JP2002204857A - 遊技機構成部材の製造方法 - Google Patents

遊技機構成部材の製造方法

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JP2002204857A
JP2002204857A JP2001343338A JP2001343338A JP2002204857A JP 2002204857 A JP2002204857 A JP 2002204857A JP 2001343338 A JP2001343338 A JP 2001343338A JP 2001343338 A JP2001343338 A JP 2001343338A JP 2002204857 A JP2002204857 A JP 2002204857A
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Atsushi Kashiwagi
敦詞 柏木
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Sansei R&D Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価、かつ遊技機に必要な強度を有する遊技
機を古新聞や古雑誌等の紙を利用して製造する。 【解決手段】 遊技機の構成部材を製造する方法におい
て、紙繊維と化学繊維を別々に水と混合して紙繊維分散
液と化学繊維分散液を別個に調製し、前記紙繊維分散液
と化学繊維分散液を混合して少なくとも紙繊維と化学繊
維が水に混合分散した混合繊維分散液を得る原料調製工
程と、前記混合繊維分散液を成形型内に充填し、該充填
した混合繊維分散液をプレスすることにより脱水して前
記紙繊維と化学繊維の絡み合った脱水プレス成形品を得
る脱水プレス工程と、前記脱水プレス成形品を乾燥させ
る乾燥工程とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機構成部材の
製造方法に関し、特には紙繊維と化学繊維からなる遊技
機構成部材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃棄物の廃棄場所が不足したり、
廃棄物によって環境汚染が発生する等の問題が大きくな
り、また省資源の観点から、廃棄物の再利用が求められ
ている。
【0003】遊技機においても、古紙を利用して遊技機
の外枠等を成形したものが提案されている(特開平7−
116306号等)。この古紙を利用するものにあって
は、古紙繊維を接着剤や合成樹脂と混合して外枠等を成
形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、遊技機の遊
技盤や枠体部等を構成する構成部材は、所定の強度が必
要とされ、強度が不足すると遊技機の用を果たさなくな
る。例えば、パチンコ遊技機にあっては、毎日遊技盤の
釘調製が行われ、その都度遊技盤の釘孔部分に大なる力
が加わるため、遊技盤の強度が不足していると、釘調製
によって釘孔が広がって釘が緩んだり抜けたりする問題
が発生する。また、外枠や内枠等の枠体部も遊技台を支
えるのに十分な強度が必要とされ、パチンコ球を貯める
皿についても球の保持のみならず、遊技中の興奮等によ
る遊技者の殴打等にもある程度耐えられる強度が必要と
される。
【0005】しかし、乾いた繊維をプレスして形状固定
する、いわゆる乾式法と称される方法で成形したものに
より遊技機を構成した場合にあっては、紙繊維同士が十
分に混ざってなく、繊維間の剥離強度が弱いため、釘調
製の繰り返しにより釘が緩み易い等、パチンコ遊技機に
要求される強度を有しておらず、強度強化のためには必
然的に粘度の高い接着剤や合成樹脂を加えて成形しなけ
ればならなかった。
【0006】また、高温高圧スチームで紙繊維を軟化さ
せてプレス成形する方法も考えられるが、その方法によ
っても、紙繊維が十分に混ざらず、繊維の結合強度不足
を解消できず、しかも高温高圧スチームでは温度が高す
ぎて繊維が損傷し、それによって強度が低下するおそれ
もある。
【0007】また、特開平7−116305号のよう
に、植物繊維に木材チップを混合接着して強度を高める
方法も提案されているが、木材チップが均一に分散し難
く、一定の強度及び硬度が得られず、木材チップの存在
する部分と存在しない部分で強度にばらつきを生じ、機
械による自動釘打ちや釘調製が難しくなる。
【0008】本発明は前記問題点に鑑みなされたもの
で、古紙繊維等からなる紙繊維を利用して安価に、かつ
遊技機構成部材に必要な強度を有する遊技機構成部材の
製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
遊技機の構成部材を製造する方法において、紙繊維と化
学繊維を別々に水と混合して紙繊維分散液と化学繊維分
散液を別個に調製し、前記紙繊維分散液と化学繊維分散
液を混合して少なくとも紙繊維と化学繊維が水に混合分
散した混合繊維分散液を得る原料調製工程と、前記混合
繊維分散液を成形型内に充填し、該充填した混合繊維分
散液をプレスすることにより脱水して前記紙繊維と化学
繊維の絡み合った脱水プレス成形品を得る脱水プレス工
程と、前記脱水プレス成形品を乾燥させる乾燥工程とを
備えることを特徴とする遊技機構成部材の製造方法に係
る。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1における
紙繊維が古紙繊維であることを特徴とする。
【0011】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは2において、原料調製工程において、古雑誌類の紙
部を頁張付部から切断分離した後、紙部を水と混合して
古紙繊維を離解させることにより紙繊維分散液を調製す
ることを特徴とする。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
のいずれかにおいて、混合繊維分散液に成形性改良用薬
剤を添加することを特徴とする。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
のいずれかおいて、乾燥工程が一次乾燥とその後の二次
乾燥とからなることを特徴とする。
【0014】請求項6に係る発明は、請求項5におい
て、一次乾燥が、脱水プレス成形品を複数個立てて搬送
しながら乾燥させることを特徴とする。
【0015】また、請求項7に係る発明は、請求項5ま
たは6において、二次乾燥が、一次乾燥品の複数個を上
下に積層してホットプレスする多段式で行うことを特徴
とする。
【0016】請求項8に係る発明は、請求項1ないし7
のいずれかにおいて、乾燥工程後に乾燥終了品の裁断工
程を行うことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の実施形
態を説明する。図1は本発明の製造方法によって製造さ
れた構成部材を有する遊技機の一実施例を示す概略斜視
図、図2は図1の遊技盤の背面図である。また、図3は
本発明の一実施例に係る遊技機構成部材の製造方法にお
ける製造工程を示すブロック図、図4は原料調製工程を
示す概略図、図5は脱水プレス工程の概略図、図6は一
次乾燥工程の概略図、図7は二次乾燥工程の概略図、図
8は図7の概略平面図、図9は裁断工程の概略図、図1
0は排水処理装置の概略を示す図である。
【0018】図1に示す遊技機10は、この発明の遊技
機構成部材の製造方法によって得られた構成部材を有す
るもので、少なくとも一部の構成部材が、紙繊維に少な
くとも化学繊維を混合した混合繊維分散液を脱水プレス
成形し、乾燥させた混合繊維の成形品からなる。前記混
合繊維の成形品で構成される構成部材としては、従来、
木材または樹脂等で形成されていた強度保持構成部材と
され、特には、遊技盤11、遊技機枠12、球受け皿1
3の中から選択される少なくとも一部材とするのが好ま
しい。この実施例では、遊技盤11及び遊技機枠12が
前記混合繊維の成形品で構成されている。図2は遊技盤
11の背面を示す。
【0019】紙繊維は、新品の紙から得られた新品紙繊
維のみ、あるいは一度市場に出回った紙、すなわち古紙
から得られた古紙繊維のみ、あるいはその両方を含む繊
維のいずれでもよいが、古紙繊維を含む紙繊維、好まし
くは古紙繊維のみを用いれば、より安価な遊技機が得ら
れるのみならず、廃棄物の再利用率が高まるために好ま
しい。古紙繊維は、後記する遊技機構成部材の製造方法
で詳述するように、古新聞や古雑誌、広告、廃棄コピー
紙等のような古雑誌類を水(湯を含む)に浸けて離解し
た繊維で構成される。
【0020】化学繊維は、成形品の強度を高めるために
用いられるもので、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、
