JP3244653B2 - 金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法 - Google Patents

金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体ならびにその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒、固定化触媒、メ
ンブレンリアクター、帯電防止プラスチック等の機能材
料として利用され得る新規な金属・有機ポリマー複合構
造体、特に該複合構造体をベースとする多孔体およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】貴金属をはじめとする金属の微粒子は触
媒として多く用いられ、その単位重量あたりの触媒活性
は粒径が小さいほど大きいことが知られている。この場
合、nm(ナノメートル)サイズの粒径を持つ金属超微
粒子は表面の金属原子同士が結合して凝集し易く、その
ままで安定に存在することは困難であるため、界面活性
剤やポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)やポリ(2−
ビニルピリジン)等のポリマーで保護・安定化すること
が試みられている(Mathias Brust et al., J. Chem. S
oc., Chem. Commun., 801, 1994.、Naoki Toshima et.
al., Chemistry Letters, 1245, 1985、)。このように
して得られた金属超微粒子は通常、均一な溶液状である
ため、触媒として用いた際の反応生成物との分離が煩雑
であり、工業的に用いるにはシリカゲル、ポリマー等へ
の固定化が望まれていた。そのための支持体の形態は、
比表面積の大きい微多孔体であることが好ましく、古く
からシリカゲル、活性炭、アルミナ等の無機材料が用い
られている。しかしながら、これらの無機材料は基本的
にはそれ自身が粉体であるためその成形性、加工性の点
で難があり、フィルムや膜の形態として用いるためには
ポリマーによる支持膜が求められていた。
【0003】ポリマーによる微多孔性膜の製法に関して
は、以下に代表される例が知られている。 (1)特開昭64−1739 スチレン誘導体と共役ジエンまたはアクリレート誘導体
のブロックポリマーをミクロ相分離させ、共役ジエンま
たはアクリレート誘導体を加水分解および酸素含有プラ
ズマで処理することにより多孔体を製造する方法。
【0004】(2)特開平2−279741 高分子両末端にイオン結合可能な官能基をもつポリマー
とその官能基とイオン結合可能な官能基を両末端にもつ
別のポリマーの混合物を溶液キャストし、出来たフィル
ムに形成されているミクロ相分離構造の一方の相を塩基
または酸によりブロックコポリマーの結合部を切断し、
一方のポリマーを溶媒で抽出する。
【0005】(3)特開平5−287084 触媒等の担体としての可能性を持つとされる数百nmの
孔径を持つ多孔質膜の製法に関する。各種ブロックコポ
リマーの形成するミクロ相分離構造のうち、共連続構造
であることを特徴として、その一方の成分を分解または
溶出する方法であり、共連続構造であるが故に形成され
た孔径分布が非常に狭いことを特徴としている。
【0006】このような支持体に対する金属超微粒子の
固定方法としては、支持体表面に物理的に吸着させるこ
とが最も簡単であるが、それでは担持した金属超微粒子
の流出が起きやすい。それを防ぐためには、これらの支
持体に金属超微粒子を何らかの化学的な結合により固定
することが好ましい。これに関する具体的な金属超微粒
子の担持方法として、スチレンとジビニルベンゼン共重
合体の表面をイミノジアセテートで修飾した支持担体を
用い、水/メタノール混合溶液内でパラジウムイオンを
還元することでパラジウム超微粒子を支持体表面に形成
・担持させる方法が報告されている(H. Hirai, S. Dom
atuzaki, and N. Toshima; Bull. Chem. Soc. Jpn., 5
7, 488-494, 1984)。以上のように、金属超微粒子を支
持体であるポリマーの表面に担持する方法は多く知られ
てきているが、金属微粒子の支持体への保持性の観点か
