JP3269774B2 - 磁気水処理装置およびその組立て方法 - Google Patents

磁気水処理装置およびその組立て方法

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JP3269774B2
JP3269774B2 JP12586996A JP12586996A JP3269774B2 JP 3269774 B2 JP3269774 B2 JP 3269774B2 JP 12586996 A JP12586996 A JP 12586996A JP 12586996 A JP12586996 A JP 12586996A JP 3269774 B2 JP3269774 B2 JP 3269774B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水処理装置に係
り、詳細には、磁気流体力学(以下M・H・D=mag
netohydrodynamics)の理論に基づ
き、磁気を利用して導管内の錆やスケールと呼ばれる水
垢を除去する水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水道管並びに高架水槽、冷却シ
ステム、ボイラー、熱交換器等の排水管並びに循環水等
の管路を流れる水は電気伝導度を有するが純水ではな
く、この水には、塩素を初めとするカルシウム、マグネ
シウム等の種々の物質やバクテリア等の有機物等といっ
た不純物、懸濁物質が、さまざまな形で存在している。
こうした水が、熱の上昇、下降、圧力などのショックを
受けると、内在する前記不純物等がイオン結合物質とな
って結晶化し、管路である配管パイプ等の内側に付着し
て、スケール(水垢)や腐食の要因物質となり、これら
を放置すると、使用設備のエネルギーの浪費や伝熱効率
の低下、水質の悪化等が生じるとともに、水道の給配水
においてはカルキ臭およびカビ臭等の悪臭が発生するこ
とになる。
【0003】こういった問題の対処の方法として、スケ
ールと呼ばれる水垢(特に炭酸カルシウム)ならびに赤
錆等の腐食の要因物質を除去するために、従来から薬品
の注入による酸洗、あるいはサンドブラストといわれる
高圧で砂粒を配管内に吹き込む方法、あるいはスクリュ
ウ状の掃除ヘッドを差し込んで削り取る等の方法等があ
る。
【0004】しかし、上記の方法では、注入した薬品が
空気中に霧散する際の安全性の問題や、配管内部の激し
い傷み等に加え定期的な作業の際に断水させることが不
可欠であり不便である等といった問題が生じることか
ら、最近では、磁気によって水の分子構造を変化させて
水を処理する磁気水処理装置が見直されている。ここ
で、水を磁気処理するということは、水をイオン化する
ことであり、イオン化によって水を活性化させることで
ある。
【0005】この磁気を利用した水処理方法の作用の仕
方は、磁石の磁極間を通過する水を磁力線(磁束)を直
角に横切る導体として取り扱い、所謂フレーミングの右
手の法則に従った起電力が得られ、運動エネルギーが電
気エネルギー転換して処理が進行される考え方と、前記
起電力があって、磁石の磁極間に存在し通過する水を電
解質溶液として取り扱いファラデーの法則に従った電気
分解が進行するとされるM・H・D理論に基づく2つの
考え方で進行するものとされている。
【0006】上記の考えに基づく磁気による水処理の作
用効果を述べると、まず、磁気によるスケール除去並び
に防止作用については、簡単に説明すると、水が磁極間
の磁力線(磁束)をある一定の速度をもって通過する
と、高い電荷を持った粒子が発生し、パイプの壁面に向
って散乱し、パイプの壁面に付着している炭酸カルシウ
ム等でできているスケールの結晶格子を徐々に破壊し
て、除去するとされる。例えば、炭酸カルシウムの結晶
格子が壊れると、Caイオンは水の分子に作用して水酸
化カルシウムと水素イオンを発生させ、そして、CO3
イオンは炭酸ガスと酸素になり、水中に戻るとされる。
そしてまた、上記例で見られるように、スケール形成物
質である結晶粒子が微細化されるため、スケールが形成
されにくく付着防止の効果もあるとされる。
