JP3245610B2 - 奇数次の高調波信号成分を濾波する装置 - Google Patents
奇数次の高調波信号成分を濾波する装置Info
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Description
置で相対運動する二つの物体の位置変化の測定に用いる
信号を劣化させる奇数次の高調波信号成分を濾波する装
置に関する。
盛板の周期的な目盛を周期的な走査構造体で走査し、得
られた信号を測定信号として使用する。走査の理想的な
場合では、できる限り正確な正弦波信号にある。この理
想的な場合には、更に信号分割を周知の内挿法により可
能である。通常、出力信号波形は理想的な信号波形から
ずれている。これには種々の理由がある。例えば、理想
的な目盛に対する測定目盛や走査目盛の比のずれおよび
目盛板の目盛ウェブのエッジのシャープさのずれは発生
する信号を劣化させる。それ故、評価すべき信号には通
常高調波あるいは高調波振動が含まれている。しかし、
増分式位置測定装置で正確な位置決めを行うには、でき
る限り高調波のない走査信号が必要である。増分式の測
角系あるいは測長系でできる限り高調波のない測定信号
を得る一連の提案が既に知られている。この種の装置内
で使用する全ての濾波方法の作用は、使用する走査板を
特別に形成して位相のずれた種々の信号成分をできる限
り最適に重ねることに必ず基づいている。一連の応用例
では、既存の高調波成分を全て濾波すると、基本波の変
調度に強い影響を与えるので、特定の高調波のみが除去
される。高調波信号成分の除去に必要な位相のずれた信
号成分は走査板の側の異なった走査位置で生じる。
面の延びあるいは長さをフィルタ長と称する。通常、こ
のフィルタ長は測定方向、つまり測定目盛と走査目盛の
間で相対移動を行う方向に延びている。
のフィルタ配置の以下の構成を区別できる。
第 157 177号明細書により周知である。この明細書では
走査板の走査面内で所定の関数に従い全走査視野にわた
りウェブの中心位置が「ゆっくり」と変化している。全
フィルタ長は通常測定目盛あるいは走査目盛の 10 〜10
0 目盛周期の程度である。
州特許第 645 607号明細書により周知である。ここで
は、上に述べた関数に従い配列した断熱フィルタのウェ
ブのずれの通常上記の関数に従って割り振った順序を決
定論的な方法あるいは無作為抽出的な方法により混ぜ合
わせている。この時得られる有効なフィルタ長は大体3
〜 10 目盛周期となる。
第 541 828号明細書により周知である。これは数個のウ
ェブのグループを周期的に配置したもので、グループ内
では一定の高調波(通常奇数次の高調波)の信号成分が
濾波されるように、ウェブの中心位置および/またはウ
ェブの幅を可変する。このフィルタ配置ではフィルタ長
は使用する刻線のグループの周期に一致し、選択するフ
ィルタ構成に応じて約3〜5目盛周期となる。
るフィルタも、例えば本出願人の非公開欧州特許第 951
09701.3 号明細書により知られている。目盛板側の目盛
周期が大きかったり粗い場合には、高調波の最適濾波に
必要な走査板の余弦波の透過関数は1目盛周期内の多数
の微細ウェブで近似される。これにより得られたフィル
タ長は1目盛周期である。
通常周期的な測定目盛により走査板上に発生する周期的
な縞模様の高調波成分が濾波される。しかし、構成上の
状況により走査板を位置測定装置のビーム通路で目盛板
の前に配置することが時として必要である。つまり、前
置された適当な光学系を伴う光源から放出されるビーム
束は先ず走査板を通過して、次に測定目盛に達する。以
下では、このような配置を反転走査配置と呼ぶ。更に、
このような反転走査配置は例えば垂直入射の位置測定装
置でも生じる。これ等の位置測定装置でも測定目盛上に
強度パターンを投影するため、先ず対応する光束が走査
板を通過する。この外、移動可能な測定目盛を第一走査
目盛を経由して第二走査目盛上に結像する、つまり二つ
の走査目盛を使用する走査装置も周知である。
が走査板を通過した影だけで決まる測定目盛と走査目盛
の間の走査間隔が非常に短い場合には、上に述べたフィ
ルタ配置の各々を基本的に他の走査装置中にも、例えば
先に述べた反転走査装置にも使用できる。しかし、走査
間隔が大きくなれば、目盛板上の強度分布は生じた影だ
けで生じず、むしろこれには周知のフィルタ配置の濾波
作用に悪影響を与えるか、濾波作用をなくする回折現象
も加わる。この原因は位相差にあり、この位相差を光ビ
ームが異なった格子の間を伝搬する時に受けるので、種
々の回折次数に対して異なった位相差となる。許容でき
る最大走査間隔は選択されたフィルタ長に直接依存す
る。フィルタ長を大きく設計すれば、許容できる走査間
隔の範囲も広くなる。それ故、上に述べたフィルタ配置
のうちで断熱フィルタ配置のみを少なくとも中間の走査
間隔に使用できる。長いフィルタ長には他の欠点があ
る。何故なら、測定目盛の局部的な汚れおよび/または
局部的な乱れが目盛位置に依存する走査信号の大きな位
相差を与えるからである。これは基本波の位相のずれ信
号成分が重畳しバランスが乱れるからである。結果とし
て出力信号の次に行う内挿で大きな誤差が生じる。
調波信号成分を濾波することが必要である。特に奇数次
の高調波信号成分(n=3, 5,7, ....) が出力信号
に乱れた作用を与える。偶数次の高調波信号成分(n=
2, 4,6, ....) はプッシュプル信号を周知の差動接
続により通常大幅に抑制できる。更に、測定目盛が目盛
周期の半分程度の刻線の幅を有するなら、偶数次の高調
波信号成分を目盛板あるいは測定目盛の設計により周知
のように抑制できる。
題は、できる限り短いフィルタ長を有し、種々の走査装
置、例えば光源から到来する光が先ず走査板を通過し、
次いで測定目盛に達する上記の反転走査装置にも採用で
きる、増分式の位置測定装置で奇数次の高調波信号成分
を濾波する装置を提供することにある。更に、所望のフ
ィルタ作用が走査間隔に無関係に得られるべきである。
により、周期的な測定目盛を走査板1で走査して生じる
周期信号から奇数次の高調波信号成分を濾波する装置に
おいて、走査板1が測定方向xに周期的に並んだ個別フ
ィルタ要素FE1,FE2,FE100,FE300,FE400,FE
500 を有し、これ等のフィルタ要素に生じる周期pに対
して条件P=N・dA となり、ここでNがN>1の奇数
で、dA が濾波作用のない走査目盛の周期であり、一つ
のフィルタ要素FE1,FE2,FE100,FE300,FE400,
FE500 内に構造要素3.1, 3.2, 103.1, 103.2
を有するそれぞれ相補的に形成された二つの二分割部が
設けてあるように、対称配置の構造要素3.1, 3.2, 1
03.1, 103.2がフィルタ要素FE1,FE2,FE100,
FE300,FE400,FE500 内に設けてあることによって
解決される。
の範囲の従属請求項に記載されている。
の理論的な考察を前提としている。
た格子が一定の走査間隔で発生する強度変調は、通常周
期的であるため、周知のフーリエ級数で表せる。即ち、
基本波成分(n=1)と種々の高調波成分(n=1,
3, ....)に分解できる。個々の高調波成分(n=2,
3, ....)の各々は第一格子の(k−n)次の回折波E
n-k と k次の回折波Ek の干渉により生じる。通常の走
査装置の走査間隔z= 0で次数nの一定の高調波成分を
濾波するため、個々の干渉成分Ek・En-k * の和をそれ
ぞれ零にする必要がある。従って、個々の干渉成分が互
いに相殺されていなければならない。しかし、存在する
個々の干渉成分は全信号に対して零とならない寄与を与
える。
透過関数が空間周波数d/nの周波数成分を持っていな
いと言う要請と等価で、ここでdはその時の強度パター
ンの強度変調の周期である。全ての高調波成分を望まし
いように濾波する場合には、周知のように、走査格子の
位置に依存する透過関数を余弦あるいは正弦波状に選ぶ
必要がある。
隔z>0により種々の回折次数、従って干渉成分も互い
に位相がずれているなら、濾波する走査板の構造を設計
する場合、生じる位相差を配慮する必要がある。しか
し、周期長の短い周知のフィルタ構造はこの位相差を考
えに入れていない。既に前に説明したように、走査範囲
z> 1/4d2/λ (λは使用する光の波長に相当する)で
加算すべき干渉成分のバランスが崩れるので、使用でき
る濾波作用が生じない。しかし、基本的にはフィルタ構
造の設計を適当に修正してもこの位相差を補償できる。
