JP3257596B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP3257596B2
JP3257596B2 JP13810199A JP13810199A JP3257596B2 JP 3257596 B2 JP3257596 B2 JP 3257596B2 JP 13810199 A JP13810199 A JP 13810199A JP 13810199 A JP13810199 A JP 13810199A JP 3257596 B2 JP3257596 B2 JP 3257596B2
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  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法に関し、特に、耐放射線性が強化された半
導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタを含む半導体装置を
宇宙用機器部品として使用する場合、宇宙線(たとえば
γ線)の影響によりその静消費電流が増加するという現
象が生じる。これは、半導体装置にγ線等が照射される
と、素子間を分離するフィールド酸化膜中に正孔−電子
対が発生し、このうち移動度の小さい正孔がシリコン基
板とシリコン酸化膜界面に捕獲され、固定正電荷とな
り、寄生NチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧
を低下させ、フィールド酸化膜と接するシリコン基板表
面の導電型が反転してしまってリーク電流が増大するこ
とによる。
【0003】従来、このリーク電流の増大を防止するた
めに、NチャネルMOSトランジスタの周辺にガードバ
ンドと呼ばれるP型の高濃度不純物領域を設け、P型基
板(あるいはP型ウェル)表面の導電型の反転を防止し
ている。
【0004】例えば、ゲートアレイの場合、文献“A Ra
diation-Hardened CMOS 177k GateArray Having Librar
ies Compatible With Commercial Ones” 、K. Ohsono
等、1994 IEEE Radiation Effects Data Workshop, p3
7-p40,July 20, 1994 (特にFigure.1)に示されてい
る様に、素子内リーク(ソース−ドレイン間リーク)に
対しては、ソースとフィールド酸化膜との境界及びドレ
インとフィールド酸化膜との境界とに高濃度ガードボロ
ンP層を形成し(図ではGuard Band P+-Layer)、素子間
リークに対しては、NチャネルMOSトランジスタの周
囲に、高エネルギーボロンP層(図ではHigh Energy Bor
on Implantation P+-Layer)や高濃度ガードボロンP層
(図ではHigh-Concentration Guard Band P+-Layer)を形
成して、上記導電型の反転を防止している。
【0005】なお、素子内リークを防止する高濃度ガー
ドボロンP層については、特開昭61−164265号
公報にも、素子間リークを防止する高エネルギーボロン
P層については、特開平2−304949号公報及び特
開平4−287234号公報にも、素子間リークを防止
する高濃度ボロンP層は、特開昭62−5654号公報
にも記載されている。また、特開平9−82793号公
報には、フィールド酸化膜の下面に接するチャネルスト
ッパー層の形成方法が開示されている。
【0006】以下、従来の半導体装置について説明する
が、ここでは、耐放射線性の強化が行われていない汎用
の半導体装置について述べた後、耐放射線性の強化が成
された半導体装置の構造とその製造方法について説明す
る。
【0007】まず、従来の汎用半導体装置としてゲート
アレイについて図12(A)及び(B)を参照して説明
する。図12(A)は、このゲートアレイの平面図を示
し、図12(B)は、図12(A)のK−K′線断面図
である。
【0008】図12(A)及び(B)に示すように、こ
のゲートアレイは、基本セル34を有している。実際の
ゲートアレイでは、この基本セル34をその4辺(図1
2(A)の破線)で線対称に繰り返し展開してゲートア
レイを構成する。
【0009】PMOS領域31では、P型基板11上の
N型ウェル12の中(表面側)に3つのP型拡散層15
と、これらP型拡散層の間に配置されるゲート電極18
と、N型ウェルコンタクト16とを形成することによ
り、一対のPチャネルMOSトランジスタが形成されて
いる。また、NMOS領域32及びトランスファ−ゲー
ト用NMOS領域33の各々では、P型ウェル13の中
に3のN型拡散層14とゲート電極18とP型ウェルコ
ンタクト17とを形成することにより、それぞれ一対の
NチャネルMOSトランジスタが形成されている。
【0010】また、PMOS領域31とNMOS領域3
2との間、 NMOS領域32とトランスファ−ゲート
用NMOS領域33との間、及びトランスファ−ゲート
用NMOS領域33同士の間は、それぞれフィールド酸
化膜19によって分離されている。さらに、P型ウェル
13側に形成されたフィールド酸化膜19の直下には、
ガードリングボロン25が形成されている。
【0011】次に、このゲートアレイの製造方法につい
て説明する。
【0012】まずP型基板11を用意し、選択的にN型
ウェル12とP型ウェル13を形成する。 N型ウェル
12の領域には、PMOS領域31が、P型ウェル13
領域には、NMOS領域32、トランスファ−ゲート用
NMOS領域33が最終的に形成される。
【0013】次に、ガードリングボロン層25を形成す
るため、P型ウェル13領域のうち、N型拡散層14及
びP型ウェルコンタクト17を形成する部分を除いて、
ボロンをイオン注入(100keV、1×1013cm
−2)する。その後、LOCOS(Local Oxidation of
Silicon)法により、これより後の工程でN型拡散層1
4、P型拡散層15、N型ウェルコンタクト16、及び
P型ウェルコンタクト17を形成する部分以外の領域に
選択的にフィールド酸化膜19を形成する。こうして、
P型ウェル13側のフィールド酸化膜19の下には、ガ
ードリングボロン層25が形成される。
【0014】この後、NチャネルMOSトランジスタの
しきい値電圧制御とPチャネルMOSトランジスタのし
きい値電圧制御のため、ボロンイオン注入を行う。それ
から、ゲート電極18を形成する。
【0015】次に、N型拡散層14とN型ウェルコンタ
クト16とを形成するため砒素(あるいは燐)をイオン
注入する。同様に、P型拡散層15とP型ウェルコンタ
クト17とを形成するためボロン(あるいはフッ化ボロ
ン)をイオン注入する。
【0016】その後、BPSGなどの層間膜成長、電気
