JP3253792B2 - 三相不平衡回路用力率測定装置 - Google Patents

三相不平衡回路用力率測定装置

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JP3253792B2 JP02851794A JP2851794A JP3253792B2 JP 3253792 B2 JP3253792 B2 JP 3253792B2 JP 02851794 A JP02851794 A JP 02851794A JP 2851794 A JP2851794 A JP 2851794A JP 3253792 B2 JP3253792 B2 JP 3253792B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、三相3線式の不平衡
回路で使用されるトランスューサ形の不平衡回路用力
率測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトランスューサ形の三相不平衡
回路用力率測定装置は、例えば特開昭53−21969
号公報に示されたものがある。この場合、三相電圧が平
衡なる条件のもとで、電流の正相分を取り出すと共にそ
の正相分に対応する電圧を取り出し、その位相差が等価
力率に相当する位相角φとなる手段が示されている。
【0003】即ち、その手段に関し、図15に示すベク
トル図を用いて正相分の取り出し方を説明する。図15
(a)および図15(b)において、ベクトルVR ,ベ
クトルVS ,ベクトルVT は相電圧を表し、ベクトルV
RTは線間電圧を表す。また、ベクトルIR ,ベクトルI
S ,ベクトルIT は線路電流を表す。線路電流の正相分
ベクトルI1 は(1)式のように表される。(以下、各
数式内において、ベクトルI1 ,ベクトルIR ,ベクト
ルIS ,ベクトルIT ,ベクトルVR ,ベクトルVT
ベクトルVRT,は、それぞれ、I1,IR ,IS
T ,VR ,VT ,VRT,と略してベクトルを現すもの
とする。)
【0004】
【数1】
【0005】また、三相3線式回路の場合、IR +IS
+IT =0であるので、(1)式にIS =−(IR +I
T )を代入して(2)式がえられる。
【0006】
【数2】
【0007】(2)式から次の(3)式も線路電流の正
相分を示す式である。即ち、(2)式の両辺に−1/√
3をかけると(3)式がえられる。 −I1 /√3=√3/2(IR +IT )+j1/2(IR −IT )……(3) 図15(a)のベクトルIS1は上記(3)式を示すもの
で、これを(4)式に示す。 IS1=√3/2(IR +IT )+j1/2(IR −IT )……(4) また、ベクトルVRTは線間電圧を示し、次に示す(5)
式の関係になる。 VRT=(VR −VT )……………(5)
【0008】図16は従来のトランスューサ形不平衡
回路用力率測定装置を示すもので、上記電流の正相分ベ
クトルIS1と線間電圧ベクトルVRTを用いて三相不平衡
電流用の力率測定装置を構成したものである。この装置
において、R相の線路電流は補助変流器CT1、およ
び、補助変流器CT1の2次側に接続された第1のレベ
ル変換回路51を介して線路電流に比例した2次電流I
R に変換される。T相の線路電流は補助変流器CT2、
および、補助変流器CT2の2次側に接続された第2の
レベル変換回路52を介して線路電流に比例した2次電
流IT に変換される。上記2次電流IR およびIT は次
段の第1の加算回路53および減算回路54に入力さ
れ、第1の加算回路53にて上記(4)式中の√3/2
(IR +IT)に相当するベクトル和を得、減算回路5
4にて上記(4)式中の1/2(IR−IT )に相当す
るベクトル差を得る。減算回路54の出力1/2(IR
−IT)は次段の90°移相回路55にて90°移相し
たj1/2(IR −IT )に変換される。
【0009】上記ベクトル和電流√3/2(IR
T )とベクトル差電流j1/2(IR−IT )は第2
の加算回路56に入力され、上記ベクトル和電流とベク
トル差電流が加算されて上記(4)式に示す正相分電流
S1を得る。また、三相電圧(ベクトルVR ,ベクトル
S ,ベクトルVT )は第3のレベル変換回路58に入
力され、適正な値にレベル変換され、計測に要する上記
(5)式の線間電圧VRTを得る。次に上記正相分電流I
S1と上記線間電圧VRTを力率計測回路57に入力し、上
記力率計測回路57は上記正相分電流IS1と上記線間電
圧VRTから等価力率に相当する位相角φを得ることがで
きる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置は上記のよ
うに構成されているが、逆相順で使用されると指示が不
安定になる場合がある。即ち、逆相順の場合、(4)式
に示す正相分電流IS1に相当する逆相順時の合成電流I
S2は(6)式のようになる。 IS2=√3/2(IT +IR )+j1/2(IT −IR )……(6) また、(4)式に示す線間電圧VRTに相当する線間電圧
TRは(7)式のようになる。 VTR=(VT −VR )=−VRT……………(7) 上記(6)式及び(7)式の関係をベクトル図に現せば
図15(c)に示すようになる。
【0011】図15(c)に示すベクトル図から理解で
きるように、線間電圧VTRと逆相分電流IS2の位相角
は、線間電圧VRTと正相分電流IS1の位相角と異なる。
これは逆相順では指示が不安定になって正しい力率測定
ができないことを意味するものである。
【0012】この発明は、上記逆相順の問題点を解消す
るためになされたもので、いわゆるトランスューサ形
従来装置の問題点を解消すると共に、逆相順検出回路を
具備することにより、逆相順を検出して正しい力率測定
ができるようにした三相不平衡回路用力率測定装置を提
供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る三相不平
