JP3244178B2 - アルミニウム合金、これらの合金を用いて被覆した支持体及びそれらの使用 - Google Patents

アルミニウム合金、これらの合金を用いて被覆した支持体及びそれらの使用

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は必須成分がアルミニウムである合金、これら
の合金を用いて被覆した支持体、及びたとえば熱遮蔽要
素を形成するためのこれらの合金の使用に関する。
種々の金属又は金属合金、たとえばアルミニウム合金
は、それらの有益な性質と特にそれらの機械的性質、良
好な熱伝導度、明度及び低価格のため、現在まで多くの
用途を見出している。このように、たとえば、調理用器
具及び装置、抗摩擦軸受、装置の枠又は台並びに成形に
より得られる種々の物品が知られている。
しかしながら、これらの金属又は金属合金の大部分
は、それらの不十分な硬度及び耐摩滅性、並びに、特に
アルカリ性媒質中での低い耐食性のために、ある種の用
途において支障をもたらす。
改良したアルミニウム合金を得るため多様な試験が企
てられた。このように、欧州特許第100287号には、他の
材料の強化素材として、又は耐食性とか耐摩滅性を改良
する表面被覆を得るため使用することができる、硬度の
改良を示す非晶質又は微晶質の合金ファミリーを記載し
ている。しかしながら、この特許に記載された合金の多
数は200℃より高い温度では安定でなくて、熱処理、特
に支持体上の付着(デポジッション)の場合受ける処理
中に構造の変化を生じる。即ち、本質的に非晶質である
合金に関しては微晶質へ復帰し、初めに1μmより小さ
い粒径を有する本質的に微晶質の合金の場合には粒子が
粗大化する。この結晶又は形態学的構造の変化は、材料
の物理的性質に、その密度に本質的に影響する変化を起
させる。それにより微小亀裂、従って脆性の発生を生
じ、それは材料の機械的安定度を害する。
合金のもう1つのファミリーはEP 356287号に記載さ
れている。これらの合金は改良された性質を示す。しか
しながら、それらの銅含有量は比較的高い。
耐熱性は、合金を断熱層(barrire thermique)と
して使用し得るには不可欠の性質である。
断熱層は多くの家庭用又は産業用の装置の装備の部品
及び構成部品に入り又は出る伝熱を制限することを目的
とする1つ以上の材料の集合体である。たとえば、加熱
又は調理装置に、アイロンではケーシング及び断熱材が
加熱部と接触する箇所に、自動車ではターボ圧縮機、消
音器、車体の隔離等の多数の個所に、航空機では、たと
えば圧縮機及びジェットエンジンの後部に、断熱層とし
ての使用を挙げることができる。
断熱層は時にはそれ自体で遮蔽板の形で使用される
が、機械的強度のため熱源又は保護される部分と直結さ
れることが非常に多い。このように、雲母箔、セラミッ
クシート等を、家庭用電気器具に、ねじ締め又は接着に
より適合させて使用したり、金属薄板により支持される
凝集グラスウールの箔としても使用される。断熱層を部
品、特に金属部品に付ける特に有利な方法は、たとえば
プラズマ溶射(projection plasma)のような溶射技術
により所定の厚さの層の形態で、断熱層を構成する材料
を支持体上に付着することから成る。
溶射により層にして同様に付着した他の材料に断熱層
を取付けることは非常にしばしば推奨される。これらの
他の材料は、たとえば機械的衝撃、腐食性媒質等のよう
な外部攻撃に対して遮断層の保護を確保し得るか、又は
支持体に結合するための底層として役立ち得る。
断熱層を構成するため航空機で極めて頻繁に使用され
る材料は、イットリウム含有ジルコニアであって、非常
に高い温度に耐える。ジルコニアの付着物は、粉末材料
から出発して慣用的方法を使用し、プラズマ溶射により
製造される。ジルコニアは低い熱拡散係数(α=10-6m2
/s)を示す。しかしながら、それは比較的高い密度dを
示し、これはある用途には不利であり、その上、硬度、
耐摩滅性及び耐摩耗性のようないくつかの機械的性質は
劣る。
断熱層として他の材料も使用される。たとえばアルミ
ナを挙げることができ、それはジルコニアより低い比
重、ジルコニアより高い拡散係数及び比熱を示すがその
機械的性質は十分でない。また、ステンレス鋼とある種
の耐熱鋼を同様に挙げ得、それらは断熱性を提供する
が、高い比重を示す。
本発明は高い硬度と熱安定性を有し、延性と耐食性を
改良した合金ファミリーを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、必須構成成分がアルミニウムで
ある新規なファミリーの合金に関する。
本発明はこれらの合金から得られる金属被覆物に関す
る。
本発明はさらに、前記合金により被覆された支持体を
包含する。
最後に、本発明はさらに、前記合金の使用を包含す
る。
本発明の合金は下記のことを特徴とする。
−それらが次の原子組成(I): AlaCubCob′(B,C)cMdNeIf (I) [式中、原子数で表わして a+b+b′+c+d+e+f=100 a50 0b<14 0b′22 0<b+b'30 0c5 8d30 0e4 f2 であり、 MはFe,Cr,Mn,Ni,Ru,Os,Mo,V,Mg,Zn,Pdから選択され
る1つ以上の元素を表わし、 NはW,Ti,Zr,Hf,Rh,Nb,Ta,Y,Si,Ge,希土類から選択さ
れる1つ以上の元素を表わし、 Iは避けられない製造上の不純物を表わす]を示すこ
と。
−及びそれらが少くとも30質量%(重量%)の1つ以上
の準結晶相(phases quasicristallines)を含有するこ
と。
本明細書中、「準結晶相」と言う表現は次を含めて言
う。
1)並進対称と通常両立しない回転対称、すなわち、5,
8,10及び12のオーダーの回転軸の対称であって、これら
の対称は回折法により明らかにされる。例として、点群
m の二十面体相I(D.Shechtman,I.Blech,D.Grat
ias,J.W.Cahn,Metallic Phase with Long−Range Orien
tational Order and No Translational Symmetry,Physi
cal Review Letters,53巻,20号,1984年1951〜1953ペー
ジ参照)と点群10/mmmの十角形相D(L.Bendersky,Quas
