JP3236777B2 - 変性カチオン性デンプンを用いた紙サイジング方法 - Google Patents

変性カチオン性デンプンを用いた紙サイジング方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、所定の変性したカチオンデンプ
ンを用いた紙サイズ剤組成物、および、紙および板紙を
サイジングする方法に関する。より詳細には、本発明は
疎水性サイズ剤および所定の変性したカチオンデンプン
の混合物を含む紙サイズ剤組成物に関する。
【0002】紙のサイジングを行うと、紙の強度、シー
トへの液体の浸透の遅延、並びに、紙上への印刷の品
質、適切性および容易性を含めた、紙およびその加工に
利益的な属性を付与することが知られている。
【0003】紙および板紙は、しばしば、例えば、ロジ
ン、ワックスエマルジョン、ロジンワックス混合物、ケ
テンダイマー、イソシアネート誘導体、脂肪酸錯体、フ
ルオロカーボン、特定のスチレン−無水マレイン酸コポ
リマー並びに置換環状ジカルボン酸無水物を含めた、様
々な疎水性材料でサイジングされ、下記で、より詳細に
記載される。これらのサイズ剤は実際の紙製造加工の間
に導入され、そして、それ故、サイズ剤は小さな粒径で
繊維スラリー全体に均質に分散される必要がある。カチ
オン性または通常のデンプン、カルボキシメチルセルロ
ース、天然ガム、ゼラチン、カチオンポリマーまたはポ
リビニルアルコールのような乳化剤の援助により調製さ
れた水性エマルジョンの形態でサイズ剤を加えることが
一般に行われてきており、上記乳化剤の全ては保護コロ
イドとして作用する。界面活性剤を加えたまたは加えて
いないこのような乳化剤の使用は、しかし、商業的な実
施において幾つかの生来的な欠点がある。主要な欠点
は、特定の粒径の満足できる安定なエマルジョンを製造
するために、乳化比率および温度等に関する厳しい要求
の手順とともに、高均質剪断および/または圧力を加え
ることができる比較的に複雑で、高価で且つ重量の重い
装置を使用する必要があることである。保護コロイドと
ともに多くの界面活性剤を使用することは、原料の発泡
および/またはサイズ剤の損失のような紙製造プロセス
における運転上の問題をもたらすことが判っている。
【0004】サイズ剤として置換環状ジカルボン酸無水
物を用いる従来の技術の手順を特に参照すると、カチオ
ン性デンプンおよび/またはヒドロコロイドを煮沸する
ための高温による比較的に要求の厳しい手順、並びに高
剪断および/または高圧力均質化装置を用いてカチオン
性デンプンおよび/またはヒドロコロイドで予備乳化す
ることが商業的実施において必要であった。これらの複
雑な手順は注意深く行われなければ、紙系の付着、品質
制御の問題および一般に満足されない性能のような困難
にしばしば見舞われる。
【0005】これらの問題の多くは米国特許第4,214,94
8 号および米国再発行特許第Re29,960号の教示により克
服された。それらは特定のサイズ剤と、ポリオキシアル
キレンアルキル若しくはアルキル- アリールエーテルま
たは対応するモノ若しくはジエステルとのサイズ剤混合
物の使用を開示しており、その混合物は高剪断力の非存
在下で、通常の圧力下で、水により容易に乳化される。
【0006】他の有用なサイズ剤混合物は、米国特許第
4,747,910 号に示されている疎水性置換環状ジカルボン
酸無水物およびエトキシル化ラノリン、または、米国特
許第4,832,792 号に示されているエトキシル化ヒマシ油
の組成物の開示を含む。1985年5 月17日付けの日本特許
公開公報60-88196はケテンダイマーおよび高度に分解さ
れたヒドロキシアルキル変性カチオン性デンプンを含む
分散安定なサイズ剤組成物を開示している。1983年11月
17日付けの別の日本特許公開公報58-197397 は、中性サ
イズ剤との組み合わせで、所定の低い無機イオン濃度の
所定のカチオン性デンプン誘導体を用いたサイズ剤の調
製を開示している。エーテルおよびエステル変性は、適
切なエマルジョンの安定性を付与するために、デンプン
の分解による大きな分子量低下を伴って行われる。別の
有用な紙サイズ剤組成物および方法は米国特許第4,721,
655 号に開示されており、ここで、疎水性サイズ剤およ
び長鎖疎水性デンプンまたはガム誘導体のジェット煮沸
分散体を含むサイズ剤エマルジョンが示されている。
【0007】上記の特許および開示の貢献にも係わら
ず、改良されたエマルジョン品質、サイジング特性およ
び操作性を示すサイズ剤エマルジョンの必要性が、ま
だ、当業界に存在する。