的接続するためのコンタクトホールやヴィアホールの形
成、アルミ配線の形成等を繰り返し行って半導体装置と
して機能するようにする。
【0017】以上が、汎用のゲートアレイの構造及び製
造方法である。
【0018】次に、耐放射線性が強化された半導体装置
及びその製造方法について説明する。
【0019】耐放射線性が強化されたゲートアレイは、
図13(A)及び(B)に示すように、図12の構成に
加え、NMOS領域32、及びトランスファ−ゲート用
NMOS領域33のそれぞれに形成されたNチャネルM
OSトランジスタの各々のソース−ドレイン間リーク
(各領域の3つのN型拡散層14の内、中央に位置する
拡散層と、その両側に位置する拡散層との間のリーク)
を防止するするために、フィールド酸化膜19とN型拡
散層14とに接する様に高濃度ガードボロンP層23が
形成されいる。
【0020】また、N型ウェル12とNMOS領域32
のNチャネルMOSトランジスタのソース(またはドレ
イン)との間のリークを防止し、NMOS領域32のN
チャネルMOSトランジスタのソース(またはドレイ
ン)とトランスファ−ゲート用NMOS領域33のNチ
ャネルMOSトランジスタのドレイン(またはソース)
との間のリークを防止し、かつ、トランスファ−ゲート
用NMOS領域33のNチャネルMOSトランジスタの
ドレイン(またはソース)と隣接する基本セル(図の右
側、図示せず)のNチャネルMOSトランジスタのソー
ス(またはドレイン)との間のリークを防止するため
に、ガードバンドP層24と高エネルギーボロン注入P
層21とが形成されている。
【0021】また、2つのトランスファ−ゲート用NM
OS領域33の一方に形成されたNチャネルMOSトラ
ンジスタのソース(またはドレイン)と、他方に形成さ
れたNチャネルMOSトランジスタのドレイン(または
ソース)との間のリークを防止するために、これらの間
には、高エネルギーボロン注入P層21が形成されてい
る。
【0022】次にこの半導体装置の製造方法について説
明する。
【0023】まずP型基板11を用意し、選択的にN型
ウェル12とP型ウェル13を形成する。 N型ウェル
12領域には、PMOS領域31が、P型ウェル13領
域には、NMOS領域32とトランスファ−ゲート用N
MOS領域33とが最終的に形成される。
【0024】次に、ガードリングボロン層25を形成す
るため、P型ウェル13領域のうち、N型拡散層14及
びP型ウェルコンタクト17を形成する部分を除いて、
ボロンをイオン注入(100keV、1×1013cm
−2)する。その後、LOCOS(Local Oxidation of
Silicon)法により、これより後の工程でN型拡散層1
4、P型拡散層15、N型ウェルコンタクト16、及び
P型ウェルコンタクト17を形成する部分以外の領域に
選択的にフィールド酸化膜19を形成する。こうして、
P型ウェル13側のフィールド酸化膜19に下には、ガ
ードリングボロン層25が形成される。ここまでの工程
は、汎用の半導体装置の製造方法と同じである。
【0025】次に、高エネルギーボロン注入P層21、
高濃度ガードボロンP層23、及びガードバンドP層2
4を、それぞれ異なるマスクを用い、選択的にボロンを
イオン注入することにより形成する。また、Nチャネル
MOSトランジスタのしきい値電圧制御とPチャネルM
OSトランジスタのしきい値電圧制御のため、ボロンイ
オン注入を行う。なお、これらのボロンイオン注入は、
どの様な順序で行っても構わない。
【0026】その後、ゲート電極18を形成する。そし
て、N型拡散層14とN型ウェルコンタクト16とを形
成するために砒素(または燐)をイオン注入する。同様
に、P型拡散層15とP型ウェルコンタクト17とを形
成するためにボロン(あるいはフッ化ボロン)をイオン
注入する。
【0027】最後に、BPSGなどの層間膜成長、電気
的接続を行うためのコンタクトホールやヴィアホールの
形成、アルミ配線の形成等を繰り返し行って半導体装置
として機能するようにする。
【0028】以上が、耐放射線性が強化された半導体装
置の構造及び製造方法である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、耐放
射線が強化された半導体装置は、汎用品に比べ、製造工
程が多く、製造に要する時間が長くなり、コストの上昇
を招くことである。
【0030】その理由は、耐放射線性を向上させるた
め、汎用品を製造するための工程に加えて、高エネルギ
ーボロン注入P層、高濃度ガードボロンP層、及びガー
ドバンドP層を形成する工程が必要になるからである。
【0031】第2の問題点は、耐放射線性を向上させる
ために追加される3つのP層のうち、高濃度ガードボロ
ンP層及びガードバンドP層の2つのP層については、
汎用品のレイアウトから容易にマスクデータを得ること
ができないことである。これは、CPU等の専用LSI
において、耐放射線性強化のための設計が困難であるこ
とを意味する。
【0032】その理由は、高濃度ガードボロンP層及び
ガードバンドP層の形成位置(形状)が、フィールド酸
化膜等の他の膜と一致しないからである。
【0033】第3の問題点は、ガードバンドP層とゲー
ト電極が交差する部分でゲート−基板間の寄生容量が増
大することである。
【0034】その理由は、ガードバンドP層とゲート電
極とが交差する部分では、フィールド酸化膜を薄くして
いるので、ゲート電極と基板との間の容量が大きくなる
ためである。
【0035】本発明は、耐放射線性強化のために、特殊
なレイアウトをする必要がなく、汎用のマスクレイアウ
トパターンの適用が容易で、工程数を削減させることが
できる耐放射線性が強化された半導体装置、及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明は、NチャネルM
OSトランジスタが形成されるP型基板またはP型ウェ
ルと当該P型基板またはP型ウェルの表面側に形成され
るフィールド酸化膜との境界に、第1の高エネルギーで
ボロンを注入して形成した第1のP型領域を有し、かつ
前記フィールド酸化膜の厚み方向中心付近に、第2の高
エネルギーでボロンを注入して形成した第2のP型領域
を有し、前記フィールド酸化膜と前記第1のP型領域と
前記第2のP型領域とが、全て前記NチャネルMOSト
ランジスタのソース/ドレインを形成するN型拡散層よ
り離れているNチャネルMOSトランジスタを含む半導
体装置の製造方法において、素子分離を行なうフィール
ド酸化膜を形成した後で、前記NチャネルMOSトラン
ジスタのゲート電極を形成する前に、前記第1のP型領
域を形成する工程と、前記第1の高エネルギーよりも低
い前記第2の高エネルギーでボロンを注入して前記第2
のP型領域を形成する工程を含み、前記第1のP型領域
を選択するためマスクの作製が、前記フィールド酸化膜
を形成する領域を選択するためのマスクパターンを表わ
