JP3244154B2 - 廃水処理方法及び廃水処理装置 - Google Patents

廃水処理方法及び廃水処理装置

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JP3244154B2
JP3244154B2 JP10467694A JP10467694A JP3244154B2 JP 3244154 B2 JP3244154 B2 JP 3244154B2 JP 10467694 A JP10467694 A JP 10467694A JP 10467694 A JP10467694 A JP 10467694A JP 3244154 B2 JP3244154 B2 JP 3244154B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難分解性有機物質を分
解できる廃水処理方法及び廃水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の廃水処理装置を用いた廃水処理方
法は、処理槽内に微生物を培養し、この処理槽内へ廃水
を供給し、処理槽内の微生物の作用により廃水中の有機
汚染物質を分解処理するようにしたものである。この方
法では微生物は有機汚染物質を栄養源として増殖し、有
機汚染物質を複数段階で分解して、最終的には二酸化炭
素、エタンなどのガスにまで分解することができる。
【0003】ところが、科学技術の急激な進展により多
くの有用な化学物質が合成されるに至り、自然界には存
在しない化学物質も多種類合成され、これらの物質は使
用後自然界へ放出されている。自然界から得られる動植
物などの有機物質はそれぞれを廃水として放出しても自
然界に存在する微生物の作用を受けて、あるいはこのよ
うな微生物を利用した廃水処理技術により短時間で分解
処理を行なうことができる。また、合成物質についても
このような微生物により比較的短時間で分解処理するこ
とができるものも多数ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成物
質の中でもメチルナフタレン、イソプロピルアルコー
ル、テトライソプロピルアミンなどのように微生物だけ
では短時間で分解できない、いわゆる難分解性物質の場
合には、微生物を用いた従来の廃水処理方法ではこのよ
うな難分解性物質を短時間で分解処理することが難し
く、微生物は複雑な代謝経路を経た多段階で難分解性物
質を分解をせざるを得ず、その分解処理には例えば18
00時間前後もの長時間を要し、実際には処理不十分の
まま廃水せざるを得ないという課題があった。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、難分解性物質を効率良く短時間で分解処理
できる廃水処理方法及び廃水処理装置を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、難分解性物
質に対する微生物の分解作用について種々研究を重ねた
結果、微生物を特定の環境下に置くと、微生物が活性化
し、従来であれば分解に長時間を要する難分解性物質で
あっても短時間で速やかに分解することが判った。
【0007】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
であり、請求項1に記載の廃水処理方法は、有機性汚染
物質を含有する廃水を微生物により分解処理する廃水処
理方法において、少なくとも一方の電極が上記廃水中で
回転する一対の電極を用いて上記廃水内で電流を流すと
共に上記廃水内で磁場を作り、この電流及び磁場により
上記廃水中の微生物を活性化するようにしたものであ
る。
【0008】また、本発明の請求項2に記載の廃水処理
方法は、有機性汚染物質を含有する廃水を微生物により
分解処理する廃水処理方法において、少なくとも一方の
電極が上記廃水中で回転する一対の電極を用いて下降流
で流れる上記廃水に電流を流すと共に上記廃水内で磁場
を作り且つ上記廃水内に高圧空気を断続的に供給し、上
記電流磁場及び高圧空気の衝撃波により上記廃水中の
微生物を活性化すると共に上記電流により上記廃水内で
水を電気分解して気泡を作って上記微生物に付着させて
微生物の逸散を防止するようにしたものである。
【0009】また、本発明の請求項3に記載の廃水処理
装置は、有機性汚染物質を含有する廃水を微生物により
分解処理する廃水処理装置において、上記廃水を下降流
で流通させながら微生物により分解処理する少なくとも
一つの処理槽と、この処理槽に配設され且つ上記廃水に
磁場を形成すると共に電流を流して上記微生物を活性化
し且つ上記廃水を電気分解して気泡を発生させる一対の
電極と、これら一対の電極のうち少なくとも一方の電極
を上記廃水中で回転させる回転手段とを備え、上記一対
の電極間で形成される磁場及びこれらの電極間を流れる
電流により上記微生物を活性化すると共に上記気泡を上
記微生物に付着させるようにしたものである。
【0010】また、本発明の請求項4に記載の廃水処理
装置は、請求項3に記載の発明において、上記処理槽
に、上記廃水中に高圧空気を断続的に供給する空気供給
手段を設けたものである。
【0011】
【作用】本発明の請求項1に記載の発明によれば、有機
性汚染物質を含有する廃水を微生物により分解処理する
際に、一対の電極を用いて廃水内で電流を流すと共に廃
水内で磁場を作ると、これらの電流及び磁場により微生
物が活性化して難分解性有機物質をも分解処理すること
がき、しかも少なくとも一方の電極が廃水中で回転して
いるため、廃水中の電極で発生する気泡が回転電極から
は特に速やかに遊離すると共に回転電極への微生物等の
付着を防止し、微生物や気泡等の付着による回転電極の
機能低下を抑制することができる。
【0012】また、本発明の請求項2に記載の発明によ
れば、有機性汚染物質を含有する廃水を微生物により分
解処理する際に、一対の電極を用いて廃水内で電流を流
すと共に廃水内で磁場を作り、更に、廃水内に高圧空気
を断続的に供給すると、電流及び磁場により微生物が活
性化すると共に高圧空気の衝撃波により微生物を刺激し
てその作用が活発になって難分解性物質をも分解処理す
ることができ、更に、一対の電極を介して水が電気分解
して気泡発生すると、回転電極から気泡が速やかに遊
離し、この気泡が微生物の周囲に付着して廃水中を浮上
し、微生物の散逸を防止して微生物による分解処理を効
率的に行なうことができ、しかも回転電極への微生物等
の付着を防止し、微生物や気泡等の付着による回転電極
の機能低下を抑制することができる。
【0013】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、廃水処理装置の少なくとの一つの処理槽中で有機
性汚染物質を含有する廃水を流通させながら微生物によ
り分解処理する際に、処理槽内の一対の電極に通電する
と共に回転手段により一対の電極を相対的に回転させる
と、電極間の通電により各電極近傍に磁場が発生し、こ
時の電流及び磁場が微生物に作用して微生物を活性化
する一方、これと同時に各電極表面で酸素などの気泡が
発生するが、少なくとも一方の電極回転しているた
め、電極表面、特に回転電極の気泡が微細なまま速やか
廃水中に遊離して廃水の流れに抗して気泡が浮上し、
この間に気泡の周囲に微生物が付着して廃水の流れによ
る微生物の散逸を防止して微生物による分解処理を効率
的に行なうことができ、しかも回転電極への微生物等の
付着を防止し、微生物や気泡等の付着による回転電極の
機能低下を抑制することができる。
【0014】また、本発明の請求項4に記載の発明によ
れば、請求項3に記載の発明において、上記処理槽に、
上記廃水中に空気を断続的に供給する空気供給手段を設
けたため、廃水内の微生物に空気圧による衝撃波を与え
て微生物を刺激すると共に廃水への酸素の溶解を促進し
て微生物の分解処理を促進することができる。
【0015】
【実施例】以下、図1〜図5に示す実施例に基づいて本
発明を説明する。尚、各図中、図1は本発明の廃水処理
方法に用いられる本発明の廃水処理装置の一実施例を示
す構成図、図2は図1に示す廃水処理装置における微生
物の挙動を説明するための説明図、図3は図1に示す廃
水処理装置の電極を示す斜視図、図4は本発明の廃水処
理方法に用いられる本発明の廃水処理装置の他の実施例
を示す構成図、図5は図4に示す廃水処理装置の要部の
構成を示す構成図である。
【0016】実施例1.本実施例の廃水処理装置は、図
1に示すように、有機性汚染物質を含有する廃水1を微
生物2により分解処理するもので、3つの処理槽3、
4、5が上下方向に3つ積み上げられ、各処理槽が互い
に連結されている。上段の処理槽3の底面3Aは周囲か