【0007】次に、磁気による赤錆(二価の酸化鉄)の
除去作用については、この赤錆は磁力を持ず、イオン価
作用により徐々に三価の酸化鉄に変化して、レール等を
錆から守る黒錆(マグネタイト)となり、壁面から落ち
るのではなく、そのまま黒錆に変わって、以降はパイプ
本体を守るようになるとされる。また、周知であるが、
完全に母体から遊離した赤錆は、前述したスケールに混
じった形体をしていることから、この場合はスケールの
除去度合に応じ同時に除去されるものである。
【0008】さらに、カルキ臭減少作用については、例
えば、水道水に投入された塩素は、さまざまな形で水中
に存在し、一部はイオンとなり、一部はバクテリア等の
有機物と結合した塩素となり、一部は遊離型の塩素とな
っている。このカルキ臭と呼ばれる悪臭は、前記有機物
との結合型塩素が一番強いとされる。そこで水道水を磁
気処理すると、この結合塩素が切り離されてイオンの形
になり、悪臭が減少するとされている。
【0009】また、減菌作用並びにカビ臭の減少作用に
ついては、バクテリアの餌である単細胞の菌類が、浸透
圧の高い小さい水が単細胞生物の細胞膜の内側へ進入す
ることから死滅してしまい、そして、バクテリアは食物
がなくなって死滅してしまうことから結果的にカビ臭が
減少することになるとされる。
【0010】前記の小さい水とは一般水は通常12分子
程度で分子集団(クラスター)形成していて、磁気水処
理装置を通過させることにより5分子程度のクラスター
を形成する水のことである。この形成時に過剰のガスを
空気中に放散し、そして、pHが若干アルカリ側へ移行
するとされる。
【0011】ここで、上記のような効果を発揮する磁気
を用いた従来の水処理装置を、図8及び図9を用いて説
明する。
【0012】図8は、従来の磁気水処理装置80の部分
的な縦断面図を示す図である。図9は、図8の断面B−
Bを示したものである。
【0013】81は装置や各機器の給排水並びに循環水
等の管路(図示省略。)途中と連携し接続されるパイプ
であり、前記管路との接続は、両端に示される81a、
81b配管用ネジによって、機密的に接続されている。
82、83は2つ1組みで使用される永久磁石であり、
前記パイプ81を挟んで、前記永久磁石82のN極と前
記永久磁石83のS極が対向するように配置され、前記
永久磁石82のN極と前記永久磁石83のS極間で形成
される磁力線が、前記パイプ81の断面を横断して作用
するようになっている。この従来例では3組みの永久磁
石が各々一様に配置され、各同極性の永久磁石同士は合
成樹脂などの非磁性体でできたスペーサ86…86によ
って隔離されている。前記永久磁石82、83は、前記
パイプ81と、フランジ85、85aを介して連携し、
溶接で機密的に取り付けられている中空の箱型形状のカ
バー84で覆われており、このカバー84によって、前
記永久磁石82、83の配置位置は確保されている。そ
して、上記構成の従来の磁気水処理装置の組立て方法で
あるが、先ず、中空の箱型形状のカバー84と、パイプ
81と、どちらか一方のフランジ85の三者を溶接組立
てをして準備したのち、もう一方のフランジ85a取り
付け側から、前記永久磁石82、83をスペーサ86を
間に介在させながら次々と押し込む。最終段階ではこの
フランジ85aを閉じて完了に至るものである。なお、
前記パイプ81、カバー84、並びにフランジ85、8
5aの材質は、磁力線を有効に作用させるためととも
に、防錆対策のため、ステンレス等の非磁性材が使用さ
れる場合が多い。
【0014】上記のような構成の磁気水処理装置の一般
的な前述した作用による効果は、前述の運動エネルギー
から転換した電気エネルギーの度合に応じて左右するも
のとされるため、その効果を上げる場合、水の流速を上
げる方向で考える場合と磁束密度を上げる方向で考える
場合とがあるが、前記流速は、過去のデータから0.5
m/s以上が作用効果を発揮するための最低条件とされ
ており、上限はポンプ能力、配管設備等を考慮するとお
のずと制限が生じるため、もう一つの条件である永久磁
石の磁束密度を上げる方向で改良が進められているのが