すマスクデータと、前記NチャネルMOSトランジスタ
を形成するためのP型ウェルを形成する領域を選択する
ためのマスクパターンを表わすマスクデータとの論理和
に基づいて行われることを特徴とする。
【0037】また、本発明は、NチャネルMOSトラン
ジスタが形成されるP型基板またはP型ウェルと当該P
型基板またはP型ウェルの表面側に形成されるフィール
ド酸化膜との境界に、第1の高エネルギーでボロンを注
入して形成した第1のP型領域を有し、かつ前記フィー
ルド酸化膜の厚み方向中心付近に、第2の高エネルギー
でボロンを注入して形成した第2のP型領域を有し、前
記フィールド酸化膜と前記第1のP型領域と前記第2の
P型領域とが、すべて前記NチャネルMOSトランジス
タのソース/ドレインを形成するN型拡散層より離れて
いるNチャネルMOSトランジスタを含む半導体装置の
製造方法において、素子分離を行なうフィールド酸化膜
を形成した後で、前記NチャネルMOSトランジスタの
ゲート電極を形成する前に、前記第1のP型領域を形成
する工程と、前記第1の高エネルギーよりも低い前記
2の高エネルギーでボロンを注入して前記第2のP型領
域を形成する工程を含み、前記第2のP型領域を選択す
るためマスクの作製が、前記フィールド酸化膜を形成す
る領域を選択するためのマスクパターンを表わすマスク
データと、前記NチャネルMOSトランジスタを形成す
るためのP型ウェルを形成する領域を選択するためのマ
スクパターンを表わすマスクデータとの論理和を求め、
当該論理和により表されるマスクパターンに細らせ処理
を施すことにより行われることを特徴とする。
【0038】さらに、本発明によれば、NチャネルMO
Sトランジスタを含む半導体装置において、前記Nチャ
ネルMOSトランジスタが形成されるP型ウェルと当該
P型ウェルの表面側に形成されるフィールド酸化膜との
境界に、第1の高エネルギーでボロンを注入して形成し
た第1のP型領域を有し、これはPウェル全面にあり、
かつ前記フィールド酸化膜の厚み方向中心付近に、前記
第1の高エネルギーよりも低い第2の高エネルギーでボ
ロンを注入して形成した第2のP型領域を有し、前記フ
ィールド酸化膜と前記第1のP型領域と前記第2のP型
領域とが、すべて前記NチャネルMOSトランジスタの
ソース/ドレインを形成するN型拡散層より離れている
ことを特徴とする半導体装置が得られる。
【0039】
【作用】NMOS領域とトランスファーゲート用NMO
S領域とに形成されるNチャネルMOSトランジスタの
それぞれについて、ソース−ドレイン間のリークは、第
1の高エネルギーボロン注入P層との第2の高エネルギ
ーボロン注入P層とによって防止される。これら第1及
び第2の高エネルギーボロン注入P層は、ソース及びド
レインであるN型拡散層から所定の距離だけ離して配置
されている。
【0040】同様に、N型ウェルとNMOS領域のソー
ス(あるいはドレイン)との間のリークも、第1の高エ
ネルギーボロン注入P層と第2の高エネルギーボロン注
入P層とによって防止される。また、NMOS領域のN
チャネルMOSトランジスタのソース(あるいはドレイ
ン)とトランスファ−ゲート用NMOS領域のNチャネ
ルMOSトランジスタのドレイン(あるいはソース)と
のリークも、第1の高エネルギーボロン注入P層と第2
の高エネルギーボロン注入P層とによって防止される。
さらに、トランスファ−ゲート用NMOS領域のNチャ
ネルMOSトランジスタのソース(あるいはドレイン)
と隣接するセルのトランスファ−ゲート用NMOS領域
に形成されたNチャネルMOSトランジスタのドレイン
(あるいはソース)との間のリークも、第1の高エネル
ギーボロン注入P層と第2の高エネルギーボロン注入P
層とによって防止される。
【0041】さらにまた、2つのトランスファ−ゲート
用NMOS領域の一方に形成されたNチャネルMOSト
ランジスタのソース(あるいはドレイン)と、他方に形
成されたNチャネルMOSトランジスタのドレイン(あ
るいはソース)との間のリークも、第1の高エネルギー
ボロン注入P層と第2の高エネルギーボロン注入P層と
によって防止される。
【0042】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0043】図1に本発明の半導体装置の第1の実施の
形態を示す。図1(A)は、本実施の形態による半導体
装置の平面図であり、図1(B)はそのK−K′線断面
図である。また、図1(C)は、図1(B)のD線内の
拡大図である。
【0044】図1の半導体装置は、ゲートアレイであっ
て、基本セル34内に、PMOS領域31、NMOS領
域32、及び2つのトランスファ−ゲート用NMOS領
域33を有している。 PMOS領域31には、一対の
PチャネルMOSトランジスタが、NMOS領域32に
は、一対のNチャネルMOSトランジスタが、2つのト
ランスファ−ゲート用NMOS領域33にはそれぞれ一
対のNチャネルMOSトランジスタが形成されている。
なお、実際のゲートアレイは、基本セルの4辺(図1
(A)の破線)で線対称に繰り返し展開して構成され
る。
【0045】PMOS領域31のPチャネルMOSトラ
ンジスタは、N型ウェル12の中に、P型拡散層15
と、ゲート電極18と、N型ウェルコンタクト16とを
形成することにより構成される。また、NMOS領域3
2及び2つのトランスファ−ゲート用NMOS領域33
のNチャネルMOSトランジスタは、P型ウェル13の
中に、N型拡散層14と、ゲート電極18と、P型ウェ
ルコンタクト17とを形成することにより構成される。
【0046】PMOS領域31とNMOS領域32との
間、NMOS領域32と一方のトランスファ−ゲート用
NMOS領域33との間、及び2つのトランスファ−ゲ
ート用NMOS領域33との間は、フィールド酸化膜1
9(例えば、厚さ450nm)により分離されている。
【0047】また、フィールド酸化膜19とP型ウェル
13の界面には、第1の高エネルギーボロン注入P層2
1(例えば、イオン注入エネルギー:150keV、ド
ーズ:1×1014cm−2)が設けられている。ま
た、P型ウェル内では、フィールド酸化膜の(厚さ方向
の)中心付近に、第2の高エネルギーボロン注入P層2
2(例えば、イオン注入エネルギー:80keV、ドー
ズ:2×1013cm )が設けられている。この第
2の高エネルギーボロン注入P層の大きさ(平面図にお
ける面積)は、第1の高エネルギーボロン注入P層21
の形成領域の大きさと同じか、あるいはそれより大きく
してある。第1の高エネルギーボロン注入P層21及び
第2の高エネルギーボロン注入P層22は、NMOS領
域33と2つのトランスファーゲート用NMOS領域3
3の各NチャネルMOSトランジスタのソース及びドレ
インとなるN型拡散層14に接することがないよう、N
型拡散層14から(0.5〜1.5μm、例えば約0.
8μm)離れるよう形成されている。また、フィールド
酸化膜19についても、N型拡散層14に接することが
ないようにN型拡散層14から(0.5〜2.5μm)
離して形成されている。これらの様子を図1(C)に示
しておく。
【0048】なお、各NチャネルMOSトランジスタに
基板電位を与えるためのP型ウェルコンタクト17の下
にも第1及び第2の高エネルギーボロン注入P層は形成
される様にしてもよい。
【0049】第1の高エネルギーボロン注入P層21及
び第2の高エネルギーボロン注入P層22をN型拡散層
14から離して設けたのは次の理由による。即ち、第1
の高エネルギーボロン注入P層21及び第2の高エネル
ギーボロン注入P層22は、そのボロンの濃度高い程、
半導体装置の耐放射線性を強くする。ところが、第1の
高エネルギーボロン注入P層21及び第2の高エネルギ
ーボロン注入P層22が、N型拡散層14と接している
と、N型拡散層14とP型ウェル13の接合耐圧が低下
してしまい、第1の高エネルギーボロン注入P層21あ
るいは第2の高エネルギーボロン注入P層22のボロン
濃度を十分に大きくすることができない。そこで、これ
らの高エネルギーボロン注入P層21、22は、N型拡
散層14から離しておかなければならない。
【0050】第1の高エネルギーボロン注入P層21
は、フィールド酸化膜19とP型ウェル13との界面に
形成されているので、主として、素子間リークを防止す
る。即ち、第1の高エネルギーボロン注入P層21は、
N型ウェル12とNMOS領域32のNチャネルMOS
トランジスタのソース(あるいはドレイン)間、NMO
S領域32のNチャネルMOSトランジスタのソース
(あるいはドレイン)と隣接するトランスファ−ゲート
用NMOS領域33のNチャネルMOSトランジスタの
ドレイン(あるいはソース)との間、一方のトランスフ
ァ−ゲート用NMOS領域33のNチャネルMOSトラ
ンジスタのドレイン(あるいはソース)と他方のトラン
スファ−ゲート用NMOS領域33のNチャネルMOS
トランジスタのソース(あるいはドレイン)との間、ト
ランスファ−ゲート用NMOS領域33のNチャネルM
OSトランジスタのドレイン(あるいはソース)と隣接
する基本セル(図示せず)のトランスファ−ゲート用N
MOS領域のNチャネルMOSトランジスタのソース
(あるいはドレイン)との間、のリークを抑制する。
【0051】また、第2の高エネルギーボロン注入P層
22は、フィールド酸化膜19の厚さ方向の中心付近
(深さ、約0.23μm)に形成されているので、主と
して、各NチャネルMOSトランジスタの素子内リー
ク、即ち、NチャネルMOSトランジスタのソース−ド
レイン間リークを抑制する。
【0052】第1の高エネルギーボロン注入P層21の
大きさを、第2の高エネルギーボロン注入P層の大きさ
以下(縁間距離0〜0.5μm、例えば、約0.2μ
m)にしたのは、上述したように抑制しようとするリー
ク電流が異なるため、第1の高エネルギーボロン注入P
層21は、フィールド酸化膜19の底部、第2高エネル
ギーボロン注入P層22は、フィールド酸化膜19の周
辺部に形成されるのが望ましいためである。
【0053】なお、P型ウェルコンタクト17の下に
は、第1の高エネルギーボロン注入P層21及び第2の
高エネルギーボロン注入P層22を配置しなくても良
い。これは、これらの層の存在の有無が、P型ウェルコ
ンタクト17の電気特性に何等影響を与えないからであ
る。
【0054】以上の構成により、NMOS領域32とト
ランスファ−ゲート用NMOS領域33とに形成される
NチャネルMOSトランジスタのそれぞれについて、ソ
ース−ドレイン間のリークは、第1の高エネルギーボロ
ン注入P層21と第2の高エネルギーボロン注入P層2
2によって防止される。
【0055】同様に、N型ウェル12とNMOS領域3
2のNチャネルMOSトランジスタのソース(あるいは
ドレイン)との間のリークも、第1の高エネルギーボロ
ン注入P層21と第2の高エネルギーボロン注入P層2
2によって防止される。また、NMOS領域32のNチ
ャネルMOSトランジスタのソース(あるいはドレイ
ン)とトランスファ−ゲート用NMOS領域33のNチ
ャネルMOSトランジスタのドレイン(あるいはソー
ス)とのリークも、第1の高エネルギーボロン注入P層
21と第2の高エネルギーボロン注入P層22によって
防止される。さらに、トランスファ−ゲート用NMOS
領域33のNチャネルMOSトランジスタのソース(あ
るいはドレイン)と隣接するセルのトランスファ−ゲー
ト用NMOS領域(図示せず)に形成されたNチャネル
MOSトランジスタのドレイン(あるいはソース)との
間のリークも、第1の高エネルギーボロン注入P層21
と第2の高エネルギーボロン注入P層22によって防止
される。
【0056】さらにまた、2つのトランスファ−ゲート
用NMOS領域33の一方に形成されたNチャネルMO
Sトランジスタのソース(あるいはドレイン)と、他方
に形成されたNチャネルMOSトランジスタのドレイン
(あるいはソース)との間のリークも、第1の高エネル
ギーボロン注入P層21と第2の高エネルギーボロン注
入P層22によって防止される。
【0057】以上のように、本実施の形態による半導体
装置では、第1の高エネルギーボロン注入P層21及び
第2の高エネルギーボロン注入P層22の2つのP層
で、従来の高エネルギーボロン注入P層21と高濃度ガ
ードボロン層23と、ガードバンドP層24との3つの
層と同じ効果を実現できる。
【0058】詳述すると、NMOS領域32及びトラン
スファ−ゲート用NMOS領域に形成された各Nチャネ
ルMOSトランジスタのソース−ドレイン間リークは、
フィールド酸化膜がゲート酸化膜へと続く部分(厚みが
増加した部分)に寄生するMOSトランジスタが原因で
あることが分かっている。この寄生MOSトランジスタ
によるリークを減らすには、そのしきい値電圧を上げれ
ばよい。寄生MOSトランジスタのしきい値電圧を上げ
るには、そのゲート酸化膜を厚くするか、その基板不純
物濃度を上げなければならない。ここで、ゲート酸化膜
を厚くすることは、γ線が照射されたときに発生する正
