JP3262791B2 - ステージ装置 - Google Patents

ステージ装置

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JP3262791B2
JP3262791B2 JP31464090A JP31464090A JP3262791B2 JP 3262791 B2 JP3262791 B2 JP 3262791B2 JP 31464090 A JP31464090 A JP 31464090A JP 31464090 A JP31464090 A JP 31464090A JP 3262791 B2 JP3262791 B2 JP 3262791B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ステージ装置に関し、特にX線露光装置用
ステージ等の高精度位置決めに適したリニアモータ駆動
のステージ装置に関する。
なお、本明細書で「リニアモータ」とは、回転式モー
タを展開した構成のものを指し、1次元運動するものに
限らない。
[従来の技術] 半導体装置製造用のステッパ式露光装置等において
は、露光対象物を2次元平面内で移動させることが必要
である。半導体装置の微細化、高集積化と共に要求され
る位置決め精度も高くなり、0.1μm台の線幅を実施し
ようとするX線(SOR光)露光装置においては、0.01μ
m程度以下の位置決め精度が要求される。
従来、対象物を2次元的に駆動する装置として、サー
ボモータとボールネジを用いたものが知られている。ま
ず、平面内の一方向であるX線方向について、サーボモ
ータとボールネジを備えたXステージを形成し、その上
にY軸方向のサーボモータとボールネジを備えたYステ
ージを重ね、2次元移動の可能なXYステージを構成す
る。
ボールネジはガタやバックラッシを完全に排除するこ
とはできない。また、サーボモータで発生した駆動力を
対象物に伝えるには、途中に動力伝達機構や案内機構を
介さねばならず、発生した駆動力を100%対象物に伝え
ることはできない。これは別の観点から見ると、何らか
の機構部材等に歪、弾性変形等を生じさせていることに
なる。
このようなサーボモータとボールネジを用いた機構に
よっては、0.01μm程度以下の位置決め精度を実現する
ことは困難である。
本出願人は、0.01μm以下の位置決め精度も可能とす
る2次元リニアモータを用いたステージ装置を提案した
(たとえば、特願平2−114612号、特願平2−186844号
等)。
ベース上にベース面に対して垂直方向に磁極を有する
多数の永久磁石を配置し、ステージ上に電磁石を構成す
るコイルを配置し、ステージをベース上で摺動可能とし
た状態において、コイルに制御された電流を流すことに
より、ベースに対するステージの位置を正確に位置決め
させる。
[発明が解決しようとする課題] 以上説明したリニアモータによって駆動されるステー
ジ装置において、コイルに電流を供給すると、コイルは
発熱を伴う。このような発熱によって、ステージの温度
が上昇する。通常は無視できる程度の温度上昇であって
も、高精度位置決め装置においては、部品の熱膨脹が位
置決め精度に大きな影響を及す。
本発明の目的は、コイルの発熱によるステージの熱膨
脹を防止することのできるステージ装置を提供すること
である。
[課題を解決するための手段] 本発明のステージ装置は、(i)対象物が載置される
面を有し、所定の案内面に沿って前記対象物を2次元平
面内で移動させるための第1ステージと、(ii)前記第
1ステージとギャップを介して嵌合して該第1ステージ
が前記2次元平面内を単独で移動することを抑止しつ
つ、前記第1ステージと共に前記2次元平面内を移動可
能な第2ステージと、(iii)前記第2ステージに取付
けられ、電流を印加することにより磁場中で駆動力を発
生して該第2ステージと共に前記第1ステージを前記2
次元平面内で駆動可能なコイルと、(iv)前記第1ステ
ージと前記第2ステージとの間の前記ギャップに気体を
吹出し、前記第1ステージと前記第2ステージとを熱的
に分離する手段とを有する。
[作用] 対象物を載置し、2次元平面内で移動する第1ステー
ジと、コイルを取付けた第2ステージとがギャップを介
して分離されており、このギャップに気体が吹出される
