JP3239196U - めまい診断具 - Google Patents

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Abstract

【課題】めまいの診断を行うことができるめまい診断具であって、軽量かつ、小型で持ち運びやすく、めまいの診断時における患者の負担を軽減するめまい診断具を提供する。【解決手段】めまい診断具10aは、フレネルレンズ11を備えるレンズ部15と、レンズ部を収容するカバー部13とを備え、レンズ部は、フレネルレンズとして第1フレネルレンズ15aと第2フレネルレンズを備え、第1フレネルレンズの中心軸の軸線に第2フレネルレンズの中心軸の軸線が一致しており、第1フレネルレンズと第2フレネルレンズは同一形状とされ、レンズ部における第1フレネルレンズと第2フレネルレンズのレンズの直径の範囲は40~90mmであり、レンズ部にカバー部と接続する接続部14が備えられて接続部とカバー部とが軸着されている。【選択図】図1

Description

本考案はめまい診断具に関し、特に、フレネルレンズを備えるレンズ部を備えるめまい診断具に関する。
めまいには、良性発作性頭位めまい症、メニエール病、突発性難聴、前庭神経炎など内耳や末梢神経の障害が原因のめまい(以下、末梢性めまいという)と、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍や変性疾患、脳循環不全など脳の機能障害が原因のめまい(以下、中枢性めまいという)がある。一般的に、医師が患者のめまいを治療する際に、めまいの原因となる病気を突き止めることが望ましい。
上記のめまいの原因となる病気を突き止めるには、患者の眼の挙動、とくに眼振を観察する必要がある。眼振とは、眼球が振り子のように律動的に反復運動することである。医師は患者の眼振を観察し、めまいの原因を探る。一般的に、患者の目元が拡大されたほうが、医師がより容易に眼振を観察できることは言うまでもない。
上記の事情から、眼振を観察する際には、眼球観察用ゴーグルが用いられてきた。(特許文献1参照)。特許文献1に記載の眼球用観察ゴーグルは、患者の頭部に装着することにより、医師側からは患者の眼が拡大されて見えるため、眼振を観察することができる。
また、上記のような眼球観察用ゴーグルは、一般的に、患者の眼球を大きく映し出し、医師側からは、患者の眼をより容易に観察できる一方、患者側からは医師の姿がぼやけて見える(患者の視界が遮られる)仕組みとなっている。この患者の視界が遮られる状態を非注視と呼ぶ。上記のような眼球観察用ゴーグルを用いて、患者を非注視の状態にすることにより、患者の眼振を誘発することができる。
上記のような眼球観察用ゴーグルを用いて眼振を観察することは、医師が、患者のめまいが内耳や末梢神経由来の症状であるのか、脳疾患由来の症状であるのか、見分ける際の一助となっている。
特開2005-278670号公報
しかし、従来の眼球観察用ゴーグルは、一般的に、片目部分につき2枚のレンズが配されている。したがって、一つのゴーグルにつき合計4枚のレンズが用いられる。計4枚のレンズを用いることに起因して眼鏡の重量が増加し、眼鏡の規格も大きく設計されていたことから、上記特許文献1に記載のような眼球観察用ゴーグルを持ち運ぶのが容易ではなく、患者が病院に来院して診察を受けるほか、めまいの原因を特定する手段はなかった。
また、従来の眼球観察用ゴーグルは、患者が自ら装着する必要があり、一度かけると、めまいを有する患者にとっては、診察時に多大な苦痛を伴う。したがって、特に眼鏡の小型化、軽量化、診察時における患者の負担軽減などに関して、まだ改善の余地があった。
そこで、上記事情に鑑み、本考案は、患者の診察時に、めまいの診断を行うことができるめまい診断具であって、軽量かつ、小型で持ち運びやすく、めまいの診断時における患者の負担を軽減するめまい診断具を提供する。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、フレネルレンズを備えるレンズ部と、レンズ部を収容するカバー部とを備える。