【0008】今回、疎水性サイズ剤および所定の変性さ
れたカチオン性の分解されていないデンプンを含む紙サ
イズ剤組成物が改善された乳化性およびサイジング性能
を有することを発見した。より詳細には、本発明は、 a)疎水性置換基を含む環状ジカルボン酸無水物、およ
び、 b)カチオン性の分解されていないデンプンであって、 i)エーテル基、R-O-( 式中、R は1 〜4 個の炭素原子の
ヒドロキシアルキル若しくはアルキルまたは2 〜4 個の
炭素原子のアルケニルである。) 、または、 ii) エステル基、R-C(=O)-O-( 式中、R は1 〜4 個の炭
素原子のアルキルまたは2 〜4 個の炭素原子のアルケニ
ルである。) のいずれかにより約0.005 〜0.4 の置換度
(DS)に更に変性されており、ここで、分解されていな
い完全に変性されているデンプンが8%水溶液中、30℃に
おいて少なくとも1000cPs の粘度を有するデンプンの水
性分散体を含む紙サイズ剤組成物に関する。
【0009】ここでの使用のために考えられるサイズ剤
用化合物は、疎水性置換基を含む環状ジカルボン酸無水
物である。紙サイズ剤として最も一般に用いられるこれ
らの置換環状ジカルボン酸無水物は下記式
【化3】 (式中、R はジメチレン若しくはトリメチレン基であ
り、そしてR'は4 個より多くの炭素原子を含む疎水性基
であり、そして、特に、アルキル、アルケニル、アラル
キル、アルカリール、アルケンアリールまたはアラルケ
ニル基からなる群より選ばれた5 〜30個の炭素原子を含
む疎水性基である。) で表される。R'が12個より多くの
炭素原子を含み、そして特に14〜21個の炭素原子を含む
サイズ剤用化合物は好ましく、アルケニル基を有する化
合物も好ましい。
【0010】上記式に広く含まれる環状ジカルボン酸無
水物の代表例は、米国特許第3,102,064 号; 第3,821,06
9 号および第3,968,005 号並びに日本特許第959,923 お
よび昭59-144697 号に例示されたサイズ剤である。
【0011】このように、置換された環状ジカルボン酸
無水物は、上記の置換された琥珀酸およびグルタル酸無
水物であってよく、例えば、イソヘキサデセニル無水琥
珀酸、ドデセニル無水琥珀酸、ドデシル無水琥珀酸、デ
セニル無水琥珀酸、オクテニル無水琥珀酸、トリイソブ
テニル無水琥珀酸等を含む。
【0012】サイズ剤は、下記一般式
【化4】 (式中、R x は少なくとも4 個の炭素原子を含むアルキ
ル基であり、そしてR yは少なくとも4 個の炭素原子を
含むアルキル基である。) の内部オレフィンを用いて調
製された上記の式のものであってよく、それは、より特
定の式
【化5】 (式中、R x は少なくとも4 個の炭素原子を含むアルキ
ル基であり、そしてR yは少なくとも 4個の炭素原子を
含むアルキル基であり、R x およびR y は相互に交換可
能である。) である。このサイズ剤化合物の特定の例は
(1- オクチル-2-デセニル) 琥珀酸無水物および(1- ヘ
キシル-2- オクテニル) 琥珀酸無水物を含む。
【0013】サイズ剤は、また、下記一般式
【化6】 (式中、R x およびR y は各々の基において少なくとも
4 個の炭素原子を含むアルキル基である。) のビニリデ
ンオレフィンを用いて調製されることができる。これら
の化合物は、特定の式
【化7】 (式中、R x は少なくとも4 個の炭素原子を含むアルキ
ル基であり、そしてR yは少なくとも4 個の炭素原子を
含むアルキル基であり、そしてR x およびR y は相互交
換可能であり、そして、2-n-ヘキシル-1- オクテン、2-
n-オクチル-1- ドデセン、2-n-オクチル-1- デセン、2-
n-ドデシル-1- オクテン、2-n-オクチル-1- オクテン、
2-n-オクチル-1- ノネン、2-n-ヘキシル-1- デセンおよ
び2-n-ヘプチル-1- オクテンで表される。) である。
【0014】サイズ剤は、また、不飽和炭素原子のうち
の1 個の上、または、不飽和炭素原子に隣接している炭
素原子の上にアルキル枝分かれを有するオレフィンを用
いて調製された上記の化合物を含むことができる。この
サイズ剤の代表例は、n-オクテン-1;n- ドデセン-1;n-
オクタデセン-9;n- ヘキセン-1;7,8- ジメチルテトラデ
セン-6;2,2,4,6,6,8,8- ヘプタメチルノネン-4;2,2,4,
6,8,8- ヘプタメチルノネン-3 ;2,4,9,11- テトラメチ
ル-5- エチルドデセン-5;6,7- ジメチルドデセン-6;5-
エチル-6- メチル- ウンデセン-5;5,6- ジエチルデセン