衡回路用力率測定装置は、三相電路の電圧およびこの内
の二相の電流を取り込み三相電路の等価力率を直流電圧
として出力する力率計測回路、三相電路からの入力が逆
相順の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相
順検出回路、逆相順検出信号により動作して一相の電圧
及び電流の極性を反転させることにより相順を変換する
相順変換手段を備えたものである。
【0014】また、三相線路電流の任意の二相の電流の
ベクトル和およびベクトル差の各電流を取り出し、この
ベクトル和またはベクトル差のいずれか一方の電流と、
他方の電流の位相を90度移相させた電流とを合成した
電流を導出すると共に、この合成電流と上記相の電圧
との位相を弁別して力率を計測するよう構成された三相
不平衡回路用力率測定装置において、ベクトル差の電流
の極性を反転させる電流極性反転手段、電圧の極性を反
転させる電圧極性反転手段、三相電路からの入力が逆相
順の場合にこれを検出する逆相検出手段を備え、逆相検
出手段の出力に応じて電流極性反転手段および電圧極性
反転手段を作動させるようにしたものである。
【0015】また、三相線路電流の任意の二相の電流の
ベクトル和およびベクトル差の各電流を取り出し、この
ベクトル和またはベクトル差のいずれか一方の電流と、
他方の電流の位相を90度移相させた電流とを合成した
電流を導出すると共に、力率計測回路によって合成電流
相の電圧との位相を弁別して力率を計測するよう構
成された三相不平衡回路用力率測定装置において、ベク
トル差の電流の極性を反転させる電流極性反転手段、力
率計測回路からの直流電圧出力の極性を反転させる直流
電圧極性反転手段、三相電路からの入力が逆相順の場合
にこれを検出する逆相検出手段、この逆相検出手段の出
力に応じて電流極性反転手段および電圧極性反転手段を
作動させるようにしたものである。
【0016】また、三相電路の電圧およびこの内の二相
の電流を取り込み三相電路の等価力率を直流電圧として
出力する力率計測回路と、三相電路からの入力が逆相順
の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相順検
出回路を設け、逆相順検出信号により動作して力率計測
回路の出力に所定の直流電圧を重畳する制御回路を備え
たものである。
【0017】また、逆相順検出信号により動作して力率
計測回路の出力に所定の直流電圧を重畳する制御回路を
設けると共に、取り込まれる電圧及び電流の回路の相順
を手動で切り換える手段を備えたものである。
【0018】また、逆相順検出信号により動作する逆相
順検出信号自己保持手段を設け、この逆相順検出信号自
己保持手段が自己保持状態のとき、取り込まれる電圧及
び電流の回路の相順を切り換える手段を備えたものであ
る。
【0019】また、逆相順検出回路の検出信号によりセ
ットされる自己保持リレーを設け、上記自己保持リレー
がセット状態のときそのリレー接点により取り込まれる
電圧及び電流の回路の相順を切り換える手段を備えたも
のである。
【0020】さらに、逆相順検出回路の検出信号の入力
のある毎に反転するフリップフロップ回路と、このフリ
ップフロップ回路の出力でセットコイルおよびリセット
コイルが励磁される自己保持リレーを設け、このリレー
接点により取り込まれる電圧及び電流の回路の相順を切
り換える手段を備えたものである。
【0021】
【作用】上記のように構成された三相不平衡回路用力率
測定装置においては、逆相順の場合、逆相順であること
を表示するか、または、自動的に相順を切り換えること
ができる。
【0022】力率計測回路の出力に所定の直流電圧を重
畳印加するものは、逆相順の場合に指示計器の指示が振
り切れることで、監視者に逆相順であることを知らせ
る。
【0023】また、力率計測回路の出力に所定の直流電
圧を重畳印加する制御回路を設けると共に、上記取り込
みされた電圧及び電流の回路の相順を手動で切り換える
ものは、逆相順の場合に指示計器の指示が振り切れるこ
とで、監視者が逆相順であることを知り、スイッチを操
作するだけで正しい相順に切り換えできる。
【0024】また、逆相順検出信号により動作する逆相
順検出信号自己保持手段を設け、この逆相順検出信号自
己保持手段が自己保持状態のとき、取り込みされた電圧
及び電流の回路の相順を切り換える手段を備えたもの
は、逆相順のとき自動的に相順に切り換えできる。
【0025】また、逆相順検出回路の検出信号によりセ
ットされる自己保持リレーを設け、上記自己保持リレー
がセット状態のときそのリレー接点により上記取り込み
された電圧及び電流の回路の相順を切り換える手段を備
えたものは、主回路から電圧が印加されると、自己保持
リレーが自動的にリセット状態になされる。
【0026】さらに、フリップフロップ回路の出力でセ
ットコイルおよびリセットコイルが励磁される自己保持
リレーを設け、このリレー接点により上記取り込みされ
た電圧及び電流の回路の相順を切り換える手段を備えた
ものは、自己保持中の消費電力が小さい装置が得られ
る。
【0027】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の一実施例である三相不平衡
回路用力率測定装置を示すものである。図において、C
T1,CT2は補助変流器であり、主回路に備えられた
変流器より交流5A(アンペア)の電流信号を受けるよ
うになされている。即ち、補助変流器CT1の端子+C
1 ,C1 はR相の変流器に接続され、補助変流器CT2
の端子+C3 ,C3 はT相の変流器に接続されている。
端子P1 ,P2 ,P3 は主回路に備えられた変圧器より
交流110V(ボルト)の電圧信号を受けるようになさ
れている。即ち、R相が端子P1 に、S相が端子P
2 に、T相が端子P3 に接続されている。
【0028】51,52は補助変流器CT1,CT2の
2次側に接続された第1のレベル変換回路及び第2のレ
