そして、この繊維に含浸される
樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂等の熱硬化性樹脂が好適に用いられ、場合によ
っては光硬化性樹脂の使用も可能である。
【0015】硬化性樹脂には、必要に応じて、アエロジ
ル、ガラスバルーン、炭酸カルシウム、タルク等の充填
剤が添加されてもよく、その添加量は硬化性樹脂100
重量部に対し、0.5〜50重量部が好ましい。又、硬
化性樹脂には、一般に硬化剤や硬化促進剤が添加される
が、従来公知のものが使用されてよく、熱硬化剤として
は、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド等が挙げられ、硬化促進剤として
は、例えば、ナフテン酸コバルト、アフテン酸マンガ
ン、ジメチルアニリン等が挙げられる。
【0016】機械成形時の制御精度は、1mm以上の精
度があれば十分である。尚、各軸のモーターには、AC
サーボモーターを使用するのが好ましい。又、成形時に
プログラムは、幾何学的に求めることも可能であるが、
ティーチングプレーバック法で機械的に移動すべき座標
を教える方法でもよい。
【0017】以下、本発明を図面を参照にしながら具体
的に説明する。図1は、本発明に使用する曲管形成用マ
ンドレルの一例を示す正面図である。曲管形成用マンド
レル1は、ポリエチレン等をブロー成形することにより
作製された成形品であって、略中央でヘ字状に曲成され
て曲成部11が形成され、内部は中空とされ、横断面外
形が円形とされ、両端部13、13′の端面には端面部
(盲部)が設けられ、その端面部には略中央部に軸杆1
2、12′が延設されている。曲管形成用マンドレル1
の両端部13、13′は管接続用の受口形成部とされ、
その受口成形部には、特に図示しないが、パッキングや
抜け止め等を装着する凹溝部を形成するための突条部が
周方向に沿って設けられている。
【0018】図2は、本発明に使用するフィードアイの
作動を示す説明図である。フィードアイ2は、曲管形成
用マンドレル1の回転軸に沿うX軸方向の移動作動、曲
管形成用マンドレル1に近接離反するZ軸方向の移動作
動および上下方向のY軸方向の移動作動の三次元的移動
作動と、曲管形成用マンドレル1の回転軸を含む水平面
上で回動するVで示される回動作動及び硬化性樹脂含浸
繊維3の繰り出し方向を回転軸として回転するUで示さ
れる回転作動が可能とされている。
【0019】図3は、請求項1の本発明に使用する成形
装置の一例を示す正面図である。曲管形成用マンドレル
1の両側に、曲管形成用マンドレル1の略中心1aを円
弧の中心とする一対の円弧状支持体4が、曲管形成用マ
ンドレル1の方に凹面を向けるようにして設けられてい
る。円弧状支持体4の円弧部41の凸面の略中央部には
回転軸42が連結され、その回転軸42を回転させるこ
とにより、円弧状支持体4が回転自在とされている。
【0020】図4に示す如く、円弧状支持体4の円弧部
41の凹面にはラックピニオン44が設けられている。
マンドレル受け5は、マンドレル受け本体51上に歯車
52とバックアップロール54が円弧部41の厚さ分だ
けの間隙をおいて対峙するように設けられ、歯車52が
パルスモーター53により回転可能とされている。そし
て、マンドレル受け5は、歯車52が円弧状支持体4の
ラックピニオン44と噛み合わされて、バックアップロ
ール54との間で円弧状支持体4の円弧部41を挟むよ
うにして、パルスモーター53の駆動により、円弧状支
持体4の円弧部41に沿って移動可能とされている。
【0021】尚、マンドレル受け5は、他の手段により
円弧状支持体4の円弧部41に沿って移動可能とされて
いてもよい。例えば、特に図示しないが、マンドレル受
けを長くしておいて、その後端部を機械的に把持して動
かすことにより、円弧状支持体4の円弧部41に沿って
移動可能とされていてもよい。
【0022】図3に示す如く、両マンドレル受け5間
に、曲管形成用マンドレル1の両側の軸杆12、12′
の端部がそれぞれ装着され、円弧状支持体4の回転軸4
2を中心とする回転に伴って曲管成形用マンドレル1が
回転するようになされており、該マンドレル1の回転と
両マンドレル受け5の円弧状支持体4の円弧部41に沿
う移動とにより、曲成マンドル1の各部分が順次その部
分の軸芯を回転軸42とほぼ一致するように回転できる
ようにされている。そして、順次形成される曲管形成用
マンドレル1の軸芯が回転軸42とほぼ一致する状態と
された部分の周りに硬化性樹脂含浸繊維3が巻き付けら
れる。
【0023】図5(a)〜(c)は、請求項1の本発明
の一例における、図1に示す曲管形成用マンドレル1の
周りに、図2に示すフィードアイ2と、図3に示す成形
装置を用いて、硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付ける工程
