JP3253533B2 - 映像信号に多重化されたデジタル信号のデコード装置 - Google Patents

映像信号に多重化されたデジタル信号のデコード装置

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JP3253533B2
JP3253533B2 JP21845096A JP21845096A JP3253533B2 JP 3253533 B2 JP3253533 B2 JP 3253533B2 JP 21845096 A JP21845096 A JP 21845096A JP 21845096 A JP21845096 A JP 21845096A JP 3253533 B2 JP3253533 B2 JP 3253533B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号に多重化
されたデジタル信号(例えば、文字情報)のデコード装
置に関するものであり、受信した映像信号をデジタル映
像データに変換して表示する装置に好適な、上記デジタ
ル信号の取得方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレビ信号に文字情報を多重化して伝送
する文字多重放送が普及しつつある。特に米国では、ク
ローズドキャプションと呼ばれる文字多重放送が標準化
されている。クローズドキャプションでは、伝送される
文字情報は、テレビ受信機において、テレビ映像の字幕
として表示される。今日、この文字情報はテレビ放送だ
けでなく、VTRソフト等のビデオ信号にも多重化され
ている。また、文字多重放送を利用して、災害時の緊急
放送など様々な有用な情報を提供するサービスも整いつ
つある。
【0003】図42は、クローズドキャプションのテレ
ビ信号あるいはビデオ信号の映像イメージを示す図であ
る。図42において、文字情報の伝送に利用される信号
(特にクローズドキャプション信号)は、テレビ画面に
通常表示されない垂直帰線期間101の内の第21水平
走査線の輝度成分として多重化されている。図43は、
クローズドキャプション信号の信号形態を示す図であ
る。図43に示すとおり、クローズドキャプション信号
201は、 CRIと呼ばれる7周期分の同期信号20
3と、スタートコード204と、16ビット(1バイト
の文字2文字分)のデータコード202とから構成され
ている。同期信号203とデータコード202は位相が
同期している。スタートコード204は、データコード
202の開始位置を示す3ビットのデータであり、論理
レベル“0”のビットが2ビット分続いた後に、論理レ
ベル“1”が1ビット続く。計16ビットのデータコー
ド202には、7ビットのキャラクタコード205と1
ビットのパリティビット206との組みが2組含まれて
いる。キャラクタコード205は、基本的にはアスキー
コードである。図44に、「JZ」を表す文字コードが
データコード202に設定されたクローズドキャプショ
ン信号の一例を示す。データコード202には、文字コ
ード以外に、2文字分(16ビット)のキャラクタコード
で1つの命令を示すクローズドキャプション専用の制御
コードも設定される。制御コードの命令には、イタリッ
ク、アンダーライン、文字色等の文字属性を指定する命
令や、文字の表示位置を指定する命令等がある。なお、
この制御コードは、正確な受信を保証するために、隣接
するフレームの第21水平走査線で通常2回続けて伝送
される。一方、アスキーコードは、通常繰り返して伝送
されることはない。
【0004】従来、クローズドキャプションの文字情報
を表示するテレビ受信機では、クローズドキャプション
のための専用LSIあるいはデコーダユニットが用いら
れていた。例えば「NIKKEI ELECTRONICS 1991.9.30 (n
o.537)」では、このデコーダ機能を3チップにまとめた
チップセットが紹介されている。また、「NIKKEI ELECT
RONICS 1993.6.7 (no.582)」では、テレビ受信機の選局
用マイコンにキャプション表示機能を組み込んだ、いわ
ゆる「マイコン組み込み型」のLSIと、テレビ受信機
用プリント配線基板上に追加して使う「アドオン型」の
LSIが紹介されている。これらのLSIでは、クロー
ズドキャプション信号をアナログ的な処理により受信信
号から抽出しデコードしている。
【0005】一方、従来、受信したテレビ信号あるいは
ビデオ信号をデジタルデータに変換して処理する技術が
知られている。この技術では、映像信号が表示される画
面の画素の単位で、映像信号をYUV形式あるいはRG
B形式のデジタル映像データに変換することができる。
この技術によりテレビ映像あるいはビデオ映像を表示可
能としたパーソナルコンピュータやワードプロセッサ等
の情報処理装置がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】クローズドキャプショ
ン信号は、周波数や信号形態がテレビ信号やビデオ信号
と異なるため、テレビ信号やビデオ信号をデジタル映像
データに変換して表示する従来の情報処理装置では、デ
ジタル映像データから直接、クローズドキャプション信
号のデータをデコードおよび表示することはできない。
この情報処理装置でも、上述のクローズドキャプション
の専用LSIやデコーダユニットの追加により、データ
コードのデコードおよび表示を行うことが可能となる。
ただし、専用LSIやデコーダユニットを追加する場合
には、コスト高となり、装置全体の小型・軽量化も困難
となる。
【0007】一方、受信されたテレビ信号やビデオ信号
には、通常、多くのノイズが存在する。図45は、受信
信号におけるノイズの種類の一例を示す図である。図4
5の(a)は、VTR等における回転ヘッドの回転むら
やテープの走行スピードむら等が原因で、再生画像の時
間軸が変動し、受信信号の波形に位相差403を生じる
ことを示している。図45の(b)は、受信信号のデジ
タル変換器が取得する水平方向の画素数の変化や、VT
Rにおけるテープの伸び等が原因で、受信信号の波形の
周波数が変化することを示している。図45の(c)
は、妨害電波等の影響で、受信信号の波形が局所的に崩
れることを示している。図45の(d)は、量子力学的
あるいは電子回路における電気的原因で、受信信号の波
形が連続的に崩れることを示している。図45の(e)
は、電子回路の構成等の原因で、受信信号の波形の振幅
が周期毎に変化することを示している。図45の(f)
は、受信信号のデジタル変換器に設定する輝度の変化に
より、受信信号の波形の振幅が全体的に変化することを
示している。以上のようなノイズが映像信号に存在する
と、クローズドキャプションのデータコード(デジタル
信号)を誤って取得してしまう恐れがある。ノイズの影
響で誤ったデータコードを取得した例を、図46に示
す。図の例では、データコードの2ビット目が誤って取
得されたことで、デコード結果の1文字目が“J”から
“H”に誤ってデコードされた場合を示している。
【0008】そこで、本発明は、受信した映像信号の変
換により得たデジタル映像データを用いて、映像信号に
多重化されているデジタル信号を精度良く取得すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のデコード装置は、映像信号の各フレーム
の所定番目の水平走査線に多重化されたデジタル信号の
デコード装置であって、前記映像信号を画素単位の多値
のデジタル映像データに変換する変換手段と、当該変換
したデジタル映像データから、前記所定番目の水平走査
線を構成するデジタル映像データをフレーム毎に取得す
る取得手段と、当該取得したデジタル映像データから、
前記所定番目の水平走査線を構成する所定番目のデジタ
ル映像データを基準として、前記デジタル信号の1ビッ
ト幅に略対応するデータ間隔で前記水平走査線を構成す
るデジタル映像データを抽出する抽出手段と、当該抽出
した各デジタル映像データを、前記取得手段で取得した
デジタル映像データを基に定めた適正と推定されるしき
い値で2値化して前記デジタル信号を再生する判定手段
と、当該再生したデジタル信号をデコードするデコード
手段とを有することを特徴とする。
【0010】本発明のデコード装置は、映像信号に多重
化されたデジタル信号のデコードを、映像信号の変換に
より得たデジタル映像データを利用して行うことができ
る。また、デジタル信号に対応するデジタル映像データ
を、デジタル映像データを基に定めた適正と推定される
しきい値により2値化することで、映像信号に歪みが存
在する場合にも、上記デジタル信号を精度良く取得する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0012】図1は、本発明の実施の形態に係る、クロ
ーズドキャプションのデコード装置の構成を示すブロッ
ク図である。本デコード装置は、受信したテレビ信号あ
るいはビデオ信号をデジタル映像データに変換して表示