ベル変換回路、53は上記第1のレベル変換回路51及
び第2のレベル変換回路52の交流電流信号を加算する
第1の加算回路、54は第1のレベル変換回路51及び
第2のレベル変換回路52の交流電流信号を減算する減
算回路、55は減算回路54の信号を90°進める90
°移相回路である。9は端子P1 ,P2 ,P3 に接続さ
れた逆相順検出回路であり、逆相順を検出したとき逆相
順検出信号10を出力する。58は電圧入力をレベル変
換する第3のレベル変換回路である。59aは上記90
°移相回路55の出力信号の極性を正から負、または、
負から正に反転させる第1の極性反転回路、59bは第
3のレベル変換回路58の出力信号の極性を正から負、
または、負から正に反転させる第2の極性反転回路であ
る。
【0029】60aは上記逆相順検出回路9の逆相順検
出信号10により、90°移相回路55の出力信号また
は第1の極性反転回路59aの出力信号のいずれかを選
択する第1の選択スイッチ回路、60bは逆相順検出回
路9の逆相順検出信号10により、第3のレベル変換回
路58の出力信号または第2の極性反転回路59bの出
力信号のいずれかを選択する第2の選択スイッチ回路で
ある。56は第1の加算回路53の出力信号と第1の選
択スイッチ回路60aの出力信号を加算する第2の加算
回路、57は第2の加算回路56の出力信号および第2
の選択スイッチ回路60bの出力信号を入力して力率計
測を行う力率計測回路である。なお、8は可動コイル形
指示計器である。また、100はこの発明の装置の全体
を示すものである。
【0030】次に上記構成の装置の動作について説明す
る。R相の線路電流は補助変流器CT1,第1のレベル
変換回路51を介して、線路電流に比例した交流電流信
号IR に変換され、同様にT相の線路電流は補助変流器
CT2,第2のレベル変換回路52を介して、線路電流
に比例した交流電流信号IT に変換される。また線間電
圧VRTは第3のレベル変換回路58を介して、線間電圧
RTに比例した交流電圧信号VRTに変換される。上記交
流電流信号IR 及びIT は、次段の第1の加算回路53
及び減算回路54の両回路に同時に入力され、第1の加
算回路53は交流電流信号IR 及びIT のベクトル和を
算出して出力する。(以下、各数式内において、ベクト
ルIR ,ベクトルIT ,ベクトルVRT,ベクトルV
TRは、それぞれ、IR ,IT ,VRT,VTRと略してベク
トルを現すものとする。) 正相順のとき………√3/2(IR +IT ) 逆相順のとき………√3/2(IT +IR )=√3/2
(IR +IT
【0031】減算回路54は交流電流信号IR 及びIT
のベクトル差を算出して出力する。 正相順のとき………1/2(IR −IT ) 逆相順のとき………1/2(IT −IR ) 次に、減算回路54の上記出力信号は、次段の90°移
相回路55に入力されて、位相を90°進めた信号を出
力する。 正相順のとき………j1/2(IR −IT ) 逆相順のとき………j1/2(IT −IR
【0032】また、上記第1の極性反転回路59aは9
0°移相回路55の出力信号が入力され、極性が反転さ
れた出力信号を出力する。 正相順のとき………−j1/2(IR −IT )=j1/
2(IT −IR ) 逆相順のとき………−j1/2(IT −IR )=j1/
2(IR −IT ) また、線間電圧VRTは第3のレベル変換回路58を介し
て線路電圧に比例した次の交流電圧信号を出力する。 正相順のとき………VRT 逆相順のとき………VTR 次に、上記交流電圧信号は第2の極性反転回路59bに
入力され、極性反転させた信号を出力する。 正相順のとき………−VRT=VTR 逆相順のとき………−VTR=VRT
【0033】上記第1の選択スイッチ回路60aは逆相
順検出回路9から出力された逆相順検出信号10によ
り、上記90°移相回路55または第1の極性反転回路
59aのいずれか一方の出力信号を選択し、次段の第2
の加算回路56に出力する。具体的には、正相順のとき
90°移相回路55の出力信号を選択してj1/2(I
R −IT )を出力し、逆相順のとき第1の極性反転回路
59aの出力信号を選択して−j1/2(IT −IR
=j1/2(IR −IT )を出力する。第2の加算回路
56は、第1の加算回路53の出力信号の正相順または
逆相順のいずれにおいても同値となる√3/2(IR
T )と第1の選択スイッチ回路60aにより選択され
た結果、正相順または逆相順のいずれにおいても同値と
なるj1/2(IR −IT )を加算し、IS1=√3/2
(IR +IT )+j1/2(IR −IT )を次段の力率
計測回路57に出力する。
【0034】同様に、選択スイッチ回路60bは逆相順
検出回路9から出力される逆相順検出信号10により、
正相順のとき第3のレベル変換回路58の交流電圧信号
RTを選択し、逆相順のとき第2の極性反転回路59b
の交流電圧信号−VTR=VRTを選択し、結果として正相
順または逆相順のいずれにおいても同値の交流電圧信号
RTを次段の力率計測回路57に出力する。力率計測回
路57は、上記正相分電流IS1及び線路電圧VRTに相当
した入力により、正相順または逆相順の状態に関係な
く、三相不平衡回路の力率計測を行うことができる。な
お、第1の極性反転回路59aおよび第2の極性反転回
路59bは、増幅度−1の反転増幅器にて容易に構成で
き、第1の選択スイッチ回路60a及び第2の選択スイ
ッチ回路60bは、補助変流器CT1,CT2の2次側
を直接切り換えるものではなく、電子回路で構成される
アナログスイッチが使用できるので、小形,安価,長寿
命の装置が得られる。また、万一スイッチが故障しても
補助変流器CT1,CT2がオープンになるような問題
も生じない。
【0035】実施例2. 上記実施例1では、線路電圧VRTを相順により極性反転
させるための第2の極性反転回路59bと第2の選択ス
イッチ回路60bを設けたものを示したが、これに相当