icrystal with One Dimensional Translational Symmet
ry and a Tenfold Rotation Axis,Physical Review Let
ters,55巻,14号,1985年,1461〜1463ページ参照)を挙げ
得る。真の十角形相のX線回折図は、「Diffraction ap
proach to the structure of decagonal quasicrystal
s,J.M.Dubois,C.Janot,J.Pannetier,A.Pianelli,Physic
s Letters A 117〜8(1986)421〜427」に公表されて
いる。
2)結晶構造が並進対称と適合している範囲で真の結晶
であるが、電子回折図形では、対称が回転軸5,8,10又は
12に近接する回折像を示す近縁(approximantes)相又
は密接に関連した化合物。これらの密接に関連した相の
中には先行技術の化合物の中ですでに同定されているも
のもあるが、他は本発明合金の幾つかで明らかにされ
た。
これらの相の中では、原子組成Al65Cu20Fe10Cr5を有
する先行技術の合金の特徴である、たとえば斜方晶相O1
を挙げ得る。その格子定数は この斜方晶相O1は十角形相に近いと言われている。更に
そのために、そのX線回折図は十角形相のそれと区別す
ることができない。
原子数がAl64Cu24Fe12に近い組成を有する合金中に存
在する、パラメーターaR=3.208nm,α=36゜の菱面体相
を同様に挙げ得る(M.Audier及びP.Guyot,Microcrystal
line AlFeCu Phase of Pseudo Icosahedral Symmetry,i
n Quasicrystals,M.V.Jaric及びS.Lundqvist編,World S
cientific,シンガポール,1989年刊)。
この相は二十面体相に近い相である。
原子数の組成がAl63Cu17.5Co17.5Si2の合金に存在す
る、それぞれ定数 を有する斜方晶相O2及びO3、又は更に本発明の原子数の
組成がAl68Cu8Fe12Cr12の合金で形成される定数 の斜方晶相O4をも挙げ得る。密接に関連した斜方晶相は
たとえばC.Dong,J.M.Dubois,J.Materials Science,26
(1991),1647に記載されている。
近縁の又は真の準結晶相と共存して非常に頻繁に認め
られる立方構造の相Cをも挙げ得る。
ある種のAl−Cu−Fe及びAl−Cu−Fe−Cr合金中に形成
するこの相は、アルミニウムサイトに関する合金元素の
化学的順序の効果により、標準的構造がCs−Clで格子定
数a1=0.297nmの相の超構造から成る。
この立方相の回折図は、原子数の組成がAl65Cu20Fe15
で純粋な立方相の試料に対して発表されている(C.Don
g,J.M.Dubois,M.de Boissieu C.Janot:Neutron Diffrac
tion study of the peritectic growth of the Al65Cu
20Fe15 icosahedral quasicrystal;J.Phys.Condensed M
atter,(1990),6339〜6360)。
相C及びHの結晶の間の電子顕微鏡試験により観察さ
れるエピタキシー関係と、結晶格子定数、即ち、 を結びつける簡単な関係とが示すように、相Cから直接
誘導される立方晶構造の相Hをも挙げ得る。40重量%の
Mnを含有する合金Al−Mn中に見出され、ΦAlMnで示され
る六方晶相と同一構造である[M.A.Taylor,Intermetali
c phases in the Aluminium−Manganese Binary Syste
m,Acta Metallurgica 8(1960)256]。
立方相、その超構造及びそれらから誘導される相は、
類似の組成の準結晶相の近縁の種類の相を構成する。
本発明の合金の中に、前記原子組成(I)中:0b
5,0b′22及び/又は0<c5であって、MがMn
+Fe+Cr又はFe+Crを表わす、以下(II)と称する合金
を挙げ得る。これらの合金(II)は料理用器具の被覆の
ために極めて好適である。
以下、(III)と称する、特に興味のある別のファミ
リーは、前記原子組成(I)中、15<d30であって、
Mが少くともFe+Crを表わし、Fe/Cr<2の原子比を有
する。これらの合金(III)は特に高い耐酸化性を示
す。
更に、合金(III)の中で、特に耐食性の点で合金(I
V)のファミリーを次のように区別することができる。
−b>6,b′<7であり、e0であって、NがTi,Zr,R
h及びNbから選択される場合、弱酸性媒質(5pH<
7)中で区別でき、及び −b2,b′>7であり、e0である場合、強アルカ
リ性媒質(pH=14まで)中で区別できる。
700℃まで粒子の成長に対し改良された耐性をもたら
すことにより興味のある合金(V)の別のファミリー
は、0<e1であって、NがW,Ti,Zr,Rh,Nb,Hf及びTa
から選択される合金(I)の組成をもつ。
改良された硬度を有する合金(VI)の別のファミリー
は、b<5及びb′5、好ましくはb<2及びb′>
7である合金(I)の組成をもつ。
最後に、組成(I)を有し、改良された延性を有する
合金(VII)は、c>0、好ましくは0<c1、及び
/又は7b′14である合金である。
本発明合金は先行技術の合金、特にEP 356 287号のそ
れらとは、銅の含有量が低く、ゼロでさえあることによ
り区別される。このことにより、合金は酸性媒質中で腐
食を受け難くなる。その上、低い銅含有量はB又はCの
ような他の元素の添加による延性の改良をもたらすのに
更に有利である。本発明の合金では、銅をコバルトで全
部又は一部置き換えてもよい。その場合、アルカリ性媒
質及び、中間のpH範囲(5pH7)内の酸性媒質の両
方の中で、硬度、延性及び耐食性に関して、これらの合
金は特に有利である。これらの種々の性質の組合せによ
り本発明合金は広範囲の用途が得られる。
本発明合金は、たとえば耐摩滅表面又は基準表面被覆
物として使用するとか、金属−金属又は金属−セラミッ
クの接手を製造するために使用し得る。それらは食料と
の接触を含む、あらゆる用途にも適当である。
本発明の合金、好ましくはグループ(VII)の合金
は、耐衝撃表面にも使用し得る。
電気的又は電気工学的用途や、高周波加熱に、グルー
