JP3245527U - 電気掛け布団 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量で、ゴワつき感がないとともに、使用時に発熱部の一部が重なったり捩れることで生じる火災や感電の恐れがほとんどなく、洗濯も可能な電気掛け布団を提供する。【解決手段】布団本体11に収納された発熱部にグラフェン発熱シートを採用した電気掛け布団10であって、布団長さ方向に長い矩形状の絶縁体である絶縁布25を有し、グラフェン発熱シートが、それぞれ絶縁布25に展張状態で縫着された頭側部分発熱シート26、中間側部分発熱シート27、足側部分発熱シート28からなり、各部分発熱シート26~28は、互いに離間状態でコード29により接続されたものである。その結果、軽量で、ゴワつき感がないとともに、使用時に発熱部の一部が重なったり捩れることで生じる火災や感電の恐れがほとんどなく、洗濯も可能となる。【選択図】図2
Description
新規性喪失の例外適用申請有り
本考案は、発熱体としてグラフェン発熱シートが内蔵された電気掛け布団に関する。
従前の掛布団は、矩形状の布袋に綿や羽毛を詰めたもので、その保温性や快適性は、この詰め物の素材の特性に大きく依存していた。
そこで、これを解消する従来技術として、例えば、通電によって発熱するヒータ線(発熱体)を、布団の略全域につづら折り状に内蔵した電気掛け布団が知られている(例えば、特許文献1など)。
そこで、これを解消する従来技術として、例えば、通電によって発熱するヒータ線(発熱体)を、布団の略全域につづら折り状に内蔵した電気掛け布団が知られている(例えば、特許文献1など)。
しかしながら、従来の電気掛け布団は、長尺なヒータ線が布団の略全体につづら折り状に引き回されていたため、この布団が重くなっていた。しかも、布袋や薄い詰め物を介してヒータ線が身体に当たることで、掛布団の全体にわたってゴワゴワした感触があった。
また、掛け布団の内部でつづら折り状に引き回された長尺なヒータ線は、その一部に重なりや捩れが生じ易く、これを原因として火災や感電が発生する恐れがあった。しかも、布団全体に発熱体が内蔵されていたため、その分だけ価格が高騰し、またヒータ線を内蔵した電気掛け布団は洗濯に適さないことから、使用による汚れが付いて不衛生であった。
そこで、本考案者は鋭意研究の結果、黒鉛(グラファイト)1層分の炭素材料であり、かつ蜂の巣のような六角形格子構造を有して、電気の伝導率は銀より高く、熱伝導率は銅の約10倍もあるグラフェンに着目した。このグラフェンは、通電によりジュール熱を発生し、その高い電気伝導性と低い抵抗性とによって、電気エネルギーが熱エネルギーに効率的に変換される。
このようなグラフェンをシート化したグラフェン発熱シートは、薄くて軽くしなやかで、シート全体が瞬時に発熱することから、これを絶縁布に展張状態で縫着した発熱部として採用する電気掛け布団であれば、上述した課題はすべて解消されることを知見し、この考案を完成させた。
本考案は、従来の問題に鑑みなされたもので、軽量で、ゴワつき感がないとともに、使用時に発熱部の一部が重なったり捩れることで生じる火災や感電の恐れがほとんどなく、かつ洗濯も可能な電気掛け布団を提供することを目的としている。
請求項1に記載の考案は、発熱部にグラフェン発熱シートを採用した電気掛け布団において、前記グラフェン発熱シートは、絶縁性のある絶縁布に展張状態で縫着されたことを特徴とする電気掛け布団である。
掛け布団のサイズは任意である。例えば、シングル(150cm×210cm)、セミダブル(170cm×210cm)、ダブル(190cm×210cm)を採用することができる。その他、クイーン(210cm×210cm)、キング(230cm×210cm)でもよい。
掛け布団は、表生地と裏地とを袋状に縫製した布袋を有している。表生地と裏地との素材は任意である。例えば、各種の天然繊維(例えば、木綿、麻、生糸、絹糸、羊毛、カシミヤ等)、各種の化学繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタン、レーヨン等)が挙げられる。