-5;8- メチルトリデセン-6;5- エチルドデセン-6; およ
び6,7-ジメチルドデセン-4である。
【0015】ここで用いることができるカチオン性の分
解されていないデンプンは、エーテルまたはエステル基
のいずれかで更に変性されている。いずれかの基による
この変性は、約0.005 〜0.4 、好ましくは約0.02〜0.08
5 のDS( 置換度) を提供するために十分な量であろう。
明細書中で用いる「置換度」(DS)という用語は、置換基
が存在するデンプン分子のアンヒドログルコース単位当
たりの平均サイト数を示す。
【0016】エーテル基によるデンプンの変性は、ST-O
-R( 式中、STはデンプンベースの材料であり、そして R
は1 〜4 個の炭素原子のヒドロキシアルキル若しくはア
ルキルであるか、または、2 〜4 個の炭素原子のアルケ
ニルである。) を有するエーテル化デンプン化合物の生
成を伴う。好ましくはR 基は2 〜3 個の炭素原子のヒド
ロキシアルキルである。これらのデンプンエーテルはア
ルキレンオキシド、その前駆体ハロヒドリン、アルキル
ハロゲン化物およびアルケニルハロゲン化物との反応に
より調製される。アルキレンオキシドによるエーテル化
は好ましい。エチレンオキシド、プロピレンオキシドお
よびブチレンオキシドはデンプン材料のエーテル化に有
用な化合物である。変性されたアルキレンオキシドのよ
うな他の化合物、例えば、アリルグリシジルエーテルは
有用なデンプンエーテルを調製するために用いることが
できる。ベンジルハロゲン化物のようなアリール化合物
も変性に用いてよいが、あまり好ましくない。上記のよ
うな最終の所望のDSによって、このような化合物の量を
変えて用いることができる。
【0017】エステル変性は、下記式
【化8】 (式中、STはデンプンベースの材料であり、そしてR は
1 〜4 個の炭素原子のアルキルであるか、または2 〜4
個の炭素原子のアルケニル基であり、そして好ましくは
1 〜2 個の炭素原子のアルキルである。) のエステル化
デンプン化合物の生成を伴う。この種のデンプンエステ
ルは、デンプンアセテート、デンプンプロピオネートお
よびデンプンブチレートを含む。デンプンエステルは、
通常、デンプンを無水酢酸のような有機酸無水物と反応
させることにより調製される。
【0018】エーテルおよびエステルを調製するための
デンプンの変性は当業界においてよく知られており、そ
してこのような調製の良好なレビューは、R.L.Whistle
r, J.N.BeMillerおよびE.F.Paschallの"Starch:Chemist
ry and Technology", Academic Press; 1984, Chapter
Xにおいて記載されている。
【0019】本発明で使用するデンプンは、エーテルま
たはエステル基で変性されることに加えて、カチオン変
性もされる。デンプンのカチオン化はアミノ、イミノ、
アンモニウム、スルホニウムまたはホスホニウム基を含
む試薬とのよく知られている化学反応によって行うこと
ができ、例えば、D.B.Solarek の"Modified Starches:
Properties and Uses, Chapter 8, 1986およびM.Tessle
r の1978年10月10日に付与された米国特許第4,119,487
号に開示されている。このようなカチオン誘導体はエー
テル若しくはエステル結合基を介して結合した第一級、
第二級、第三級および第四級アミンを含む窒素含有基、
スルホニウムおよびホスホニウム基を含むものである。
好ましい誘導体は第三級アミノおよび第四級アンモニウ
ムエーテル基を含むものである。
【0020】第三級アミン基を含むデンプンを調製する
ための一般的な方法は、ジアルキルアミノアルキルハロ
ゲン化物とデンプンをアルカリ条件下で反応させること
によるものであり、それは1957年11月12日にC.Caldwell
らに付与された米国特許第2,813,093 号に記載されてい
る。そのための別の方法は、1987年1 月23日に付与され
たD.Solarek らの米国特許第4,675,394 号に開示されて
いる。第一級および第二級アミンデンプンは、アミノア
ルキル酸無水物、アミノエポキシド若しくはハロゲン化
物またはアルキル基に付加したアリール基を含む対応の
化合物とデンプンとを反応させることにより調製される
ことができる。
【0021】第四級アンモニウム基は、上記の米国特許
第2,813,093 号に記載されているように、デンプンの第
三級アミノアルキルエーテルを適切に処理することによ
りデンプン中に導入されうる。または、上記の米国特許
第4,119,487 号に開示されているように、例えば、2-ヒ
ドロキシプロピルエーテル置換基を提供するように、エ
ピハロヒドリンと第三級アミン若しくは第三級アミン塩
の反応生成物で処理することにより第四級基は直接的に
デンプン中に導入されることができる。
【0022】カチオン性のスルホニウム誘導体の調製は
1961年6 月にM.Runtenbergらに付与された米国特許第2,
989,520 号に記載されており、そしてβ- ハロゲノアル
キルスルホニウム塩、ビニルスルホニウム塩またはエポ
キシアルキルスルホニウム塩とデンプンを水性アルカリ
媒質中で反応させることによるものである。カチオン性
のホスホニウム誘導体の調製は、A.Aszalos に1963年2
月12日に付与された米国特許第3,077,469 号に開示され
ており、β- ハロゲノアルキルホスホニウム塩とデンプ
ンを水性アルカリ媒質中で反応させることによるもので
ある。
【0023】他の適切なカチオン性デンプンは上記の文
献中に例示されている、当業界においてよく知られてい
る試薬および方法を用いて調製されることができる。有
用なカチオン性デンプンの更なる記載は1959年3 月3 日
にE.Paschallに付与された米国特許第2,876,217 号、C.
Hullingerらに1961年1 月31日に付与された米国特許第
2,970,140 号、M. Yalpaniらに1991年4 月2 日に付与さ
れた米国特許第5,004,808 号、J. Fernandezらに1992年
3 月3 日に付与された米国特許第5,093,159 号およびJ.
Tsaiらに1993年7 月13日に米国特許第5,227,481 号に開
示されており、それらを参照により明細書中に取り入れ
る。特に有用なカチオン性の誘導体は、18個までの炭素
原子のアルキル、アリール、アルカリール、アラルキル
または環式置換基、そして特に1 〜6 個の炭素原子のア
ルキルを有するアミノまたは窒素基を含むものである。
【0024】デンプン上のカチオン性置換基の量は変え
ることができ、そして、一般には、約0.005 〜0.2 、そ
して好ましくは約0.01〜0.05の置換度(DS)が用いられる
であろう。より多量のカチオン性置換基、またはより高
い置換度(DS)が用いられてよいが、それらはより高価で
ありそして製造するのが難しく、それ故、経済的に魅力
がない。
【0025】デンプン変性のシーケンスは最初にカチオ
ン化し、その後、エーテル若しくはエステル化する変性
であるか、またはその逆の順序であってもよい。しか
し、エステル変性の場合、カチオン基を最初に導入する
ことが望ましい。変性の方法は、別個の工程で行われる
か、または、中間体デンプン誘導体の分離なしに連続的
に行われてもよい。これらの変性のいずれでも、デンプ
ンは粒状であるか、または水溶液または有機溶剤溶液を
用いた分散体であることができる。
【0026】カチオン性で且つ変性されたデンプンを調
製するための基礎となるデンプン材料は、天然のデンプ
ンのいずれかであってよく、そしてより詳細には、アミ
ロース含有デンプン、即ち、少なくとも5%のアミロース
含有分を有するデンプンであってよい。このようなデン
プンは、コーン、ポテト、小麦、米、タピオカ、蝋状メ
イズ、サゴ、サトウモロコシのような植物源から得られ
たもの、および、高アミロースコーンのような高アミロ
ースデンプン、即ち、少なくとも45% のアミロース含有
分を有するデンプンを含む。特に有用なデンプンはアミ
ロース含有デンプンであり、そして特に、コーン、ポテ
トおよびタピオカデンプンである。
【0027】本発明においていかなる天然のデンプンも
用いられてよいが、紙系のサイズ剤エマルジョンの良好
な歩留りを達成するために、デンプンは大体においてま
たは本質的に分解されていないことが重要である。より
特には、本発明において用いられるデンプンは分解され
ておらず、そして8%水溶液中、30℃において少なくとも
1,000cPsの粘度を有する。本発明において用いられる典
型的なデンプンは、8%水溶液中、30℃において1,000 〜
100,000cPs、そして好ましくは5,000 〜20,000cPs の粘
度を有するであろう。この粘度は、完全な変性後の( 完
全に変性された) デンプン、即ち、最終のデンプン製品
の粘度であり、前記最終のデンプン製品はカチオン基お
よびエーテル若しくはエステル基の両方で変性されてい
るものである。本明細書中で用いる粘度とは、ブルック