プ(III)及び(V)の本発明合金を使用するのが好ま
しい。
グループ(III)の合金は耐酸化性の表面を製造する
ため使用するのが好ましいが、グループ(III)及び(I
V)の合金は耐食性の表面に特に適当である。
グループ(III)、(IV)及び(VII)の合金はキャビ
テーション耐性又は浸食耐性の表面の製造に特に適当で
ある。
本発明の材料、より具体的にはグループ(V)の合金
は、断熱層の形態又は慣用材料から成る断熱層の接着底
層の形態で、支持体の熱遮蔽のための要素を製造するの
に使用し得る。それらは良好な断熱性、良好な機械的性
質、低い密度、良好な耐食性、特に耐酸化性を示し、か
つ使用が非常に容易である。
本発明の熱遮蔽要素の製造に使用できる本発明の材料
は、10-6m2/sに近い熱拡散係数αを示し、それはジルコ
ニアの熱拡散係数に匹敵する。これらの材料の密度dが
更に低いことを考慮すると、室温付近で熱伝導率λ=α
dCpはジルコニアのそれと大きく相違しない。従って本
発明の準結晶合金は多くの断熱材料を置き換えるために
好適な代替物であって、特にジルコニアについて、それ
と比較して、本発明合金は低い密度であり、硬度、改良
された耐磨滅性、耐摩耗性、耐引掻き性、及び耐食性に
関して優秀な機械的性質であるという利点をもつ。
本発明の熱遮蔽要素を形成する材料の熱拡散係数は、
材料の多孔性が増加する場合低下する。準結晶合金の多
孔性は適当な熱処理により増加し得る。
本発明の熱遮蔽要素を形成する材料は、熱伝導粒子、
たとえば金属アルミニウム結晶を少しの割合で含有して
もよい。材料の熱伝導は、粒子が融合しない限り、すな
わち、それらの体積比率が溶出の閾値以下に留る限り、
マトリックスの伝導性により支配される。大体球状であ
って低い半径分布を有する粒子に対しては、この閾値は
約20%の所にある。この条件は、熱遮蔽要素を形成する
材料が前記定義の準結晶層を少くとも80容量%含有する
ことを示唆する。従って、断熱層のような用途には、少
くとも80%の準結晶相を含有する材料を使用することが
好ましい。
約700℃以下の温度では、熱遮蔽要素を断熱層として
使用し得る。このような温度条件は大部分の家庭向け用
途又は自動車分野内での用途に対応する、その上、それ
らは支持体の膨脹による応力に耐える大きな能力を有
し、それらの膨脹係数は金属合金のそれと断熱酸化物の
それの中間にある。約600℃より高い温度については断
熱層を形成する準結晶合金は、W,Zr,Ti,Rh,Nb,Hf及びTa
から選択される安定化元素を含有し得る。安定化元素含
有量は、原子数として表わして2%より低いか又は等し
い。
本発明の断熱層は、多層の断熱層であり得、そこでは
良好な熱伝導体である材料の層と、不良導体であって準
結晶合金である材料の層とが交互に配置されている。た
とえば、摩耗し得る断熱層はこの種の構造から成る。
温度が約600℃より高い数値に達する用途では、本発
明の熱遮蔽要素は断熱層として役立ち、かつジルコニア
のような先行技術の材料から成る層に対する接着底層と
して使用し得る。これらの温度範囲では、本発明の熱遮
蔽要素を形成する材料は超可塑性になる。従って、それ
らは、支持体の断熱にそれ自体で関与すると同時に、接
着底層の製造に要求される使用条件を満足する。こうし
て、本発明の熱遮蔽要素は、それらを形成する材料の融
点の20〜30度の範囲内まで使用し得る。この限界は、組
成に応じて約950℃〜1200℃である。
本発明合金は、慣用の冶金学的製造方法、換言すれば
徐冷段階を含む方法(即ち2〜3百度より小さいΔT/
t)により製造し得る。たとえば、保護ガス(アルゴ
ン,窒素)の雰囲気下、すなわち、製造冶金学で慣用的
に使用される雰囲気流中、耐火粘度処理した黒鉛のるつ
ぼ中、又は真空に保持したるつぼ中で別々の金属元素又
は前合金(prealliage)の融解することによりインゴッ
トを製造し得る。高周波電流による加熱を用い、耐火セ
ラミック製又は冷たい銅製のるつぼを使用することもで
きる。
溶射法(mtallisation)に必要な粉末の製造は、
たとえば慣用的方法により機械的粉砕又はアルゴン噴流
中の液体合金の噴霧により行い得る。合金製造と噴霧操
作は中間インゴットの鋳造を要することなく続いて行い
得る。このようにして製造した合金は一般的には20〜30
μmのまでの薄形で、しかし数mmに達し得る厚形でも、
既に記載したものを含めていずれの溶射法によっても付
着し得る。
本発明の合金は、陰極スパッタリングリアクター中の
ターゲットとして、予め製造したインゴットから若しく
は元素の別々のインゴットからの付着により、又はそう
でなければ固体材料を真空下に融解して製造される蒸気
相の付着により、表面被覆の形態で使用し得る。他の方
法、たとえば凝集した粉末の焼結を使用する方法をも使
用し得る。被覆は、たとえばオキシ−ガストーチ、超音
波トーチ又はプラズマトーチを使用して、溶射によって
も製造し得る。熱噴霧法は熱遮蔽要素の製造に特に有益
である。
本発明について以下の非限定的実施例を参照して更に
詳細に説明する。
得られた合金は、粗製状態で波長λ=0.17889nm(コ
バルト対陰極)を用いるX線回折図形により特徴付けら
れ、必要な場合は、Jeol 200 CX電子顕微鏡で記録され
た電子回折図により補足した。
合金によっては、それらの熱安定性と酸化に耐える能
力を評価するために、二次真空下又は空気中である温度
に保持した。粗製状態で得られる相の形態と粒度をオリ
ンス顕微鏡を使用して光学顕微鏡試験により解析した。
合金の硬度は、30及び400gの荷重下にウォルパートV
−テスター2型硬度計を使用して測定した。
ある合金の延性の推定値は、400gの荷重下の圧痕(em
preinte)の角から形成される亀裂の長さを測定するこ
とにより得た。この長さ及び硬度の平均値を試料上に分
布した少くとも10個の異なる圧痕から評定した。延性の
もう1つの推定値は、円筒の軸に垂直な完全に平行な面
を有するように機械加工された直径4.8mmで高さ10mmの
円筒形試験片に加えられた圧縮試験中、破断前に発生す
る変形の度合に基づくものである。インストロム引張り
/圧縮試験機を使用した。
最後に、本発明合金を用いて被覆した支持体上の100C
6鋼球の摩擦係数をピン/ディスク型のCSEM摩擦試験機
を使用して測定した。
試料の電気抵抗率は長さ20mmで直径4.8mmの円筒形試
験片上で周囲温度で測定した。4点法として知られる慣
