JP3241345B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
には紙繊維と化学繊維から成形された構成部材を有する
ものに関する。
廃棄物によって環境汚染が発生する等の問題が大きくな
り、また省資源の観点から、廃棄物の再利用が求められ
ている。さらに、一度廃棄物を利用して製品とされたも
のに対してもリサイクルが要求されている。
の外枠等を成形したものが提案されている(特開平7−
116306号等)。この古紙を利用するものにあって
は、古紙繊維を接着剤や合成樹脂と混合して外枠等を成
形している。
古紙を利用した遊技機にあっては、遊技機のコスト低減
を主目的とし、遊技機のリサイクルまで考慮してなく、
古紙繊維を接着剤や合成樹脂で強固に結合している。そ
のため、前記古紙繊維を利用して一旦成形された遊技機
は、リサイクルを目的として、繊維段階まで離解しよう
としても、前記古紙繊維を結合している接着剤や合成樹
脂が邪魔して繊維のみを効率よく抜き出すのが難しく、
結局廃棄せざるを得なかった。その結果、廃棄物の問題
が依然として解決されないままであった。
る構成部材は、所定の強度が必要とされ、強度が不足す
ると遊技機の用を果たさなくなる。例えば、パチンコ遊
技機にあっては、毎日遊技盤の釘調製が行われ、その都
度遊技盤の釘孔部分に大なる力が加わるため、遊技盤の
強度が不足していると、釘調製によって釘孔が広がって
釘が緩んだり抜けたりする問題が発生する。また、外枠
や内枠等の枠体部も遊技台を支えるのに十分な強度が必
要とされ、パチンコ球を貯める皿についても球の保持の
みならず、遊技中の興奮等による遊技者の殴打等にもあ
る程度耐えられる強度が必要とされる。
する、いわゆる乾式法と称される方法で成形したものに
より遊技機を構成した場合にあっては、紙繊維同士が十
分に混ざってなく、繊維間の剥離強度が弱いため、釘調
製の繰り返しにより釘が緩み易い等、パチンコ遊技機に
要求される強度を有しておらず、強度強化のためには必
然的に粘度の高い接着剤や合成樹脂を加えて成形しなけ
ればならず、リサイクル時に繊維のみを効率よく抜き出
すのが難しかった。
せてプレス成形する方法も考えられるが、その方法によ
っても、紙繊維が十分に混ざらず、繊維の結合強度不足
を解消できず、しかも高温高圧スチームでは温度が高す
ぎて繊維が損傷し、それによって強度が低下するおそれ
もある。
に、植物繊維に木材チップを混合接着して強度を高める
方法も提案されているが、木材チップが均一に分散し難
く、一定の強度及び硬度が得られず、木材チップの存在
する部分と存在しない部分で強度にばらつきを生じ、機
械による自動釘打ちや釘調製が難しくなる。さらに、前
記植物繊維に木材チップを混合接着して成形した遊技機
にあっても、リサイクル時に繊維のみを効率よく抜き出
すのが容易ではなく、リサイクルを繰り返すのが難しか
った。
で、古紙繊維等からなる紙繊維を利用して安価に、かつ
遊技機に必要な強度を有し、しかもリサイクル可能な遊
技機を提供するものである。
遊技機の少なくとも一部の構成部材が、少なくとも紙繊
維と太さ2〜5デニール、長さ3〜6mmの化学繊維を
紙繊維と化学繊維の重量比が9:1〜7:3の割合で水
に混合分散した混合繊維分散液から脱水プレス成形さ
れ、乾燥されたものからなって前記紙繊維と化学繊維が
絡みあっていることを特徴とする遊技機に係る。
技機枠、球受け皿のうち少なくとも一部材が、少なくと
も紙繊維と太さ2〜5デニール、長さ3〜6mmの化学
繊維を紙繊維と化学繊維の重量比が9:1〜7:3の割
合で水に混合分散した混合繊維分散液から脱水プレス成
形され、乾燥されたものからなって前記紙繊維と化学繊
維が絡みあっていることを特徴とする遊技機に係る。さ
らに、請求項3に係る発明は、請求項1または2の紙繊
維が古紙繊維からなることを特徴とする遊技機に係る。
態を説明する。図1は本発明に係る遊技機の一実施例を
示す概略斜視図、図2は図1の実施例に係る遊技盤の背
面図である。また、図3は本発明の遊技機に用いられる
構成部材の製造工程を示すブロック図、図4は原料調製
工程を示す概略図、図5は脱水プレス工程の概略図、図
6は一次乾燥工程の概略図、図7は二次乾燥工程の概略
図、図8は図7の概略平面図、図9は裁断工程の概略
図、図10は排水処理装置の概略を示す図である。