無機繊維の中から、水となじみ易く、しかも強度が高
く、耐摩耗性、耐薬品性、耐候性に優れ、濡れた場合に
も乾き易い化学繊維が選択される。例として、ポリエス
テル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリ
−メタ−フェニレンテレフタルアミド繊維、ガラス繊
維、セラミック繊維等が挙げられる。さらには、耐熱
性、耐燃性、絶縁性を持つ化学繊維は、パチンコ遊技機
のような電気を使う遊技機に好適である。
【0021】また、前記遊技機の該当構成部材は、前記
紙繊維(古紙繊維の場合を含む)及び化学繊維が水に分
散した混合繊維分散液を、後に詳述するように、脱水プ
レスし、乾燥することにより形成される。乾燥後必要に
応じて適宜裁断されて所望形状とされることもある。さ
らに、遊技盤のように、表面に模様等の装飾が必要とさ
れるものにあっては、前記混合繊維成形品の表面に装飾
シート材が貼着されて遊技機が形成される。
【0022】次に、本発明に係る遊技機構成部材の製造
方法の実施形態について説明する。本発明の製造方法
は、前記遊技盤11、遊技機枠12及び球受け皿13等
のような遊技機の構成部材を製造する方法に関するもの
である。
【0023】その製造造方法の一実施例は、図3に示す
ように、原料調製工程、脱水プレス工程、乾燥工程を備
え、さらにこの実施例では裁断工程を備える。
【0024】原料調製工程では、図4に示すように、紙
繊維に少なくとも化学繊維が水に混合分散した混合繊維
分散液を調製する。この実施例においては、次に詳述す
るように、紙繊維分散液と化学繊維分散液を別個に調製
し、それぞれの貯蔵タンクに一旦貯蔵した後、ミキシン
グ装置に所要割合で導入し、混合して混合繊維分散液と
している。
【0025】まず、紙繊維分散液の調製について示す。
紙繊維の原料としては、新品の紙や古紙が用いられる
が、前記のように古紙を含んで、あるいは古紙のみを用
いれば、廃棄物の再利用および経済性の点で好ましい。
以下、主として、漫画本や電話帳、週刊誌のような古雑
誌類からなる古紙を用いる場合について示す。古雑誌類
の背中部分に位置する頁張付部を頁部から切断機で切断
分離して糊やホッチキスの針等を除去し、頁部に相当す
る紙部を選別する(S1)。前記糊やホッチキスの針等
は、古紙繊維から良好な成形品を製造するのに邪魔であ
るばかりか、製造装置の清掃等も面倒になるため、予め
頁部と選別しておく。その際、糊や針を確実に除去する
ため、古雑誌類の背中部分から所定幅、通常2cm程度
の部分で切断するのが好ましい。前記切断分離は、雑誌
類をコンベア等の自動送り装置上に頁張付(接着)側が
同一方向となるようにして並べ、自動送り装置上の雑誌
類が切断装置まで到達して切断機の刃部を通過すること
によって、連続的に行われ、それによって糊や針のつい
た頁張付部が頁部と分離し、自動的にゴミ貯蔵部に送ら
れるようにするのが、作業の効率化の点から好ましい。
なお、前記切断された糊や針の付いた古紙片は、後の乾
燥工程における燃料として利用することも可能である。
【0026】なお、新品の紙を用いる場合には、前記切
断選別(S1)が不要となる。また、新品の紙と古雑誌
類を用いる場合には、古雑誌類については前記切断選別
(S1)が行われた後に次の計量が行われ、新品の紙に
ついては前記切断選別(S1)が行われることなく、次
の計量が行われる。
【0027】前記紙部は、所要量計量され(S2)、パ
ルパーと称されるミキサーに所要量の水と共に投入され
て混合され、離解が行われる(S3)。水は水タンク
(S4)から供給される。紙と水の割合は、紙繊維が離
解し易いように決められるが、通常水と紙の合計100
重量%に対し、紙の重量%が0.5〜15重量%程度と
なるようにするのが好ましいとされる。一例としてパチ
ンコ遊技盤4枚を製造する場合を示すと、古紙原料32
5kgに対して水10508リットルを注入する。もち
ろん、紙の割合は前記範囲に限られるものではない。前
記パルパー内の混合によって、紙は繊維状にほぐれ、粥
(かゆ)状の紙繊維分散液となる。その紙繊維分散液
は、一旦紙繊維分散液貯蔵タンク(S5)に貯蔵され
る。なお、前記紙繊維の離解を行う水は、常温でよい
が、30℃〜100℃程度の湯とすれば、紙がスムーズ
に繊維状にほぐれるようになる。しかし、湯を用いる場
合には、湯温が高くなるほど、古紙の印刷インクが滲
(にじ)み出し易くなるため、後の水処理が必要となる
煩わしさがある。
【0028】また、前記紙繊維分散液は、前記切断選別
で誤って混入した糊や針、あるいはゴミ等の不要物が含
まれているため、紙繊維貯蔵タンク(S5)に貯蔵され
る前に、セパレーターや、クリーナー、あるいはスクリ
ーン等に通されて不要物が除去される(S3a)のが好
ましい。
【0029】化学繊維についても計量されて(S6)、
水タンク(S4)から供給される所要量の水ととともに
別のパルパー(ミキサー)に投入され、混合され、それ
によって水になじんで離解分散し(S7)、化学繊維分
散液となる。その化学繊維分散液は、一旦化学繊維分散
液貯蔵タンク(S8)に貯蔵される。パルパーは、一つ
のものを古紙繊維用と化学繊維用とに、交互に対象繊維
を代えて使用してもよい。なお、化学繊維の太さは2〜
5デニール、長さは3〜6mm程度が好ましい。この例
では、太さ3デニール、長さ5mmのポリエステル繊維
を用いた。長さが6mmを越えると繊維が絡まり易く、
団子状態になって繊維の分散が容易に行えなくなる。ま
た、化学繊維の割合は、化学繊維と水の合計100重量
%に対して0.1〜5重量%となるようにすれば、化学
繊維が水に良好に分散する。例えば、4枚の遊技盤を成
形する例においては、化学繊維81kgを水13419
リットルに分散させる。もちろん、化学繊維の割合は前
記範囲に限られるものではない。
【0030】前記紙繊維分散液と化学繊維分散液は、そ
れぞれの前記貯蔵タンクから所用量ずつミキシング装置
に導入され(S9)、そこで混合され、古紙繊維と化学
繊維が水に均一に分散した混合繊維分散液が製造され
る。その際、既に前記紙繊維分散液には紙繊維が、また
化学繊維分散液には化学繊維が分散しており、その分散
液の混合によって混合繊維分散液が製造されるため、紙
繊維分散液と化学繊維分散液の配合割合を自由に設定で
き、得られる製品をその強度が所望の値となるようにす
ることができる。一般に何度もリサイクルした紙繊維は
強度低下を生じるため、前記紙繊維分散液と化学繊維分
散液の配合割合を変更して化学繊維の割合を増すことに
より、製品の強度の均一性を維持することが容易に行え
るようになる。
【0031】前記混合繊維分散液における、繊維分(紙
繊維と化学繊維)の濃度が、0.5〜7重量%である
と、両繊維が水に良好に分散し易くなり、より好まし
い。また、紙繊維と化学繊維の割合は、重量比で9:1
〜7:3が好ましい。化学繊維が10%未満では充分な
強度の製品が得られなくなる。この例では、紙繊維32
5kgに対して化学繊維81kg、水の総量が2392
7リットル、繊維分の重量濃度が約1.7%となってい
る。もちろん、繊維分、紙繊維及び化学繊維の割合は、
必ずしも前記範囲に限られるものではない。
【0032】前記のように紙繊維分散液と化学繊維分散
液を別個に調製して一旦貯蔵タンクに貯えるのは、紙繊
維と化学繊維とでは水に良好に分散する割合が異なるた
めである。一般に化学繊維は紙繊維よりも水に分散し難
いため、水に対する繊維濃度を紙繊維の場合よりも低く
した方が繊維分散を良好にできる。したがって、紙繊維
と化学繊維を別々に水と混合して分散液を調製し、その
後両分散液を所定割合で混合した方が紙繊維と化学繊維
が良好に分散した混合繊維分散液を得られる。
【0033】また、前記ミキシング装置の混合繊維分散
液には、その後の脱水プレス工程における脱水性を向上
させて製品の硬度や強度(紙力)を増大させる紙力増強
剤や定着剤、耐水化剤、消泡剤等の成形性改良用薬剤が
適宜、適量添加される。例えば、ポリエチレンオキサイ
ドや合成糊等の紙力増強剤を選択すれば、繊維を水に分
散させて沈降を防ぐことができ、また混合繊維分散液の
粘性が増大するので、次の脱水プレス工程における型の
網部からの脱水がゆっくりになり、網上に繊維が均一に
堆積して強度の均一な製品が得られるようになり、強度
及び硬度も増大させることができる。このような紙力増
強剤としては、その他、コーンスターチ、カルボキシメ
チルセルローズ等が挙げられる。
【0034】定着剤は、前記紙力増強剤が紙繊維に定着
し易くなる働きをする。この定着剤としては、硫酸アン
モニウム、ポリアクリルアミド等を挙げることができ
る。耐水化剤は、製品に撥水性(水をはじく性質)を付
与するためのもので、遊技盤等における水洗いが可能と
