JP3254004B2 - コークス炉の操業方法 - Google Patents

コークス炉の操業方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コークス炉の操業方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉の操業において、コークスを
炉から排出する時(押し出す時)、コークスが炉に詰ま
って全く動かなくなることがある。この現象は、押し詰
まりと呼ばれており、コークス炉操業中に発生する重大
トラブルの一つである。
【0003】この押し詰まりが発生すると、コークス炉
の炉壁に多大な負荷を与え、コークス炉寿命の低下を招
くとともに、操業の中断や押し出し可能になるまでの置
き時間が増大して装入スケジュールを変更する必要が生
じて炉団としてのコークス生産量が低下し、さらに消費
熱量も増大して、コークス生産コストの増加につなが
る。
【0004】従来この押し詰まりについては、コークス
を押し出す押出ラムの押出電流と、配合炭の揮発分量で
管理してきた。
【0005】押出電流については、その値が上昇して押
出抵抗が増加する傾向があると、置き時間を延ばした
り、押出電流値の大きな窯については炉壁・炉底補修を
行うなどのアクションをとって押し詰まり防止に努めて
きた。この管理方法は有効ではあるが、アクションが後
手にまわることは明白であり、たとえば急激な配合変更
や操業条件(例えば稼働率、水分量など)の変更が行わ
れた場合に、押し出し性を判断する材料は全く無く、実
コークス炉で実際に乾留してみて、押し出せるかどうか
を判断せざるを得なかった。
【0006】また配合炭の揮発分については、通常コー
クス炉装入炭の揮発分量に下限値を設定して操業が行わ
れている。しかし、必ずしも揮発分量が低いと押し出し
性が悪いとは言えず、有効な管理指標とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、実コークス
炉に配合炭を装入する前に、試験コークス炉で配合炭の
乾留試験を行い、高さ方向あるいは炉幅方向における装
入石炭もしくはコークスの乾留中の変位量を測定するこ
とによりコークスの押し出し性を評価し、それによって
押し詰まりを防止して安定な操業を可能にするコークス
炉の操業方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、コークス炉装入用配合炭を、実コークス炉装入前
に両面加熱式試験コークス炉で乾留し、乾留中における
装入石炭もしくはコークスの高さの変位(膨張あるいは
収縮量)を連続測定して炉幅方向中心かつ炉長方向中心
かつ炉高方向中心の位置における温度がJIS−M−8
801で定義される該配合炭の再固化温度に到達してか
ら乾留終了までの高さ方向収縮量を求め、該高さ方向収
縮量と石炭装入高さの比で定義される垂直方向焼き減り
率が2%以上であることを確認して前記配合炭を実コー
クス炉に装入することを特徴とする、コークス炉の操業
方法。
【0009】コークス炉装入用配合炭を、実コークス炉
装入前に石炭乾留過程における膨張圧の測定が可能な両
面加熱式試験コークス炉で乾留し、乾留中における装入
石炭もしくはコークスの高さの変位(膨張あるいは収縮
量)を連続測定して、コークス炉の炉壁に作用する膨張
圧が0となってから乾留終了までの高さ方向収縮量を求
め、該高さ方向収縮量と石炭装入高さの比で定義される
垂直方向焼き減り率が2%以上であることを確認して前
記配合炭を実コークス炉に装入することを、特徴とす
る、コークス炉の操業方法にある
【0010】
【0011】
【作用】以下、本発明を作用とともに詳細に説明する。
発明者らは、コークスの押し出し性と押し出し時におけ
る炉壁と炉壁に接するコークス表面との隙間(以後、水
平方向焼き減りと記す)の関係について研究し、水平方
向焼き減りが小さいほど押し出し抵抗が大きく、押し詰
まりも発生し易いことを見いだした。また、発明者ら
は、水平方向焼き減りと装入石炭、もしくはコークスの
炉高方向収縮量(以後、垂直方向焼き減りと記す)の経
時変化についても鋭意検討し、炭化室中心位置(炉幅方
向中心かつ炉長方向中心かつ炉高方向中心の位置)にお
ける温度がJIS−M−8801で定義される再固化温
度に到達して、コークス炉の炉壁に作用する膨張圧が0
となった後、水平方向焼き減りが生じ始めることを見い
だした。
【0012】さらに発明者らは、装入直後から乾留終了
時までの全垂直方向焼き減り量は、水平方向焼き減り量
と相関がないが、膨張圧が0となった後の垂直方向焼き
減り量は図1のように水平方向焼き減り量とたいへん良
い関係を示すことを見い出した。
【0013】すなわち、水平方向焼き減り量をある値以
上にするか、あるいは水平方向焼き減りとよい相関関係
にある膨張圧が0となった後、あるいは炭化室中心位置
の温度が再固化温度に到達した後の垂直方向焼き減り量
をある値以上にすれば、押出抵抗を管理し、押し詰まり
を防止できると考えられる。
【0014】その結果発明者らは、実コークス炉での押
し出し性と、試験コークス炉で測定された焼き減り量と
の関係について研究し、膨張圧が0となった後、あるい
は炭化室中心位置の温度が再固化温度に到達した後の垂
直方向に焼き減り量と装入高さの比で定義される垂直方
向焼き減り率が2%以上であるか、水平方向焼き減り量
と炉幅/2の比で定義される水平方向焼き減り率が2%
以上であれば、押し詰まりが生じないことを見いだし
た。本発明は、これらの知見に基づいて完成された。
【0015】すなわち、本発明では、両面加熱式試験コ
ークス炉を用い、コークス炉装入用配合炭を、実コーク
ス炉と同じ条件で乾留する。この両面加熱式の試験乾留