これは特定の走査間隔zに対してのみ可能である。高調
波信号成分が発生する場合、高次の回折波も寄与するの
で、この回折波に生じる位相差は一度調節した走査間隔
zが僅かに変わっても望む濾波作用が生じるように走査
間隔zに関して敏感にあるいは急激に変わる。所定の高
調波信号成分に関して必要な濾波作用の間隔依存性は、
前記高調波に寄与する干渉成分Ek・En-k * の各々が一
緒にあるいは別々に零になり、そのため異なった干渉成
分の相互補償がもはや必要でなくなる場合にのみ達成さ
れる。これはこの発明によれば一定の処置により達成さ
れる。走査間隔zが変わると生じる種々の回折波の位相
差は何の役目もはたさない。干渉成分Ek・En-k * が消
えるあるいは零になる適当な条件は、この発明によれば
一定数の奇数次の高調波信号成分(n=3, 5,7,
....) に対して満たされる。
板内に位相構造体や振幅構造体も使用できる。その場
合、走査構造を振幅構造体の形に設計すれば、強度変調
が影の領域z≪ 1/2d2/λと間隔z=m・d2/λ (m=
1, 2, ....),つまり所謂タルボット (Talbot) 間隔
の整数倍で生じる。これに反して、走査構造として主に
90 °の位相差の位相構造体を使用すれば、強度変調は
半整数のタルボット間隔z= (m+1/2)・d2/λ (m=
1, 2, ....)で生じる。
も主に整数ないしは半整数のタルボット範囲で走査板か
ら離して配置されているか、少なくとも強度変調が大き
くなる領域に配置されている。従って、この発明による
走査板の構成は振幅構造体でも、また位相構造体でも実
現できる。以下に説明する実施例では、位相構造体のウ
ェブまたは振幅構造体の刻線を総括して構造要素と記
す。構造要素「ウェブ」と「刻線」の間には、位相構造
体や振幅構造体の場合、それぞれ「隙間」と記す他の構
造要素が設けてある。
をより詳しく説明する。
た走査板1の第一実施例を図1に示す。この発明により
形成された他の走査板の切り抜き拡大図を図2に示す。
に測定方向xに周期的に配置された多数の同一のフィル
タ要素FE1,FE2, ...から成る。測定方向xとしては
ここでは走査板と測定目盛(図示せず)の相対移動の方
向とする。フィルタ要素FE1,FE2, ...にはそれぞれ
多数の構造要素3.1, 3.2があり、位相構造体か振幅構
造体を採用することに応じて、ウェブと隙間あるいは刻
線と隙間の配列として設計されている。フィルタ要素F
E1,FE2, ...の選択された幅を以後超構造周期Pと記
し、この発明によれば、この周期Pは目盛周期dA の奇
数N倍に選択されている。つまり、P=N・dA で、N
> 1である。前記目盛周期dA はフィルタ作用のない交
換すべき旧来の走査板の目盛周期である。通常あるいは
有利な実施例では、フィルタ作用のない(仮想上の)走
査板の目盛周期dA は測定目盛(図示せず)の目盛周期
dM と同一である。dA をこのように設計すると走査板
と測定目盛を平行照明する場合に有効である。しかし、
例えば走査板と測定目盛を発散照明するような他の照明
配置の場合、特に測定目盛の目盛周期dM と一致しない
目盛周期dA を基本的に選ぶこともできる。この発明に
よれば、走査板1の超構造周期P=N・dA を周期dA
より大きく選んでいるので、付加的な回折波EK/N が生
じる。ここでK=... −2,−1,1, 2, ... 。付加
的に発生したこれ等の回折波EK/N はフィルタ特性を持
っていない仮想的な走査格子あるいは仮想的な走査板の
回折波Ek の間にある。ここでk= ...−2,−1,
0, 1,2, ... 。この発明により形成された走査板1
で最終的に生じる回折波は整数でない指数K/Nで表さ
れる。その場合、Nは超構造周期P内の目盛周期dA の
個数を表す奇数である。高調波信号成分を望むように間
隔に無関係に濾波するため、先に説明したように、K
=... −2,−1,1, 2, ... の干渉成分EK/N・E
K/N-n * の各々を零にする必要がある。この問題の解決
はこの発明により一定の対称性を考慮して与えられる。
N・dA/2の二つの二分割部から成るフィルタ要素FE
1,FE2, ...がある。各フィルタ要素FE1,FE2, ...
の両方の二分割部は互いに相補的に構成あるいはパター
ン構造化されている。
明するため、図2の走査板の他の実施例の切り抜き部分
を参照しよう。上に述べたフィルタ要素の両方の二分割
部を相補的に構成するということは、各ウェブ103.1
または不透明な刻線103.1を同じ幅の隙間103.2と
置き換え、その逆も行う。つまり、各隙間103.2を同
じ幅のウェブ103.1または不透明な刻線103.1で置
き換えて、フィルタ要素FE100 の第一の二分割部のパ
ターン構造をフィルタ要素FE100 の第二の二分割部の
パターン構造へ変換することである。従って、フィルタ
要素FE100 の各々は仮想的な分離線150で分離され
ている互いに相補的な二分割部で構成されている。図示
するフィルタ要素FE100 の両方の二分割部の相補的な
パターン構造を説明するため、それぞれ相補的に形成さ
れた二つの二分割部の構造要素はその上に配置された矢
印に結び付いている。
0 の上記の構成によりK=0を除いた偶数のKの全ての
回折波EK/N は抑制できる。その他の点では、この関係
はN=1の単純に周期的で相補的なパターン構造に対し
て知られている。これは1:1の比で分割され、ウェブ
あるいは刻線と同じ幅の隙間を周期的に配置した位相あ
るいは振幅格子にほぼ一致している。
成しているため、望ましくない奇数次の高調波信号成分
を発生する可能な干渉成分EK/N・EK/N-n * の全てが殆
ど消滅する。Kが奇数の回折波EK/n が偶数のK' =K
−n・N(ここでn・Nは必ず奇数)の抑制された回折
波EK'/nと干渉するか、その逆が生じる。
る干渉成分はEn・E0 * とE-n・E0 * である。残って
いるこれ等の干渉成分も除去するため、フィルタ要素ま
たはフィルタ要素の二分割部を設計する場合に他の条件
を考慮する必要がある。このためには、濾波すべき奇数
次の全ての高調波信号成分の指数nを有する回折波En
またはE-nを抑制する必要がある。これには、フィルタ
要素の二分割部内の構造要素の位置をそれに応じて選択
しなければならない。しかし、これは当業者に周知の問
題である。それ故、これに必要な構造要素のエッジの位
置をフィルタ要素の二分割部内で決めることを、以下に
図2に基づき簡単に説明しよう。
タ要素FE100 の左の二分割部内の構造要素のエッジの
位置を表すとする。このため、分離線150が座標、零
の位置に一致するように基準系を選ぶ。フィルタ要素F
E100 の左の二分割部内では、選択した用語に関連して
x2 〜xN のエッジの位置を決める必要があり、エッジ
の位置xN+1 は分離線150の位置で与えられる。x1
に対するエッジの位置は既に説明した周期Pと零として
選んだ分離線150の基準座標に対する決定式によりx
1 =−N・dA/2となる。これに反して、フィルタ要素
FE100 の左の二分割部の次のエッジの位置x2 ....x
N は、所定の回折次数nを抑制するように選ぶ必要があ
る。これには、濾波すべき奇数次の高調波成分nの全て
に対して以下の式(1),を満たす必要がある。
に対して上で説明した対称条件を考慮に入れて、フィル
タ要素FE100 の左の二分割部の求めたエッジの位置か
ら分離線150に対して相補的に配置されているフィル
タ要素FE100 の右の二分割部のエッジの位置も与えら
れる。
盛周期dA に関連してフィルタ要素の両方の二分割部の
相補的な構成によりフィルタ要素のこの発明による設計
は奇数次の高調波信号成分を間隔に無関係に濾波する基
本条件を保証する。
ぞれ複素数の式 (1)を満たす必要がある。これには決
定すべきN−1のエッジの位置x2,x3,....xN が対応
する。少なくとも一つの解を得るため、以下の不等式
(2)を満たす必要がある。即ち、 N−1≧ 2M (式 2) を満たす必要がある。パラメータNを不等式(2)で可
能な限り小さく選ぶと有利であるが、この発明による濾
波に対して必要不可欠な条件ではない。
高調波を濾波し(M=1),式(2)に基づきN=3を
選んでいる。更に、走査板1の上には、通常このように
形成された多数の走査視野が設けてあるが、図1に示し
ていない。図1の実施例では、更に測定方向xに全部で
6つのフィルタ要素FE1,FE2, .... が配置されてい
る。走査視野当たりに設けるフィルタ要素の個数の典型
的な値は5と 10 である。しかし、走査の配置に応じて
他のパラメータも選択できる。
次および7次の高調波の濾波を保証し、式(2)を考慮
してN=7が選択されている。
の実施例を図3と4に示す。更に、図3と4には個々の
構造要素の幅も大きさdA の分数にしてはっきりと与え
てある。この大きさは、前に述べたように、濾波作用の
ない置換すべき旧来の走査板の目盛周期であり、この目
盛周期は例えば測定目盛の目盛周期と同じである。
幅P= 3dA となっている。即ち、N=3が選択されて
いる。3次の高調波が濾波される。個々の構造要素の幅
の決定は、少なくともフィルタ要素FE300 の左の二分
割部の構造要素のエッジの位置を決定することと同じで
ある。従って、これには濾波すべき三次の高調波に対し
て上で与えた式(1)を解く。
FE400 またはそのようなフィルタ要素の周期的な並び
が3次と5次の高調波を同時に濾波することを保証す
る。従って、パラメータNはN=5と選ばれている。分
数のdA で与える個々の構造要素の幅の決定、あるいは
対応するエッジの位置の決定は、濾波すべき3次および
5次の高調波に対して式(1)を解いて行われる。フィ
ルタ要素FE400 の幅PはP= 5dA である。
ェブまたは刻線と隙間との列としてこの発明によりパタ
ーン構造化する外に、更に個々の構造要素を任意に曲げ
たパターン構造としても構成できる。測定方向xに対し
て横に向いた周期的なパターン構造もこれ等の構造要素
に付属していてもよい。これに合わせて形成されたフィ
ルタ要素FE500 を図5に示す。このフィルタ要素FE
500 の構成は図3の実施例のパターン構造を基礎にして
いる。つまりN=3と個々の構造要素の対応する幅によ
り、3次の高調波が濾波される。しかし、個々の構造要
素には更に測定方向に対して横向きに曲がったパターン
構造が一緒にあり、これ等のパターン構造は通過する部
分ビーム束を横方向に偏向させる働きをする。これに関
連して、本出願人の未公開の特許出願、ドイツ特許第 1
95 11 068.4 号も補足的に参照されたい。
の要請に柔軟に合わせることができる。例えば直線運動
を検出する位置測定装置に使用することは、回転運動を
検出する位置測定装置と同じように可能である。
信号成分を濾波するこの発明の装置により、測定信号か
ら乱れたもしくは望ましくない高調波成分を間隔に無関
係に濾波でき、特に奇数次の高調波を濾波できる。従っ
て、出力信号の高精度な処理や内挿を行うことができ
る。
の奇数次の高調波成分を狙い通りに除去することができ
るように、選んだ測定装置に合わせることができる。
一実施例の平面図、
一部の平面図、
一部の平面図、
一部の平面図、
発明による装置の第五実施例の走査板の一部の平面図。
ィルタ要素 P フィルタ要素の幅 dA 走査目盛の周期 dM 測定目盛の周期 N 奇数(N>1) 3.1, 3.2, 103.1, 103.2 構造要素 xl 構造要素のエッジの座標 n 高調波の次数 Ek k次の回折波
Claims (5)
- 【請求項1】 周期的な測定目盛を走査板(1)で走査
して生じる周期信号から奇数次の高調波信号成分を濾波
する装置において、 走査板(1)が測定方向(x)に周期的に並んだ個別フ
ィルタ要素(FE1,FE2,FE100,FE300,FE400,F
E500 )を有し、これ等のフィルタ要素に生じる周期p
に対して条件P=N・dA となり、ここでNがN>1の
奇数で、dA が濾波作用のない走査目盛の周期であり、 一つのフィルタ要素(FE1,FE2,FE100,FE300,F
E400,FE500 )内に構造要素(3.1, 3.2, 103.
1, 103.2)を有するそれぞれ相補的に形成された二
つの二分割部が設けてあるように、対称配置の構造要素
(3.1, 3.2, 103.1, 103.2)がフィルタ要素
(FE1,FE2,FE100,FE300,FE400,FE500 )内
に設けてあることを特徴とする前記装置。 - 【請求項2】 フィルタ要素の二分割部内に濾波すべき
各高調波nに対する構造要素のエッジの座標xl が以下
の条件、 【外1】 を満たし、濾波される各高調波nに属する回折波が抑制
されることを特徴とする請求項1に記載の装置。 - 【請求項3】 フィルタ要素(FE1,FE2,FE100,F
E300,FE400,FE500 )当たりの目盛周期dA の個数
N,及び濾波すべき高調波の個数Mは、以下の式 N−1≧ 2M (式 2) を満たすことを特徴とする請求項1に記載の装置。 - 【請求項4】 測定目盛または他の走査目盛は走査板
(1)の整数又は半整数のタルボット間隔の近くに離し
て配置されているか、又は大きな強度変調が生じる領域
に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装
置。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項により形成さ
れた奇数次の高調波信号成分を濾波する装置を用いるこ
とを特徴とする直線運動又は回転運動を検出する位置測
定装置。
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