を順次示す説明図である。先ず、図5(a)に示す如
く、曲管形成用マンドレル1の両軸杆12、12′の端
部をそれぞれマンドレル受け5に装着し、一方の軸杆1
2の軸芯を回転軸42と一致させるようにする。そし
て、回転軸42を回転させることにより、曲管形成用マ
ンドレル1を回転させて、その一方の管接続部形成部1
3の軸芯が回転軸42とほぼ一致する状態となして、そ
の部分の周りに硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けてい
く。
【0024】次いで、両マンドレル受け5を図5(b)
に示す如く、図中右廻りに円弧状支持体4に沿って移動
させていって、順次、曲成部11をその軸芯が回転軸4
2とほぼ一致する状態となして、曲成部11の周りにフ
ィードアイ2により硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けて
いく。
【0025】更に、マンドレル受け5、5を図中右廻り
に円弧状支持体4、4に沿って移動させていって、図5
(c)に示す如く、他方の軸杆12′の軸芯を回転軸4
2と一致した状態となして、その部分の周りにフィード
アイ2により硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けていく。
順次、このような操作を繰り返すことにより、曲管形成
用マンドレル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維を所定の厚
さになるまで巻き付けていく。
【0026】尚、フィードアイ2は、曲管形成用マンド
レル1の回転軸に沿うX軸方向の移動作動、曲管形成用
マンドレル1に近接離反するZ軸方向の移動作動および
上下方向のY軸方向の移動作動の三次元的移動作動を基
本とし、必要に応じて、曲管形成用マンドレル1の回転
軸を含む水平面上で回動するVで示される回動作動及び
硬化性樹脂含浸繊維3の繰り出し方向を回転軸として回
転するUで示される回転作動を行わせる。そして、曲管
形成用マンドレル1の曲成部11を中心とした中央部の
周りはヘリカル巻きを、両端部の管接続用の受口部形成
部に形成された突条部の周りは円周巻きを適宜行う。
【0027】曲管形成用マンドレル1の周りに硬化性樹
脂含浸繊維3の巻き付けを終了した時点で、回転軸42
の回転を停止し、両マンドレル受け5間より曲管形成用
マンドレル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維が巻き付けら
れたものを取り外し、樹脂を図示しないヒーターにより
加熱硬化させて繊維強化樹脂層を形成した後、繊維強化
樹脂層内より曲管形成用マンドレル1を押し潰すように
して脱型して、繊維強化樹脂製曲管継手を得る。
【0028】図6〜図8は、請求項2の本発明の一例に
おける、図1に示す曲管形成用マンドレル1の周りに、
図2に示すフィードアイ2と、図中に示す成形装置を用
いて、硬化性樹脂含浸繊維を巻き付ける工程を順次示す
説明図である。本発明に使用する成形装置は、曲管形成
用マンドレル1の一側方に、円弧状支持体4が設けら
れ、円弧状支持体4の円弧部41には、第1のマンドレ
ル受け5が円弧部41に沿って移動可能に連結されてい
る。マンドレル受け5の機構等は図3及び図4に示す装
置と同様であるので、その符号のみを付して詳細な説明
は省略する。
【0029】曲管形成用マンドレル1の他側方に、第2
のマンドレル受け7が設けられ、第2のマンドレル受け
7は架台状支持体8に連結され、架台状支持体8はその
下部に設けられた歯車81がラックピニオン82と噛み
合わされて、曲管形成用マンドレル1に対して移動自在
とされており、これにより、第2のマンドレル受け7が
曲管形成用マンドレル1に対して移動自在とされてい
る。第2のマンドレル受け7はヒンジ連結杆6を介し
て、曲管形成用マンドレル1の他方の軸杆12′とヒン
ジ連結されている。
【0030】第1のマンドレル受け5及び連結杆6を介
した第2のマンドレル受け7間に、曲管形成用マンドレ
ル1の両側の軸杆12、12′の端部がそれぞれ装着さ
れ、円弧状支持体4の回転軸42を中心とする回転に伴
って曲管形成用マンドレル1が回転するようになされて
おり、該マンドレル1の回転と第1のマンドレル受け5
の円弧状支持体4の円弧部41に沿う移動と、第2のマ
ンドレル受け7の曲管形成用マンドレル1への往復移動
とにより、曲成マンドル1の各部分が順次その部分の軸
芯が回転軸42とほぼ一致するように回転可能とされて
いる。そして、順次形成される曲管形成用マンドレル1
の軸芯が回転軸とほぼ一致するような回転部分の周りに
硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けていく。
【0031】先ず、図6に示す如く、第1のマンドレル
受け5に一方の軸杆12の端部を装着し、第2のマンド
レル受け7に連結杆6を介して他方の軸杆12′の端部
を装着し、一方の軸杆12を回転軸42と一致させるよ
うにする。そして、回転軸42を回転させることによ
り、曲管形成用マンドレル1を回転させて、その一方の
管接続部形成部13の軸芯が回転軸42とほぼ一致する
状態となして、その部分の周りに硬化性樹脂含浸繊維3
を巻き付けていく。
【0032】次いで、マンドレル受け5を図7に示す如
く、図中右廻りに円弧状支持体4に沿って移動させつ
つ、第2のマンドレル受け7を曲管形成用マンドレル1
から遠ざかるように移動させていって、順次曲成部11
をその軸芯が回転軸42とほぼ一致するような状態とな
して、曲成部11の周りにフィードアイ2により硬化性
樹脂含浸繊維3を巻き付けていく。
【0033】更に、第1のマンドレル受け5を図中右廻
りに円弧状支持体4に沿って移動させつつ、第2のマン
ドレル受け7を曲管形成用マンドレル1から遠ざかるよ
うに、即ち円弧状支持体4の回転軸の方向に遠ざかるよ
うに移動させていって、図8に示す如く、他方の軸杆1
2′の軸芯を回転軸42と一致させる状態となして、他
方の管接続部形成部13′の周りに、フィードアイ2に
より硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けていく。順次この
ような操作を繰り返すことにより、曲管形成用マンドレ
ル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維3を所定の厚さになる
まで巻き付けている。
【0034】尚、フィードアイ2は、上記の場合と同様
であるので省略する。曲管形成用マンドレル1の周りに
硬化性樹脂含浸繊維3の巻き付けを終了した時点で、上
記と同様にして、曲管形成用マンドレル1の周りに硬化
性樹脂含浸繊維が巻き付けられたものを取り外し、樹脂
を図示しないヒーターにより加熱硬化させて繊維強化樹
脂層を形成した後、繊維強化樹脂層内より曲管形成用マ
ンドレル1を押し潰すようにして脱型して、繊維強化樹
脂製曲管継手を得る。
【0035】図9〜図11は、請求項3の本発明の一例
における、図1に示す曲管形成用マンドレル1の周り
に、図2に示すフィードアイ2と図中に示す成形装置を
用いて、硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付ける工程を順次
示す説明図である。
【0036】本発明に使用する成形装置には、曲管形成
用マンドレル1の一側方に、柱状支持体9が設けられ、
柱状支持体9には支持体本体91の略中央部に回転軸9
2が設けられて、回転軸92を回転させることにより、
柱状支持体9が回転可能とされている。柱状支持体9の
支持体本体91には、長手方向の中央部にボールねじ9
3が設けられ、ボールねじ93はモーター94を回転さ
せることにより回転するようにされている。ボールねじ
93の両側にはガイド棒95が設けられている。
【0037】第1の型受10には、その中心部に雌螺子
部とガイド孔が設けられ、曲管形成用マンドレル1側に
軸101が設けられている。第1のマンドレル受け10
は、その雌螺子部が支持体本体91のボールねじ93に
螺合され、ガイド孔中に支持体本体91のガイド棒95
が挿通され、軸101が曲線マンドレルの一方の軸の端
部とヒンジ連結されている。そして、モーター94を回
転させて、ボールねじ93を回転させることにより、第
1のマンドレル受け10が回転軸92に対し略垂直方向
に移動することができるようになっている。
【0038】曲管形成用マンドレル1の他側方に、第2
のマンドレル受け7が設けられ、第2のマンドレル受け
7は架台状支持体8に連結され、架台状支持体8が曲管
形成用マンドレル1に対して移動するようになってお
り、これにより、第2のマンドレル受け7は曲管形成用
マンドレル1に対して移動自在とされており、第2のマ
ンドレル受け7はヒンジ連結杆6を介して、曲管形成用
マンドレル1の他方の軸杆12′とヒンジ連結されてい
る。尚、その他の点については図6〜図8のものと同様
であるので、図中に同一の符号のみを付して、その詳細
な説明は省略する。
【0039】先ず、第1のマンドレル受け10の軸10
1に曲管形成用マンドレル1の一方の軸11の端部をヒ
ンジ連結し、第2のマンドレル受け7に曲管形成用マン
ドレル1の他方の軸杆12′の端部を連結杆6を介して
連結する。そして、第1のマンドレル受け10を柱状支
持体9の支持体本体91の略中心に位置するようにする
とともに、第2のマンドレル受け7を曲管形成用マンド
レル1の方に近づけるように移動させて、図9に示す如
く、一方の軸杆12の軸芯を回転軸92と一致した状態
となし、回転軸92を回転させて、その部分の周りに硬
化性樹脂含浸繊維3を巻き付けていく。
【0040】次に、第1のマンドレル受け10を回転軸
92に対して垂直方向に離れるように移動させるととも
に、第2のマンドレル受け7を曲管形成用マンドレル1
から遠ざかるように移動させるようにして、図10に示
す如く、順次曲成部11における軸芯が回転軸92とほ
ぼ一致する状態となして、その部分の周りにフィードア
イ2により硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けていく。
【0041】更に、第1のマンドレル受け10を回転軸
92から垂直方向に離れるように移動させるとともに、
第2のマンドレル受け7を曲管形成用マンドレル1から
さらに遠ざけるように、即ち柱状支持体9の回転軸の方
向に遠ざけるように移動させて、図11に示す如く、他
方の軸杆12′の軸芯を回転軸92と一致させる状態と
なして、他端の管接続部形成部13′の周りに、フィー
ドアイ2により硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けてい
く。順次このような操作を繰り返すことにより、曲管形
成用マンドレル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維を所定の
厚さになるまで巻き付ける。
【0042】尚、フィードアイ2の作動状態について
は、上記と同様であるので省略する。曲管形成用マンド
レル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維3の巻き付けを終了
した時点で、上記と同様にして、曲管形成用マンドレル
1の周りに硬化性樹脂含浸繊維が巻き付けられたものを
取り外し、樹脂を図示しないヒーターにより加熱硬化さ
せて繊維強化樹脂層を形成した後、繊維強化樹脂層内よ
り曲管形成用マンドレル1を押し潰すようにして脱型し
て、繊維強化樹脂製曲管継手を得る。
【0043】
【作用】本願の請求項1の繊維強化樹脂製曲管継手の製
造方法は、曲管成形用マンドレルの略中心を円弧の中心
とする一対の円弧状支持体を、円弧状支持体の回転軸を
中心として回転自在に設けると共に、曲管成形用マンド
レルの両側方に、円弧状支持体に沿った往復移動を可能
にされたマンドレル受けを連結して、両マンドレル受け
間に装着された曲管形成用マンドレルを円弧状支持体の
回転に伴って回転するようにせしめ、且つ、円弧状支持
体の回転とマンドレル受けの円弧状支持体に沿う往復移
動とにより、曲管形成用マンドレルの各部分と円弧状支
持体の回転軸とがほぼ一致するような曲管形成用マンド
レルの回転を可能とした該マンドレルの各部分に順次硬
化性樹脂含浸繊維を巻き付けていくことにより、曲管形
成用マンドレル上の所定位置に、硬化性樹脂含浸繊維
を、フィードアイをできるだけ接近させた状態でたるみ
やすべりなく安定して巻き付けることができるととも
に、設備を大型化する必要がなく、成形速度も上げるこ
とができる。これにより、高精度、高性能の繊維強化樹
脂製曲管継手を、省力、省時間、低コストにて製造する
ことができる。
【0044】又、曲管形成用マンドレルの軸芯が円弧状
支持体の回転軸とほぼ一致するように回転部分を形成す
る作動が円弧状支持体の回転とマンドレル受けの円弧状
支持体に沿う移動により簡単にできるので操作が簡単で
ある。制御プラグラムによる成形も可能であり、この場
合に、その装置を制御するプログラムの作製も簡単で、
プログラム作製に費やす時間、手間を省くことができ
る。
【0045】本願の請求項2の繊維強化樹脂製曲管継手
の製造方法は、曲管成形用マンドレルの一側方に、曲管
成形用マンドレルの略中心を円弧の中心とする円弧状支
持体を円弧状支持体の回転軸を中心として回転自在に設
けると共に、円弧状支持体に沿った往復移動を可能にさ
れた第1のマンドレル受けを連結し、曲管形成用マンド
レルの他側方に、ヒンジ連結杆を介して第2のマンドレ
ル受けを円弧状支持体の回転軸方向に往復移動可能に連
結し、第1のマンドレル受け及びヒンジ連結杆を介して
第2のマンドレル受けに装着された曲管形成用マンドレ
ルを円弧状支持体の回転に伴って回転するようにせし
め、且つ、円弧状支持体の回転と第1のマンドレル受け
の円弧状支持体に沿う往復移動と第2のマンドレル受け
の円弧状支持体の回転軸方向への往復移動とにより、曲
管形成用マンドレルの各部分の軸芯と円弧状支持体の回
転軸とがほぼ一致するような曲管形成用マンドレルの回
転を可能とした該マンドレルの各部分に順次硬化性含浸
繊維を巻き付けていくことにより、曲管形成用マンドレ
ル上の所定位置に、硬化性樹脂含浸繊維を、フィードア
イをできるだけ接近させた状態でたるみやすべりなく安
定して巻き付けることができるとともに、設備を大型化
する必要がなく、成形速度も上げることができる。これ
により、高精度、高性能の繊維強化樹脂製曲管継手を、
省力、省時間、低コストにて製造することができる。
【0046】又、曲管形成用マンドレルの軸芯が回転軸
とほぼ一致するように回転部分を形成する作動が円弧状
