JP3251092B2 - 内視鏡下外科手術装置 - Google Patents

内視鏡下外科手術装置

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JP3251092B2 JP08089493A JP8089493A JP3251092B2 JP 3251092 B2 JP3251092 B2 JP 3251092B2 JP 08089493 A JP08089493 A JP 08089493A JP 8089493 A JP8089493 A JP 8089493A JP 3251092 B2 JP3251092 B2 JP 3251092B2
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栄 竹端
芳広 小坂
裕一 池田
正宏 工藤
康弘 植田
達也 山口
澄洋 内村
謙二 吉野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡で得られた術部
の内視鏡像を外部のモニタに表示しながら前記術部の処
置を行なう際に使用される内視鏡下外科手術装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、腹腔鏡下胆のう摘出術(ラパコ
レ)等の内視鏡下外科手術では、内視鏡によって得られ
た術部の像をTVモニタで観察しながら、前記術部を処
置具によって処置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内視鏡像とし
て得られない視野外における鉗子等の動きや位置を把握
することができないため、術部に対する処置具の位置関
係が分からず、手術を効率良くすすめることができない
場合があった。
【0004】また、手術中において、術者は互いにその
位置を異にするため、内視鏡によって得られた術部の内
視鏡像がその術者の観察方向と合致していないことがあ
る。こうした場合、内視鏡像と観察方向とが一致してい
ない術者は処置がやりにくく、処置を誤まるといった事
態を招きかねない。
【0005】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、術部に対する処置具
の位置関係を表示でき、しかも、これらの位置関係を術
者の観察方向に一致させた状態で表示できる内視鏡下外
科手術システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、内視鏡で得られた術部の内視鏡像を外部
のモニタに表示しながら処置具によって前記術部の処置
を行なう内視鏡下外科手術装置において、前記内視鏡と
前記処置具と術者の少なくともいずれか1人とに着脱自
在に設けられた位置センサと、この位置センサからの情
報に基づいて内視鏡像を変換する手段と、前記位置セン
サからの情報に基づいて処置具形状をコンピュータグラ
フィック像として作成する手段と、作成したコンピュー
タグラフィック像を前記変換した内視鏡像に重畳して前
記モニタに表示する手段と、前記内視鏡像と前記コンピ
ュータグラフィック像の表示位置を処置する術者の位置
に応じて変えることにより術者が観察するモニタ像を術
者の観察方向に一致させる手段とを具備したものであ
る。
【0007】
【作用】上記構成により、モニタを観察する術者は、自
分がその観察方向から術部を見ていると同じイメージを
モニタ上で得ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例である内視鏡下外科
手術装置30について図1ないし図5を参照しつつ説明
する。
【0009】図1には、術者A,Bがそれぞれ体腔内へ
刺入したトラカール1,2,3を介して処置具4,5お
よび内視鏡6を体腔内に挿入した状態が示されている。
内視鏡6にはTVカメラ7が取り付けられており、TV
カメラ7からの撮像信号が、制御装置8に入力されて処
理され、TV信号としてTVモニタ9,10に表示され
るようになっている。ここで、TVモニタ9は主に術者
Aが観察するモニタであり、TVモニタ10は主に術者
Bが観察するモニタである。
【0010】内視鏡6はライトガイドケーブル11を介
して光源装置12に接続されている。処置具4,5の手
元側およびTVカメラ7の手元側にはそれぞれ位置セン
サ13,14,15が着脱自在に取り付けられている。
【0011】位置センサ13,14,15の内部には磁
気センサ16が設けられている。この磁気センサ16は
制御装置8内に設けられた後述する磁気ソース23が発
する磁界を検知することができるようになっている。こ
の場合、磁気ソース23は、図4に示すように、3軸直
交の3つの磁界発生用コイルを有する略立方体状のもの
である。後述する磁気ソース制御回路22(図3参照)
によって磁気ソース23の各磁界発生用コイルに順にパ
ルス電流を流すことにより、磁気ソース23を含む周囲
の空間内にx,y,zの各軸方向の基準磁界を発生させ
る。
【0012】また、磁気センサ16も磁気ソース23と
同じく3軸直交の3つの磁気受信コイルを有する略立方
体状のものである。そして、これは、磁気ソース23で
発生する磁界を検出してそれ自信の位置を検知する。磁
気センサ16の各磁気受信コイルにはその各軸方向に前
記基準磁界により誘導電流が発生する。そして、この誘
導電流に基づいて制御装置8が磁場のベクトルを検出し
て演算することにより磁気ソース23と磁気センサ16
の3次元的相対位置を求めるものである。
【0013】図2に位置センサ13,14,15に内蔵
された回路部のブロック図を示す。磁気ソース制御回路
22(図3参照)を通じて磁気ソース23に電流が流れ
ることによって磁界が発生すると、磁気センサ16がこ
の磁界を受けとってこれを出力信号としてデータ処理回
路17に送る。データ処理回路17に送られた出力信号
は、データ処理回路17でデジタルデータに変換され、
送受信回路18を介して制御装置8に伝送される。な
お、位置センサ13,14,15はワイヤレス化を図る
ために内部に電源19を有している。
【0014】制御装置8は図3に示すように構成されて
いる。位置センサ13,14,15の送受信回路18か
ら伝送された信号は制御装置8内の送受信回路20に受
信されて制御回路21で位置データに変換される。複数
個の位置センサ13,14,15からのデータを識別す
るために、制御回路21は、予め決められた識別コード
を送受信回路20を介して各位置センサ13,14,1
5に伝送し、データを返送すべき位置センサ13,1
4,15を指定するとともに、識別コード送信のタイミ
ングを磁気ソース制御回路22のトリガー信号とし、磁
気ソース23を駆動する。磁気ソース23は磁気ソース