用方法を、10mAの一定測定電流を用いて使用した。内部
電極の端子の電圧を精密微小電圧計(nonovoltmtre d
e grande prcision)を使用して測定した。測定は特
別に改造した炉を使用して温度の関数として行った。
少数の合金の融点は5℃/分の速度で加熱し、セタラ
ム2000C装置上で示差熱分析により測定した。
合金の結晶構造は、それらのX線回折図形と電子回折
図形の解析により定めた。
実施例1 準結晶合金の製造 急冷銅るつぼでアルゴン雰囲気下に高周波電界中で純
粋元素を融解することにより一連の合金を製造した。こ
うして製造した全体の質量は50gと100gの間の合金であ
った。合金の組成により左右される融点は、常に950と1
200℃の間の温度範囲に見出された。合金を融解状態に
保ちながら、石英管中に液体金属を吸引することにより
直径10mm±0.5mmで高さ2〜3cmの固体円筒形試験片を形
成した。この試料の冷却速度は毎秒約250℃とした。次
いでこの試料をダイヤモンド鋸を使用して切り、後記実
施例に使用する金属組織学及び硬度測定用の試験片に造
形した。耐熱性試験用に試験片を1部粉砕して、1小部
分を粉砕して各合金のX線回折分析用の粉末にした。同
様な集合物を使用して電気抵抗率を目的とする直径4.8m
mの円筒形試験片を調製した。次いで試験片の冷却速度
を毎秒約1000℃とした。
後記表1には、得られた本発明合金の準結晶相含有量
と共にこれらの幾つかの合金の融点を示す。
表1に示した準結晶合金についてX線回折図形と電子
回折図形を記録した。これらの合金の研究により存在す
る相の結晶学的性質を決定することができた。たとえ
ば、合金2,5,7,8,9,19及び22番は主に相O1を含有し、合
金1は主に相Cを含有する。合金3は主に相Hを含有す
る。合金6は基本的に相Hと共に小部分の相Cから成
る。その他の合金には、相C,O1,O3及びO4(並びに23の
場合H)をいろいろの割合で含有する。
実施例2 大量の準結晶合金の製造 95%を越える準結晶相を多量に形成する合金の100kg
浴を製造した。合金の公称組成は原子数で表わしてAl67
Cu9.5Fe12Cr11.5(合金39)であった。この組成物は、
工業的金属成分、換言すればアルミニウムA5、即ちAl1
9.5重量%、Cu58.5重量%及びFe21.5重量%を含有するC
u−Al−Fe合金から製造した。それらの元素と合金をア
ルミナ内張り黒鉛るつぼに常温で仕込んだ。それらを雰
囲気流中で融解し、それを操作の終りまで保持した。12
5kw高周波電流発生装置を使用した。このバッチを融解
して、その温度を1140℃に均一化した後、直径8mmの棒
の形の純鉄と次いで74重量%のクロムと14重量%の融剤
を含有するAl−Crブリケットを添加して合金の公称組成
を得た。均質化後、融解物全部を鋳造して2kgインゴッ
トを得た。鋳造の中間と終りでそれぞれ採取した2個の
試料を湿式方法により分析して、原子数で表わしてAl
66.8Cu9.4Fe12.2Cr11.5Mn0.1の2つの非常に近い組成を
得た。不純物である炭素と硫黄の割合は0.1原子%未満
であることが判明した。粉末形態に還元した数個のイン
ゴット試料のX線回折試験は、真の十方晶相に近縁の相
O1に対応する回折図形を示す。
合金の比熱はセタラム走査熱量計を使用し温度範囲20
〜80℃で測定した。この合金の厚さ15mmで直径32mmのペ
レットの熱拡散係数は、検量した強さと形のレーザー閃
光を、対向する予め黒化した面に照射したことを知っ
て、ペレットの1つの面上で測定した温度/時間曲線か
ら推定した。熱伝導率は、アルキメデスの方法により、
30℃(±0.1℃)に保持し、フタル酸ブチル中で浸漬す
ることにより測定して4.02g/cm3であることが分った合
金の密度を知って、前記2つの測定から推定する。
比較例3 先行技術の合金の製造 比較のため、先行技術により知られる一連の合金を、
実施例1の方法を使用して製造した。これらの組成を下
記表2にまとめて示す。原子銅含有量が18%より高いも
のを除き、合金の準結晶相の含有量は30質量%以下であ
った。
実施例4 熱安定性 本発明の2〜3の合金の熱安定性を評価した。選択し
た合金を、2〜3時間から数十時間までの範囲の時間、
種々の温度に保持した。実施例1で製造したインゴット
を破壊して取り出した破片を石英のアンプルに入れ、2
次真空下に密封した。これらの破片の体積は約0.25cm3
であった。アンプルを処理温度に予熱した炉に入れた。
処理の終りに、空気中への自然対流によるか又は速度を
調節して周囲温度まで真空下にそれらを冷却した。次い
でX線回折による試験のため破片を粉砕した。電子回折
による試験をも行った。熱処理の実験条件を下記表3に
まとめる。
本実施例の等温処理中の合金の構造的発達は、それぞ
れ熱処理の前後で記録したX線回折図形との比較により
評価した。これらの図形が回折線の本数に関して、又は
それらの相対強度においても、重大な変化を示さないこ
とを認めるのは注目に値する。しかしながら、回析線の
細くなることが観察され、それは高温での粒子の粗大化
(grossissement)というよく知られた現象のためであ
る。
本発明の合金は、適当な回析図形で特徴付けられるよ
うに、それらの構造が、合金の融点に達し得る温度での
等温熱処理の間に基本的に変化しないという意味で、熱
に対して安定である。換言すれば、粗製状態で存在する
準結晶相の質量割合は温度保持中に減少しない。
実施例5 耐酸化性 実施例4の記載と同じ破片試料を、下記表4にまとめ
た条件下、空気中、炉中で熱処理にかけた。
処理前の試料の回析図形を空気中の熱処理の終りに記
録されたそれらと比較することにより、試料は変化を受
けなかったことが分る。更に正確には、粒子の粗大化の
痕跡は回析線の幅からは何も検出できず、それは粗製状
態の特徴である図形の線とそのまま同じであった。
実施例6 形態と粒度 実施例1の方法により製造した本発明の合金は、多結
晶材料であって、その形態は標準的な金属組織学的方法
を使用して光学顕微鏡により研究された。この目的で、
直径10mmのペレット(実施例1の方法により調製した)
をよく研磨し、次いで適当な金属組織学用の試薬を用い
て腐食した。白色光中で作業して、オリンパス光学顕微
鏡を使用して金属組織像を写真撮影した。観察された粒
度は2〜3μmと20〜30μmの間である。
特徴付けに関する同じ方法を、前記実施例の表4に記
載したような400℃〜500℃の温度範囲で空気中で処理し
た試料に適用した。こうして得た金属組織像について、
合金はこれらの熱処理の終りに粒子の粗大化を受けてい
ないことが判明した。多くの熱力学的性質、特に巨視的
硬度(HV 400)、摩擦係数、弾性限界及び弾性エネルギ
ーを決定するこれらの材料の多結晶形態は、空気の存在
中を含めて、少くとも数十時間で少くとも500℃に達し
得る温度に保持することに敏感ではないという結論をも
たらす。
実施例7 周囲温度での硬度と延性 本発明の合金と先行技術の幾つかの合金のビッカース
硬度を、実施例1の方法により製造し、金属組織学用の
樹脂に埋没し、次いでよく研磨した合金の破片について
周囲温度で測定した。それぞれ30gと400gの2個の微小
硬度試験機荷重を使用した。結果を後記表5に示す。
本発明の合金について観察されるビッカース硬度は、
実施例3(試料41〜46)のように製造した先行技術の合
金について記録された400gの荷重下のビッカース硬度と
比較して特に高い。
本発明合金中のコバルトの存在は、若干の数値がHV
400=800を超えるため、観察される硬度を格別に増加す
る。
一般に、高い硬度を有する合金の延性は比較的低い。
しかしながら、コバルトを含有する本発明は更に高い延
性を示すことが意外にも見出される。コバルトを含有し
ない本発明合金の場合には、たとえば硼素又は炭素の添
加のために延性を改良することが可能である。ある合金
の延性に対するこのような添加効果の簡単な評価のため
に、400gの荷重下のビッカース圧痕の角から形成する亀
裂の平均の長さを測定した。この長さが短い程、それだ
け合金は延性が大きい。少数の結果を表5に示す。
更に硼素を含有しない実施例1の合金2と、3.3原子
%の硼素の添加により改質した合金19を用いて圧縮試験
を行った。直径4.8mmで高さ10mmの円筒形試験片につい
て、荷重を増加しながら、周囲温度で試験を行った。荷
重をかける円筒の表面は、非常に慎重に機械加工して相
互に完全に平行で、円筒の軸には垂直にした。合金2及
び19(実施例1の方法により調製した)の試験片の変形
中に記録した変形−圧縮応力曲線によれば、硼素の添加
は破断時に得られる変形を倍加し、それは約2%に達
し、1000MPaを超える破断点を達成することが見出され
た。
実施例8 周囲温度での電気抵抗率 本発明の合金と、比較のため、先行技術の組成物につ
いて抵抗率測定を行った。全部の場合で、実施例1の方
法により調製した円筒形試験片を使用した。
得た結果を後記表6にまとめて示す。
組成41〜46及び40は先行技術の合金であり、その他は
本発明の合金である。
先行技術の組成物は2〜3μΩcmと20〜30μΩcmの間
である、周囲温度の電気抵抗率を示す。しかしながら、
合金42の場合に例外が認められ、それは原子数で表わす
組成Al85Cr15を有し、300μΩcmの抵抗率を示す。この
値は、30質量%より小さいけれども、かなりそれに近い
割合の準結晶相の存在に関係づけられる。しかしなが
ら、この状態は準安定であって、本試験片の調製方法の
特徴とする、高い冷却速度に限って発生した。
本発明合金の電気抵抗率の特性値は300〜600μΩcmで
ある。このような高い値により本発明の準結晶合金は、
たとえばジュール効果による、高度の発熱散逸に対する
抵抗による、及び高周波であり得る電磁結合による加熱
のような、この性質を使用しなければならないあらゆる
用途に適性を示す。
その上、ファミリー(III)の代表的合金は、温度係
数の低い電気抵抗率(1/ρ dρ/dT)を示す。温度に
伴う電気抵抗率の相対的変化を、合金2の試験片につい
て測定した。この試験片は銅ドラム上で液体合金を急冷
し、ドラムの表面を12m/秒の速さで回転しておいて製造
する厚さ0.1mmで幅1.2mmのストリップから調製した(溶
融紡糸として知られる方法)。液体状態まで加熱したイ
ンゴットを実施例1の方法により製造しておいた。試験
片を5℃/分の一定速度で加熱して、4点法として知ら
れる測定方法に従って4本の白金線と接触させた。電位
差電極の間のギャップは20mmで、電圧は精密ナノボルト
計を使用して測定した。10mAの定電流をその他の2個の
電極を介して試験片に通じた。計測装置は適当な炉の中
で保護アルゴン気流下に保った。抵抗の変化は線形であ
ることが見出された。それは試料の変換が測定中にも、
その後の加熱サイクルにも存在しないことを立証し、合
金の高度の熱安定性(実施例4)を確認した(1/ρ(20
℃))−(ρ(T)−ρ(20℃))/ΔT曲線から誘導
される温度係数は−3・10-4である。この低い数値によ
り、たとえば電磁誘導による加熱のような温度の関数と
して狭い範囲内に材料の特性を保持することが好ましい
用途について、本合金がすぐれる。
実施例9 耐食性 本発明の幾つかの合金の種々の媒質への溶解と、先行
技術の合金のそれについて測定した。
供試試料は下記である。
− 先行技術の合金40号、18.5%のCu含有、 − 本発明の合金2号、9%のCu含有 − 本発明の合金3号、10%のCo及び0%のCu含有 − 本発明の合金6号、18%のCo及び0%のCu含有。
溶解の程度を測定するため、実施例1の方法により調
製した、直径10mmで厚さ3mmの試験片を、種々の温度で
腐食性溶液中に30時間浸漬した。溶液は浸漬時間中終始
撹拌してサーモスタット制御浴により温度を保った。30
時間後、各試験片の重量減を測定した。
結果を下記表7にまとめて示す。示した数字は試料の
重量減を(gm-2/時)で表わす。N.D.は「検出されなか
った」ことを示す。
銅の添加がアルミニウム合金の耐食性を低下すること
はよく知られている(Aluminum,第1巻,K.R.Van Horn
編、American Society for Metals、第7章)。希薄な
酸媒質中では、たとえばアルミニウム合金は、酸含有量
が増加するにつれて合金の溶解性が下降するのが普通で
あるが、高度の溶解性を示す。100%酸濃度の近くで
は、この溶解の度合は非常に実質的に再び増大する。反
対に、アルカリ性の側では、アルミニウム合金の挙動
は、pHがpH=12以上に上昇するまで満足のいくものであ
る。それから、それらを保護する不動態アルミナフィル
ムは溶液になっていくことができ、アルミニウム合金は
高度アルカリ性媒質中では極めて低い耐食性を示すのが
普通である。