フィールド粘度計No.DV-II、スピンドルNo.5および6 で
20rpm を用いて測定したブルックフィールド粘度であ
る。
【0028】本発明のサイズ剤組成物または混合物は、
1 重量部の置換環状ジカルボン酸無水物当たりに約0.1
〜10、好ましくは約0.5 〜5 重量部の変性したカチオン
性デンプンを含む。この組成物は多種の既知の乳化手順
および装置を用いて乳化されることができ、その装置
は、Cytec Inc により製造されたCytec 低圧タービン乳
化機、 Nalco乳化装置、およびNational Starch タービ
ンおよびベンチュリー乳化機を含む工業規模の、低圧お
よび高圧装置を含む。
【0029】サイズ剤エマルジョンは、サイズ剤用化合
物の所望の濃度を提供するために十分な量の水中にサイ
ズ剤用化合物および変性デンプンを含むであろう。この
為、サイズ剤用化合物、即ち、置換環状ジカルボン酸無
水物のエマルジョン中の量は、約0.1 〜50重量% 、好ま
しくは1 〜20重量% の濃度であれば十分であろう。
【0030】このように調製されたエマルジョンは、製
紙機械のウェットエンドに単に加えられるか、または、
乾燥繊維重量基準で約0.01〜2 重量% 、好ましくは約0.
1 〜0.5 重量% のサイズ剤濃度を提供するように原料調
製装置に加えられることができる。上記の範囲内で、使
用されるべきサイズ剤の正確な量は、処理されるべきパ
ルプのタイプ、特定の操作条件、並びに紙製品が使用さ
れる特定の最終用途に殆ど依存する。例えば、良好な耐
水性またはインクの持ちが要求される紙は、これらの特
性が重要でない用途で使用される紙よりも高い濃度のサ
イズ剤を使用する必要があるであろう。
【0031】または、サイズ剤エマルジョンは、乾燥工
程の前に、必要なサイズ剤濃度を提供するように調製さ
れた濃度で、既に形成したウェブ表面上に噴霧されまた
は塗布されることができる。
【0032】サイズ剤エマルジョンはいかなる特定のpH
範囲に制限されることなく、そして中性およびアルカリ
性並びに酸性パルプの処理において使用されてよい。サ
イズ剤エマルジョンは、このように、紙を製造するとき
に非常に一般的に使用されるミョウバン、並びに他の酸
性材料との組み合わせで使用されてよい。逆に、原料中
で炭酸カルシウムまたは他のアルカリ性材料とともに使
用されることもできる。
【0033】サイズ剤エマルジョンの添加の次に、ウェ
ブは形成され、そして抄紙機上で通常の方法で乾燥され
る。実際の抄紙機の操作において、完全なサイジングは
一般に抄紙機から出てきた直後に行われる。しかし、実
験室手順における制約された乾燥のために、本発明のサ
イズ剤組成物で調製された紙の耐水性の更なる改善は、
得られたウェブ、シートまたは成形品を硬化させること
により得られることができる。後硬化プロセスは、一般
に、約80〜150 ℃の範囲の温度で約1 〜60分間、紙を加
熱することによるもである。
【0034】本発明のサイズ剤エマルジョンは、セルロ
ース繊維、および、セルロース繊維と非セルロース繊維
との組み合わせの両方のタイプから調製された紙および
板紙をサイジングするためにうまく使用されることがで
きる。ポリアミド、ポリエステルおよびポリアクリル樹
脂繊維のような合成繊維並びにアスベストおよびガラス
のような鉱物繊維から得られた非セルロース材料とセル
ロース材料との組み合わせで調製されたシート状製品お
よび成形品も含まれる。用いられてよい硬木および軟木
セルロース繊維は、さらしおよび未さらし硫酸塩( クラ
フト) 繊維、さらしおよび未さらし亜硫酸塩繊維、中性
亜硫酸塩繊維、半化学砕木、化学砕木、並びにこれらの
繊維の組み合わせを含む。更に、ビスコースレーヨンま
たは再生セルロースタイプの合成セルロース繊維も用い
られてよく、様々な源からの再生廃棄紙も用いられてよ
い。
【0035】全てのタイプの顔料および充填剤は、サイ
ジングされるべき紙製品に、通常のように添加されるこ
とができる。このような材料は、クレー、タルク、二酸
化チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウムおよび珪藻
土を含む。脱泡剤、ピッチ分散剤、増粘剤等のような原
料添加剤並びに他のサイズ剤化合物は、ここに記載のサ
イズ剤混合物とともに使用されてよい。
【0036】上記の通り、ここに記載されているサイズ
剤組成物は、紙原料系中で乳化され、そして使用される
ときに、優れたサイズ特性を有する紙製品を生ぜしめ
る。次の実施例は更に本発明の態様を例示するであろ
う。これらの実施例中で、全ての部は特に指示がないか
ぎり重量基準である。
【0037】例1 本例は、水性エマルジョンの形態で使用される本発明の
サイズ剤の代表的なサイズ剤組成物の使用を例示する。
このエマルジョンは、置換環状ジカルボン酸無水物およ
びカチオン性コーンデンプンの混合物から製造した従来
のエマルジョンと、得られたサイジングされた紙の粒径
およびサイズ特性( ヘレキュールサイズ性能試験、Herc
ules Size Performance Test, HST)に関して比較され
る。
【0038】カチオン性コーンデンプンは次のように調
製された。コーンデンプン100 部を、水150 部中でスラ
リー化し、そして水酸化ナトリウム0.8 部を3%溶液とし
て加えた。このスラリーを40〜45℃に加熱し、そして(3
- クロロ-2- ヒドロキシプロピル) トリメチルアンモニ
ウムクロリド5 部を65% 水溶液として加え、同時に約3.
5 部の水酸化ナトリウムを3%溶液として加え、pHを11.5
に維持した。40〜45℃において12〜16時間の反応の後、
スラリーを希塩酸(3:1) でpH6.0 に中和した。デンプン
を濾過により回収し、水で2 回洗浄し、そして乾燥し
た。製品は乾燥基準(db)で0.30重量% の窒素含有分を有
した。
【0039】上記の通りに調製されたカチオン性コーン
デンプンは、次のように、4%無水酢酸で更に変性され
た。100 部のカチオン性コーンデンプンを水125 部中で
スラリー化させ、そしてpHを希水酸化ナトリウム(3%)の
添加により8.0 に調節した。4部の無水酢酸を攪拌した
デンプンスラリーにゆっくりと加え、希水酸化ナトリウ
ムを計量して添加することによりpHを8.0 〜8.25に維持
した。反応が完了した後、希塩酸(3:1) でpHを5.5 に調
節した。デンプン製品を濾過により回収し、水で3 回洗
浄し、そして空気乾燥した。デンプン製品は、プロトン
NMR スペクトル分析により測定して0.061 のDSのアセチ
ル含有分を有した。
【0040】サイズ剤組成物は、上記の通りに調製した
1 部のアセチル変性したカチオン性コーンデンプンを、
15〜20個の炭素原子を含むアルケニルで置換された無水
琥珀酸( 以下、ASA で参照する。)1部と混合することに
より調製された。変性されたデンプンは36,600cPs の粘
度を有した。低圧タービン乳化機(Cytec Inc.)を用いて
エマルジョンを調製した。2 〜6%の無水酢酸で変性した
カチオン性デンプンも更に調製し、そして同様にエマル
ジョンを形成させた。
【0041】上記の通りに調製したエマルジョンの計算
量を、400cc のウィリアムフリーネス、0.5%のコンシス
テンシーおよび約8.0 のpHを有するさらし硫酸塩パルプ
の水性スラリーに加え、約0.15% の乾燥繊維中のASA 濃
度を得た。TAPPI スタンダードによりシートを形成し、
ロータリープリントドライヤーで乾燥し( 表面温度約90
℃) 、その後、105 ℃で1 時間硬化し、そして試験前に
72°F 、50% 相対湿度(RH)で一晩、状態調節した。
【0042】ヘレキュールサイズ性能試験(HST) を用い
て、調製したシートのインク耐性を比較した。試験は紙
のおもて面に特定量の酸性インク(pH2.3) を付け、そし
て光電池を用いて、紙の裏面の反射率をモニターした。
インクが100%から80% に反射率を低下させるのにかかる
時間がその紙のHST 時間である。紙のHST は所定のサイ
ズ剤のサイジング性能を測定するものである。HST 時間
が長いほど、サイズ剤が良好である。
【0043】Horiba LA-900 粒径分析機を使用して平均
粒径(APS) を測定した。
【0044】表1 は、サイジング性能(秒でのHST)およ
び平均粒径( ミクロンでのAPS)を示す。全てのデンプン
は、上記の通り、0.30%(db) までの窒素含有分の、3-ク
ロロ-2- ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロリドで製造された第四級アンモニウムカチオン基を有
した。全ての粘度は8%水溶液中で30℃で測定したブルッ
クフィールド粘度であった。
【0045】
【表1】
【0046】上記の結果は、エステル基(アセチル)で
変性された、所定のカチオン性の分解されていないデン
プンを、ジカルボン酸無水物サイズ剤との組み合わせで
使用する、本発明のサイズ剤組成物は、粒径が小さいこ
とにより反映されるように、エマルジョンの質を改良
し、そして更に、HST 値が増加することにより反映され
るように、サイジング効率を改良することを示す。