らは、支持体表面に担持するより、支持体内部に保持さ
れていることが好ましい。
【0007】ポリマー内部への金属超微粒子の導入方法
については、ポリ(2−ビニルピリジン)とポリスチレ
ンのブロック共重合体のポリ(2−ビニルピリジン)相
を1,4−ジヨードブタンにより架橋した後、その中に
ヨウ化銀の微結晶を析出させ、それを光還元することに
より銀超微粒子を形成する方法(R. Saito, S. Okamura
and K. Ishizu, Polymer, 1993,34-6, 1189)、およ
び、メタクリル酸モノマーにパラジウム(II)アセチル
アセトナート錯体を溶解し、過酸化ベンゾイルで重合・
固化させた後、その固化された物を加熱することにより
金属超微粒子を形成させる方法(中尾幸道;高分子、43
巻、12月号、852−855、1994)等が知られてい
る。しかし、前者はハロゲン化銀の微結晶の光還元を利
用した特殊な方法であり、白金、パラジウム、ロジウム
等の触媒として有用な金属系を含む広い金属系に適用す
ることができず、後者はホモポリマーの合成・架橋反応
であるため、触媒等として有用な多孔体を形成させるこ
とができない。
【0008】(4)これらの問題を解決するため、本発
明者らは、先に、ブロックコポリマーの相分離を利用し
て金属・有機ポリマー複合系から成る構造体および多孔
体を案出した(特願平9−140193)。すなわち、
マトリックスを形成するポリマーと相溶性のあるポリマ
ー(ホモポリマー)により、その最表面をコート(被覆
保護)した金属超微粒子をあらかじめ調製し、この金属
・有機ポリマー複合体とその支持体(マトリックス)と
なるべきポリマー鎖を含むブロックコポリマーを混合
し、ブロックコポリマーを相分離(ミクロ相分離)構造
形成させることにより、金属超微粒子をその相構造内に
取り込んだ金属・有機ポリマー複合構造体を得る。さら
に、この金属・有機ポリマー複合構造体のうち、共連続
構造体を用い、金属を含まない相を溶出または分解する
ことで金属超微粒子をマトリックス中に含んだ多孔体を
得ることができる。
【0009】しかしながら、この方法で得られた金属・
有機ポリマー複合構造体、およびこれをベースとする多
孔体を顕微鏡観察すると、金属超微粒子はネットワーク
を形成しているマトリックポリマーの内部深くに位置し
ていることが見出された。したがって、例えば、この金
属・有機ポリマー複合多孔体を触媒として用いるような
場合には反応物質がマトリックポリマー内に深く浸入す
る必要があり、触媒性能の阻害要因となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
した従来技術のような微多孔性支持担体表面(空孔壁
面)に金属超微粒子を担持したタイプの金属・有機ポリ
マー複合多孔体ではなく、本発明者らによる特願平9−
140193に開示したようにマトリックスポリマー骨
格内に金属超微粒子が含有、保持されたタイプの金属・
有機ポリマー複合構造体および多孔体を改良することに
あり、特に、その欠点であった「ポリマー骨格表面から
の金属超微粒子までの距離が長い」という問題を解決し
た新規な金属・有機ポリマー複合構造体および多孔体な
らびにその製法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定のブロ
ックコポリマーでコートされた金属超微粒子を予め調製
し、これをマトリックスポリマーのミクロ相分離構造に
導入することによって上記の課題を解決したものであ
る。
【0012】すなわち、本発明に従えば、先ず、互いに
非相溶性の2種またはそれ以上のポリマー鎖が各々の末
端で結合したブロックコポリマーのミクロ相分離構造か
ら成り、該ミクロ相分離構造における一方のポリマーの
相内の骨格表面近傍に金属超微粒子が含有されているこ
とを特徴とする金属・有機ポリマー複合構造体が提供さ
れる。
【0013】さらに、本発明に従えば、互いに非相溶性
の2種またはそれ以上のポリマー鎖が各々の末端で結合
したブロックコポリマーのミクロ相分離構造から成り、
該ミクロ相分離構造における一方のポリマーの相内の骨
格表面近傍に金属超微粒子が含有され、他方のポリマー
相が空孔化されていることを特徴とする金属・有機ポリ
マー複合多孔体が提供される。好ましい態様として、本
発明の金属・有機ポリマー複合多孔体においては、ミク
