JP3236413U - 簡易椅子構造体および簡易椅子構造体の梱包体 - Google Patents
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Abstract
【課題】梱包箱を構成体として利用する簡易椅子構造体を提供する。【解決手段】簡易椅子構造体1は,梱包箱を利用する外箱体20を少なくとも構成体とする背部構造体2と座部構造体3から少なくとも構成される。簡易椅子構造体1では,簡易椅子構造体1の上面を覆う座面体31の奥行きを側面体32の奥行きより短くすることで背側開口部37を座部構造体3の背側に形成している。簡易椅子構造体1では,椅子の座り心地を良くするため,背側に傾斜した状態で背側開口部37に背部構造体2を差し込んだ構造になっている。【選択図】図1
Description
新規性喪失の例外適用申請有り
本考案は,容易に組立て可能な段ボール製の椅子に関する。
商品の輸送に利用される段ボール材は,衝撃吸収性および強度に優れている。段ボール材が有するこの性質を利用して,容易に組立て可能な段ボール製の簡易椅子(「簡易椅子構造体」と記す。)が以前より多数提案されている。
紙製の椅子になる簡易椅子構造体の耐久性は,木材製の椅子または金属製の椅子と比較すると低い。しかし,木材製の椅子または金属製の椅子と比較すると,紙製の簡易椅子構造体は処分(廃棄)し易い。このため,紙製の簡易椅子構造体は,使い捨ての用途に適している。簡易椅子構造体の使用場所としては,災害時の避難所または短期出張先の宿などを想定できる。
簡易椅子構造体は,使用場所で容易に組立てできる構造になっている。特許文献1で開示された簡易椅子構造体は,複数枚の段ボール材を貼り合わせて積層した構造の台座と,2枚の段ボール製の脚を組み合わせた構成になっている。
特許文献1で開示された簡易椅子構造体には背もたれがないが,背もたれを設けた簡易椅子構造体も開示されている。特許文献2で開示された簡易椅子構造体は, それぞれ一枚の平板を折り曲げて形成された脚部,背もたれ部および座部より形成される。特許文献2で開示された簡易椅子構造体は, 座部に対応する平坦部と,背もたれ部に対応する直立部を脚部の上に設け,脚部,背もたれ部および座部それぞれの所定の位置に切込みを入れ,複数の脚部を横一列に並べて形成した台座の上に,切込みを介して背もたれ部と座部を取り付けて組立てられる。
特許文献3で開示された簡易椅子構造体は,偏平な2個の箱体と,断面逆台形ないし逆三角形の筒体と,対向両辺に差込みウイングを設けた板体を備えている。特許文献3で開示された簡易椅子構造体では,筒体の両端が箱体の開口に挿通され,板体が箱体の背後辺に配置されて背もたれを設けた椅子が形成される。また,特許文献3で開示された椅子構造体では,板体と筒体との間に補強箱を差し込むことで背もたれとなる板体を補強している。
簡易椅子構造体は複数の構成体より構成される。このため,簡易椅子構造体の輸送には梱包箱が必要になる。梱包箱の素材も簡易椅子構造体と同じ段ボールであるが,従来の簡易椅子構造体では,簡易椅子構造体の構成体として梱包箱を使用していない。簡易椅子構造体の構成体に梱包箱を利用すれば,簡易椅子構造体の輸送に梱包箱を別途必要としないので,簡易椅子構造体を安価にできる。また,簡易椅子構造体の構成体に梱包箱を利用すれば,簡易椅子構造体を使用している間,梱包箱は廃棄物として発生しないメリットもある。
そこで,本考案では,梱包箱を構成体として利用する簡易椅子構造体などを提供する。