なる。この耐水化剤としては、ポリアミン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂等を挙げることができる。消泡剤は、ミキ
シング装置等で繊維をかき混ぜる際に泡を生じにくくす
るものである。繊維の撹拌時に泡を生じると、繊維に泡
が付着して水面上に繊維が泡ととともに浮かび、繊維の
均一な分散が難しくなる。この消泡剤としては非イオン
活性剤を挙げることができる。なお、混合繊維分散液に
添加される薬剤は前記のものに限られない。また、前記
薬剤を添加することなく紙繊維分散液と化学繊維分散液
を混合し、その混合繊維分散液を一つあるいは二以上の
別の貯蔵タンクに一旦貯蔵し、その貯蔵タンクから必要
分だけ次の工程へ送るようにしたり、あるいは次の工程
へ送る途中に薬剤との混合用ミキシング装置を設けて前
記薬剤を添加するようにしてもよい。
【0035】前記混合繊維分散液は、所要繊維濃度に濾
過されて凝縮される(S10)。その際の最終繊維濃度
は、0.5〜7重量%が好ましい。この例では、残存水
分が13127リットルとなるまで濾過し、繊維分は4
06kgと変化ないため、繊維分濃度は3.0重量%で
ある。
【0036】次いで、脱水プレス工程を行う。この脱水
プレス工程では、図5に示すように、前記混合繊維分散
液をコールドプレス機(脱水成形プレス機)S11の成
形型S12内に所要量充填し、上からプレスし、水分を
絞り出す。この脱水プレス工程によって、混合繊維分散
液中の水分が大半除かれる。この例では、約40%まで
水分が減少する。プレス圧は10tから1000tが好
ましい。10t未満では水分がよく抜けないからであ
る。この例では300tである。
【0037】成形型S12は適宜形状の枠体の底面に網
が設けられ、成形型内に充填された混合繊維分散液の水
分が、プレスによって前記網を通って下方へ絞り出さ
れ、網上面に繊維分が堆積するようになっている。ま
た、この実施例では網の下に下方バキュームS14aが
設けられ、前記プレスの際に、まず下方バキュームS1
4aを作動させて水分を吸い出し、それと同時にプレス
により水分を絞り出す。プレス板S14の上や周囲にあ
ふれた水分は、上方バキュームS14bにより吸引さ
れ、それらによって成形型S12周囲の水滴が除去さ
れ、一旦絞り出された水分がプレス成形品内に戻るのが
防止される。なお、プレスの開始時期は、下方バキュー
ムS14aがある程度水分を吸い出した時点でもよい
が、その場合には生産効率が若干低下する。
【0038】前記成形型S12の網目サイズは60メッ
シュ〜80メッシュ/in2が好ましい。60メッシュ
未満であると網目が粗すぎて繊維が水と一緒に抜け出し
易くなり、それに対して80メッシュより大になると繊
維が網目を押さえて塞いでしまい、水分の抜ける時間が
長くなり、生産効率が低下する。成形型S12の枠体形
状及びサイズは、製品の種類や大きさ及び数等に応じて
決定される。例えば、製品と等しいサイズ及び形状や、
その後の裁断により複数の製品とされる大きさ等であ
る。この例では、遊技盤の4個分の大きさからなるパネ
ルを形成できる枠体が用いられている。符号S13は混
合繊維分散液の注入ノズル、S15はコンベア装置、S
15aはコンベア上に付着した繊維等を洗浄するための
洗浄ノズルである。
【0039】また、前記コールドプレス機S11によっ
て、混合繊維分散液から絞り出された水分は、前記下方
バキュームS14aを通り、図10に示す排水処理装置
に送られて再利用できるように処理される。さらに、上
方バキュームS14bによって吸引された水分も排水処
理装置へ送られて再利用できるように処理される。
【0040】前記脱水プレス工程によって、平板状にさ
れた脱水プレス成形品21は、前記水に混合分散してい
た紙繊維と化学繊維が、その状態でプレスによって水の
大部分が除去されることにより、互いに絡みあったもの
となっている。脱水プレス成形品21は吸引移動装置S
16で、吸着されて次の乾燥工程へ運ばれ、さらに水分
が除去される。
【0041】乾燥工程は、一次乾燥工程と二次乾燥工程
とよりなる。一次乾燥工程では、図6に示すように、ウ
ィケットドライヤーS17と称される乾燥装置で前記脱
水プレス成形品21の乾燥が行われる。ウィケットドラ
イヤーS17は、乾燥炉S18内に上側が製造ラインの
前方へ回転し、下側が製造ラインの後方側へ回転する回
転ベルト状部材S19が設けられ、その回転ベルト状部
材S19の表面に後方へ傾斜した支持部材S20が所定
間隔で立設されている。そして、前記脱水プレス工程か
ら搬送される脱水プレス成形品21を支持部材S20で
受け、その支持部材S20前面にもたれさせるようにし
て立てて支持しながら乾燥炉S18内を前方へ移動さ
せ、その移動中に乾燥炉S18の熱風装置(図示せず)
による熱風で乾燥を行う。
【0042】前記ウィケットドライヤーS17では、複
数の脱水プレス成形品21が所定間隔で間をあけて立て
られた状態で連続的に前方へ搬送されながら乾燥処理さ
れるため、効率よく乾燥を行うことができる。さらに、
前記支持部材S20を、複数本の平行な棒部材や格子状
部材、または網状部材等で形成すれば、ウィケットドラ
イヤーS17で搬送される脱水プレス成形品21の背面
にも熱風が当たり、効率よく乾燥を行うことができる。
さらに、この例の一次乾燥工程では、乾燥効率を上げる
ため、ウィケットドライヤーS17で発生した蒸気を吸
引装置で吸引して排水処理装置へ送るようにされてい
る。
【0043】前記炉内の温度は100〜200℃が好ま
しい。100℃未満では乾燥効率が悪く、200℃を越
えると脱水プレス成形品21が乾燥中に燃えるおそれが
あるからである。、炉内の通過時間は、脱水プレス成形
品21の厚み等により乾燥具合が異なるため、脱水プレ
ス成形品の厚みや成形効率等に応じて最適時間となるよ
うにコンベアの速度を調製する。一般に、炉内の温度が
一定の場合、脱水プレス成形品21が厚みの大のもので
あれば、通過時間を長くし、プレス成形品21が厚みの
薄いものであれば炉内通過時間を短くする。また、プレ
ス成形品21の厚みが一定であれば、炉内温度を高くす
れば、炉内通過時間を短くして成形効率を高めることが
できる。
【0044】一次乾燥工程を得た一次乾燥品22は、二
次乾燥工程へコンベアS21で搬送される。この例で
は、二次乾燥工程を示す図7及びその平面図である図8
のように、一次乾燥品22が上下動可能な移載装置S2
2に供給される。この移載装置S22の一次乾燥品受け
入れ棚S22aは上下に移動し、多段式加熱プレス機S
24(S25)の段数分だけ一次乾燥品22を受け入れ
る。もちろん、前記一次乾燥品受け入れ棚S22a及び
一次乾燥品の受け入れ枚数はこれに限られるものではな
い。また、この例のように、多段式加熱プレス機S2
4,S25が複数の場合、移載装置S22は移動可能と
される。この例では、図8から理解されるように、2つ
の多段式加熱プレス機S24,S25が製造ラインの方
向に対して直交する左右両側に並列に配置され、また、
移載装置S22が床面に敷設されたレールS22b上を
車輪S22c(図7に示す)によって左右両側へ移動で
きるようにされ、その移動によって、左右の多段式加熱
プレス機S24,S25と移載装置S22が対応する位
置となるようにされている。
【0045】前記移載装置S22は、前記コンベアS2
1から一次乾燥品22を受け入れた後、製造ライン方向
と直交する左側(または右側)へ移動して左(右)の多
段式加熱プレス機S24(S25)と対向する位置に移
る。そして、一次乾燥品受け入れ棚S22aが昇降を開
始し、適宜の位置になった時点で、その移載装置S22
に設けられている押出装置S23によって、多段式加熱
プレス機S24(S25)の各段の熱板S26に一次乾
燥品を載せ、その載置完了後に多段式加熱プレス機S2
4(S25)で加熱プレスが始まる。
【0046】前記多段式加熱プレス機S24(S25)
は、熱板S26間が近接及び離間し、近接時に熱板S2
6間で一次乾燥品22をプレスするようになっている。
熱板S26の温度は100〜200℃が好ましく、プレ
ス圧は1000t〜3000tが好ましい。1000t
以下では、一次乾燥品を必要強度となるまでプレスでき
なくなるおそれがある。
【0047】前記のようにして、左(右)の多段式加熱
プレス機S24(S25)の熱板S26に一次乾燥品2
2を載置終了した移載装置S22は、再び、コンベアS
21の前方位置に戻る。前記移載装置S22がコンベア
S21の位置から左(右)の多段式加熱プレス機S24
(S25)へ移動開始後、再びコンベアS21の位置へ
戻って来るまでの間、前記コンベアS21は、一次乾燥
品22がコンベアS21の先端から落ちないように駆動
が停止される。
【0048】前記コンベアS21前方に戻った移載装置
S22は、前記コンベアS21の駆動再開により、再び
一次乾燥品受け入れ棚S22aに一次乾燥品22を受け