制御回路22により3軸直交の3つの磁界発生用コイル
を順次切換えて駆動される。また、位置センサ13,1
4,15は、識別コードを受信した時点を基準として磁
気センサ16のデータを処理することで磁気ソース23
の駆動と同期をとっている。
【0015】一方、TVカメラ7からの信号は、分配回
路24により2つに分けられた後、各画像処理回路2
5,26に入力されて、制御回路21からの指示により
後述する180度回転等の処理がなされる。画像処理回
路25,26の出力とCG生成回路27の出力は、画像
合成回路28,29で合成され、TVモニタ9,12に
表示される。CG生成回路27は、処置具4,5の形を
コンピュータグラフィックにより生成する。そして、処
置具4,5のコンピュータグラフィック画像は、位置セ
ンサ13,14,15のデータに基づいて、制御回路2
1の指示によりその形状、向き、位置が決められ、ま
た、移動される。
【0016】上記構成の内視鏡下外科手術装置30で
は、前述したように、TVカメラ7の出力が制御回路8
を介してTVモニタ9に表示されるが、TVモニタ9上
の内視鏡像は図5の(a)に示すように術者Aが術部を
見たと仮定した画像と同じになるように制御回路8によ
り処理され、また、TVモニタ10上の内視鏡像は図5
の(b)に示すように術者Bが術部を見たと仮定した画
像と同じになるように制御回路8により処理される。つ
まり、術者Bは術者Aと術部を挟んで対向していること
から、術者Bが術部を見たと仮定したときの内視鏡像は
術者Aが見る内視鏡像と正反対になっているため、TV
モニタ10上に表示される内視鏡像はTVモニタ9上に
表示される内視鏡像を180度回転させた画像になって
いなければならない。したがって、TVモニタ9上の画
像を180度回転させた画像を制御回路21からの指示
によって画像処理回路25,26で作成し、これをモニ
タ10上に内視鏡像として表示するものである。
【0017】また、各処置具4,5の位置関係や視野外
の処置具の位置と進入方向とを示すために、位置センサ
13,14,15からのデータを基に作られた処置具の
コンピュータグラフィック画像は、TVモニタ9上には
図5の(a)に示すように術者Aから見た位置と一致す
るように前記内視鏡像と重畳して表示され、TVモニタ
10上には図5の(b)に示すように術者Bから見た位
置と一致するように前記180度回転させた内視鏡像と
重畳して表示される。
【0018】なお、術者A,Bの頭部に位置センサを設
け、術者A,Bの位置や視野方向(頭の向き)に応じ
て、内視鏡像の向きやコンピュータグラフィック像の位
置を変化させてもよい。
【0019】このように、本実施例の内視鏡下外科手術
装置30は、術部に対する処置具4,5の位置関係を表
示でき、しかも、これらの位置関係を術者A,Bの観察
方向に一致させた状態で表示できるため、各TVモニタ
9,10を観察する術者A,Bは、自分がその観察方向
から術部を見ていると同じイメージをTVモニタ上9,
10で得ることができ、処置を誤まらずに効率良く手術
をすすめることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内視鏡下
外科手術装置は、術部に対する処置具の位置関係を表示
でき、しかも、これらの位置関係を術者の観察方向に一
致させた状態で表示できるため、モニタを観察する術者
は、自分がその観察方向から術部を見ていると同じイメ
ージをモニタ上で得ることができ、処置を誤まらずに効
率良く手術をすすめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す内視鏡下外科手術装置
の全体構成図である。
【図2】図1の内視鏡下外科手術装置を構成する位置セ
ンサの回路部のブロック図である。
【図3】図1の内視鏡下外科手術装置を構成する制御装
置の回路部のブロック図である。
【図4】磁気ソースと磁気センサの斜視図である。
【図5】(a)は術者Aが見るモニタ画像、(b)は術
者Bが見るモニタ画像である。
【符号の説明】
4,5…処置具、6…内視鏡、8…制御装置、13,1
4,15…位置センサ、9,10…モニタ、21…制御
回路、25,26…画像処理回路、27…CG生成回
路、28,29…画像合成回路、30…内視鏡下外科手
術装置。
フロントページの続き (72)発明者 小坂 芳広 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 池田 裕一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 工藤 正宏 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 植田 康弘 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 山口 達也 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 内村 澄洋 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 吉野 謙二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−284253(JP,A) 特開 平3−102202(JP,A) 特開 昭63−240851(JP,A) 特開 平2−68027(JP,A) 特開 平4−307021(JP,A) 特開 平5−56912(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32 A61B 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡で得られた術部の内視鏡像を外部
    のモニタに表示しながら処置具によって前記術部の処置
    を行なう内視鏡下外科手術装置において、前記内視鏡と
    前記処置具と術者の少なくともいずれか1人とに着脱自
    在に設けられた位置センサと、この位置センサからの情
    報に基づいて内視鏡像を変換する手段と、前記位置セン
    サからの情報に基づいて処置具形状をコンピュータグラ
    フィック像として作成する手段と、作成したコンピュー
    タグラフィック像を前記変換した内視鏡像に重畳して前
    記モニタに表示する手段と、前記内視鏡像と前記コンピ
    ュータグラフィック像の表示位置を処置する術者の位置
    に応じて変えることにより術者が観察するモニタ像を術
    者の観察方向に一致させる手段とを具備したことを特徴
    とする内視鏡下外科手術装置。
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