支持体の回転と第1のマンドレル受けの円弧状支持体に
沿う移動及び第2のマンドレル受けの曲管形成用マンド
レルに対する移動により簡単にできるので操作が簡単で
ある。制御プラグラムによる成形も可能であり、この場
合に、その装置を制御するプログラムの作製も簡単で、
プログラム作製に費やす時間、手間を省くことができ
る。
【0047】本願の請求項3の繊維強化樹脂製曲管継手
の製造方法は、曲管形成用マンドレルの一側方に、支持
体を水平方向の回転軸の周りに回転自在に設けると共
に、該支持体に沿った該支持体の回転軸に対して略垂直
方向の往復移動を可能にされた第1のマンドレル受けを
連結し、曲管形成用マンドレルの他側方に、ヒンジ連結
杆を介して第2のマンドレル受けを支持体の回転軸方向
への往復移動を可能に連結し、第1のマンドレル受け及
び第2のマンドレル受けに装着された曲管成形用マンド
レルを支持体の回転に伴って回転するようにせしめ、且
つ、支持体の回転と第1のマンドレル受けの支持体に沿
う往復移動と、第2のマンドレル受けの支持体の回転軸
方向への往復移動とにより、曲管成形用マンドレルの各
部分の軸芯と支持体の回転軸とがほぼ一致するような曲
管成形用マンドレルの回転を可能とした該マンドレルの
各部分に順次硬化性樹脂含浸繊維を巻き付けていくこと
により、曲管形成用マンドレル上の所定位置に、硬化性
樹脂含浸繊維を、フィードアイをできるだけ接近させた
状態でたるみやすべりなく安定して巻き付けることがで
きるとともに、設備を大型化する必要がなく、成形速度
も上げることができる。これにより、高精度、高性能の
繊維強化樹脂製曲管継手を、省力、省時間、低コストに
て製造することができる。
【0048】又、曲管形成用マンドレルの軸芯が回転軸
とほぼ一致するように回転部分を形成する作動が第1の
マンドレル受けの回転と曲管形成用マンドレルの回転軸
に対する略垂直方向への移動及び第2の片受けの曲管形
成用マンドレルに対する移動により簡単にできるので操
作が簡単である。制御プラグラムによる成形も可能であ
り、この場合に、その装置を制御するプログラムの作製
も簡単で、プログラム作製に費やす時間、手間を省くこ
とができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。実施例1 図1に示す曲管形成用マンドレル1を用い、図2に示す
フィードアイ2、図3及び図4に示す如き成形機を用い
て、図5(a)〜(c)の工程に示す如く、曲管形成用
マンドレル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付
け、樹脂を硬化して繊維強化樹脂層を形成した後、脱型
して、口径150mm、45°ベントの管継手を得た。
【0050】尚、曲成マンドレ1として、ポリプロピレ
ン樹脂(三井石油化学社製:商品名「J−700」)か
らなる厚さ3.0mmのブロー成形したものを用いた。
熱硬化性樹脂組成物として、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(チバ・ガイギー社製:商品名「LY556」1
00重量部と、チバガイギー社製:商品名「HY91
7」90重量部)190重量部と、硬化促進剤(チバ・
ガイギー社製:商品名「DY0705」)0.5重量部
との混合物を用いた。硬化性樹脂含浸繊維中の繊維とし
て、ガラスロービング(番手2230g/km)10本
を用いた。フィードアイ2に、X,Y,Zの3軸の作動
を行わせた。ヒーターによる樹脂の硬化は、130℃で
2時間行った。
【0051】成形は、内面に軟質な不飽和ポリエステル
(武田薬品社製:商品名「6320F」)を塗布し、ウ
ィーピングが起こらない状態にし、中央部の周りのヘリ
カル巻きは±60°に巻き、肉厚はその±60°のヘリ
カル巻き層が3mmとなるようにした。両端部の周りは
90°の円周巻きで平滑になるまで積層した。
【0052】曲管形成用マンドレル1を両マンドレル受
け5間に固定し始めてから、その周りに硬化性樹脂含浸
繊維3が巻き付けられた曲管形成用マンドレル1を取り
外すまでの成形時間は12分であった。得られた管継手
に管を配管して、静水圧破壊試験を行った。その結果、
水漏れ及び破壊を起こすことのない耐圧強度は、40k
g/cm2以上であった。
【0053】尚、静水圧破壊試験は、図12に示す如
く、本発明により得られた管継手Aの各管接続部に、テ
ーパー受口付き短管Bをパッキング及び抜け止めを介し
て接続し、そのテーパー受口にパッキングを介してテー
パーフランジCにて蓋をすることにより行った。静水圧
破壊試験は、水圧を上げていったときの水漏れ及び破壊
を観察することにより行った。
【0054】実施例2 樹脂配合として、不飽和ポリエステル(三井東圧社製:
商品名「エスターR235」)100重量部と、常温硬
化剤(化薬アクゾ社製:商品名「カヤメックM」)0.