入れ、次いで、前記とは反対側の右(左)側へ移動し、
前記と同様にして別の多段式加熱プレス機S25(S2
4)の熱板S26に一次乾燥品22を載せた後、再び前
記コンベアS21の前方位置に戻る。また、前記一次乾
燥品22が熱板S26に載置された右(左)の多段式加
熱プレス機S25(S24)は熱プレスを行う。
【0049】この右(左)の多段式加熱プレス機S25
(S24)に一次乾燥品22を載置している間、前記左
(右)の多段式加熱プレス機S24(S25)では加熱
プレスが終了し、その多段式加熱プレス機S24(S2
5)の各段に設けられている押出装置S27によって、
乾燥終了品(二次乾燥品)23がリフターS28上に落
とされる。また、乾燥終了品23をリフターS28に全
て落とした多段式加熱プレス機S24(S25)の各段
には、前記のようにして再び一次乾燥品22が載置さ
れ、その間に他の多段式加熱プレス機S25(S24)
から乾燥終了品23がリフターS28上に落とされる。
【0050】この例のリフターS28は、床面に敷設さ
れたレールS28a上を車輪S28bによって、左右の
多段式加熱プレス機S24,S25の前方位置へ移動で
きるようになっており、乾燥終了品23を多段式加熱プ
レス機S24(S25)から受け取った後、次の工程へ
乾燥終了品23を送るためのコンベアS29の位置へ移
動するようになっている。
【0051】なお、前記多段式加熱プレス機S24,S
25は、前記のように二基あるいはそれ以上からなるも
のに限られず、一基の多段式加熱プレス機からなるもの
でもよい。さらには、多段式加熱プレス機よりも成形サ
イクルは劣るが、一次乾燥品を一個づつ加熱プレスする
タイプのものを用いてもよい。さらに、前記多段式加熱
プレス機S24,S25には、蒸発した蒸気が再び乾燥
品に戻らないよう、蒸気を吸引して排水処理装置へ送る
吸引装置S24a、S25aが設けられている。また、
前記移載装置S22は前記構造のものに限られるもので
はない。
【0052】前記乾燥終了品23は、水分がほとんど除
去された状態となり、強度の高い成形品となる。この乾
燥終了品は、図9に示す裁断工程へ搬送される。この裁
断工程は、前記乾燥終了品23が、所望の最終製品に対
して複数個分の大きさであったり、その他、前記乾燥終
了品23と最終製品が形状の異なる場合等に行われるも
ので、前記脱水プレス工程時における成形型の形状及び
寸法や、最終製品の種類や形状等によっては、不要の場
合もある。そのような裁断工程が不要の場合には前記乾
燥終了品23が製品となる。
【0053】この実施例における裁断工程は、コンベア
S29で搬送されてくる前記乾燥終了品23を、カッタ
ーS30で所望の寸法に裁断することによって行われ
る。例えば、乾燥終了品23を両縁と中央部の計3箇所
で平行に裁断し、次いでターンテーブルS30aにより
乾燥終了品23を90°回転し、前記裁断線と直交する
両縁と中央部で平行に裁断して、不要な縁と4枚の製品
に裁断したり、単に乾燥終了品23の周囲を所定寸法で
切断除去して製品にする等である。図9のS30bは裁
断時の乾燥終了品位置決め部材である。
【0054】前記裁断時に生じる不要な切れ端は、集め
られて計量後、前記原料調製工程で古紙と共に水に離解
されて再使用される。また、裁断時に発生したほこり
は、吸引装置で集塵装置S31に送られ、そこで繊維が
回収されて前記切れ端と共に計量されて水に離解され、
再利用される。その際、切れ端やほこりは、紙繊維と化
学繊維の割合が製品と同じであるとして計算され、製品
原料としてリサイクルされる。なお、裁断後の製品、あ
るいは裁断が不要な乾燥終了品は、用途に応じて、その
後表面に化粧シートが貼着されたり、必要な部材が取り
付けられる。
【0055】図10は排水処理装置の概略図である。こ
の実施例の排水処理装置は、凝沈タンクS32、セット
リングタンクS33およびストレージタンクS34より
なる。凝沈タンクS32には、前記脱水プレス工程で絞
り出された繊維の混ざった水分(白水)が、供給され
る。そして、凝沈タンクS32に酸性凝集剤が投入さ
れ、それによって繊維分が凝集して凝沈タンクS32の
底に溜まる。さらにアルカリ中和剤を凝沈タンクS32
に投入して水を中和した後、きれいな上澄み水がストレ
ージタンクS34に送られ、一旦貯められた後、原料調
製工程に供給される。一方、凝沈タンクS32の底に溜
まった繊維沈殿水はセットリングタンクS33に送ら
れ、ここで繊維分が濾(こ)しとられて、きれいな水が
原料調製工程へ送られる。また、セットリングタンクS
33に供給された前記繊維沈殿水(白水)を、原料調製
工程で再利用されるようにすれば、より一層リサイクル
率が向上する。
【0056】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、紙繊維と化学
繊維を別々に水と混合して紙繊維分散液と化学繊維分散
液を別個に調製し、前記紙繊維分散液と化学繊維分散液
を混合して少なくとも紙繊維と化学繊維が水に混合分散
した混合繊維分散液を得る原料調製工程と、前記混合繊
維分散液を成形型内に充填し、該充填した混合繊維分散
液をプレスすることにより脱水して前記紙繊維と化学繊
維の絡み合った脱水プレス成形品を得る脱水プレス工程
と、乾燥工程とにより遊技機構成部材を製造するため、
紙繊維と化学繊維がよく混合され、均一かつ強度の高い
遊技機構成部材を得ることができる。さらに、この発明
では、脱水プレス工程とは別に乾燥工程を行うため、確
実に乾燥させることができ、より強度の高い製品が得ら
れる。
【0057】請求項2の発明によれば、紙繊維として古
紙繊維を用いるため、経済的であり、しかも紙製品の再
利用に役立ち、廃棄物の再利用に貢献できる効果があ
る。
【0058】請求項3の発明によれば、古雑誌類の頁張
付部を予め切断除去するため、製造装置の故障を減らし
て耐用年数を増加させることができる。さらに、繊維を
水に離解する際に異物が少ないため繊維離解をよりスム
ーズに行うことができ、製造効率が向上する。
【0059】請求項4の発明によれば、混合繊維分散液
に成形性改良用薬剤を添加して成形するため、より効率
よく製造でき、所望の物性を増大させた製品が得られる
ようになる。
【0060】請求項5の発明によれば、乾燥工程を一次
乾燥と二次乾燥の二段階で行うため、より確実に乾燥し
た強度の高い製品を得ることができる。
【0061】また、請求項6の発明によれば、一次乾燥
工程において、脱水プレス成形品を複数個立てて搬送し
ながら乾燥するため、乾燥効率がよく、しかも連続的に
乾燥でき、効率よく製造できる。しかも、乾燥設備が小
さくなり、製造ライン設置面積を小さくできる。
【0062】さらに請求項7の発明によれば、二次乾燥
工程において、複数の一次乾燥品を上下に積層する多段
式で乾燥を行うため、製造ラインの設置面積を小さくで
きるのみならず、効率よく乾燥できる。
【0063】請求項8の発明によれば、複数個の製品の
大きさからなる成形品を製造し、裁断工程によって複数
個の製品にできるため、製造効率を高めることができ、
また、製造時に成形品周縁等が見苦しくなる場合には、
その部分をこの裁断工程で切断除去することにより、良
好な製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造された構成部材
を有する遊技機の一実施例を示す概略斜視図である。
【図2】図1の実施例に係る遊技盤の背面図である。
【図3】本発明に係る製造方法の工程を示すブロック図
である。
【図4】原料調製工程を示す概略図である。
【図5】脱水プレス工程の概略図である。
【図6】一次乾燥工程の概略図である。
【図7】二次乾燥工程の概略図である。
【図8】図8の概略平面図である。
【図9】裁断工程の概略図である。
【図10】排水処理装置の概略を示す図である。
【符号の説明】
10 遊技機 11 遊技盤 12 遊技機枠 13 球受け皿 21 脱水プレス成形品 22 一次乾燥品 23 最終乾燥品 S9 ミキシング装置 S11 コールドプレス機 S17 ウィケットドライヤー S24,25 多段式加熱プレス機
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月23日(2002.4.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 遊技機構成部材の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機構成部材の
製造方法に関し、特には紙繊維と化学繊維からなる遊技
機構成部材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃棄物の廃棄場所が不足したり、
廃棄物によって環境汚染が発生する等の問題が大きくな
り、また省資源の観点から、廃棄物の再利用が求められ