施例に係るもので、遊技機の少なくとも一部の構成部材
が、紙繊維に少なくとも化学繊維を混合した混合繊維分
散液を脱水プレス成形し、乾燥させた混合繊維の成形品
からなる。前記混合繊維の成形品で構成される構成部材
としては、従来、木材または樹脂等で形成されていた強
度保持構成部材とされ、特には、遊技盤11、遊技機枠
12、球受け皿13の中から選択される少なくとも一部
材とするのが好ましい。この実施例では、遊技盤11及
び遊技機枠12が前記混合繊維の成形品で構成されてい
る。図2は遊技盤11の背面を示す。
維のみ、あるいは一度市場に出回った紙、すなわち古紙
から得られた古紙繊維のみ、あるいはその両方を含む繊
維のいずれでもよいが、古紙繊維を含む紙繊維、好まし
くは古紙繊維のみを用いれば、より安価な遊技機が得ら
れるのみならず、廃棄物の再利用率が高まるために好ま
しい。古紙繊維は、後記する遊技機構成部材の製造方法
で詳述するように、古新聞や古雑誌、広告、廃棄コピー
紙等のような古雑誌類を水(湯を含む)に浸けて離解し
た繊維で構成される。
用いられるもので、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、
無機繊維の中から、水となじみ易く、しかも強度が高
く、耐摩耗性、耐薬品性、耐候性に優れ、濡れた場合に
も乾き易い化学繊維が選択される。例として、ポリエス
テル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリ
−メタ−フェニレンテレフタルアミド繊維、ガラス繊
維、セラミック繊維等が挙げられる。さらには、耐熱
性、耐燃性、絶縁性を持つ化学繊維は、パチンコ遊技機
のような電気を使う遊技機に好適である。
紙繊維(古紙繊維の場合を含む)及び化学繊維が水に分
散した混合繊維分散液を、後に詳述するように、脱水プ
レスし、乾燥することにより形成される。乾燥後必要に
応じて適宜裁断されて所望形状とされることもある。さ
らに、遊技盤のように、表面に模様等の装飾が必要とさ
れるものにあっては、前記混合繊維成形品の表面に装飾
シート材が貼着されて遊技機が形成される。
ような紙製品の再利用及び有効活用に役立ち、しかも、
この遊技機が使用されなくなった際には、再度繊維段階
まで離解して新たな遊技機を製造することができ、リサ
イクル性にも優れる。
球受け皿13等のような遊技機の構成部材を製造する方
法について説明する。その製造方法は、図3に示すよう
に、原料調製工程、脱水プレス工程、乾燥工程を備え、
さらにこの実施例では裁断工程を備える。
繊維に少なくとも化学繊維が水に混合分散した混合繊維
分散液を調製する。この実施例においては、次に詳述す
るように、紙繊維分散液と化学繊維分散液を別個に調製
し、それぞれの貯蔵タンクに一旦貯蔵した後、ミキシン
グ装置に所要割合で導入し、混合して混合繊維分散液と
している。
紙繊維の原料としては、新品の紙や古紙が用いられる
が、前記のように古紙を含んで、あるいは古紙のみを用
いれば、廃棄物の再利用および経済性の点で好ましい。
以下、主として、漫画本や電話帳、週刊誌のような古雑
誌類からなる古紙を用いる場合について示す。古雑誌類
の背中部分に位置する頁張付部を頁部から切断機で切断
分離して糊やホッチキスの針等を除去し、頁部に相当す
る紙部を選別する(S1)。前記糊やホッチキスの針等
は、古紙繊維から良好な成形品を製造するのに邪魔であ
るばかりか、製造装置の清掃等も面倒になるため、予め
頁部と選別しておく。その際、糊や針を確実に除去する
ため、古雑誌類の背中部分から所定幅、通常2cm程度
の部分で切断するのが好ましい。前記切断分離は、雑誌
類をコンベア等の自動送り装置上に頁張付(接着)側が
同一方向となるようにして並べ、自動送り装置上の雑誌
類が切断装置まで到達して切断機の刃部を通過すること
によって、連続的に行われ、それによって糊や針のつい
た頁張付部が頁部(紙部)と分離し、自動的にゴミ貯蔵
部に送られるようにするのが、作業の効率化の点から好
ましい。なお、前記切断された糊や針の付いた古紙片
は、後の乾燥工程における燃料として利用することも可
能である。
断選別(S1)が不要となる。また、新品の紙と古雑誌
類を用いる場合には、古雑誌類については前記切断選別
(S1)が行われた後に次の計量が行われ、新品の紙に
ついては前記切断選別(S1)が行われることなく、次
の計量が行われる。
ルパーと称されるミキサーに所要量の水と共に投入され
て混合され、離解が行われる(S3)。水は水タンク
(S4)から供給される。紙と水の割合は、紙繊維が離
解し易いように決められるが、通常水と紙の合計100
重量%に対し、紙の重量%が0.5〜15重量%程度と
なるようにするのが好ましいとされる。一例としてパチ
ンコ遊技盤4枚を製造する場合を示すと、古紙原料32
5kgに対して水10508リットルを注入する。もち
ろん、紙の割合は前記範囲に限られるものではない。前
記パルパー内の混合によって、紙は繊維状にほぐれ、粥
(かゆ)状の紙繊維分散液となる。その紙繊維分散液
は、一旦紙繊維分散液貯蔵タンク(S5)に貯蔵され
る。なお、前記紙繊維の離解を行う水は、常温でよい
が、30℃〜100℃程度の湯とすれば、紙がスムーズ
に繊維状にほぐれるようになる。しかし、湯を用いる場
合には、湯温が高くなるほど、古紙の印刷インクが滲
(にじ)み出し易くなるため、後の水処理が必要となる
煩わしさがある。
で誤って混入した糊や針、あるいはゴミ等の不要物が含
まれているため、紙繊維貯蔵タンク(S5)に貯蔵され
る前に、セパレーターや、クリーナー、あるいはスクリ
ーン等に通されて不要物が除去される(S3a)のが好
ましい。特に一度遊技機に使用された紙繊維と化学繊維
の成形品からなる構成部材、例えばこの発明における遊
技機の遊技盤を再利用する場合においては、その遊技盤
に装飾シートや釘、プラスチック類等、多数の部材が付
いており、それらの部材を事前に完全に取り除くのは容
易ではないことから、紙繊維分散液に混入するおそれが
あり、前記セパレーター等による不要物除去(S3a)
は、より重要になる。
水タンク(S4)から供給される所要量の水ととともに
別のパルパー(ミキサー)に投入され、混合され、それ
によって水になじんで離解分散し(S7)、化学繊維分
散液となる。その化学繊維分散液は、一旦化学繊維分散
液貯蔵タンク(S8)に貯蔵される。パルパーは、一つ
のものを古紙繊維用と化学繊維用とに、交互に対象繊維
を代えて使用してもよい。なお、化学繊維の太さは2〜
5デニール、長さは3〜6mm程度が好ましい。この例
では、太さ3デニール、長さ5mmのポリエステル繊維
を用いた。長さが6mmを越えると繊維が絡まり易く、
団子状態になって繊維の分散が容易に行えなくなる。ま
た、化学繊維の割合は、化学繊維と水の合計100重量
%に対して0.1〜5重量%となるようにすれば、化学
繊維が水に良好に分散する。例えば、4枚の遊技盤を成
形する例においては、化学繊維81kgを水13419
リットルに分散させる。もちろん、化学繊維の割合は前
記範囲に限られるものではない。
れぞれの前記貯蔵タンクから所用量ずつミキシング装置
に導入され(S9)、そこで混合され、古紙繊維と化学
繊維が水に均一に分散した混合繊維分散液が製造され
る。その際、既に前記紙繊維分散液には紙繊維が、また
化学繊維分散液には化学繊維が分散しており、その分散
液の混合によって混合繊維分散液が製造されるため、紙
繊維分散液と化学繊維分散液の配合割合を自由に設定で
き、得られる製品をその強度が所望の値となるようにす
ることができる。一般に何度もリサイクルした紙繊維は
強度低下を生じるため、前記紙繊維分散液と化学繊維分
散液の配合割合を変更して化学繊維の割合を増すことに
より、製品の強度の均一性を維持することが容易に行え
るようになる。
繊維と化学繊維)の濃度が、0.5〜7重量%である
と、両繊維が水に良好に分散し易くなり、より好まし
い。また、紙繊維と化学繊維の割合は、重量比で9:1
〜7:3が好ましい。化学繊維が10%未満では充分な
強度の製品が得られなくなる。この例では、紙繊維32
5kgに対して化学繊維81kg、水の総量が2392
7リットル、繊維分の重量濃度が約1.7%となってい
る。もちろん、繊維分、紙繊維及び化学繊維の割合は、
必ずしも前記範囲に限られるものではない。
液を別個に調製して一旦貯蔵タンクに貯えるのは、紙繊
維と化学繊維とでは水に良好に分散する割合が異なるた
めである。一般に化学繊維は紙繊維よりも水に分散し難
いため、水に対する繊維濃度を紙繊維の場合よりも低く
した方が繊維分散を良好にできる。したがって、紙繊維
と化学繊維を別々に水と混合して分散液を調製し、その
後両分散液を所定割合で混合した方が紙繊維と化学繊維