ロ相分離構造は共連続構造であり、また、金属超微粒子
の粒径は10nm以下である。
【0014】本発明は、さらに、別の視点として、上記
の金属・有機ポリマー複合多孔体の製造方法を提供し、
該製造方法は、有機溶媒に、金属と親和性のあるポリ
マー鎖と親和性のないポリマー鎖が各々の末端で結合さ
れたブロックコポリマー、溶媒可溶性の金属化合物およ
び還元剤を溶解して加熱・還元することにより該ブロッ
クコポリマーで金属超微粒子の表面が被覆保護された金
属・有機ポリマー複合体を調製する工程、ブロックコ
ポリマーで金属超微粒子の表面が被覆保護された前記金
属・有機ポリマー複合体および該複合体と相溶性のマト
リックスブロックコポリマーが無秩序混合状態にある溶
液または溶融体を生成させ、溶媒キャストまたは温度低
下により該マトリックブロックコポリマーのミクロ相分
離構造を形成し、そのポリマー相内に金属超微粒子を導
入、含有させる工程、および該ミクロ相分離構造にお
いて金属超微粒子を含有していないポリマー相を除去し
て空孔を形成する工程を含むことを特徴とする。好まし
い態様の1つとして、本発明の製造方法は、空孔を形成
する工程において、金属超微粒子を含んでいない相を形
成しているポリマー鎖を分解する。また、別の態様とし
て、ミクロ相分離構造を形成する工程において、金属超
微粒子を含有していないポリマー相と相溶性のあるホモ
ポリマー、オリゴマーまたは低分子を添加し、空孔を形
成する工程において該ホモポリマー、オリゴマーまたは
低分子を溶出する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、特願平9−14019
3に開示したようなホモポリマーではなく、金属と親和
性のあるポリマー鎖と親和性のないポリマー鎖から成る
ブロックコポリマーで金属超微粒子が被覆された金属・
有機ポリマー複合体を調製し、これを利用して、金属を
被覆しているポリマー鎖と相溶性を持ちマトリックス
(支持体)となるブロックコポリマーのミクロ相分離構
造の相内に金属超微粒子を導入、含有させるものであ
る。このようにして、本発明に従えば、金属超微粒子が
マトリックスポリマーの骨格表面近傍に位置した構造体
や多孔体が得られるが、その理由は、次のように理解す
ることができる。
【0016】本発明の教示する調製方法では、後の記述
からも理解されるように、金属微粒子を形成する場が溶
液状態で拡がっているポリマー分子内の空間内であるた
め、金属超微粒子をコートし微粒子の安定化しているの
は、基本的にポリマー1分子であると考えられる。した
がって、「ポリマーとして金属と親和性のあるポリマー
鎖」と「親和性のないポリマー鎖」がそれぞれの末端で
結合したブロックコポリマーを用いた場合、「金属と親
和性のあるポリマー鎖」のみが金属微粒子をコートして
「金属・有機ポリマー”頭部”」を形成し、「金属と親
和性のないポリマー鎖」がそれに末端で結合した「金属
・有機ポリマー複合体”尾部”」を形成した構造となっ
ているものと推測される(概念図を図1に示す)。した
がって、ブロックコポリマーで被覆保護し金属の超微粒
子であってもブロックコポリマーのミセル内で形成した
タイプのものは、粒子の最外殻は同一のポリマー(金属
と相溶性のないもの)で覆われているため、本発明で用
いる金属・有機ポリマー複合体には適していない。
【0017】本発明において用いる「金属・有機ポリマ
ー複合体」は、このように”頭部”と”尾部”から構成
されているので、それぞれの部分は支持体ポリマーの相
溶性のある相内に侵入しようとするが、”頭部”と”尾
部”が化学的に結合しているため、それぞれの相内に深
く入ってゆくことができず、相分離構造のポリマー相骨
格の界面近傍に金属が保持された構造体を得ることがで
き、さらに、ポリマー相の一方を分解することにより多
孔体を得ることができるものと解される。
【0018】事実、本発明のこのような特徴は、得られ
る構造体または多孔体を顕微鏡観察することによって確
認されている。図2は、特願平9−14093に開示し
ているように、ポリ(2−ビニルピリジン)(P2VP)とポ
リイソプレン(PI)から成るブロックコポリマー(P2VP-b-
PI) のミクロ相分離構造に、P2VPで保護された金属超微
粒子(Pd微粒子)を導入して得られる構造体の透過電子