孔−電子対の数の増大を招く。従って、基板不純物濃度
を上げるほうがよい。基板不純物濃度を上げるには、P
層を設置すればよい。
【0059】従来は、寄生MOSトランジスタによるリ
ークを防止するため、高濃度ガードボロンP層23によ
り防止していたが、本実施の形態では、第2の高エネル
ギーボロン注入P層22により防止している。この第2
の高エネルギーボロン注入P層22は、N型拡散層14
から離れているので、その濃度を高くすることができ、
十分なリーク低減効果が得られる。
【0060】また、Nウェル12とNMOS領域32に
形成されるNチャネルMOSトランジスタのソース(あ
るいはドレイン)との間にリークや、トランスファ−ゲ
ート用NMOS領域33に形成されたNチャネルMOS
トランジスタのソース(あるいはドレイン)と、隣接す
るセルのトランスファ−ゲート用NMOS領域に形成さ
れたNチャネルMOSトランジスタのドレイン(あるい
はソース)とのリークは、従来、ガードバンドP層24
により防止することとしていたが、実際には、その寸法
の制約により、形成されないことが多い。つまり、ガー
ドバンドP層24は、特に必要な層ではなく、第1の高
エネルギーボロン注入P層21により、十分なリーク防
止効果が得られる。
【0061】次に、本実施の形態による半導体装置の製
造方法について説明する。
【0062】まず、P型基板11(例えば不純物濃度が
1×1015cm−3のシリコン基板)を用意し、選択
的にN型ウェル12とP型ウェル13を形成する。N型
ウェル12は、PMOS領域31として、P型ウェル1
3は、NMOS領域32、及びトランスファ−ゲート用
NMOS領域33として利用され、N型ウェル12には
PチャネルMOSトランジスタが、P型ウェル13に
は、NチャネルMOSトランジスタが最終的に形成され
る。
【0063】次にLOCOS法により、これより後の工
程でN型拡散層14、P型拡散層15、N型ウェルコン
タクト16、及びP型ウェルコンタクト17を形成する
部分以外の領域に(正確には、それらの領域からさらに
1μm程度距離をおいて)、選択的にフィールド酸化膜
19(例えば、厚さ450nm)を形成する。この後、第
1の高エネルギーボロン注入P層21(イオン注入エネ
ルギー:120〜180keV、ドーズ:3×1013
〜3×1014cm−2)、第2の高エネルギーボロン
注入P層22(イオン注入エネルギー:60〜100k
eV、ドーズ:1×1013〜1×1014
−2)、をそれぞれ異なるマスク(後に、詳述する)
を用い、選択的にボロンをイオン注入することにより形
成する。それから、NチャネルMOSトランジスタのし
きい値電圧制御とPチャネルMOSトランジスタのしき
い値電圧制御のため、ボロンイオン注入を行う。なお、
これらのボロンイオン注入の順序は、どの様な順序でも
良い(フィールド酸化膜形成後、ゲート電極形成前であ
れば)。
【0064】その後、ゲート電極(ゲートポリサイド)
18を形成する。そして、N型拡散層14とN型ウェル
コンタクト16とを形成するため砒素(または燐)をイ
オン注入する。同様に、P型拡散層15とP型ウェルコ
ンタクト17とを形成するためボロン(あるいはフッ化
ボロン)をイオン注入する。
【0065】最後に、BPSGなどの層間膜成長、電気
的接続するためのコンタクトホールやヴィアホールの形
成、アルミ配線の形成等を繰り返し行って半導体装置を
完成させる。
【0066】次に、第1の高エネルギーボロン注入P層
21と第2の高エネルギーボロン注入P層22との製造
に使用されるマスク(レチクル)の製造方法について説
明する。
【0067】図2は、フィールド酸化膜パターンを示
す。また、図3は、Pウェルパターンを示す。これらパ
ターンは、基本セル34に対応しており、破線で折り返
すことにより、ゲートアレイ用のマスクパターンとな
る。また、ハッチング部分は、ホトレジストを感光させ
る光を遮るメタルパターンに相当する。
【0068】第1の高エネルギーボロン注入P層21を
形成するためのマスクパターンは、図2及び図3に示す
パターンから得ることができる。つまり、図2及び図3
に示すパターンをデータ化して、論理演算処理すること
により得ることができる。
【0069】詳述すると、各パターンをマトリクス状に
細分化し、細分化された微細領域がハッチング部分に相
当する場合は、論理値1を、ハッチング部分以外に相当
する場合は、論理値0を与えてデータ化し、フィールド
酸化膜マスクパターンデータとPウェルマスクパターン
データとの2次元的論理和を求める。するとその結果得
られるマスクパターン(マスクデータ)は、図4に示す
ようなものとなる。これが、第1の高エネルギーボロン
注入P層21を形成するためのマスクパターンである。
【0070】次に、図4のマスクパターンを2次元的に
細らせ処理する(ハッチング部分の縁をその中心に向け
て後退させる、例えば、0.5〜1.5μm)。ここ
で、基本セル34の縁に接する部分(Fで示す)は、隣
接セルとの関係から、細らせ処理の対象とはならず、変
形しない。この結果。図5に示すようなマスクパターン
が得られる。これが、第2高エネルギーボロン注入P層
22を形成するためのマスクパターンである。
【0071】次に、第1の高エネルギーボロン注入P層
21と第2高エネルギーボロン注入P層22との製造に
使用されるマスクパターンの他の製造方法について説明
する。
【0072】この方法は、フィールド酸化膜パターン
と、NチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧制御
ボロンを注入するためのマスクパターンとから、第1の
高エネルギーボロン注入P層21と第2高エネルギーボ
ロン注入P層22との製造に使用されるマスクパターン
を得る方法である。
【0073】ここで、NチャネルMOSトランジスタの
しきい値電圧制御ボロン注入するためのマスクパターン
について理解するため、NチャネルMOSトランジスタ
のSD(ソース/ドレイン)層を作製するためのマスク
パターンの作成方法について説明しておく。
【0074】NチャネルMOSトランジスタのSD(ソ