するものを力率計測回路57の出力側に配置してもよ
い。即ち、図2において、59cは第の極性反転回
路、60cは第の選択スイッチ回路で、いずれも力率
計測回路57の出力側に配置したものである。他の構成
は実施例1(図1)と同様の構成である。上記構成にお
いては、実施例1において説明した通り、線路電圧VRT
をレベル変換する第3のレベル変換回路58の出力信号
は次の交流電圧信号を出力する。 正相順のとき………VRT 逆相順のとき………VTR=−VRT
【0036】力率計測回路57は、正相順または逆相順
に関係なく同値の正相分IS1と相順に対応した交流電圧
信号を入力して力率計測を行い、力率計測値に比例した
アナログ直流信号7を出力する。このとき、交流電圧信
号は正相順のときVRT、逆相順のとき−VRTにて計測す
るが、上記VRTと−VRTの位相差は180°であるた
め、上記アナログ直流信号7の極性は正・負反転したも
のになる。従って、図2に示す通り、力率計測回路57
の出力側に構成した第の極性反転回路59c及び第
の選択スイッチ回路60cによって、逆相順検出信号1
0により正相順のとき、力率計測回路57のアナログ直
流信号7を次段に出力し、逆相順のとき、アナログ直流
信号7の極性を正から負または負から正に反転させて次
段に出力することにより、正相順及び逆相順のいずれも
力率計測を行うことができる。
【0037】実施例3.上記実施例1では、90°移相
回路55の出力信号の極性を、正から負または負から正
に反転させる第1の極性反転回路59aを設けたものを
示したが、これに相当するものを加算回路及び減算回路
で構成することができる。即ち、図3において、56a
は線路電流に比例した交流電流信号IR 及びIT をベク
トル和する第1の加算回路53の出力信号と、ベクトル
差する第1の減算回路54及び90°移相する90°移
相回路55を介して出力された出力信号を加算する第2
の加算回路である。56bは上記2種類の出力信号を減
算する第2の減算回路である。上記第2の加算回路56
aは次に示す信号を出力する。 正相順のとき………√3/2(IR +IT )+j1/2
(IR −IT ) 逆相順のとき………√3/2(IT +IR )+j1/2
(IT −IR ) また、上記第2の減算回路56bは次に示す信号を出力
する。 正相順のとき………√3/2(IR +IT )−j1/2
(IR −IT ) 逆相順のとき………√3/2(IT +IR )−j1/2
(IT −IR ) =√3/2(IR +IT )+j1/2(IR −IT
【0038】次段の選択スイッチ回路60aは、逆相順
検出信号10により、正相順のとき上記第の加算回路
56aの出力信号を選択し、逆相順のとき上記第の減
算回路56bの出力信号を選択する。選択した結果、正
相順及び逆相順のいずれの状態においても、力率計測回
路57には正相分電流IS1に等しい√3/2(IR +I
T )+j1/2(IR −IT )が入力され、電圧入力
は、実施例1(図1)に示す動作により交流電圧信号V
RTとなるため、正相順及び逆相順のいずれの状態におい
ても力率計測が可能である。
【0039】実施例4. 図4は実施例2と実施例3を組み合わせた構成を示すも
ので、図1の構成からみると、線路電圧VRTを相順によ
り極性反転させる第2の極性反転回路59bと第2の選
択スイッチ回路60bを無くして、その代替機能を力率
計測回路57の出力側に配置し、第1の極性反転回路5
9aに相当するものを加算回路及び減算回路で構成した
ものである。即ち、59cは第の極性反転回路、60
cは第の選択スイッチ回路で、いずれも力率計測回路
57の出力側に配置したものである。また、56aは第
2の加算回路であり、線路電流に比例した交流電流信号
R 及びIT をベクトル和する第1の加算回路53の出
力信号と、90°移相回路55を介して出力された出力
信号を加算するものである。56bは上記2種類の出力
信号を減算する第2の減算回路である。他の構成は実施
例1(図1)と同様の構成である。上記構成によれば、
実施例2と実施例3を組み合わせた動作を行い、正相順
及び逆相順のいずれの状態においても力率計測が可能で
ある。
【0040】上記実施例1〜実施例4は、力率計測手段
と計測した力率を表示する指示計器を分離して使用する
構成のものである。これに対し、以下に示す実施例5〜
実施例13は、力率計測手段と計測した力率を表示する
指示計器を一体にするのに適した構成のものである。
【0041】実施例5.図5において、CT1,CT2
は補助変流器であり、主回路に備えられた変流器より交
流5A(アンペア)の電流信号を受けるようになされて
いる。即ち、補助変流器CT1の端子+C1 ,C1 はR
相の変流器に接続され、補助変流器CT2の端子+
3 ,C3 はT相の変流器に接続されている。端子
1 ,P2 ,P3は主回路に備えられた変圧器より交流
110V(ボルト)の電圧信号を受けるようになされて
いる。即ち、主回路のR相が端子P1 に、S相が端子P
2 に、T相が端子P3 に接続されている。
【0042】3,4は電流制限抵抗、5はコンデンサ
で、補助変流器CT1とCT2は接続線により接続さ
れ、これらにより上記実施例1〜実施例4における、レ
ベル変換、加算減算、90°移相などに相当する作用が
なされる。6は力率計測回路であり、主回路の力率を計
測し、その計測値に比例したアナログ信号7を出力す
る。この信号7の値を可動コイル形指示計器8により読
み取って力率値を知ることができる。しかし、三相電路
において、相順がR相→S相→T相の順に正しく配電さ
れている場合は問題がないが、この相順が例えばT相→
S相→R相の順の、いわゆる逆相順の場合は指示計器8
の指示が不定状態になる。不定状態になったときは、正
規の相順に接続を変更すればよいことが知られている。
この実施例は、不定状態になったことを知らせるための
手段である。
【0043】即ち、9は逆相順検出回路で、逆相順を検
出したとき逆相順検出信号10を出力する。11は逆相