ため、コイルの発熱はコイルを取付けた第2ステージに
は伝達されても、気体で分離された第1ステージにはほ
とんど伝わらない。
すなわち、ギャップおよびギャップ間に吹付けられる
気体が熱遮蔽の効果を発揮する。
第1ステージと第2ステージとの間に、磁気的吸引力
を発生させると、空気層による反発力と合わせ、十分な
支持力を発生させることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を説明する前に、本出願人の先
の提案による参考例を説明する。
第3図は参考例による二次元ステージの概略構造を示
す。ベース1は鉄等の十分高い剛性を有する材料で形成
され、その上面にXY面となる案内面2を有する。この案
内面2上にステージ3の案内部材であるエアーパッド4
a、4b、4cが載置される。すなわち、ステージ3はエア
ーパッド4a、4b、4cによって案内されてベース1の案内
面2上を滑動する。
ステージ3の駆動は以下に述べる永久磁石とコイルと
の相互作用による。ベース1の案内面2上には鉄等の高
透磁率材料で形成されたヨーク7が配置されており、XY
面となる上面を有する。このヨーク7は、モータ6によ
りY方向に駆動できる。このヨーク7の上面に複数の永
久磁石8が平行に等間隔で配置されている。永久磁石8
はストライプ状の細長い形状を有し、ヨーク7の法線方
向に沿って磁極を有する。複数の永久磁石8は、交互に
N極、S極、N極、…を上方に向けるように配置されて
いる。したがって、永久磁石の上面から発生した磁力線
は隣接する永久磁石の上面に入り込むように分布する。
これらの永久磁石は、図中X方向に平行に配置されてい
る。エアーパッド4に支持されたステージ3の下面に
は、これらの永久磁石と対面するように複数のコイル1
1、12が配置されている。複数のコイルはX方向に軸方
向を有するX用コイル11と、Y方向に軸方向を有するY
用コイル12とを含む。これらのコイルもY方向に一定の
間隔(ピッチ)を置いて配列される。モータ6は、永久
磁石の約1ピッチ分ヨーク7を移動させることができ、
永久磁石とコイルとの関係を最適のものにすることがで
きる。
第4図はヨーク上の永久磁石とステージ上のコイルと
のXY面内での位置関係を説明するための平面図および磁
束密度分布図である。
第4図上側に示すように、永久磁石8a、8b、8c、8dが
X軸に平行にかつY方向に一定のピッチPoで配列されて
いる。これに対して、X用コイル11a、11bは、永久磁石
の1ピッチ内に2つ配列されている。すなわち、X用コ
イル11は永久磁石の1/2のピッチ(Po/2)でX軸に平行
に配列されている。右側に示す他のX用コイル11c、11d
も、X軸に平行にかつY方向に永久磁石のピッチの1/2
のピッチで配列されている。左右のX用コイルの間に、
Y用コイル12a、12b〜12fが配列されている。これらの
Y用コイル12も、永久磁石のピッチの1/2を単位として
配置されている。すなわち、Y用コイル12a、12eからY
用コイル12c、12dに至るピッチは永久磁石8bから8cに至
るピッチPoの1/2である。同様にY用コイル12c、12dか
らY用コイル12b、12fに至るピッチも永久磁石のピッチ
Poの1/2である。なお、Y用コイルの配列は種々に設定
できるが、各ピッチごとに配列されるコイルの数は同等
のものとするのが好ましい。
平行に配置された永久磁石8a、8b、8c、8dからは、そ
の上方に磁束が発生している。主としてコイルの下辺の
高さでの磁束密度が重要である。永久磁石8aの上面がN
極、隣接する永久磁石8bの上面がS極、さらに隣接する
永久磁石8cの上面がN極、…である場合、図示のように
永久磁石8a、8c上で磁束密度は正の極値をとり、永久磁
石8b、8dの極上で磁束密度は負の極値をとる。この場
合、隣接する永久磁石の中間の位置においては、磁束密
度が極めて小さな値となっている。
ステージの移動にしたがいコイルも移動するが、モー
タ6によってヨーク7を移動すると共に、永久磁石の上
に配置されたコイルに選択的に電流を供給することによ
り、磁束密度の高いところに配置されたコイルを励磁し
て有効に力を発生させることができる。
この駆動力発生の模様を第5図を参照してより詳細に
説明する。
第5図において、ヨーク7上に永久磁石8a、8b、8c、
8dが配置され、その上方に磁力線15が発生している。こ
れらの磁力線を横切るようにX用コイル11a、11b、11
c、11dおよびY用コイル12e、12d、12fが配置されてい
る。この場合、ステージを紙面垂直方向に駆動するため
には、X用コイル11a、11dに矢印のように電流を流せば
よい。他のX用コイル11b、11cには励磁電流を流さな
い。ここで、X用コイル11a、11dの下辺と上辺とにおい
ては、逆方向の力が作用するが、磁束密度がX用コイル
11a、11dの下辺において、上辺よりも十分高くなるよう
に設計することとにより、X方向の1方向に有効な力を
発生させることができる。なお、X用コイル11a、11dの
各2つの側辺は、互いに逆方向の力を発生し、X方向の
駆動には寄与しない。隣接するX用コイル11bにおいて
は、磁力線15がほぼ横方向を向いているため、電流を流
してもX用コイル11bの下辺と上辺によって、有効な駆
動力を得ることが難しい。
ステージがY方向に移動してX用コイル11a、11dが永
久磁石と永久磁石の間に配置されるようになった時は、
他のX用コイル11b、11cを励磁してステージを駆動す
る。連続的に移動させる時は多相励磁とするのがよい。
第5図の構成においては、X用コイル11、Y用コイル
12が共に永久磁石のピッチの整数分の1のピッチで配列
され、すなわち、永久磁石1つあたりコイルが2つない
しはそれ以上配列されているため、モータ6を用いなく
ても、常に永久磁石の上に配置されたコイルが存在し、
そのコイルに所望の電流を流すように制御すれば所定の
電流で強い力を得ることができる。モータ6を併せて用
いれば、より滑らかな駆動が可能となる。コイルと磁石
とを、同一ピッチで配列する場合は、モータ6を積極的
に用いるのがよい。ところで、コイルに電流を流すと、
コイル内で発熱が生じる。熱が貯ると、コイルを取付け
たステージの温度が上昇し、熱膨脹を起こす。これを許
容すると精度低下を起こす。
第6図は、ステージ3をガイド面2上で摺動させるた
めのエアーパッドの構成を概略的に示す断面図である。
エアーパッド4は、空気等の気体を供給するダクト14
を有し、自成絞り、表面絞り等の排気口からガイド面12
に対して気体を吹出し、気体の層を形成することによっ
て摩擦の少ない摺動可能な機構を形成する。エアーパッ
ド4の構造部材16の下面には磁石13が埋め込まれてい
る。構造部材16、ガイド面2を磁性体で形成し、磁石13
と共に磁気回路を形成することにより、エアーパッド4
は気体の圧力によってガイド面2上に浮遊し、磁力によ
ってガイド面2に引付けられる。このようにして、極め
て摩擦の少ない、かつ吸引力を有するガイド機構が形成
される。
XY平面内でステージを種々の方向に駆動する場合の推
力発生原理を、第7図を参照して説明する。
第7図(A)は、ステージをX方向に並進させる場合
の推力を模式的に示す。ステージ3上に図示のようにX
用コイル11が設けられているとする。X用コイル11a、1
1b、11c、11dのうち、11aおよび11dが永久磁石の上に配
置されているとする。その時、これらのX用コイル11
a、11dに電流を供給する。すると、これらのコイルに矢
印で示す方向の力が発生するため、ステージ3はX方向
に並進する。なお、ステージ3の位置がY方向に変化
し、X用コイル11bと11cが永久磁石の上に配置された場
合には、X用コイル11a、11dの代りにX用コイル11b、1
1cに電流を流し、破線矢印のように力を発生させる。
第7図(B)はY方向に並進させる場合の推力発生を
示す。Y用コイルは、1番目と4番目のY用コイル12
i、12lが同じY方向位置に配置され、これらの中間のY
用コイル12j、12kは半ピッチずれたY位置に配置されて
いるとする。Y用コイル12jと12kとが永久磁石の上に配
置されている場合は、これらのコイルに電流を流し、Y
方向の力を発生させる。すると図中右の矢印で示したよ
うにY方向の駆動力が発生し、ステージ3はY方向に駆
動される。Y用コイル12j、12kが永久磁石と永久磁石の
間の位置に配置された時は、他のY用コイル12i、12lに
電流を流す。この時はこれらのコイルが永久磁石の直上
に配置されるため、Y方向の力が有効に発生する。
このように、永久磁石の上に配置されるコイルに選択
的に電流を供給することによって、有効に駆動力を発生
させ、X方向ないしY方向の並進運動をさせることがで
きる。
次に第7図(C)を参照してXY面内の回転運動をさせ
る場合の推力発生を説明する。
図中右に示す矢印方向に示すようにステージ3を回転
させる場合、たとえば永久磁石の上に配置された2つの
X用コイル11a、11dに逆方向の電流を流す。するとこれ
らのX用コイル11aと11dには逆方向の力が発生し、図中
右の矢印に示すようにステージ3は回転する。これらの
X用コイルが永久磁石の上から外れている時は、他のX
用永久磁石11bと11cに電流を流すことにより、破線の矢
印で示すような力を発生させ、同様な回転を行なうこと
ができる。
なお、この回転はたとえば、一度以内の回転であり、
回転の前後に拘らず永久磁石とコイルとの全体的な関係
がほぼ保たれるものとする。より大きな角度を回転させ
る場合は、他の機構を設けることができる。
第3図に戻って、X用コイル11またはY用コイル12に
力が発生することにより、ステージ3は案内面2上をXY
平面内に移動する。
なお、ヨーク上に配列する永久磁石の数およびステー
ジ上に配列するコイルの数は任意に選択することができ
る。また、永久磁石の1ピッチ内にコイルを2つ配列す
る場合を説明したが、永久磁石の1ピッチ内にコイルを
1つ配置したり、3つ、4つ等整数個配列することがで
きる。これらのコイルの配置数によってコイルに流す電
流の励磁方式を制御する。
以下、本発明の実施例によるステージ装置を説明す
る。
第1図は、ステージ装置の側面図を示す。
このステージ装置は、SOR(軌道光放射)装置から発
するSOR光(X線)を用いて、半導体ウエハ上に露光を
行なうためのものである。SOR光20は水平方向に進行
し、出射窓21を介して外部へ導出される。このSOR光20
は、マスク23によって所望のパターンとされ、ウエハ24
上に照射する。SOR光源側の構造体が垂直面を有するベ
ース22を構成し、その表面に案内面を形成している。ウ
エハ24は、ウエハチャック25によって吸引支持される。
このウエハチャック25は、ウエハステージ26に固定され
ている。ウエハステージ26の端部には、第6図で説明し
たような磁気吸引式エアーパッド28が取付けられてお
り、ベース22の垂直案内面上を摺動する。垂直ステージ
の重量は、何らかのバランサによって相殺することが好
ましい。
ウエハステージ26を駆動する力は、ウエハステージ26
とギャップを介して結合されるコイル支持ステージ30に
よって与えられる。ウエハステージ26は、図中左側に突
出部27を有し、コイル支持ステージ30は、ウエハステー
ジ26の突出部27を周囲から取囲む部分31を有する。突出
部27と取囲む部分31とが会合する部分にエアー継ぎ手32
が形成される。すなわち、ウエハステージ26とコイル支
持ステージ30との間に形成されるギャップにエアー層が
形成される。このエアー層を介してコイル支持ステージ
30からウエハステージ26に図中上下方向、および紙面に
垂直方向の力が伝達される。また、コイル支持ステージ
30の周囲部31の端面と、ウエハステージ26とのギャップ
の部分には、磁気吸引式エアー継ぎ手34が形成されてい
る。磁気吸引式エアー継ぎ手34は、磁気吸引式エアーパ
ッドと同様の構成を有し、エアー層でウエハステージ26
とコイル支持ステージ30とを引離すと同時に磁石によっ
て両者を引付ける作用を有する。このため、ウエハステ
ージ26に対し、コイル支持ステージ30は吹出すエアーの
圧力に応じたギャップを介して支持される。コイル支持
ステージ30の図中左側表面上には、ステージ装置を駆動
するためのコイル11が取付けられている。また、図示し
ないが、コイル11と直交する方向のコイル12も取付けら
れている。
コイル11と所定のギャップを介して、永久磁石8が対
向して配置されている。永久磁石8は、ヨーク7上に固
定され、ヨーク7はベース1に配置されている。
第2図は、第1図に示すステージ装置の2つのステー
ジ部分を分離して示す斜視図である。
コイル支持ステージ30の周辺部31の内面および端面に
は、多数のエアー吹出孔36が形成されている。図では自
成絞りの吹出孔が、内面に2列、端面に1列、配列され
ている。これらの面は、ウエハステージ26の突出部27の
対応する面とギャップを介して対向する面であり、この
ギャップにエアーが排出されることにより、両ステージ
間に空気膜が生成される。本例では空気軸受を実現する
一例として、自成絞りを用いたが、表面絞りや多孔質体
を用いた絞りでも同様の空気継ぎ手が実現できる。この
空気膜によって、ウエハステージ26は、コイル支持ステ
ージ30の上に浮上する。また、ウエハステージ26がコイ
ル支持ステージ30から離れてしまわないように、コイル
支持ステージ30の端面には、永久磁石38が取付けられて
いる。ウエハステージ26の対向面およびコイル支持ステ
ージ30の周辺部を、鉄等の磁性体で形成することによ
り、永久磁石38に対して、磁路が形成され、ウエハステ
ージ26とコイル支持ステージ30は互いに吸引する。空気
膜によって、たとえば厚さ約10μm程度のギャップを保
持する一方、磁気吸引力によって、ウエハステージ26と
コイル支持ステージ30とを結合することにより、ステー
ジ26、30は一体構造のように運動する。ウエハステージ
26の突出部27は、その4辺がコイル支持ステージ30の内
面によって取囲まれ、その間に空気膜を形成しているた
め、コイル支持ステージが面内で移動しようとすると、
その推力は空気膜を介してウエハステージ26に伝達され
る。また、ウエハステージ26とコイル支持ステージ30と
は、磁気吸引エアーパッドと同様の原理により、所定の
ギャップを介して互いに磁気吸引力で締結される。
空気膜は、たとえば10μm程度の厚さであるが、コイ
ル部で発生し、コイル支持ステージ30に伝達された熱に
対しては、この空気膜が熱遮蔽手段として作用する。エ
アー継ぎ手の部分には、常に圧縮空気が流入し、コイル
から伝達される熱量を吸収する。
この結果、コイルが発生する熱がウエハステージ26に
伝達されることなく、空気によって運び去られる。この
ため、ウエハステージの温度上昇を防止することができ
る。ウエハステージの温度上昇が防止されるため、ウエ
ハステージの熱膨脹が防止され、高い精度を保持するこ
とができる。
なお、垂直型ステージを形成する場合を説明したが、
通常の水平型ステージを形成することもできる。この
際、分割されたステージ部材が重力によって互いに結合
される場合は、磁気吸引式エアー継ぎ手の代わりに単な
るエアー継ぎ手を用いることもできる。
なお、コイルをステージに取付け、コイルに直接力を
作用させてステージを移動すること等については、第3
図〜第7図に示した参考例と同様であり、参考例で説明
した技術を利用することができる。
以上説明した構成によれば、ステージに固定したコイ
ルに直接推力を発生させることができ、動力伝達系を省
略することができるため、高い運動精度を確保すること
ができる。すなわち、動力伝達系におけるガタやバック
ラッシュを防止することができる。
推力発生のため、コイル支持ステージに取付けせれた
コイルに電流を流し、このためコイルが発熱するが、こ
の発熱はギャップ部に流れるエアー等の流体により効率
的に取去られるため、ウエハステージ等が加熱され、熱
膨脹等によって精度が低下することが防止される。
また、コイル支持ステージに対して直接X方向推力、
Y方向推力、θz方向推力を作用させることができ、ウ
エハステージはコイル支持ステージとギャップを介して
締結されているため、ステージを自由に平面内で運動さ
せることが可能となる。
従来のステージにおいて必要であったガイド系を省略
することとができ、小型、軽量、高速、高精度なステー
ジを得ることが容易となる。
ステージに直接力を作用させることが容易となるた
め、外乱への対応力が増大し、エネルギ効率を改善する
ことができる。
以上説明したステージ装置は、SOR露光装置等の半導
体製造装置、精密機械や機械一般、ICボンダー、ICテス
ター、超精密加工機、ロボット、レーザ加工機、XYプロ
ッター等広く2次元ステージを要求する分野に利用する
ことができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこ
れらに制限されるものではない。たとえば、種々の変
更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明で
あろう。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、コイルによっ
て平面内で運動するステージ等に直接力を作用させるこ
とができ、かつその発熱による温度上昇を効率的に防止
することができるため、高精度なステージ等を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は、本発明の実施例によるステージ装置
の断面図と分解斜視図、 第3図は、参考例による2次元ステージの斜視図、 第4図は、第3図の2次元ステージの永久磁石とコイル
の関係を説明するための概略図、 第5図は、第3図の2次元ステージにおけるコイルに発
生する駆動力を説明するための側面図、 第6図は、第3図の2次元ステージに用いるエアーパッ
ドを説明する断面図、 第7図(A)、(B)、(C)は、第3図の2次元ステ
ージにおける各方向への推力発生原理を説明するための
概念図である。 図において、 1……ベース 2……案内面 3……メインステージ 4、28……エアーパッド 6……モータ 7……ヨーク 8……永久磁石 11……X用コイル 12……Y用コイル 15……磁力線 26……ウエハステージ 30……コイル支持ステージ 32、34……エアー継ぎ手 36……エアー吹出孔 38……永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B23Q 1/18 A (56)参考文献 特開 平1−188241(JP,A) 特開 昭61−290231(JP,A) 特開 昭61−25742(JP,A) 特開 平1−188242(JP,A) 特開 平2−284837(JP,A) 実開 平2−27831(JP,U) 実開 平2−15837(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 1/00 - 1/76 G03F 7/20 521 G03F 9/00 G12B 5/00 H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象物が載置される面を有し、所定の案内
    面に沿って前記対象物を2次元平面内で移動させるため
    の第1ステージと、 前記第1ステージとギャップを介して嵌合して該第1ス
    テージが前記2次元平面内を単独で移動することを抑止
    しつつ、前記第1ステージと共に前記2次元平面内を移
    動可能な第2ステージと、 前記第2ステージに取付けられ、電流を印加することに
    より磁場中で駆動力を発生して該第2ステージと共に前
    記第1ステージを前記2次元平面内で駆動可能なコイル
    と、 前記第1ステージと前記第2ステージとの間の前記ギャ
    ップに気体を吹出し、前記第1ステージと前記第2ステ
    ージとを熱的に分離する手段と を有するステージ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のステージ装置であって、さ
    らに、前記第1ステージと前記第2ステージとのいずれ
    かに取付けられて吸引力を発生し、前記ギャップに前記
    気体が吹出されたときに前記ギャップを一定に保つ第1
    磁石手段を有するステージ装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のステージ
    装置であって、さらに、前記第2ステージに対向するベ
    ースと、該ベースにおける前記第2ステージ側の面上に
    配設された第2磁石手段とを有し、 前記コイルが前記第2ステージにおける前記ベース側の
    面上に配設され、該コイルと前記第2磁石手段とがギャ
    ップを介して対向するステージ装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれかに記載のス
    テージ装置であって、前記第1ステージと前記第2ステ
    ージとが、一体構造的に運動する2次元ステージを構成
    するステージ装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のステージ装置であって、
    前記2次元ステージが、前記案内面と対向するエアーパ
    ッドを有するステージ装置。
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