顕微鏡写真(左)およびそれを模式的に示すイメージ図
(右)である。写真および図中、黒い微粒子が金属超微
粒子であり、黒っぽい相(PI相)を分解して孔にするこ
とにより多孔体が得られる(後記の図3の場合も同
じ)。図から金属超微粒子はP2VP相の奥深く中央付近
に、存在していることが理解される。これに対して、図
3は、本発明の1例として、P2VP-b-PI で被覆保護され
たPd超微粒子を導入したP2VP-b-PI のミクロ相分離構造
から成る構造体の透過顕微鏡写真(左)およびイメージ
図(右)であり、金属超微粒子(Pd)がP2VP相の骨格表面
近傍に位置していることが理解される。
【0019】かくして、本発明に従えば、例えば、金属
超微粒子が支持体(ポリマー)に強く保持されていなが
ら反応物質との接触が容易な高性能の触媒やメンブレン
リアクターとして有用な多孔体を得ることが出来る。以
下、本発明の構造体および多孔体について、各構成成分
および各製造工程に沿って詳述する。
【0020】(1)ブロックコポリマーで被覆保護され
た金属・有機金属複合体の調製:この調製は、本発明者
らが先に出願した特願平9−55234に示した方法に
準じて実施する。すなわち、「金属と親和性のあるポリ
マー鎖」と「それと非相溶な(金属と親和性のない)ポ
リマー鎖」が各々の末端で結合されたブロックコポリマ
ー、溶媒可溶性の金属化合物および還元剤を有機溶媒
(それらの各成分に対する共通良溶媒)に溶解し、各成
分が分子分散した溶液とした後、加熱・還元することに
より、該ブロックコポリマーで金属超微粒子の表面がコ
ート(被覆保護)された金属・有機ポリマー複合体を調
製し、これを超遠心分離などにより精製する。
【0021】加熱・還元のための温度は、一般に50〜
120℃程度であり、また、加熱時間は5〜50時間程
度を目安とする。有機溶媒としては、各種のものが使用
可能であり、炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化合
物、エーテル化合物、アミド化合物、スルホキシド化合
物等のうちから選択されて使用される。
【0022】(i)金属をコートするブロックコポリマ
ー:金属をコートするブロックコポリマーは「金属と親
和性のあるブロック鎖(ポリマー鎖)」とそれと「非相
溶なブロック鎖(ポリマー鎖)」から構成されていれば
基本的には何でもよい。
【0023】金属と親和性のあるブロック鎖を構成する
ポリマーとしては、具体的には、ポリ(2−ビニルピリ
ジン)、ポリアミノスチレンなどの窒素原子を持つモノ
マーユニットから構成されるもの、ポリ(メチルメタク
リレート)などの酸素原子を持つモノマーユニットから
構成されるもの、ポリプロピレンスルフィドなどの硫黄
を含むモノマーユニットから構成されるものなどがある
が、基本的に金属または金属イオンとの親和性があれば
何でもよく、これらの金属配位子ポリマーの末端から、
他のモノマーをリビング重合等により成長させたブロッ
クコポリマー、他のモノマーとのランダムコポリマーで
あればよい。金属との親和性のあるポリマー鎖の数平均
分子量(Mn)は1,000 〜1,000,000 であればよいが、
5,000 〜500,000 が好ましい。ポリマーの合成のし易
さ、得られる保護クラスター(金属・有機ポリマー複合
体)の安定性の観点からは10,000〜100,000 がより好ま
しい。
【0024】ブロックコポリマーのもう一方のポリマー
鎖(最終的に孔を形成する相を構成するポリマー)は、
「ポリマーで保護された金属超微粒子と非相溶であるこ
と」を満足していれば基本的には何でもよいが、孔を形
成する場合には以下の(4)に述べる分解性のポリマー
であることが好ましい。
【0025】(ii)複合体を構成する金属:本発明におい
てブロックコポリマーでコートされた金属・有機ポリマ
ー複合体を構成する金属としては各種のものが適用可能
であるが、特に、遷移金属、例えば第VIII族金属、その
うちの各種の貴金属等が例示される。該複合体の調製に
おいては、これらの金属をその塩または錯体で代表され
る溶媒可溶性金属化合物として、コポリマーおよび還元
剤とともに有機溶媒に溶解する。
【0026】このように本発明に従えば、コポリマーで
被覆保護された金属超微粒子を調製するための反応系が
均一有機溶媒系であることにより、極めて粒径の小さ