が良好に分散した混合繊維分散液を得られる。
液には、その後の脱水プレス工程における脱水性を向上
させて製品の硬度や強度(紙力)を増大させる紙力増強
剤や定着剤、耐水化剤、消泡剤等の成形性改良用薬剤が
適宜、適量添加される。例えば、ポリエチレンオキサイ
ドや合成糊等の分散剤を選択すれば、繊維を水に分散さ
せて沈降を防ぐことができ、また混合繊維分散液の粘性
が増大するので、次の脱水プレス工程における型の網部
からの脱水がゆっくりになり、網上に繊維が均一に堆積
して強度の均一な製品が得られるようになり、強度及び
硬度も増大させることができる。紙力増強剤としては、
コーンスターチ、カルボキシメチルセルローズ等が挙げ
られる。
し易くなる働きをする。この定着剤としては、硫酸アン
モニウム、ポリアクリルアミド等を挙げることができ
る。耐水化剤は、製品に撥水性(水をはじく性質)を付
与するためのもので、遊技盤等における水洗いが可能と
なる。この耐水化剤としては、ポリアミン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂等を挙げることができる。消泡剤は、ミキ
シング装置等で繊維をかき混ぜる際に泡を生じにくくす
るものである。繊維の撹拌時に泡を生じると、繊維に泡
が付着して水面上に繊維が泡ととともに浮かび、繊維の
均一な分散が難しくなる。この消泡剤としては非イオン
活性剤を挙げることができる。なお、混合繊維分散液に
添加される薬剤は前記のものに限られない。また、前記
薬剤を添加することなく紙繊維分散液と化学繊維分散液
を混合し、その混合繊維分散液を一つあるいは二以上の
別の貯蔵タンクに一旦貯蔵し、その貯蔵タンクから必要
分だけ次の工程へ送るようにし、次の工程へ送る途中に
薬剤との混合用ミキシング装置を設けて前記薬剤を添加
するようにしてもよい。
過されて凝縮される(S10)。その際の最終繊維濃度
は、0.5〜7重量%が好ましい。この例では、残存水
分が13127リットルとなるまで濾過し、繊維分は4
06kgと変化ないため、繊維分濃度は3.0重量%で
ある。
プレス工程では、図5に示すように、前記混合繊維分散
液をコールドプレス機(脱水成形プレス機)S11の成
形型S12内に所要量充填し、上からプレスし、水分を
絞り出す。この脱水プレス工程によって、混合繊維分散
液中の水分が大半除かれる。この例では、約40%まで
水分が減少する。プレス圧は10tから1000tが好
ましい。10t未満では水分がよく抜けないからであ
る。この例では300tである。
が設けられ、成形型内に充填された混合繊維分散液の水
分が、プレスによって前記網を通って下方へ絞り出さ
れ、網上面に繊維分が堆積するようになっている。ま
た、この実施例では網の下に下方バキュームS14aが
設けられ、前記プレスの際に、まず下方バキュームS1
4aを作動させて水分を吸い出し、それと同時にプレス
により水分を絞り出す。プレス板S14の上や周囲にあ
ふれた水分は、上方バキュームS14bにより吸引さ
れ、それらによって成形型S12周囲の水滴が除去さ
れ、一旦絞り出された水分がプレス成形品内に戻るのが
防止される。なお、プレスの開始時期は、下方バキュー
ムS14aがある程度水分を吸い出した時点でもよい
が、その場合には生産効率が若干低下する。
シュ〜80メッシュ/in2が好ましい。60メッシュ
未満であると網目が粗すぎて繊維が水と一緒に抜け出し
易くなり、それに対して80メッシュより大になると繊
維が網目を押さえて塞いでしまい、水分の抜ける時間が
長くなり、生産効率が低下する。成形型S12の枠体形
状及びサイズは、製品の種類や大きさ及び数等に応じて
決定される。例えば、製品と等しいサイズ及び形状や、
その後の裁断により複数の製品とされる大きさ等であ
る。この例では、遊技盤の4個分の大きさからなるパネ
ルを形成できる枠体が用いられている。符号S13は混
合繊維分散液の注入ノズル、S15はコンベア装置、S
15aはコンベア上に付着した繊維等を洗浄するための
洗浄ノズルである。
て、混合繊維分散液から絞り出された水分は、前記下方
バキュームS14aを通り、図10に示す排水処理装置
に送られて再利用できるように処理される。さらに、上
方バキュームS14bによって吸引された水分も排水処
理装置へ送られて再利用できるように処理される。
