JP3239809U - 熱エネルギの有効利用システム - Google Patents
熱エネルギの有効利用システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3239809U JP3239809U JP2022002709U JP2022002709U JP3239809U JP 3239809 U JP3239809 U JP 3239809U JP 2022002709 U JP2022002709 U JP 2022002709U JP 2022002709 U JP2022002709 U JP 2022002709U JP 3239809 U JP3239809 U JP 3239809U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrogen
- steam
- thermal energy
- biomass
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
【課題】森林資源の有効利用を図り、カーボンニュートラルの実現に資する熱エネルギの有効利用システムを提供する。【解決手段】バイオマスボイラ発電機1において、林地残材等のバイオマス燃料4を、燃焼炉で燃焼5し、得られた熱エネルギ6により、ボイラを加熱7し、発生する水蒸気8により、蒸気タービン9を動かして発電10を行う、バイオマスボイラ発電機1である熱電併給装置と、熱分解装置2及び水素製造機3を関連させた装置を組み合わせることで、エネルギの有効活用ができる。バイオマスボイラ発電機1において、林地残材等のバイオマス燃料4を、燃焼炉で燃焼5し、得られた熱エネルギ6を、熱分解装置2の加熱11にも利用することができるので、新たな加熱設備を設置する必要もない。【選択図】図1
Description
この考案はバイオマス燃料を使用した熱エネルギの有効利用システム、詳しくはバイオマス使用のボイラ蒸気発電機、熱分解装置及び水素製造機を関連させたシステムに関する。
この考案に係るシステムでは、バイオマス燃料を外気と遮断しながら燃焼し、燃焼によって得られた熱エネルギにより、ボイラで水蒸気を発生させ、給湯や暖房の熱利用及び蒸気発電の熱電併給装置に使用するとともに、廃プラスチック等の熱分解の加熱にも利用し、発生する熱分解ガスを冷却して石油相当の回収油を回収する。冷却しても液化しないガスは、システム内の水素製造機の水素透過金属膜を通し、水素と炭化水素に分離する。このことは、単独の装置では成し得ない、一連の関連した設備をシステムとして組み込むことによって成し得る。
この考案に係るシステムでは、バイオマス燃料を外気と遮断しながら燃焼し、燃焼によって得られた熱エネルギにより、ボイラで水蒸気を発生させ、給湯や暖房の熱利用及び蒸気発電の熱電併給装置に使用するとともに、廃プラスチック等の熱分解の加熱にも利用し、発生する熱分解ガスを冷却して石油相当の回収油を回収する。冷却しても液化しないガスは、システム内の水素製造機の水素透過金属膜を通し、水素と炭化水素に分離する。このことは、単独の装置では成し得ない、一連の関連した設備をシステムとして組み込むことによって成し得る。
従来から、バイオマス蒸気発電機(特許文献1)、プラスチック等の熱分解装置(特許文献2)及び水素製造装置(非特許文献1)が知られている。これらは、一つ一つ単独の処理装置であり、今回の考案のように、互いに連携した1つのシステムとしては構成されていない。単独の装置では、当然のことながら、加熱や電力供給はそれぞれで必要である。水素製造装置においては、原料の天然ガス等の供給が必要である。
この熱電併給装置としてのバイオマス蒸気発電機、プラスチック等の熱分解装置及び水素製造装置とを関連づけた一連のシステムとして運用することで、熱源、電力及び水蒸気を共同で使用することができる。よって、無駄のない効率的な運用が可能である。例えばプラスチック等の熱分解装置において、熱分解の熱源をバイオマス燃料の燃焼による排熱や蒸気を使用することができる。
また、大分工業高等専門学校では、水素と水素以外の物質が混じったガスを、少し温度を上げた薄いバナジュウム金属膜を通過させることで、水素だけを分離させる、シンプルな仕組みを開発した。
ただし、原料となるガスは、他から供給しなければならない。