ら中心に向かって緩やかに下降傾斜してコーン形状に形
成されており、その中央に開口部が形成されている。ま
た、中段及び下段の処理槽4、5の底面4A、5Aはそ
れぞれ上段の処理槽3と同様に形成され、それぞれの上
面4B、5Bは周囲から中心に向かって緩やかに上昇傾
斜してコーン形状に形成されており、それぞれの中央に
開口部が形成されている。有機汚染物質としては、微生
物2により分解処理され易い物質と、微生物2により分
解処理し難い、メチルナフタレン、イソプロピルアルコ
ール、テトライソプロピルアミンなどの難分解性物質が
ある。また、微生物2としては、好気性のものや嫌気性
のもの、あるいはその中間的なものがあり、本実施例で
は一般的に活性汚泥法に用いられる好気性の微生物を用
いている。
【0017】そして、上段の処理槽3と中段の処理槽4
はそれぞれの開口部において筒体6によって連結され、
中段の処理槽4と下段の処理槽5はそれぞれの開口部に
おいて筒体7によって連結され3つの処理槽3、4、5
が一体化している。また、下段の処理槽5の底面5Aの
開口部には筒体8が連結され、この筒体8には上段の処
理槽3の液面まで延びる排出管9が接続されている。こ
れらの処理槽3、4、5及び筒体6、7、8の軸芯はそ
れぞれ一致している。更に、一体化した処理槽3、4、
5内にはそれぞれの軸芯を貫通する磁化された電極棒1
0が配設され、また、各筒体6、7、8の内面には電極
棒10と対をなす筒状の磁化された電極11、12、1
3が取り付けられている。電極棒10と各電極11、1
2、13は、配線14を介して電源15に接続され、こ
の電源15により電極棒10と各電極11、12、13
との間に電圧、例えば5〜40Vの電圧を印加し、処理
槽3、4、5内の廃水1を介して微弱電流、例えば40
〜80mAの電流が流れるようにしてある。更に上記電
極棒10にはモータなどの回転手段(図示せず)が連結
され、この回転手段の駆動により電極棒10が廃水1中
で図1の矢印A方向へ回転するようにしてある。
【0018】また、上段の処理槽3と下段の処理槽5は
配管16により連結され、この配管16を介して処理槽
3と処理槽5が連通している。また、この配管16には
ポンプ17が配設され、このポンプ17の駆動により処
理槽3に供給された廃水1が処理槽4、5を経由して配
管16から元の処理槽3へ循環するようにしてある。そ
して、廃水1が処理槽3、4、5を繰り返し循環する間
に微生物2が廃水1中の有機汚染物質に作用して分解処
理し、最終的には二酸化炭素、メタン等のガスまで分解
して廃水1を浄化し、浄化された処理水は排出管9を介
して排水するようになっている。排水後には処理槽3へ
廃水1を自動的に補給し、廃水1が常に一定量を確保す
るようにしてある。
【0019】次に、上記実施例の廃水処理装置を用いた
本発明の廃水処理方法の一実施例を上記廃水処理装置の
動作と共に説明する。まず、廃水1を処理槽3、4、5
内へ供給し、各処理槽3、4、5内で微生物2を廃水1
により混濁状態にする。そして、廃水1のpHを予め7
〜9.5に調整しておき、電極棒10を回転手段により
回転させながら電源15から電極棒10と電極11、1
2、13間に30Vの電圧を印加して電極間に40〜8
0mAの微弱電流を流す。これと同時にポンプ17を駆
動して処理槽3、4、5内の廃水1を配管15を介して
緩やかに循環させ、各処理槽3、4、5内で廃水1の下
降流を作る。これにより微生物2は図2の矢印Bで示す
ように各処理槽3、4、5の下方へ流れるが、その多く
は後述のように気泡18と共に上昇する。
【0020】即ち、上述の電流により+側の電極棒10
では酸素ガスが生成し、−側の電極11、12、13で
は水素ガスが生成する。各電極ではそれぞれのガスが徐
々に成長して気泡18になるが、この時電極棒10が回
転しているため、電極棒10に付着した気泡18は電極
棒10の回転により微細な状態で電極棒10から遊離し
て廃水1内を浮上し、微生物2の表面に付着する。微生
物2への気泡18の付着量が多くなると微生物2に浮力
が作用して微生物2が廃水1中をその下降流に抗して図
2の矢印Cで示すように上昇する。そのため、処理槽
3、4、5内では廃水1が循環する間でも、気泡18が
微生物2の下流側への流れを抑制すると共に各処理槽
3、4、5内へ逆流させて微生物2を濃縮し、有機汚染
物質の分解処理に対して微生物2を効率良く使うことが