順検出信号10により駆動されるスイッチ、12は抵
抗、13はダイオードであり、スイッチ11がオンする
と、抵抗12,ダイオード13を介して可動コイル形指
示計器8に電流が流れる。この場合、抵抗12の値は可
動コイル形指示計器8が振り切れる値に定めておく。従
って、逆相順検出信号10の出力があれば、スイッチ1
1がオンして可動コイル形指示計器8の指示が振り切れ
ることで、監視者に逆相順であることを知らせるもので
ある。この構成のものは、外部に対して逆相順であるこ
とを知らせるだけの機能しかないが、最も安価に構成で
きる。
【0044】実施例6.実施例5においては、逆相順の
場合に監視者に逆相順であることを知らせることができ
るように構成したが、この場合、正相順に接続を変更し
なければならない。接続変更の手段として、図6に示す
ように構成すれば手動で行うことができる。即ち、この
実施例は、逆相順検出信号10により可動コイル形指示
計器8の指示が振り切れさせ、監視者に逆相順をしらせ
る。その後、補助変流器CT1とCT2の2次側及び変
圧器からの入力を受ける端子P1 ,P3 の回路の切り換
えを手動で行うもので、手動操作による切り換え接点1
6a〜16dがもうけてある。この切り換えは、図6に
示すように補助変流器CT1の2次側がそれまで補助変
流器CT2の2次側が接続されていた回路へ接続され
る。同様にして、補助変流器CT2の2次側がそれまで
補助変流器CT1の2次側が接続されていた回路へ接続
される。
【0045】上記補助変流器CT1とCT2の2次側の
切り換えと同時に、変圧器からの入力を受ける端子
1 ,P3 の回路も切り換えられる。接点16c,16
dの動作により、それまで端子P1 が接続されていた回
路に端子P3 が接続され、また、端子P3 が接続されて
いた回路に端子P1 が接続される。このようにして接点
16a〜16dの切り換え動作により逆相順を正相順に
変換する。なお、このスイッチは三相不平衡回路用力率
測定装置を設置したとき、正面から手動操作できる位置
に設けるものとする。この実施例は、安価な構成で、外
部に対して逆相順であることを知らせると共に、逆相順
を正相順に変換することができる。
【0046】実施例7.実施例6は、逆相順の場合に手
動操作により正相順に変換する構成のものであるが、図
7に示すように、自動的に逆相順を正相順に切り換える
構成のものができる。即ち、逆相順検出回路9は逆相順
検出信号10を出力し、可動コイル形指示計器8の指示
が振り切らせて監視者に逆相順であることを知らせると
共に、自己保持回路14を駆動する。自己保持回路14
は逆相順検出信号10で自己保持がかかり、自己保持状
態になったとき、補助変流器CT1とCT2の2次側回
路をリレー接点16a,16bにより切り換える。この
切り換えにより、図7に示すように補助変流器CT1の
2次側がそれまで補助変流器CT2の2次側が接続され
ていた回路へ接続される。同様にして、補助変流器CT
2の2次側がそれまで補助変流器CT1の2次側が接続
されていた回路へ接続される。つまり、補助変流器CT
1とCT2の2次側の接続がリレー接点16a,16b
の動作により切り換えられる。
【0047】上記補助変流器CT1とCT2の2次側の
切り換えと同時に、変圧器からの入力を受ける端子
1 ,P3 の回路も切り換えられる。即ち、自己保持回
路14が自己保持状態になったとき、リレー接点16
c,16dの動作により、それまで端子P1 が接続され
ていた回路に端子P3 が接続され、また、端子P3 が接
続されていた回路に端子P1 が接続される。このように
してリレー接点16a〜16dの切り換え動作により逆
相順を正相順に変換する。この変換により正相順の動作
に戻るため、逆相順検出回路9の逆相順検出信号10は
消えてスイッチ11はオフになる。また、可動コイル形
指示計器8の振り切れ(バーンアウト)も停止し、力率
計測回路6で計測した力率を表示する。一方、自己保持
回路14は自己保持状態を継続するが、この自己保持状
態は回路の電源をオフにすることで解除される。
【0048】実施例8.実施例7では、自己保持回路1
4により自動的に逆相順を正相順に切り換える構成のも
の示したが、上記自己保持回路14はセットリセットの
自己保持リレー20で構成することができる。即ち、図
8において、23はダイオードブリッジで構成した整流
回路、24は平滑コンデンサ、19はコンデンサ分圧用
のコンデンサで、例えばAC100Vをコンデンサ19
のインピーダンスとダイオードブリッジ23及びその負
荷のインピーダンスで分圧するものである。上記ダイオ
ードブリッジ23及びコンデンサ19,24などで自己
保持リレー20の電源回路が構成されている。22は押
釦スイッチで、最初にこの押釦スイッチ22を押すこと
によりリセットコイル20bを励磁し、自己保持リレー
20をあらかじめリセットしておくものとする。
【0049】この状態で、逆相順検出回路9が逆相順検
出信号10を出力すると、逆相順検出信号10によりス
イッチ11がオンになり、セットコイル20aを励磁
し、自己保持リレー20がセットされる。リレー接点1
6a〜16dはこの自己保持リレー20によって入/切
の動作を行うもので、上記のようにセット状態になると
リレー接点16a〜16dは切り換え動作を行い、上記
実施例7で説明したと同様に、補助変流器CT1とCT
2の2次側及び変圧器からの入力を受ける端子P1 ,P
3 の回路が切り換えられる。このようにしてリレー接点
16a〜16dの切り換え動作により逆相順を正相順に
変換する。なお、この実施例における自己保持状態は、
回路の電源をオフにしても解除されない構成になってい
る。
【0050】実施例9.実施例8では、自己保持リレー
20のリセットを手動で行う構成のものを示したが、こ
れを自動リセットの構成にすることができる。即ち、図
9において、24はコンデンサ、25はフオトカプラ、
26,27は抵抗、28はコンデンサである。他の構成
は図8と同様である。動作について説明すると、先ず、
端子P2,P3 に主回路からの電圧が印加される。この
場合印加される電圧は交流であるために、図10に示す
波形30になっている。この波形30は整流回路23で
全波整流され、コンデンサ24で平滑されるため、コン
デンサ24の電圧波形は図10に示す波形31となり、
ほぼ直流になっている。一方、コンデンサ28は抵抗2
7を介して電荷が放電されるため、主回路からの電圧が
印加されていない場合は電圧が零になっている。その状
態へ波形31の電圧が印加されると、コンデンサ28へ
流れ込む電流、即ち充電電流は波形32に示すように電
圧印加時にピークを持って以後消滅する。
【0051】この時のコンデンサ28の電圧は波形32
の電流により充電されて波形33のように上昇する。コ
ンデンサ28の充電電流(波形32)はフオトカプラ2
5の発光ダイオード25aに流れるためフォトトランジ
スタ25bはオンし、波形34に示す電流がながれる。
この電流により自己保持リレー20のリセットコイル2
0bが励磁され、自己保持リレー20がリセットされ
る。つまり、端子P2 ,P3 に主回路からの電圧が印加
されると自動的に自己保持リレー20がリセットされ
る。以下、逆相順検出回路9が逆相順検出信号10を出
力してからの相順切り換え動作については上記実施例8
と同一である。
【0052】実施例10.実施例8及び実施例9では自
己保持リレー20を使用した構成のものを示したが、こ
れに対し安価な一般のリレーを用いて自己保持回路を形
成することもできる。即ち、図11において、38はリ
レー、38aはリレー接点で、スイッチ11に並列に挿
入されている。22は押釦スイッチである。上記構成に
おいて、逆相順検出回路9からの逆相順検出信号10に
より、スイッチ11がオンしリレー38のコイルを励磁
する。これによりリレー接点38aがオンし、リレー接
点38aからリレー38を経由する電流回路が形成され
る。リレー接点38aはリレー38のコイルが励磁され
ている限りオンしているので、この励磁電流は端子
2 ,P3 に主回路からの電圧が印加されている限り流
れ続けてリレー38は自己保持状態になる。主回路から
の電圧が無くなった場合励磁電流が無くなるので上記の
自己保持状態が解除される。
【0053】上記リレー38の動作により、リレー接点
16a〜16dが切り換え動作を行い、上記実施例6で
説明したと同様に、補助変流器CT1とCT2の2次側
及び変圧器からの入力を受ける端子P1 ,P3 の回路が
切り換えられる。このようにしてリレー接点16a〜1
6dの切り換え動作により逆相順を正相順に変換する。
正相順に変換されると、逆相順検出回路9の逆相順検出
信号10は消えてスイッチ11はオフになるが、リレー
接点38aがオンしているのでリレー38は自己保持状
態を続ける。この実施例によれば、汎用性のあるリレー
を用いて構成できるので、比較的安価で小形の装置が得
られる。
【0054】実施例11.この実施例は、フリップフロ
ップ40を用いて自己保持回路を構成するものである。
即ち、図12において、20は自己保持リレー、40は
J.Kフリップフロップ、41〜45は抵抗、46,4
7はトランジスタであり、その他の構成は実施例7と同
様の構成である。上記構成において、まず、説明の便宜
上J.Kフリップフロップ40がリセット状態にあるも
のとする。その状態で逆相順検出回路9からの逆相順検
出信号10があると、スイッチ11がオンしてJ.Kフ
リップフロップ40のT端子をトリガする。このトリガ
によりJ.Kフリップフロップ40は反転しセットされ
る。これによってJ.Kフリップフロップ40のQ端子
の出力はHレベルになり、抵抗42を介してトランジス
タ46のベースに電流が流入してトランジスタ46がオ
ンする。このオンにより自己保持リレー20のセットコ
イル20aが励磁され、自己保持リレー20はセットさ
れる。自己保持リレー20がセットされると、リレー接
点16a〜16dが切り換え動作を行い、上記実施例6
で説明したと同様に、補助変流器CT1とCT2の2次
側及び変圧器からの入力を受ける端子P1 ,P3 の回路
が切り換えられる。このようにしてリレー接点16a〜
16dの切り換え動作により逆相順を正相順に変換す
る。
【0055】上記構成において、自己保持リレー20の
正相順に戻す切り換えに、万一誤動作を生じた場合、例
えば上記セットコイル20aの励磁が誤っていた場合に
は、正相順に変換されず逆相順の状態に残されている。
このような場合、逆相順検出信号10が出力されるの
で、スイッチ11がオンしてJ.Kフリップフロップ4
0のT端子をトリガする。このトリガによりJ.Kフリ
ップフロップ40は反転しセットされる。これによって
J.Kフリップフロップ40のQ端子の出力はLレベル
に、バーQ端子の出力はHレベルとなり、抵抗43を介
してトランジスタ47のベースに電流が流入してトラン
ジスタ47がオンする。トランジスタ47のオンによ
り、自己保持リレー20のリセットコイル20bを励磁
し、自己保持リレー20はリセットされる。このとき、
リレー接点16a〜16dが切り換え動作を行う。
【0056】この実施例は以上のように構成されている
ので、もし仮に誤動作があっても、逆相順検出信号10
によってJ.Kフリップフロップ40は反転し、正相順
になるところで切り換わり動作が止まるようになってい
る。従って、この実施例では説明の便宜上、J.Kフリ
ップフロップ40の初期状態はリセット状態にあるもの
として説明したが、上記説明から理解できるように、初
期状態はセット・リセットのいずれであっても支障な
い。上記のことから、J.Kフリップフロップ40のセ
ット端子S、リセット端子Rを非アクティブ、例え
ば回路のグランドに接続しておくとよい。上記のよう
に、J.Kフリップフロップ40を用いて構成したもの
は、他の実施例のものと比較して自己保持のための消費
電力が小さく実用性も高い。なお、この実施例ではJ.
Kフリップフロップ40を用いたものを説明したが、こ
の実施例の主旨に基づき、セット・リセットフリップフ
ロップや、Dフリップフロップ用いて構成することもで
きる。
【0057】実施例12.上記実施例11において、ス
イッチ11はJ.Kフリップフロップ40のT端子にの
み作用するように構成されていた。この構成では、自己
保持リレー20のセットコイル20aまたはリセットコ
イル20bのいずれかのコイルに対し、常時電流が流れ
るため消費電力が大きく、また、いずれかのコイルが発
熱する問題がある。そこで図13に示すように、スイッ
チ11が逆相順検出信号10によってオンしたときに、
このオン信号をJ.Kフリップフロップ40のT端子へ
入力すると共に、自己保持リレー20のセットコイル2
0a及びリセットコイル20bに電圧を供給するように
構成した。この構成によると、逆相順検出信号10が解
除されるとセットコイル20a及びリセットコイル20
bの両方への電圧供給が止まるため省電力になり、ま
た、コイルの発熱も生じない。
【0058】実施例13.上記実施例12において、
J.Kフリップフロップ40と自己保持リレー20のセ
ットコイル20a及びリセットコイル20bの回路電圧
は同一として説明したが、実際には異なった電圧で使用
される場合が多い。この実施例はその異なった電圧に対
応できる構成を示すものである。即ち、図14におい
て、J.Kフリップフロップ40の回路電圧は、抵抗5
1及びゼナーダイオード53で形成される定電圧回路に
より供給される。また、自己保持リレー20に対して
は、平滑用コンデンサ50、抵抗52及びゼナーダイオ
ード54で形成される定電圧回路により供給される。上
記構成において、逆相順検出信号10はスイッチ11a
及びスイッチ11bを駆動し、J.Kフリップフロップ
40のT端子へ所定の電圧を入力すると共に、自己保持
リレー20のセットコイル20a及びリセットコイル2
0bには上記T端子に対する所定電圧とは異なる所定電
圧が供給される。
【0059】
【発明の効果】この発明の三相不平衡回路用力率測定装
置は、以上説明したように構成されているので、以下に
示すような効果をそうする。
【0060】逆相順の場合、逆相順であることを表示す
るか、または、自動的に相順を切り換えることができる
ので、指示が不定となる問題が解消される。
【0061】逆相検出回路の検出信号出力に対応して電
流極性反転手段および直流電圧極性反転手段を作動させ
るようにしたものは、CT2の2次側を直接切り換える
ものではなく、電子回路で構成されるアナログスイッチ
が使用できるので、小形,安価,長寿命の装置が得られ
る。
【0062】力率計測回路の出力に所定の直流電圧を重
畳印加するものは、簡単な構成でありながら、逆相順の
場合に指示計器の指示が振り切れることで、監視者が逆
相順であることを知り必要な対応ができる。
【0063】逆相順のとき自動的に相順に切り換えでき
るものは、監視者が居なくても必要な対応ができる。
【0064】場合によっては、汎用性のあるリレーを用
いて構成できるので、比較的安価で小形の装置が得られ
る。
【0065】フリップフロップ回路の出力でセットコイ
ルおよびリセットコイルが励磁される自己保持リレーを
設けたものは、自己保持中の消費電力が小さい装置が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による装置を示すブロック
図である。
【図2】この発明の実施例2による装置を示すブロック
図である。
【図3】この発明の実施例3による装置を示すブロック
図である。
【図4】この発明の実施例4による装置を示すブロック
図である。
【図5】この発明の実施例5による装置を示すブロック
図である。
【図6】この発明の実施例6による装置を示すブロック
図である。
【図7】この発明の実施例7による装置を示すブロック
図である。
【図8】この発明の実施例8による装置を示すブロック
図である。
【図9】この発明の実施例9による装置を示すブロック
図である。
【図10】この発明の実施例9による装置の各部分の電
圧電流波形図である。
【図11】この発明の実施例10による装置を示すブロ
ック図である。
【図12】この発明の実施例11による装置を示すブロ
ック図である。
【図13】この発明の実施例12による装置を示すブロ
ック図である。
【図14】この発明の実施例13による装置を示すブロ
ック図である。
【図15】この発明を説明するためのベクトル図であ
る。
【図16】従来の装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
6,57 力率計測回路 8 可動コイル形指示計器 9 逆相順検出回路 16a〜16d 切り換え接点 55 90°移相回路 59a,59b 極性反転回路 60a,60b 選択スイッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−21969(JP,A) 特開 昭62−169061(JP,A) 特開 平1−263564(JP,A) 実開 平4−25485(JP,U) 実開 平3−19969(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 21/00 - 22/00 130 G01R 11/00 - 11/66

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相電路の電圧およびこの内の二相の電
    流を取り込み上記三相電路の等価力率を直流電圧として
    出力する力率計測回路、上記三相電路からの入力が逆相
    順の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相順
    検出回路、上記逆相順検出信号により動作して一相の電
    圧及び上記電流の極性を反転させることにより相順を変
    換する相順変換手段を備えたことを特徴とする三相不平
    衡回路用力率測定装置。
  2. 【請求項2】 三相線路電流の任意の二相の電流のベク
    トル和およびベクトル差の各電流を取り出し、このベク
    トル和またはベクトル差のいずれか一方の電流と、他方
    の電流の位相を90度移相させた電流とを合成した電流
    を導出すると共に、この合成電流と上記三相線路の任意
    の一相の電圧との位相を弁別して力率を計測するよう構
    成された三相不平衡回路用力率測定装置において、上記
    ベクトル差の電流の極性を反転させる電流極性反転手
    段、上記電圧の極性を反転させる電圧極性反転手段、三
    相電路からの入力が逆相順の場合にこれを検出する逆相
    検出手段を備え、上記逆相検出手段の出力に応じて上記
    電流極性反転手段および電圧極性反転手段を作動させる
    ようにしたことを特徴とする三相不平衡回路用力率測定
    装置。
  3. 【請求項3】 三相線路電流の任意の二相の電流のベク
    トル和およびベクトル差の各電流を取り出し、このベク
    トル和またはベクトル差のいずれか一方の電流と、他方
    の電流の位相を90度移相させた電流とを合成した電流
    を導出すると共に、力率計測回路によって上記合成電流
    と上記三相線路の任意の一相の電圧との位相を弁別して
    力率を計測するよう構成された三相不平衡回路用力率測
    定装置において、上記ベクトル差の電流の極性を反転さ
    せる電流極性反転手段、上記力率計測回路からの直流電
    圧出力の極性を反転させる直流電圧極性反転手段、三相
    電路からの入力が逆相順の場合にこれを検出する逆相検
    出手段、この逆相検出手段の出力に応じて上記電流極性
    反転手段および電圧極性反転手段を作動させるようにし
    たことを特徴とする三相不平衡回路用力率測定装置。
  4. 【請求項4】 電流極性反転手段は、ベクトル和の電流
    とベクトル差の電流との差を求める減算手段である請求
    項2または請求項3記載の三相不平衡回路用力率測定装
    置。
  5. 【請求項5】 三相電路の電圧およびこの内の二相の電
    流を取り込み上記三相電路の等価力率を直流電圧として
    出力する力率計測回路、上記三相電路からの入力が逆相
    順の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相順
    検出回路、上記逆相順検出信号により動作して上記力率
    計測回路の出力に所定の直流電圧を重畳する制御回路を
    備えたことを特徴とする三相不平衡回路用力率測定装
    置。
  6. 【請求項6】 三相電路の電圧およびこの内の二相の電
    流を取り込み上記三相電路の等価力率を直流電圧として
    出力する力率計測回路、上記三相電路からの入力が逆相
    順の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相順
    検出回路、上記逆相順検出信号により動作して上記力率
    計測回路の出力に所定の直流電圧を重畳する制御回路、
    上記三相電路から取り込まれる電圧及び電流の回路の相
    順を切り換える手段を備えたことを特徴とする三相不平
    衡回路用力率測定装置。
  7. 【請求項7】 三相電路の電圧およびこの内の二相の電
    流を取り込み上記三相電路の等価力率を直流電圧として
    出力する力率計測回路、上記三相電路からの入力が逆相
    順の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相順
    検出回路、上記逆相順検出信号により動作する逆相順検
    出信号自己保持手段、この逆相順検出信号自己保持手段
    が自己保持状態のとき、上記三相電路から取り込まれる
    電圧及び電流の回路の相順を切り換える手段を備えたこ
    とを特徴とする三相不平衡回路用力率測定装置。
  8. 【請求項8】 三相電路の電圧およびこの内の二相の電
    流を取り込み上記三相電路の等価力率を直流電圧として
    出力する力率計測回路、上記三相電路からの入力が逆相
    順の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相順
    検出回路、リセット手段を有すると共に上記逆相順検出
    回路の検出信号によりセットされる自己保持リレー、上
    記自己保持リレーがセット状態のときそのリレー接点に
    より、上記三相電路から取り込まれる電圧及び電流の回
    路の相順を切り換える手段を備えたことを特徴とする三
    相不平衡回路用力率測定装置。
  9. 【請求項9】 三相電路の電圧およびこの内の二相の電
    流を取り込み上記三相電路の等価力率を直流電圧として
    出力する力率計測回路、上記三相電路からの入力が逆相
    順の場合に逆相であることの検出信号を出力する逆相順
    検出回路、この逆相順検出回路の検出信号の入力のある
    毎に反転するフリップフロップ回路、このフリップフロ
    ップ回路の出力でセットコイルおよびリセットコイルが
    励磁される自己保持リレー、このリレー接点により上記
    三相電路から取り込まれる電圧及び電流の回路の相順を
    切り換える手段を備えたことを特徴とする三相不平衡回
    路用力率測定装置。
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