前記試験は、本発明が酸性媒質中(2号、5原子%よ
り高いCu含有量を有する)、又は強アルカリ性媒質中
(3号及び6号、5原子%より高いコバルト含有量を有
する)優秀な耐食性を示す合金を提供することを示す。
このように、本発明の準結晶合金は、表面被覆の形態
の多くの用途に特段にそれらを選び出させる幾つもの性
質、即ち高い硬度、低いが無視できない延性、熱安定性
及び高い耐食性を合わせもつ。以下の実施例は、これら
の合金がそれらを表面被覆として使用した後これらの性
質を保持していることを示す。また、それらは驚く程低
い摩擦係数を示し、既に前記した有利な性質の範囲に付
加される。
実施例10 表面付着物の製造への本発明合金の使用 実施例2により製造した合金の2kgのインゴットを炭
素鋼同心ペブルミルを使用して粉砕することにより粉末
にした。このようにして得た粉末を最小25μmと最大80
μmの間の大きさを有する粒子部分のみを残すように篩
にかけた。次いで厚さ0.5mmの付着を、前もってサンド
ブラストした軟鋼のシート上にこの粉末を溶射すること
により製造した。この溶射は63%の水素と27%の酸素を
含有する混合物を供給するMetco火焔トーチを使用して
行った。操作は試料の酸化を防止するように30%水素を
含有する窒素の保護雰囲気下で行った。機械的に磨いて
表面の粗さを除去した後、X線回析により試験したとこ
ろ、付着した合金が少くとも95%の二十面体相から成る
ことを示した。それから準結晶被覆を備えた鋼支持体か
ら成る試験片を切断により2部分に分割して、これらの
部分の1つを実施例4に示したように空気中500℃で熱
処理に付した。処理した試料について記録されたX線回
析図形の検討により、28時間の温度保持の後、構造に重
大な変化のないことを示し、表面金属溶射操作後を含め
て、合金の熱安定性が非常に高いことを確かめた。下記
表8には、熱処理の前後で、実施例7のように行った硬
度測定の結果をまとめて示す。粉末にする前に測定した
数値も示す。
更に、本実施例の付着上で用具の100C6鋼製ブリネル
球の摩擦係数をピン−ディスク型のCSEM摩擦試験機を使
用して測定した。垂直力Fn=5Nを付着の平面に垂直に摩
擦片に加えた。変位に対し接線方向で測定した、摩擦片
の変位に対する応力Ft(N)(ニュートンで表わす)
は、一定の垂直力の下で摩擦係数μ=Ft(N)/Fnを示
し、それを表8に示す。表8の数値は、摩擦の用途に使
用する他の材料について得られる値に匹敵し、又はそれ
より実質的に更に良好でさえあることに注目しなければ
ならない。
実施例11 周囲温度における熱拡散係数 熱拡散係数α、密度d及び比熱Cpを実施例1により調
製した数個の試料と実施例2により調製した1試料につ
いて室温の付近で測定した。実施例1の方法により調製
した試料は直径10mmで厚さ3mmのペレットである。実施
例2の試料は直径32mmで厚さ15mmのペレットである。
それぞれのペレットの向き合う面を、それらの平行性
を確保するようによく注意しながら、水面下で機械的に
磨いた。試験片の構造状態はX線回析と電子顕微鏡によ
り測定した。選ばれた試料はすべてが、前記定義の準結
晶相を少くとも90体積%含有した。
熱伝導率は積λ=αdCpで示される。
熱拡散係数αはレーザー閃光法をHg−Cd−Te半導体検
知器と組合せて実験室装置を使用して測定した。レーザ
ーを使用して、試験片の前面を加熱するため20Jと30Jの
間の出力と5・10-4秒の持続時間のパルスを供給し、半
導体温度計を利用して試験片の相対する面の熱に対する
応答を検出した。熱拡散係数は「A.Degiovanni,High Te
mp.−High Pressure,17(1985)683」に記載された方法
により行った実験から誘導した。
合金の比熱はセタラム走査熱量計を使用して温度範囲
20〜80℃で測定した。
熱伝導率λは、30℃(±0〜1℃)に保持したフタル
酸ブチル中の浸漬によりアルキメデス法により測定され
る合金の密度を知って、前記2つの測定から誘導され
る。
得られた値を表9に示す。比較のために、この表には
先行技術の少数の材料(試料50,60,70,80,90,100,110,1
20,130)に関する値を含み、その幾つかは断熱層である
ことが分かる(試料50,60,70,80)。
表9中、最後の欄の頭文字は前記の意味を有する。
周囲温度では、本発明の保護要素を形成する準結晶相
合金の熱伝導率は、比較のため示す金属材料(アルミニ
ウム金属又は正方晶系Al2Cu)のそれよりも著しく低い
ことをこれらの結果は示す。それはアルミニウムのそれ
より大きさが2桁低く、普通良好な断熱材と考えられて
いるステンレス鋼のそれよりも大きさが1桁低い。その
上に、それはアルミナのそれよりも低く、産業上断熱材
の原型と見なされるY2O3を用いてドープしたジルコニア
のそれと全く対等である。
比較のため、合金90,100,110,120及び130の熱拡散係
数を測定した。規定したアルミニウム化合物を形成する
これらの合金は、準結晶合金のそれらに近い組成を有
し、本発明の保護要素用に使用することができる。しか
しながら、それらは前記定義の準結晶構造を有しない。
あらゆる場合に、それらの熱拡散係数は5・10-6m2/秒
より高く、すなわち、本発明に使用する合金のそれより
も十分上廻る。
実施例12 温度の関数としての熱拡散係数 αの数値を900℃まで温度の関数として記録した。
熱拡散係数を実施例11の方法を使用して測定した。各
試験片はジュール効果により加熱される炉の中心で、精
製アルゴンの気流中に置き、コンピュータによりプログ
ラム化した温度の上昇速度は5℃/分で線形で変化させ
た。本発明の試料は全部、温度と共にαの大体線形の増
加を示す。700℃で測定したαの値は室温の測定値の2
倍に近い。同様に、比熱は温度と共に増加して、700℃
で800〜900J/kgKに達する。密度は熱膨張又は中性子回
折の測定により示されるように、約1〜2%だけ低下す
る。従って、熱伝導率は12W/mK以下を保ち、すなわち、
幾つかの断熱用途に使用されるステンレス鋼の熱伝導率
以下である。
図1,2及び3はそれぞれ、合金28,31及び33について、
温度の関数としてのαの変化を示す。加熱中記録した測
定を黒い三角形で表わし、冷却中の記録を丸で表わす。
実施例13 合金2の熱膨張の変化を測定した。熱膨張曲線は、膨
張係数が温度に極めて僅かしか依存しない。9・10-6/