掛け布団の詰め物の種類は任意である。例えば、上述した各種の天然繊維又は化学繊維からなる綿や、ダック、グース、マザーグースといった各種の羽毛などを採用することができる。
絶縁布は、絶縁性の高い繊維からなる布帛(織布、不織布、編布)であれば任意である。絶縁性の高い繊維素材としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどが挙げられる。
絶縁布のサイズは、掛け布団のサイズ以下で、グラフェン発熱シートを展張状態で縫着可能であれば任意である。
絶縁布のサイズは、掛け布団のサイズ以下で、グラフェン発熱シートを展張状態で縫着可能であれば任意である。
絶縁布は、例えば、グラフェン発熱シートの表裏両面を覆うように配してもよい。このようにすれば、各部分発熱シート及びコードを表裏両側からサンドイッチした状態で、各部分発熱シートを絶縁布に展張状態で縫着できるため、各部分発熱シート(及びコード)の一部の重なりや捩れの発生を、さらに抑制できる。
グラフェン発熱シートに利用されるグラフェンの種類は任意である。例えば、一般的なグラフェンの他、酸化グラフェン、溶剤分散型酸化グラフェン、高分散性還元型酸化グラフェンなどでもよい。
また、請求項2に記載の考案は、前記グラフェン発熱シートは、前記絶縁布にそれぞれ展張状態で縫着された複数の部分発熱シートにより分割され、該各部分発熱シートは、互いに離間した状態で、かつそれぞれコードにより電気的に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の電気掛け布団である。
ここでいう布団長さ方向とは、掛け布団の使用時における上下方向(頭足方向)をいう。
グラフェン発熱シートを分割する部分発熱シートの数は2枚以上であれば任意である。例えば、2枚、3枚、4枚状でもよい。
また、各部分発熱シートの絶縁布における配置も任意である。例えば、布団長さ(縦)方向に並べても、布団幅(横)方向に並べても、縦横格子状に並べてもよい。
コードとしては、掛け布団の洗濯時に好適なように、防水性の高いものが好ましい。
グラフェン発熱シートを分割する部分発熱シートの数は2枚以上であれば任意である。例えば、2枚、3枚、4枚状でもよい。
また、各部分発熱シートの絶縁布における配置も任意である。例えば、布団長さ(縦)方向に並べても、布団幅(横)方向に並べても、縦横格子状に並べてもよい。
コードとしては、掛け布団の洗濯時に好適なように、防水性の高いものが好ましい。
また、請求項3に記載の考案は、前記絶縁布は、布団長さ方向に長い矩形状のもので、前記部分発熱シートは、前記絶縁布の布団長さ方向の一端部に配された頭側部分発熱シートと、前記絶縁布の長さ方向の中間部に配された中間側部分発熱シートと、前記絶縁布の布団長さ方向の他端部に配された足側部分発熱シートとの3つであることを特徴とする請求項2に記載の電気掛け布団である。
さらに、請求項4に記載の考案は、前記絶縁布は不織布で、前記コードは、前記絶縁布に連結されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気掛け布団である。
コードを絶縁布に連結する方法は任意である。例えば、縫着でもよい。
絶縁布に連結されるのは、コード全体でもコードの一部でもよい。
コードを絶縁布に連結する方法は任意である。例えば、縫着でもよい。
絶縁布に連結されるのは、コード全体でもコードの一部でもよい。
本考案の電気掛け布団によれば、発熱部として、従来の長尺なヒータ線に代えて、グラフェン発熱シートを採用したため、軽量で、ゴワつき感がなく、通電すればシート全体が瞬時に発熱する。
また、このグラフェン発熱シートは、絶縁布に展張状態で縫着されているため、使用時に発熱部の一部が重なったり捩れることで生じる火災や感電の恐れがほとんどなく、かつ洗濯も可能となる。
また、このグラフェン発熱シートは、絶縁布に展張状態で縫着されているため、使用時に発熱部の一部が重なったり捩れることで生じる火災や感電の恐れがほとんどなく、かつ洗濯も可能となる。
特に、請求項2に記載の本考案によれば、グラフェン発熱シートは、互いにコードにより電気的に接続された複数の離間した部分発熱シートにより分割されている。そのため、通電することで、絶縁布の複数の部分に、コードを介して離間状態で配された部分発熱シートが発熱する。これにより、布団全体にグラフェン発熱シートを配した場合に比べて廉価でありながら、布団の離間した部分が発熱している体感が得られる。
また、請求項3に記載の本考案によれば、グラフェン発熱シートは、互いに布団長さ方向に離間した状態で、コードにより電気的に接続された頭側部分発熱シートと、中間側部分発熱シートと、下側部分とにより3分割されている。
そのため、通電することで、布団長さ方向に長い絶縁布のうち、頭・中・足の3つの部分にコードを介して離間状態で配された3つの部分発熱シートが発熱する。これにより、布団全体にグラフェン発熱シートを配した場合に比べて廉価でありながら、布団全体が発熱している体感が得られる。
そのため、通電することで、布団長さ方向に長い絶縁布のうち、頭・中・足の3つの部分にコードを介して離間状態で配された3つの部分発熱シートが発熱する。これにより、布団全体にグラフェン発熱シートを配した場合に比べて廉価でありながら、布団全体が発熱している体感が得られる。
さらに、請求項4に記載の本考案によれば、絶縁布として、織布や編布より低い価格の不織布を採用したため、電気掛け布団がより廉価となる。
さらには、コードが絶縁布に連結されているため、使用時にコードの一部が重なったり捩れる恐れがほとんどない。
さらには、コードが絶縁布に連結されているため、使用時にコードの一部が重なったり捩れる恐れがほとんどない。
以下、この考案の実施例を具体的に説明する。
図1及び図2において、本考案の実施例1に係る電気掛け布団10は、布団本体11に収納された発熱部にグラフェン発熱シート12を採用したものである。
以下、これらの部品を具体的に説明する。
以下、これらの部品を具体的に説明する。
布団本体11は、それぞれポリエステル製の織布からなる表生地13と裏地14とを袋状に縫着した布袋15を有している。この布袋15には詰め物Cが収納されている。この詰め物Cは、ポリエステル製の下層蓄熱綿16と、3M社製のシンサレート(登録商標)高機能中綿17と、ポリエステル製の上層蓄熱綿18とが、上方へ向かって順次積層されたものである(図3を参照)。このうち、シンサレート高機能中綿17と上層蓄熱綿18との間に、グラフェン発熱シート12が後述する絶縁布25に展張されて挟み込まれている。
布団本体11の頭側の一角部付近には、室内コンセント19に接続された外部電源コード20の先端部の電源コネクタ21が接続される電源接続部22が設けられている。この外部電源コード20には、コントローラ23とACアダプタ24とが配設されている。
このグラフェン発熱シート12は、布団長さ方向(頭足方向)に長い矩形状で、かつ絶縁性のあるポリエステル製の絶縁布25のうち、その布団長さ方向の一端部(頭側の端部)に展張状態で縫着された頭側部分発熱シート(部分発熱シート)26と、この絶縁布25の長さ方向の中間部に展張状態で縫着された中間側部分発熱シート(部分発熱シート)27と、この絶縁布25の布団長さ方向の他端部(足側の端部)に展張状態で縫着された足側部分発熱シート(部分発熱シート)28とにより3分割されている。
各部分発熱シート26~28は、互いに離間した状態で、かつそれぞれ布団長さ方向に延びる長尺な4本のコード29によって電気的に接続されている。各コード29は、布団幅方向(左右方向)へ所定ピッチで並列配置されている。これらのコード29は、それぞれ複数個所がスポット的に絶縁布25に縫着されている。
また、各コード29の頭側の端部と所定の部分発熱シート26,27とは、前記電源接続部22から布団内方へ延びた3本の内部電源コード30に、それぞれ電気的に接続されている。
また、各コード29の頭側の端部と所定の部分発熱シート26,27とは、前記電源接続部22から布団内方へ延びた3本の内部電源コード30に、それぞれ電気的に接続されている。
次に、図1及び図2を参照して、本考案の実施例1に係る電気掛け布団10の使用方法を説明する。
図1及び図2に示すように、実施例1の電気掛け布団10の使用時には、まず枕31が配された敷き布団32の上にこれを掛ける。その後、室内コンセント19に接続された外部電源コード20の先端部の電源コネクタ21を、布団の電源接続部22に接続して、コントローラ23のスイッチを入れる。これにより、内部電源コード30及び4本のコード29を介して、グラフェン発熱シート12を構成する頭側部分発熱シート26、中間側部分発熱シート27及び足側部分発熱シート28にそれぞれ通電される。
図1及び図2に示すように、実施例1の電気掛け布団10の使用時には、まず枕31が配された敷き布団32の上にこれを掛ける。その後、室内コンセント19に接続された外部電源コード20の先端部の電源コネクタ21を、布団の電源接続部22に接続して、コントローラ23のスイッチを入れる。これにより、内部電源コード30及び4本のコード29を介して、グラフェン発熱シート12を構成する頭側部分発熱シート26、中間側部分発熱シート27及び足側部分発熱シート28にそれぞれ通電される。
これにより、各部分発熱シート26~28、すなわちグラフェン発熱シート12の全体が瞬時に発熱する。このとき、コード29も通電時間が長くなることで徐々に発熱する。
しかも、これらの部分発熱シート26~28は、絶縁布25に展張状態で縫着されているため、使用時に発熱部の一部が重なったり捩れることで生じる火災や感電の恐れがほとんどなく、かつ耐水性があるグラフェンのシートであるため洗濯も可能となる。
しかも、これらの部分発熱シート26~28は、絶縁布25に展張状態で縫着されているため、使用時に発熱部の一部が重なったり捩れることで生じる火災や感電の恐れがほとんどなく、かつ耐水性があるグラフェンのシートであるため洗濯も可能となる。
また、グラフェン発熱シート12は、互いに布団長さ方向に離間した状態で、コード29により電気的に接続された頭側部分発熱シート26と、中間側部分発熱シート27と、下側部分とにより3分割されている。
そのため、通電することで、布団長さ方向に長い絶縁布25のうち、頭・中・足の3つの部分にコード29を介して離間状態で配された3つの部分発熱シート26~28が発熱する。これにより、電気掛け布団10の全体にグラフェン発熱シート12を配した場合に比べて廉価でありながら、布団全体が発熱している体感が得られる。
さらに、絶縁布25として、織布や編布より低価格な不織布を採用したため、電気掛け布団10がより廉価となる。しかも、各コード29が絶縁布25にスポット的に縫着されているため、使用時に各コード29の一部が重なったり捩れる恐れがほとんどない。
この考案は、発熱体が内蔵された電気掛け布団の技術として有用である。
10 電気掛け布団
12 グラフェン発熱シート
25 絶縁布
26 頭側部分発熱シート(部分発熱シート)
27 中間側部分発熱シート(部分発熱シート)
28 足側部分発熱シート(部分発熱シート)
29 コード
12 グラフェン発熱シート
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28 足側部分発熱シート(部分発熱シート)
29 コード
Claims (4)
- 発熱部にグラフェン発熱シートを採用した電気掛け布団において、
前記グラフェン発熱シートは、絶縁性のある絶縁布に展張状態で縫着されたことを特徴とする電気掛け布団。 - 前記グラフェン発熱シートは、前記絶縁布にそれぞれ展張状態で縫着された複数の部分発熱シートにより分割され、
該各部分発熱シートは、互いに離間した状態で、かつそれぞれコードにより電気的に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の電気掛け布団。 - 前記絶縁布は、布団長さ方向に長い矩形状のもので、
前記部分発熱シートは、前記絶縁布の布団長さ方向の一端部に配された頭側部分発熱シートと、前記絶縁布の長さ方向の中間部に配された中間側部分発熱シートと、前記絶縁布の布団長さ方向の他端部に配された足側部分発熱シートとの3つであることを特徴とする請求項2に記載の電気掛け布団。 - 前記絶縁布は不織布で、
前記コードは、前記絶縁布に連結されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気掛け布団。
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