JP3248890B2 - バックライト装置 - Google Patents
バックライト装置Info
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Description
晶表示ユニットを後方から照射するバックライト装置に
関し、さらに詳細には、高輝度・薄型かつ輝度均一性の
高い直下型バックライト装置の構造に関する。
ト装置としては、蛍光管を光源とした装置が広く用いら
れており、これにはエッジライト型と直下型の2つのタ
イプがある。エッジライト型は、図7に示すように、細
管の蛍光管1を導光板9の端辺に配置した構成からな
り、薄型化が容易で導光板の発光面において高い輝度均
一性が得られるが、発光面の高輝度化には限界がある。
本の並列配置した蛍光管1と、背面に設けられた反射板
5と、発光面をなす拡散板3を組み合わせた構成からな
る。エッジライト型とは対照的に、蛍光管1から放射さ
れる光束の有効利用効率(ランプから放射される光束の
うち発光面から放射される割合)が約0.7と高く、か
つ使用ランプ本数を増やす事ができるため発光面の高輝
度化が容易である一方、図8(b)に示すように蛍光管
1の真上で輝度が高くなるため、発光面の輝度均一性が
悪いという問題点がある。特に、バックライト装置を薄
型化した時に、この傾向が顕著となる。
ンピュータ情報端末、パソコン及び携帯電子機器のモニ
ター用が主力であり、かかる液晶ディスプレイには主に
エッジライト型バックライト装置が用いられてきた。し
かし近年、液晶ディスプレイの広視野角化・高輝度化や
テレビジョン受像機など映像表示への応用展開に伴って
高輝度なバックライト装置が求められており、高輝度・
薄型かつ輝度均一性の高い直下型バックライト装置の開
発が要望されている。
性を向上する手法としては、図9(a)に示すように、
ライトスクリーンと称されるゼブラ状の光量補正パター
ン6を拡散板3等に印刷することが一般的であった。こ
の手法においては、ライトスクリーン6によって蛍光管
1の真上に放射される光束を低減させることにより輝度
均一性を向上する。
一化手法も種々開発されている。例えば、特開平9−1
38398号には、図9(b)に示すように拡散板4の
厚さに重みづけを行うことにより発光面の輝度を均一化
する手法が記載されており、特開平5-333333号
には、図9(c)に示すように、蛍光管1と拡散板3の
間に2枚の直交するプリズム板7を設置することにより
輝度均一化を行う手法が記載されている。
ーン6を用いてバックライト装置の輝度を均一化した場
合、光束の一部を遮断するため、蛍光管1が放射する光
束の有効利用率が低下して十分な輝度が得られないとい
う問題点があった。
開平5-333333号に記載された手法により輝度を
均一化した場合、厚み分布をつけた拡散板4やプリズム
7等の特殊な光学素子が必要となるため、バックライト
装置の製造コストが上昇するという問題点があった。
つけた拡散板4を用いた場合、ライトスクリーン6や拡
散板4と蛍光管1の相対位置がずれることにより輝度む
らが発生するため、バックライト装置の組立て時に高精
度な位置合わせが必要となるいう問題点もあった。
度で、低コストかつ製造容易な直下型バックライト装置
を提供することを目的とする。
に本発明の請求項1に記載の発明は、並列配置された複
数本の線状光源と、前記光源からの光を反射する反射板
と、前記光源からの直射光および前記反射板からの反射
光を拡散照射する拡散板を備えた直下型バックライト装
置であって、前記光源に直交する断面において、前記反
射板の表面形状が、前記光源直下が凹面となる余弦関数
曲線からなることを特徴とする直下型バックライト装置
である。
の中心軸と前記反射板の凹面との間の鉛直距離が、前記
余弦関数曲線の振幅に大略等しいことを特徴とする。
の直下型バックライト装置を備えた液晶表示素子でもあ
る。
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の直下型
バックライト装置の一例を示す概略断面図であり、蛍光
管1に直交する断面を示している。図1において1は線
状の光源である蛍光管、2は反射板、2aは反射板の凸
面、2bは反射板の凹面、3は拡散板である。
に示す断面において反射板2の表面形状が蛍光管1の直
下が凹面となる余弦関数曲線からなることを特徴とす