この考案に係る設備にシステムとして組み込まれた廃プラスチック油化装置にあって、その熱分解ガスの中で、液化しないガスを、このバナジウム膜を用いた水素製造装置の原料として提供することができる。
この熱電併給装置としてのバイオマス蒸気発電機、プラスチック等の熱分解装置及び水素製造装置とを関連づけた一連のシステムとして運用することで、熱源、電力及び水蒸気を共同で使用することができる。よって、無駄のない効率的な運用が可能である。例えばプラスチック等の熱分解装置において、熱分解の熱源をバイオマス燃料の燃焼による排熱や蒸気を使用することができる。
また、大分工業高等専門学校では、水素と水素以外の物質が混じったガスを、少し温度を上げた薄いバナジュウム金属膜を通過させることで、水素だけを分離させる、シンプルな仕組みを開発した。
ただし、原料となるガスは、他から供給しなければならない。
この考案に係る設備にシステムとして組み込まれた廃プラスチック油化装置にあって、その熱分解ガスの中で、液化しないガスを、このバナジウム膜を用いた水素製造装置の原料として提供することができる。
大分高専「水素分離システム研究」で脱炭素社会を目指す。(URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000075419.htm)
現在、国内外の不安定な社会情勢により、エネルギの安定的な供給に支障を来たしている。日本の国土の70%を占める森林資源を、再生可能エネルギとしてとらえて、利用する方向はまだ微々たるものである。太陽光発電・風力発電・小水力発電も利用されてはいるが、景観の問題や天候に左右される面を持っている。すなわち、自国で調達できる森林エネルギの活用が十分に行われていないのが実情である。特に、林地残材を活用した地産地消の生活や、化石燃料に頼らない持続可能なエネルギによる産業の発展及び地球環境の保全には十分とは言えない。
農林水産省が平成27年1月に発表した「小規模な木質バイオマス発電の推進について」において、林地残材は年間約2,000万m3発生しているが、殆ど利用されず、林野に廃棄処分されたままになっている。
農林水産省が平成27年1月に発表した「小規模な木質バイオマス発電の推進について」において、林地残材は年間約2,000万m3発生しているが、殆ど利用されず、林野に廃棄処分されたままになっている。
請求項1に記載の考案は、バイオマス燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させる燃焼炉と、この熱エネルギを使用して水蒸気を発生させる蒸気ボイラと、この水蒸気による発電を行う蒸気タービンと、上記熱エネルギを使用して廃プラスチック、廃タイヤなどの廃棄物を熱分解して熱分解ガスを発生させる熱分解装置と、この熱分解ガスを冷却して油分を回収する油分回収装置と、油分を分離した上記熱分解ガスから水素を分離し、回収する水素透過金属膜装置と、この水素透過金属膜装置にて水素を分離して無水素の天然ガスを生成し、この無水素の天然ガスから水素を生成する水蒸気改質手段と、を備え、この水蒸気改質手段は、上記燃焼炉にて発生した熱エネルギと上記蒸気ボイラで発生した水蒸気とを使用して、水素を生成するバイオマス燃料を使用した熱エネルギの有効利用システムである。
農林水産省が課題として掲げている林地残材の処理について、その供給コスト削減を行うため、中山間地域の各所に、バイオマスボイラによる蒸気発電機を設置し、林地残材をこの燃料として利用する。とともに、派生する熱エネルギを、廃プラスチックや廃タイヤの熱分解装置の熱源としても利用する。また、廃プラスチックや廃タイヤの熱分解によって発生する熱分解ガスを、冷却して油化した石油相当の油と、冷却しても液化しない熱分解ガスを、水素製造機の原料として供給できる体制を、一つのシステムとして編成する。これにより、効率的なエネルギの活用を行うことができる。
蒸気発電では、外部の熱源により高温高圧となった蒸気がノズルから噴射されると、圧力や温度が低下すると同時に速度が増加する。この蒸気をタービンブレードに当てることでブレードに力が加わる。この力がトルクとなって軸を回転させ、発電機やポンプを駆動する。
また、バイオマス燃料としては、廃棄物系バイオマス、例えば廃棄される紙資源、プラスチック、家畜糞尿、食品廃棄物、建設廃材(ガラ)、製材工場残材、黒液、下水汚泥等がある。
さらに、未利用バイオマスである稲藁、麦藁、籾殻、林地残材(間伐材・被害木など)等もバイオマス燃料として有効活用可能である。