℃であって、ステンレス鋼のそれと近い値であることを
示す。
実施例14 本発明の熱遮蔽要素を形成することができる幾つかの
合金の熱可塑性挙動を試験した。厳密な平行面を有し、
直径4mmで長さ10mmの円筒形試験片を、合金34及び35を
使用して実施例1と同じ方法により調製した。これらの
試験片はインストロム試験機で圧縮下に機械的試験に付
した。試験は50μm/分のビームの移動速度で250MPaまで
の荷重で行い、温度を600〜850℃の間で一定に保持し
た。2つの合金は600℃から超可塑性挙動を示した。
実施例15 本発明及び先行技術の熱遮蔽要素の製造 第1の系統の試験片を調製した。支持体は30mmの直径
と80mmの高さを有する固体の銅製円筒であって、慣用方
法に従ってプラズマトーチを使用して該支持体を被覆し
た。試験片のC0は被覆していない銅円筒である。試験片
C1を合金2の厚さ1mmの層で表面全体を被覆し、試験片C
2は合金2の厚さ2mmの層で被覆した。試験片5は接着層
の役割をなす本発明の熱遮蔽要素を形成する合金2の層
とイットリウム含有ジルコニアの層から成る。比較のた
め使用する試験片C3及びC4は、それぞれイットリウム含
有ジルコニアの層とアルミナの層から成る。別の系統の
試験片は支持体として、50cmの長さ、40mmの直径及び1m
mの壁の厚さを有するステンレス鋼管を使用して調製し
た(試験片A0〜A2)。それぞれの場合に、支持体管は30
cmの長さ上の末端の1つの箇所に被覆した。後者の場
合、オキシ−ガストーチを使用して付着した。後記表10
には種々の試験片の性質と層の厚さを示す。付着物の最
終の厚さに関する精度は±0.3mmであった。
全部の試験片には、慣性の非常に低いクロメル−アル
メル熱電対を備えた。図4は、銅円筒1の型の試験片を
示し、被覆2を含み、中心の熱電対3と横の熱電対4を
備え、2の熱電対は円筒の長さの半分まで挿入されてい
る。図5は中空管5を示し、その中を高温空気6の流れ
が通過し、管にはそれぞれT1,T2及びT3で示す3個の熱
電対を取付ける。その最初の2つは管の内部にあって、
それぞれ被覆区域の始点と被覆区域の終点に置かれ、3
つ目は被覆の外面にある。
実施例16 火焔に対する防護への遮蔽要素の使用 試験片C0,C1,C2,C3,C4及びC5を耐火煉瓦上の基材に載
せた。10秒の持続時間の逐次熱パルスを60秒の間隔で各
試験片に加えて、熱電対の応答を記録した。これらのパ
ルスは、試験片から一定距離に置いて、表面に密接する
熱電対に面するトーチの火焔により発生させた。燃焼ガ
スの流速は注意して調節し、実験中ずっと一定に保持し
た。2系統の実験を行い、1方は最初20℃で試験片を使
用し、もう1方は最初650℃で試験片を使用した。
試験片C0〜C5は、実験の結果を総括する3つのパラメ
ーターを定義することを可能にする。すなわち、2つの
熱電対の間の最大温度差P、パルス発生中の横の熱電対
4の温度上昇速度ΔT/Δt、及び試験片の中心に発生す
る温度上昇ΔT(熱電対3)である。これらのデータを
表10に示す。試験片3のジルコニア層は3つより多いパ
ルスには耐えず、第1のパルスの時点で亀裂を生じた。
試料C2は、第6のパルスまでは亀裂が開始せず、試験C1
は50より多いパルスに耐えた。これらの結果は断熱層と
して使用する本発明の遮蔽要素はジルコニアと少くとも
同等の性能を示すことを表わす。
実施例17 断熱層の底層としての本発明の遮蔽要素の使用 試験片C5では、本発明の熱遮蔽要素は底層を形成す
る。試験片C3のジルコニア層は3つより多くのパルスに
は耐えず、第1のパルスの時点から亀裂することが判明
した。やはり1系統の熱パルスに付した試験片5につい
ては、試験の終りに付着物と接触させて置いた第3の熱
電対により測定したジルコニア付着物の表面温度は1200
℃で安定した。実験を50パルスに拡大した。試験片C5で
は、銅の膨張係数が準結晶合金のそれの2倍に近いけれ
ども、明白な破損を生じないでこれらのパルスに耐え、
これは底層の材料が可塑性にならなかった場合、支持体
/付着物界面の剪断応力が高いことを示唆する。従って
本発明の熱遮蔽要素は特に断熱層用の接着底層の製造に
適する。
実施例18 反応器の断熱のための本発明の熱遮蔽要素の使用 試験片A0,A1及びA2を使用して装置の断熱のための本
発明合金の適性を評価した。図5に示す3個の熱電対は
T1,T2及びT3をそれぞれ試験片に取付けた。一定流量の
高温空気流を、各試験片の支持体を形成するステンレス
鋼管中を通過させた。熱電対T1を使用して測定した入口
の空気温度は300±2℃であった。熱電対T3を使用して
測定した表面温度は、熱風発生機の始動からの時間の関
数として記録した。熱電対T2により、高温気流の確立の
ための移動条件がすべての測定について同じであること
を立証することができた。
図6及び図7は試験片A0,A1及びA2のそれぞれの表面
温度の変化を時間の関数として示す。平衡では、試験片
A0(被覆なし)の表面温度は試験片A2のそれより約35℃
高く、試験片A1のそれより27℃高い。本発明の熱遮蔽要
素は断熱に関して興味ある結果を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 国際公開90/1567(WO,A1) D.W.LAWTHER et a l”ON THE QUESTION OF STABILITY AND D ISORDER IN THE ICO SA HEDRAL ALUMINIU M − TRANSITION MET AL ALLOYS”Canadian Journal of Physic s Vol.67 No.5 May 1989 P.463−467 TSAI A−P et al”St able decagonal AI− Co−Ni and Al−Co−cu quasicrystals”Mat er Trans JIM Vol.30 No.7 P.463−473 Sadoc.A”Short−ran ge quasicrystallin e structure of alu minum−copper−vanad ium icosahedral al loys”Philos.Mag.Le tt.(1989),60(1)P.21−26 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 21/00 - 21/18 C22C 45/08