する機能を持つパーソナルコンピュータやワードプロセ
ッサ等の情報処理装置を用いて、クローズドキャプショ
ン用のLSIや装置の追加なしに実現される。すなわ
ち、本デコード装置は、図1に示すように、中央処理装
置601と、受信装置602と、主メモリ603と、補
助記憶装置604と、表示装置605と、受信信号デコ
ード装置606と、入力装置607と、以上の各構成要
素を接続するバス608により構成される。
【0013】受信装置602は、指定された周波数のテ
レビ信号あるいはビデオ信号(映像信号)を受信する。
受信信号デコード装置606は、受信装置602で受信
された映像信号をデジタル映像データに変換し、主メモ
リ603と表示装置605に転送する。図2に、変換さ
れたデジタル映像データの変換形式および転送先を示
す。図2で、受信信号デコード装置606は、通常では
表示されない垂直帰線期間101のデータをYUV形式
で主メモリ603に転送し、映像部分の映像102のデ
ータはRGB形式で表示装置605に転送する。このと
き、主メモリ603には、垂直帰線期間101の内、ク
ローズドキャプション信号が多重されている第21水平
走査線のデータが、輝度データを含む形式(ここでは、
YUV4:2:2形式とする)で転送される。表示装置
605に送られた映像部分のデータは、表示装置605
で映像として表示される。また、受信信号デコード装置
606は、第21水平走査線のデータを、映像信号の各
フレーム毎に主メモリ603上のそれぞれ異なる領域7
01,702,703に格納する。これにより、あるフ
レームにおいて抽出された第21水平走査線のデータの
デコードや表示に長い時間を要したとしても、まだ処理
が終わっていない第21水平走査線のデータを上書きに
より消去してしまうことがない。さらに、受信信号デコ
ード装置606は、制御用のレジスタを持ち、各フレー
ムにおいて第21水平走査線のデータを主メモリ603
に転送し終えた時点で、上記レジスタ内の転送終了ビッ
トに“1”を設定する。
【0014】主メモリ603は、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)やリードオンリーメモリ(ROM)等によ
って実現され、中央処理装置601の動作手順を規定す
るプログラムや、中央処理装置601によって処理され
るデータ(クローズドキャプション信号のデータを含
む)が格納される。補助記憶装置604は、例えば、フ
ロッピーディスク、ハードディスク、メモリカード等に
よって実現され、中央処理装置601の動作を規定する
プログラムや、その動作に必要なデータ等が格納され
る。なお、第21水平走査線のデータは、主メモリ60
3ではなく補助記憶装置604に格納するようにしても
よい。
【0015】中央処理装置601は、マイクロプロセッ
サを主体に構成されており、主メモリ603あるいは補
助記憶装置604に予め格納されているプログラムに従
って所定の動作を行う。中央処理装置601は、受信装
置602、受信信号デコード装置606、表示装置60
5、主メモリ603等と協動して、受信した映像信号に
多重化されているクローズドキャプション信号のデータ
を取得およびデコードし、デコード結果に応じた表示を
実施する。
【0016】表示装置605は、受信された映像信号の
映像とともに、デコードされた文字を表示する機能を有
し、例えば、CRT、ELディスプレー、液晶ディスプ
レーによって実現される。入力装置607は、利用者よ
り命令や情報を受け付けるものであり、例えば、キーボ
ードやマウス等のポインティングデバイスによって実現
される。利用者は、この入力装置607を操作して、本
デコード装置の処理の起動や終了を指示することができ
る。
【0017】次に、本デコード装置の機能について説明
する。
【0018】図3に、本デコード装置の機能ブロック図
を示す。図に示す各機能ブロックは、主メモリ603あ
るいは補助記憶装置604に格納されているプログラム
を中央処理装置601が実行することによって実現され
る。
【0019】図3において、クローズドキャプションデ
ータ取得部802は、受信信号デコード装置606によ
り変換され、主メモリ603に格納された第21水平走
査線のデータから、輝度データを取得する。例えば1フ
レームの映像を水平方向に640個の画素で構成する場
合、第21水平走査線の輝度データ(以下、クローズド
キャプションのデータ)も、フレーム毎に640個取得
される。図4は、この場合に取得される輝度データの一
例を示す図であり、縦軸を輝度、横軸を画素位置で表し
ている。図では、ノイズにより受信信号に歪みが生じて
いる場合を示している。なお、以降の図では、特別な意
味を持たない限り、データを示す点は省略する。
【0020】第1しきい値決定部807は、クローズド
キャプションのデータの0/1レベルを判別するための
大まかなしきい値(第1しきい値)を決定する。第2し
きい値決定部814は、決定された第1しきい値を用い
てクローズドキャプション信号の同期信号部分のデータ
を走査し、同期信号部分のデータに固有で正確なしきい
値(第2しきい値)を決定する。データ抽出間隔決定部
808は、決定された第2しきい値を用いて同期信号部
分のデータを走査して、クローズドキャプションのデー
タコードの値の判定用に抽出する輝度データの抽出間隔
を決定する。図5に示すように、この抽出間隔(データ
抽出間隔1001)は、抽出された輝度データ(有効デ
ータ1002)がデータコード部分の各ビットの値を有
効に示すよう決定される。なお、図5に示す波形も、ノ
イズによる歪みを受けている。
【0021】データ抽出開始位置決定部809は、図5
に示すように、データコードの値の判定用に抽出する輝
度データの抽出の開始位置(データ抽出開始位置100
3)を決定する。第3しきい値決定部810は、抽出し
た有効データの0/1レベルを判別するためのしきい値
(第3しきい値)を、各有効データ毎に決定する。有効
データ抽出部803は、図5に示すように、データ抽出
開始位置1003からデータ抽出間隔1001毎に輝度
データを取得することにより、16ビット分の有効デー
タ1002を抽出する。
【0022】許容範囲決定部811は、第3しきい値決
定部810で決定された各有効データに固有のしきい値
が適正であるか否かを判別する際の基準となる許容範囲
を決定する。有効データ判定用しきい値決定部812
は、第3しきい値決定部810で決定された各有効デー
タに固有のしきい値、許容範囲決定部811で決定され
た許容範囲、および、第1しきい値決定部807で決定
されたしきい値を基に、各有効データの0/1レベルの
判定に用いるしきい値(有効データ判定用しきい値)を
決定する。コード生成部804は、有効データ抽出部8
03で抽出された各有効データの0/1レベルを、有効
データ判定用しきい値決定部812で決定されたしきい
値によりそれぞれ判定し、2文字分の文字コードあるい
は制御コードを生成する。ここで、制御コードは、文字
の表示位置や色、書体等を指定するためのコードであ
る。
【0023】誤り検出部813は、コード生成部804
により生成された文字コードあるいは制御コードに誤り
が無いかどうかをチェックする。コード解析部805
は、コード生成部804により生成された文字コードあ
るいは制御コードの有効性を検証し、有効である場合に
は文字コードあるいは制御コードを主メモリ603上の
非表示領域に格納する。表示部806は、主メモリ60
3の非表示領域に格納された文字コードに、同じく非表
示領域に格納された制御コードに応じた処理を施し、処
理結果を表示装置605に表示させる。制御部801
は、上記の各部の処理を制御する。
【0024】次に、本デコード装置の動作を、図6〜図
41を用いて説明する。
【0025】まず、本デコード装置の動作を司る制御部
801の処理内容について説明する。
【0026】図6は、制御部801の処理内容を説明す
るためのフローチャートである。中央処理装置601
は、本デコード装置の起動を指示する操作が入力装置6
07によりなされると、制御部801の処理を実現する
プログラムの実行を開始する。図6に示すように、制御
部801は、まず、受信装置602を起動して、映像信
号の受信を開始させる(ステップ1101)。これによ
り、1秒間に30フレームのフレームレートで映像信号
が受信される。次に、制御部801は、受信信号デコー
ド装置606を起動する(ステップ1102)。起動さ
れた受信信号デコード装置606は、受信した映像信号
をフレーム毎にデジタル映像データに変換し、表示装置
605と主メモリ603に転送する。図2で説明したよ
うに、この時、第21水平走査線のデータがYUV4:
2:2形式で主メモリ603に転送され、映像部分のデ
ータはRGB形式で表示装置605に転送される。ま
た、第21水平走査線のデータは、各フレーム毎に主メ
モリ603のそれぞれ異なる領域に格納される。そし
て、受信信号デコード装置606は、各フレームの第2
1水平走査線のデータを主メモリ603に転送し終えた
