JP3237280U - 筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者にとって握り具合における感触や、見た目における風合いや趣といった嗜好感覚を趣味的に高めることができ、一品製作の趣を付与しうる筆記具を提供する。【解決手段】筆記具1の本体となる軸筒部2の全外周を包接する寸法に裁断された装飾材となる織物3の裏面全域に両面テープ4を貼り付け、両面テープの片側貼り付け面により前記軸筒部の全外周を包接して当該織物を貼り付けるとともに、軸筒部先端縁にはみ出た織物端面を軸筒部の内側に折り込んで端面処理を行い、この端面処理された軸筒部内に筆芯部材を装着し、先端部材を軸筒部先端に取り付けて構成する。【選択図】図1
Description
本考案は、筆記具本体の軸筒部に日本の伝統的な織物を施して、使用者にとって握り具合における感触や、見た目における風合いや趣といった嗜好感覚を趣味的に高めることができる筆記具に関する。
筆記具として、通常の店頭で販売されているボールペンやシャープペンシルなどは、高級品として一品製作されるものではなく、日用品として工業的に大量に製造されており、一般的には、金属製のチップと呼ばれる先端部品と合成樹脂や金属で形成された軸筒部品とで構成されている。
合成樹脂等で形成される軸部には、製造メーカのロゴ図形や品番、ボール径などの文字情報が通常表示されている。昨今の筆記具の多様化に伴い、筆記具の使用者にとっては、筆記機能が優れていることは選択上の前提要素であるが、デザイン性も選択要素として考慮されるようになってきている。
デザイン性やファッション性を高める加飾手段を施すことは、店頭において購入者が筆記具を選択する上でも評価のウェイトが高まることになっており、商品としての差別化を図る観点からも重視されている。
そこで、軸筒部の一部に飾りリングを付けたり、キャップやクリップの一部にキャラクター等を付けて装飾性を高めたものが提供されている。また、長時間筆記しても軸筒部を握った時の指の感触を良くするためにグリップゴムを装着した筆記具について、このグリップゴムに低コストで目立つような装飾模様を施す装飾方法が提案されている(特許文献1)。さらに、技術的要素を加え、拡散光の条件下や再帰性反射の条件下で、それぞれ異なった可視情報や反射光等を出現させる装飾体を備えた筆記具も提案されている(特許文献2)。
特許文献1に記載の筆記具は、キャップやクリップの一部にキャラクター等を付けて装飾性を高めた場合と同様に、グリップゴムを装着したものを対象とし、グリップゴム部において装飾を施すものであり、軸筒部全体からみて部分的な装飾が施されるにすぎない。
また、特許文献2に記載の筆記具は、視覚効果を高めて装飾性の向上を図っているが、再帰性反射が可能な光透過性素材によって構成された装飾体の部位において装飾効果が発揮されるものである。
上記した特許文献1,2に記載された筆記具は、軸筒部に対して装着されたグリップゴムの部位や装飾体を設けた部分的な部位で装飾効果が発揮されているものであり、一定の製造ラインにより製造される結果、同一タイプの筆記具について同じ装飾効果を奏するものである。使用者の趣味嗜好が多様化し変化していることを考慮すると、購入動機におけるオンリーワン的な主観的価値に沿うものが求められていることも否めなく、かかる多様性に対応するためには、軸筒部全体に装飾が施され、1本毎にも装飾表現が異なり、その装飾の仕方も指の握りなどの機能的な心地良さや、視覚的にも飽きがこないような深みのある趣のあるものが求められていると言える。つまり、技術的な新素材を用いて単に派手な視覚効果を部分的に与えるような装飾性よりも、筆記具として長期間愛用できるような落ち着いた装飾性の下に選択の幅が増えることが、市場性を高める観点からも必要となっている。
そこで、本考案は、筆記具本体の軸筒部全体に日本の伝統的な織物を施して、使用者にとって握り具合における感触や、見た目における風合いや趣といった嗜好感覚を趣味的に高めることができ、基本的に大量生産されている筆記具に対して一品製作の趣を付与しうる筆記具を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本考案は、次のように構成した。請求項1に記載の筆記具は、筆記具本体となる軸筒部の外周を包接する寸法に裁断された装飾材となる織物の裏面全域に両面テープを貼り付け、両面テープの片側貼り付け面により前記軸筒部の全外周を包接して当該織物を貼り付けるとともに、軸筒部先端縁にはみ出た織物端面を軸筒部の内側に折り込んで端面処理を行い、この端面処理された軸筒部内に筆芯部材を装着し、先端部材を軸筒部先端に取り付けて構成されたことを特徴としている。
本考案にかかる筆記具によれば、軸筒部の外周を装飾材としての織物が包接する形態で貼り付けられており、軸筒部全体が装飾されることになって、筆記具としての外観におけるデザイン性やファッション性をより高めることができる。また、使用される織物に日本各地の伝統的な織物を採用することにより、見た目において、馴染みのある安心感や匠の風合いといった趣を付与することができるので、使用者の嗜好感覚や趣味感に応じて筆記具の選択の幅を広げることができるとともに、同種の筆記具でありながら。一品製作された趣を付与することができる。
また、伝統的な織物の有する生地としての肌触りは、軸筒部の握り具合における心地良い感触を使用者に感じさせ、使用時の使い勝手を高めることができる。さらに、織物の軸筒部先端縁ではみ出した端面部は、軸筒部の内側に折り込んだ状態にしてチップを取り付ける端面処理を行っているので、この端面部から織物のほつれが生じること防止することができる。
以下、本考案の実施の形態について図面に基づき説明する。
図1から図3は、本考案の実施例である筆記具1が構成される工程を説明する図である。図1(a)は、本考案の実施例であるノック式ボールペンの筆記具1の本体となる軸筒部2の外観を示す斜視図であり、軸筒部2の後端部には既にノック部5が装着された状態にあることを示す。同図(b)は、裏面に両面テープ4が貼着された装飾材となる織物3の構成を示す斜視図であり、織物3は予め軸筒部2の軸長と周囲長に合わせて軸筒部2の全外周を包接するサイズに裁断されている。同図(c)(d)は、裏面に両面テープ4が貼り付けられた織物3を、両面テープ4の片側貼り付け面によって軸筒部2の全外周に巻回貼着される工程を説明する斜視図である。
図2(a)は、上記したように、織物3を軸筒部2の全外周に巻回貼着していき巻回工程を終えた状態を示す斜視図である。この時、織物3の軸筒部2の先端縁2Aからはみ出した端面部は、同図(b)(c)に示すように、軸筒部2の内側に折り込んでいく端面処理が行われる。
図3は、上記した端面処理が行われた後に、軸筒部2の先端縁2Aから図示しない筆芯部材のリフィルを装着し、先端部材となるチップ6を軸筒部2の先端に取り付けて、筆記具1が完成した状態を示す。
筆記具1は、上記のように、軸筒部2の全外周を装飾材としての織物3が貼着されているので、織物3に織り込まれた模様で軸筒部2全体が装飾されることになる。上記した実施例とは異なる模様の織物7,8,9を貼着した筆記具1の外観を図4から図6示す。このように、織物3の図柄を選択することで、外観におけるデザイン性やファッション性を高めて使用者が好むものに装飾することができる。
また、織物3に日本各地の伝統的な織物を種々採用することにより、日本的な馴染みのある安心感や匠の風合いといった趣のあるデザイン性を付与することができ、使用者の嗜好感覚や趣味感に応じて筆記具1の選択の幅を広げることができるとともに、基本的に大量生産されている筆記具1に対して一品製作の趣を付与することができる。さらに、伝統的な織物3の有する生地としての肌触りは、軸筒部2の握り具合における感触として使用者が感じることができ、使い勝手の感覚をより高めることもできる。
また、織物3の軸筒部2の先端縁2Aではみ出した端面部は、軸筒部2の内側に折り込んだ状態にしてチップ6を取り付けて端面処理を行っているので、この端面部から織物3のほつれが生じることはなく、装飾材である織物3としての美観や感触が損なわれにくくなる。
上記した実施例では、ノック式ボールペンの筆記具について説明したが、本考案に係る筆記具としては、その他の多種の筆記具についても適用でき、採用する織物を日本各地の有名織物とすれば、ご当地の特産品筆記具として提供でき、コレクション的な収集品としても提供することができる。
1 筆記具
2 軸筒部
2A 軸筒部の先端縁
3 織物
4 両面テープ
6 トップ
2 軸筒部
2A 軸筒部の先端縁
3 織物
4 両面テープ
6 トップ
Claims (1)
- 筆記具本体となる軸筒部の全外周を包接する寸法に裁断された装飾材となる織物の裏面全域に両面テープを貼り付け、両面テープの片側貼り付け面により前記軸筒部の全外周を包接して当該織物を貼り付けるとともに、軸筒部先端縁にはみ出た織物端面を軸筒部の内側に折り込んで端面処理を行い、この端面処理された軸筒部内に筆芯部材を装着し、先端部材を軸筒部先端に取り付けて構成されたことを特徴とする筆記具。
Priority Applications (1)
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JP2022000602U JP3237280U (ja) | 2022-03-01 | 2022-03-01 | 筆記具 |
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Family Applications (1)
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JP2022000602U Active JP3237280U (ja) | 2022-03-01 | 2022-03-01 | 筆記具 |
Country Status (1)
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2022
- 2022-03-01 JP JP2022000602U patent/JP3237280U/ja active Active
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