ている。
【0003】遊技機においても、古紙を利用して遊技機
の外枠等を成形したものが提案されている(特開平7−
116306号等)。この古紙を利用するものにあって
は、古紙繊維を接着剤や合成樹脂と混合して外枠等を成
形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、遊技機の遊
技盤や枠体部等を構成する構成部材は、所定の強度が必
要とされ、強度が不足すると遊技機の用を果たさなくな
る。例えば、パチンコ遊技機にあっては、毎日遊技盤の
釘調製が行われ、その都度遊技盤の釘孔部分に大なる力
が加わるため、遊技盤の強度が不足していると、釘調製
によって釘孔が広がって釘が緩んだり抜けたりする問題
が発生する。また、外枠や内枠等の枠体部も遊技台を支
えるのに十分な強度が必要とされ、パチンコ球を貯める
皿についても球の保持のみならず、遊技中の興奮等によ
る遊技者の殴打等にもある程度耐えられる強度が必要と
される。
【0005】しかし、乾いた繊維をプレスして形状固定
する、いわゆる乾式法と称される方法で成形したものに
より遊技機を構成した場合にあっては、紙繊維同士が十
分に混ざってなく、繊維間の剥離強度が弱いため、釘調
製の繰り返しにより釘が緩み易い等、パチンコ遊技機に
要求される強度を有しておらず、強度強化のためには必
然的に粘度の高い接着剤や合成樹脂を加えて成形しなけ
ればならなかった。
【0006】また、高温高圧スチームで紙繊維を軟化さ
せてプレス成形する方法も考えられるが、その方法によ
っても、紙繊維が十分に混ざらず、繊維の結合強度不足
を解消できず、しかも高温高圧スチームでは温度が高す
ぎて繊維が損傷し、それによって強度が低下するおそれ
もある。
【0007】また、特開平7−116305号のよう
に、植物繊維に木材チップを混合接着して強度を高める
方法も提案されているが、木材チップが均一に分散し難
く、一定の強度及び硬度が得られず、木材チップの存在
する部分と存在しない部分で強度にばらつきを生じ、機
械による自動釘打ちや釘調製が難しくなる。
【0008】本発明は前記問題点に鑑みなされたもの
で、古紙繊維等からなる紙繊維を利用して安価に、かつ
遊技機構成部材に必要な強度を有する遊技機構成部材の
製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
遊技機の構成部材を製造する方法において、紙繊維と化
学繊維を別々に水と混合分散した紙繊維分散液と化学繊
維が水に分散した化学繊維分散液とを別個に調製し、そ
の後に前記紙繊維分散液と化学繊維分散液とを混合し、
少なくとも前記紙繊維と前記化学繊維が水に混合分散し
た混合繊維分散液を得る原料調製工程と、前記混合繊維
分散液を成形型内に充填し、該充填した混合繊維分散液
をプレスすることにより脱水して前記紙繊維と化学繊維
の絡み合った脱水プレス成形品を得る脱水プレス工程
と、前記脱水プレス成形品を乾燥させる乾燥工程とを備
えることを特徴とする遊技機構成部材の製造方法に係
る。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1における
紙繊維が古紙繊維であることを特徴とする。
【0011】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは2において、原料調製工程において、古雑誌類の紙
部を頁張付部から切断分離した後、紙部を水と混合して
古紙繊維を離解させることにより紙繊維分散液を調製す
ることを特徴とする。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
のいずれかにおいて、混合繊維分散液に成形性改良用薬
剤を添加することを特徴とする。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
のいずれかおいて、乾燥工程が一次乾燥とその後の二次
乾燥とからなることを特徴とする。
【0014】請求項6に係る発明は、請求項5におい
て、一次乾燥が、脱水プレス成形品を複数個立てて搬送
しながら乾燥させることを特徴とする。
【0015】また、請求項7に係る発明は、請求項5ま
たは6において、二次乾燥が、一次乾燥品の複数個を上
下に積層してホットプレスする多段式で行うことを特徴
とする。
【0016】請求項8に係る発明は、請求項1ないし7
のいずれかにおいて、乾燥工程後に乾燥終了品の裁断工
程を行うことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の実施形
態を説明する。図1は本発明の製造方法によって製造さ
れた構成部材を有する遊技機の一実施例を示す概略斜視
図、図2は図1の遊技盤の背面図である。また、図3は
本発明の一実施例に係る遊技機構成部材の製造方法にお
ける製造工程を示すブロック図、図4は原料調製工程を
示す概略図、図5は脱水プレス工程の概略図、図6は一
次乾燥工程の概略図、図7は二次乾燥工程の概略図、図
8は図7の概略平面図、図9は裁断工程の概略図、図1
0は排水処理装置の概略を示す図である。
【0018】図1に示す遊技機10は、この発明の遊技
機構成部材の製造方法によって得られた構成部材を有す
るもので、少なくとも一部の構成部材が、紙繊維に少な
くとも化学繊維を混合した混合繊維分散液を脱水プレス
成形し、乾燥させた混合繊維の成形品からなる。前記混
合繊維の成形品で構成される構成部材としては、従来、
木材または樹脂等で形成されていた強度保持構成部材と
され、特には、遊技盤11、遊技機枠12、球受け皿1
3の中から選択される少なくとも一部材とするのが好ま
しい。この実施例では、遊技盤11及び遊技機枠12が
前記混合繊維の成形品で構成されている。図2は遊技盤
11の背面を示す。
【0019】紙繊維は、新品の紙から得られた新品紙繊
維のみ、あるいは一度市場に出回った紙、すなわち古紙
から得られた古紙繊維のみ、あるいはその両方を含む繊
維のいずれでもよいが、古紙繊維を含む紙繊維、好まし
くは古紙繊維のみを用いれば、より安価な遊技機が得ら
れるのみならず、廃棄物の再利用率が高まるために好ま
しい。古紙繊維は、後記する遊技機構成部材の製造方法
で詳述するように、古新聞や古雑誌、広告、廃棄コピー
紙等のような古雑誌類を水(湯を含む)に浸けて離解し
た繊維で構成される。
【0020】化学繊維は、成形品の強度を高めるために
用いられるもので、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、
無機繊維の中から、水となじみ易く、しかも強度が高
く、耐摩耗性、耐薬品性、耐候性に優れ、濡れた場合に
も乾き易い化学繊維が選択される。例として、ポリエス
テル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリ
−メタ−フェニレンテレフタルアミド繊維、ガラス繊
維、セラミック繊維等が挙げられる。さらには、耐熱
性、耐燃性、絶縁性を持つ化学繊維は、パチンコ遊技機
のような電気を使う遊技機に好適である。
【0021】また、前記遊技機の該当構成部材は、前記
紙繊維(古紙繊維の場合を含む)及び化学繊維が水に分
散した混合繊維分散液を、後に詳述するように、脱水プ
レスし、乾燥することにより形成される。乾燥後必要に
応じて適宜裁断されて所望形状とされることもある。さ
らに、遊技盤のように、表面に模様等の装飾が必要とさ
れるものにあっては、前記混合繊維成形品の表面に装飾
シート材が貼着されて遊技機が形成される。
【0022】次に、本発明に係る遊技機構成部材の製造
方法の実施形態について説明する。本発明の製造方法
は、前記遊技盤11、遊技機枠12及び球受け皿13等
のような遊技機の構成部材を製造する方法に関するもの
である。
【0023】その製造造方法の一実施例は、図3に示す
ように、原料調製工程、脱水プレス工程、乾燥工程を備
え、さらにこの実施例では裁断工程を備える。
【0024】原料調製工程では、図4に示すように、紙
繊維に少なくとも化学繊維が水に混合分散した混合繊維
分散液を調製する。この実施例においては、次に詳述す
るように、紙繊維分散液と化学繊維分散液を別個に調製
し、それぞれの貯蔵タンクに一旦貯蔵した後、ミキシン
グ装置に所要割合で導入し、混合して混合繊維分散液と
している。
【0025】まず、紙繊維分散液の調製について示す。
紙繊維の原料としては、新品の紙や古紙が用いられる
が、前記のように古紙を含んで、あるいは古紙のみを用
いれば、廃棄物の再利用および経済性の点で好ましい。
以下、主として、漫画本や電話帳、週刊誌のような古雑
誌類からなる古紙を用いる場合について示す。古雑誌類
の背中部分に位置する頁張付部を頁部から切断機で切断
分離して糊やホッチキスの針等を除去し、頁部に相当す
る紙部を選別する(S1)。前記糊やホッチキスの針等