6重量部と、硬化促進剤(コバルト6%含有)0.5重
量部との混合物を用いたこと以外は、実施例1と同様に
して、口径150mm、45°ベントの管継手を得た。
【0055】曲管形成用マンドレル1を成形機の両マン
ドレル受け5間に固定し始めてから、その周りに硬化性
樹脂含浸繊維が巻き付けられた曲管形成用マンドレル1
を取り外すまでの成形時間は20分であった。得られた
管継手に管を配管して、静水圧破壊試験を行った。その
結果、水漏れ及び破壊を起こすことのない耐圧強度は、
40kg/cm2以上であった。
【0056】実施例3 図1に示す曲管形成用マンドレル1を用い、図2に示す
フィードアイ2、図6〜図8に示す如き成形機を用い、
図6〜図8に示す工程により、曲管形成用マンドレル1
の周りに硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付け、樹脂を硬化
して繊維強化樹脂層を形成した後、脱型して、口径15
0mm、45°ベントの管継手を得た。
【0057】樹脂配合として、不飽和ポリエステル(三
井東圧社製:商品名「エスターR235CN─1(コバ
ルト入り)」)100重量部と、硬化剤(メチルエチル
ケトンパーオキサイド)0.6重量部との混合物を用い
たこと以外は、実施例1と同様にして、口径150m
m、45°ベントの管継手を得た。
【0058】曲管形成用マンドレル1を成形機の第1の
マンドレル受け5及び第2のマンドレル受け7間に固定
し始めてから、その周りに硬化性樹脂含浸繊維3が巻き
付けられた曲管形成用マンドレル1を取り外すまでの成
形時間は20分であった。得られた管継手に管を配管し
て、静水圧破壊試験を行った。その結果、水漏れ及び破
壊を起こすことのない耐圧強度は、40kg/cm2
上であった。
【0059】実施例4 図1に示す曲管形成用マンドレル1を用い、図2に示す
フィードアイ2、図9〜図11に示す如き成形機を用
い、図9〜図11に示す工程により、曲管形成用マンド
レル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付け、樹脂
を硬化して繊維強化樹脂層を形成したこと以外は実施例
1と同様にして、口径150mm、45°ベントの管継
手を得た。
【0060】曲管形成用マンドレル1を成形機の第1の
マンドレル受け10及び第2のマンドレル受け7間に固
定し始めてから、その周りに硬化性樹脂含浸繊維が巻き
付けられた曲管形成用マンドレル1を取り外すまでの成
形時間は12分であった。得られた管継手に管を配管し
て、静水圧破壊試験を行った。その結果、水漏れ及び破
壊を起こすことのない耐圧強度は、40kg/cm2
上であった。
【0061】実施例5 図1に示す曲管形成用マンドレル1を用い、図2に示す
フィードアイ2、図9〜図11に示す如き成形機を用
い、図9〜図11に示す工程により、曲管形成用マンド
レル1の周りに硬化性樹脂含浸繊維3を巻き付けて、樹
脂を硬化して繊維強化樹脂層を形成したこと以外は実施
例3と同様にして、口径150mm、45°ベントの管
継手を得た。
【0062】曲管形成用マンドレル1を成形機の第1の
マンドレル受け10及び第2のマンドレル受け7間に固
定し始めてから、その周りに硬化性樹脂含浸繊維3が巻
き付けられた曲管形成用マンドレル1を取り外すまでの
成形時間は20分であった。得られた管継手に管を配管
して、静水圧破壊試験を行った。その結果、水漏れ及び
破壊を起こすことのない耐圧強度は、40kg/cm2
以上であった。
【0063】比較例1 成形機を用いることなく、実施例1で用いた曲管形成用
マンドレル1の周りにハンドレアップ法により、硬化性
樹脂含浸繊維の巻き付けを行ったこと以外は、実施例1
と同様にして、口径150mm、45°ベントの管継手
の製造を行った。
【0064】曲管形成用マンドレル1を成形機の両マン
ドレル受け5間に固定し始めてから、その周りに硬化性
樹脂含浸繊維3が巻き付けられた曲管形成用マンドレル
1を取り外すまでの成形時間は35分であった。得られ
た管継手に管を配管して、静水圧破壊試験を行った。そ
の結果、常に40kg/cm2 以上の耐圧強度を常に満
足させることができず、常に実施例と同様に40kg/
cm2 以上の耐圧強度がある製品を得るためには、平均
肉厚を15mmとする必要があった。
【0065】比較例2 成形機を用いることなく、実施例2で用いた曲管形成用