ース/ドレイン)層パターンは、図2に示すフィールド
酸化膜パターンと、図6に示すNチャネルMOSトラン
ジスタのしきい値電圧制御ボロン注入する部分を選択す
るマスクパターンとから得られる。つまり、図2のマス
クパターンを表すマスクデータと図6のマスクパターン
を表すマスクデータと論理積を求め、それによって得た
マスクパターンに対して2次元的細らせ処理(0.5〜
2.5μm)を行なうと、図7に示すマスクパターンが
得られる。このマスクパターンを反転処理すると、図8
に示す。NチャネルMOSトランジスタのSD層のマス
クパターンとなる。
【0075】このように、NチャネルMOSトランジス
タのしきい値電圧制御ボロン注入する部分を選択するマ
スクパターンは、NチャネルMOSトランジスタのSD
層のマスクパターンを得るために必要なマスクパターン
であって、第1の高エネルギーボロン注入P層21と第
2高エネルギーボロン注入P層22の製造するために特
別に作製されるパターンではない。
【0076】さて、第1の高エネルギーボロン注入P層
21と第2高エネルギーボロン注入P層22の製造に使
用されるマスクパターンの製造方法の説明に戻る。
【0077】まず、フィールド酸化膜のマスクパターン
(図2参照)を表すマスクデータとNチャネルMOSト
ランジスタのしきい値電圧制御ボロン注入用のマスクパ
ターン(図6参照)を表すマスクデータとの2次元的論
理積を求めると、図9に示すマスクパターンが得られ
る。そして、この図9のマスクパターンを表すマスクデ
ータと、図3に示すP型ウェルのマスクパターンを表す
マスクデータとの2次元的論理和を求める。こうして得
られたマスクパターンが、第1の高エネルギーボロン注
入P層21を形成するためのマスクパターンである。こ
のマスクパターンに対して、細らせ処理(例えば、0.
5〜2.5μm)を行なうと、図10のようになる。こ
れが、第2の高エネルギーボロン注入P層22を形成す
るためのマスクパターンである。
【0078】以上にように、いずれの場合も、汎用の半
導体装置を製造するためのマスクパターンを利用して、
容易に、第1及び第2の高エネルギーボロン注入P層を
形成するためのマスクパターンを得ることができる。
【0079】次に、図11を参照して本発明の第2の実
施の形態について説明する。
【0080】上記第1の実施の形態では、第1の高エネ
ルギーボロン注入P層21をフィールド酸化膜19の直
下のみに形成することとしたが、本実施の形態では、P
ウェル13全体に形成している。
【0081】本実施の形態による半導体装置は、図13
(C)からも分かるように、N型拡散層14と第1の高
エネルギーボロン注入P層21とが互いに接近してい
る。このため、この半導体装置では、N型拡散層14と
P型ウェル13の接合耐圧が低下する。そこで、本実施
の形態では、第1の高エネルギーボロン注入P層21を
形成する際のボロンのドーズを、第1の実施の形態に比
べ1/4程度(イオン注入エネルギーは同じ)にして、
その影響を抑制する。
【0082】なお、本実施の形態では、第1の高エネル
ギーボロン注入P層21を形成するためのマスクパター
ンとして、P型ウェル13を形成するためのマスクパタ
ーンがそのまま利用できるので、第1の高エネルギーボ
ロン注入P層21を形成するための専用のマスクパター
ンは不要である。
【0083】
【発明の効果】第1の効果は、従来よりも工程数が少な
くなるので、製造期間が短縮でき、コストの低減が図れ
ることである。
【0084】その理由は、従来、耐放射線性強化のため
に用いられていた高濃度ガードボロンP層と、ガードバ
ンドP層を削除し、第2の高エネルギーボロン注入P層
を導入して、第1及び第2の高エネルギーボロン注入P
層でこれらの層によるリーク抑止効果を得るようにした
からである。
【0085】第2の効果は、汎用品に追加する2つ高エ
ネルギーボロン注入P層を作製するためのマスクパター
ンが、汎用品を作製するためのマスクパターンから容易
に得られることである。これにより、CPUなどの専用
LSIであっても、耐放射線性強化のための設計が容易
になる。
【0086】その理由は、本発明の第1及び第2の高エ
ネルギーボロン注入P層を作製するためのマスクパター
ンは、フィールド酸化膜を形成するためのマスクパター
ンと、Pウェルを形成するためのマスクパターンとから
容易に得ることができるからである。
【0087】第3の効果は、ガードバンドP層とゲート
電極が交差する部分で発生していたゲート−基板間の寄
生容量を無くせることである。
【0088】その理由は、ガードバンドP層を無くした
ので、ガードバンドP層を形成するために、フィールド
酸化膜を薄くする必要がなくなったからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図であって、
(A)は平面図、(B)は、(A)におけるK−K′線
断面図、(C)は(B)のD線内拡大図である。
【図2】フィールド酸化膜を形成するためのマスクパタ
ーンを示す図である。
【図3】P型ウェルを形成するためのマスクパターンを
示す図である。
【図4】第1の高エネルギーボロン注入P層を形成する
ためのマスクパターンを示す図である。
【図5】第2の高エネルギーボロン注入P層を形成する
ためのマスクパターンを示す図である。
【図6】NチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧
を制御するためのボロン注入パターンを示す図である。
【図7】図2と図6のパターンの論理積に細らせ処理を
行なって得たパターンを示す図である。
【図8】NチャネルMOSトランジスタのSD(ソース
/ドレイン)層を形成するためのマスクパターンを示す
図である。
【図9】図2と図6のパターンの論理積によって得られ
るパターンを示す図である。
【図10】図9と図3のパターンの論理和に細らせ処理
を行なって得たパターンを示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態を示す図であっ
て、(A)は平面図、(B)は、(A)におけるK−
K′線断面図、(C)は(B)のD線内拡大図である。
