JP3254472B2 - 超臨界流体を用いた化学物質含有排水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

超臨界流体を用いた化学物質含有排水の処理方法及び処理装置

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JP3254472B2 JP24454198A JP24454198A JP3254472B2 JP 3254472 B2 JP3254472 B2 JP 3254472B2 JP 24454198 A JP24454198 A JP 24454198A JP 24454198 A JP24454198 A JP 24454198A JP 3254472 B2 JP3254472 B2 JP 3254472B2
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    • C02F1/02Treatment of water, waste water, or sewage by heating
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超臨界流体を用い
て、排水から化学物質を分離、除去する方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】排水の浄化処理の代表的なものとして、
活性汚泥法などの微生物分解処理がある。しかし、排水
中には微生物に分解されにくい物質も含まれており、こ
のような汚染物質を除去するためには別個に物理、化学
処理を行う必要がある。このような物理、化学処理方法
としては吸着法、光酸化法、燃焼法などがあるが、吸着
法及び光酸化法は濃度の低い排水でないと有効でなく、
燃焼法の場合は非常に濃度の高い排水にしか有効でな
い。このため、これらの方法が有効でない中間の濃度を
有する排水を処理したい場合には、まずドラムドライヤ
ーなどで蒸発させて排水を濃縮したのち燃焼法で処理す
る方法がとられている。しかし、この方法では蒸発、濃
縮の処理のランニングコストが多大であるため、中間の
濃度の排水を直接処理できる方法や装置の開発が要望さ
れていた。また、排水中の汚染物質を分解して除去する
方法の場合、化学物質の二次生成による新たな汚染の可
能性があり、二次汚染のおそれのない排水処理方法の開
発が望まれていた。
【0003】汚染物質を分解せず、排水より分離するこ
とができれば、処理による二次汚染は発生しない。中間
濃度の水溶液から化学物質を分離できる溶剤として、バ
イオマス分野において水−アルコールの分離などに用い
られている超臨界流体があるが、これを排水処理に用い
た例は極めて少なく、しかもそれらは処理効率が悪いと
いう問題があった。すなわち、図3(a)に示すような
シーブトレイ32で区切られた向流接触塔31や図3
(b)に示すようなディクソンパッキング34の入った
向流接触塔33に、超臨界流体を下から、排水を上から
供給して向流接触させる方法であるが、いずれも処理効
率が低く、大量の排水を処理するのには適さなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
超臨界流体を用いて、従来、有効な物理、化学処理の方
法がなかった中間の濃度の化学物質含有排水を効率よ
く、かつ、二次汚染を伴うことなく処理する方法を提供
することを目的とする。さらに本発明は、中間の濃度の
排水もそのまま処理でき、効率よく化学物質を分離し
て、大量の排水も処理しうる処理装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題に鑑
み鋭意研究した結果、従来のように超臨界流体を連続相
とした状態や、被処理水を連続相にする部分が少ない状
態で、向流接触させるのではなく、塔内のほぼ全域に連
続した被処理水相を形成し、そこに超臨界流体を供給し
て接触させることにより、効率よく大量の化学物質含有
排水を処理しうることを見出し、この知見に基づき本発
明をなすに至った。すなわち本発明は、 (1)複数の細管カラムを塔内の縦方向に有してなる塔
の上部から排水原水を供給して形成した被処理水の連続
相中に、超臨界流体を塔の下部から上部へ流し、被処理
水と超臨界流体を向流接触させることにより被処理水中
の化学物質を分離除去して、塔下部から処理水を取り出
すことを特徴とする化学物質含有排水の処理方法、 (2)細管カラムの一本当たりの断面積が30cm
下であることを特徴とする(1)項記載の化学物質含有
排水の処理方法、 (3)細管カラムの下方において超臨界流体を攪拌して
分散させ各細管カラムに送り込むことを特徴とする
(2)項記載の化学物質含有排水の処理方法、 (4)超臨界流体の供給において塔からの被処理水の逆
流を検知、防止することを特徴とする(1)、(2)又
は(3)項記載の化学物質含有排水の処理方法、 (5)排水原水が100mg/リットル以上の濃度で化
学物質を含有する排水であることを特徴とする(1)、
(2)、(3)又は(4)項記載の化学物質含有排水の
処理方法、 (6)被処理水の連続相の長さが1〜10mであること
を特徴とする(1)〜(5)項のいずれか1項記載の化
学物質含有排水の処理方法、 (7)上部より排水原水を、下部より超臨界流体を供給
でき、かつ、下部より処理水を、上部より化学物質を含
有する超臨界流体を排出でき、複数の細管カラムを塔内
の縦方向に有してなる塔と、塔内の水位を一定に制御し
うる手段とを有してなる化学物質含有排水の処理装置で
あって、前記塔が内部に被処理水の連続相を形成するこ
とができ、この連続相の被処理水と供給された超臨界流
体とを向流 接触させることにより被処理水中の化学物質
を分離除去して、塔下部から処理水を取り出すことを特
徴とする化学物質含有排水の処理装置、 (8)細管カラム一本当たりの断面積が30cm 以下
であることを特徴とする (7)記載の化学物質含有排水の処理装置、 (9)細管カラムの下方に超臨界流体を攪拌して分散さ
せ各細管カラムに送り込む手段を有することを特徴とす
る(8)項記載の化学物質含有排水の処理装置、 (10)超臨界流体の供給において、超臨界流体を供給
するポンプへの、塔からの被処理水の逆流を検知、防止
する手段を有することを特徴とする(7)、(8)又は
(9)項記載の化学物質含有排水の処理装置、 (11)排水原水が100mg/リットル以上の濃度で
化学物質を含有する排水であることを特徴とする
(7)、(8)、(9)又は(10)項記載の化学物質
含有排水の処理装置、及び (12)被処理水の連続相の長さが1〜10mであるこ
とを特徴とする(7)〜(11)項のいずれか1項記載
の化学物質含有排水の処理装置を提供するものである。
なお、本発明における化学物質含有排水(以下、単に排
水という)とは、化学物質を含有する汚染水をはじめと
して化学物質の水溶液を広く含むものであり、原水とは
処理前の排水、処理水とは化学物質の除かれた処理後の
排水をいう。被処理水は原水、処理水及び処理中の排水
の全てを含み、被処理水の連続相は原水から処理水まで
の、濃度勾配を有する連続した相である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法又は装置で処理しう
る排水は、好ましくは微生物による分解での処理が困難
な化学物質を含有する排水であり、具体的には芳香族ニ
トロ化合物、芳香族塩素化合物、有機塩素系溶剤などの
有機化合物をはじめとする化学物質を含有する排水があ
げられる。本発明は濃度の低すぎない排水の処理に適し
ており、分離する化学物質が合計で100mg/リット
ル以上の濃度の排水が好ましく、100〜10,000
mg/リットルの濃度の排水がさらに好ましい。
【0007】本発明の方法又は装置で排水中から分離し
うる化学物質は、用いる超臨界流体に可溶のものであ
り、例えば微生物に分解されにくい芳香族ニトロ化合物
(例えばニトロベンゼン、ニトロトルエン、ニトロフェ
ノールなど)、芳香族塩素化合物(例えばクロロフェノ
ールなど)、有機塩素系溶剤(例えばトリクロロエチレ
ン、テトラクロロエチレンなど)などがあげられる。
【0008】本発明において超臨界流体としては、例え
ば二酸化炭素、酸化二窒素、二硫化炭素、エタン、エチ
レン、プロパンの超臨界流体を用いることができる。超
臨界となる条件が比較的緩和で毒性がないことなどから
は、超臨界二酸化炭素が特に好ましい。
【0009】本発明においては、内部に被処理水の連続
相を形成した向流接触塔に、上部から原水を、下部から
好ましくは細かく分散した超臨界流体を供給し、両者を
塔内で向流接触させて処理を行う。本発明で塔内に形成
する被処理水の連続相は、1本当りの断面積が好ましく
は30cm 以下、より好ましくは2〜20cm 、さ
らに好ましくは4〜10cm である。断面積が大きす
ぎると被処理水が縦方向で対流して攪拌され、縦方向の
濃度勾配の形成が乱されることによって処理効率が悪く
なる。このような断面積を有する細管カラムをそのまま
向流接触塔として用いてもよいが、細管カラム複数本を
用いて塔内を縦方向に分割し、塔内に所定の断面積の被
処理水相の集合体を形成すると、塔を大きくし、塔自体
の断面積が大きくなった場合にも処理効率が低下しな