は、古紙繊維から良好な成形品を製造するのに邪魔であ
るばかりか、製造装置の清掃等も面倒になるため、予め
頁部と選別しておく。その際、糊や針を確実に除去する
ため、古雑誌類の背中部分から所定幅、通常2cm程度
の部分で切断するのが好ましい。前記切断分離は、雑誌
類をコンベア等の自動送り装置上に頁張付(接着)側が
同一方向となるようにして並べ、自動送り装置上の雑誌
類が切断装置まで到達して切断機の刃部を通過すること
によって、連続的に行われ、それによって糊や針のつい
た頁張付部が頁部と分離し、自動的にゴミ貯蔵部に送ら
れるようにするのが、作業の効率化の点から好ましい。
なお、前記切断された糊や針の付いた古紙片は、後の乾
燥工程における燃料として利用することも可能である。
【0026】なお、新品の紙を用いる場合には、前記切
断選別(S1)が不要となる。また、新品の紙と古雑誌
類を用いる場合には、古雑誌類については前記切断選別
(S1)が行われた後に次の計量が行われ、新品の紙に
ついては前記切断選別(S1)が行われることなく、次
の計量が行われる。
【0027】前記紙部は、所要量計量され(S2)、パ
ルパーと称されるミキサーに所要量の水と共に投入され
て混合され、離解が行われる(S3)。水は水タンク
(S4)から供給される。紙と水の割合は、紙繊維が離
解し易いように決められるが、通常水と紙の合計100
重量%に対し、紙の重量%が0.5〜15重量%程度と
なるようにするのが好ましいとされる。一例としてパチ
ンコ遊技盤4枚を製造する場合を示すと、古紙原料32
5kgに対して水10508リットルを注入する。もち
ろん、紙の割合は前記範囲に限られるものではない。前
記パルパー内の混合によって、紙は繊維状にほぐれ、粥
(かゆ)状の紙繊維分散液となる。その紙繊維分散液
は、一旦紙繊維分散液貯蔵タンク(S5)に貯蔵され
る。なお、前記紙繊維の離解を行う水は、常温でよい
が、30℃〜100℃程度の湯とすれば、紙がスムーズ
に繊維状にほぐれるようになる。しかし、湯を用いる場
合には、湯温が高くなるほど、古紙の印刷インクが滲
(にじ)み出し易くなるため、後の水処理が必要となる
煩わしさがある。
【0028】また、前記紙繊維分散液は、前記切断選別
で誤って混入した糊や針、あるいはゴミ等の不要物が含
まれているため、紙繊維貯蔵タンク(S5)に貯蔵され
る前に、セパレーターや、クリーナー、あるいはスクリ
ーン等に通されて不要物が除去される(S3a)のが好
ましい。
【0029】化学繊維についても計量されて(S6)、
水タンク(S4)から供給される所要量の水ととともに
別のパルパー(ミキサー)に投入され、混合され、それ
によって水になじんで離解分散し(S7)、化学繊維分
散液となる。その化学繊維分散液は、一旦化学繊維分散
液貯蔵タンク(S8)に貯蔵される。パルパーは、一つ
のものを古紙繊維用と化学繊維用とに、交互に対象繊維
を代えて使用してもよい。なお、化学繊維の太さは2〜
5デニール、長さは3〜6mm程度が好ましい。この例
では、太さ3デニール、長さ5mmのポリエステル繊維
を用いた。長さが6mmを越えると繊維が絡まり易く、
団子状態になって繊維の分散が容易に行えなくなる。ま
た、化学繊維の割合は、化学繊維と水の合計100重量
%に対して0.1〜5重量%となるようにすれば、化学
繊維が水に良好に分散する。例えば、4枚の遊技盤を成
形する例においては、化学繊維81kgを水13419
リットルに分散させる。もちろん、化学繊維の割合は前
記範囲に限られるものではない。
【0030】前記紙繊維分散液と化学繊維分散液は、そ
れぞれの前記貯蔵タンクから所用量ずつミキシング装置
に導入され(S9)、そこで混合され、古紙繊維と化学
繊維が水に均一に分散した混合繊維分散液が製造され
る。その際、既に前記紙繊維分散液には紙繊維が、また
化学繊維分散液には化学繊維が分散しており、その分散
液の混合によって混合繊維分散液が製造されるため、紙
繊維分散液と化学繊維分散液の配合割合を自由に設定で
き、得られる製品をその強度が所望の値となるようにす
ることができる。一般に何度もリサイクルした紙繊維は
強度低下を生じるため、前記紙繊維分散液と化学繊維分
散液の配合割合を変更して化学繊維の割合を増すことに
より、製品の強度の均一性を維持することが容易に行え
るようになる。
【0031】前記混合繊維分散液における、繊維分(紙
繊維と化学繊維)の濃度が、0.5〜7重量%である
と、両繊維が水に良好に分散し易くなり、より好まし
い。また、紙繊維と化学繊維の割合は、重量比で9:1
〜7:3が好ましい。化学繊維が10%未満では充分な
強度の製品が得られなくなる。この例では、紙繊維32
5kgに対して化学繊維81kg、水の総量が2392
7リットル、繊維分の重量濃度が約1.7%となってい
る。もちろん、繊維分、紙繊維及び化学繊維の割合は、
必ずしも前記範囲に限られるものではない。
【0032】前記のように紙繊維分散液と化学繊維分散
液を別個に調製して一旦貯蔵タンクに貯えるのは、紙繊
維と化学繊維とでは水に良好に分散する割合が異なるた
めである。一般に化学繊維は紙繊維よりも水に分散し難
いため、水に対する繊維濃度を紙繊維の場合よりも低く
した方が繊維分散を良好にできる。したがって、紙繊維
と化学繊維を別々に水と混合して分散液を調製し、その
後両分散液を所定割合で混合した方が紙繊維と化学繊維
が良好に分散した混合繊維分散液を得られる。
【0033】また、前記ミキシング装置の混合繊維分散
液には、その後の脱水プレス工程における脱水性を向上
させて製品の硬度や強度(紙力)を増大させる紙力増強
剤や定着剤、耐水化剤、消泡剤等の成形性改良用薬剤が
適宜、適量添加される。例えば、ポリエチレンオキサイ
ドや合成糊等の紙力増強剤を選択すれば、繊維を水に分
散させて沈降を防ぐことができ、また混合繊維分散液の
粘性が増大するので、次の脱水プレス工程における型の
網部からの脱水がゆっくりになり、網上に繊維が均一に
堆積して強度の均一な製品が得られるようになり、強度
及び硬度も増大させることができる。このような紙力増
強剤としては、その他、コーンスターチ、カルボキシメ
チルセルローズ等が挙げられる。
【0034】定着剤は、前記紙力増強剤が紙繊維に定着
し易くなる働きをする。この定着剤としては、硫酸アン
モニウム、ポリアクリルアミド等を挙げることができ
る。耐水化剤は、製品に撥水性(水をはじく性質)を付
与するためのもので、遊技盤等における水洗いが可能と
なる。この耐水化剤としては、ポリアミン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂等を挙げることができる。消泡剤は、ミキ
シング装置等で繊維をかき混ぜる際に泡を生じにくくす
るものである。繊維の撹拌時に泡を生じると、繊維に泡
が付着して水面上に繊維が泡ととともに浮かび、繊維の
均一な分散が難しくなる。この消泡剤としては非イオン
活性剤を挙げることができる。なお、混合繊維分散液に
添加される薬剤は前記のものに限られない。また、前記
薬剤を添加することなく紙繊維分散液と化学繊維分散液
を混合し、その混合繊維分散液を一つあるいは二以上の
別の貯蔵タンクに一旦貯蔵し、その貯蔵タンクから必要
分だけ次の工程へ送るようにしたり、あるいは次の工程
へ送る途中に薬剤との混合用ミキシング装置を設けて前
記薬剤を添加するようにしてもよい。
【0035】前記混合繊維分散液は、所要繊維濃度に濾
過されて凝縮される(S10)。その際の最終繊維濃度
は、0.5〜7重量%が好ましい。この例では、残存水
分が13127リットルとなるまで濾過し、繊維分は4
06kgと変化ないため、繊維分濃度は3.0重量%で
ある。
【0036】次いで、脱水プレス工程を行う。この脱水
プレス工程では、図5に示すように、前記混合繊維分散
液をコールドプレス機(脱水成形プレス機)S11の成
形型S12内に所要量充填し、上からプレスし、水分を
絞り出す。この脱水プレス工程によって、混合繊維分散
液中の水分が大半除かれる。この例では、約40%まで
水分が減少する。プレス圧は10tから1000tが好
ましい。10t未満では水分がよく抜けないからであ
る。この例では300tである。
【0037】成形型S12は適宜形状の枠体の底面に網
が設けられ、成形型内に充填された混合繊維分散液の水
分が、プレスによって前記網を通って下方へ絞り出さ
れ、網上面に繊維分が堆積するようになっている。ま
た、この実施例では網の下に下方バキュームS14aが
設けられ、前記プレスの際に、まず下方バキュームS1
4aを作動させて水分を吸い出し、それと同時にプレス
により水分を絞り出す。プレス板S14の上や周囲にあ
ふれた水分は、上方バキュームS14bにより吸引さ
れ、それらによって成形型S12周囲の水滴が除去さ
れ、一旦絞り出された水分がプレス成形品内に戻るのが
防止される。なお、プレスの開始時期は、下方バキュー
