JP3240279B2 - 全方位簡便型定位脳手術装置 - Google Patents
全方位簡便型定位脳手術装置Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高血圧性脳出血、
脳腫瘍、水頭症、脳嚢胞などに対するＣＴ或いはＭＲＩ
利用の定位脳手術装置に関するものである。
脳腫瘍、水頭症、脳嚢胞などに対するＣＴ或いはＭＲＩ
利用の定位脳手術装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】定位脳手術とは、定位脳手術装置を頭蓋
に固定し、手術器具を頭蓋内病変部である目標点に正確
に到達させ、手術を行うものである。一般にはこの病変
目標点を三次元の立体座標値で表し、手術を行ってい
る。病変目標点の決定には従来は気脳写が用いられてい
た。しかし、ＣＴ、ＭＲＩの出現により、頭蓋内病変部
の位置、拡がりなどを直接画像で見ることが出来るた
め、ＣＴ或いはＭＲＩを利用して病変目標点の座標値を
計算して定位脳手術が行われる。この定位脳手術では座
標値の計算が必須であったが、近年マーキングバンドを
用いて頭皮に病変目標点に対応する点をマークする簡便
型定位脳手術装置が考案され、座標値の計算が不要とな
った。
に固定し、手術器具を頭蓋内病変部である目標点に正確
に到達させ、手術を行うものである。一般にはこの病変
目標点を三次元の立体座標値で表し、手術を行ってい
る。病変目標点の決定には従来は気脳写が用いられてい
た。しかし、ＣＴ、ＭＲＩの出現により、頭蓋内病変部
の位置、拡がりなどを直接画像で見ることが出来るた
め、ＣＴ或いはＭＲＩを利用して病変目標点の座標値を
計算して定位脳手術が行われる。この定位脳手術では座
標値の計算が必須であったが、近年マーキングバンドを
用いて頭皮に病変目標点に対応する点をマークする簡便
型定位脳手術装置が考案され、座標値の計算が不要とな
った。
【０００３】この簡便型定位脳手術装置の構成は、図７
に示すように、コ字状フレーム１’に頭蓋固定ピン２’
を一側に１個、他側に２個３’、４’が付設され、コ字
状フレーム１’の上部直線上に左右移動式の穿刺針固定
装置６’が付設され、この穿刺針固定装置６’に穿刺針
７’が挿入されて成るものである。
に示すように、コ字状フレーム１’に頭蓋固定ピン２’
を一側に１個、他側に２個３’、４’が付設され、コ字
状フレーム１’の上部直線上に左右移動式の穿刺針固定
装置６’が付設され、この穿刺針固定装置６’に穿刺針
７’が挿入されて成るものである。
【０００４】簡便型定位脳手術装置の使用に当たって
は、先ずＣＴ或いはＭＲＩにより脳内病変部のＣＴ像を
撮り、目標点を含む断面を決定し、この断面の頭皮に１
ｃｍ間隔でＸ線アーチフアクトの出ないマーカー材料を
縫い込んだ布製のマーキングバンドを巻き（このマーキ
ングバンドの中心には標が記入されていてこの標が頭皮
の正中部０になるように巻く）、再度ＣＴ像を撮る。そ
して、図６に示すように、ＣＴ像上に目標病変部Ｅ’を
中心とする十字線Ｆ’、Ｇ’を記入し、この十字線より
目標病変部Ｅ’がＣＴ像の正中Ｈ’より何番目のマーク
像に近いかを見る。次に、このＣＴ像の十字線の左右両
側端部Ａ’、Ｄ’と、十字線縦線上端部Ｂ’の３点に相
当する頭皮上の３箇所にマークする。その際、ＣＴ像の
正中線上のマークＨ’も一応つける。
は、先ずＣＴ或いはＭＲＩにより脳内病変部のＣＴ像を
撮り、目標点を含む断面を決定し、この断面の頭皮に１
ｃｍ間隔でＸ線アーチフアクトの出ないマーカー材料を
縫い込んだ布製のマーキングバンドを巻き（このマーキ
ングバンドの中心には標が記入されていてこの標が頭皮