る。蛍光管1は、反射板の各凹面2b上に並列に設置
し、蛍光管1の中心と反射板の凹面2bとの間の鉛直距
離が、前記余弦関数曲線の振幅A(反射板の凸面2aか
ら凹面2bまでの深さ)に大略等しいことが好ましい。
例えば、蛍光管1の配列間隔をL、拡散板3から線状の
蛍光管1までの距離をd1、線状の蛍光管の並び方向に
おける線状の蛍光管からの距離をxとしたとき、拡散板
3から反射板の反射面までの垂直方向の距離yは式
(1)に示す余弦関数で表される。
管1からの直接光による輝度むらを反射板2からの反射
光による輝度むらによって打ち消して、輝度分布を均一
化することができる。即ち、本発明は、直下型バックラ
イトの基本構成のみによって均一な輝度分布を実現可能
とするものであり、ライトスクリーンを用いないため光
の有効利用率が高く、特殊な光学素子を用いないため製
造コストが安い。また、高精度な位置合わせが不用であ
るため、製造容易である。さらに、反射板が滑らかな曲
面形状であるために、反射板を基材に反射シートを張り
付ける構成とした場合にシワになりにくく、反射板自身
の製造が容易であるという効果も有する。
一化効果について、従来の反射板を用いたバックライト
装置との対比を行いつつ詳細に説明する。図4は、一般
的な放物線断面を有する反射板5を用いたバックライト
装置を示す概略断面図であり、反射板5の形状を除いて
図1と同様である。
散板3の面上における反射光及び直接光の照度分布を計
算した結果を図5および図6に示す。拡散板3が理想的
な完全拡散特性であれば、拡散板3の面上における照度
分布は、バックライト装置の輝度分布に一致する。図5
は、蛍光管1本についての反射光及び直接光の照度分布
を示し、図6は、蛍光管複数本についての反射光と直接
光の合成光の照度分布を示す。計算は、蛍光管1の配列
間隔Lを45mm、拡散板3と蛍光管1の間の距離d1
を20mm、拡散板3と反射板5の底面との間の距離d
2を31.25mm、反射板5の反射率を95%とし、
蛍光管1が反射板5の放物線の焦点にあるとして行っ
た。図5に示すように、蛍光管1本についての照度分布
は、直接光、反射光ともに蛍光管1の真上に顕著なピー
クを持つ。このため、図6に示すように、蛍光管複数本
についての直接光と反射光の合成光の照度分布にも、蛍
光管1の真上にあたる位置に周期的なピークが現れる。
置において、反射光及び直接光の拡散板3の面上におけ
る照度分布を計算した結果を図2および図3に示す。計
算は、L=45mm、d1=22mm、A=3.8m
m、反射板の反射率を95%とし、蛍光管1が凹面2b
の最下点の直上であって凹面2bから距離A(=3.8
mm)の位置にあるとして行った。図2は、蛍光管1本
についての反射光及び直接光の照度分布を示し、図3
は、蛍光管複数本についての、反射光と直接光の合成光
の照度分布を示す。
ては、直接光の照度分布が蛍光管1の真上に顕著なピー
クを有するのに対し、反射光の照度分布は蛍光管の配列
間隔L(=±22.5mm)よりもやや広がった台形形
状を示す。このような照度分布を蛍光管複数本から得ら
れる光について重ね合わせると、直接光の照度分布は蛍
光管の真上に周期的なピークを持ち、反射光の照度分布
は蛍光管と蛍光管の間に周期的なピークを持つ。したが
って、蛍光管複数本について直接光と反射光を合成する
ことにより互いの照度むらが打ち消し合い、図3に示す
ように、平坦な照度分布が得られる。例えば、中心部の
蛍光管3本分の照度むらは0.7%である。
の直接光による輝度むらを反射板2からの反射光による
輝度むらによって打ち消して、輝度分布を均一化するこ
とができる。
時の高精度な位置合わせが不用であって、製造容易であ
る点について説明する。一般にバックライト装置は、反
射板上に設けた蛍光管保持筒に蛍光管を固定し、反射板
の周囲に設けた支持壁を介して拡散板を固定して組み立
てられる。したがって、蛍光管と反射板の相対位置は比
較的ずれにくい一方、蛍光管と拡散板の相対位置は、組
立時の拡散板の位置ずれや拡散板のたわみ等によって左
右上下いずれの方向にもずれ易い。従来は、拡散板上に
設けたライトスクリーン等の輝度均一化パターンと蛍光
管とのわずかな位置ずれによって輝度むらが発生するた
め、非常に高い組立て精度が要求されていた。
にライトスクリーン等の輝度均一化パターンを設ける必
要がないため、拡散板3と蛍光管1の左右方向の位置ず
れは問題とならない。また、拡散板3と蛍光管1の上下
方向の距離d1による照度むらの変化を、図3に示した
照度分布の計算においてd1をパラメータとして変化さ
せることにより調べると表1の通りとなる。
1の距離d1が±1mm変化しても、照度むらに大きな
変化は見られない。即ち、本発明のバックライト装置
は、拡散板の上下方向の位置制御についても高い精度は
必要としないことがわかる。以上説明したように、本発
明のバックライト装置は、左右上下いずれの方向に対し
ても拡散板の高精度な位置合わせは不用であり、組立て
が容易である。
いて、反射板自身の製造が容易である点について説明す
る。反射板は、特開平10−177805号公報に記載
されているように、高反射率のシートをアルミや樹脂等
の基材に貼り付けて構成することが行われている。従来
の、放物線の繰り返し形状からなる断面をもつ反射板で
は、放物線同士の境界部分が鋭角となるため、1枚の反
射シートを基材に貼り付ける構造の反射板の場合に反射
シートがシワになりやすく、製造が困難であった。本発
明のバックライト装置にかかる反射板は、断面が何回微
分しても連続という特徴を持つ余弦関数曲線からなるた
め、滑らかな曲面形状を有しており、反射シートを貼り
付けた場合にシワになりにくく、製造容易である。
を、TN型等の透過型液晶セルの背面に取り付けること
により、高輝度・薄型かつ輝度均一性の高い液晶表示素
子を製造することができる。
1に示す構成のバックライト装置において、蛍光管にφ
2.6mmの冷陰極管を用い(管電流7mA)、蛍光管
本数を3本、L=33mm、d1=16mm、A=3.
1mmとしてバックライト装置を試作し、輝度分布を測
定した結果を表2に示す。測定において、正面方向の輝
度向上のため、レンチキュラーシート2枚を使用した。
装置の中心部の輝度むらは4.3%となり、実用上十分
な輝度むら性能が得られた。尚、計算から予想される輝
度むらよりも数値が高いのは、用いた拡散板の拡散・透
過の指向性が理想的な完全拡散でないためと推量され
る。
ているため下記の効果を奏する。本発明の請求項1に記
載の発明は、線状の光源に直交する断面において、反射
板の表面形状が、光源直下が凹面となる余弦関数曲線か
らなるため、線状の光源からの直接光による輝度むらを
反射板からの反射光による輝度むらによって打ち消し
て、輝度分布を均一化することができる。また、高精度
な位置合わせが不用であるため、製造容易である。さら
に、反射板が滑らかな曲面形状であるために、反射板を
基材に反射シートを張り付ける構成とした場合にシワに
なりにくく、反射板自身の製造が容易である。
心と反射板の凹面の間の鉛直距離が、余弦関数曲線の振
幅に大略等しいため、直接光による輝度むらをより効果
的に打ち消して、輝度分布をさらに均一化することがで
きる。
または2に記載の直下型バックライト装置を備えた液晶
表示素子であるため、高輝度かつ輝度均一性が高く、低
コストな液晶表示素子を提供することができる。
示す概略断面図である。
蛍光管1本についての照度分布を示すグラフである。
蛍光管複数本についての照度分布を示すグラフである。
断面図である。
本についての照度分布を示すグラフである。
数本についての照度分布を示すグラフである。
装置を示す斜視図である。
置を示す斜視図であり、図8(b)は、従来の直下型バ
ックライト装置の輝度分布を示すグラフである。
下型バックライト装置を示す概略断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 並列配置された複数本の線状光源と、前
記光源からの光を反射する反射板と、前記光源からの直
射光および前記反射板からの反射光を拡散照射する拡散
板を備えた直下型バックライト装置であって、 前記光源に直交する断面において、前記反射板の表面形
状が、前記光源直下が凹面となる余弦関数曲線からなる
ことを特徴とする直下型バックライト装置。 - 【請求項2】 前記光源の中心軸と前記反射板の凹面と
の間の鉛直距離が、前記余弦関数曲線の振幅に大略等し
いことを特徴とする請求項1記載の直下型バックライト
装置。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の直下型バック
ライト装置を備えた液晶表示素子。
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