【図12】従来の汎用半導体装置を示す図であって、
(A)は、平面図、(B)は、(A)のK−K′線断面
図である。
【図13】従来の耐放射線性強化が成された半導体装置
を示す図であって、(A)は、平面図、(B)は、
(A)のK−K′線断面図である。
【符号の説明】
11 P型基板 12 N型ウェル 13 P型ウェル 14 N型拡散層 15 P型拡散層 16 N型ウェルコンタクト 17 P型ウェルコンタクト 18 ゲート電極 19 フィールド酸化膜 21 (第1の)高エネルギーボロン注入P層 22 第2の高エネルギーボロン注入P層 23 高濃度ガードボロンP層 24 ガードバンドP層 25 ガードリングボロン層 31 PMOS領域 32 NMOS領域 33 トランスファーゲート用NMOS領域 34 基本セル

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NチャネルMOSトランジスタが形成さ
    れるP型基板またはP型ウェルと当該P型基板またはP
    型ウェルの表面側に形成されるフィールド酸化膜との境
    界に、第1の高エネルギーでボロンを注入して形成した
    第1のP型領域を有し、かつ前記フィールド酸化膜の厚
    み方向中心付近に、第2の高エネルギーでボロンを注入
    して形成した第2のP型領域を有し、前記フィールド酸
    化膜と前記第1のP型領域と前記第2のP型領域とが、
    すべて前記NチャネルMOSトランジスタのソース/ド
    レインを形成するN型拡散層より離れているNチャネル
    MOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 素子分離を行なうフィールド酸化膜を形成した後で、
    記NチャネルMOSトランジスタのゲート電極を形成す
    る前に、前記第1のP型領域を形成する工程と、前記第
    1の高エネルギーよりも低い前記第2の高エネルギーで
    ボロンを注入して前記第2のP型領域を形成する工程を
    含み、 前記第1のP型領域を選択するためマスクの作製が、前
    記フィールド酸化膜を形成する領域を選択するためのマ
    スクパターンを表わすマスクデータと、前記Nチャネル
    MOSトランジスタを形成するためのP型ウェルを形成
    する領域を選択するためのマスクパターンを表わすマス
    クデータとの論理和に基づいて行われることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 NチャネルMOSトランジスタが形成さ
    れるP型基板またはP型ウェルと当該P型基板またはP
    型ウェルの表面側に形成されるフィールド酸化膜との境
    界に、第1の高エネルギーでボロンを注入して形成した
    第1のP型領域を有し、かつ前記フィールド酸化膜の厚
    み方向中心付近に、第2の高エネルギーでボロンを注入
    して形成した第2のP型領域を有し、前記フィールド酸
    化膜と前記第1のP型領域と前記第2のP型領域とが、
    すべて前記NチャネルMOSトランジスタのソース/ド
    レインを形成するN型拡散層より離れているNチャネル
    MOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 素子分離を行なうフィールド酸化膜を形成した後で、
    記NチャネルMOSトランジスタのゲート電極を形成す
    る前に、前記第1のP型領域を形成する工程と、前記第
    1の高エネルギーよりも低い前記第2の高エネルギーで
    ボロンを注入して前記第2のP型領域を形成する工程を
    含み、 前記第2のP型領域を選択するためマスクの作製が、前
    記フィールド酸化膜を形成する領域を選択するためのマ
    スクパターンを表わすマスクデータと、前記Nチャネル
    MOSトランジスタを形成するためのP型ウェルを形成
    する領域を選択するためのマスクパターンを表わすマス
    クデータとの論理和を求め、当該論理和により表される
    マスクパターンに細らせ処理を施すことにより行われる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記細らせ処理が、0.5〜1.5μm
    の範囲で行われることを特徴とする請求項の半導体装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】 NチャネルMOSトランジスタが形成さ
    れるP型基板またはP型ウェルと当該P型基板またはP
    型ウェルの表面側に形成されるフィールド酸化膜との境
    界に、第1の高エネルギーでボロンを注入して形成した
    第1のP型領域を有し、かつ前記フィールド酸化膜の厚
    み方向中心付近に、第2の高エネルギーでボロンを注入
    して形成した第2のP型領域を有し、前記フィールド酸
    化膜と前記第1のP型領域と前記第2のP型領域とが、
    すべて前記NチャネルMOSトランジスタのソース/ド
    レインを形成するN型拡散層より離れているNチャネル
    MOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 素子分離を行なうフィールド酸化膜を形成した後で、
    記NチャネルMOSトランジスタのゲート電極を形成す
    る前に、前記第1のP型領域を形成する工程と、前記第
    1の高エネルギーよりも低い前記第2の高エネルギーで
    ボロンを注入して前記第2のP型領域を形成する工程を
    含み、 前記NチャネルMOSトランジスタを構成するN型拡散
    層を選択するためのマスクの作製が、前記フィールド酸
    化膜を形成する領域を選択するためのマスクパターンを
    表わすマスクデータと、前記NチャネルMOSトランジ
    スタのしきい値電圧を制御するボロンを注入する領域を
    選択するためのマスクデータとの論理積を求め、求めた
    論理積が表わすマスクパターンに細らせ処理を施した上