加えて、エネルギや製品の製造を目的に栽培される植物(資源作物)であるところの、さとうきび、トウモロコシ等も考えられる。
なお、バイオマスは有機物であるため、燃焼させると二酸化炭素が排出される。これに含まれる炭素は、そのバイオマスが成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素に由来する。そのため、バイオマスを使用しても全体として見れば大気中の二酸化炭素量を増加させていないと考えてよい。この性質をカーボンニュートラルと呼ぶ。
蒸気発電では、外部の熱源により高温高圧となった蒸気がノズルから噴射されると、圧力や温度が低下すると同時に速度が増加する。この蒸気をタービンブレードに当てることでブレードに力が加わる。この力がトルクとなって軸を回転させ、発電機やポンプを駆動する。
また、バイオマス燃料としては、廃棄物系バイオマス、例えば廃棄される紙資源、プラスチック、家畜糞尿、食品廃棄物、建設廃材(ガラ)、製材工場残材、黒液、下水汚泥等がある。
さらに、未利用バイオマスである稲藁、麦藁、籾殻、林地残材(間伐材・被害木など)等もバイオマス燃料として有効活用可能である。
加えて、エネルギや製品の製造を目的に栽培される植物(資源作物)であるところの、さとうきび、トウモロコシ等も考えられる。
なお、バイオマスは有機物であるため、燃焼させると二酸化炭素が排出される。これに含まれる炭素は、そのバイオマスが成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素に由来する。そのため、バイオマスを使用しても全体として見れば大気中の二酸化炭素量を増加させていないと考えてよい。この性質をカーボンニュートラルと呼ぶ。
この考案に係るバイオマス燃料を有効利用したシステムにあっては、バイオマス燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させる。この熱エネルギを使用して水蒸気を発生させる。この水蒸気による発電を行う。上記熱エネルギを使用して廃プラスチック、廃タイヤなどの廃棄物を熱分解して熱分解ガスを発生させる。この熱分解ガスを冷却して油分を回収する。油分を分離した上記熱分解ガスから水素を分離し、回収する。水素を分離して無水素の天然ガスを生成し、この無水素の天然ガスから水素を生成する。この場合、上記燃焼炉にて発生した熱エネルギと上記蒸気ボイラで発生した水蒸気とを使用して、水素を生成する。
エネルギ資源に乏しい日本は、石油・石炭・液化天然ガス等の供給を、輸入に頼っているが、昨今の国際情勢の不安定さから、輸入制限や価格の高騰により、市民生活に支障を来たすことが益々懸念されている。原子力発電は2011年3月の東北大震災と東京電力福島原発事故を契機に日本中の原子力発電所は稼働を停止し、安全対策をやり直すことになった。このような甚大なリスクを認識した上でも、周辺国との電力ネットワークも存在しない島国の日本では、エネルギ確保の安全保障・政治課題から原子力を収束させるわけにはいかない。化石燃料や原子力にしても課題がある中、自然エネルギというもう一つのエネルギソースを確保するという考えは必要である。本考案は、当面全国の山林に廃棄されている、年間2000万m3と言われている、林地残材をエネルギとして活用することにある。この装置を、原子力発電設備の近くの森林に設置を始め、装置が網の目のように各所に整備されれば、原子力発電の補完設備とすることも可能である。
この考案は、貴重な日本国土の森林エネルギを、バイオマスのボイラ蒸気発電機と熱分解装置及び水素製造機を関連させて、一つのシステムとして活用することに特徴がある。
この考案は、貴重な日本国土の森林エネルギを、バイオマスのボイラ蒸気発電機と熱分解装置及び水素製造機を関連させて、一つのシステムとして活用することに特徴がある。
通常、単独の装置として運転するバイオマスのボイラ蒸気発電機、熱分解装置、水素製造機である水素透過金属膜装置を、関連した一つのシステムとして編成した装置である。単独の装置では成し得ないエネルギの有効的な活用が実現される。
この考案にあっては、通常、単独の装置として稼働される、バイオマスの燃焼炉、ボイラ蒸気発電機、廃プラスチックの熱分解装置、水素透過金属膜装置(水素製造装置)が、連携して一つのシステムとして組み込まれている。