炉では、炭化室内部の伝熱挙動をシミュレートでき、従
って、コークスの収縮挙動をシミュレートすることが可
能である。なお、炉壁面以外の面からの熱損失を考慮す
ると、炉長と炉高は少なくとも炉幅程度の大きさにする
ことが望ましい。この試験炉で、垂直方向焼き減りと、
炉幅方向中心かつ炉長方向中心かつ炉高方向中心の位置
における温度の経時変化を連続測定する。そして、この
温度がJIS−M−8801で定義される該配合炭の再
固化温度に到達してから乾留終了時までの垂直方向焼き
減り量を求め、該焼き減り量と装入高さの比で定義され
る垂直方向焼き減り率を計算する。
【0016】あるいは、例えば片側の炉壁が可動式であ
り、石炭乾留過程における膨張圧の測定が可能な両面加
熱式の試験コークス炉で、コークス炉装入用配合炭を乾
留し、乾留中における垂直方向焼き減りと膨張圧の経時
変化を連続測定する。そして、膨張圧が0となってから
乾留終了時までの垂直方向焼き減り量を求め、該焼き減
り量と装入高さの比で定義される垂直方向焼き減り率を
計算する。
【0017】あるいは、水平方向焼き減りが測定可能な
両面加熱式試験コークス炉を用い、コークス炉装入配合
炭を、実炉と同じ条件で乾留し、乾留中における水平方
向焼き減りの経時変化を連続測定する。そして、乾留開
始時から終了までの水平方向焼き減り量を求め、該焼き
減り量と炉幅/2の比で定義される水平方向焼き減り率
を計算する。
【0018】本発明では、このようにして測定された垂
直方向焼き減り率あるいは水平方向焼き減り率が2%以
上であることを確認した後、該配合炭を実コークス炉に
装入して操業する。
【0019】
【実施例】実施例1 炉幅400mm、炉高および炉長600mmの両面加熱
式の可動壁型乾留試験炉で、表1に示すような配合炭を
乾留し、垂直方向焼き減り、水平方向焼き減り、膨張
圧、炭化室中心位置の温度の経時変化を測定した。この
時の石炭の粉砕粒度は3mm以下85%、装入密度
炭ベースで0.80t/m 、水分は5%である。こ
の試験より、炭化室中心部温度がJIS−M−8801
で定義される再固化温度に到達した直後に、膨張圧が0
となることを確認した。また、膨張圧が0となった後の
垂直方向焼き減り量および水平方向焼き減り量から、垂
直方向焼き減り率と、水平方向焼き減り率を求めた。両
者の関係を図1に示す。これより、両者はほとんど等し
い値となり、膨張圧が0となった後の垂直方向焼き減り
で水平方向焼き減りの評価が可能であることがわかっ
た。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2 各種の実炉装入炭を炉幅400mm、炉高および炉長6
00mmの両面加熱式の可動壁型乾留試験炉で乾留し、
膨張圧および垂直方向焼き減りの経時変化を測定し、膨
張圧が0となった後の垂直方向焼き減り率を求めた。ま
た同時に、同一配合炭を実炉にも装入し、コークス押出
時の押出電流を測定した。図2に膨張圧が0となった後
の垂直方向焼き減り率と押出電流の関係を示す。この図
より、焼き減り率が小さくなると、押出電流は上昇し、
焼き減り率2%で押出電流は上限値になることがわか
る。押出電流が上限値を超えると、押出ラムが停止して
押し詰まりとなる。したがって、焼き減り率を2%以上
に管理すれば、実炉での押し詰まりを回避できることが
わかる。
【0022】
【発明の効果】本発明により、試験炉で装入炭の焼き減
り量を測定して焼き減り率をある値以上に管理すること
により、実コークス炉での押し詰まりを防止できる。こ
れにより、安定した操業が可能となるとともに、押し詰
まりによる炉壁損傷を回避して炉壁補修費用の低減およ
び炉寿命の延長が達成でき、その経済的な効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】垂直方向焼き減り率と、水平方向焼き減り率の
関係を示す図。
【図2】膨張圧が0となった後の垂直方向焼き減り率
と、押出電流の関係を示す図。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 45/00 C10B 57/00 C10B 33/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉装入用配合炭を、実コークス
    炉装入前に両面加熱式試験コークス炉で乾留し、乾留中
    における装入石炭もしくはコークスの高さの変位(膨張
    あるいは収縮量)を連続測定して炉幅方向中心かつ炉長
    方向中心かつ炉高方向中心の位置における温度がJIS
    −M−8801で定義される該配合炭の再固化温度に到
    達してから乾留終了までの高さ方向収縮量を求め、該高
    さ方向収縮量と石炭装入高さの比で定義される垂直方向
    焼き減り率が2%以上であることを確認して前記配合炭
    を実コークス炉に装入することを特徴とする、コークス
    炉の操業方法。
  2. 【請求項2】 コークス炉装入用配合炭を、実コークス
    炉装入前に石炭乾留過程における膨張圧の測定が可能な
    両面加熱式試験コークス炉で乾留し、乾留中における装
    入石炭もしくはコークスの高さの変位(膨張あるいは収
    縮量)を連続測定して、コークス炉の炉壁に作用する膨
    張圧が0となってから乾留終了までの高さ方向収縮量を
    求め、該高さ方向収縮量と石炭装入高さの比で定義され
    る垂直方向焼き減り率が2%以上であることを確認して
    前記配合炭を実コークス炉に装入すること、を特徴とす
    る、コークス炉の操業方法。
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