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、レンズ部が、前記フレネルレンズとして第1フレネルレンズと第2フレネルレンズを備えてよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、第1フレネルレンズの中心軸の軸線に第2フレネルレンズの中心軸の軸線が一致していてよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、第1フレネルレンズと第2フレネルレンズは同一形状であってよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、レンズ部における第1フレネルレンズと第2フレネルレンズの屈折率の範囲は、1.400~1.800であってよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、レンズ部における第1フレネルレンズと第2フレネルレンズの焦点距離の範囲は、30~120mmであってよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、レンズ部における第1フレネルレンズと第2フレネルレンズのレンズの直径の範囲は、40~90mmであってよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、レンズ部は、第1フレネルレンズと第2フレネルレンズとを所定間隔離すスペーサ部を備えてよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、レンズ部にカバー部と接続する接続部が備えられ、接続部とカバー部とが軸着されてよい。
上記課題を解決するため、本考案の一態様に係るめまい診断具は、フレネルレンズが、透明樹脂から形成されてよい。
本考案は、フレネルレンズを備えるレンズ部と、レンズ部を収容するカバー部とを備えるため、患者の目の痙攣をより観察しやすく、医師は患者の診察時に、容易にめまいの診断を行うことができる。また本考案は、軽量かつ、小型で持ち運びやすい。
(a)は、実施形態の一態様に係るめまい診断具の斜視図である。(b)は、二枚のフレネルレンズを備えるレンズ部を備えるめまい診断具の斜視図である。 図1(b)に示すめまい診断具の概略断面図である。 めまい診断具に用いるフレネルレンズの光を集める態様を示す側面図である。 めまい診断具の実施形態の一例を示す模式図である。 (a)は、図4に示す実施形態における医師側から見た視点を示す模式図である。(b)は、図4に示す実施形態における患者側から見た視点を示す模式図である。
以下、本考案にかかる実施形態のめまい診断具を、図を参照しながら説明する。
図1の斜視図はめまい診断具10を示し、図1(a)は第1実施形態のめまい診断具10a、図1(b)は第2実施形態のめまい診断具10bを示す。始めに、図1(a)に示すめまい診断具10aは、一枚のフレネルレンズ11を備えるレンズ部12と、レンズ部12を収容するカバー部13と、レンズ部12とカバー部13とを接続する接続部14とを備える。実施形態のめまい診断具10aでは、レンズ部12とカバー部13は、接続部14により軸支されて接続される。図示からわかるように、レンズ部12は接続部14を回転の軸とするため、レンズ部12はカバー部13に対して円滑に出し入れ自在である。
図1(a)に示すフレネルレンズ11の表面は、正面視で、同心円状の溝を有している。また、フレネルレンズ11の材質は、公知の透明樹脂(プラスチックを含む)、ガラス等が挙げられる。フレネルレンズの材質に用いるプラスチックには、アリル・ジグリコール・カーボネート、ポリウレタン、メタクリレート、ジアリルカーボネート、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ウレタンメタクリレート、エポキシメタクリレート、ポリチオウレタン、ジアリルフタレートなどの透明な合成樹脂が挙げられる。フレネルレンズ11の材質に用いるガラスには、ホウ珪酸ガラス、クリスタルガラス、ランタンガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラスなどが挙げられる。しかし、フレネルレンズ11の材質は、これらに限定されない。フレネルレンズ11の材質は、レンズとしての機能を備えるとともに、軽量な材質が挙げられる。たとえば、フレネルレンズ11の材質には、アクリルロニトリル、ブタジエン、スチレンの三種類の成分を組み合わせてなるABS樹脂が挙げられる。これらの材質を用いることにより、めまい診断具10を軽量に製造することができる。
また、図1(a)に示すフレネルレンズ11は、屈折率が、好ましくは、1.400~1.800であり、より好ましくは、1.450~1.700であり、さらに好ましくは1.480~1.500である。また、図1(a)に示すフレネルレンズ11は、1枚のレンズ内に屈折率の異なる部位を共存させることにより、レンズの厚さの増大が抑制される。すなわち、二つの異なる屈折率を有するレンズの層を重ね合わせて一枚のフレネルレンズ11を構成することができる。また、たとえば、屈折率が1.491であり、正面視で同心円状の溝を備えるレンズと、屈折率が1.500であるレンズとを、該屈折率が1.491のレンズの背面と該屈折率が1.500のレンズの正面とを所定の間隔離しつつ対向するように配置することにより、図2に示すめまい診断具10bを得ることができる。このように、異なる屈折率を有するレンズ同士を配置することにより、めまい診断具全体としては、軽量を保ちつつ、光の屈折を調整することができ、ある一方からはレンズを通して物を見ることができるが、他方からはレンズを通して物が見えないという機能を実現する。ここで、物が見えないとは、レンズを通して物がぼんやりとしか見えないことを指す。
また、図1(a)に示すフレネルレンズ11は、レンズの厚さが、好ましくは、1.0~2.5mmであり、より好ましくは、1.5~2.2mmであり、さらに好ましくは、1.8~2.0mmである。また、フレネルレンズ11の直径は、好ましくは、40~90mmであり、より好ましくは、42~88mmであり、さらに好ましくは、46~84mmである。また、図1(a)に示すフレネルレンズ11の焦点距離は、好ましくは、30~120mmであり、より好ましくは、40~110mmであり、さらに好ましくは、50~100mmである。
カバー部13は、レンズを収容するための部材である。カバー部13の形状は、図1(a)に示すように、レンズ部12を覆うことができるように設計される。カバー部13の形状は、レンズ部12の形状に適合される。また、図1(a)に示すように、カバー部13は、ピン、ボルト等から構成される接続部14を介してレンズ部12と接続される。たとえば、レンズ部12にカバー部13と接続する接続部14が備えられ、接続部14とカバー部13とが軸着される。ここで、軸着とは、レンズ部12に対してカバー部13が、相対位置が変位可能に可動する接続をいう。これにより、カバー部13は、接続部14を介して、図1(a)に示す矢印の方向に可動させることができ、レンズ部12を収容できる。これにより、たとえば、めまいの診断具を人が携帯したり、任意の場所に保管したりする際に、レンズ部12の表面が傷つくのを防げる。
なお、レンズ部12とカバー部13との接続の形態は、図1(a)に示す形態に限定されない。カバー部13がレンズ部12を保護できるように、レンズ部12とカバー部13が接続される種々の形態を用いることができる。
図1(b)の第2実施形態のめまい診断具10bは、二枚のフレネルレンズを備えるレンズ部15(図2参照)と、レンズ部15を固定する固定部16と、レンズ部15を収容するカバー部13と、レンズ部15とカバー部13を接続する接続部14とを備える。図1(b)に示すように、めまい診断具10bは、二枚のフレネルレンズを並置することから、めまい診断具10aに比べて、レンズ部15が厚めに設計される。ここで、二枚のフレネルレンズを並置するとは、図2に示すように、めまい診断具10bにおいて、第1フレネルレンズの中心軸の軸線に第2フレネルレンズの中心軸の軸線が一致する配置をいう。レンズ部15が二枚のフレネルレンズを備えることにより、集光量を調整できる。ここで、フレネルレンズの中心軸の軸線とは、正面視におけるフレネルレンズの光学上の中心を通り、フレネルレンズの表面に対して垂直な直線である垂線を指す。ここで、光学上の中心とは、単にフレネルレンズの幾何学上、図形上の中心だけでなく、レンズに対して入光し、屈折してレンズを脱する光線が焦点を結んだり、分散し、焦点を結ばなかったりするレンズの作用を実現するために、導かれる中心が含まれる。
なお、めまい診断具10bを構成するカバー部13、接続部14は、めまい診断具10aのカバー部13と接続部14と同様の形態を採用できる。ここで、上述のように、めまい診断具10bは、めまい診断具10aに比べて、厚めに形成されていることから、めまい診断具10bを構成するカバー部13、接続部14の形態は適宜調整する。めまい診断具10aにおけるカバー部13、接続部14と同様に、めまい診断具10bを構成するカバー部13、接続部14の形態は、図1(b)に示す形態に限定されない。
図2は、図1(b)に示すめまい診断具10bのレンズ部15の縦断面図である(カバー部13は図示省略)。図2に示すめまい診断具10bのレンズ部15は、第1フレネルレンズ15aと、第2フレネルレンズ15bとから構成される。図1(b)の斜視図では、二枚のフレネルレンズのうち、前面に表出する第1フレネルレンズ15aの背部に第2フレネルレンズ15bが配設されている。
図2に示すように、第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bは、平凸レンズである。より具体的には、第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bのレンズ表面は、中心部が緩やかな曲面になっており、曲面の左右には、山形状に波形の溝が形成されている。また、第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bの両端部には、凸部18が形成されており、固定部16に設けられた凹部19と嵌合する。これにより、第1フレネルレンズ15aと、第2フレネルレンズ15bは、それぞれ固定部16に固定される。ここで、凸部18、凹部19の長手方向の長さは、好ましくは、1.0~2.5mm、より好ましくは、1.2~2.2mm、さらに好ましくは、1.5~2.0mmである。また、凸部18、凹部19の短手方向の長さは、好ましくは、1.0~2.0mm、より好ましくは、1.2~1.8mm、さらに好ましくは、1.5~1.6mmである。
また、図2に示す第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bは、各レンズの厚さが、好ましくは、1.0~2.5mmであり、より好ましくは、1.5~2.2mmであり、さらに好ましくは、1.8~2.0mmである。また、第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bの直径は、好ましくは、40~90mmであり、より好ましくは、42~88mmであり、さらに好ましくは、46~84mmである。また、図2に示す第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bの焦点距離は、好ましくは、30~120mmであり、より好ましくは、40~110mmであり、さらに好ましくは、50~100mmである。また、図1(b)に示すレンズ部15の奥行の長さは、好ましくは、20.0~30.0mmであり、より好ましくは、21.0~28.0mmであり、さらに好ましくは、22.0~24.0mmである。また、図1(b)に示すレンズ部15の高さ方向の長さは、好ましくは、40.0~90.0mmであり、より好ましくは、42.0~88.0mmであり、さらに好ましくは、46.0~84.0mmである。
なお、図2に示す第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bの形状は同一形状のレンズを用いることも、異なる形状を用いることもできる。ここで、レンズの異なる形状には、レンズの表面の構造の差異だけでなく、直径の差異、レンズの厚さの差異が含まれる。また、第1フレネルレンズ15a、第2フレネルレンズ15bはそれぞれ、異なる焦点距離、屈折率を有するレンズを用いることができる。また、図に示す各フレネルレンズが固定部16に固定される形態は、図に示す形態に限定されない。
また、図2に示す第2実施形態のめまい診断具10bは、第1フレネルレンズ15aの中心軸の軸線に第2フレネルレンズ15bの中心軸の軸線が一致している。すなわち、実施形態に係るめまい診断具10bのレンズ部15において、第1フレネルレンズ15aの中心と第2フレネルレンズ15bの中心が重なるとともに、各フレネルレンズの中心を通り、各フレネルレンズの表面に対して垂直な直線が一本に定まる。この配置により、二つの異なる屈折率を有するレンズを組み合わせためまい診断具において、めまい診断具の重量を軽量に保ちつつ、医師側からは、患者の目が見えるとともに、患者側からは、医師が見えない機能を実現できる。
また、図2の断面図に示すように、第1フレネルレンズ15aと、第2フレネルレンズ15bの間には、所定間隔を離すようにスペーサ17が設けられている。これにより、第1フレネルレンズ15aと第2フレネルレンズ15bの間に所定の距離ができ、各レンズの集光量を調整するとともに、像の拡大率を調整することができる。ここで、スペーサ17の材質は、フレネルレンズ同様、プラスチック、ガラスなどが挙げられる。また、スペーサ17の長手方向の長さは好ましくは、3~8mm、より好ましくは、4~7mm、さらに好ましくは、5~6mmである。また、スペーサ17の短手方向の長さは、1.0~2.0mmであり、より好ましくは、1.2~1.8mmであり、さらに好ましくは、1.4~1.6mmである。
なお、フレネルレンズの表面の溝、形状は、図2に示す形態に限定されない。めまい診断具として、軽量であるとともに、医師側からは患者の目が見えるものの、患者側からは医師がぼやけて見えないように、光を集めたり、分散させたりすることができる形態であればよい。
図3は、本考案の一実施形態に係るめまい診断具10に用いるフレネルレンズの作用を示す模式図である。図3に示すように、一枚のフレネルレンズ11の作用について説明する。図3に示すように、フレネルレンズ11に対し、垂直な方向で、該フレネルレンズ11の表面に入光する光線30のうち、フレネルレンズ11の表面の波形20の溝部分に入光する光線30は、フレネルレンズ11から脱する際にフレネルレンズ11の光がレンズ表面から入りレンズ内を進むとき、光がレンズ表面から出て空気中を進むとき屈折する。すなわち、光線30は、光線30が進む媒質の密度が変化するときに屈折する。これにより、図3に示すように、フレネルレンズ11の表面に入光した光線30は、一つの点(焦点31)に集まる。なお、フレネルレンズ11は、たとえば、上述の通り、異なる屈折率を有するレンズの層を重ね合わせて、一枚のフレネルレンズ11を構成することができてもよい。
一般的に、凸レンズでは焦点距離が大きくなるほどレンズは厚くなるものの、フレネルレンズはレンズを薄く設計しつつ、焦点距離を大きくすることができる。焦点距離が大きいほど、レンズを通して被写体は大きな像となる。すなわち、フレネルレンズは、凸レンズと比べて、薄い厚さのまま、被写体を拡大した像を作ることができる。言い換えれば、凸レンズと同じ厚さのフレネルレンズでは、凸レンズよりも大きな像を結ぶことができる。また、フレネルレンズは、凸レンズと比較して、より多くの光を集めて焦点を作り出すことができる。たとえば、焦点距離50mm、厚み6mm、直径30mmの凸レンズと比較すると、焦点距離が100mmのフレネルレンズ二枚を重ね合わせて実現する焦点距離が50mm、厚みが3mmのフレネルレンズ2枚を重ね合わせて実現する厚みが6mm、直径30mmのフレネルレンズは、より多くの光を集め、焦点を作り出すとともに、大きな像を作り出す。すなわち、フレネルレンズにおいて、上述の凸レンズと同様の焦点を作り出す場合、フレネルレンズの厚さは、上述の凸レンズよりも薄く設計される。
図4は、医師40がめまい診断具10を用いて、患者41のめまいの診断を行う状態の模式図である。図4の模式図では、めまい診断具10は、医師40により使用される。より具体的には、医師40は、めまい診断具10を手に持ち、患者41の片目にあてがう。これにより、医師40側からは、患者41の目がめまい診断具10のレンズ部を通じて、拡大されて見える。また、患者41側からは、めまい診断具10を通じて、医師40の姿はぼやけてよく見えない。これにより、患者41が医師40に焦点を合わせることができなくなるとともに、眼振が誘発される。
したがって、医師40は、患者41のめまいが脳疾患由来のめまいであるか、あるいは耳疾患由来のめまいであるのかを、より容易に見分けられる。ここで、めまい診断具10の実施形態は、図4の模式図に示す形態に限定されない。たとえば、患者41自身がめまい診断具10を使用してもよい。
なお、めまい診断具10は、小型かつ軽量であるため、医師40だけでなく患者41も携帯することができる。これにより、医師40は病院に患者41が来院した場合だけでなく、在宅医療の現場でもめまい診断具10を用いた診察を行うことができる。
また、患者41がめまい診断具10を所持している場合、たとえば、PC、情報端末などを用いた遠隔診療において、患者41自身が、めまい診断具10を患者41の片目にあてがった状態の画像、動画などを医師40に提示することで、医師40はめまい診断具10を用いた診察を行うことができる。
図示の通り、めまい診断具10は、小型で、患者41の眼にあてがうだけでめまいを診断することができるため、診察時における患者41の負担を軽減することができる。また、めまい診診断具10は、一枚ないし二枚のレンズからなるため、軽量で持ち運びもしやすい。
図5(a)は、図4に示す実施例における医師40側から見た視点を示す模式図である。図5(a)に示すように、医師40側からは、めまい診断具10のレンズ部を通じて、患者41の目が実際の目よりも拡大されて見える。より具体的には、患者41の目から出る光が、レンズ部のフレネルレンズの表面で屈折することで、医師40側からは、拡大された患者の目の像50が見える。そこで、患者の眼球の動き方(眼振)、視線の方向等の患者の眼球の異常を容易に診断することができる。
図5(b)は、図4に示す実施例における患者41側から見た視点を示す模式図である。図5(b)に示すように、患者41側からは、上述のとおり、光が分散するため、医師40の像がはっきりとは見えない。すなわち、患者41側からはぼんやりとした医師40の像51が見えるにとどまる。これにより、眼振が誘発され、医師40が患者41のめまいが耳疾患由来のめまいであるか、脳疾患由来のめまいであるのかを診断しやすくなる。
以上のような構成を採用することにより、軽量かつ小型のめまい診断具10を実現することができ、医師、患者などのめまい診断具10の持ち運びの利便性が向上する。また、本考案に係るめまい診断具10は、患者の片側の目元にあてがうだけで患者の眼振を観察することができる。したがって、めまい診断具10は、眼鏡のようにかけたり、ゴーグルのように装着したりする形態ではなく、医師40が患者41の眼振を観察している際に患者41が不調を訴える場合は、めまい診断具10を患者41の目元から直ちに離して診察を中断することが容易にでき、患者41の診察時に負担が軽減する。
なお、本実施形態は、上述した各態様に限定されることはなく、上述した各部を適宜組み合わせて実現されてもよい。また、各態様が奏する効果は、上述したものに限定されることはなない。
10 めまい診断具
10a めまい診断具
10b めまい診断具
11 フレネルレンズ
12 レンズ部
13 カバー部
14 接続部
15 レンズ部
15a 第1フレネルレンズ
15b 第2フレネルレンズ
16 固定部
17 スペーサ部
18 凸部
19 凹部
20 波形
30 光線
31 焦点
40 医師
41 患者
50 拡大された患者の目の像
51 ぼんやりとした医師の像

Claims (10)

  1. フレネルレンズを備えるレンズ部と、
    前記レンズ部を収容するカバー部と、
    を備えるめまい診断具。
  2. 前記レンズ部は、前記フレネルレンズとして第1フレネルレンズと第2フレネルレンズを備えることを特徴とする請求項1に記載のめまい診断具。
  3. 前記第1フレネルレンズの中心軸の軸線に前記第2フレネルレンズの中心軸の軸線が一致していることを特徴とする請求項2に記載のめまい診断具。
  4. 前記第1フレネルレンズと前記第2フレネルレンズは同一形状であることを特徴とする請求項2に記載のめまい診断具。
  5. 前記レンズ部における前記第1フレネルレンズと前記第2フレネルレンズの屈折率の範囲は、1.400~1.800であることを特徴とする請求項2に記載のめまい診断具。
  6. 前記レンズ部における前記第1フレネルレンズと前記第2フレネルレンズの焦点距離の範囲は、30~120mmであることを特徴とする請求項2に記載のめまい診断具。
  7. 前記レンズ部における前記第1フレネルレンズと前記第2フレネルレンズのレンズの直径の範囲は、40~90mmであることを特徴とする請求項2に記載のめまい診断具。
  8. 前記レンズ部は、前記第1フレネルレンズと前記第2フレネルレンズとを所定間隔離すスペーサ部を備えることを特徴とする請求項2に記載のめまい診断具。
  9. 前記レンズ部に前記カバー部と接続する接続部が備えられ、前記接続部と前記カバー部とが軸着されることを特徴とする請求項1に記載のめまい診断具。
  10. 前記フレネルレンズが、透明樹脂から形成されることを特徴とする請求項1に記載のめまい診断具。
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