JP3243824U - 繰出容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形金型の作成費用を軽減し、製造コストを低くし、さらに粘性塗布物質の内容量も減少させることのない繰出容器を提供する。【解決手段】キャップ1と、外筒2と、内筒3と、受筒4とから構成された合成樹脂成形品とし、キャップは、天面11を有する円筒体とし、キャップの下端を外筒の上端に着脱自在とし、外筒は、底面13を有する円筒体とし、底面の中央には支柱17を立設し、内筒は、内周壁にはネジ溝19が設けられ、内筒の下部を回転自在として、外筒の上部に挿入し、受筒4は、上部に受皿20を有し、下部にネジ筒21を有し、受皿は、内筒3に充填した粘性塗布物質の下部を支持して、内筒の内周壁に沿って昇降動し、ネジ筒は、内部に支持穴22が設けられ、外周壁にネジ山23が設けられ、支持穴に外筒の支柱を挿脱自在として挿入し、ネジ山に内筒のネジ溝を螺合し、受筒を昇降動させる。【選択図】図5
Description
本考案は、リップクリームや口紅、糊などの粘性塗布物質を繰出すようにした繰出容器に関するものである。
従来、この種の繰出容器として、例えば図7に示したように、有底の外筒31と、この外筒31の上部外壁に着脱自在としたキャップ32と、前記外筒31の上部内壁に挿脱自在とした内筒33と、この内筒33の下部内壁に挿脱自在とし、内壁にネジ山34を形成した案内筒35と、この案内筒35のネジ山34に螺着するネジ筒36を下方に有した受皿37とから構成された合成樹脂成形品としたものが存在する(特許文献1)。
このような従来の繰出容器は、受皿37に支持した粘性塗布物質を、内筒33に沿わせて昇降動させるため、粘性塗布物質の粘度が低くても繰出し機能に支障をきたさないという利点を有している。
また、この種の繰出容器として、例えば図8に示したように、外筒41と、この外筒41の上部外壁に着脱自在としたキャップ42と、前記外筒41の下部内壁に回転可能に挿入された操作筒43と、前記外筒41の内部に挿入した軸部材44と、この軸部材44に螺着され前記外筒41内を上下動する受皿45とから構成された合成樹脂成形品としたものが存在する(特許文献2)。
このような従来の繰出容器は、受皿45の上に載せた粘性塗布物質を軸部材44に沿って昇降動させるため、粘度が高い粘性塗布物質を効果的に繰出すことができるという利点を有している。
しかしながら、特許文献1に記載された繰出容器では、外筒31、キャップ32、内筒33、案内筒35および受皿37の5部材から構成されており、合成樹脂成形品としているため、成形金型の作成費用が嵩み、製造コストが高くなってしまうという課題を有していた。
また、特許文献2に記載された繰出容器でも、外筒41、キャップ42、操作筒43、軸部材44および受皿45の5部材から構成されており、合成樹脂成形品としているため、成形金型の作成費用が嵩み、製造コストが高くなってしまうという課題を有していた。
さらに、特許文献2に記載された繰出容器では、外筒41の内部に軸部材44を挿入しているため、この軸部材44によって外筒41の内容積が減少することにより、粘性塗布物質の内容量も減少してしまうという課題を有すると共に、粘性塗布物質の粘度が低いと、粘性塗布物質が切れ易くなり繰出し機能に支障をきたすという課題を有していた。
そこで、本考案は、このような従来の課題を解決するものであり、構成部品を少なくすることにより、成形金型の作成費用を軽減し、製造コストを低くし、さらに粘性塗布物質の内容量も減少させず、しかも粘性塗布物質の粘度が低くても繰出し機能に支障をきたすことのない繰出容器を提供することを目的としてなされたものである。
そのため、本考案の繰出容器は、キャップ1と、外筒2と、内筒3と、受筒4とから構成された合成樹脂成形品としている。前記キャップ1は、天面11を有する円筒体としており、キャップ1の下端を前記外筒2の上端に着脱自在としている。前記外筒2は、底面13を有する円筒体としており、底面13の中央には支柱17を立設している。前記内筒3は、内周壁にはネジ溝19が設けられ、この内筒3の下部を回転自在として、前記外筒2の上部に挿入している。前記受筒4は、上部に受皿20を有し、下部にネジ筒21を有している。前記受皿19は、前記内筒3に充填した粘性塗布物質Mの下部を支持して、この内筒3の内周壁に沿うようにして昇降動するようにしている。前記ネジ筒21は、内部に支持穴22が設けられており、外周壁にネジ山23が設けられている。そして、支持穴21に前記外筒2の支柱17を挿脱自在として挿入し、ネジ山23に前記内筒3のネジ溝19を螺合し、受筒4を昇降動させるようにしている。
本考案の繰出容器において、前記外筒2の上端の内周壁には周溝16が設けられ、前記内筒3の下部の外周壁には係合リブ18が設けられ、この係合リブ18が前記周溝16に遊嵌している。
本考案の繰出容器において、前記受筒4は、前記内筒3の回転に追随することなく昇降動可能となるようにしている。
本考案の繰出容器は、以上のように構成されており、キャップ1と、外筒2と、内筒3と、受筒4の4部材から構成されているので、従来の繰出容器に比べて、成形金型の作成費用が軽減され、製造コストが低くなる。
また、本考案の繰出容器は、前記内筒3の内容積が減少することもないので、粘性塗布物質Mの内容量も減少することがない。
さらに、本考案の繰出容器は、前記受筒4の受皿20に支持して内筒3に充填した粘性塗布物質Mを、内筒3に沿わせて昇降動させるため、粘性塗布物質Mの粘度が低くても繰出し機能に支障をきたすことがない。
以下、本考案の繰出容器を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本考案の繰出容器は、図示したように、キャップ1と、外筒2と、内筒3と、受筒4とから構成された合成樹脂成形品としている。
前記キャップ1は、天面11を有する円筒体としており、下端の内周壁に係合リブ12が設けられており、キャップ1の下端を前記外筒2の上端に着脱自在としている。
前記外筒2は、底面13を有する円筒体としており、外径を前記キャップ1の外径と同径にしている。外筒2の上端の外周壁には段差部14が設けられており、さらに段差部14には係合突起15が設けられている。そして、外筒2の上端に前記キャップ1の下端を挿入したとき、段差部14の係合突起15がキャップ1の下端の係合リブ12と係合するようにしている。さらに、前記外筒2の上端の段差部14に前記キャップ1の下端を挿入することにより、キャップ1と外筒2の境目が面一になるようにしている。また、前記外筒2の上端の内周壁には周溝16が設けられている。さらに、前記外筒2の底面13の中央には、横断面を十字形状とした縦長の支柱17を立設している。
前記内筒3は、前記外筒2により小径とした円筒体としており、この内筒3の下部の外周壁には係合リブ18が設けられ、その内周壁にはネジ溝19が設けられている。そして、内筒3の係合リブ18が前記外筒2の周溝16に遊嵌することにより、この内筒3の下部を回転自在として、前記外筒2の上部に挿入している。
前記受筒4は、上部に受皿20を有し、下部にネジ筒21を有している。この受皿20は、前記内筒3に充填した粘性塗布物質Mの下部を支持して、この内筒3の内周壁に沿うようにして昇降動するようにしている。前記ネジ筒21は、内部に横断面を十字形状とした縦長の支持穴22が設けられており、外周壁にネジ山23が設けられている。そして、支持穴22に前記外筒2の支柱17を挿脱自在として挿入し、ネジ山23に前記内筒3のネジ溝19を螺合し、受筒4を昇降動させるようにしている。これにより、前記受筒4の受皿20に充填した粘性塗布物質Mは、前記内筒3の内周壁に沿って昇降動する。
なお、前記受筒4は、前記内筒3の回転に追随することなく昇降動可能となるように、前記外筒2の支柱17および受筒4の支持穴22の横断面形状を前記したような十字形状にしたが、例えば一文字形状、三角形状、四角形状など、支柱17を支持穴22に挿入した状態で、受筒4が内筒3の回転に追随することなく昇降動可能となる形状であればよい。
そして、本考案の繰出容器は、以下のような手順で組み立てられるものとしている。
先ず、前記内筒3の上方から前記受筒4を挿入し、内筒3の下部の内周壁に設けられたネジ溝19に、受筒4のネジ筒21の外周壁に設けられたネジ山23を螺合させて、内筒3の下方から受筒4のネジ筒21を突出させる。
次に、前記受筒4のネジ筒21の支持穴22に前記外筒2の支柱17を挿入すると共に、外筒2の上端の内周壁に内筒3の下部を挿入し、この内筒3の下部の外周壁に設けられた係合リブ18が、前記外筒2の上端の内周壁に設けられた周溝16に遊嵌して、前記内筒3を回転自在にする。
さらに、前記内筒3の上方から前記受筒4の受皿20に、この内筒3の上方に少し食み出る位に粘性塗布物質Mを充填する。
そして、前記内筒3の上方から前記キャップ1を挿入し、このキャップ1の下端の係合リブ12を前記外筒2の上端の係合突起15に係合させ、この外筒2に前記キャップ1を装着すればよい。
本考案の繰出容器は、以上に述べたように構成されているので、次のようにして使用される。
先ず、図1、4に示した状態の本考案の繰出容器の外筒2を手に持ち、キャップ1を指で摘んでこのキャップ1を外筒2から外す。