ムS14aがある程度水分を吸い出した時点でもよい
が、その場合には生産効率が若干低下する。
【0038】前記成形型S12の網目サイズは60メッ
シュ〜80メッシュ/in2が好ましい。60メッシュ
未満であると網目が粗すぎて繊維が水と一緒に抜け出し
易くなり、それに対して80メッシュより大になると繊
維が網目を押さえて塞いでしまい、水分の抜ける時間が
長くなり、生産効率が低下する。成形型S12の枠体形
状及びサイズは、製品の種類や大きさ及び数等に応じて
決定される。例えば、製品と等しいサイズ及び形状や、
その後の裁断により複数の製品とされる大きさ等であ
る。この例では、遊技盤の4個分の大きさからなるパネ
ルを形成できる枠体が用いられている。符号S13は混
合繊維分散液の注入ノズル、S15はコンベア装置、S
15aはコンベア上に付着した繊維等を洗浄するための
洗浄ノズルである。
【0039】また、前記コールドプレス機S11によっ
て、混合繊維分散液から絞り出された水分は、前記下方
バキュームS14aを通り、図10に示す排水処理装置
に送られて再利用できるように処理される。さらに、上
方バキュームS14bによって吸引された水分も排水処
理装置へ送られて再利用できるように処理される。
【0040】前記脱水プレス工程によって、平板状にさ
れた脱水プレス成形品21は、前記水に混合分散してい
た紙繊維と化学繊維が、その状態でプレスによって水の
大部分が除去されることにより、互いに絡みあったもの
となっている。脱水プレス成形品21は吸引移動装置S
16で、吸着されて次の乾燥工程へ運ばれ、さらに水分
が除去される。
【0041】乾燥工程は、一次乾燥工程と二次乾燥工程
とよりなる。一次乾燥工程では、図6に示すように、ウ
ィケットドライヤーS17と称される乾燥装置で前記脱
水プレス成形品21の乾燥が行われる。ウィケットドラ
イヤーS17は、乾燥炉S18内に上側が製造ラインの
前方へ回転し、下側が製造ラインの後方側へ回転する回
転ベルト状部材S19が設けられ、その回転ベルト状部
材S19の表面に後方へ傾斜した支持部材S20が所定
間隔で立設されている。そして、前記脱水プレス工程か
ら搬送される脱水プレス成形品21を支持部材S20で
受け、その支持部材S20前面にもたれさせるようにし
て立てて支持しながら乾燥炉S18内を前方へ移動さ
せ、その移動中に乾燥炉S18の熱風装置(図示せず)
による熱風で乾燥を行う。
【0042】前記ウィケットドライヤーS17では、複
数の脱水プレス成形品21が所定間隔で間をあけて立て
られた状態で連続的に前方へ搬送されながら乾燥処理さ
れるため、効率よく乾燥を行うことができる。さらに、
前記支持部材S20を、複数本の平行な棒部材や格子状
部材、または網状部材等で形成すれば、ウィケットドラ
イヤーS17で搬送される脱水プレス成形品21の背面
にも熱風が当たり、効率よく乾燥を行うことができる。
さらに、この例の一次乾燥工程では、乾燥効率を上げる
ため、ウィケットドライヤーS17で発生した蒸気を吸
引装置で吸引して排水処理装置へ送るようにされてい
る。
【0043】前記炉内の温度は100〜200℃が好ま
しい。100℃未満では乾燥効率が悪く、200℃を越
えると脱水プレス成形品21が乾燥中に燃えるおそれが
あるからである。、炉内の通過時間は、脱水プレス成形
品21の厚み等により乾燥具合が異なるため、脱水プレ
ス成形品の厚みや成形効率等に応じて最適時間となるよ
うにコンベアの速度を調製する。一般に、炉内の温度が
一定の場合、脱水プレス成形品21が厚みの大のもので
あれば、通過時間を長くし、プレス成形品21が厚みの
薄いものであれば炉内通過時間を短くする。また、プレ
ス成形品21の厚みが一定であれば、炉内温度を高くす
れば、炉内通過時間を短くして成形効率を高めることが
できる。
【0044】一次乾燥工程を得た一次乾燥品22は、二
次乾燥工程へコンベアS21で搬送される。この例で
は、二次乾燥工程を示す図7及びその平面図である図8
のように、一次乾燥品22が上下動可能な移載装置S2
2に供給される。この移載装置S22の一次乾燥品受け
入れ棚S22aは上下に移動し、多段式加熱プレス機S
24(S25)の段数分だけ一次乾燥品22を受け入れ
る。もちろん、前記一次乾燥品受け入れ棚S22a及び
一次乾燥品の受け入れ枚数はこれに限られるものではな
い。また、この例のように、多段式加熱プレス機S2
4,S25が複数の場合、移載装置S22は移動可能と
される。この例では、図8から理解されるように、2つ
の多段式加熱プレス機S24,S25が製造ラインの方
向に対して直交する左右両側に並列に配置され、また、
移載装置S22が床面に敷設されたレールS22b上を
車輪S22c(図7に示す)によって左右両側へ移動で
きるようにされ、その移動によって、左右の多段式加熱
プレス機S24,S25と移載装置S22が対応する位
置となるようにされている。
【0045】前記移載装置S22は、前記コンベアS2
1から一次乾燥品22を受け入れた後、製造ライン方向
と直交する左側(または右側)へ移動して左(右)の多
段式加熱プレス機S24(S25)と対向する位置に移
る。そして、一次乾燥品受け入れ棚S22aが昇降を開
始し、適宜の位置になった時点で、その移載装置S22
に設けられている押出装置S23によって、多段式加熱
プレス機S24(S25)の各段の熱板S26に一次乾
燥品を載せ、その載置完了後に多段式加熱プレス機S2
4(S25)で加熱プレスが始まる。
【0046】前記多段式加熱プレス機S24(S25)
は、熱板S26間が近接及び離間し、近接時に熱板S2
6間で一次乾燥品22をプレスするようになっている。
熱板S26の温度は100〜200℃が好ましく、プレ
ス圧は1000t〜3000tが好ましい。1000t
以下では、一次乾燥品を必要強度となるまでプレスでき
なくなるおそれがある。
【0047】前記のようにして、左(右)の多段式加熱
プレス機S24(S25)の熱板S26に一次乾燥品2
2を載置終了した移載装置S22は、再び、コンベアS
21の前方位置に戻る。前記移載装置S22がコンベア
S21の位置から左(右)の多段式加熱プレス機S24
(S25)へ移動開始後、再びコンベアS21の位置へ
戻って来るまでの間、前記コンベアS21は、一次乾燥
品22がコンベアS21の先端から落ちないように駆動
が停止される。
【0048】前記コンベアS21前方に戻った移載装置
S22は、前記コンベアS21の駆動再開により、再び
一次乾燥品受け入れ棚S22aに一次乾燥品22を受け
入れ、次いで、前記とは反対側の右(左)側へ移動し、
前記と同様にして別の多段式加熱プレス機S25(S2
4)の熱板S26に一次乾燥品22を載せた後、再び前
記コンベアS21の前方位置に戻る。また、前記一次乾
燥品22が熱板S26に載置された右(左)の多段式加
熱プレス機S25(S24)は熱プレスを行う。
【0049】この右(左)の多段式加熱プレス機S25
(S24)に一次乾燥品22を載置している間、前記左
(右)の多段式加熱プレス機S24(S25)では加熱
プレスが終了し、その多段式加熱プレス機S24(S2
5)の各段に設けられている押出装置S27によって、
乾燥終了品(二次乾燥品)23がリフターS28上に落
とされる。また、乾燥終了品23をリフターS28に全
て落とした多段式加熱プレス機S24(S25)の各段
には、前記のようにして再び一次乾燥品22が載置さ
れ、その間に他の多段式加熱プレス機S25(S24)
から乾燥終了品23がリフターS28上に落とされる。
【0050】この例のリフターS28は、床面に敷設さ
れたレールS28a上を車輪S28bによって、左右の
多段式加熱プレス機S24,S25の前方位置へ移動で
きるようになっており、乾燥終了品23を多段式加熱プ
レス機S24(S25)から受け取った後、次の工程へ
乾燥終了品23を送るためのコンベアS29の位置へ移
動するようになっている。
【0051】なお、前記多段式加熱プレス機S24,S
25は、前記のように二基あるいはそれ以上からなるも
のに限られず、一基の多段式加熱プレス機からなるもの
でもよい。さらには、多段式加熱プレス機よりも成形サ
イクルは劣るが、一次乾燥品を一個づつ加熱プレスする
タイプのものを用いてもよい。さらに、前記多段式加熱
プレス機S24,S25には、蒸発した蒸気が再び乾燥
品に戻らないよう、蒸気を吸引して排水処理装置へ送る
吸引装置S24a、S25aが設けられている。また、
前記移載装置S22は前記構造のものに限られるもので
はない。
【0052】前記乾燥終了品23は、水分がほとんど除
去された状態となり、強度の高い成形品となる。この乾
燥終了品は、図9に示す裁断工程へ搬送される。この裁
断工程は、前記乾燥終了品23が、所望の最終製品に対
して複数個分の大きさであったり、その他、前記乾燥終
了品23と最終製品が形状の異なる場合等に行われるも
ので、前記脱水プレス工程時における成形型の形状及び
寸法や、最終製品の種類や形状等によっては、不要の場
合もある。そのような裁断工程が不要の場合には前記乾
燥終了品23が製品となる。
【0053】この実施例における裁断工程は、コンベア
S29で搬送されてくる前記乾燥終了品23を、カッタ
ーS30で所望の寸法に裁断することによって行われ
る。例えば、乾燥終了品23を両縁と中央部の計3箇所
で平行に裁断し、次いでターンテーブルS30aにより
乾燥終了品23を90°回転し、前記裁断線と直交する
両縁と中央部で平行に裁断して、不要な縁と4枚の製品
に裁断したり、単に乾燥終了品23の周囲を所定寸法で
切断除去して製品にする等である。図9のS30bは裁
断時の乾燥終了品位置決め部材である。
【0054】前記裁断時に生じる不要な切れ端は、集め
られて計量後、前記原料調製工程で古紙と共に水に離解
されて再使用される。また、裁断時に発生したほこり
は、吸引装置で集塵装置S31に送られ、そこで繊維が
回収されて前記切れ端と共に計量されて水に離解され、
再利用される。その際、切れ端やほこりは、紙繊維と化
学繊維の割合が製品と同じであるとして計算され、製品
原料としてリサイクルされる。なお、裁断後の製品、あ
るいは裁断が不要な乾燥終了品は、用途に応じて、その
後表面に化粧シートが貼着されたり、必要な部材が取り
付けられる。
【0055】図10は排水処理装置の概略図である。こ
の実施例の排水処理装置は、凝沈タンクS32、セット
リングタンクS33およびストレージタンクS34より
なる。凝沈タンクS32には、前記脱水プレス工程で絞
り出された繊維の混ざった水分(白水)が、供給され
る。そして、凝沈タンクS32に酸性凝集剤が投入さ
れ、それによって繊維分が凝集して凝沈タンクS32の
底に溜まる。さらにアルカリ中和剤を凝沈タンクS32
に投入して水を中和した後、きれいな上澄み水がストレ
ージタンクS34に送られ、一旦貯められた後、原料調
製工程に供給される。一方、凝沈タンクS32の底に溜
まった繊維沈殿水はセットリングタンクS33に送ら
れ、ここで繊維分が濾(こ)しとられて、きれいな水が
原料調製工程へ送られる。また、セットリングタンクS
33に供給された前記繊維沈殿水(白水)を、原料調製
工程で再利用されるようにすれば、より一層リサイクル
率が向上する。
【0056】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、紙繊維と化学
繊維を別々に水と混合分散した紙繊維分散液と化学繊維
が水に分散した化学繊維分散液とを別個に調製し、その
後に前記紙繊維分散液と化学繊維分散液とを混合し、少
なくとも前記紙繊維と前記化学繊維が水に混合分散した
混合繊維分散液を得る原料調製工程と、前記混合繊維分
散液を成形型内に充填し、該充填した混合繊維分散液を
プレスすることにより脱水して前記紙繊維と化学繊維の
絡み合った脱水プレス成形品を得る脱水プレス工程と、
乾燥工程とにより遊技機構成部材を製造するため、紙繊
維と化学繊維がよく混合され、均一かつ強度の高い遊技
機構成部材を得ることができる。さらに、この発明で
は、脱水プレス工程とは別に乾燥工程を行うため、確実
に乾燥させることができ、より強度の高い製品が得られ
る。
【0057】請求項2の発明によれば、紙繊維として古
紙繊維を用いるため、経済的であり、しかも紙製品の再
利用に役立ち、廃棄物の再利用に貢献できる効果があ
る。
【0058】請求項3の発明によれば、古雑誌類の頁張
付部を予め切断除去するため、製造装置の故障を減らし
て耐用年数を増加させることができる。さらに、繊維を
水に離解する際に異物が少ないため繊維離解をよりスム
ーズに行うことができ、製造効率が向上する。
【0059】請求項4の発明によれば、混合繊維分散液
に成形性改良用薬剤を添加して成形するため、より効率
よく製造でき、所望の物性を増大させた製品が得られる
ようになる。
【0060】請求項5の発明によれば、乾燥工程を一次
乾燥と二次乾燥の二段階で行うため、より確実に乾燥し
た強度の高い製品を得ることができる。
【0061】また、請求項6の発明によれば、一次乾燥
工程において、脱水プレス成形品を複数個立てて搬送し
ながら乾燥するため、乾燥効率がよく、しかも連続的に
乾燥でき、効率よく製造できる。しかも、乾燥設備が小
さくなり、製造ライン設置面積を小さくできる。
【0062】さらに請求項7の発明によれば、二次乾燥
工程において、複数の一次乾燥品を上下に積層する多段
式で乾燥を行うため、製造ラインの設置面積を小さくで
きるのみならず、効率よく乾燥できる。
【0063】請求項8の発明によれば、複数個の製品の
大きさからなる成形品を製造し、裁断工程によって複数
個の製品にできるため、製造効率を高めることができ、
また、製造時に成形品周縁等が見苦しくなる場合には、
その部分をこの裁断工程で切断除去することにより、良
好な製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造された構成部材
を有する遊技機の一実施例を示す概略斜視図である。
【図2】図1の実施例に係る遊技盤の背面図である。
【図3】本発明に係る製造方法の工程を示すブロック図
である。
【図4】原料調製工程を示す概略図である。
【図5】脱水プレス工程の概略図である。
【図6】一次乾燥工程の概略図である。
【図7】二次乾燥工程の概略図である。
【図8】図8の概略平面図である。
【図9】裁断工程の概略図である。
【図10】排水処理装置の概略を示す図である。
【符号の説明】 10 遊技機 11 遊技盤 12 遊技機枠 13 球受け皿 21 脱水プレス成形品 22 一次乾燥品 23 最終乾燥品 S9 ミキシング装置 S11 コールドプレス機 S17 ウィケットドライヤー S24,25 多段式加熱プレス機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技機の構成部材を製造する方法におい
    て、 紙繊維と化学繊維を別々に水と混合して紙繊維分散液と
    化学繊維分散液を別個に調製し、前記紙繊維分散液と化
    学繊維分散液を混合して少なくとも紙繊維と化学繊維が
    水に混合分散した混合繊維分散液を得る原料調製工程
    と、 前記混合繊維分散液を成形型内に充填し、該充填した混
    合繊維分散液をプレスすることにより脱水して前記紙繊
    維と化学繊維の絡み合った脱水プレス成形品を得る脱水
    プレス工程と、 前記脱水プレス成形品を乾燥させる乾燥工程とを備える
    ことを特徴とする遊技機構成部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 紙繊維が古紙繊維であることを特徴とす
    る請求項1記載の遊技機構成部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 原料調製工程において、古雑誌類の紙部
    を頁張付部から切断分離した後、紙部を水と混合して古
    紙繊維を離解させることにより紙繊維分散液を調製する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機構成部
    材の製造方法。
  4. 【請求項4】 混合繊維分散液に成形性改良用薬剤を添
    加することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の遊技機構成部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 乾燥工程が一次乾燥とその後の二次乾燥
    とからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の遊技機構成部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 一次乾燥が、脱水プレス成形品を複数個
    立てて搬送しながら乾燥させることを特徴とする請求項
    5記載の遊技機構成部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 二次乾燥が、一次乾燥品の複数個を上下
    に積層してホットプレスする多段式で行うことを特徴と
    する請求項5または6記載の遊技機構成部材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 乾燥工程後に乾燥終了品の裁断工程を行
    うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載
    の遊技機構成部材の製造方法。
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