の正中部０になるように巻く）、再度ＣＴ像を撮る。そ
して、図６に示すように、ＣＴ像上に目標病変部Ｅ’を
中心とする十字線Ｆ’、Ｇ’を記入し、この十字線より
目標病変部Ｅ’がＣＴ像の正中Ｈ’より何番目のマーク
像に近いかを見る。次に、このＣＴ像の十字線の左右両
側端部Ａ’、Ｄ’と、十字線縦線上端部Ｂ’の３点に相
当する頭皮上の３箇所にマークする。その際、ＣＴ像の
正中線上のマークＨ’も一応つける。
【０００５】マーク終了後、マークした３点Ａ’、
Ｂ’、Ｄ’のうち左右の２点Ａ’、Ｄ’に相当する頭皮
上の左右のマーク部に装置のコ字状フレーム１’をその
両側の頭蓋固定ピン２’、３’で固定する（図７）。こ
の頭蓋固定ピン２’、３’線上に病変目標点Ｅ’が存在
する。次いでフレーム上の穿刺針７’を左右に動かし、
病変目標点前頭部に相当する位置Ｂ’に針先の位置を合
わせる。その後、穿頭したい部位までコ字状フレーム
１’を回動し、針を進めると頭皮に刺入点をマークでき
る。
Ｂ’、Ｄ’のうち左右の２点Ａ’、Ｄ’に相当する頭皮
上の左右のマーク部に装置のコ字状フレーム１’をその
両側の頭蓋固定ピン２’、３’で固定する（図７）。こ
の頭蓋固定ピン２’、３’線上に病変目標点Ｅ’が存在
する。次いでフレーム上の穿刺針７’を左右に動かし、
病変目標点前頭部に相当する位置Ｂ’に針先の位置を合
わせる。その後、穿頭したい部位までコ字状フレーム
１’を回動し、針を進めると頭皮に刺入点をマークでき
る。
【０００６】この部位に穿頭し硬膜、くも膜を開け、針
を刺入できるようにしてからコ字状フレーム１’を頭蓋
固定ピン４’で固定する。この位置で穿刺針７’を左右
の頭蓋固定ピン２’、３’線上まで進めると、予め穿刺
針７’には左右の頭蓋固定ピン２’、３’を結ぶ線上ま
での距離（病変目標点に到するまでの距離）をマークし
てあるので、穿刺針７’を病変目標点Ｅ’に到達でき
る。
を刺入できるようにしてからコ字状フレーム１’を頭蓋
固定ピン４’で固定する。この位置で穿刺針７’を左右
の頭蓋固定ピン２’、３’線上まで進めると、予め穿刺
針７’には左右の頭蓋固定ピン２’、３’を結ぶ線上ま
での距離（病変目標点に到するまでの距離）をマークし
てあるので、穿刺針７’を病変目標点Ｅ’に到達でき
る。
【０００７】以上が近年考案された簡便型定位脳手術装
置の使用方法であるが、この装置ではコ字状フレームの
回動範囲の一線上の部位から病変目標点に到達はできる
が、頭蓋の斜方向等任意の部位から病変目標点に到達す
ることは不可能である。又、従来の定位脳手術装置では
病変目標点に斜めから到達するには装置も複雑で、座標
値の計算も必須である。
置の使用方法であるが、この装置ではコ字状フレームの
回動範囲の一線上の部位から病変目標点に到達はできる
が、頭蓋の斜方向等任意の部位から病変目標点に到達す
ることは不可能である。又、従来の定位脳手術装置では
病変目標点に斜めから到達するには装置も複雑で、座標
値の計算も必須である。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】上記点より、本発明は
従来の簡便型定位脳手術装置に改良を加え、頭蓋の何れ
の部位からも計算なしで脳の病変目標点に穿刺針を到達
可能であると共に、病変目標点へは任意の部位から何本
も穿刺針を入れることが可能な全方位簡便型定位脳手術
装置を提供しようとするものである。
従来の簡便型定位脳手術装置に改良を加え、頭蓋の何れ
の部位からも計算なしで脳の病変目標点に穿刺針を到達
可能であると共に、病変目標点へは任意の部位から何本
も穿刺針を入れることが可能な全方位簡便型定位脳手術