【0047】例2 本例は、プロピレンオキシドで変性したカチオン性コー
ンデンプンを用いて、例1 のサイズ剤と同様に調製し、
そして、試験した更なるサイズ剤組成物を例示する。
【0048】0.3%の窒素含有分を有するカチオン性コー
ンデンプンを例1 と同様に調製した。シールした容器中
で、カチオン性コーンデンプン100 部を、30部の硫酸ナ
トリウムを溶解させた水150 部中でスラリー化し、そし
て1.5 部の水酸化ナトリウムを3%水溶液として加えた。
その後、スラリーを40〜45℃に加熱し、4 部のプロピレ
ンオキシドをデンプンスラリーに加え、そしてスラリー
を40〜45℃で12〜16時間攪拌した。このスラリーを25℃
に冷却し、そして希塩酸でpH3.0 〜3.5 に中和した。1
時間後、デンプンスラリーを水酸化ナトリウム(3% 溶
液) で5.5 のpHに調節した。デンプン製品を濾過により
回収し、水で3回洗浄し、そして空気乾燥した。ヒドロ
キシプロピル置換レベルはプロトンNMR スペクトル分析
で決定して0.098 の置換度DSであった。
【0049】上記のように調製したプロピレンオキシド
で変性したカチオン性コーンデンプンとASA のエマルジ
ョンを例1 に記載したのと同様に形成した。2 および6%
プロピレンオキシドで変性したカチオン性コーンデンプ
ンも更に調製し、そして同様にエマルジョンを形成させ
た。
【0050】表2 は異なるサイズ剤組成物のサイジング
性能および平均粒径を示す。
【0051】
【表2】
【0052】表2 の結果は、エーテル基( ヒドロキシプ
ロピル) で変性した、所定のカチオン性の分解されてい
ないデンプンおよびASA を含む本発明のサイズ剤組成物
を用いるときに、エマルジョンの品質が改善し( 低い粒
径) 、そしてサイジング効率(HST) が改善すること示
す。
【0053】例3 ポテトおよびタピオカデンプンを用いた他のプロピレン
オキシドで変性したカチオン性デンプンを例1 および2
に記載したのと同様に調製し、そしてサイズ剤エマルジ
ョンを形成させた。カチオン性ポテトデンプンは0.29%
の窒素含有分を有し、そしてカチオン性タピオカデンプ
ンは0.28%(db) の窒素含有分を有した。
【0054】下記表3 に示す結果は、上記の例と同様に
エマルジョンの品質およびサイズ効率の改善を示す。
【0055】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウォルター マリツィシン アメリカ合衆国,ニュージャージー 08876,サマービル,ヘンリー ストリ ート 20 (56)参考文献 特開 平4−363301(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)紙原料系を用意する工程、 b)疎水性置換基を含む環状ジカルボン酸無水物、 カチオン性の分解されていないデンプンであって、 i)エーテル基、R−O−(式中、Rは1〜4個の炭素
    原子のヒドロキシアルキル若しくはアルキル、または、
    2〜4個の炭素原子のアルケニル基である。)または、 ii)エステル基、R−C(=O)−O−(式中、Rは
    1〜4個の炭素原子のアルキル、または、2〜4個の炭
    素原子のアルケニル基である。) のいずれかで約0.005〜0.4の置換度(DS)で
    更に変性されているデンプン、および、 水を含むサイズ剤エマルジョンであって、ここで、分解
    されていない、完全に変性されているデンプンは8%の
    水溶液中、30℃において少なくとも1,000cPs
    の粘度を有し、そして置換された環状ジカルボン酸無水
    物1重量部当たりに約0.1〜10重量部の変性されて
    いるカチオンデンプンが存在する、サイズ剤エマルジョ
    ンを形成させる工程、 c)紙原料系からウェブを形成させる工程;および d)前記ウェブの形成前に、または、前記ウェブの形成
    後であるが紙製造加工の乾燥ステージに前記ウェブを通
    過させる前に、乾燥繊維重量基準で約0.01〜2.0
    重量%の濃度の置換された環状ジカルボン酸無水物を提
    供するために十分な量で、紙原料中において前記エマル
    ジョンを分散させる工程、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記環状ジカルボン酸無水物が下記式 【化1】 (式中、Rはジメチレン若しくはトリメチレン基であ
    り、そしてR’は4個より多くの炭素原子を含む疎水性
    基であり、前記疎水性基がアルキル、アルケニル、アラ
    ルキル、アルカリール、アルケンアリールおよびアラル
    ケニル基からなる群より選ばれることができる。)によ
    り表される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記デンプンが少なくとも5%のアミロ
    ース含有分を有するアミロース含有デンプンであり、且
    つ、前記完全に変性されているデンプンが8%水溶液
    中、30℃において、1,000〜100,000cP
    sの粘度を有する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記環状ジカルボン酸無水物1部当たり
    に約0.5〜5部の前記変性されているカチオンデンプ
    ンが用いられ、且つ、前記デンプンが約0.02〜0.
    085の置換度(DS)に更に変性されている請求項3
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記エーテル基中のRが2〜3個の炭素
    原子のヒドロキシアルキルであり、且つ、前記エステル
    基中のRが1〜2個の炭素原子のアルキルである請求項
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記環状ジカルボン酸無水物中のR’基
    が5〜30個の炭素原子を含み、且つ、前記デンプンが
    コーン、ポテトまたはタピオカデンプンである請求項5
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記デンプンが第三級アミノ若しくは第
    四級アンモニウムエーテル基でカチオン化されている請
    求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 先行の請求項のいずれか1項記載の方法
    により製造された紙または板紙。
  9. 【請求項9】 a)下記式 【化2】 (式中、Rはジメチレン若しくはトリメチレン基であ
    り、そしてR’は5〜30個の炭素原子を含む疎水性基
    であり、前記疎水性基はアルキル、アルケニル、アラル
    キル、アルカリール、アルケンアリールおよびアラルケ
    ニル基からなる群より選ばれることができる。) により表される環状ジカルボン酸無水物; b)カチオン性の分解されていないデンプンであり、前
    記デンプンが約0.005〜0.4の置換度(DS)に
    下記のいずれか i)エーテル基、R−O−(式中、Rは1〜4個の炭素
    原子のヒドロキシアルキル若しくはアルキルまたは2〜
    4個の炭素原子のアルケニルである。)、または、 ii)エステル基、R−C(=O)−O−(式中、Rは
    1〜4個の炭素原子のアルキルまたは2〜4個の炭素原
    子のアルケニルである。)で更に変性されているデンプ
    ンであって、ここで、前記分解されていない、完全に変
    性されているデンプンは、8%水溶液中、30℃におい
    て少なくとも1,000cPsの粘度を有するデンプ
    ン、および、 c)水、 を含むエマルジョンであって、ここで、前記環状ジカル
    ボン酸無水物1重量部当たりに約0.1〜10重量部の
    前記変性されているカチオンデンプンが存在する水性エ
    マルジョンを含む紙サイズ剤組成物。
  10. 【請求項10】 前記デンプンが少なくとも5%のアミ
    ロース含有分を有するアミロース含有デンプンであり、
    エーテル基中のRが2〜3個の炭素原子のヒドロキシア
    ルキルであり、且つ、エステル基中のRが1〜2個の炭
    素原子のアルキルである請求項9記載のサイズ剤組成
    物。
  11. 【請求項11】 置換された環状ジカルボン酸無水物1
    重量部当たりに約0.5〜5重量部の変性されたカチオ
    ンデンプンが用いられ、前記デンプンが約0.02〜
    0.085の置換度(DS)に変性され、そして完全に
    変性されたデンプンが、8%水溶液中、30℃において
    1,000〜100,000cPsの粘度を有する請求
    項10記載のサイズ剤組成物。
  12. 【請求項12】 前記デンプンがコーン、ポテトまたは
    タピオカデンプンであり、且つ、前記デンプンが第三級
    アミノ若しくは第四級アンモニウムエーテル基でカチオ
    ン化されている請求項11記載のサイズ剤組成物。
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