すなわち、バイオマス燃料を使用した熱エネルギの有効利用システムは、以下のA)~G)の構成要素を有している。A)バイオマス燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させる燃焼炉、B)この熱エネルギを使用して水蒸気を発生させる蒸気ボイラ、C)この水蒸気による発電を行う蒸気タービン、D)上記熱エネルギを使用して廃プラスチック、廃タイヤなどの廃棄物を熱分解して熱分解ガスを発生させる熱分解装置、E)この熱分解ガスを冷却して油分を回収する油分回収装置、F)油分を分離した上記熱分解ガスから水素を分離し、回収する水素透過金属膜装置、G)この水素透過金属膜装置にて水素を分離して無水素の天然ガスを生成し、この無水素の天然ガスから水素を生成する水蒸気改質手段である。この水蒸気改質手段Gは、燃焼炉Aにて発生した熱エネルギと蒸気ボイラBで発生した水蒸気とを使用して、水素を生成する。
すなわち、バイオマス燃料を使用した熱エネルギの有効利用システムは、以下のA)~G)の構成要素を有している。A)バイオマス燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させる燃焼炉、B)この熱エネルギを使用して水蒸気を発生させる蒸気ボイラ、C)この水蒸気による発電を行う蒸気タービン、D)上記熱エネルギを使用して廃プラスチック、廃タイヤなどの廃棄物を熱分解して熱分解ガスを発生させる熱分解装置、E)この熱分解ガスを冷却して油分を回収する油分回収装置、F)油分を分離した上記熱分解ガスから水素を分離し、回収する水素透過金属膜装置、G)この水素透過金属膜装置にて水素を分離して無水素の天然ガスを生成し、この無水素の天然ガスから水素を生成する水蒸気改質手段である。この水蒸気改質手段Gは、燃焼炉Aにて発生した熱エネルギと蒸気ボイラBで発生した水蒸気とを使用して、水素を生成する。
以下、この考案に係るバイオマス燃料の有効利用システムの実施の形態を図1により説明する。
図1のバイオマスのボイラ蒸気発電機と熱分解装置及び水素製造機を関連させた装置のフローシートにおいて、林地残材をチップ化した燃料(バイオマス燃料)4を、燃焼炉で燃焼5し、発生する熱エネルギ6で蒸気ボイラにおける水を加熱7し、水蒸気8を発生させ、この水蒸気で蒸気タービン9を稼働させ蒸気発電10させる。この場合の熱エネルギの余剰部分は熱分解装置での加熱11に充てる。
熱分解装置2では、バイオマスのボイラ蒸気発電機1で発生した熱エネルギ6を利用して(例えば高温ガスを導入して)廃プラスチック等12を熱分解して熱分解ガスを得る。このようにして得られる熱分解ガス13は冷却(水冷、空冷など)14して、液化する油分15と液化しないガス体16を分離して得ることができる。
熱分解ガス13を冷却14して、液化しないガス体16は、水素分離システムの水素透過金属膜装置3により、水素17と水素以外の(水素を含まない無水素としての)天然ガス相当18とに分離される。
水素を除去してある天然ガス相当18分は、バイオマスのボイラ蒸気発電機1(蒸気ボイラ)で発生する水蒸気8と加熱(熱エネルギを高温ガスとして)19とをこれに加えて、水蒸気改質プロセス20によって、水素と一酸化炭素のガス21を得る。
水素と一酸化炭素のガス21中の一酸化炭素は、水性ガス転化反応により、炭酸ガスとして除去する。
この考案に係るシステムは、バイオマスボイラ発電機1において、林地残材等のバイオマス燃料4を、燃焼炉で燃焼5し、得られた熱エネルギ6(高温ガスなど)により、ボイラ(供給した水)を加熱7し、発生する水蒸気8により、蒸気タービン9を動かして発電10を行う、バイオマスボイラ発電機1である熱電併給装置と、以下に述べる、熱分解装置2及び水素製造機3を関連させた装置を組み合わせることで、エネルギの有効活用ができる。
バイオマスボイラ発電機1において、林地残材等のバイオマス燃料4を、燃焼炉で燃焼5し、得られた熱エネルギ6を、熱分解装置2の加熱(高温ガスとして供給し)11にも利用することができるので、新たな加熱設備を設置する必要もないという、メリットがある。また、通常の場合、熱分解装置2の加熱燃料は、化石燃料が使用されることが多いので、化石燃料に替る再生エネルギの林地残材等のバイオマス燃料4を使用することは、持続可能な再生エネルギを活用することであり、地球温暖化防止の効果がある。
熱分解装置2での加熱11によって、たとえば廃プラスチック等12が熱分解されて、熱分解ガス13が発生する。その熱分解ガス13を冷却14すると、液化する回収油15と冷却しても液化しない水素を含む天燃焼炉でガス相当16を水素製造機水素透過金属膜装置3において、少し温度を上げた薄いバナジュウム金属膜を通過させることで、水素17だけを分離させることができる。水素は今後自動車の燃料として使用されることが多くなる。このように林地残材等のバイオマス燃料4の燃焼エネルギ6を活用し廃プラスチックなど12が熱分解や水素製造機水素透過金属膜装置3において、水素17分離させることができるという一つのシステム連携ならではの、原料の供給やエネルギの効率的な使用が可能である。
水素製造機の水素透過金属膜装置3において、水素以外の天然ガス相当18は、水蒸気改質プロセス(改質手段)20に送られ、林地残材等のバイオマス燃料4を燃焼して得られる熱エネルギ6と林地残材等のバイオマス燃料4を燃焼炉で燃焼5して得られる熱エネルギ6によって、バイオマスのボイラ蒸気発電機1で発生する水蒸気8によって、水蒸気改質が行われて、水素と一酸化炭素21が生成される。このように派生する水素以外の天然ガス相当18も、本来は単独でそれぞれ稼働する装置が集まって、互いに連携することで、エネルギの効率的な活用が実現される。
なお、上記水蒸気改質手段にあっては、高温(500℃~1100℃)において金属触媒が存在すると、水蒸気はメタンと反応し、一酸化炭素と水素が得られる。
また、上記熱分解炉は炭化炉とも呼ばれ、無酸素状態での過熱により、炭素を残し、ハロゲンガスを生成するものである。
以上のように、このシステムによれば、熱エネルギ、水蒸気、電力を、バイオマスのボイラ蒸気発電機などに供給し、これらが組み込まれたこととなる。このため、貴重なエネルギの効率の良い活用が実現される。
換言すると、バイオマス燃料を燃焼して得られる熱エネルギを、バイオマスのボイラ蒸気発電機に併設された熱分解装置の熱源としても使用することで、新たな加熱装置を設置しない利点がある。熱分解装置の熱源としては、バイオマス燃料を使用することで、廃プラスチックや廃タイヤの熱分解によって得られる回収油やガスはカーボンニュートラルの対応とされる。
また、上記熱分解炉は炭化炉とも呼ばれ、無酸素状態での過熱により、炭素を残し、ハロゲンガスを生成するものである。
以上のように、このシステムによれば、熱エネルギ、水蒸気、電力を、バイオマスのボイラ蒸気発電機などに供給し、これらが組み込まれたこととなる。このため、貴重なエネルギの効率の良い活用が実現される。
換言すると、バイオマス燃料を燃焼して得られる熱エネルギを、バイオマスのボイラ蒸気発電機に併設された熱分解装置の熱源としても使用することで、新たな加熱装置を設置しない利点がある。熱分解装置の熱源としては、バイオマス燃料を使用することで、廃プラスチックや廃タイヤの熱分解によって得られる回収油やガスはカーボンニュートラルの対応とされる。
中山間地域で、森林伐採時に廃棄処分される枝葉の林地残材等や放置竹林の廃棄物を燃料にして、バイオマスボイラ発電機1において給湯、暖房、温風、蒸気発電に利用する、熱電併給装置として地産地消のエネルギの活用ができるとともに、脱炭素社会に向けた地球温暖化防止の設備として貢献できる。
この考案は、林地残材や放置竹林等の廃棄物を燃料として、バイオマスボイラ発電機1を稼働させると同時に、熱分解装置2及び水素製造機水素透過金属膜装置3を関連させた装置であるため、それぞれ単独の装置でありながら、一つのシステムとして運転することによって、林地残材や放置竹林等の廃棄物を燃焼して得られた熱エネルギを、熱分解装置2の加熱に使用され、廃プラスチック等を熱分解して発生する、熱分ガスを冷却して、液化しないガスを、水素製造機水素透過金属膜装置3において、少し温度を上げた薄いバナジュウム金属膜を通過させることで、水素17だけを分離させることができる。廃プラスチックや廃タイヤを熱分解して得られる油は、精製して航空機の燃料にすることもできるし、熱分解ガス中の水素は、分離されて自動車の燃料に還元することができる。
1 バイオマスのボイラ蒸気発電機、
2 熱分解装置、
3 水素製造機水素透過金属膜装置、
4 林地残材等のバイオマス燃料、
5 燃焼炉で燃焼、
6 熱エネルギ、
7 加熱、
8 水蒸気、
9 蒸気タービン、
10 発電、
11 加熱、
12 廃プラスチック等、
13 熱分解ガス、
14 冷却(冷却装置)、
15 冷却すると液化する回収油、
16 冷却しても液化しない水素を含む天然ガス相当、
17 水素(水素リザーバ)、
18 水素以外の天然ガス相当、
19 加熱、
20 水蒸気改質プロセス(改質手段)、
21 水素と一酸化炭素。
2 熱分解装置、
3 水素製造機水素透過金属膜装置、
4 林地残材等のバイオマス燃料、
5 燃焼炉で燃焼、
6 熱エネルギ、
7 加熱、
8 水蒸気、
9 蒸気タービン、
10 発電、
11 加熱、
12 廃プラスチック等、
13 熱分解ガス、
14 冷却(冷却装置)、
15 冷却すると液化する回収油、
16 冷却しても液化しない水素を含む天然ガス相当、
17 水素(水素リザーバ)、
18 水素以外の天然ガス相当、
19 加熱、
20 水蒸気改質プロセス(改質手段)、
21 水素と一酸化炭素。
請求項1に記載の考案は、バイオマス燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させる燃焼炉と、この熱エネルギを使用して水蒸気を発生させる蒸気ボイラと、この水蒸気による発電を行う蒸気タービンと、上記熱エネルギを使用して廃プラスチック、廃タイヤなどの廃棄物を熱分解して熱分解ガスを発生させる熱分解装置と、この熱分解ガスを冷却して油分を回収する油分回収装置と、油分を分離した上記熱分解ガスから水素を分離し、回収する水素透過金属膜装置と、油分を分離した上記熱分解ガスから水素を分離し、回収する水素透過金属膜装置と、この水素透過金属膜装置にて水素を分離して天然ガスを生成し、上記燃焼炉にて発生した熱エネルギと上記蒸気ボイラで発生した水蒸気とを使用して、この天然ガスから水素を生成する水蒸気改質手段と、を備えたバイオマス燃料を使用した熱エネルギの有効利用システムである。
熱分解装置2での加熱11によって、たとえば廃プラスチック等12が熱分解されて、熱分解ガス13が発生する。その熱分解ガス13を冷却14すると、液化する回収油15と冷却しても液化しない水素を含む燃焼炉でガス相当16を水素製造機水素透過金属膜装置3において、少し温度を上げた薄いバナジュウム金属膜を通過させることで、水素17だけを分離させることができる。水素は今後自動車の燃料として使用されることが多くなる。このように林地残材等のバイオマス燃料4の燃焼エネルギ6を活用し廃プラスチックなど12が熱分解や水素製造機水素透過金属膜装置3において、水素17分離させることができるという一つのシステム連携ならではの、原料の供給やエネルギの効率的な使用が可能である。
Claims (1)
- バイオマス燃料を燃焼させて熱エネルギを発生させる燃焼炉と、
この熱エネルギを使用して水蒸気を発生させる蒸気ボイラと、
この水蒸気による発電を行う蒸気タービンと、
上記熱エネルギを使用して廃プラスチック、廃タイヤなどの廃棄物を熱分解して熱分解ガスを発生させる熱分解装置と、
この熱分解ガスを冷却して油分を回収する油分回収装置と、
油分を分離した上記熱分解ガスから水素を分離し、回収する水素透過金属膜装置と、
この水素透過金属膜装置にて水素を分離して無水素の天然ガスを生成し、この無水素の天然ガスから水素を生成する水蒸気改質手段と、を備え、
この水蒸気改質手段は、上記燃焼炉にて発生した熱エネルギと上記蒸気ボイラで発生した水蒸気とを使用して、水素を生成するバイオマス燃料を使用した熱エネルギの有効利用システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022002709U JP3239809U (ja) | 2022-08-17 | 2022-08-17 | 熱エネルギの有効利用システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022002709U JP3239809U (ja) | 2022-08-17 | 2022-08-17 | 熱エネルギの有効利用システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3239809U true JP3239809U (ja) | 2022-11-14 |
Family
ID=84027115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022002709U Active JP3239809U (ja) | 2022-08-17 | 2022-08-17 | 熱エネルギの有効利用システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3239809U (ja) |