次に、内筒3を指で摘んで回転させると、この内筒3のネジ溝19に沿って受筒4のネジ筒21のネジ山23が上昇するので、受筒4の受皿20も上昇し、図6に示したように、内筒3の上方に粘性塗布物質Mの上端が露出し、この状態で使用することができる。
使用後は、前記内筒3を指で摘んで、前記回転させた方向とは反対の方向に回転させると、内筒3のネジ溝19に沿って前記受筒4のネジ筒21のネジ山23が下降するので、受筒4の受皿20も下降し、内筒3の上端に露出していた粘性塗布物質Mの上端が内筒3内に入り込む。
そして、前記外筒2から外したキャップ1を再びこの外筒2に装着すれば、図1、4に示した元の状態に戻り、粘性塗布物質Mが乾燥したり、汚染されにくい状態で保管しておくことができる。
よって、本考案の繰出容器は、先にも述べたように、キャップ1と、外筒2と、内筒3と、受筒4の4部材から構成されているので、従来の繰出容器に比べて、成形金型の作成費用が軽減され、製造コストが低くなり、また前記内筒3の内容積が減少することもないので、粘性塗布物質の内容量も減少することがなく、さらに前記受筒4の受皿20に支持して内筒3に充填した粘性塗布物質Mを、内筒3に沿わせて昇降動させるため、粘性塗布物質Mの粘度が低くても繰出し機能に支障をきたすことがないという優れた効果を有するものとなった。
1 キャップ
2 外筒
3 内筒
4 受筒
11 天面
13 底面
16 周溝
17 支柱
18 係合リブ
19 ネジ溝
20 受皿
21 ネジ筒
22 支持穴
23 ネジ山
M 粘性塗布物質
2 外筒
3 内筒
4 受筒
11 天面
13 底面
16 周溝
17 支柱
18 係合リブ
19 ネジ溝
20 受皿
21 ネジ筒
22 支持穴
23 ネジ山
M 粘性塗布物質
Claims (3)
- キャップと、外筒と、内筒と、受筒とから構成された合成樹脂成形品としており、
前記キャップは、天面を有する円筒体としており、キャップの下端を前記外筒の上端に着脱自在としており、
前記外筒は、底面を有する円筒体としており、底面の中央には支柱を立設しており、
前記内筒は、内周壁にはネジ溝が設けられ、この内筒の下部を回転自在として、前記外筒の上部に挿入しており、
前記受筒は、上部に受皿を有し、下部に前記ネジ筒を有しており、
前記受皿は、前記内筒に充填した粘性塗布物質の下部を支持して、この内筒の内周壁に沿うようにして昇降動するようにしており、
前記ネジ筒は、内部に支持穴が設けられており、外周壁にネジ山が設けられており、
前記支持穴に前記外筒の支柱を挿脱自在として挿入し、前記ネジ山に前記内筒のネジ溝を螺合し、前記受筒を昇降動させるようにしていることを特徴とする繰出容器。 - 前記外筒の上端の内周壁には周溝が設けられ、前記内筒の下部の外周壁には係合リブが設けられ、この係合リブが前記周溝に遊嵌していることを特徴とする請求項1に記載の繰出容器。
- 前記受筒は、前記内筒の回転に追随することなく昇降動可能となるようにしていることを特徴とする請求項1または2に記載の繰出容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023002650U JP3243824U (ja) | 2023-07-25 | 2023-07-25 | 繰出容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023002650U JP3243824U (ja) | 2023-07-25 | 2023-07-25 | 繰出容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3243824U true JP3243824U (ja) | 2023-09-22 |
Family
ID=88021168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023002650U Active JP3243824U (ja) | 2023-07-25 | 2023-07-25 | 繰出容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3243824U (ja) |
-
2023
- 2023-07-25 JP JP2023002650U patent/JP3243824U/ja active Active
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R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3243824 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |