JP3253435B2 - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JP3253435B2 JP31568493A JP31568493A JP3253435B2 JP 3253435 B2 JP3253435 B2 JP 3253435B2 JP 31568493 A JP31568493 A JP 31568493A JP 31568493 A JP31568493 A JP 31568493A JP 3253435 B2 JP3253435 B2 JP 3253435B2
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克一 浮田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、計数型微分解析器(以
下DDAと称す)方式によるセグメント演算を用いた円
弧補間を行なう数値制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DDA方式によるセグメント演算を用い
た円弧補間は、円弧平面を横軸にX軸、縦軸にY軸なる
座標系に置き、セグメントをdθとすると、式(1)に
より表される。この場合補間周期毎の円弧の微小移動角
度をセグメントに利用している。
【0003】
【数1】 式(1)を補間周期毎にくり返して実行し円弧補間を行
うと、図2に示すようにX軸を横軸、Y軸を縦軸に持つ
座標系で、その座標系の原点を中心点とする円弧の軌跡
となる。また、円弧の回転方向は図2中で左回りとな
る。
【0004】式(1)を使ったDDA方式の円弧補間を
図3を使って説明すると、現在いる座標点(X(n),
Y(n))をスタート点とし、このスタート点からある
距離移動した座標点(X(n+1),Y(n+1))に
座標点が移動する。これは、式(1)の右辺第2項よ
り、X軸座標またはY軸座標にdθなるデータを乗算し
てそれを加算、または減算していることからわかる。次
の補間周期では前記移動した座標点(X(n+1),Y
(n+1))がそのときのスタート点となり、このスタ
ート点からある距離移動した座標点(X(n+2),Y
(n+2))に座標点が移動する。これを補間周期毎に
繰り返すことにより図2のような円弧軌跡を得る。
【0005】しかしながら式(1)で示すDDA方式の
円弧補間では、円弧が楕円形の軌跡となることが分かっ
ている。そこで式1に補正項を付加した式(2)のDD
A方式の円弧補間が使われる。式(2)中のdX()、
dY()はそれぞれX軸の変化量、Y軸の変化量を示し
ている。
【0006】
【数2】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のDDA方式によるセグメント演算を用いた円弧補間
を行う数値制御装置では、式(2)のセグメント(式
(2)ではdθ)が大きくなれば円弧の軌跡が真の円弧
軌跡に対して大きく誤差を持つ。これは、式(2)に含
まれる近似項がセグメントが大きくなるに従い誤差が大
きくなることによる。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、円弧補間における円弧軌跡の誤差量を小さく抑える
ことのできる数値制御装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の数値制御装置は、計数型微分解析器方式によ
るセグメント演算を用い、補間周期あたりの微小移動角
度をセグメントとし、円弧の軌跡と微小移動角度の関係
が近似となる条件下で円弧補間を行う数値制御装置であ
って、前記セグメントの大きさが前記条件を満たすかど
うか判断して前記条件を満たす値以下となるように
補正して出力し、また出力したセグメント値で入力側の
セグメント値を更新し入力側のセグメント値が0ならば
0指令を出力するセグメント補正器と、前記セグメント
補正器の0信号を受けるまで前記セグメント補正器に処
理の繰り返し実行を指令する反復器と、前記セグメント
補正器から出力されたセグメントと円弧の平面を構成す
る2軸の座標値とを入力し円弧補間を実行し新規の座標
値を出力する円弧補間器と、前記円弧補間器から出力さ
れる円弧の座標値を管理し前記円弧補間器の新規の入力
座標値として出力する座標管理器とを備えたものであ
る。
【0010】
【作用】上記構成とすることにより、各補間周期毎の微
小移動角度を指令のセグメントとしたとき、前記セグメ
ントがそのままでは円弧の軌跡に誤差が発生しそうな大
きさのときには、前記セグメントの大きさを小さくし誤
差の発生を抑えて補間し、前記微小移動角度分だけ移動
するまでこの動作を繰り返すことにより、円弧補間の軌
跡誤差を極小に抑えることが可能である。
【0011】
【実施例】以下本発明の数値制御装置の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0012】図1は本実施例の構成図であり、1はセグ
メントの大きさを判断して制限値以下の値となるように
補正して出力するセグメント補正器、2はセグメント補
正器1に処理の反復を指令する反復器、3はセグメント
補正器1から出力されたセグメントデータと円弧平面を