装置を提供しようとするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明装置は、ＣＴ或いはＭＲＩ利用の頭蓋に直接固定
する定位脳手術装置であり、コ字状フレームに頭蓋固定
ピンを一側に１個、他側に２個が付設すると共に、コ字
状フレームの上部直線上に左右移動式の穿刺針固定装置
を付設し、この穿刺針固定装置に穿刺針を挿入して針先
を病変目標点に到達させる簡便型定位脳手術装置に於い
て、前記穿刺針固定装置に穿刺針固定装置と共に移動す
る左右方向に延長した弧状フレームが着脱可能に固定さ
れ、当該弧状フレームは前記穿刺針が到達する病変目標
点を中心とする球面体表面の一部分の弧形であると共
に、弧状フレーム上にも左右移動式の複数の穿刺針固定
装置を付設可能とし、この穿刺針固定装置に穿刺針を挿
入して針先を病変目標点に到達させることを特徴とする
ものである。
本発明装置は、ＣＴ或いはＭＲＩ利用の頭蓋に直接固定
する定位脳手術装置であり、コ字状フレームに頭蓋固定
ピンを一側に１個、他側に２個が付設すると共に、コ字
状フレームの上部直線上に左右移動式の穿刺針固定装置
を付設し、この穿刺針固定装置に穿刺針を挿入して針先
を病変目標点に到達させる簡便型定位脳手術装置に於い
て、前記穿刺針固定装置に穿刺針固定装置と共に移動す
る左右方向に延長した弧状フレームが着脱可能に固定さ
れ、当該弧状フレームは前記穿刺針が到達する病変目標
点を中心とする球面体表面の一部分の弧形であると共
に、弧状フレーム上にも左右移動式の複数の穿刺針固定
装置を付設可能とし、この穿刺針固定装置に穿刺針を挿
入して針先を病変目標点に到達させることを特徴とする
ものである。
【００１０】上記構成を有する本発明は、使用に当たっ
て、先ずＣＴ或いはＭＲＩにより脳内病変部のＣＴ像を
撮り、従来技術で述べたと同様の方法で頭皮上の３箇所
にマークし、コ字状フレームを頭皮上に頭蓋固定ピンで
固定すれば、この両側の頭蓋固定ピン線上に病変目標点
が存在するから、穿刺針を左右に動かし、病変目標点に
相当する位置に針先を合わせ、穿頭したい部位までコ字
状フレームを回動することにより座標値の計算なしで穿
刺針を病変目標点に到達できることは従来の簡便型定位
脳手術装置と同様である。
て、先ずＣＴ或いはＭＲＩにより脳内病変部のＣＴ像を
撮り、従来技術で述べたと同様の方法で頭皮上の３箇所
にマークし、コ字状フレームを頭皮上に頭蓋固定ピンで
固定すれば、この両側の頭蓋固定ピン線上に病変目標点
が存在するから、穿刺針を左右に動かし、病変目標点に
相当する位置に針先を合わせ、穿頭したい部位までコ字
状フレームを回動することにより座標値の計算なしで穿
刺針を病変目標点に到達できることは従来の簡便型定位
脳手術装置と同様である。
【００１１】そして、本発明は、コ字状フレームの穿刺
針固定装置に付設した弧状フレームがこの穿刺針固定装
置の穿刺針が到達する病変目標点を中心とする球面体表
面の一部分であるため、この弧状フレームの穿刺針固定
装置から挿入される穿刺針は弧状フレーム面に沿ってい
れば、何れの部位からも病変目標点までの距離は等し
く、穿刺針の先端は常に病変目標点に到達することにな
る。
針固定装置に付設した弧状フレームがこの穿刺針固定装
置の穿刺針が到達する病変目標点を中心とする球面体表
面の一部分であるため、この弧状フレームの穿刺針固定
装置から挿入される穿刺針は弧状フレーム面に沿ってい
れば、何れの部位からも病変目標点までの距離は等し
く、穿刺針の先端は常に病変目標点に到達することにな
る。
【００１２】従って、コ字状フレームが回動して頭皮を
被う範囲で弧状フレームが被う範囲の何れの任意の部位
からも穿刺針を病変目標点に到達することができ、ほぼ
頭蓋表面の全範囲から病変目標点に到達可能となる。
又、病変目標点へは任意の部位から何本も穿刺針を入れ
ることが可能で、金属性の針ではなく、細いチューブを
入れることも出来、このチューブに囲まれた病変部を容
易に摘出することが可能となる。尚、本発明装置はコ字
状フレームの穿刺針固定装置と弧状フレームが着脱可能
となっているため、弧状フレームを外せば従来の簡便型
定位脳手術装置として使用できる。
被う範囲で弧状フレームが被う範囲の何れの任意の部位
からも穿刺針を病変目標点に到達することができ、ほぼ
頭蓋表面の全範囲から病変目標点に到達可能となる。
又、病変目標点へは任意の部位から何本も穿刺針を入れ
ることが可能で、金属性の針ではなく、細いチューブを
入れることも出来、このチューブに囲まれた病変部を容
易に摘出することが可能となる。尚、本発明装置はコ字
状フレームの穿刺針固定装置と弧状フレームが着脱可能
となっているため、弧状フレームを外せば従来の簡便型
定位脳手術装置として使用できる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づき説明する。図１は本発明全方位簡便型定位脳
手術装置の一実施の形態を示す斜視図、図２乃至図４は
同上の使用状態を示す正面図、図５は同上の使用状態を
示す斜視図、図６はＣＴ像上の病変目標点を中心とする
十字線に一致してマークをつけたＣＴ像、図７は従来の
簡便型定位脳手術装置の使用状態を示す正面図である。
面に基づき説明する。図１は本発明全方位簡便型定位脳
手術装置の一実施の形態を示す斜視図、図２乃至図４は
同上の使用状態を示す正面図、図５は同上の使用状態を
示す斜視図、図６はＣＴ像上の病変目標点を中心とする
十字線に一致してマークをつけたＣＴ像、図７は従来の
簡便型定位脳手術装置の使用状態を示す正面図である。
【００１４】而して、図中１は金属製のコ字状フレーム
であり、コ字状フレーム１の一側に頭蓋固定ピン２が１
個、他側に頭蓋固定ピン３、４が２個付設されている。
一対の頭蓋固定ピン２、３は頭皮上にマークした部位に
固定され、この頭蓋固定ピン２、３線上に病変目標点が
存在する。他の頭蓋固定ピン４はコ字状フレーム１が動
かないように頭蓋に固定するもので、本発明装置が所望
位置に調整された後使用される。５はコ字状フレーム１
の上部直線部に長手方向に設けた溝孔であり、この溝孔
５に沿って左右方向に移動する穿刺針固定装置６がコ字
状フレーム１の上部直線部上に付設されている。又、こ
の穿刺針固定装置６に穿刺針７が挿入されている。
であり、コ字状フレーム１の一側に頭蓋固定ピン２が１
個、他側に頭蓋固定ピン３、４が２個付設されている。
一対の頭蓋固定ピン２、３は頭皮上にマークした部位に
固定され、この頭蓋固定ピン２、３線上に病変目標点が
存在する。他の頭蓋固定ピン４はコ字状フレーム１が動
かないように頭蓋に固定するもので、本発明装置が所望
位置に調整された後使用される。５はコ字状フレーム１
の上部直線部に長手方向に設けた溝孔であり、この溝孔
５に沿って左右方向に移動する穿刺針固定装置６がコ字
状フレーム１の上部直線部上に付設されている。又、こ
の穿刺針固定装置６に穿刺針７が挿入されている。
【００１５】穿刺針固定装置６は溝孔５に沿って移動す
る移動ベース８、この移動ベース８をコ字状フレーム１
に固定する締螺子９、穿刺針７を固定する締螺子１０に
より構成され、穿刺針７には病変部目標点までの定めら
れた長さ以上に入らないように制止するストッパー１１
が設けられている。そして、穿刺針７を左右に移動し病
変目標点に相当する位置に針先の位置を合わせる。