い、すなわち、10nm以下(一般に数nm)であり、
且つ、粒径のそろえられた金属・有機ポリマー複合体が
得られる。
【0027】(iii) 還元剤:還元剤としては、アルコー
ル類、糖類、アスコルビン酸、水素ガス、ヒドラジン、
ボロンハイドライド等の各種のものが使用できる。ブロ
ックコポリマーでコートされた金属・有機ポリマー複合
体を製造するためのブロックコポリマー、可溶性金属化
合物、還元剤、そして溶媒の使用割合は、目的とする複
合体によって異なるが、一般的な目安としては、モル比
として、 可溶性化合物/コポリマーモノマーユニット=1/4〜
1/50 還元剤/可溶性化合物=1/10〜1/10000(大
過剰) また、容積比として コポリマー/溶媒=1/1000〜1/10 程度を考慮することができる。
【0028】(2)マトリックスポリマー:この金属超
微粒子を導入すべきマトリックスポリマーは、上記の
「金属・有機ポリマー複合体」と相溶性のブロックコポ
リマー、すなわち、該「金属・ポリマー複合体”頭
部”」と相溶性のあるポリマー鎖と「金属・ポリマー複
合体”尾部”」と相溶性のあるポリマー鎖がそれらの末
端で結合したブロックコポリマーが用いられる。したが
って、該マトリックス用ブロックコポリマーにおけるそ
れらのポリマー鎖は互いに非相溶性である。このブロッ
クコポリマーのブロックの数は特に制限はないが、共連
続構造を取りやすいA−B型ジブロックコポリマーまた
はA−B−A型トリブロックコポリマーが好ましい。こ
のブロックコポリマーに要求される条件は、以下の通り
である。
【0029】(i)「金属・ポリマー複合体”頭部”」
と相溶性のあるポリマー鎖:金属を保護しているポリマ
ーと相溶性があれば何でも良いが、最終的に金属・有機
ポリマー複合体を製造する場合には、さらに、室温で支
持体構造が壊れない条件を満たすものが望ましい。すな
わち、そのポリマー鎖のガラス転移温度が室温より高い
もの、例えばポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ(メチ
ルメタクリレート)等、そして/または、支持体ポリマ
ーのモノマーユニットが架橋性の官能基(例えばアミノ
基、イミノ基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン、ジ
メチル−プロポキシシリル基等)を持っており、それに
対応した架橋剤を用いることで構造の固定ができること
が最終的な多孔体の構造安定化のためには好ましい(例
えば;ポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ(ジメチル−
2−プロポキシシリルスチレン)等)。このポリマー鎖
の数平均分子量(Mn)にはとくに制限はないが、1,000〜
1,000,000 であればよく、ポリマーの合成し易さおよび
金属超微粒子の導入し易さの点からはMn=5,000 〜500,
000 ものもが好ましい。
【0030】(ii)「金属・ポリマー複合体”尾部”」と
相溶性のあるポリマー鎖:金属超微粒子含有相を形成す
るポリマー鎖および金属を保護しているポリマー鎖の数
平均分子量(Mn)にはとくに制限はないが、1,000 〜1,00
0,000 であれば良く、ポリマーの合成し易さおよび金属
超微粒子の導入のし易さの点からはMn=5,000 〜500,00
0 ものもが好ましい。
【0031】(3)マトリックスブロックコポリマーの
相分離によるミクロ相分離構造形成およびマトリックス
ポリマー相の内部への金属微粒子の選択的導入(金属・
有機ポリマー複合構造体の形成):上記のマトリックス
ブロックコポリマーに「金属・有機ポリマー複合体」を
混ぜ、その系の「秩序−無秩序転移温度(TODT ) 」以
上に温度を上げ溶融するか、これらの共通溶媒に溶解す
ることにより、それらすべてが相溶した「無秩序混合状
態」を作り出す。この「無秩序状態」から温度をTODT
以下に下げるか、または溶媒を蒸発させ濃縮する(キャ
スト)することにより、マトリックスブロックコポリマ
ーの各ポリマー鎖が相分離してミクロ相分離構造(特
に、共連続構造)を形成する。なお、このミクロ相分離
構造(共連続構造)を形成するために、ブロックコポリ
マーを構成している各ポリマーと同種のホモポリマーを
その系に混入してもよい。また、最終的に形成される金
属超微粒子含有微多孔体の柔らかさを調整するため必要
に応じて可塑剤を混入してもよい。
【0032】触媒やメンブレンリアクター等として用い
られるのに好適なミクロ相分離構造は共連続構造であ
り、この場合には、金属・ポリマー複合体”頭部”と相
溶性のあるポリマーの相の体積分率と金属・ポリマー複
合体”尾部”と相溶性のあるポリマーの相の体積分率の
いずれか一方を0.33程度を目安とし、このようにして得
られた金属・有機ポリマー複合構造体から多孔体(微多
孔体)を形成する。金属・有機ポリマー複合構造体のう
ち、共連続構造を形成するものを用い、最終的に金属・
有機ポリマー複合多孔体を形成する際には、下記の
(4)の微多孔体形成条件を満足する必要がある。
【0033】このミクロ相分離構造形成工程において、
前述したように、金属超微粒子がブロックコポリマーで
被覆保護された「金属・有機ポリマー複合体」は上述の
ように”頭部”と”尾部”から成り立っているため、そ
れぞれの部分がミクロ相分離構造のそれぞれと相溶性の
ある相内へ入ろうとする。しかしながら、”頭部”と”
尾部”は化学的に結合しているため、それぞれの相内深
くに入っていくことができず、結果として金属超微粒子
が相分離構造界面に保持された構造体を得ることができ
る。
【0034】このように、マトリックスとなるブロック
コポリマーの相分離構造内に、”頭部”と”尾部”とか
ら成るブロックコポリマーで被覆保護された金属超微粒
子を導入するには、両ブロックコポリマーを、マトリッ
クスポリマーのミクロ相分離構造を乱さないような比率
で用いる。
【0035】(4)金属超微粒子を含有した微多孔体
(金属・有機ポリマー複合多孔体)の形成:以上のよう
にして得られた金属・有機ポリマー複合構造体から、金
属超微粒子を支持体表面に含有した微多孔体を形成する
ためには、特願平9−140193に示したような下記
の空孔形成方法を適用して前記ミクロ相分離構造におい
て金属超微粒子を含有していないポリマー相を除去す
る。
【0036】(i)金属超微粒子を含んでいない相を形
成しているポリマー鎖を分解する方法。 金属を含んでいない相を構成するポリマー鎖を選択的に
モノマー単位の大きさまで分解することにより、最終的
に金属超微粒子がその支持体ポリマー内部に取り込まれ
た微多孔性体を得る。この場合適用可能なポリマーとし
ては、古くから知られているオゾン分解の適用可能な共
役ジエン系ポリマー(ポリブタジエン、ポリイソプレン
等)が代表的なものである。また、光分解を用いる場合
には、ポリメチルビニルケトン等その特性吸収波長によ
って光分解が出来るポリマーを用いてもよい。また、そ
の数平均分子量(Mn)は共連続構造を形成させる観点か
ら、支持体の分子量とほぼ同じくらいが好ましく、支持
体の分子量に応じて設計することができる。
【0037】(ii)金属超微粒子を含んでいない相内へ、
この相を構成しているポリマー鎖と相溶性のある同種の
ホモポリマー・オリゴマー・低分子等を相溶させミクロ
相分離構造(特に、共連続構造)を形成した後、これら
を溶媒にて溶出することにより、孔を形成する方法。
【0038】この場合、ポリマー鎖自身が分解性である
必要はなく(あってもよい)、金属超微粒子を保持する
支持体用ポリマー鎖と非相溶性であれば何でも良く、し
かしながら、溶出すべきホモポリマー・オリゴマー・低
分子を含んだ状態でミクロ相分離構造(共連続構造)を
形成するため、混入するホモポリマー等の体積分率を差
し引いた分子量にブロックコポリマーを設計する必要が
ある。
【0039】(iii) その他 上記の方法以外に、イオン結合、エステル結合、アミド
結合等の酸、塩基により切断できる結合様式により2種
のポリマーの末端同士を結合したブロックコポリマーを
用い、金属・有機ポリマー複合体を形成後、ポリマー間
結合を切断し、金属超微粒子を含まない相を溶解除去す
る方法(特開平2−279741等)を用いることもで
きる。また、これらの空孔形成方法を組み合わせて用い
ても良い。このようにして得られる本発明の金属・有機
ポリマー複合体は、孔径が小さく(数十から数百n
m)、且つ、空孔率も大きく、50%近いものを得るこ
とが出来る。
【0040】
【実施例】以下に、本発明の特徴をさらに明らかにする
ため実施例を示すが、本発明はこの実施例によって制限
されるものではない。実施例 ポリ(2−ビニルピリジン)(P2VP)とポリイソプレン
(PI)のジブロックコポリマー(P2VP-b-PI :23,000−
17,000)とパラジウムアセチルアセトナート(Pd(acac)
2)のベンゼン溶液に還元剤としてn−プロピルアルコー
ルを次の割合で混合し85℃で50時間加熱することに
より、P2VP-b-PI で表面を保護された平均粒径が5nm
のPd超微粒子から成る金属・有機ポリマー複合体(Pd)n
-(P2VP-b-PI)を得た。 Pd(acac)2 濃度=6.6×10-4 mol/l、 2−ビニルピリジンモノマーユニット濃度=2.610
-2 mol/l n−プロピルアルコール濃度=50volume% この反応後の溶液を一旦蒸発乾固し、1,4−ジオキサ
ンに再溶解した後50000rpm・2時間の条件で超遠心分離
を数回行うことにより、((Pd)n -(P2VP-b-PI))を生成
した。この(Pd)n -(P2VP-b-PI)とマトリックスポリマー
(P2VP-b-PI:Mn=23,000−17,000)をこれらの共通溶媒
であるクロロホルムに下記割合で溶解し、さらに組成調
整のため、ポリイソプレンのホモポリマー(PI:Mn=1
7,000)を添加した。
【0041】溶液組成: P2VP-b-PI (Mn=23,000−17,000)=87mg ((Pd)n -(P2VP-b-PI))=3mg PI(Mn=7,000)=13mg 溶媒;クロロホルム=20ml この溶液をテフロン容器中でキャストすることにより、
マトリックスポリマー(P2VP-b-PI) がミクロ相分離し、
((Pd)n -P2VP)とP2VPホモポリマーを含んだP2VP相とPI
ホモポリマーを含むPI相の2相からなる共連続構造(各
相の厚みは数十nm)をもつフィルムを形成した。
【0042】このフィルムを真空乾燥した後、1,4−
ジヨードブタンによるピリジンの4級化反応によりピリ
ジル基間を架橋することにより、Pd超微粒子をその界面
部に含むP2VP相の形状を固定化した。この固定化したキ
ャストフィルムをヘキサンで洗浄することでPI相に含ま
れるPIホモポリマーを溶出し、PI相に空洞を形成した。
さらに、ブロックコポリマーの構成体であるPI鎖をオゾ
ン分解することでこの空洞をさらに広げた。その結果、
粒径約5nmのPd超微粒子をその界面部に固定したP2VP
の微多孔膜(平均孔径および平均マトリックス幅共に数
十nm)を得た(図3)。
【0043】
【発明の効果】本発明の金属・有機ポリマー複合構造体
および多孔体は、マトリックス(支持体)を構成するミ
クロ相分離構造のポリマー相の骨格表面近傍に金属超微
粒子が存在しているため、実用に際して、反応性を高め
たり特殊な性質を発現することが期待される。
【0044】特に、本発明の金属・有機ポリマー複合多
孔体では、支持体相内に「あらかじめ合成された支持体
と相溶性のあるポリマーで保護された金属超微粒子」が
含有されているため、金属を単に支持体表面に担持させ
た複合体に比べて金属超微粒子の保持性が高いだけでな
く、支持体に用いるポリマーに金属超微粒子を保持する
ための「金属に対する結合性の強いイミノジアセテート
基など」の特別なキレート性の官能基を必要とせず、
「ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ
(2−ビニルピリジン)等」の比較的汎用のポリマーで
支持体を構成できる。また、金属・有機ポリマー複合多
孔体を形成する方法として、ブロックコポリマーの形成
するミクロ相分離構造(共連続構造)を利用しているた
め、孔径が小さく(数十から数百nm)、かつ空孔率も
大きく、50%近いものを得ることができる。その結
果、金属超微粒子を含むポリマー支持体の表面積を大き
くすることができ、しかも、金属超微粒子がポリマー支
持体の骨格近傍に含有されているため、きわめて活性の
高いメンブレンリアクターや触媒等の応用に適してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる金属・有機ポリマー複合体の構
造を示す概念図である。
【図2】本発明者らによる特願平9−14093に示す
構造体の結晶構造を示す透過電子顕微鏡写真(左)、お
よびそのイメージ図(右)である。
【図3】本発明に従う構造体の結晶構造を示す透過電子
顕微鏡写真(左)、およびそのイメージ図(右)であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 3/08 C08K 3/08 (56)参考文献 特開 平10−330492(JP,A) 特開 平11−60890(JP,A) Markus Antonietti et al,”Synthesis and Characterizati on of Noble Metal Colloids in Block Copolymer Micelle s”,Advanced Materi als,Germany,VCH Ve rlagsgesellschaft mbH,1995,Vol.7,No.12, p.1000−1005 Reiko Saito et a l,”Introduction of colloidal silver into the poly(2−vi nylpyridine)microd omain of microphas e−separated poly(s tyrene−b−2−vinylpy ridine)film:4.One− step method”,Polym er,Great Britain,E lsevier Science Lt d.,1995,Vol.36,No.21, p.4119−4124 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 53/00 B22F 1/02 B22F 5/00 C08J 3/07 C08J 9/24 C08K 3/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに非相溶性の2種またはそれ以上の
    ポリマー鎖が各々の末端で結合したブロックコポリマー
    のミクロ相分離構造から成り、該ミクロ相分離構造にお
    ける一方のポリマーの相内の骨格表面近傍に金属超微粒
    子が含有され、他方のポリマー相が空孔化されている金
    属・有機ポリマー複合多孔体の製造方法であって、 有機溶媒に、金属と親和性のあるポリマー鎖と親和性
    のないポリマー鎖が各々の末端で結合されたブロックコ
    ポリマー、溶媒可溶性の金属化合物および還元剤を溶解
    して加熱・還元することにより該ブロックコポリマーで
    金属超微粒子の表面が被覆保護された金属・有機ポリマ
    ー複合体を調製する工程、 ブロックコポリマーで金属超微粒子の表面が被覆保護
    された前記金属・有機ポリマー複合体および該複合体と
    相溶性のマトリックスブロックコポリマーが無秩序混合
    状態にある溶液または溶融体を生成させ、溶媒キャスト
    または温度低下により該マトリックスブロックコポリマ
    ーのミクロ相分離構造を形成し、そのポリマー相内に金
    属超微粒子を導入、含有させる工程、および該ミクロ
    相分離構造において金属超微粒子を含有していないポリ
    マーの相を除去して空孔を形成する工程を含むことを特
    徴とする方法。
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Markus Antonietti et al,"Synthesis and Characterization of Noble Metal Colloids in Block Copolymer Micelles",Advanced Materials,Germany,VCH Verlagsgesellschaft mbH,1995,Vol.7,No.12,p.1000−1005
Reiko Saito et al,"Introduction of colloidal silver into the poly(2−vinylpyridine)microdomain of microphase−separated poly(styrene−b−2−vinylpyridine)film:4.One−step method",Polymer,Great Britain,Elsevier Science Ltd.,1995,Vol.36,No.21,p.4119−4124

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