時点で、転送終了ビットに“1”を設定する。
【0027】図7は、YUV4:2:2形式で主メモリ
603に転送された第21水平走査線のデータのデータ
構造の一例を示している。図7において、Yデータ12
01、Uデータ1202およびVデータ1204によっ
て、第21水平走査線の映像を構成する1つ目の画素が
表わされる。また、Yデータ1203、Uデータ120
2およびVデータ1604によって、第21水平走査線
の映像を構成する2つ目の画素が表わされる。なお、以
下では、Yデータ、UデータおよびVデータがそれぞれ
8ビットで構成されているものとする。図8は、RGB
形式で表示装置605に転送された映像部分のデータの
データ構造の一例を示している。図8において、Rデー
タ1301、Gデータ1302およびBデータ1303
によって、映像部分の映像を構成する1つ目の画素が表
わされる。また、Rデータ1304、Gデータ1305
およびBデータ1306によって、映像部分の映像を構
成する2つ目の画素が表わされる。
【0028】制御部801は、受信信号デコード装置6
06の起動後、転送終了ビットの設定値から、第21水
平走査線のデータの転送が終了したか否かを判定する
(ステップ1103)。転送が終了していない場合、す
なわち、転送終了ビットに“0”が設定されている場合
は、上記ステップ1103での判断をくり返し、転送の
終了を待つ。上記ステップ1103で、転送が終了した
と判定した場合、すなわち、転送終了ビットに“1”が
設定された場合は、転送終了ビットを0クリアし(ステ
ップ1104)、クローズドキャプションデータ取得部
802を起動する(ステップ1105)。起動されたク
ローズドキャプションデータ取得部802は、主メモリ
603に格納し終わった第21水平走査線のデータか
ら、輝度データであるクローズドキャプションのデータ
を取得する。
【0029】次に、制御部801は、有効データ抽出部
803を起動し(ステップ1106)、上記取得した輝
度データからクローズドキャプション信号の有効データ
を抽出する。そして、コード生成部804を起動し(ス
テップ1107)、上記有効データを基にして2文字分
の文字コードあるいは制御コードを生成する。そして、
コード解析部805を起動して(ステップ1108)、
上記生成した文字コードあるいは制御コードの有効性を
検証し、有効である場合には主メモリ603の非表示領
域に格納する。次に、制御部801は、表示部806を
起動して(ステップ1109)、主メモリ603に格納
された文字コードを制御コードに応じて表示装置605
に表示させる。
【0030】次に、制御部801は、本デコード装置の
動作の終了を指示する操作が入力装置607によりなさ
れたかどうかを判定し(ステップ1110)、終了の指
示ありと判定した場合には、受信信号デコード装置60
6を停止させ(ステップ1111)、受信装置602を
停止させた後(ステップ1112)、制御部801の処
理を終了することで、本デコード装置の動作を終了させ
る。上記ステップ1110で終了の指示なしと判定した
場合には、ステップ1103に戻り、次のフレームの映
像信号についてステップ1103〜ステップ1110の
処理を繰り返す。以上のようにして、本デコード装置で
は、利用者から動作終了が指示されるまで、クローズド
キャプションのデータをフレーム毎にデコードし、デコ
ード結果に応じた表示を行う。
【0031】図9は、本デコーダ装置の全体的な動作を
示すタイミングチャートである。図9に示すように、本
デコード装置では、まず、制御部801によって受信装
置602が起動され、図9の(a)に示す映像信号が受
信される。次に、受信信号デコード装置606が起動さ
れ、受信信号デコード装置606は、図9の(b)に示
すように、映像信号の垂直同期信号をトリガとして、映
像信号を各フレーム毎にデジタル映像データに変換し、
第21水平走査線のデータをYUV4:2:2形式で主
メモリ603に転送する。また、受信信号デコード装置
606は、第21水平走査線のデータの主メモリ603
への転送が終了するたびに、図9の(c)に示すよう
に、転送終了ビットに“1”を設定する。そして、順次
受信されるフレーム毎の映像信号に対し以上の処理を繰
り返す。制御部801は、受信信号デコード装置606
の起動後は、転送終了ビットを監視し、図9の(d)、
(e)、(f)、(g)および(h)に示すように、転
送終了ビットに“1”が設定される度に、転送終了ビッ
トを0クリアし、クローズドキャプションデータ取得部
802、有効データ抽出部803、コード生成部80
4、コード解析部805、および、表示部806を順次
起動することにより、クローズドキャプションのデータ
を取得し、それをデコードして表示させる。なお、図9
の(h)は、1フレーム目でクローズドキャプションの
文字コード、その次のフレームで表示を指示する制御コ
ードがそれぞれ送られ、文字の表示処理のために、より
長い処理時間を要していることを示している。
【0032】次に、図6の処理で起動されるクローズド
キャプションデータ取得部802の処理内容の詳細を説
明する。
【0033】図10は、クローズドキャプションデータ
取得部802の処理内容を示すフローチャートである。
図10に示すように、クローズドキャプションデータ取
得部802は、まず、主メモリ603に格納された第2
1水平走査線のデータを取得する(ステップ150
1)。そして、取得した第21水平走査線のデータか
ら、輝度データ(クローズドキャプションのデータ)を
画素単位に取得して、主メモリ603上の配列Dに格納
し(ステップ1502)、本処理を終了する。図11
に、配列Dに格納されたデータのデータ構造の一例を示
す。配列Dに格納されたデータは、前述のように、横軸
に配列Dの添字iをとり縦軸に輝度をとって表すと、図
4に示すような波形となる。
【0034】次に、有効データ抽出部803の処理内容
の詳細を説明する。
【0035】図12は、有効データ抽出部803の処理
内容を示すフローチャートである。図12に示すよう
に、有効データ抽出部803は、まず、配列Dの添字で
あるiに0を設定する(ステップ1701)。次に、デ
ータ抽出間隔決定部808を起動して(ステップ170
2)、クローズドキャプションのデータにおける有効デ
ータのデータ抽出間隔(=T)1001を決定する。次
に、有効データ抽出部803は、データ抽出開始位置決
定部809を起動して(ステップ1703)、クローズ
ドキャプションのデータにおける有効データのデータ抽
出開始位置1003を決定し、決定したデータ抽出開始
位置を配列Dの添字iに設定する。次に、有効データの
抽出数をカウントするカウンタのカウント値jを“0”
に初期化する(ステップ1704)。そして、配列Dに
おけるi番目のデータ(D[i])を取得し、有効デー
タとして配列C[j]に格納する(ステップ170
5)。なお、このときに、データD[i]を含む近傍複
数のデータの平均値を有効データとしてもよい。この一
例として、隣接するデータD[i−1]、D[i]およ
びD[i+1]の平均値を有効データとする場合を、図
13に示す。このように近傍複数のデータの平均をとる
ことで、例えば、妨害電波等の影響により受信信号の波
形が局所的に崩れた場合(図45の(c))や、電子回
路における電気的原因により受信信号の波形が連続的に
崩れた場合(図45の(d))にも、信頼性の高い有効
データを得ることが可能となる。
【0036】次に、有効データ抽出部803は、第3し
きい値決定部810を起動し(ステップ1706)、抽
出した有効データの0/1レベルを判別するためのしき
い値を決定する。そして、上記カウンタのカウント値j
を調べて、図14に示すように16ビット分の有効デー
タが全て取得され、配列Cに格納されたか否かを判定す
る(ステップ1707)。まだ16ビット分の有効デー
タを取得していないと判定した場合、すなわち、カウン
ト値jが16よりも小さい場合には、配列Dの添字iの
値をデータ抽出間隔Tだけ増加して、次の有効データを
抽出できるようにする(ステップ1708)。そして、
カウント値jを1増加させ(ステップ1709)、ステ
ップ1705に戻る。これにより、図14に示すように
16ビット分の有効データが順次、配列Cに順次格納さ
れる。上記ステップ1707においてカウント値jが1
6以上である場合、有効データ抽出部803は、処理を
終了する。なお、データ抽出間隔決定部808、データ
抽出開始位置決定部809、第3しきい値決定部810
の詳細については、以下で順次説明する。
【0037】まず、データ抽出間隔決定部808の処理
内容の詳細について説明する。
【0038】図15は、データ抽出間隔決定部808の
処理内容を示すフローチャートである。また、図16
は、データ抽出間隔決定部808におけるデータ抽出間
隔の決定方法の説明図である。図15に示すように、デ
ータ抽出間隔決定部808は、まず、第1しきい値決定
部807を起動し(ステップ2001)、クローズドキ