る移動ベース８、この移動ベース８をコ字状フレーム１
に固定する締螺子９、穿刺針７を固定する締螺子１０に
より構成され、穿刺針７には病変部目標点までの定めら
れた長さ以上に入らないように制止するストッパー１１
が設けられている。そして、穿刺針７を左右に移動し病
変目標点に相当する位置に針先の位置を合わせる。
【００１６】１２は左右方向に延長した弧状フレームで
あり、弧状フレーム１２は穿刺針固定装置６の移動ベー
ス８にボルト１３により着脱可能に固定されている。こ
の弧状フレーム１２は前記穿刺針７が到達する病変目標
点を中心とする球面体表面の一部分の弧形である。従っ
て弧状フレーム１２の何れの部位からも病変目標点まで
の距離は等しくなる。１４は弧状フレーム１２の上部に
長手方向に設けた溝孔であり、この溝孔１４に沿って左
右方向に移動する穿刺針固定装置１５が弧状フレーム１
２の上部に付設されている。又、この穿刺針固定装置１
５に穿刺針１６が挿入されている。
あり、弧状フレーム１２は穿刺針固定装置６の移動ベー
ス８にボルト１３により着脱可能に固定されている。こ
の弧状フレーム１２は前記穿刺針７が到達する病変目標
点を中心とする球面体表面の一部分の弧形である。従っ
て弧状フレーム１２の何れの部位からも病変目標点まで
の距離は等しくなる。１４は弧状フレーム１２の上部に
長手方向に設けた溝孔であり、この溝孔１４に沿って左
右方向に移動する穿刺針固定装置１５が弧状フレーム１
２の上部に付設されている。又、この穿刺針固定装置１
５に穿刺針１６が挿入されている。
【００１７】穿刺針固定装置１５は溝孔１４に沿って移
動する移動ベース１７、この移動ベース１７を弧状フレ
ーム１２に固定する締螺子１８、穿刺針１６を固定する
締螺子１９により構成され、穿刺針１６には病変部目標
点までの定められた長さ以上に入らないように制止する
ストッパー２０が設けられている。そして、穿刺針１６
を左右に移動し、どの位置より穿刺針１６を入れても穿
刺針７の針先と一致することになり病変目標点に到達す
ることになる。
動する移動ベース１７、この移動ベース１７を弧状フレ
ーム１２に固定する締螺子１８、穿刺針１６を固定する
締螺子１９により構成され、穿刺針１６には病変部目標
点までの定められた長さ以上に入らないように制止する
ストッパー２０が設けられている。そして、穿刺針１６
を左右に移動し、どの位置より穿刺針１６を入れても穿
刺針７の針先と一致することになり病変目標点に到達す
ることになる。
【００１８】次に本発明装置の使用状態を説明する。図
２はＭＲＩのＣＴ像より頭皮上にＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄとマー
クする。Ａ、ＤはＣＴ像の十字線の両側端部に相当する
箇所でＡ、Ｄ線上に病変目標点Ｅが存在する。ＢはＣＴ
像の十字線の縦線上端部に相当する箇所である。Ａに本
発明装置の頭蓋固定ピン３を当て、Ｄに頭蓋固定ピン２
を当て装置を頭蓋２１に固定する。コ字状フレーム１の
穿刺針７の先端をＢに合わせると病変目標点Ｅに到達で
きることになる。しかし、Ｂの方向からでは脳の重要な
組織を損傷するので弧状フレーム１２からの穿刺針１６
の先端をＣに合わせれば、この部位から穿刺針１６ある
いはチューブ（図示せず）を病変目標点Ｅに到達するこ
とが出来る。このチューブに沿って手術を行えば脳の希
望通りの正確な場所から病変目標点Ｅへ容易に到達出来
る。
２はＭＲＩのＣＴ像より頭皮上にＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄとマー
クする。Ａ、ＤはＣＴ像の十字線の両側端部に相当する