-
2022
- 2022-08-17 JP JP2022002709U patent/JP3239809U/ja active Active
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9328426B2 (en) | Systems and methods for generating oxygen and hydrogen for plant equipment | |
CN101994569A (zh) | 生物质能与太阳能分布式能源综合利用系统 | |
Birru | Sugar cane industry overview and energy efficiency considerations | |
JP2012520166A (ja) | バイオマスの利用方法および利用システムおよびブロック型熱発電プラント | |
KR100742159B1 (ko) | 바이오매스 가스화에 의한 열병합 발전방법 | |
Budzianowski | Opportunities for bioenergy in Poland: biogas and solid biomass fuelled power plants | |
EP3359627A1 (en) | Sustainable energy system | |
CN101598039B (zh) | 太阳能-生物质能-氢能耦合互补发电方法 | |
JP3239809U (ja) | 熱エネルギの有効利用システム | |
WO2009027230A3 (de) | Verfahren zum betrieb einer kraftwerksanlage mit integrierter vergasung sowie kraftwerksanlage | |
JP2020056358A (ja) | 発電システム | |
WO2017214749A1 (zh) | 一种生物质能发电系统 | |
KR101051306B1 (ko) | 압축공기저장 발전시스템 | |
Islam et al. | The prospect of biomass energy resources in Bangladesh: a study to achieve the national power demand | |
US10876057B1 (en) | Waste to energy conversion without CO2 emissions | |
Tekale et al. | Energy Production from Biomass | |
WO2021176666A1 (ja) | 自立型且つ地域分散型の電力製造供給システム | |
JP4385375B2 (ja) | 高含水バイオマスのエネルギー回収方法及び装置 | |
CN201321451Y (zh) | 生物质制备合成醇醚用气的装置 | |
CN216130974U (zh) | 基于生物质能的气炭联产与热电联产相结合的装置 | |
CN104194835A (zh) | 一种生物质气化发电方法 | |
CN218478710U (zh) | 基于高浓度氧气-水蒸气气化的中热值生物燃气生产装置 | |
JP2003206489A (ja) | 木質バイオマスを主材とする燃料ガス及びそれを利用したガス発電方法 | |
CN113279831A (zh) | 基于生物质能的气炭联产与热电联产相结合的装置 | |
Gassner et al. | Increasing Conversion Efficiency in Fuel Ethanol Production from Lignocellulosic Biomass by Polygeneration-and a Paradoxon between Energy and Exergy in Process Integration |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3239809 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |