JP3246331U - 溶融塩貯蔵タンク - Google Patents
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Abstract
【課題】溶融塩がタンクキャビティ内で温度が低下して凍結しないようにし、構造が簡単で、実用性に優れる溶融塩貯蔵タンクを提供する。【解決手段】溶融塩貯蔵タンクは、加熱システムとタンク本体を含み、加熱システムは電気ヒートトレースモジュールを含み、タンク本体は、内部にタンクキャビティを有し、タンク壁部21を含み、タンク壁部は、タンクキャビティのラジアル方向に沿って内から外へ順に保温層211と、加熱層212と、断熱層213とを含み、保温層には保温材が充填され、加熱層内には電気ヒートトレースモジュールが設けられ、断熱層には断熱構造が設けられている。本考案は、保温層と断熱層の内外二重断熱保温構造を通じて、タンクキャビティ内の熱損失を低減するとともに、加熱システムを増設することでタンク壁部を加熱する。【選択図】図1
Description
本考案は貯蔵タンクの技術分野に関し、具体的には溶融塩貯蔵タンクに関する。
溶融塩は伝熱材と蓄熱材の理想的な選択であり、配管と熱交換器を通じて太陽熱発電システムに流れることができるので、液体状態では処理が容易である。溶融塩化物は次世代溶融塩技術の中で最も発展の見通しがある熱貯蔵/熱伝導材料の1つであり、その理由は優れた熱物性、高い熱安定性及び低い材料コストを持つためである。また、商業溶融硝酸塩技術の開発経験もこの新型溶融塩技術の開発に用いることができ、技術開発のリスクとコストを大幅に削減する。
しかし、溶融塩のエネルギー密度により比較的大きな貯蔵タンクが必要となるため、熱発電用の貯蔵タンクは高価であり、しかも貯蔵タンクに入った溶融塩は配管内で凍結するのを防止しなければならない。溶融塩は液体として高温で熱安定性を持つが、これらの溶融塩は400℃以下で徐々に凍結していく。
以上のように、従来の貯蔵タンクは溶融塩化物の大容量貯蔵時の高い保温性に対する要求を満たすことが困難であった。
そこで、本考案は、従来の貯蔵タンクは溶融塩化物の大容量貯蔵時の高い保温性に対する要求を満たすことが困難であったという技術的問題を解決するための溶融塩貯蔵タンクを提供する。
具体的には、本考案に提供される溶融塩貯蔵タンクは、加熱システムとタンク本体を含み、ここで、加熱システムは電気ヒートトレースモジュールを含み、タンク本体は、内部にタンクキャビティを有し、タンク壁部を含み、タンク壁部は、タンクキャビティのラジアル方向に沿って内から外へ順に保温層と、加熱層と、断熱層とを含み、保温層には保温材が充填され、加熱層内には電気ヒートトレースモジュールが設けられ、断熱層には断熱構造が設けられている。
有益な効果として、本技術案は、保温層と断熱層の内外二重断熱保温構造を通じて、タンクキャビティ内の熱損失を低減するとともに、加熱システムを増設することでタンク壁部を加熱し、溶融塩がタンクキャビティ内で温度が低下して凍結しないようにし、構造が簡単で、実用性に優れる。
任意の実施形態において、タンク本体は、タンク底部とタンク頂部を含み、ここで、タンク底部は、タンク壁部の一端に設けられ、タンク頂部は、アーチ構造を呈し、タンク壁部の他端に覆設された。
有益な効果として、本技術案は、タンク本体の具体的な実施形態であり、タンク頂部はアーチ構造を呈し、比較的に高いタンク内の圧力に耐えられ、力を受ける状況が良く、しかも構造が簡単である。
任意の実施形態において、電気ヒートトレースモジュールは、タンク壁部熱電対とタンク底部熱電対を含み、ここで、タンク壁部熱電対は加熱層に設けられ、タンク底部熱電対はタンク底部の内壁に設けられる。
有益な効果として、本技術案におけるタンク底部にも電気ヒートトレースモジュールを設置し、タンク本体の加熱効果を強化する。
任意の実施形態において、加熱システムは、電源と、高耐熱性ケーブルと、サーモスタットと、高耐熱性温度センサとをさらに含み、ここで、高耐熱性ケーブルは電気ヒートトレースモジュールと電源との間に電気的に接続され、サーモスタットは電気ヒートトレースモジュールに信号接続され、高耐熱性温度センサは、タンクキャビティ内に設けられており、サーモスタットに電気的に接続された。
有益な効果として、本技術案は高耐熱性温度センサを通じてタンクキャビティ内の温度を収集し、そしてサーモスタットにフィードバックし、サーモスタットはタンク本体内の温度変化に基づいて電気ヒートトレースモジュールを制御して加熱し、便利で効率的である。また、タンク底部とタンク壁部の温度を個別に制御することができ、温度制御効果がより柔軟になる。
任意の実施形態において、溶融塩貯蔵タンクは、支持構造をさらに含み、支持構造は、タンクの底部に設けられ、タンクキャビティのアキシャル方向に沿って上から下へ順に砂床層、耐火断熱れんが層、発泡ガラス層及びコンクリート層を含む。
有益な効果として、多重構造を通じてタンク本体を支持し、断熱要求を満たすだけでなく、荷重要求を満たし、簡単で実用的である。
任意の実施形態において、タンク壁部は、反射層をさらに含み、反射層はタンクキャビティのラジアル方向に沿って断熱層の外側に設けられ、外表面が反射面である。
有益な効果として、本技術案は反射層を通じて太陽光を反射し、曝露によるタンク本体への損傷を軽減し、耐用年数を延ばし、同時に一定の断熱効果を備える。
任意の実施形態において、反射層は、平滑面アルミ箔材質である。
有益な効果として、本技術案は反射層の具体的な実施形態であり、平滑面アルミ箔材質の反射効果が比較的に良い。
任意の実施形態において、タンク壁部は、防食層をさらに含み、防食層はタンクキャビティのラジアル方向に沿って保温層の内側に設けられ、メタリック塗料を有する。
有益な効果として、本技術案は防食層を通じて溶融塩化物のタンク本体に対する腐食性を軽減し、タンク本体の耐用年数を延ばす。
任意の実施形態において、保温材は、フレキシブルナノフェルトを含む。
有益な効果として、本技術案は保温材の具体的な実施形態であり、フレキシブルナノフェルトの保温効果は比較的に良い。
任意の実施形態において、断熱構造は、複数層の放射線シールドを含む。
有益な効果として、本技術案は、断熱構造の具体的な実施形態であり、複数層の放射線シールドの構造により、加熱層と外部構造の放射熱伝達を減らすことができる。
本考案の具体的な実施形態または先行技術における技術案をより明確に説明するために、以下に、具体的な実施形態または先行技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に紹介する、明らかに、以下の説明における図面は本考案のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な努力をすることなく、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
本考案の実施例に記載の溶融塩貯蔵タンク全体構造を示す図である。
本考案の実施例に記載の加熱システムの構造を示す図である
本考案の実施例に記載の支持構造の構造を示す図である。
本考案の実施例に記載のタンク壁部の構造を示す図である。
本考案の実施形態の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に、本考案の実施形態の図面に関連して、本考案の実施形態の技術案を明確に、完全に説明する。明らかに、説明された実施形態は本考案の一部の実施形態であり、すべての実施形態ではない。本考案中の実施例に基づいて、当業者が創造的な努力を行うことなく得たその他のすべての実施例は、本考案の保護の範囲に属する。
まず、本考案に対する理解を深めるためには、関連技術を結合して技術問題について詳細に述べる必要があり、具体的な内容は以下の通りである。
溶融塩は伝熱材と蓄熱材の理想的な選択であり、配管と熱交換器を通じて太陽熱発電システムに流れることができるので、液体状態では処理が容易である。溶融塩化物(MgCl2、NaCl、KClなど)は次世代溶融塩技術の中で最も発展の見通しがある熱貯蔵/熱伝導材料の1つであり、その理由は優れた熱物性(粘性、熱伝達性など)、高い熱安定性(>800℃)及び低い材料コスト(<0.35USD/kg)を持つためである。また、商業溶融硝酸塩技術の開発経験もこの新型溶融塩技術の開発に用いることができ、技術開発のリスクとコストを大幅に削減する。しかし、溶融塩のエネルギー密度により比較的大きな貯蔵タンクが必要となるため、熱発電用の貯蔵タンクは高価であり、しかも貯蔵タンクに入った溶融塩は配管内で凍結するのを防止しなければならない。溶融塩は液体として高温で熱安定性を持つが、これらの溶融塩は400℃以下で徐々に凍結していく。以上のように、従来の貯蔵タンクは溶融塩化物を大量に貯蔵する時に、高い保温性に対する要求を満たすことが困難であった。
溶融塩は伝熱材と蓄熱材の理想的な選択であり、配管と熱交換器を通じて太陽熱発電システムに流れることができるので、液体状態では処理が容易である。溶融塩化物(MgCl2、NaCl、KClなど)は次世代溶融塩技術の中で最も発展の見通しがある熱貯蔵/熱伝導材料の1つであり、その理由は優れた熱物性(粘性、熱伝達性など)、高い熱安定性(>800℃)及び低い材料コスト(<0.35USD/kg)を持つためである。また、商業溶融硝酸塩技術の開発経験もこの新型溶融塩技術の開発に用いることができ、技術開発のリスクとコストを大幅に削減する。しかし、溶融塩のエネルギー密度により比較的大きな貯蔵タンクが必要となるため、熱発電用の貯蔵タンクは高価であり、しかも貯蔵タンクに入った溶融塩は配管内で凍結するのを防止しなければならない。溶融塩は液体として高温で熱安定性を持つが、これらの溶融塩は400℃以下で徐々に凍結していく。以上のように、従来の貯蔵タンクは溶融塩化物を大量に貯蔵する時に、高い保温性に対する要求を満たすことが困難であった。
さらに説明すると、従来の溶融塩貯蔵タンクの多くは、単層保温構造であるとともにタンク底部の支持層構造がなく、現在の溶融塩化物の大容量貯蔵タンクの腐食防止、保温、支持などの要求を満たすことができない。
上述の技術的問題を解決するために、本考案は溶融塩貯蔵タンクを提供し、以下に図1~図4に関連して本考案の実施例について詳細に説明する。
具体的には、図1、図2及び図4に示すように、本考案に係る溶融塩貯蔵タンクは、加熱システム1とタンク本体2を含み、ここで、加熱システム1は電気ヒートトレースモジュール11を含み、タンク本体2は、内部にタンクキャビティ24を有し、タンク壁部21を含み、タンク壁部21は、タンクキャビティ24のラジアル方向に沿って内から外へ順に保温層211と、加熱層212と、断熱層213とを含み、保温層211には保温材が充填され、加熱層212内には電気ヒートトレースモジュール11が設けられ、断熱層213には断熱構造が設けられている。本技術案は、保温層211と断熱層213の内側と外側の二重断熱保温構造を通じて、タンクキャビティ24内の熱損失を低減するとともに、加熱システム1を増設することでタンク壁部21を加熱し、溶融塩がタンクキャビティ24内で温度が低下して凍結しないようにし、構造が簡単で、実用性に優れる。
いくつかの実施例において、図1に示すように、タンク本体2は、タンク底部22とタンク頂部23を含み、ここで、タンク底部22は、タンク壁部21の一端に設けられ、タンク頂部23は、アーチ構造を呈し、タンク壁部21の他端に覆設された。本技術案は、タンク本体2の具体的な実施形態であり、タンク頂部23はアーチ構造を呈し、比較的に高いタンク内の圧力に耐えられ、力を受ける状況が良く、しかも構造が簡単である。
具体的には、タンク頂部23は自己支持式ドームを採用し、剛性が高く、高い残留圧力に耐えることができる。ドームの中間には支持がなく、その周辺に荷重がかかってタンク壁部21に支持されている。頂部構造はタンク内の溶融塩化物の容量により昇降し、この構造は高い内圧に耐え、「弱い頂部構造」の損傷を回避することができる。なお、弱い頂部構造は、貯蔵タンクの技術範疇に属し、すなわちタンク頂部23とタンク壁部21との接続箇所がタンク壁部21とタンク底部22との接続箇所より先に破壊され、漏れを低減する構造である。
いくつかの実施例において、図2に示すように、電気ヒートトレースモジュール11は、タンク壁部熱電対111とタンク底部熱電対112を含み、ここで、タンク壁部熱電対111は加熱層212に設けられ、タンク底部熱電対112はタンク底部22の内壁に設けられている。本技術案におけるタンク底部22にも電気ヒートトレースモジュール11を設置し、タンク本体2の加熱効果を強化する。
いくつかの実施例において、図2に示すように、加熱システム1は、電源12と、高耐熱性ケーブル13と、サーモスタット14と、高耐熱性温度センサ15とをさらに含む。ここで、高耐熱性ケーブル13は電気ヒートトレースモジュール11と電源12との間に電気的に接続され、サーモスタット14は電気ヒートトレースモジュール22に信号接続され、高耐熱性温度センサ15は、タンクキャビティ24内に設けられており、サーモスタット14に電気的に接続されている。本技術案は高耐熱性温度センサ15を通じてタンクキャビティ24内の温度を収集し、そしてサーモスタット14にフィードバックし、サーモスタット14はタンク本体内の温度変化に基づいて電気ヒートトレースモジュール11を制御して加熱し、便利で効率的である。また、タンク底部22とタンク壁部21の温度を独立して制御することができ、温度制御効果がより柔軟になる。
具体的には、電気ヒートトレースモジュール11は効率が高く、一般的に80~90%に達することができ、またヒートトレース温度を調節することができ、施工が簡単で、動作の信頼性が高く、頻繁にメンテナンスする必要がないなどの利点がある。本例における装置の加熱層212は、貯蔵タンク内の溶融塩化物を加熱し、溶融塩化物の凍結を防止することができる。電気ヒートトレース加熱システム1は、溶融塩タンクの予熱と溶融塩加熱を一体化した新しい加熱装置である。タンク底部22及びタンク壁部21には電気ヒートトレースが設けられており、ユニット停止時に電気ヒートトレースにより溶融塩を加熱する。最初の塩注入予熱時には、電気ヒートトレースはタンク壁部21を加熱し、貯蔵タンク外部の循環ファンを通じてタンク壁部21を冷却するとともに、空気を加熱し、加熱後の熱空気を利用してタンク頂部23とタンク底部22を予熱する。なお、最初の塩注予熱時には、温度の急激な上昇によるタンク本体2の損傷を防止するために、タンク壁部21を冷却する必要がある。
より具体的には、タンク底部22とタンク壁部21の電気ヒートトレースはセクションに分けて独立に制御し、各セクション内は、熱電対によって温度を制御する。予熱前に、タンク外部の循環ファンを開き、空気回収パイプとノズルを通じてタンク内の空気を循環させる。その後、セクション別に一部の電気ヒートトレースを起動してタンク本体の金属を加熱し、パイプ内の空気循環速度と電気ヒートトレース数量を調整することによってタンク壁部の温度の上昇速度と異なる部位の温度差を制御する。最終的にタンク本体の金属壁部温度を設計要求値に加熱する。装置が溶融塩の加熱を停止する場合、溶融塩の液位に応じて相応の高さ範囲内の電気ヒートトレースをオンにして放熱と溶融塩の加熱を維持する。
いくつかの実施例において、図1、図3及び図4、特に図3に示すように、溶融塩貯蔵タンクは、支持構造3をさらに含み、支持構造3は、タンク底部22の底部に設けられ、タンクキャビティ24のアキシャル方向に沿って上から下へ順に砂床層31、耐火断熱れんが層32、発泡ガラス層33及びコンクリート層34を含む。本技術案は、多重構造を通じてタンク本体2を支持し、断熱要求を満たすだけでなく、荷重要求を満たし、簡単で実用的である。