    で、そのマスクパターンを論理反転して得ることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記細らせ処理が、0.5〜2.5μm
    の範囲で行われることを特徴とする請求項の半導体装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】 NチャネルMOSトランジスタが形成さ
    れるP型基板またはP型ウェルと当該P型基板またはP
    型ウェルの表面側に形成されるフィールド酸化膜との境
    界に、第1の高エネルギーでボロンを注入して形成した
    第1のP型領域を有し、かつ前記フィールド酸化膜の厚
    み方向中心付近に、第2の高エネルギーでボロンを注入
    して形成した第2のP型領域を有し、前記フィールド酸
    化膜と前記第1のP型領域と前記第2のP型領域とが、
    すべて前記NチャネルMOSトランジスタのソース/ド
    レインを形成するN型拡散層より離れているNチャネル
    MOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 素子分離を行なうフィールド酸化膜を形成した後で、
    記NチャネルMOSトランジスタのゲート電極を形成す
    る前に、前記第1のP型領域を形成する工程と、前記第
    1の高エネルギーよりも低い前記第2の高エネルギーで
    ボロンを注入して前記第2のP型領域を形成する工程を
    含み、 前記第1のP型領域を選択するためマスクの作製が、前
    記フィールド酸化膜を形成する領域を選択するためのマ
    スクパターンを表わすマスクデータと、前記Nチャネル
    MOSトランジスタのしきい値電圧を制御するためにボ
    ロンを注入する領域を選択するためのマスクパターンを
    表わすマスクデータとの論理積を求め、この論理積と前
    記NチャネルMOSトランジスタを形成するためのPウ
    ェルを形成する領域を選択するためのマスクパターンを
    表わすマスクデータとの論理和を求めることにより行わ
    れることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 NチャネルMOSトランジスタが形成さ
    れるP型基板またはP型ウェルと当該P型基板またはP
    型ウェルの表面側に形成されるフィールド酸化膜との境
    界に、第1の高エネルギーでボロンを注入して形成した
    第1のP型領域を有し、かつ前記フィールド酸化膜の厚
    み方向中心付近に、第2の高エネルギーでボロンを注入
    して形成した第2のP型領域を有し、前記フィールド酸
    化膜と前記第1のP型領域と前記第2のP型領域とが、
    すべて前記NチャネルMOSトランジスタのソース/ド
    レインを形成するN型拡散層より離れているNチャネル
    MOSトランジスタを含む半導体装置の製造方法におい
    て、 素子分離を行なうフィールド酸化膜を形成した後で、
    記NチャネルMOSトランジスタのゲート電極を形成す
    る前に、前記第1のP型領域を形成する工程と、前記第
    1の高エネルギーよりも低い前記第2の高エネルギーで
    ボロンを注入して前記第2のP型領域を形成する工程を
    含み、 前記第1のP型領域を選択するためマスクの作製が、前
    記フィールド酸化膜を形成する領域を選択するためのマ
    スクパターンを表わすマスクデータと、前記Nチャネル
    MOSトランジスタのしきい値電圧を制御するためにボ
    ロンを注入する領域を選択するためのマスクパターンを
    表わすマスクデータとの論理積を求め、この論理積と前
    記NチャネルMOSトランジスタを形成するためのPウ
    ェルを形成する領域を選択するためのマスクパターンを
    表わすマスクデータとの論理和を求め、求めた論理和が
    表わすマスクパターンに対して細らせ処理を施すことに
    より行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記細らせ処理が、0.5〜2.5μm
    の範囲で行われることを特徴とする請求項の半導体装
    置の製造方法。
  9. 【請求項9】 NチャネルMOSトランジスタを含む半
    導体装置において、前記NチャネルMOSトランジスタ
    形成されるP型ウェルと当該P型ウェルの表面側に形
    成されるフィールド酸化膜との境界に、第1の高エネル
    ギーでボロンを注入して形成した第1のP型領域を有
    し、これはPウェル全面にあり、かつ前記フィールド酸
    化膜の厚み方向中心付近に、前記第1の高エネルギーよ
    りも低い第2の高エネルギーでボロンを注入して形成し
    た第2のP型領域を有し、前記フィールド酸化膜と前記
    第1のP型領域と前記第2のP型領域とが、すべて前記
    NチャネルMOSトランジスタのソース/ドレインを形
    成するN型拡散層より離れていることを特徴とする半導
    体装置。
  10. 【請求項10】 前記NチャネルMOSトランジスタに
    基板電位を供給するためのP型ウェルコンタクト領域に
    も前記第1のP型領域及び前記第2のP型領域が形成さ
    れていることを特徴とする請求項の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記第1のP型領域が、前記ボロンを
    注入エネルギー120〜180keV、ドーズ1×10
    13〜1×1014cm−2の条件で注入することによ
    り形成したことを特徴とする請求項または10の半導
    体装置。
  12. 【請求項12】 前記第1のP型領域の選択が、P型ウ
    ェルを形成する領域を選択するためのマスクを用いて行
    なわれたことを特徴とする請求項9,10または11
    半導体装置。
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