現状である。従来、製造可能だった永久磁石の磁束密度
は5000Gs程度であったが、近年において材料並び
に製造方法の発達から11000Gs以上の磁束密度を
有する永久磁石が開発され使用することができるように
なった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本来、磁気
を利用した水処理装置としての必要な磁界は、水の流れ
るパイプにのみ集中して作用すれば良いものである。し
かしながら、図9に示す前記従来の磁気水処理装置80
では、配置された永久磁石82、83の磁力線は制御さ
れることなく、自然体でN極からS極に向って環状線
a、a、a…を構成して磁界を形成し、カバー84から
大きくはみ出したものとなっており、この分、前記パイ
プ1に作用する磁力線(磁束)を弱め、磁気水処理装置
の一般的な前述した作用効果を半減させるという問題が
あった。また、前記カバー4からはみ出た磁力線は、工
場における組立て作業において、周囲にある鉄屑や釘等
を吸収してしまい、この除去作業に余分な工数をかけて
しまう要因となったり、かつ、取り付け現場において
も、同様に周囲にある鉄屑や釘等の磁性体を手当たり次
第に吸収してしまい、製品品位を低下させるばかりでな
く、当該鉄屑や釘等吸着のままの放置、ならびに建物の
鉄骨部材への接近取り付けは、磁力線を更に外部に誘導
するものであることから、前述のパイプ1に作用しよう
とする磁力線(磁束)を更に減少させることになり、作
業者はこの取り扱いに気を使って作業しなければならな
かった。
【0016】上記の問題は、前記従来の磁気水処理装置
に、前述した11000Gsの永久磁石を使用し、磁気
効果の向上を図る際にも生じる問題であるが、当該11
000Gsの永久磁石を使用する際、更に加えて、次の
ような問題があった。
【0017】従来の構造の磁気水処理装置に11000
Gsの永久磁石を使用し、その組立てを行う際、前記永
久磁石82、83は強力なものであるため、組立てに際
し互いに吸着してしまうような場合があり、この様な場
合、吸着した永久磁石82、83を引き離す作業を行わ
なければならない。特に11000Gsといった強力な
永久磁石である場合には、人力で引き離すことは困難で
あり、前記永久磁石を引き離し、この吸着を用心しなが
らN、S極の方向を間違えないように押し込む作業は煩
雑であり、大変に多くの工数を要してしまうという問題
があった。
【0018】したがって、本願発明の課題は、外部へ向
った磁力線を内部に封じ込め、磁力線(磁束)を水の流
れるパイプに集中させてより効率的に磁気効果を上げる
と共に、装備する複数の永久磁石をユニットとして取り
扱うことによって、磁石の磁束密度(Gsガウス)の大
きさに関係なく、組立て作業を容易にする磁気を利用し
た水処理装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
管路に設置される磁気水処理装置であって、水の流れる
前記管路の一部として接続される導管と、前記導管を挟
み、対峙させて設けた少なくとも一対の極性の異なる磁
石と、前記磁石を覆う磁性材からなるヨーク体とを備
、前記導管は、前記ヨーク体の開口部の中央に、当該
開口部方向に貫通され、かつ当該ヨーク体の対向する内
面に挟持され、上下に同じ大きさの空間部が形成される
ように設けられたものであり、 前記磁石は、前記両空
間部に、前記導管を挟んで対峙させた状態で設けられる
一対の極性の異なる磁石ユニットからなり、前記磁石ユ
ニットは、磁性材からなる板状部材と、前記板状部材の
上面に載置した、各々同極性の複数の永久磁石と、前記
板状部材の上面において、前記永久磁石が挿入され、前
記板状部材に載置された永久磁石の位置を決定し保持す
る保持孔が穿設された保持板とを有することを特徴とし
ている。
【0020】請求項1記載の発明によれば、当該ヨーク
体は磁性材によって構成されているため、磁束は空気中
よりも磁性体の中をよく通る性質上、極性の異なる磁石
間で生じた磁力線は、前記導管を横断し異極間である対
向する極性がN極の磁石から対向する極性がS極の磁石
へと向い前記ヨーク体に伝わり、当該ヨーク体中を通過