できる。また、各処理槽3、4、5から微生物2が下流
側へ流れても、配管9を介して各処理槽3、4、5へ微
生物2を戻すことができる。しかも、電極棒10が回転
しているため、電極10に対する微生物の付着を抑制す
ることができ、付着物による電極棒10の機能低下を抑
制することができる。
【0021】一方、処理中には磁化された電極棒10と
磁化された各電極11、12、13間に電圧を印加して
いるため、各電極の周囲には磁場が形成され、この磁場
が電極間を流れる電流と共に微生物2に作用して微生物
2を活性化し、分解し易い有機汚染物質を選択的に分解
するという、微生物2の選択性を抑制し、微生物2に対
して難分解性物質をも分解する特性を付与し、このよう
な難分解性物質の分解に強い微生物2として馴化培養し
て微生物2の難分解性物質に対する活性を増強すること
ができる。これは電流及び磁場の作用により微生物2が
刺激され、その呼吸性及び代謝性が活発になったために
起きる現象と考えられる。そして、この現象及び馴化培
養により微生物2の細胞内と細胞外との間で物質の輸送
機能が高まり、難分解性物質をそれ以外の有機汚染物質
に匹敵する速度で栄養源として細胞内に取り込み、難分
解性物質を短時間で速やかに分解処理することができ
る。そして、このように活性化した微生物2が気泡18
の作用を受けて各処理槽3、4、5内へ浮上し、各処理
槽3、4、5内では気泡18からの溶解酸素と相俟って
微生物2は分解し易い有機汚染物質を分解処理すると共
に、難分解性物質をも他の分解し易い有機汚染物質と同
様に短時間で分解処理することができる。この際の難分
解性物質の分解除去率は99%に達し、従来の処理方法
が20%前後であることと比較すると本実施例における
分解除去率は格段に向上する。また、有機汚染物質の消
化と相俟って酸素ガスの溶解により微生物2が繁殖す
る。ここで、微生物2による難分解性物質の分解処理能
力を更に高める場合には、微生物2を担体に付着させる
ことによりその目的を達成することができる。
【0022】以上説明したように上記実施例装置を用い
た本実施例の廃水処理方法によれば、各処理槽3、4、
5の電極11、12、13と電極棒10間に電圧を印加
し、電極棒10と各電極11、12、13間で電流を流
し、しかも各電極近傍の廃水1内で磁場を作ると、この
電流及び磁場により廃水1中の微生物2を活性化するこ
とにより、微生物2の細胞内と細胞外との間で物質の輸
送機能が高まり、難分解性物質をそれ以外の有機汚染物
質に匹敵する速度で細胞内に取り込み、難分解性物質を
短時間で速やかに分解処理することができ、難分解性物
質の分解除去率が99%に達する。従って、従来の処理
装置を用いた廃水処理方法の難分解性物質の分解除去率
が20%前後であることと比較すると本実施例ではその
分解除去率が格段に向上する。そのため本実施例によれ
ば、廃水処理装置の設置容積を格段に削減することがで
き、その設置面積を例えば従来の設置容積の1/10以
下にすることができる。また、本実施例によれば、電極
棒10が回転しているため、電極10に対する微生物の
付着を抑制することができ、付着物による電極棒10の
機能低下を抑制することができる。
【0023】実施例2.本実施例の廃水処理装置20
は、図4に示すように、廃水1を貯留する貯留槽21の
側壁に配管22を介して接続されている。この配管22
の上流側にはポンプ23が配設され、このポンプにより
廃水処理装置20と貯留槽21との間を廃水1が循環
し、この間に廃水処理装置20の微生物2により有機汚
染物質を分解処理するように構成されている。この貯留
槽21には廃水処理装置20が取り付けられた側壁とは
別の位置に排出管24が取り付けられ、廃水処理装置2
0による処理水を排出管24から排水するようにしてい
る。
【0024】そこで、本実施例の廃水処理装置20を図
5を参照しながら詳述する。本実施例の廃水処理装置2
0は、図5に示すように、横長で筒状の処理槽201、
202が上下方向に2つ積み上げられて構成されてい
る。下段の処理槽201の左右両側にはそれぞれ上下逆
方向に向く配管部201A、201Bが形成され、ま
た、上段の処理槽202の左右両側にも同様に上下を向
く配管部202A、202Bが形成されている。そし
て、上下の処理槽201、202はそれぞれの配管部2
01A、202Bにおいて接続配管を兼ねる電極203