れた脱水プレス成形品21は、前記水に混合分散してい
た紙繊維と化学繊維が、その状態でプレスによって水の
大部分が除去されることにより、互いに絡みあったもの
となっている。脱水プレス成形品21は吸引移動装置S
16で、吸着されて次の乾燥工程へ運ばれ、さらに水分
が除去される。
とよりなる。一次乾燥工程では、図6に示すように、ウ
ィケットドライヤーS17と称される乾燥装置で前記脱
水プレス成形品21の乾燥が行われる。ウィケットドラ
イヤーS17は、乾燥炉S18内に上側が製造ラインの
前方へ回転し、下側が製造ラインの後方側へ回転する回
転ベルト状部材S19が設けられ、その回転ベルト状部
材S19の表面に後方へ傾斜した支持部材S20が所定
間隔で立設されている。そして、前記脱水プレス工程か
ら搬送される脱水プレス成形品21を支持部材S20で
受け、その支持部材S20前面にもたれさせるようにし
て立てて支持しながら乾燥炉S18内を前方へ移動さ
せ、その移動中に乾燥炉S18の熱風装置(図示せず)
による熱風で乾燥を行う。
数の脱水プレス成形品21が所定間隔で間をあけて立て
られた状態で連続的に前方へ搬送されながら乾燥処理さ
れるため、効率よく乾燥を行うことができる。さらに、
前記支持部材S20を、複数本の平行な棒部材や格子状
部材、または網状部材等で形成すれば、ウィケットドラ
イヤーS17で搬送される脱水プレス成形品21の背面
にも熱風が当たり、効率よく乾燥を行うことができる。
さらに、この例の一次乾燥工程では、乾燥効率を上げる
ため、ウィケットドライヤーS17で発生した蒸気を吸
引装置で吸引して排水処理装置へ送るようにされてい
る。
しい。100℃未満では乾燥効率が悪く、200℃を越
えると脱水プレス成形品21が乾燥中に燃えるおそれが
あるからである。、炉内の通過時間は、脱水プレス成形
品21の厚み等により乾燥具合が異なるため、脱水プレ
ス成形品の厚みや成形効率等に応じて最適時間となるよ
うにコンベアの速度を調製する。一般に、炉内の温度が
一定の場合、脱水プレス成形品21が厚みの大のもので
あれば、通過時間を長くし、プレス成形品21が厚みの
薄いものであれば炉内通過時間を短くする。また、プレ
ス成形品21の厚みが一定であれば、炉内温度を高くす
れば、炉内通過時間を短くして成形効率を高めることが
できる。
次乾燥工程へコンベアS21で搬送される。この例で
は、二次乾燥工程を示す図7及びその平面図である図8
のように、一次乾燥品22が上下動可能な移載装置S2
2に供給される。この移載装置S22の一次乾燥品受け
入れ棚S22aは上下に移動し、多段式加熱プレス機S
24(S25)の段数分だけ一次乾燥品22を受け入れ
る。もちろん、前記一次乾燥品受け入れ棚S22a及び
一次乾燥品の受け入れ枚数はこれに限られるものではな
い。また、この例のように、多段式加熱プレス機S2
4,S25が複数の場合、移載装置S22は移動可能と
される。この例では、図8から理解されるように、2つ
の多段式加熱プレス機S24,S25が製造ラインの方
向に対して直交する左右両側に並列に配置され、また、
移載装置S22が床面に敷設されたレールS22b上を
車輪S22c(図7に示す)によって左右両側へ移動で
きるようにされ、その移動によって、左右の多段式加熱
プレス機S24,S25と移載装置S22が対応する位
置となるようにされている。
1から一次乾燥品22を受け入れた後、製造ライン方向
と直交する左側(または右側)へ移動して左(右)の多
段式加熱プレス機S24(S25)と対向する位置に移
る。そして、一次乾燥品受け入れ棚S22aが昇降を開
始し、適宜の位置になった時点で、その移載装置S22
に設けられている押出装置S23によって、多段式加熱
プレス機S24(S25)の各段の熱板S26に一次乾
燥品を載せ、その載置完了後に多段式加熱プレス機S2
4(S25)で加熱プレスが始まる。
は、熱板S26間が近接及び離間し、近接時に熱板S2
6間で一次乾燥品22をプレスするようになっている。
熱板S26の温度は100〜200℃が好ましく、プレ
ス圧は1000t〜3000tが好ましい。1000t
以下では、一次乾燥品を必要強度となるまでプレスでき
なくなるおそれがある。
プレス機S24(S25)の熱板S26に一次乾燥品2
2を載置終了した移載装置S22は、再び、コンベアS
21の前方位置に戻る。前記移載装置S22がコンベア
S21の位置から左(右)の多段式加熱プレス機S24
(S25)へ移動開始後、再びコンベアS21の位置へ
戻って来るまでの間、前記コンベアS21は、一次乾燥
品22がコンベアS21の先端から落ちないように駆動
が停止される。
S22は、前記コンベアS21の駆動再開により、再び
一次乾燥品受け入れ棚S22aに一次乾燥品22を受け
入れ、次いで、前記とは反対側の右(左)側へ移動し、
前記と同様にして別の多段式加熱プレス機S25(S2
4)の熱板S26に一次乾燥品22を載せた後、再び前
記コンベアS21の前方位置に戻る。また、前記一次乾
燥品22が熱板S26に載置された右(左)の多段式加
熱プレス機S25(S24)は熱プレスを行う。
(S24)に一次乾燥品22を載置している間、前記左
(右)の多段式加熱プレス機S24(S25)では加熱
プレスが終了し、その多段式加熱プレス機S24(S2
5)の各段に設けられている押出装置S27によって、
乾燥終了品(二次乾燥品)23がリフターS28上に落
とされる。また、乾燥終了品23をリフターS28に全
て落とした多段式加熱プレス機S24(S25)の各段
には、前記のようにして再び一次乾燥品22が載置さ
れ、その間に他の多段式加熱プレス機S25(S24)
から乾燥終了品23がリフターS28上に落とされる。
れたレールS28a上を車輪S28bによって、左右の
多段式加熱プレス機S24,S25の前方位置へ移動で
きるようになっており、乾燥終了品23を多段式加熱プ
レス機S24(S25)から受け取った後、次の工程へ
乾燥終了品23を送るためのコンベアS29の位置へ移
動するようになっている。
25は、前記のように二基あるいはそれ以上からなるも
のに限られず、一基の多段式加熱プレス機からなるもの
でもよい。さらには、多段式加熱プレス機よりも成形サ
イクルは劣るが、一次乾燥品を一個づつ加熱プレスする
タイプのものを用いてもよい。さらに、前記多段式加熱
プレス機S24,S25には、蒸発した蒸気が再び乾燥
品に戻らないよう、蒸気を吸引して排水処理装置へ送る
吸引装置S24a、S25aが設けられている。また、
前記移載装置S22は前記構造のものに限られるもので
はない。
去された状態となり、強度の高い成形品となる。この乾
燥終了品は、図9に示す裁断工程へ搬送される。この裁
断工程は、前記乾燥終了品23が、所望の最終製品に対
して複数個分の大きさであったり、その他、前記乾燥終
了品23と最終製品が形状の異なる場合等に行われるも
ので、前記脱水プレス工程時における成形型の形状及び
寸法や、最終製品の種類や形状等によっては、不要の場
合もある。そのような裁断工程が不要の場合には前記乾
燥終了品23が製品となる。
S29で搬送されてくる前記乾燥終了品23を、カッタ
ーS30で所望の寸法に裁断することによって行われ
る。例えば、乾燥終了品23を両縁と中央部の計3箇所
で平行に裁断し、次いでターンテーブルS30aにより
乾燥終了品23を90°回転し、前記裁断線と直交する
両縁と中央部で平行に裁断して、不要な縁と4枚の製品
に裁断したり、単に乾燥終了品23の周囲を所定寸法で
切断除去して製品にする等である。図9のS30bは裁
断時の乾燥終了品位置決め部材である。
られて計量後、前記原料調製工程で古紙と共に水に離解
されて再使用される。また、裁断時に発生したほこり
は、吸引装置で集塵装置S31に送られ、そこで繊維が
回収されて前記切れ端と共に計量されて水に離解され、
再利用される。その際、切れ端やほこりは、紙繊維と化
学繊維の割合が製品と同じであるとして計算され、製品
原料としてリサイクルされる。なお、裁断後の製品、あ
るいは裁断が不要な乾燥終了品は、用途に応じて、その
後表面に化粧シートが貼着されたり、必要な部材が取り
付けられる。
の実施例の排水処理装置は、凝沈タンクS32、セット
リングタンクS33およびストレージタンクS34より
なる。凝沈タンクS32には、前記脱水プレス工程で絞
り出された繊維の混ざった水分(白水)が、供給され
る。そして、凝沈タンクS32に酸性凝集剤が投入さ
れ、それによって繊維分が凝集して凝沈タンクS32の
底に溜まる。さらにアルカリ中和剤を凝沈タンクS32
に投入して水を中和した後、きれいな上澄み水がストレ
ージタンクS34に送られ、一旦貯められた後、原料調
製工程に供給される。一方、凝沈タンクS32の底に溜
まった繊維沈殿水はセットリングタンクS33に送ら