マンドレル1の周りにハンドレアップ法により、硬化性
樹脂含浸繊維の巻き付けを行ったこと以外は、実施例2
と同様にして、口径150mm、45°ベントの管継手
の製造を行った。
【0066】曲管形成用マンドレル1を成形機のマンド
レル受け5に固定し始めてから、その周りに硬化性樹脂
含浸繊維が巻き付けられた曲管形成用マンドレル1を取
り外すまでの成形時間は35分であった。得られた管継
手に管を配管して、静水圧破壊試験を行った。その結
果、常に40kg/cm2 以上の耐圧強度を常に満足さ
せることができず、常に実施例と同様に40kg/cm
2 以上の耐圧強度がある製品を得るためには、平均肉厚
を15mmとする必要があった。
【0067】比較例3 成形機を用いることなく、図1に示す曲管形成用マンド
レル1の周りにハンドレアップ法により、硬化性樹脂含
浸繊維の巻き付けを行ったこと以外は、実施例3と同様
にして、口径150mm、45°ベントの管継手を得
た。
【0068】曲管形成用マンドレル1を成形機の第1の
マンドレル受け5及び第2のマンドレル受け7間に固定
し始めてから、その周りに硬化性樹脂含浸繊維3が巻き
付けられた曲管形成用マンドレル1を取り外すまでの成
形時間は35分であった。得られた管継手に管を配管し
て、静水圧破壊試験を行った。その結果、常に40kg
/cm2 以上の耐圧強度を常に満足させることができ
ず、常に実施例と同様に40kg/cm2 以上の耐圧強
度がある製品を得るためには、平均肉厚を15mmとす
る必要があった。
【0069】
【発明の効果】請求項1〜請求項3の本発明繊維強化樹
脂製曲管継手の製造方法は、それぞれ、上記の如き構成
とされているので、曲管形成用マンドレル上の所定位置
に、硬化性樹脂含浸繊維をたるみなく安定した状態で巻
き付けることができると共に、設備を大型化する必要が
なく、成形速度も上げることができる。これにより、高
精度、高性能の異種のベント、例えば、曲部のRが小さ
くて曲がり方が急激な、90°ベンド、45°ベンド等
の繊維強化樹脂製曲管継手を、省力、省時間、低コスト
にて製造することができる。又、曲管形成用マンドレル
の軸芯が支持体の回転軸とほぼ一致するような回転部分
を形成する操作を簡単にできる。制御プログラムによる
成形も可能であり、プログラム作製に費やす時間、手間
を省くことができる。
【0070】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する曲管形成用マンドレルを示す
正面図である。
【図2】本発明に使用するフィードアイの作動を示す説
明図である。
【図3】請求項1の本発明に使用する成形装置の一例を
示す正面図である。
【図4】図3に示す成形装置の要部を拡大して示す斜視
図である。
【図5】請求項1の本発明の一例の工程を示す説明図で
あり、図5(a)は、曲管形成用マンドレルの一方の管
接続部形成部の周りに硬化性樹脂含浸繊維を巻き付ける
工程、図5(b)は、曲管形成用マンドレルの曲成部の
周りに硬化性樹脂含浸繊維を巻き付ける工程、図5
(c)は、曲管形成用マンドレルの他方の管接続部形成
部の周りに硬化性樹脂含浸繊維を巻き付ける工程の説明
図である。
【図6】請求項2の本発明の一例におけるマンドレルの
一方の管接続部形成部の周りに硬化性樹脂含浸繊維を巻
き付ける工程の説明図である。
【図7】請求項2の本発明の一例における曲管形成用マ
ンドレルの曲成部の周りに硬化性樹脂含浸繊維を巻き付
ける工程の説明図である。
【図8】請求項2の本発明の一例における曲管形成用マ
ンドレルの他方の管接続部形成部の周りに硬化性樹脂含
浸繊維を巻き付ける工程の説明図である。
【図9】請求項3の本発明の一例におけるマンドレルの
一方の管接続部形成部の周りに硬化性樹脂含浸繊維を巻
き付ける工程の説明図である。
【図10】請求項3の本発明の一例における曲管形成用
マンドレルの曲成部の周りに硬化性樹脂含浸繊維を巻き
付ける工程の説明図である。
【図11】請求項3の本発明の一例における曲管形成用
マンドレルの他方の管接続部形成部の周りに硬化性樹脂
含浸繊維を巻き付ける工程の説明図である。
【図12】静水圧破壊試験を行う状態を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 曲管形成用マンドレル 2 フィードアイ 3 硬化性樹脂含浸繊維 4 円弧状支持体 5、7、10 マンドレル受け 6 連結杆 8 架台状支持体 9 柱状支持体 11 曲成部 12、12′ 軸杆 13、13′ 管接続部形成部 41 円弧部 42、92 回転軸

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲管成形用マンドレルに硬化性樹脂含浸
    繊維を巻き付け、樹脂を硬化させて繊維強化樹脂層を形
    成した後、曲管成形用マンドレルを脱型して繊維強化樹
    脂製曲管継手を製造する方法であって、曲管成形用マン
    ドレルの略中心を円弧の中心とする一対の円弧状支持体
    を、円弧状支持体の回転軸を中心として回転自在に設け
    ると共に、曲管成形用マンドレルの両側方に、円弧状支
    持体に沿った往復移動を可能にされたマンドレル受けを
    連結して、両マンドレル受け間に装着された曲管形成用
    マンドレルを円弧状支持体の回転に伴って回転するよう
    にせしめ、且つ、円弧状支持体の回転とマンドレル受け
    の円弧状支持体に沿う往復移動とにより、曲管形成用マ
    ンドレルの各部分と円弧状支持体の回転軸とがほぼ一致
    するような曲管形成用マンドレルの回転を可能とした該
    マンドレルの各部分に順次硬化性樹脂含浸繊維を巻き付
    けていくことを特徴とする繊維強化樹脂製曲管継手の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 曲管成形用マンドレルに硬化性樹脂含浸
    繊維を巻き付け、樹脂を硬化させて繊維強化樹脂層を形
    成した後、曲管成形用マンドレルを脱型して繊維強化樹
    脂製曲管継手を製造する方法であって、曲管成形用マン
    ドレルの一側方に、曲管成形用マンドレルの略中心を円
    弧の中心とする円弧状支持体を円弧状支持体の回転軸を
    中心として回転自在に設けると共に、円弧状支持体に沿
    った往復移動を可能にされた第1のマンドレル受けを連
    結し、曲管形成用マンドレルの他側方に、ヒンジ連結杆
    を介して第2のマンドレル受けを円弧状支持体の回転軸
    方向に往復移動可能に連結し、第1のマンドレル受け及
    びヒンジ連結杆を介して第2のマンドレル受けに装着さ
    れた曲管形成用マンドレルを円弧状支持体の回転に伴っ
    て回転するようにせしめ、且つ、円弧状支持体の回転と
    第1のマンドレル受けの円弧状支持体に沿う往復移動と
    第2のマンドレル受けの円弧状支持体の回転軸方向への
    往復移動とにより、曲管形成用マンドレルの各部分の軸
    芯と円弧状支持体の回転軸とがほぼ一致するような曲管
    形成用マンドレルの回転を可能とした該マンドレルの各
    部分に順次硬化性含浸繊維を巻き付けていくこと特徴と
    する繊維強化樹脂製曲管継手の製造方法。
  3. 【請求項3】 曲管形成用マンドレルに硬化性樹脂含浸
    繊維を巻き付け、樹脂を硬化させて繊維強化樹脂層を形
    成した後、曲管形成用マンドレルを脱型して繊維強化樹
    脂製曲管継手を製造する方法であって、曲管形成用マン
    ドレルの一側方に、支持体を水平方向の回転軸の周りに
    回転自在に設けると共に、該支持体に沿った該支持体の
    回転軸に対して略垂直方向の往復移動を可能にされた第
    1のマンドレル受けを連結し、曲管形成用マンドレルの
    他側方に、ヒンジ連結杆を介して第2のマンドレル受け
    を支持体の回転軸方向への往復移動を可能に連結し、第
    1のマンドレル受け及び第2のマンドレル受けに装着さ
    れた曲管成形用マンドレルを支持体の回転に伴って回転
    するようにせしめ、且つ、支持体の回転と第1のマンド
    レル受けの支持体に沿う往復移動と、第2のマンドレル
    受けの支持体の回転軸方向への往復移動とにより、曲管
    成形用マンドレルの各部分の軸芯と支持体の回転軸とが
    ほぼ一致するような曲管成形用マンドレルの回転を可能
    とした該マンドレルの各部分に順次硬化性樹脂含浸繊維
    を巻き付けていくことを特徴とする繊維強化樹脂製曲管
    継手の製造方法。
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