い。細管カラムの断面形状は特に制限はなく、円、多角
形、正多角形などのものを用いることができるが、複数
本を塔に充填して用いる場合は塔内ができるだけ均一に
分割されるものであることが好ましい。塔の断面形状も
特に制限はなく、円、多角形、正多角形などのものを用
いることができるが、塔内に均一に超臨界流体が行き渡
るようにするのが好ましく、塔の断面形状に応じて超臨
界流体の供給口の位置や数、攪拌手段の位置や形状など
を適宜選択して調整するのが好ましい。被処理水の連続
相の長さは、長いほど両者の接触時間が長くなるが、処
理効率及び実際の操作を考慮すると、通常は1〜10
m、好ましくは2〜5m、さらに好ましくは3〜4mで
ある。塔の最下部から被処理水の液面までの距離(水
位)が前記のような値で一定になるよう、通常行われる
水位制御法により制御する。
【0010】本発明の向流接触における被処理水と超臨
界流体との比率は、排水が含有する化学物質の種類や濃
度などにより異なるが、S/F値(原水の供給速度と超
臨界流体の供給速度の比)で通常0.3〜10、好まし
くは1〜3である。また原水の供給速度は、排水が含有
する化学物質の種類や濃度などにより異なるが、SV値
(原水の1時間の供給量の、塔の内容積に対する比)が
1〜5となるようにするのが好ましい。処理時の圧力は
超臨界流体の種類により適宜設定されるが、例えば二酸
化炭素の場合は通常80〜350kg/cm2 、好まし
くは80〜100kg/cm2 である。処理時の温度も
超臨界流体の種類によるが、二酸化炭素の場合は通常3
0〜40℃で行う。
【0011】次に本発明の方法及び装置の好ましい実施
態様について図面を参照して説明する。図1は本発明の
方法及び装置の一実施態様を模式的に示した説明図であ
る。図中、1は向流接触塔であり、内部が細管カラム2
によって縦方向に分割され、その下部には攪拌手段とし
て攪拌羽根3を有する。原水12は、原水タンク5より
ポンプ6で吸引され、管7を通って塔1内へ供給され
る。原水12の液面14の高さは、レベルゲージ4によ
り制御されている。超臨界流体13は、ボンベ8より超
臨界流体用加圧ポンプ9に吸引、加圧され、管11を経
て塔1内へ供給される。管11に設けられた逆流防止装
置10は、一定量以上の被処理水22(20、12も含
む)の逆流を検知したら原水ポンプ6を止め、逆流水量
が一定値未満に戻ったら原水ポンプ6を再起動させる。
供給された超臨界流体13は攪拌羽根3に攪拌され、均
一に細かく分散されて各細管カラム2内に送り込まれ
る。処理の温度、圧力などは計測手段(図示しない)に
より計測され、所定の条件となるよう制御されている。
超臨界流体13と接触して化学物質が除かれた処理水2
0は管21より排出される。一方、化学物質を含む超臨
界流体は管17より排出され、減圧弁16により減圧さ
れて減圧凝縮槽15に回収される。ここで気化した超臨
界流体は化学物質18と分離されて、管19を通って再
利用される。
【0012】本発明の方法又は装置においては超臨界流
体を好ましくは細かく分散して供給するが、被処理水と
超臨界流体との接触効率を向上させるうえで、塔の下
部、特に細管カラムよりも下方で超臨界流体を攪拌し
て、細かく均一に分散して向流接触させることが好まし
い。図1では一例として攪拌羽根を用いたものを示した
が、超臨界流体を細かく分散できればどのような手段で
あってもよい。また、塔内の水位の制御は、図1の例で
はレベルゲージを用いているが、差圧発信器、オーバー
フローなど、通常行われる水位制御法を特に制限なく用
いることができる。また、本発明の方法又は装置におい
て、超臨界流体の供給管に塔から被処理水が逆流する
と、被処理水と超臨界流体との反応で生成したクラスレ
ート化合物によって、ポンプが機能しなくなるなどの支
障をきたす場合がある。このため、本発明においては超
臨界流体の供給過程において、被処理水の逆流を検知、
防止することが好ましい。図1の逆流防止装置10の説
明図を図2に示した。図2(a)は塔1から被処理水2
2が逆流した状態を示し、逆流防止装置10のセンサ1
01が水位A以上の流入被処理水103を検知すると、
原水ポンプ6を停止させる。逆流防止装置10内では、
原水ポンプ6の停止により超臨界流体ポンプ8からの超
臨界流体13の圧が塔からの処理水の圧よりも高くなっ
て、流入していた被処理水103が超臨界流体13によ
って塔1へ押し戻される。やがて図2(b)に示すよう
にセンサ102が検知する水位Bよりも流入被処理水1
03が少なくなったら、再び原水ポンプ6を起動させ
る。通常の逆止弁を用いて逆流を防止する方法では、上
