JP3246751U

JP3246751U - 水圧と重量で掘り進む水圧重量式井戸掘り機

Info

Publication number: JP3246751U
Application number: JP2024000485U
Authority: JP
Inventors: 康史北森
Original assignee: 株式会社ホウワ
Priority date: 2024-02-01
Filing date: 2024-02-01
Publication date: 2024-05-20
Anticipated expiration: 2034-02-01

Abstract

【課題】作業者個人の掘削能力や体力、作業人数に寄らず、水圧を利用して容易に掘り進むことができる水圧重量式の井戸掘り機を提供する。【解決手段】所定の長さを有する２ピースタイプの掘鋼管の上部先端に、ロープ又はチェーンとのジョイント部３と給水ホースとのジョイント部４を持ち、掘鋼管下部先端の突き棒先端部６で構成されている。【選択図】図１

Description

この考案は、人力を使うことなく、水圧と掘鋼管の重量によってより早く、より簡単に掘り進むことができる水圧重量式井戸掘り機に関する。

技術背景

従来における井戸掘り手段としては、油圧、水圧、電動、重機を利用した機械的手段と、Ｔ字形スクリュー、挟み込みスコップ、打撃ハンマー、スコップ、スライドハンマー、櫓などを利用した手動的手段など多種多様の井戸掘り装置ならびに井戸掘り手段が日常的に広く使用されている。

しかしながら、上記における機械的手段は、装置自体が大型化ならびに重量化になると共に、その操作方法に関しても熟練された操作技能ならびに運転資格を有する井戸掘り業者に依頼しなければならず、さらにまた井戸掘り費用においても高額化となるものであった。一方、手動的な手段においては、比較的低費用で掘削することができるが、作業の時間の長期化ならびに重労働の負担を大きく強いられるものであった。

考案が解決しようとする課題

上述のように、従来井戸を掘る方法といえば機械的手段と手動的手段のみであり、水圧で行うという発想自体なかった。また、今迄のこれらの方法では互いに長所・短所があり、双方の長所を併せ持った中間に位置する妥当な方法がなく、利用する者に与える手間と経済的な負担が大きいという問題があった。
また、配管用炭素鋼鋼管（ＳＧＰ）についても、水や風を通すというその本来の用途により利用するという幾多の方法の中には、井戸掘りに水圧と鋼管本体の重量を利用しようという試みはなかった。

本考案は、このような現況に鑑みなされたものであり、配管用炭素鋼鋼管（ＳＧＰ）を利用して専用の井戸掘り用の掘鋼管として改良し提供することで、配管用炭素鋼鋼管（ＳＧＰ）の有効価値を高めるとともに、井戸を欲し井戸を掘る者の利便性の向上に寄与し、もって経済的、肉体的な負担の軽減を図ることを目的とするものである。

上記の問題点を解決する方法としては、水圧と掘鋼管の重量を利用した簡易的な装置で井戸を掘できることができる、水圧重量式の杭打具を利用した井戸掘り手段を選択する方法が考えられる。

本考案は、所定の長さを有する２ピースタイプの掘鋼管の上部先端に、ロープ又はチェーンとのジョイント部と給水ホースとのジョイント部を持ち、掘鋼管下部先端の突き棒先端部で構成されていることを特徴とする。
嵌挿時に杭の頭部が地面と衝止する突き棒先端部を備えた配管用炭素鋼鋼管（ＳＧＰ）の本体部に、この本体部を水圧によって打ち込み操作するためのロープ又はチェーンとの上部ジョイント部Ａと、既製の１インチ耐圧給水ホースを固定し水圧によって鋼管の荷重を増大させるための上部ジョイント部Ｂとを形成する。そして、鋼管下部先端には杭の役目も負った充分な硬度と強度を有する突き棒先端部を形成する。杭の頭部である突き棒先端部を壊すことなく、掘鋼管を真直ぐに、簡単、迅速、且つ楽に地面に挿入することができるようになっている。

上記における水圧重量式の掘鋼管の提案としては、例えば、２ピースタイプの掘鋼管の場合は上部と下部はネジでジョイントされ、上部ジョイント部Ａには既製のロープ又はチェーンを接続し、上部ジョイント部Ｂには既製の１インチ耐圧給水ホースを固定する。そして、１人が突き棒先端部を地面に向けて掘鋼管中央を持ち準備をする。

前記の作業には、１人での作業は困難を極めるため、掘鋼管本体を持つ者が１人と、噴き上がってきた泥や砂を取り除きながら既製のエンジンポンプをコントロールする者が１人、最後にポリ塩化ビニルでできた配管素材（塩ビ管）を差し込む者が１人と、最低でも２人、余裕を持たせると３人の人手で作業を行うことがより望ましい。

また、上部ジョイント部Ｂに固定した既製の１インチ耐圧給水ホースを既製のエンジンポンプに接続し動力によって水を一気に放出させることにより、強い水圧と水量の噴射を期待できる。

水圧噴射によって地面を素早く掘り進むため、掘鋼管本体を持つ者は空いた穴に掘鋼管を上下に動かしながら突き棒先端部を挿入していくため、最終的には上部ジョイント部Ａの既製のロープ又はチェーン部分を持って上下に動かすこととなる。

次に図面を参照しながら本考案の水圧と重量で掘り進む水圧重量式井戸掘り機の実施例を説明する。

図１に示す鋼管は、公知のＩＳＯ規格を満たす配管用炭素鋼鋼管（ＳＧＰ）を改良したものであり、図２に示す２ピースタイプの掘鋼管は、ロープ又はチェーンとのジョイント部Ａと給水ホースとのジョイント部Ｂを持つ図３の上部部分と、図４に示す掘鋼管下部先端の突き棒先端部を持つ下部部分で構成されている。

上記の図２に示す２ピースタイプの掘鋼管の大きさは、図３の上部部分は全長約２ｍ、重量約４ｋｇであり、図４の下部部分は全長約２ｍ、重量約１１ｋｇで、分割すれば少しの隙間さえあれば立てかけて収納できるようなサイズで構成されている。

考案の効果

以上のように本考案によれば、以下のような優れた効果がある。
（１）水圧を利用するため、人力を使っての掘削作業の必要がなくなる。
（２）人力に比べて掘削スピードが早い。
（３）シンプルな構造のため、壊れたり消耗する部分がなく半永久的に使用することができる。
（４）他の掘り方と比較して、掘削穴の直径が１００ｍｍと大きく、水脈を潰すことがないため、掘った井戸の水量が豊富である。
（５）基本的に掘削場所や地層を選ばず、安定した掘削工事が可能となる。
（６）水脈に達しているか否かの判断が極めて簡単なため、的確な深さで掘り止めができ、容易に井戸管の挿入をすることができる。
（７）井戸を一ヶ所作るためのコストが殆ど掛からない。

掘鋼管の全体図である。本考案のうちの突き棒先端部の拡大図である。２ピースタイプの掘鋼管のうち分離した状態の上部部分を示す平面図である。２ピースタイプの掘鋼管のうち分離した状態の下部部分を示す平面図である。

１掘鋼管Ａ
２掘鋼管Ｂ
３上部ジョイント部Ａ
４上部ジョイント部Ｂ
５土砂水排出口
６突き棒先端部
７連結ネジ部

Claims

所定の長さを有する２ピースタイプの掘鋼管の分割上部部分の上部先端に、ロープ又はチェーンとのジョイント部と給水ホースとのジョイント部を持ち、分割下部部分の下部先端に、突き棒先端部を備えたことを特徴とする水圧と重量で掘り進む水圧重量式井戸掘り機。