現在、溶融塩塔式太陽光発電所では溶融塩流出事故が何度も発生しているが、事故原因の多くは発電所のタンク底部22の基礎断熱材の厚さが実際の需要を満たすことができなかったため、地下水流によるタンク本体2内の大きな温度差を防ぐことができず、タンク本体2内部に大きな熱応力が現れたと同時に、高温になっているタンク本体2は地下水流の作用下で沈降が均一ではなく、最終的に溶融塩タンク底部22が破裂し、溶融塩が流出した。概算すると、これによる復旧費用及びこの事故による発電所の停止による売電収入の損失は甚大である。
具体的には、本技術案における支持構造3は断熱要件を満たすだけでなく、基礎荷重要件を満たす必要があり、関連基準に基づいて断熱材は耐温度の発泡ガラス層33を選択する。溶融塩貯蔵タンクの運転温度は500℃に達し、発泡ガラスの耐温度限界よりも高いため、本例では一定の厚さの耐火断熱れんが層32を配置し、450℃以下に温度を下げることができる。このような多層タンク底部22の支持構造3は、タンク本体2の大きな圧力に耐えることを保証し、昼夜の大きな温度差などの大きな温度変化によって引き起こされる衝撃に適応し、応力の発生を防止し、タンク本体2全体の応力が均一となり、タンク本体2が割れて溶融塩が漏れるなどの事故を回避することができる。
いくつかの実施例において、図4に示すように、タンク壁部21は、反射層214をさらに含み、反射層214はタンクキャビティ24のラジアル方向に沿って断熱層213の外側に設けられ、外表面が反射面である。本技術案は反射層214を通じて太陽光を反射し、太陽光にさらされることによるタンク本体2への損傷を軽減し、耐用年数を延ばし、同時に一定の断熱効果を備える。
いくつかの実施例において、反射層214は、平滑面アルミ箔材質である。本技術案は反射層214の具体的な実施形態であり、平滑面アルミ箔材質の反射効果が比較的に良い。
具体的には、反射層は厚い平滑面アルミ箔材質を採用し、粘度の高い高温接着剤で断熱層213の表面に接着することで、熱損失を効果的に軽減することができる。反射層214の主な役割は、太陽光の曝露防止、紫外線及び赤外線の遮蔽である。なぜなら、溶融塩貯蔵タンクは長期にわたり室外に保管され、日光にさらされることにより、その表面が紫外線にさらされて分解され、タンク本体2は粉落ちしやすいからである。
いくつかの実施例において、図4に示すように、タンク壁部21は、防食層215をさらに含み、防食層215はタンクキャビティ24のラジアル方向に沿って保温層211の内側に設けられ、メタリック塗料を有する。本技術案は防食層215を通じて溶融塩化物のタンク本体2に対する腐食性を軽減し、タンク本体2の耐用年数を延ばす。
具体的には、防食層215は、Ni-Mo-Al2O3金属コーティングを採用している。
いくつかの実施例において、保温材は、フレキシブルナノフェルトを含む。本技術案は保温材の具体的な実施形態であり、フレキシブルナノフェルトの保温効果は比較的に良い。
具体的には、フレキシブルナノフェルトは、静止空気よりも低い熱伝導率を有するナノスケールの微細孔断熱材である。また、保温材にはエアロゲル複合断熱フェルトを含めることができ、エアロゲル複合断熱フェルトはパイプの保温に特化して開発された熱伝導率が低く、柔軟性に優れた高効率断熱材であり、製品の熱伝導率は従来の材料より1/3から1/2低い。
いくつかの実施例において、断熱構造は、複数層の放射線シールドを含む。本技術案は、断熱構造の具体的な実施形態であり、複数層の放射線シールドの構造により、加熱層212と外部構造の放射熱伝達を減らすことができる。
具体的には、放射線シールドは主に加熱層212と反射層214との間の放射熱伝達を低減するために用いられ、より具体的には、放射線シールドは、以下の2つの実施形態を含むが、これらに限定されない。
1つ目は、放射線シールドのスクリーンとして金属箔を用い、多層スクリーンの間に熱伝導性の低い間隔材料を充填すること、2つ目は、アルミニウムを片面にスプレーしたポリエステルフィルムをスクリーンとし、スクリーンを波形状にプレスし、表面を凹凸状にしてスクリーン間の接触熱伝達を減らす。
1つ目は、放射線シールドのスクリーンとして金属箔を用い、多層スクリーンの間に熱伝導性の低い間隔材料を充填すること、2つ目は、アルミニウムを片面にスプレーしたポリエステルフィルムをスクリーンとし、スクリーンを波形状にプレスし、表面を凹凸状にしてスクリーン間の接触熱伝達を減らす。
また、断熱層213は、真空中間層であることが要求され、放射線シールドは真空中間層内に設けられ、具体的には、真空中間層の真空度は、1.3*10-2Pa程度であり、真空多層断熱構造は現在の断熱性能の良い断熱方式の一つである。
要するに、本方案は内外二重構造を採用して保温を行い、タンク本体2に貯蔵されたエネルギーの外部拡散を効果的に阻止し、エネルギー損失を減少することができる。二重保温構造の間隔にタンク本体加熱装置を配置し、タンク本体温度の要求を満たすことができ、溶融塩部分の凝結現象を避けることができる。内壁に腐食防止合金コーティングを塗布し、タンク本体2に対する溶融塩素塩の腐食を軽減し、溶融塩素化塩の腐食を効果的に抑制し、金属材料を保護することで、生産の安全性を効果的に高め、金属部材の寿命を延ばし、生産コストを低減することができる。タンク底部の支持層配置には、多重構造を採用し、保温効果を確保するとともにタンク本体2の支持効果を満たす。また、本考案の理解を容易にするために、タンク壁部21の構造は、多層構造が周壁の外に順次巻き付けられ、タンク壁部21を共同で構成する。
本考案の実施形態を図面に関連して説明したが、当業者は、本考案の精神及び範囲を逸脱することなく種々の修正及び変形を行うことができ、そのような修正及び変形は、添付の実用新案登録請求の範囲によって規定された範囲内に入る。
1、加熱システム;11、電気ヒートトレースモジュール;111、タンク壁部熱電対;112、タンク底部熱電対;12、電源;13、高耐熱性ケーブル;14、サーモスタット;15、高耐熱性温度センサ;2、タンク本体;21、タンク壁部;211、保温層;212、加熱層;213、断熱層;214、反射層;215、防食層;22、タンク底部;23、タンク頂部;24、タンクキャビティ;3、支持構造;31、砂床層;32、耐火断熱れんが層;33、発泡ガラス層;34、コンクリート層。
本考案は貯蔵タンクの技術分野に関し、具体的には溶融塩貯蔵タンク及び溶融塩貯蔵タンクの貯蔵方法に関する。
そこで、本考案は、従来の貯蔵タンクは溶融塩化物の大容量貯蔵時の高い保温性に対する要求を満たすことが困難であったという技術的問題を解決するための溶融塩貯蔵タンク及び溶融塩貯蔵タンクの貯蔵方法を提供する。
本考案は貯蔵タンクの技術分野に関し、具体的には溶融塩貯蔵タンクに関する。
そこで、本考案は、従来の貯蔵タンクは溶融塩化物の大容量貯蔵時の高い保温性に対する要求を満たすことが困難であったという技術的問題を解決するための溶融塩貯蔵タンクを提供する。
Claims (10)
- 電気ヒートトレースモジュール(11)を含む加熱システム(1)と、
タンク本体(2)と、を含み、
前記タンク本体(2)は、内部にタンクキャビティ(24)を有し、タンク壁部(21)を含み、前記タンク壁部(21)は、前記タンクキャビティ(24)のラジアル方向に沿って内から外へ順に保温層(211)と、加熱層(212)と、断熱層(213)とを含み、前記保温層(211)には保温材が充填され、前記加熱層(212)内には前記電気ヒートトレースモジュール(11)が設けられ、前記断熱層(213)には断熱構造が設けられていることを特徴とする溶融塩貯蔵タンク。 - 前記タンク本体(2)は、
前記タンク壁部(21)の一端に設けられたタンク底部(22)と、
アーチ構造を呈し、前記タンク壁部(21)の他端に覆設されたタンク頂部(23)と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の溶融塩貯蔵タンク。 - 前記電気ヒートトレースモジュール(11)は、