記したクラスレート化合物による妨害が生じて逆止弁そ
れ自体やポンプが機能しなくなることがあるので、図2
においては好ましい例として逆流水量の検知器と原水ポ
ンプとを連動させるものを示したが、双方の圧のバラン
スを監視し調整するなど他の方法でもよい。
【0013】本発明の方法又は装置における被処理水と
好ましくは細かく分散した超臨界流体との向流接触は、
塔内の、好ましくはほぼ全域に形成された被処理水の連
続相中で行われる。このため、本発明の方法及び装置は
処理効率が高く、多量の排水を短時間で処理することが
可能である。さらに、被処理水の連続相の1本当りの断
面積を30cm以下とすることで、被処理水の対流を
防止して処理効率を向上することができる。塔内を細管
カラムで分割して断面積の調整された被処理水相の集合
体としたり、超臨界流体を攪拌により細かく均一に分散
したりすることで、処理効率をさらに向上させることが
できる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。 実施例1 図1に示した化学物質含有排水処理装置において、塔が
20mmφ×4260mmの細管カラム1本で構成され
ている処理装置を用い、400mg/リットルのニトロ
ベンゼン水溶液を、処理温度35℃、圧力100kg/
cm2 の超臨界二酸化炭素により処理した。超臨界二酸
化炭素は微細な泡として細管カラム内に供給した。SV
値を4.0、S/F値を1.1として処理し、処理水を
分析したところ、水溶液中のニトロベンゼンは100%
除去されていた。なお、逆流防止装置を作動させず、逆
止弁のみでS/F値1.0で運転したところ、被処理水
が超臨界流体吹き込み口からポンプの方へ逆流し、超臨
界二酸化炭素と被処理水の反応で生成したクラスレート
化合物によってポンプの逆止弁の機能が阻害され、ポン
プの加圧ができなくなった。逆流防止装置を作動させて
運転した場合にはこのようなトラブルは発生しなかっ
た。
【0015】実施例2 細管カラムが50mmφ×4260mmである塔を用い
た以外は実施例1と全く同様にしてニトロベンゼン水溶
液を処理し、処理水を分析したところ、水溶液中のニト
ロベンゼンは100%除去されていた。
【0016】実施例3 処理対象の排水を100mg/リットルのo−ニトロフ
ェノール水溶液とし、SV値1.5、S/F値1.0と
した以外は実施例1と同様にして処理を行い、処理水を
分析したところ、水溶液中のo−ニトロフェノールは1
00%除去されていた。 実施例4 処理対象の排水を500mg/リットルのトリクロロエ
チレン水溶液とし、SV値1.5、S/F値1.0とし
た以外は実施例1と同様にして処理を行い、処理水を分
析したところ、水溶液中のトリクロロエチレンは100
%除去されていた。
【0017】なお、実施例1〜4においては細管カラム
1本からなる塔を有する装置で処理を行ったが、細管カ
ラムを複数本有する塔とした場合には、必要に応じ設け
られた攪拌手段により超臨界二酸化炭素がそれぞれの細
管カラムに送り込まれ、複数の細管カラム内でそれぞれ
実施例1〜4と同じ向流接触が行われることとなる。し
たがって複数の細管カラムを有してなる塔を用いた場合
には、原水及び超臨界流体の供給量がカラムの本数に応
じて増し、排水中の化学物質の除去率は実施例1〜4と
同じで、処理速度がカラムの本数(塔の断面積)に応じ
て増すことになる。
【0018】
【発明の効果】本発明方法によれば、被処理水と超臨界
流体とが効率よく向流接触し、多量の化学物質含有排水
の処理を短時間で行える。本発明方法によれば微生物分
解されにくい有機化合物などを分解せずに排水から分離
でき、化合物の分解による二次汚染のおそれがない。ま
た従来、物理、化学処理が有効でなかった中間の濃度の
排水を、濃縮等の前処理を行うことなく直接処理でき、
処理コストを大幅に低減できる。したがって、この方法
を用いる本発明の排水の処理装置によれば、中間濃度の
化学物質含有排水の処理を、直接、効率よく、低コスト
で行うことができ、大量の排水の処理も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法及び処理装置の一実施態様を
示す説明図である。
【図2】本発明における逆流防止装置の一実施態様を示
す説明図であり、(a)は逆流検知時の状態、(b)は
復旧時の状態を示す。
【図3】従来の排水−超臨界流体向流接触塔を示す説明
図であり、(a)は内部にシーブトレイを有するもの、
(b)は内部にディクソンパッキングを有するものを示
す。
【符号の説明】