構成する2軸の座標値とを入力しDDA方式の円弧補間
を行なう円弧補間器、4は前記円弧平面を構成する2軸
の座標値を管理する座標管理部、5はセグメント補正器
1の制限値を指令する制限値指令器、6は制限値指令器
5がセグメント補正器1に指令する制限値を記憶してお
くパラメータメモリである。
【0013】次に、本実施例の動作を説明する。本実施
例での円弧補間は、円弧の中心点が円弧平面の原点とな
る座標系で補間を実行する。最初セグメント補正器1に
は1補間周期あたりの微小移動角度がセグメントデータ
として入力され、座標管理部4には円弧上の現在いる座
標値が座標データとして設定される。制限値指令器5が
パラメータメモリ6に記憶しておいた制限値をセグメン
ト補正器1に指令する。パラメータメモリ6には任意の
値を設定できる。セグメント補正器1は、入力されたセ
グメントデータが制限値指令器5より指令された制限値
を越えるときは、前記セグメントデータを前記制限値以
内の値に補正し円弧補間器3に出力し、また前記セグメ
ントデータが前記制限値を越えないときは、そのままの
データを円弧補間器3に出力する。それとともに出力し
たセグメントデータを入力したセグメントデータから減
算し入力したセグメントデータを更新する。更新された
データが0になった場合セグメント補正器1は0指令を
反復器2に出力する。円弧補間器3はセグメント補正器
1から入力するセグメントデータと、座標管理部4の管
理する座標データとを使い、DDA方式のセグメント演
算を用いた円弧補間を実行し、円弧平面を構成する2軸
のそれぞれの座標データを出力する。前記出力された座
標データは、座標管理部4により管理される。反復器2
は、セグメント補正器1からの0指令が来るまでは前記
一連の円弧補間の処理を繰り返すようにセグメント補正
器1に反復指令を出力する。
【0014】以上のように本実施例によれば、DDA方
式によるセグメント演算を用いた円弧補間を行う数値制
御装置に、セグメントの大きさを判断して制限値以下の
値となるように補正して出力し、また出力したセグメン
ト値で入力側のセグメントの値を更新し入力側のセグメ
ント値が0ならば0指令を出力するセグメント補正器
と、前記セグメント補正器の0信号を受けるまで前記セ
グメント補正器に処理の繰り返し実行を指令する反復器
と、前記セグメント補正器から出力されたセグメントと
円弧の平面を構成する2軸の座標値とを入力し前記のD
DA方式によるセグメント演算を用いた円弧補間を実行
し新規の座標値を出力する円弧補間器と、前記円弧補間
器から出力される円弧の座標値を管理し前記円弧補間器
の新規の入力座標値として出力する座標管理器とを設け
ることにより、円弧補間の軌跡と真の円弧の軌跡との誤
差を極小に抑えることができる。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来のD
DA方式によるセグメント演算を用いた円弧補間を行う
数値制御装置に、セグメントの大きさを判断して制限値
以下の値となるように補正するセグメント補正器と、前
記補正されたセグメントを使った円弧補間を必要回数繰
り返させる反復器とを付加することで、セグメントが大
きくなることにより補間された円弧軌跡が真の円弧軌跡
にたいして誤差を持つことを抑える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値制御装置の一実施例の構成図
【図2】DDA方式による円弧補間の軌跡の図
【図3】DDA方式による円弧補間の説明図
【符号の説明】
1 セグメント補正器 2 反復器 3 円弧補間器 4 座標管理部 5 制限値指令器 6 パラメータメモリ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−234903(JP,A) 特公 昭52−35976(JP,B2) 特公 昭59−22241(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計数型微分解析器方式によるセグメント
    演算を用い、補間周期あたりの微小移動角度をセグメン
    トとし、円弧の軌跡と微小移動角度の関係が近似となる
    条件下で円弧補間を行う数値制御装置であって、前記セ
    グメントの大きさが前記条件を満たすかどうか判断して
    前記条件を満たす値以下となるように補正して出力
    し、また出力したセグメント値で入力側のセグメント値
    を更新し入力側のセグメント値が0ならば0指令を出力
    するセグメント補正器と、前記セグメント補正器の0信
    号を受けるまで前記セグメント補正器に処理の繰り返し
    実行を指令する反復器と、前記セグメント補正器から出
    力されたセグメントと円弧の平面を構成する2軸の座標
    値とを入力し円弧補間を実行し新規の座標値を出力する
    円弧補間器と、前記円弧補間器から出力される円弧の座
    標値を管理し前記円弧補間器の新規の入力座標値として
    出力する座標管理器とを備えたことを特徴とする数値制
    御装置。
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