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分がアルミニウムであり、以下に示
    す原子組成: AlaCubCob'(B,C)cMdNeIf (I) [式中、原子数で表わして a+b+b'+c+d+e+f=100 50≦a≦75 0≦b≦12 0≦b'≦22 2.5≦b+b'≦30 0≦c≦5 8≦d≦30 0≦e≦4 f≦2 であり、 Mは、Fe,Cr,Mn,Ru,Os,Mo,V,Mg,Zn及びPdから選択され
    る1以上の元素を表わし、 Nは、W,Ti,Zr,Hf,Rh,Nb,Ta,Y,Si,Ge及び希土類から選
    択される1以上の元素を表わし、 Iは不可避の製造上の不純物を表わす] を有する合金であって、少なくとも30重量%の1以上の
    準結晶相を有し、熱安定性を示す、前記合金。
  2. 【請求項2】0≦b<5,0≦b'≦22及び/又は0<c≦
    5であって、Mが、Mn+Fe+Cr又はFe+Crを表わす原子
    組成(I)を示すことを特徴とする、請求項1に記載の
    合金。
  3. 【請求項3】15<d≦30であって、Mが少くともFe+Cr
    を表わし、Fe/Cr<2の原子比を有する原子組成(I)
    を示すことを特徴とする、請求項1に記載の合金。
  4. 【請求項4】b>6,b'<7及びe>0であって、Nが、
    Ti,Zr,Rh及びNbから選択されることを特徴とする、請求
    項3に記載の合金。
  5. 【請求項5】b≦2,b'>7及びe≧0であることを特徴
    とする、請求項3に記載の合金。
  6. 【請求項6】0<e≦1であって、Nが、W,Ti,Zr,Rh,N
    b,Hf及びTaから選択されることを特徴とする、請求項1
    に記載の合金。
  7. 【請求項7】b<5及びb'≧5であることを特徴とす
    る、請求項1に記載の合金。
  8. 【請求項8】b<2及びb'>7であることを特徴とす
    る、請求項7に記載の合金。
  9. 【請求項9】0<c≦1及び/又は7≦b'≦14であるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の合金。
  10. 【請求項10】固体断片の形態で得られることを特徴と
    する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の合金。
  11. 【請求項11】支持体上のデポジッションの形態で得ら
    れることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に
    記載の合金。
  12. 【請求項12】請求項1〜9のいずれか一項に記載の合
    金により被覆されている支持体。
  13. 【請求項13】耐摩耗性及び/又は耐摩擦性表面、耐衝
    撃性表面、基準表面、耐空洞化若しくは耐侵食性表面、
    又は耐酸化若しくは耐腐食性表面の製造方法であって、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の合金を使用するこ
    とを含んで成る、前記方法。
  14. 【請求項14】金属−金属継手又は金属−セラミックス
    継手の製造方法であって、請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の合金を使用することを含んで成る、前記方法。
  15. 【請求項15】食料と接触する器具の被覆方法であっ
    て、請求項1〜9のいずれか1項に記載の合金を使用す
    ることを含んで成る、前記方法。
  16. 【請求項16】電気工学的部材の製造方法であって、請
    求項1〜9のいずれか1項に記載の合金を使用すること
    を含んで成る、前記方法。
  17. 【請求項17】電磁誘導により作動する加熱要素を製造
    するための、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】支持体を熱的保護するためのコーティン
    グの製造方法であって、請求項1〜9のいずれか1項に
    記載の合金を前記支持体上にデポジッションさせること
    を含んで成る、前記方法。
  19. 【請求項19】前記合金を溶射により支持体上にデポジ
    ッションさせることを特徴とする、請求項18に記載の方
    法。
  20. 【請求項20】支持体を熱的保護するためのコーティン
    グであって、請求項1〜9のいずれか1項に記載の合金
    から本質的に成る、上記支持体上にデポジッションされ
    た準結晶材料の層から成る、前記コーティング。
  21. 【請求項21】前記準結晶材料が少くとも80容量%の少
    くとも1の準結晶相を含むことを特徴とする、請求項20
    に記載の支持体を熱的保護するためのコーティング。
  22. 【請求項22】前記準結晶材料が10%より大きい多孔率
    を示すことを特徴とする、請求項20に記載の支持体を熱
    的保護するためのコーティング。
  23. 【請求項23】熱的保護するためのコーティングが800
    ℃以下の温度で断熱層を形成することを特徴とする、請
    求項20に記載の支持体を熱的保護するためのコーティン
    グ。
  24. 【請求項24】前記準結晶材料が、更に、原子数で表わ
    して2%未満の含有量で、W,Zr,Ti,Rh,Nb,Hf及びTaから
    選択される安定化元素をも含有することを特徴とする、
    請求項23に記載の支持体を熱的保護するためのコーティ
    ング。
  25. 【請求項25】熱的保護するためのコーティングが支持
    体と断熱層の間の接着中間層であり、前記断熱層の表面
    の温度が場合により800℃を超えることができることを
    特徴とする、請求項20に記載の支持体を熱的保護するた
    めのコーティング。
  26. 【請求項26】熱的保護するためのコーティングが、準
    結晶材料の層と熱の良伝導体材料の層との交互層から成
    ることを特徴とする、請求項25に記載の支持体を熱的保
    護するためのコーティング。
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