1 塔 2 細管カラム 3 攪拌羽根 4 レベルゲージ 5 原水タンク 6 原水ポンプ 7、11、17、19、21 管 8 ボンベ 9 超臨界流体用加圧ポンプ 10 逆流防止装置 12 原水 13 超臨界流体 14 液面 15 減圧凝縮槽 16 減圧弁 18 化学物質 20 処理水 22 被処理水 101、102 センサ 103 流入被処理水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−26909(JP,A) 特開 平2−184388(JP,A) 特開 昭62−158223(JP,A) 特開 平10−118609(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/74 C02F 1/58 B01J 14/00 C02F 1/26

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の細管カラムを塔内の縦方向に有
    してなる塔の上部から排水原水を供給して形成した被処
    理水の連続相中に、超臨界流体を塔の下部から上部へ流
    し、被処理水と超臨界流体を向流接触させることにより
    被処理水中の化学物質を分離除去して、塔下部から処理
    水を取り出すことを特徴とする化学物質含有排水の処理
    方法。
  2. 【請求項2】 細管カラム一本当たりの断面積が30c
    以下であることを特徴とする化学物質含有排水の処
    理方法。
  3. 【請求項3】 細管カラムの下方において超臨界流体を
    攪拌して分散させ各細管カラムに送り込むことを特徴と
    する請求項1又は2記載の化学物質含有排水の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 超臨界流体の供給において塔からの被処
    理水の逆流を検知、防止することを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の化学物質含有排水の処理方法。
  5. 【請求項5】 排水原水が100mg/リットル以上の
    濃度で化学物質を含有する排水であることを特徴とする
    請求項1、2、3又は4記載の化学物質含有排水の処理
    方法。
  6. 【請求項6】 被処理水の連続相の長さが1〜10mで
    あることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載
    の化学物質含有排水の処理方法。
  7. 【請求項7】 上部より排水原水を、下部より超臨界流
    体を供給でき、かつ、下部より処理水を、上部より化学
    物質を含有する超臨界流体を排出でき、複数の細管カラ
    ムを塔内の縦方向に有してなる塔と、塔内の水位を一定
    に制御しうる手段とを有してなる化学物質含有排水の処
    理装置であって、前記塔が内部に被処理水の連続相を形
    成することができ、この連続相の被処理水と超臨界流体
    とを向流接触させることにより被処理水中の化学物質を
    分離除去して、塔下部から処理水を取り出すことを特徴
    とする化学物質含有排水の処理装置。
  8. 【請求項8】 細管カラム一本当たりの断面積が30c
    以下であることを特徴とする請求項7記載の化学物
    質含有排水の処理装置。
  9. 【請求項9】 細管カラムの下方に超臨界流体を攪拌し
    て分散させ各細管カラ ムに送り込む手段を有することを
    特徴とする請求項8記載の化学物質含有排水の処理装
    置。
  10. 【請求項10】 超臨界流体の供給において、超臨界流
    体を供給するポンプへの、塔からの被処理水の逆流を検
    知、防止する手段を有することを特徴とする請求項7、
    8又は9記載の化学物質含有排水の処理装置。
  11. 【請求項11】 排水原水が100mg/リットル以上
    の濃度で化学物質を含有する排水であることを特徴とす
    る請求項7、8、9又は10記載の化学物質含有排水の
    処理装置。
  12. 【請求項12】 被処理水の連続相の長さが1〜10m
    であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項
    記載の化学物質含有排水の処理装置。
JP24454198A 1998-08-31 1998-08-31 超臨界流体を用いた化学物質含有排水の処理方法及び処理装置 Expired - Lifetime JP3254472B2 (ja)

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