前記加熱層(212)に設けられたタンク壁部熱電対(111)と、
前記タンク底部(22)の内壁に設けられたタンク底部熱電対(112)とを含むことを特徴とする請求項2に記載の溶融塩貯蔵タンク。 - 前記加熱システム(1)は、
電源(12)と、
前記電気ヒートトレースモジュール(11)と前記電源(12)との間に電気的に接続された高耐熱性ケーブル(13)と、
前記電気ヒートトレースモジュール(11)に信号接続されたサーモスタット(14)と、
前記タンクキャビティ(24)内に設けられており、前記サーモスタット(14)に電気的に接続された高耐熱性温度センサ(15)とをさらに含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の溶融塩貯蔵タンク。 - 前記溶融塩貯蔵タンクは、
前記タンク底部(22)の底部に設けられ、前記タンクキャビティ(24)のアキシャル方向に沿って上から下へ順に砂床層(31)、耐火断熱れんが層(32)、発泡ガラス層(33)及びコンクリート層(34)を含む支持構造(3)をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の溶融塩貯蔵タンク。 - 前記タンク壁部(21)は、
前記タンクキャビティ(24)のラジアル方向に沿って前記断熱層(213)の外側に設けられ、外表面が反射面である反射層(214)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の溶融塩貯蔵タンク。 - 前記反射層(214)は、平滑面アルミ箔材質であることを特徴とする請求項6に記載の溶融塩貯蔵タンク。
- 前記タンク壁部(21)は、
前記タンクキャビティ(24)のラジアル方向に沿って前記保温層(211)の内側に設けられ、メタリック塗料を有する防食層(215)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の溶融塩貯蔵タンク。 - 前記保温材は、フレキシブルナノフェルトを含むことを特徴とする請求項1に記載の溶融塩貯蔵タンク。
- 前記断熱構造は、多層放射線シールドを含むことを特徴とする請求項1に記載の溶融塩貯蔵タンク。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CN202321614907.8U CN220431113U (zh) | 2023-06-21 | 2023-06-21 | 熔盐储罐 |
CN202321614907.8 | 2023-06-21 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3246331U true JP3246331U (ja) | 2024-04-09 |
Family
ID=89688417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023003804U Active JP3246331U (ja) | 2023-06-21 | 2023-10-19 | 溶融塩貯蔵タンク |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3246331U (ja) |
CN (1) | CN220431113U (ja) |
-
2023
- 2023-06-21 CN CN202321614907.8U patent/CN220431113U/zh active Active
- 2023-10-19 JP JP2023003804U patent/JP3246331U/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN220431113U (zh) | 2024-02-02 |
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