ャプションのデータにおける0/1レベルを判別するた
めの大まかなしきい値を決定する。そして、第2しきい
値決定部814を起動し(ステップ2002)、上記ス
テップ2001で得た第1しきい値を用いてクローズド
キャプションのデータの同期信号部分を走査(検出)
し、同期信号に固有で正確なしきい値を決定する。次
に、データ抽出間隔決定部808は、図16に示すよう
に、決定した第2しきい値2102を用いて、配列Dに
格納されているクローズドキャプションのデータ201
の内の6周期分の同期信号203のデータを走査し(ス
テップ2003)、同期信号の各周期に含まれるデータ
数(画素数)をカウントすることにより、6つの抽出間
隔2103〜2108を得る(ステップ2004)。そ
して、上記6つの抽出間隔2103〜2108の平均値
2101をデータ抽出間隔T1001とし(ステップ2
005)、処理を終了する。これにより、例えば、受信
信号のデジタル変換器が取得する水平方向の画素数の変
化や、VTRにおけるテープの伸び等が原因で、クロー
ズドキャプション信号の周波数が変化した場合(図45
の(b))にも、その周波数に対応したデータ抽出間隔
を得ることが可能となる。図17に、クローズドキャプ
ション信号の周波数が低くなった場合の波形の変化の一
例を示す。図17に示すように、クローズドキャプショ
ン信号の周波数が低くなっても、データ抽出間隔100
1は、有効データの正常な抽出を可能とする値に決定さ
れる。
【0039】図18は、上記ステップ2003で6周期
分の同期信号の検出方法と、6つの抽出間隔を得る方法
の説明図である。図18に示すように、データ抽出間隔
決定部808は、配列Dに格納されているクローズドキ
ャプションのデータ201を第2しきい値2102を用
いて2値化し、“1”が連続するデータ列2301と
“0”が連続するデータ列2302がそれぞれ6回現れ
る配列D[i]におけるデータの集合2303を、上記
6周期分の同期信号のデータとして見つけ出す。そし
て、図18に示すように、見つけたD[i]における集
合2303の先頭から、連続する“1”のデータとそれ
に続いて連続する“0”のデータからなる1周期のデー
タ列のデータ数2304を、各周期毎に6周期分カウン
トし、各周期のカウント数を抽出間隔とする。なお、デ
ータ抽出間隔決定部808では、6つの抽出間隔の平均
をデータ抽出間隔Tとしているが、6つの抽出間隔を個
別にデータ抽出間隔Tとしてもよい。また、6つの抽出
間隔の内、最も多く出現した同一値の抽出間隔をデータ
抽出間隔Tとしてもよい。
【0040】次に、上記の第1しきい値決定部807の
処理内容の詳細を説明する。
【0041】図19は、第1しきい値決定部807の処
理内容を示すフローチャートである。また、図20は、
第1しきい値決定部807における第1しきい値の決定
方法の説明図である。図19と、図20の(a)に示す
ように、第1しきい値決定部807は、まず、配列Dに
格納されている全てのクローズドキャプションのデータ
201の中から、最大値2502と最小値2503を求
め(ステップ2401)、求めた最大値2502と最小
値2503の中間値2504を、第1しきい値2501
(s1)として決定し(ステップ2402)、処理を終
了する。これにより、受信信号のデジタル変換器に設定
される輝度の変化により、クローズドキャプション信号
の振幅が全体的に変化した場合(図45の(f))に
も、図20の(b)に示すように、クローズドキャプシ
ョン信号の極大と極小の間に入る大まかなしきい値を決
定することが可能となる。
【0042】なお、ここでは、配列Dに格納されている
全てのクローズドキャプションのデータの中から最大値
と最小値を求め、その中間値を第1しきい値としたが、
クローズドキャプションのデータすべてを対象とする必
要はなく、2つ以上の任意のデータを対象としてもよ
い。さらに、必ずしも、最大値と最小値の中間値を第1
しきい値とする必要はなく、中間値に近い値を第1しき
い値としてもよい。すなわち、クローズドキャプション
のデータの中から2つ以上の任意のデータを取得し、取
得したデータの最大値と最小値の間に第1しきい値を決
定するようにしてもよい。しかし、前述したように配列
Dに格納されているクローズドキャプションのデータす
べての中から、最大値と最小値を求め、その中間値を第
1しきい値とすることにより、より適切な第1しきい値
を得ることができる。
【0043】次に、第2しきい値決定部814の処理内
容の詳細を説明する。
【0044】図21は、第2しきい値決定部814の処
理内容を示すフローチャートである。また、図22は、
第2しきい値決定部814での第2しきい値の決定方法
の説明図である。図21および図22に示すように、第
2しきい値決定部814は、まず、配列Dに格納されて
いるクローズドキャプションのデータの内の6周期分の
同期信号203を、第1しきい値2501(s1)を用
いて走査し(ステップ2601)、走査した同期信号2
03のデータの最大値2701と最小値2702を求め
る(ステップ2602)。次に、第2しきい値決定部8
14は、ステップ2602で求めた最大値2701と最
小値2702の中間値2703を、第2しきい値210
2として決定し(ステップ2603)、処理を終了す
る。これにより、同期信号203について固有で正確な
第2しきい値が決定される。
【0045】図23は、同期信号203のデータの最大
値と最小値を求める方法の説明図である。図23におい
て、第2しきい値決定部814は、配列Dに格納されて
いるクローズドキャプションのデータ201をD[0]
から順に、第1しきい値2501を用いて2値化し、
“1”が連続するデータ列2801と“0”が連続する
データ列2802がそれぞれ6回現れる配列D[i]に
おけるデータの集合2803を見つけ出す。そして、配
列D[i]におけるデータの集合2803における最大
値と最小値を見つける。
【0046】なお、第2しきい値決定部814では、同
期信号203のデータの最大値と最小値の中間値を第2
のしきい値としたが、必ずしも6周期分の同期信号の全
てのデータを対象とする必要はなく、同期信号中の2つ
以上の任意のデータ、あるいは、例えば1周期分の同期
信号に含まれるデータを対象としてもよい。さらに、必
ずしも、最大値と最小値の中間値を第2しきい値とする
必要はなく、中間値に近い値を第2しきい値としてもよ
い。すなわち、同期信号のデータの中から少なくとも2
つ以上のデータを取得し、取得したデータの最大値と最
小値の間に第2しきい値を決定するようにしてもよい。
しかし、前述したように6周期分の同期信号に含まれる
データから最大値と最小値を求め、その中間値を第2し
きい値とすることにより、より適切な第2しきい値を得
ることが可能となる。
【0047】次に、図12の処理で起動されるデータ抽
出開始位置決定部809の処理内容の詳細を説明する。
【0048】図24は、データ抽出開始位置決定部80
9の処理内容を示すフローチャートである。また、図2
5は、データ抽出開始位置決定部809におけるデータ
抽出開始位置の決定方法の説明図である。図24と、図
25の(a)に示すように、データ抽出開始位置決定部
809は、まず、配列Dに格納されたクローズドキャプ
ションのデータ201の同期信号203における最後の
立ち上がり点3001、すなわち、6周期分の集合28
03の最後のデータを検出し、その位置を配列Dの添字
iに設定する(ステップ2901)。次に、スタートコ
ード204の3ビット分を読み飛ばすため、データ抽出
間隔Tを4間隔分経過した位置(i+4T)を、データ
抽出開始位置として決定し、それを新たに配列Dの添字
iに設定して(ステップ2902)、処理を終了する。
これにより、例えば受信信号の波形に位相差が生じた場
合(図45の(a))にも、図25(b)のように、デ
ータ抽出開始位置が適切なデータ位置を示すことにな
る。
【0049】なお、ここでは、同期信号の最後の立ち上
がり点から4データ抽出間隔後の点をデータ抽出開始位
置として決定したが、同期信号における任意の立ち上が
り点からデータ抽出間隔の整数倍後のデータをデータ抽
出開始位置のデータとしてもよい。さらに、上記ステッ
プ2902ではスタートコード204を読み飛ばした
が、D[i+T]<s1またはD[i+T]<s2、D
[i+2T]<s1またはD[i+2T]<s2、およ
び、D[i+3T]≧s1またはD[i+3T]≧s2
を調べることによってスタートコード204を検出し、
その検出結果によりクローズドキャプション信号が送ら
れているか否かを判定してもよい。これによって、も
し、クローズドキャプション信号が送られていなかった
場合には、その旨を利用者に知らせるとともに、本デコ
ード装置の動作を終了させることもできる。
【0050】次に、上記処理で起動される第3しきい値
決定部810の処理内容を詳細に説明する。
【0051】図26は、第3しきい値決定部810の処
理内容を示すフローチャートである。また、図27は、
第3しきい値決定部810における第3しきい値の決定
方法の説明図である。図26および図27に示すよう
に、第3しきい値決定部810は、まず、配列Dに格納
されているクローズドキャプションのデータに対して、
有効データ抽出部803で抽出対象としている有効デー
タD[i]1002の前後2つのデータ抽出間隔T10
01に含まれるデータ、すなわち、D[i−T]320
1からD[i+T]3202までのデータの中から最大
値3203と最小値3204を求める(ステップ310
1)。次に、求めた最大値3203と最小値3204の
中間値3205を第3しきい値3206として決定し
て、配列s3[j]に格納し(ステップ3102)、処
理を終了する。ここで、jは有効データ抽出部803で
用いているカウンタのカウント値であり、第3しきい値
は、抽出する有効データの数(16個)だけ存在する。
これにより、有効データに固有のしきい値を得ることが
でき、例えば図45(e)に示すように、受信信号の波
形の振幅が周期毎に変化したとしても、その振幅に応じ
たしきい値を設定することが可能となる。その一例とし
て、図28に、ある有効データを含む振幅が著しく小さ
くなった場合を示す。図28に示すとおり、第3しきい
値決定部810の処理によれば、有効データを含む振幅
が著しく小さくなったとしても、実際には“1”である
有効データを“0”とみなすことなく正確に有効データ
の0/1レベルを判定可能とする第3しきい値を決定で
きる。
【0052】なお、ここでは、抽出対象としている有効
データを中心として、前後2つのデータ抽出間隔に含ま
れるデータの最大値と最小値を求め、その中間値を第3
しきい値として決定したが、必ずしも抽出対象としてい
る有効データを中心として、前後2つのデータ抽出間隔
に含まれるデータを用いる必要はなく、抽出対象として
いる有効データを含む周辺の少なくとも2つ以上のデー
タを用いてもよい。さらに、必ずしも、上記最大値と最
小値の中間値を第3しきい値とする必要はなく、中間値
に近い値を第3しきい値としてもよい。すなわち、抽出
する有効データを含み周辺の少なくとも2つ以上のデー
タを取得し、取得したデータの最大値と最小値の間に第
3しきい値を決定するようにしてもよい。しかし、前述
したように、抽出対象としている有効データを中心とし
て前後2つのデータ抽出間隔に含まれるデータから最大
値と最小値を求め、その中間値を第3しきい値として決
定することにより、より適切な第3しきい値を決定する
ことができる。
【0053】次に、図6の処理で起動されるコード生成
部804の処理内容の詳細を説明する。
【0054】図29は、コード生成部804の処理内容
を示すフローチャートである。図29に示すように、コ
ード生成部804は、まず、生成した文字数(バイト
数)を示す変数bを“0”に初期化し(ステップ340
1)、1文字目のデータから生成できるようにする。そ
して、有効データ抽出部803で抽出された有効データ
が格納された配列Cの添字mも“0”に初期化し(ステ
ップ3402)、配列Cに格納された有効データを始め
から順次読み出せるようにする。これにより、クローズ
ドキャプションのデータにおいて、有効データの開始位
置から順次有効データを取得可能となる。次に、コード
生成部804は、それぞれ1バイトの文字データを格納
する配列B[0]とB[1]を主メモリ603上に確保
し、それらの設定値を“0”に初期化する(ステップ3
403)。そして、許容範囲決定部811を起動し(ス
テップ3404)、第3しきい値決定部810で決定さ
れた各有効データに固有のしきい値が適正であるか否か
を判別する際の基準となる許容範囲を決定する。そし
て、1バイト分の文字データにおいて、生成したビット
数をカウントするカウンタのカウント値nを“0”に初
期化し(ステップ3405)、有効データ判定用しきい
値決定部812を起動し(ステップ3406)、第3し
きい値決定部810で決定した各有効データに固有のし
きい値、許容範囲決定部811で決定された許容範囲、
および、第1しきい値決定部807で決定した大まかな
しきい値を基にして、実際に各有効データの2値化に用
いる有効データ判定用しきい値(s4)を決定する。
【0055】次に、コード生成部804は、生成対象と
している文字データB[b]を1ビット右にシフトし
(ステップ3407)、有効データの格納された配列C
からデータC[m]を読み出し、その値が先に有効デー
タ判定用しきい値決定部812で決定した有効データ判
定用しきい値(s4)よりも小さいか否かを判定する
(ステップ3408)。そして、配列Cから読み出した
有効データがしきい値s4よりも小さいと判定した場合
は、有効データが0レベルであると判定し、前記生成対
象としている文字データB[b]の最上位ビットに
“0”を格納する(ステップ3409)。一方、上記ス
テップ3408で、配列Cから読み出した有効データが
しきい値s4以上と判定した場合には、有効データが1
レベルであると判定し、前記生成対象としている文字デ
ータB[b]の最上位ビットに“1”を格納する(ステ
ップ3410)。
【0056】次に、コード生成部804は、配列Cの添
字mを1増加して、配列Cに格納された次の有効データ
を読み出せるようにし(ステップ3411)、前記生成
したビット数を示すカウンタのカウント値nが8よりも
小さいか否かを調べることにより、1バイト分の文字デ
ータを生成できたか否かを判定する(ステップ341
2)。カウント値nが8よりも小さい場合には、まだ、
生成対象としている文字データB[b]に対して1バイ
ト分の文字データを生成し終わっていないので、カウン
タのカウント値を1増加し(ステップ3413)、ステ
ップ3406に戻り、1バイト分の文字データを生成で
きるまで前記ステップ3406〜ステップ3413の処
理を繰り返し、生成対象としている文字データB[b]
において1バイト分の文字データを生成する。一方、上
記ステップ3412で、カウント値nが8以上であると
判断した場合には、生成対象としている文字データB
[b]に対して1バイト分の文字データを生成できたの
で、さらに、生成した文字数を示す変数bの値が“1”
であるか否かを調べることで、2文字のデータを生成し
たか否かを判定する(ステップ3414)。この判定の
結果、生成した文字数を示す変数bの値が“1”ではな
い(すなわち“0”である)場合には、まだ、2文字の
データを生成できておらず、1文字のデータしか生成で
きていないので、生成した文字数を示す変数bの値を
“1”とした後(ステップ3415)、ステップ340
5に戻り2文字目のデータの生成を行う。上記ステップ
3414で、生成した文字数を示す変数bの値が“1”
の場合には、2文字のデータを生成できたので、処理を
終了する。
【0057】次に、上記処理で起動される許容範囲決定
部811の処理内容の詳細を説明する。
【0058】図30は、許容範囲決定部811の処理内
容を示すフローチャートである。また、図31は、本許
容範囲決定部811における許容範囲の決定方法を説明
するための図である。図30と、図31の(a)に示す
ように、許容範囲決定部811は、まず、配列Dに格納
されているクローズドキャプションのデータ201から
第2しきい値2102を用いて6周期分の同期信号20
3を検出し(ステップ3501)、上記6周期分の同期
信号203の各周期において、最大値3601と最小値
3602の中間値3603をそれぞれ求める(ステップ
3502)。そして、上記各周期において求めた各中間
値3603に対して、この中間値3603と第1しきい
値2501の差(以下、偏差と呼ぶ)3604をそれぞ
れ求める(ステップ3503)。なお、図31の(a)
では、同期信号203の2周期目に対して最大値360
1、最小値3602、中間値3603、偏差3604を
求めた例を示している。次に、許容範囲決定部811
は、図31の(b)に示すように、上記ステップ350
2で求めた6つの中間値3606の中から上記ステップ
3503で求めた偏差3604が最も大きくなる中間値
(以下、最大偏差中間値と呼ぶ)3605を求める(ス
テップ3504)。そして、求めた最大偏差中間値36
05が前記第1しきい値決定部807で決定した第1し
きい値2501(s1)以上であるか否かを判定する
(ステップ3505)。そして、最大偏差中間値360
5が第1しきい値s1(2501)以上であると判定し
た場合には、図32(a)に示すように、第1しきい値
s1から最大偏差中間値までの範囲を、許容範囲360
6として決定し(ステップ3506)、処理を終了す
る。一方、上記ステップ3505で、最大偏差中間値3
605が第1しきい値s1(2501)よりも小さいと
判定した場合には、図32(b)に示すように、最大偏
差中間値から第1しきい値s1までの範囲を、許容範囲
3606として決定し(ステップ3607)、処理を終
了する。
【0059】図33は、上記ステップ3501における
同期信号203の検出方法と、ステップ3502におけ
る同期信号203の各周期における中間値3603を求
める方法の説明図である。図33に示すように、配列D
に格納されているクローズドキャプションのデータ20
1をD[0]から順に第2しきい値2102を用いて2
値化し、“1”が連続するデータ列2301と“0”が
連続するデータ列2302がそれぞれ6回現れるデータ
の集合2303を配列Dから見つけることで、6周期分
の同期信号203を検出できる。また、これにより得た
データの集合2303において、図33に示すように、
“1”の連続とそれに続く“0”の連続により構成され
る1周期分のデータ列を検出し、そのデータ列における
最大値と最小値の中間値を算出する。そして、この処理
を各周期について行うことで、同期信号203の各周期
における中間値3603を求めることができる。
【0060】なお、許容範囲決定部811では、6周期
分の同期信号の各周期について最大値および最小値を求
める必要はなく、例えば1周期分の同期信号についての
み求めてもよい。しかし、より適切な許容範囲を得るた
めには、前述したように6周期分の同期信号の各周期に
ついて最大値と最小値から中間値をそれぞれ求めること
が望ましい。また、許容範囲は任意の固定範囲としても
よい。しかし、より適切な許容範囲を得るためには、前
述したように、偏差が最も大きくなる中間値を最大偏差
中間値とし、これを基に許容範囲を得ることが望まし
い。
【0061】次に、図29の処理で起動される有効デー
タ判定用しきい値決定部812の処理内容の詳細を説明
する。
【0062】図34は、有効データ判定用しきい値決定
部812の処理内容を示すフローチャートである。ま
た、図35は、有効データ判定用しきい値決定部812
におけるしきい値の決定方法の説明図である。図34に
示すように、有効データ判定用しきい値決定部812
は、まず、第3しきい値決定部810で決定したしきい
値s3の内、コード生成部804で判定対象としている
有効データのしきい値(s3[m])を取得し、しきい
値s3[m]が、許容範囲決定部811で決定された許
容範囲内に入っているか否かを判定する(ステップ38
01)。ここで、mは、コード生成部804で用いてい
る配列Cの添え字であり、これにより、コード生成部8
04で判定対象としている有効データに対応した第3し
きい値を取得可能となっている。さて、有効データ判定
用しきい値決定部812は、上記ステップ3801にお
いて、第3しきい値s3[m]が許容範囲内に入ってい
ると判定した場合には、図35(a)に示すように、第
3しきい値3206(s3[m])を、有効データ判定
用しきい値を示す変数s4に設定し(ステップ380
2)、処理を終了する。上記ステップ3801で、第3
しきい値s3[m]が許容範囲内に入っていないと判定
した場合には、図35(b)に示すように、第1しきい
値決定部807で決定された第1しきい値s1(250
1)を、有効データ判定用しきい値を示す変数s4に設
定し(ステップ3803)、処理を終了する。
【0063】なお、ここでは、第3しきい値が前記許容
範囲決定部811で決定した許容範囲内に入っていない
と判断した場合には、第1しきい値を有効データ判定用
しきい値として利用するようにしたが、第2しきい値
や、予め決められた値を利用してもよい。また、第1し
きい値、第2しきい値、予め決められた値のいずれかを
そのまま、有効データ判定用しきい値s4としてもよ
い。
【0064】次に、図6の処理で起動されるコード解析
部805の処理内容について説明する。
【0065】図36は、コード解析部805の処理内容
を示すフローチャートである。図36に示すように、コ
ード解析部805は、まず、コード生成部804で生成
された文字データの中の、解析対象の文字データを指定
する識別子cの値を“0”に初期化し(ステップ400
1)、コード生成部804で生成された文字データB
[c]を取得する(ステップ4002)。次に、誤り検
出部813を起動し(ステップ4003)、前記取得し
た文字データの誤りを検出する。誤り検出部813で
は、前記取得した文字データに誤りがある場合、誤り検
出フラグEに“1”を設定し、文字データに誤りがない
場合には、誤り検出フラグEに“0”を設定する。次
に、コード解析部805は、誤り検出フラグEを調べる
ことで、文字データに誤りがあるかどうかを判定し(ス
テップ4004)、誤りがないと判定した場合には、現
在解析対象としている文字データB[c]の最上位ビッ
トに“0”を代入して、コードを生成する(ステップ4
005)。そして、生成したコードが文字コード(アス
キーコード)であるか否かを判定し(ステップ400
6)、生成したコードが文字コードであると判定した場
合には、識別子cが“1”であるか否かを調べて、現在
解析対象としているデータが1文字目のデータであるか
否かを判定する(ステップ4007)。この結果、解析
対象の文字データが1文字目のデータであると判定した
場合(すなわち、識別子cが“1”でない場合)には、
このデータが有効な文字コードであるか否かを判定する
(ステップ4009)。有効な文字コードであると判定
した場合には、この文字コードを前記非表示メモリへ格
納する(ステップ4010)。次に、コード解析部80
5は、解析対象とする文字データを示す識別子cを調べ
て、解析対象の文字データが2文字目のデータであるか
否かを判定し(ステップ4011)、解析対象の文字デ
ータが1文字目のデータであると判定した場合には、識
別子cを“1”に設定し(ステップ4012)、ステッ
プ4002に戻って、以上の処理を2文字目の文字デー
タについて行う。そして、上記ステップ4007におい
て、現在解析対象としている文字データが2文字目のデ
ータであると判定した場合(すなわち、解析対象とする
文字データを示す識別子cの値が“1”である場合)に
は、1文字目のデータが制御コードであるか否かを判断
する(ステップ4008)。そして、1文字目のデータ
が制御コードではないと判定した場合には、2文字目の
データは文字コードであるはずなので、上記ステップ4
009へ進み、このデータのコードが有効な文字コード
である場合には、この文字コードを2文字目の文字デー
タとして非表示メモリに格納する。そして、ステップ4
011で、文字データが2文字目のデータであると判定
し、処理を終了する。以上のようにして、2つの文字コ
ードが生成され非表示メモリに格納される。
【0066】上記ステップ4006で、上記生成したコ
ードが文字コード(アスキーコード)でないと判定した
場合、上記生成したコードは、有効でないコード、また
は、1つ目の文字データから生成された制御コードであ
る。この場合、コード解析部805は、識別子cの値を
調べて、この文字データが1文字目の文字データである
か否かを判定し(ステップ4013)、1文字目のデー
タであると判定した場合には、前記識別子cを“1”に
設定し(ステップ4012)、ステップ4002に戻っ
て、2文字目の文字データについて処理を行う。そし
て、ステップ4008で、1文字目のデータが制御コー
ドであると判定した場合には、1文字目および2文字目
のデータのコードにより構成される制御コードが有効な
制御コードであるか否かを判断し(ステップ401
5)、有効な制御コードであると判断した場合には、さ
らに、この制御コードが表示を指示する制御コードであ
るか否かを判断する(ステップ4016)。そして、前
記制御コードが表示を指示する制御コードであると判断
した場合には処理を終了する。上記制御コードが表示を
指示する制御コードではないと判断した場合には、ステ
ップ4010へと進み、上記制御コードを非表示メモリ
に格納した後、処理を終了する。ステップ4015で、
上記制御コードが有効でない制御コードであると判定し
た場合には、制御コードを構成する1文字目および2文
字目のデータを無視し(ステップ4017)、処理を終
了する。
【0067】上記ステップ4013で、解析対象の文字
データが1文字目のデータでないと判定した場合には、
このデータは有効なコードではないので、このデータを
所定の特殊な文字コードと置き換えて(ステップ401
4)、非表示メモリに格納する(ステップ4010)。
同様に、上記ステップ4004で、誤りがあると判定し
た場合にも、ステップ4014、ステップ4010と進
み、特殊な文字コードと置き換えて非表示メモリに格納
する。上記ステップ4009で、現在解析対象としてい
る文字データが有効な文字コードではないと判断した場
合にも、ステップ4014、ステップ4010と進み、
このデータを特殊な文字コードと置き換えて非表示メモ
リに格納する。なお、特殊な文字とは、たとえば、黒く
塗りつぶされた四角形等のような視覚的に理解しやすい
ものである。
【0068】以上の処理によれば、受信した映像信号の
1フレームのクローズドキャプションのデータをデコー
ドすることができる。また、受信したデータに誤りがあ
ったり、デコードされたコードが有効なコードでない場
合に、予め決められた特殊な文字を表示するため、受信
した映像信号に存在するノイズなどの影響で、デコード
が正確に行われない場合でも、利用者にその旨を知らせ
ることができる。また、誤ってデコードされた制御コー
ドにより、異常な処理が行われることを防ぐことができ
る。なお、上記特殊な文字が連続的に表示される場合に
は、受信不能等の表示を行い、本クローズドキャプショ
ンのデコード装置の処理を終了するようにしてもよい。
【0069】前述の処理で起動される誤り検出部813
の処理内容の詳細を説明する。
【0070】図37は、誤り検出部813の処理内容を
示すフローチャートである。図37に示すように、誤り
検出部813は、まず、コード解析部805で解析対象
としている1文字分の文字データB[c]を取得し(ス
テップ4101)、この文字データを構成するビットの
内、“1”が設定されているビットの数Nを数える(ス
テップ4102)。そして、数えたビットの数Nが奇数
であるか否かを調べ(ステップ4103)、奇数の場合
には、誤りが無いので、誤りを検出したか否かを示す誤
り検出フラグEに、誤りが無いことを示す“0”を設定
し(ステップ4104)、処理を終了する。一方、上記
ステップ4103において、ビットの数Nが奇数ではな
いと判定した場合には、誤りであると判断できるので、
誤り検出フラグEに、誤りであることを示す“1”を設
定し(ステップ4105)、処理を終了する。
【0071】次に、図6の処理で起動される表示部80
6の処理内容について説明する。
【0072】図38は、表示部806の処理内容を示す
フローチャートである。図38に示すように、表示部8
06は、まず、コード解析部805において表示の実行
を示す制御コードがデコードされたか否かを判定し(ス
テップ4200)、表示の実行を示す制御コードがデコ
ードされていない場合には、処理を終了する。ステップ
4200で、表示の実行を示す制御コードがデコードさ
れていると判定した場合には、非表示メモリに格納され
ているデータから1文字分のデータを取得し(ステップ
4201)、取得した1文字分のデータのコードが文字
コードあるいは特殊文字のコードであるか否かを判定す
る(ステップ4202)。取得した1文字分のデータの
コードが文字コードあるいは特殊文字のコードである場
合には、この文字あるいは特殊文字を表示する(ステッ
プ4203)。逆に、取得した1文字分のデータのコー
ドが文字コードと特殊文字のコードいずれでもない(す
なわち、制御コードである)場合には、非表示メモリか
ら次の1文字分のデータを取得し(ステップ420
4)、ステップ4201で取得したデータのコードとス
テップ4204で取得したデータのコードにより構成さ
れる制御コードに従った処理を行う(ステップ420
5)。次に、表示部806は、非表示メモリに格納され
ている全てのデータを処理したか否かを判定し(ステッ
プ4206)、まだ、全てのデータを処理していないと
判断した場合には、ステップ4201〜ステップ420
6の処理を繰り返し、非表示メモリに格納されているす
べてのデータを処理する。非表示メモリに格納されてい
るすべてのデータを処理した場合には、非表示メモリを
クリアし(ステップ4207)、処理を終了する。以上
の処理により、これまでのフレームにおいてデコードし
た文字を制御コードで指定された書式に従って表示装置
605に表示することができる。
【0073】ところで、前述の許容範囲決定部811
は、図30〜図31で説明したように、第1しきい値と
最大偏差中間値を基に、第3しきい値の許容範囲を決定
していた。しかし、第1しきい値と最大偏差中間値の代
わりに、周期毎の全ての中間値における最小値と最大値
を用いて許容範囲を決定してもよい。
【0074】図39は、この決定を実現する許容範囲決
定部811の処理内容を示すフローチャートである。ま
た、図40および図41は、この許容範囲決定部811
における許容範囲の決定方法の説明図である。図39お
よび図40の(a)に示すように、許容範囲決定部81
1は、まず、配列Dに格納されているクローズドキャプ
ションのデータ201の6周期分の同期信号203のデ
ータを第2しきい値2102を用いて走査し(ステップ
4301)、6周期分の同期信号203の各周期におい
て最大値3601と最小値3602の中間値3603を
それぞれ求める(ステップ4302)。なお、図40の
(a)には、2周期目の同期信号に対して最大値360
1、最小値3602、中間値3603を求めた例を示し
ている。また、上記ステップ4301,4302の処理
は、図31および図33を用いて説明した処理と同じで
ある。次に、許容範囲決定部811は、図40の(b)
に示すように、上記ステップ4302で求めた6つの中
間値3603における最大値(最大中間値)4401と
最小値(最小中間値)4402を求める(ステップ43
03)。そして、求めた最大中間値4401と最小中間
値4402が共に第1しきい値s1(2501)以上で
ある場合(ステップ4304,YES)には、図41の
(a)に示すように、第1しきい値s1から最大中間値
4401までの範囲を許容範囲3606として決定し
(ステップ4307)、処理を終了する。一方、最大中
間値4401が第1しきい値2501以上であり、か
つ、最小中間値4402が第1しきい値2501未満の
場合(ステップ4305,YES)には、図41の
(b)に示すように、最小中間値4402から最大中間
値4401までの範囲を許容範囲3606として決定し
(ステップ4308)、処理を終了する。一方、最大中
間値4401および最小中間値4402が共に前記第1
しきい値2501未満の場合(ステップ4305,N
O)には、図41(c)に示すように、最小中間値44
02から第1しきい値2501までの範囲を許容範囲3
606として決定し(ステップ4306)、処理を終了
する。
【0075】以上の許容範囲の決定方法によれば、図3
0〜図32で説明した許容範囲の決定方法よりも適切に
許容範囲を決定することができる。なお、ここでは、6
周期分の中間値3603の中の最大値および最小値をそ
れぞれ最大中間値および最小中間値としたが、必ずしも
6周期分を対象とする必要はなく、例えば任意の1周期
の中間値を対象としてもよい。
【0076】以上説明したように、本デコード装置で
は、受信した映像信号をデジタル映像データに変換し、
変換したデジタル映像データを基にクローズドキャプシ
ョンのデータをデコードできるため、映像信号をデジタ
ル映像データに変換して表示する従来のパーソナルコン
ピュータやワードプロセッサ等の情報処理装置に予め備
わっている資源を有効に利用して実現でき、情報処理装
置の小型・軽量化および低価格化を図ることができる。
また、本デコード装置では、受信したクローズドキャプ
ションの映像信号にノイズが存在していても、高い精度
のデコード結果を得ることができるため、特殊な文字の
表示が減り、利用者に不快感を感じさせることも少なく
なる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、映像信号の変換により
得たデジタル映像データを用いて、映像信号に多重化さ
れているデジタル信号を精度良く取得することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る、クローズドキャ
プションのデコード装置の構成図である。
【図2】 本デコード装置における、クローズドキャプ
ション信号と映像信号の各デジタル映像データの変換形
式および転送先を示す図である。
【図3】 本デコード装置の機能ブロック図である。
【図4】 データ取得部により取得された第21水平走
査線のデータの一例を示す図である。
【図5】 有効データ抽出部における、有効データの抽
出方法を示す図である。
【図6】 制御部の処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図7】 受信信号デコード装置により変換され主メモ
リに格納された第21水平走査線のデータの構成例を示
す図である。
【図8】 受信信号デコード装置により変換され表示装
置に転送される映像部分のデータの構成例を示す図であ
る。
【図9】 本デコード装置の全体的な動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図10】 クローズドキャプションデータ取得部の処
理内容を示すフローチャートである。
【図11】 クローズドキャプションデータ取得部にお
いて取得された第21水平走査線の輝度データ(クロー
ズドキャプションのデータ)の構成例を示す図である。
【図12】 有効データ抽出部の処理内容を示すフロー
チャートである。
【図13】 有効データ抽出部における有効データの取
得方法の一例を示す図である。
【図14】 有効データ抽出部で抽出された有効データ
の格納形式を示す図である。
【図15】 データ抽出間隔決定部の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図16】 データ抽出間隔決定部におけるデータ抽出
間隔の決定方法の説明図である。
【図17】 データ抽出間隔決定部が受信信号の周波数
の変動に適応してデータ抽出間隔を決定することを示す
図である。
【図18】 データ抽出間隔決定部の処理における同期
信号のデータとその周期の検出方法の説明図である。
【図19】 第1しきい値決定部の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図20】 第1しきい値決定部における第1しきい値
の決定方法の説明図である。
【図21】 第2しきい値決定部の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図22】 第2しきい値決定部における第2しきい値
の決定方法の説明図である。
【図23】 第2しきい値決定部の処理における同期信
号のデータとその周期の検出方法の説明図である。
【図24】 データ抽出開始位置決定部の処理内容を示
すフローチャートである。
【図25】 データ抽出開始位置決定部におけるデータ
抽出開始位置の決定方法の説明図である。
【図26】 第3しきい値決定部の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図27】 第3しきい値決定部における第3しきい値
の決定方法の説明図である。
【図28】 第3しきい値決定部が受信信号の振幅に応
じて3しきい値を決定することを示す説明図である。
【図29】 コード生成部の処理内容を示すフローチャ
ートである。
【図30】 許容範囲決定部の処理内容の一例を示すフ
ローチャートである。
【図31】 許容範囲決定部における許容範囲の決定方
法の説明図である。
【図32】 許容範囲決定部における許容範囲の決定方
法の説明図である。
【図33】 許容範囲決定部の処理において同期信号の
周期と、周期毎の最大値と最小値を検出する方法の一例
を示す説明図である。
【図34】 有効データ判定用しきい値決定部の処理内
容を示すフローチャートである。
【図35】 有効データ判定用しきい値決定部における
しきい値の決定方法の説明図である。
【図36】 コード解析部の処理内容を示すフローチャ
ートである。
【図37】 誤り検出部の処理内容を示すフローチャー
トである。
【図38】 表示部の処理内容を示すフローチャートで
ある。
【図39】 許容範囲決定部の処理内容の別の例を示す
フローチャートである。
【図40】 図39の許容範囲決定部の処理における許
容範囲の決定方法の説明図である。
【図41】 図39の許容範囲決定部の処理における許
容範囲の決定方法の説明図である。
【図42】 テレビ信号やビデオ信号の映像イメージを
示す図である。
【図43】 第21水平走査線の信号に輝度信号として
多重化されているクローズドキャプション信号の信号形
態を示す図である。
【図44】 クローズドキャプションのデータの一例を
示す図である。
【図45】 受信信号におけるノイズの種類の一例を示
す図である。
【図46】 受信信号におけるノイズにより、クローズ
ドキャプションのデータが誤ってデコードされる一例を
示す図である。
【符号の説明】
201…第21水平走査線の輝度データ(クローズドキ
ャプションのデータ)、 202…データコード、 2
03…同期信号、 204…スタートコード 205…キャラクタコード、 206…パリティビッ
ト、 601…中央処理装置、 602…受信装置、
603…主メモリ、 604…補助記憶装置、 605
…表示装置、 606…受信信号デコード装置、 60
7…入力装置、 608…バス、 801…制御部、
802…クローズドキャプションデータ取得部、 80
3…有効データ抽出部、 804…コード生成部、 8
05…コード解析部、 806…表示部、 807…第
1しきい値決定部、 808…データ抽出間隔決定部、
809…データ抽出開始位置決定部、 810…第3
しきい値決定部、 811…許容範囲決定部、 812
…有効データ判定用しきい値決定部、 813…誤り検
出部、 814…第2しきい値決定部、 1001…デ
ータ抽出間隔、 1002…有効データ、 1003…
データ抽出開始位置、2102…第2しきい値、 25
01…第1しきい値、 3206…第3しきい値、 3
604…偏差、 3605…最大偏差中間値、 360
6…許容範囲、4401…最大中間値、 4402…最
小中間値。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小檜山 智久 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株式会社日立製作所 システム開発研究 所内 (72)発明者 武者 正隆 神奈川県海老名市下今泉810番地 株式 会社日立製作所 オフィスシステム事業 部内 (56)参考文献 特開 平4−321387(JP,A) 実開 昭60−27531(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/025 - 7/088

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号の各フレームの所定番目の水平走
    査線に多重化されたデジタル信号のデコード装置であっ
    て、前記映像信号を入力する入力手段と、 入力された 前記映像信号を画素単位の多値のデジタル映
    像データに変換する変換手段と、前記 デジタル映像データから、前記所定番目の水平走査
    であり、前記デジタル信号の同期をとるためのデジタ
    ル同期信号が多重化された水平走査線を構成する第1の
    デジタル映像データをフレーム毎に取得する取得手段
    と、前記第1のデジタル映像データが取る値の範囲の略中央
    の値を示す第1のしきい値を決定する第1のしきい値決
    定手段と、 前記第1のデジタル映像データを、前記第1のしきい値
    を基準に2値化して、前記第1のデジタル映像信号から
    前記デジタル同期信号を構成する第2のデジタル映像デ
    ータを特定する第1の特定手段と、 前記第1の特定手段で特定された前記第2のデジタル映
    像データが取る値の範囲の略中央の値を示す第2のしき
    い値を決定する第2のしきい値決定手段と、 前記第1のデジタル映像データを、前記第2のしきい値
    を基準に2値化して、前記第2のデジタル映像データを
    特定する第2の特定手段と、 前記第2の特定手段で特定された前記第2のデジタル映
    像データを用いて、前記第1のデジタル映像データから
    前記デジタル信号を構成する第3のデジタル映像データ
    を抽出するためのデータ間隔を決定するデータ間隔決定
    手段と、 前記第1の デジタル映像データから前記第3のデジタル
    映像データを、前記データ間隔で抽出する抽出手段と、 抽出され前記第3のデジタル映像データから前記デジ
    タル信号をデコードするデコード手段とを有することを
    特徴とするデコード装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のデコード装置において前記デコード手段は、 前記第3のデジタル映像データについて、決定された前
    記データ間隔毎に、当該第3のデジタル映像データが取
    る値の範囲の略中央の値を示す第3しきい値を決定し、 前記第3のデジタル映像データを、前記データ間隔毎
    に、決定された前記第3のしきい値を基準に2値化し
    て、前記デジタル信号を再生し、 再生された前記デジタル信号をデコードする ことを特徴
    とするデコード装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のデコード装置においてさらに、前記第3のしきい値の許容範囲を決定する許容
    範囲決定手段を有し、 前記デコード手段は、前記第3のしきい値が前記許容範
    囲の範囲外となる場合、予め決められた所定のしきい値
    を基準に2値化を行う ことを特徴とするデコード装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載のデコー
    ド装置において前記入力手段は、前記デジタル信号として文字情報の伝
    送に利用される信号を含む映像信号を受信し、 前記デコード手段は、前記文字情報に対応する文字コー
    ドを生成するための処理を行うことにより前記デジタル
    信号のデコードを実行する ことを特徴とするデコード装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4記載のデコード装置において、 さらに、前記デコード手段で行われた処理により生成さ
    れるコードが文字コードであるか判定するコード解析手
    段を有することを特徴とするデコード装置。
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