箇所でＡ、Ｄ線上に病変目標点Ｅが存在する。ＢはＣＴ
像の十字線の縦線上端部に相当する箇所である。Ａに本
発明装置の頭蓋固定ピン３を当て、Ｄに頭蓋固定ピン２
を当て装置を頭蓋２１に固定する。コ字状フレーム１の
穿刺針７の先端をＢに合わせると病変目標点Ｅに到達で
きることになる。しかし、Ｂの方向からでは脳の重要な
組織を損傷するので弧状フレーム１２からの穿刺針１６
の先端をＣに合わせれば、この部位から穿刺針１６ある
いはチューブ（図示せず）を病変目標点Ｅに到達するこ
とが出来る。このチューブに沿って手術を行えば脳の希
望通りの正確な場所から病変目標点Ｅへ容易に到達出来
る。
【００１９】又、図３は同様に本発明装置を頭蓋２１の
左右に頭蓋固定ピン２、３を当て取り付けた場合を示
し、この場合は弧状フレーム１２からの穿刺針１６をＢ
からＤの間の任意の点から挿入できる。又、図４のよう
に本発明装置を裏返しで頭蓋２１に装着すれば反対側の
脳内へ到達可能となる。
左右に頭蓋固定ピン２、３を当て取り付けた場合を示
し、この場合は弧状フレーム１２からの穿刺針１６をＢ
からＤの間の任意の点から挿入できる。又、図４のよう
に本発明装置を裏返しで頭蓋２１に装着すれば反対側の
脳内へ到達可能となる。
【００２０】そして、本発明装置は図５に示す様に、コ
字状フレーム１は頭蓋固定ピン２、３を支点として回動
するため、この回動して被う範囲で弧状フレーム１２が
被う範囲の何れの任意の点からも穿刺針を病変目標点Ｅ
に到達することが出来、ほぼ頭蓋表面の全範囲から病変
目標点Ｅに到達可能である。
字状フレーム１は頭蓋固定ピン２、３を支点として回動
するため、この回動して被う範囲で弧状フレーム１２が
被う範囲の何れの任意の点からも穿刺針を病変目標点Ｅ
に到達することが出来、ほぼ頭蓋表面の全範囲から病変
目標点Ｅに到達可能である。
【００２１】
【発明の効果】本発明によれば、ＣＴ或いはＭＲＩによ
るＣＴ像より頭蓋固定点を頭皮上にマークし、装置を頭
蓋に固定することにより、穿刺針固定装置の穿刺針を頭
蓋表面の全範囲の任意の点から何本も病変目標点に簡単
に到達できるので、脳の重要な組織を避けて希望通りの
正確な場所から穿刺針を刺すことができる。又、脳腫瘍
が脳内にあれば腫瘍へ到達するためには脳表からの角度
と深度が正確でなければならないが、本装置を用いれば
計算なしに挿入したチューブに沿って進入するだけで腫
瘍に到達できると共に、病変目標点を腫瘍の最深部に設
定すれば、チューブ先端が腫瘍の最深部を示すため手術
のガイドとして有用である。又、内視鏡手術でもチュー
ブに沿い手術を行い、そのチューブを髄液シャントチュ
ーブとしてそのまま使用できる。更に、内視鏡手術では
病変目標点に向かう一方から内視鏡を入れ、他方から手
術器具を入れて手術を行うことができる。そして、本発
明装置はコ字状フレームの穿刺針固定装置と弧状フレー
ムが着脱可能となっているため、弧状フレームを外せば
従来の簡便型定位脳手術装置として使用できる。
るＣＴ像より頭蓋固定点を頭皮上にマークし、装置を頭
蓋に固定することにより、穿刺針固定装置の穿刺針を頭
蓋表面の全範囲の任意の点から何本も病変目標点に簡単
に到達できるので、脳の重要な組織を避けて希望通りの
正確な場所から穿刺針を刺すことができる。又、脳腫瘍
が脳内にあれば腫瘍へ到達するためには脳表からの角度
と深度が正確でなければならないが、本装置を用いれば
計算なしに挿入したチューブに沿って進入するだけで腫
瘍に到達できると共に、病変目標点を腫瘍の最深部に設
定すれば、チューブ先端が腫瘍の最深部を示すため手術
のガイドとして有用である。又、内視鏡手術でもチュー