を介してそれぞれのフランジにより連結されている。ま
た、下段の処理槽201両端には蓋201C、201C
がボルトなどにより接合され、これらの蓋201C、2
01Cにより処理槽201内を封止してある。
【0025】また、処理槽201には蓋201C、20
1Cの中心を電極棒204がシール部材205を介して
貫通しており、しかもこの電極棒204は図示しない回
転手段により回転可能に構成されている。この処理槽2
01の外周及び電極棒204の両端部の外周はコイル2
06A、206Bにより隙間を介して囲まれており、こ
れらのコイル206A、206Bは互いに配線207に
より接続されて一体化している。一方のコイル206B
の一端は電源の−側に接続され、他方のコイル206B
の一端は電極棒204の左端に接続されている。また、
電源の+側は処理槽201、202間の電極203に接
続され、処理槽201内の廃水1を介して電極棒204
との間で微弱電流が流れ、この電流によりコイル206
A、206Bの内側即ち処理槽201内に磁場が形成さ
れるように構成されている。また、上段の処理槽202
も電極棒208、シール部材209、コイル210A、
210B及び配線211を有し、上記処理槽201と同
様に構成されている。
【0026】更に、電極棒204には右端から処理槽2
01内に至る空気通路204Aが軸芯を通るように形成
され、この空気通路204Aは軸芯に直交する方向に向
けて処理槽201内で開口している。この空気通路20
4Aの軸端の開口には空気配管212が気密を保って接
続されている。この空気配管212には高圧空気源(図
示せず)が接続され、更に、この空気配管212には電
磁バルブ213及びバルブ214が下流側から上流側へ
順次配設され、バルブ214の開度を調整した状態で電
磁バルブ213を断続的に開放することにより高圧空気
源の高圧空気を処理槽201内の廃水1中へ断続的に供
給し、廃水1中の微生物(図示せず)に空気の衝撃波を
付与するように構成されている。尚、図示してないが処
理槽202の電極棒208にも同様の空気通路が施さ
れ、高圧空気の衝撃波を処理槽202内の微生物に付与
できるようになっている。
【0027】次に、上記実施例の廃水処理装置を用いた
本発明の廃水処理方法の一実施例を上記廃水処理装置の
動作と共に説明する。まず、廃水1を処理槽201内へ
供給し、各処理槽201、202内で微生物を廃水1に
より混濁状態にする。そして、廃水1のpHを予め7〜
9.5に調整しておき、電極棒204を回転手段により
回転させながら電源から例えば5〜40Vの電圧を電極
203及びコイル206A、206Bへ印加すると、こ
の電圧は結局、電極棒204と電極203との間に印加
されることになる。これにより電極203と電極棒20
4間の電圧により廃水1を介して40〜80mAの微弱
電流が流れる。この時ポンプ23が駆動していると、貯
留槽21内の廃水1が貯留槽21と処理槽201、20
2との間で循環し、廃水1は処理槽201から処理槽2
02への緩やかな上昇流を作る。この際処理槽202に
ついても処理槽201と同様の現象が起こる。
【0028】一方、コイル206A、206B、210
A、210Bを流れる電流により処理槽201、202
内で磁場を作り、この磁場と廃水1内での微弱電流とが
相俟って実施例1の場合と同様に処理槽201、202
内の微生物を活性化して廃水1内の難分解性物質を含む
有機汚染物質を実施例1の場合と同様に分解処理する。
この時、電磁バルブ213を断続的に開閉して開度調整
されたバルブ214、空気配管212及び空気通路20
4Aを介して高圧空気を処理槽201内へ断続的に供給
すると、この空気は空気通路204Aから処理槽201
内へ空気の衝撃波を与えて微生物を活性化してその代謝
機能を増進すると共に酸素を廃水1内へ溶解することが
できる。
【0029】以上説明したように上記実施例装置を用い
た本実施例の廃水処理方法によれば、各電極棒204、
208と電極203と間に電圧を印加し、電極棒20
4、208と電極203間で電流を流し、しかも各処理
槽201、202の廃水1内で磁場を作ると、この電流
及び磁場により廃水1中の微生物を活性化し、更に高圧
空気の断続的な衝撃波により微生物が活性化し、微生物
の細胞内と細胞外との間で物質の輸送機能(代謝機能)
が高まり、難分解性物質をそれ以外の有機汚染物質に匹
敵する速度で細胞内に取り込み、難分解性物質を短時間
で速やかに分解処理することができる。その他、本実施
例においても実施例1と同様の作用効果を期することが
できる。
【0030】尚、本発明は上記各実施例に何等制限され
るものではなく、廃水内の微生物を電流及び磁場により
活性化するという本発明の要旨内に包含される技術であ
れば、本発明の各構成要素を適宜設計変更したものであ
っても本発明に包含される。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1及び請求項2に記載の
発明によれば、難分解性物質を効率良く短時間で分解処
理でき、しかも回転電極への微生物等の付着を抑制して
回転電極の機能低下を抑制することができる廃水処理方
法を提供することがきる。
【0032】また、本発明の請求項3及び請求項4に記
載の発明によれば、難分解性物質を効率良く短時間で分
解処理でき、しかも回転電極への微生物等の付着を防止
することができる廃水処理装置を提供することがきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水処理方法に用いられる本発明の廃
水処理装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1に示す廃水処理装置における微生物の挙動
を説明するための説明図である。
【図3】図1に示す廃水処理装置の電極を示す斜視図で
ある。
【図4】本発明の廃水処理方法に用いられる本発明の廃
水処理装置の他の実施例を示す構成図である。
【図5】図4に示す廃水処理装置の要部の構成を示す構
成図である。
【符号の説明】 1 廃水 2 微生物 3 処理槽 4 処理槽 5 処理槽 10 電極棒 11 電極 12 電極 13 電極 18 気泡 20 廃水処理装置 201 処理槽 202 処理槽 203 電極 204 電極棒 206A コイル 206B コイル 210A コイル 210B コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/08 C02F 1/46 C02F 1/461 C02F 1/48 C02F 3/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性汚染物質を含有する廃水を微生物
    により分解処理する廃水処理方法において、少なくとも
    一方の電極が上記廃水中で回転する一対の電極を用いて
    上記廃水内で電流を流すと共に上記廃水内で磁場を作
    り、この電流及び磁場により上記廃水中の微生物を活性
    化することを特徴とする廃水処理方法。
  2. 【請求項2】 有機性汚染物質を含有する廃水を微生物
    により分解処理する廃水処理方法において、少なくとも
    一方の電極が上記廃水中で回転する一対の電極を用いて
    下降流で流れる上記廃水に電流を流すと共に上記廃水内
    で磁場を作り且つ上記廃水内に高圧空気を断続的に供給
    し、上記電流磁場及び高圧空気の衝撃波により上記廃
    水中の微生物を活性化すると共に上記電流により上記廃
    水内で水を電気分解して気泡を作って上記微生物に付着
    させて微生物の逸散を防止することを特徴とする廃水処
    理方法。
  3. 【請求項3】 有機性汚染物質を含有する廃水を微生物
    により分解処理する廃水処理装置において、上記廃水を
    下降流で流通させながら微生物により分解処理する少な
    くとも一つの処理槽と、この処理槽に配設され且つ上記
    廃水に磁場を形成すると共に電流を流して上記微生物を
    活性化し且つ上記廃水を電気分解して気泡を発生させる
    一対の電極と、これら一対の電極のうち少なくとも一方
    の電極を上記廃水中で回転させる回転手段とを備え、上
    記一対の電極間で形成される磁場及びこれらの電極間を
    流れる電流により上記微生物を活性化すると共に上記気
    泡を上記微生物に付着させることを特徴とする廃水処理
    装置。
  4. 【請求項4】 上記処理槽に、上記廃水中に高圧空気を
    断続的に供給する空気供給手段を設けたことを特徴とす
    る請求項3に記載の廃水処理装置。
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