して、出発した対向する極性がN極の磁石に戻ると云っ
た閉ループとなっているので、前記前記ヨーク体の外部
に洩れることは少なく、その殆ど全ての磁力線を水が通
過する前記導管に集中して作用する。したがって、導管
内を通過する水に磁力がより効果的に作用し、管路の内
側に付着するスケールや赤錆等の腐食の要因物質、およ
び、カルキ臭およびカビ臭等の悪臭等の防止を一層効果
的に行うことができる。さらに、熱伝導率を常に上限に
位置し、取り付けられた設備のエネルギを大幅に節減で
き、配管内部の清掃や表面処理であるライニングをする
手間がかからない。さらに、装備する複数の永久磁石を
ユニットとして取り扱うことによって、永久磁石の個数
や磁束密度(Gsガウス)の大きさに関係なく、組立て
作業、取り扱いや部品管理などを容易にすることができ
る。
【0021】具体的には、前記ヨーク体の材質は鉄系の
磁性体である。また、前記導管の材質は、磁力線を有効
に作用させるためとともに、防錆対策のため、ステンレ
ス等の非磁性材が使用するのが好適である。また、前記
永久磁石は1組みでも、その効果はあるが、更に十分な
効果を上げるために複数のペアーで構成してもよい。
お、設けられる前記保持板は、前記永久磁石の磁束の誘
導を妨害防止等のため、ステンレスといった非磁性材に
よって形成されることが好ましい。
【0022】
【0023】
【0024】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
磁気水処理装置の組み立て方法であって、前記磁石ユニ
ットを、各々前記ヨーク体と前記導管によって形成され
た前記空間部に挿入し、前記板状部材を各々対応する前
記空間部の底面に載置して組み立てることを特徴として
いる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、上面に複数
の永久磁石を載置した磁性材からなる前記板状部材を、
前記ヨーク体と前記導管によって形成された前記空間部
に滑り込ませるだけで設置できるため、組立てが容易で
ある。また、管路の導管の外部において組み立てるの
で、前記導管を使用している状態でも本発明の磁気水処
理装置を容易に組み立てることが可能である。
【0026】請求項3に記載の発明は、請求項1記載の
磁気水処理装置において、前記導管の外側において風雨
を凌ぐための箱形形状のカバーが溶接で気密的に取り付
けられ、このカバーの内部に、前記ヨーク体が設けられ
ていることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して本発
明に係る磁気水処理装置の実施の一形態を詳細に説明す
る。
【0028】図1は、本発明を適用した磁気水処理装置
100を説明する部分断面図であり、図2は、図1にお
いて、断面A−Aを示すと共に、本願発明を適用した実
施の一形態の磁界を様子を環状線で説明した図である。
図3は、本願発明を適用した実施の形態における磁石ユ
ニットの平面図であり、順に図4、図5、図6は、それ
ぞれ図3の磁石ユニットの正面図、底面図、側面図であ
る。そして、図7は、本願発明を適用した実施の形態に
かかる磁気水処理装置の組立ての一形態例を説明する斜
視図である。
【0029】先ず、構成を説明する。1はパイプ、4は
風雨等を凌ぐためのカバー、5はフランジ、7は磁路を
形作る鉄製のヨーク体、20、30は、前記複数のN極
を担当させる第1の永久磁石2、2、2、S極を担当さ
せる第2の永久磁石3、3、3を具備している第1、第
2の磁石ユニットであり、前記第1及び第2の永久磁石
は同一形状のものである。また、71、72は前記ヨー
ク体7とパイプ1によって形成される前記パイプ1の上
下に設けられた上側および下側空間部である。
【0030】図1および図2に示すように、前記パイプ
1は、非磁性体からなり、その両端部に配管用ネジ1
a、1bが設けられており、前記配管用ネジ1a、1b
を介して、水道管並びに熱交換器等の配管に接続され
る。このパイプ1の外側において、風雨を凌ぐための箱
型形状のカバー4が、フランジ5、5を介して、溶接で
気密的に取り付けられている。
【0031】前記カバー4の内部には、内幅が前記パイ
プ1の外径と略同寸法で、肉厚が前記カバー4の約倍に
構成されている前記ヨーク体7が、当該パイプ1の側面
と接触している接触部8、8で当該パイプ1を挟持する
形で、点溶接されて取り付けられており、図上、前記ヨ
ーク体7の内部下面とパイプ1の下側側面の間には、下
側空間部72が形成され、当該下側空間部72には前記
パイプ1側にS極の磁極を対面させた第2の永久磁石
3、3、3を有する第2の磁石ユニット30が、また、
パイプ1上側側面と前記ヨーク体7の内側上面との間に
は、上側空間部71が形成され、当該上側空間部71に
は、前記パイプ1側にN極の磁極を対向させた第1の永
久磁石2、2、2を有する第1の磁石ユニット20が配
設されている。これらの下側空間部72および上側空間
部71は同じ大きさであり、両空間部71、72に各々
配設されている前記両磁石ユニット20、30によって
生じている磁場の中を前記導管を流れる水が直角に通過
するようになっている。
【0032】前記ヨーク体7は鉄製の磁性材で形成され
ており、その形態は、中空の角筒形状でループ状になっ
ており、ループ周辺には磁石の磁極になるように突起や
端面がないものである。よって、押し出し成形によるシ
ームレスが理想とされるが、当該ヨーク体の側面を板状
の磁性材で構成し、各板同士の接続辺部を溶接するなど
の工法によって形成されてもよい。この場合、前述した
ように突起や端面が生じないように形成することは勿論
である。なお、前記ヨーク体7の開口部を塞いで密閉し
た形にしてもよい。
【0033】ここで図3〜図6を参照して、前記導管を
挟んで対峙する前記第1の磁石ユニット20及び、第2
の磁石ユニット30について説明するが、前記第1の磁
石ユニット20と前記第2の磁石ユニット30は略同一
の構造であるため、ここでは便宜上、前記第2の磁石ユ
ニット30に着眼して述べる。図3は本願発明を適用し
た実施の形態における第1及び第2の磁石ユニットの正
面図であり、図4はその平面図、図5はその底面図、図
6はその側面図である。なお、図3〜図6上には第2の
磁石ユニットの構造に対応する第1の磁石ユニットの構
造の符号も記す。
【0034】前記第2の磁石ユニット30は、長方形状
の台板31と、当該台板31上面に載置されている3つ
の第2の永久磁石3、3、3と、当該台板の上面におい
て前記第2の永久磁石3、3、3の位置を決定し保持す
る保持板32とによって構成されている。
【0035】前記保持板32は、図6に示す通り、その
両側端辺部を鉛直下方に折曲して設けた脚部321、3
21において、前記台板31の側端部に溶接固定されて
おり、当該保持板32の中央部には3つの保持孔32
2、322、322が予め所定の間隔で穿設されてお
り、前記台板31に載置した前記第2の永久磁石3、
3、3の略中間部を保持している。また前記保持板32
は、前記磁束の誘導を妨げないように、且つ前記第2の
永久磁石3を設置を容易にするため、ステンレス等の非
磁性材からなっている。また、当該保持板に設けられて
いる前記保持孔322は、前記永久磁石3の胴径より若
干大きく穿設されている。このため、前記永久磁石3
を、前記台板31上に載置する際、当該永久磁石3を前
記保持孔322の上部付近に運ぶだけで、当該磁石の持
つ磁力の作用も加わって容易に載置することができる。
【0036】前記台板31の材質は載置される前記第2
の永久磁石3の磁力線を前記ヨーク体7まで誘導するた
め鉄系の磁性材で形成されている。また、図5に示すよ
うに、前記台板31には、前記第2の永久磁石3の取り
付けられる位置に貫通孔311が設けられており、上記
磁石ユニット30の組立て時において異極の磁石が間違
えて組み立てられていたような場合、例えば、前記台板
31に、S、S、S極を上面に前記永久磁石3を取り付
けるところを、S、N、S極を上面にして前記第2の永
久磁石3を取り付けた場合等において、前記貫通孔31
1に棒形状の部材を通し当接するN極が上面となってい
る前記第2の永久磁石3を押し出すことによって修正す
ることが容易となっている。
【0037】上記構成による磁石ユニット30の幅寸法
は、前記ヨーク体7の内幅より短く組み立て容易となっ
ている。また全長は、前記ヨーク体と同寸法で形成され
ている。
【0038】先に述べたように、前記第1の磁石ユニッ
ト20の構造は、前述した第2の磁石ユニット30の構
造と略同一であり、前記第2の永久磁石3を上面をS極
にして前記台板31に載置するところをN極を上面にし
て台板21に載置している点が異なっているだけのもの
であるため、詳細な説明は省略する。
【0039】本実施の形態における磁気水処理装置10
0は、これら上記構成の両磁石ユニット20、30の前
記台板21、31が、前記ヨーク体7と前記パイプ1と
によって形成されている各々の前記上下側空間部71、
72の底面711、721に載置されることによって、
各々N極、S極を形成する両磁石ユニット20、30
が、前記パイプ1を挟んで対峙した状態となって、より
強力な磁場を形成している。
【0040】また、本実施の形態例における磁気水処理
装置100を組み立てる際、図7に示すように、前記パ
イプ1を取り付ける前に、上記第1及び第2の磁石ユニ
ット20、30を前記ヨーク体7の前記上下側空間部7
1、72に夫々挿入して取り付けるような手順にしても
よい。複数の磁石が上記構成のようにユニット化されて
いるため前述のような組み立て手順でも簡便且つ円滑に
対応できる。
【0041】次に、本実施の形態の動作を説明する。前
述のように、本発明に係る実施の形態の磁気水処理装置
100では、磁性材である鉄製の前記ヨーク体7によっ
て、前記第1及び第2の永久磁石2、3の極間に生じる
磁力線bは、当該ヨーク体7の外部に漏洩しないため、
水が流れる前記パイプ1に集中する。これによって、前
記パイプ1内に水が流れると、前記第1及び第2の永久
磁石2、3の極間のより強力な磁場の中を、一定以上の
流速で直角に横切るため、流水が電気伝導度を持ち、電
子励気作用が起こりエネルギが発生し、この作用により
スケール形成物質の結晶粒子が微細化され、前記パイプ
1内にスケールを形成することなく水中に懸濁した状態
で水流に流されることになる。したがって、以下のよう
な種々の効果を一層効果的に達成できる。使用する設備
のエネルギの節約、完全に物理化学的な水処理法なので
公害を引き起こす心配がなく、環境汚染防止に繋がる。
また、既存のスケールの進行を防止し、徐々にスケール
自体を除去するため、当該水処理装置の設置された配管
の循環ライン設備を新品に取り替えたり、修理、洗浄の
作業の必要がなくなり経済的であり、その作業の為に稼
動停止の必要もなくなる。これは例えば、工場プラン
ト、病院、ホテル等、24時間稼動が要求される所での
効果が大きい。さらに設備やパイプラインをスケールや
腐食から守るため、関連設備の寿命が延長される。外部
電源が不要、用水の改善、効果的な経費の節約ができ
る。
【0042】なお、本発明の実施の形態における磁石ユ
ニットでは、円柱形状の永久磁石が3個設置されている
としたが、この形状の永久磁石に限らず、楕円柱、四角
柱、三角柱などで形成されてもよく、また、前記永久磁
石の配置する個数については取り付けようとする装置の
内容及び処理内容、加えて水の状態などに対応する個数
を設置してもよい。
【0043】さらに、前記パイプ1を挟んで対峙して設
けられる極性の異なる第1及び第2の永久磁石2、3の
磁極間距離が短いほど好適である。なお、本発明に係る
前記磁石ユニットと前記ヨーク体は、管路の導管の外部
において組み立てることができるので、前記導管を使用
している状態でも本発明の磁気水処理装置を容易に組み
立てることが可能である。したがって、これらをガス管
などの水以外の管路に用いて、上述した同様な作用によ
って、磁気処理することもできる。その他、具体的な細
部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論で
ある。
【0044】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、導管内を
通過する水に磁力がより効果的に作用し、管路の内側に
付着するスケールや赤錆等の腐食の要因物質、および、
カルキ臭およびカビ臭等の悪臭等の防止を一層効果的に
行うことができる。さらに、熱伝導率を常に上限に位置
し、取り付けられた設備のエネルギを大幅に節減でき、
配管内部の清掃や表面処理であるライニングをする手間
がかからない。
【0045】また、請求項記載の発明によれば、装
する複数の永久磁石をユニットとして取り扱うことによ
って、永久磁石の個数や磁束密度(Gsガウス)の大き
さに関係なく、組立て作業、取り扱いや部品管理などを
容易にすることができる。
【0046】請求項記載の発明によれば、上面に複数
の永久磁石を載置した磁性材からなる前記板状部材を、
前記ヨーク体と前記導管によって形成された前記空間部
に滑り込ませるだけで設置できるため、組立てが容易で
ある。また、管路の導管の外部において組み立てるの
で、前記導管を使用している状態でも本発明の磁気水処
理装置を容易に組み立てることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気水処理装置を説明する部
分断面図である。
【図2】図1において、断面A−Aを示すと共に、本願
発明を適用した実施の形態の磁界を様子を環状線で説明
した図である。
【図3】本願発明を適用した実施の形態における磁石ユ
ニットの正面図である。
【図4】本願発明を適用した実施の形態における磁石ユ
ニットの平面図である。
【図5】本願発明を適用した実施の形態における磁石ユ
ニットの底面図である。
【図6】本願発明を適用した実施の形態における磁石ユ
ニットの側面図である。
【図7】本願発明を適用した実施の形態にかかる磁気水
処理装置の組立ての一形態例を説明する斜視図である。
【図8】従来の磁気水処理装置の部分的な縦断面図を示
す図である。
【図9】図8の断面B−Bを示したものである。
【符号の説明】
1 パイプ 2 第1の永久磁石 3 第2の永久磁石 7 ヨーク体 8 接触部 20 第1の磁石ユニット 21、31 台板 30 第2の磁石ユニット 71 上側空間部 72 下側空間部 100 磁気水処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管路に設置される磁気水処理装置であっ
    て、 水の流れる前記管路の一部として接続される導管と、 前記導管を挟み、対峙させて設けた少なくとも一対の極
    性の異なる磁石と、 前記磁石を覆う磁性材からなるヨーク体と、 を備え、前記導管は、前記ヨーク体の開口部の中央に、当該開口
    部方向に貫通され、かつ当該ヨーク体の対向する内面に
    挟持され、上下に同じ大きさの空間部が形成されるよう
    に設けられたものであり、 前記磁石は、前記両空間部
    に、前記導管を挟んで対峙させた状態で設けられる一対
    の極性の異なる磁石ユニットからなり、 前記磁石ユニットは、磁性材からなる板状部材と、前記
    板状部材の上面に載置した、各々同極性の複数の永久磁
    石と、 前記板状部材の上面において、前記永久磁石が挿入さ
    れ、前記板状部材に載置された永久磁石の位置を決定し
    保持する保持孔が穿設された保持板とを有する ことを特
    徴とする磁気水処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気水処理装置の組み立
    て方法であって、 前記磁石ユニットを、各々前記ヨーク体と前記導管によ
    って形成された前記空間部に挿入し、前記板状部材を各
    々対応する前記空間部の底面に載置して組み立てること
    を特徴とする磁気水処理装置の組み立て方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の磁気水処理装置におい
    て、 前記導管の外側において風雨を凌ぐための箱形形状のカ
    バーが溶接で気密的に取り付けられ、このカバーの内部
    に、前記ヨーク体が設けられていることを特徴とする磁
    気水処理装置。
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