ブに沿い手術を行い、そのチューブを髄液シャントチュ
ーブとしてそのまま使用できる。更に、内視鏡手術では
病変目標点に向かう一方から内視鏡を入れ、他方から手
術器具を入れて手術を行うことができる。そして、本発
明装置はコ字状フレームの穿刺針固定装置と弧状フレー
ムが着脱可能となっているため、弧状フレームを外せば
従来の簡便型定位脳手術装置として使用できる。
【図１】本発明全方位簡便型定位脳手術装置の一実施の
形態を示す斜視図である。
形態を示す斜視図である。
【図２】本発明全方位簡便型定位脳手術装置の使用状態
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図３】本発明全方位簡便型定位脳手術装置の使用状態
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図４】本発明全方位簡便型定位脳手術装置の使用状態
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図５】本発明全方位簡便型定位脳手術装置の使用状態
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図６】ＣＴ像上の病変目標点を中心とする十字線に一
致してマークをつけたＣＴ像である。
致してマークをつけたＣＴ像である。
【図７】従来の簡便型定位脳手術装置の使用状態を示す
正面図である。
正面図である。
１ コ字状フレーム ２ 頭蓋固定ピン ３ 頭蓋固定ピン ４ 頭蓋固定ピン ５ 溝孔 ６ 穿刺針固定装置 ７ 穿刺針 ８ 移動ベース ９ 締螺子 １０ 締螺子 １１ ストッパー １２ 弧状フレーム １３ ボルト １４ 溝孔 １５ 穿刺針固定装置 １６ 穿刺針 １７ 移動ベース １８ 締螺子 １９ 締螺子 ２０ ストッパー ２１ 頭蓋 Ａ 頭皮のマーク部 Ｂ 頭皮のマーク部 Ｃ 頭皮のマーク部 Ｄ 頭皮のマーク部 Ｅ 病変目標点
Claims (1)
- 【請求項１】 ＣＴ或いはＭＲＩ利用の頭蓋に直接固定
する定位脳手術装置であり、コ字状フレームに頭蓋固定
ピンを一側に１個、他側に２個が付設すると共に、コ字
状フレームの上部直線上に左右移動式の穿刺針固定装置
を付設し、この穿刺針固定装置に穿刺針を挿入して針先
を病変目標点に到達させる簡便型定位脳手術装置に於い
て、前記穿刺針固定装置に穿刺針固定装置と共に移動す
る左右方向に延長した弧状フレームが着脱可能に固定さ
れ、当該弧状フレームは前記穿刺針が到達する病変目標
点を中心とする球面体表面の一部分の弧形であると共
に、弧状フレーム上にも左右移動式の複数の穿刺針固定
装置を付設可能とし、この穿刺針固定装置に穿刺針を挿
入して針先を病変目標点に到達させることを特徴とする
全方位簡便型定位脳手術装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32526597A JP3240279B2 (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 全方位簡便型定位脳手術装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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1997
- 1997-11-10 JP JP32526597A patent/JP3240279B2/ja not_active Expired - Fee Related
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