れ、ここで繊維分が濾(こ)しとられて、きれいな水が
原料調製工程へ送られる。また、セットリングタンクS
33に供給された前記繊維沈殿水(白水)を、原料調製
工程で再利用されるようにすれば、より一層リサイクル
率が向上する。
れば、紙繊維に化学繊維を混合したことから、今までリ
サイクルできなかった遊技機に対して再度繊維化が可能
になり、リサイクル可能になる効果がある。さらに、紙
繊維と化学繊維の混合繊維分散液から脱水プレス及び乾
燥により成形されたものであるから、製品成形時に繊維
どうしが良く絡み合い、製品強度の均一化及び強度の向
上化効果が得られたのである。
盤、遊技機枠、球受け皿を紙繊維と化学繊維を水により
混合し、脱水プレス成形し、乾燥させたため、遊技機に
おけるリサイクル率をより向上させるとができる。さら
に、請求項3に係る発明によれば、紙繊維として古紙繊
維を利用するため、経済的であり、しかも紙製品の再利
用に役立ち、廃棄物の再利用に貢献できる効果がある。
図である。
を示すブロック図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 遊技機の少なくとも一部の構成部材が、
少なくとも紙繊維と太さ2〜5デニール、長さ3〜6m
mの化学繊維を紙繊維と化学繊維の重量比が9:1〜
7:3の割合で水に混合分散した混合繊維分散液から脱
水プレス成形され、乾燥されたものからなって前記紙繊
維と化学繊維が絡みあっていることを特徴とする遊技
機。 - 【請求項2】 遊技盤、遊技機枠、球受け皿のうち少な
くとも一部材が、少なくとも紙繊維と太さ2〜5デニー
ル、長さ3〜6mmの化学繊維を紙繊維と化学繊維の重
量比が9:1〜7:3の割合で水に混合分散した混合繊
維分散液から脱水プレス成形され、乾燥されたものから
なって前記紙繊維と化学繊維が絡みあっていることを特
徴とする遊技機。 - 【請求項3】 紙繊維が古紙繊維からなることを特徴と
する請求項1または2記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15975899A JP3241345B2 (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15975899A JP3241345B2 (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 遊技機 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001105887A Division JP2001346948A (ja) | 2001-04-04 | 2001-04-04 | 遊技機 |
JP2001204697A Division JP2002119660A (ja) | 2001-07-05 | 2001-07-05 | 遊技機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000342762A JP2000342762A (ja) | 2000-12-12 |
JP3241345B2 true JP3241345B2 (ja) | 2001-12-25 |
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ID=15700630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15975899A Expired - Fee Related JP3241345B2 (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 遊技機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3241345B2 (ja) |
-
1999
- 1999-06-07 JP JP15975899A patent/JP3241345B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2000342762A (ja) | 2000-12-12 |
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