本考案の課題を解決する請求項1は,他の請求項に従属しない請求項である。請求項1に係る考案は,梱包箱を利用する外箱体を少なくとも構成体とする背部構造体と,座面体と連設した前面体,奥行き方向の中心線に沿う折り罫線を設けた側面体および背面体を少なくとも構成体とし,前記前面体と前記側面体および前記側面体と前記背面体を接合させることで角筒状の形態をなしている座部構造体から少なくとも構成され,上面を覆う前記座面体の奥行きを前記側面体の奥行きより短くすることで背側開口部を前記座部構造体の背側に形成し,前記背側開口部に前記背部構造体を差し込んだ構造になっている簡易椅子構造体である。
本考案の課題を解決する請求項2は,請求項1に従属する請求項である。請求項2に係る簡易椅子構造体において,前記側面体の背側端縁は背方向に傾斜し,前記背面体は,前記側面体の背側端縁に沿って背方向に傾斜し,前記背部構造体は,前記背面体に沿って傾斜した状態で前記背側開口部に差し込まれている。請求項2に係る簡易椅子構造体では,椅子の座り心地を良くするため,背もたれとなる背部構造体を傾斜させている。
本考案の課題を解決する請求項3は,請求項2に従属する請求項である。請求項3に係る簡易椅子構造体において,前記座部構造体は,前記座面体の支持に使用する構成体であるV字形の座面支持体を備え,前記座面支持体の背側端縁が前記背面体に沿って傾斜するように,前記座面支持体を前記側面体に貼り付けている。請求項3に係る簡易椅子構造体では,前記座面支持体を設けることで,前記座面体の強度を高めている。
本考案の課題を解決する請求項4は,請求項3に従属する請求項である。請求項4に係る簡易椅子構造体において,前記座面支持体の背側端縁の傾斜に沿って前記座面支持体の前側端縁が傾斜するように,前記座面支持体を前記側面体に貼り付けている。請求項4に係る簡易椅子構造体は,前記座面支持体の前側の高さと背側の高さが揃うように構成している。
本考案の課題を解決する請求項5は,請求項3または請求項4に従属する請求項である。請求項5に係る簡易椅子構造体において,前記座部構造体は,前記側面体に貼り付けた前記座面支持体を架設する架設体を備え,前記架設体の両端に設けた1対のスリットと前記座面支持体の上端に設けた1対のスリットを係合させて,前記座面支持体に前記架設体を取り付けている。請求項5に係る簡易椅子構造体では,前記架設体により前記座面支持体を連結することで,前記座面支持体の強度を高めている。
本考案の課題を解決する請求項6は,請求項5に従属する請求項である。請求項6に係る簡易椅子構造体において,前記側面体は,1対のスリットを設けた側面体連結片を上端に備え,前記側面体連結片の上端に設けた1対のスリットと前記座面支持体の上端に設けた1対のスリットを係合させて,前記座面支持体に前記側面体連結片を取り付けていることを特徴とする。請求項6に係る簡易椅子構造体では,前記架設体保持辺により前記側面体を連結することで,前記座部構造体の強度を高めている。
本考案の課題を解決する請求項7は,請求項1から請求項6のいずれか1つに従属する請求項である。請求項7に係る簡易椅子構造体において,前記背部構造体は,前記外箱体の内部に付ける構成体として,前記外箱体の上端から下端に渡って設けられる背柱体と,前記外箱体の中央付近で背柱体と交差して設けられる背貫体を備え,前記背柱体は,前記背柱体の上端および下端それぞれに設けた1対のスリットと前記外箱体の上端および下端に設けた1対のスリットを係合させて,前記外箱体に前記背柱体を取り付け,前記背貫体は,前記背柱体の中央付近に上下に設けた1対のスリットと前記背貫体の両側に設けた1対のスリットを係合させて,前記背柱体に前記背貫体を取り付けていることを特徴とする。請求項7に係る簡易椅子構造体では,前記背柱体および前記背貫体を前記背部構造体に設けることで,前記背部構造体の強度を高めている。
本考案の課題を解決する請求項8は,他の請求項に従属しない請求項である。請求項8に係る考案は,請求項1から7のいずれか1項に記載した簡易椅子構造体を梱包した梱包体であって,前記側面体に設けた折り罫線を使用して平たく折り畳みした前記座部構造体を,前記背部構造体の前記外箱体として用いる梱包箱に少なくとも収納したことを特徴とする簡易椅子構造体の梱包体である。
本考案に係る簡易椅子構造体は,本考案の課題を解決するため,簡易椅子構造体の梱包箱を簡易椅子構造体の構成体に利用している。
ここから,本考案に係る実施形態について記載する。本実施形態は,本考案の理解を容易にするためのものである。また,特に断りのない限り,図面は,本考案の理解を容易にするために描かれた模式的な図である。
図1は,本実施形態に係る簡易椅子構造体1を前側から見た斜視図である。図2は,本実施形態に係る簡易椅子構造体1の背側から見た斜視図である。
本実施形態に係る簡易椅子構造体1は,段ボール材を加工した複数の構成体を組み合わせた構造体である。構成体とは,構造体を構成する部品を意味する。また,構造体とは,複数の構成体を組み合わせたものを意味する。本実施形態では,簡易椅子構造体1の素材となる段ボール材として,厚さが5mmのAフルートの段ボール材を使用した。簡易椅子構造体1の素材となる段ボール材は,厚さが5mmのAフルートよりも強度が高いものを使用できる。
図1,2で図示したごとく,簡易椅子構造体1は背もたれ付き椅子の格好をしている。簡易椅子構造体1の素材に段ボール材を用いるため,簡易椅子構造体1の使用期間は短期間になる。例えば,簡易椅子構造体1の使用期間は1週間程度である。このことからして,簡易椅子構造体1の使用場所は,災害時の避難所,短期出張先の宿などになる。簡易椅子構造体1の素材となる段ボール材に撥水性をもたせれば,キャンプ場などのアウトドアでも簡易椅子構造体1を使用できる。
図1で図示したごとく,簡易椅子構造体1は2つの構造体を組み合わせた構造になっている。1つの構造体は,梱包箱を利用する外箱体20を少なくとも構成体とする背部構造体2である。背部構造体2は,椅子の背もたれとして使用される。もう1つの構造体は,座面体31,前面体30,側面体32および背面体33を少なくとも構成体とする座部構造体3である。座部構造体3は,椅子の座体として使用される。座部構造体3は,V字形に折られた座面支持体34を内部に備えている。座面支持体34は,座面体31を支持する構成体になる。
座部構造体3において,座部構造体3の上面を覆う座面体31の奥行きは側面体32の奥行きより短くなっている。座面体31の奥行きを側面体32の奥行きより短くすることで,座部構造体3の背側に背側開口部37が形成されている。背部構造体2は,座部構造体3の背側開口部37に差し込まれ,背部構造体2は座部構造体3と一体化している。背もたれ付き椅子の場合,背もたれを背方向に傾斜させると座り心地が良くなることが知られている。簡易椅子構造体1でも,背もたれとして使用する背部構造体2を傾斜させている。本実施形態では,背部構造体2の傾斜角(垂直方向に対する傾き)は約5度である。
本実施形態に係る簡易椅子構造体1では,簡易椅子構造体1の搬送に用いる梱包箱を背部構造体2の外箱体20に用いている。簡易椅子構造体1の構成体に簡易椅子構造体の梱包箱を利用すれば,簡易椅子構造体1の輸送に梱包箱を別途必要とせず,簡易椅子構造体1を安価にできる。また,簡易椅子構造体1の構成体に梱包箱を利用すれば,簡易椅子構造体1を使用している間,簡易椅子構造体1の梱包箱は廃棄物として発生しない。
本実施形態に係る簡易椅子構造体1では,梱包箱を利用する外箱体20の奥行きは,座部構造体3の奥行きよりも短い。よって,本実施形態に係る簡易椅子構造体1では,梱包箱を利用する外箱体20に収納できるように座部構造体3を平に折り畳めることが必要になる。本実施形態では,座部構造体3を平に折り畳めるように,側面体32の奥行き方向の中心線に沿う折り罫線36を座部構造体3の側面体32に設けている。折り罫線36を谷折りして側面体32を2つ折りすることで,座部構造体3を平に折り畳むことができる。座部構造体3の本体サイズは,平たく折り畳んだ状態で,背部構造体2に用いた梱包箱に収納できるサイズになっている。
ここから,本実施形態に係る簡易椅子構造体1を構成する構造体について詳細に説明する。まず,背部構造体2について詳細に説明する。図3は,背部構造体2の外観を説明する図である。図4は,背部構造体2を構成する構成体を説明する図である。図5は,背部構造体2の組み立て方を説明する図である。
図3で図示した通り,背部構造体2は箱状の形態をなしている。上述した通り,背部構造体2の外箱体20には,簡易椅子構造体1の搬送に用いる梱包箱が用いられる。このため,簡易椅子構造体1を使用する際,背部構造体2の組立てが必要になる。なお,図3では図示していないが,背部構造体2は,背部構造体2の強度を高める構成体が内部に組み込まれている。
図4で図示した通り,背部構造体2を構成する構成体は,外箱体20(図4(A)),背柱体21(図4(B))および背貫体22(図4(C))である。外箱体20は,背部構造体2の外箱を形成する構成体である。背柱体21および背貫体22それぞれは,背部構造体2の強度を高める構成体である。背柱体21は,外箱体20の上端から下端に渡って設けられる。背貫体22は,外箱体20の中央付近で背柱体21と交差して設けられる。
図4(A)では,外箱体20の展開図を図示している。図4(A)で図示した外箱体20は,箱体に形成するための折り罫線201を加工した1枚の板である。なお,図4(A)では,箱体に形成するための折り罫線201の1つのみに符号を付している。また,図4(A)で図示した外箱体20の上下には,背柱体21と組み合わせるための係合フラップ200が設けられている。図4(A)において,係合フラップ200には,端側を折り曲げるための折り罫線200bと1対のスリット200aが設けられている。なお,梱包箱の外側は汚れることが多い。そこで,梱包箱の内側を外箱体20の外側に使用できるように,図4(A)で図示した外箱体20は上下左右対称になっている。
図4(B)では,背柱体21の展開図を図示している。図4(B)で図示した背柱体21は,C字形に折るための折り罫線210を加工した1枚の板である。図4(B)で図示した背柱体21は,背柱体21は細長の長方形状になっている。背柱体21の長辺の長さは,外箱体20から形成した箱体の長辺の長さに合っている。C字形に折った後の背柱体21の短辺の長さは,外箱体20から形成した箱体の短辺の長さの約半分である。
背柱体21には,外箱体20と組み合わせるために必要な加工と,背貫体22と組み合わせるために必要な加工が施されている。図4(B)において,外箱体20と組み合わせるために必要な加工は,背柱体21の両側それぞれに設けた1対のスリット211である。また,図4(B)において,背貫体22と組み合わせるために必要な加工は,中央付近に設けた2つの1対のスリット212である。
図4(C)では,背貫体22の展開図を図示している。図4(C)で図示した背貫体22は,C字形に折るための折り罫線220を加工した1枚の板である。背貫体22には,背柱体21と組み合わせるために必要な加工が施されている。図4(C)において,背柱体21と組み合わせるために必要な加工は,背貫体22の両側にそれぞれ設けた1対のスリット221である。
背部構造体2を組み立てる際,背柱体21の長手方向に沿って加工された2本の折り罫線210それぞれを谷折りして背柱体21をC字形に折り曲げ,C字形に折り曲げた背柱体21を展開した状態の外箱体20のパネルの上に載せる(図5(A))。次に,展開した状態の外箱体20の折り罫線200bを少なくとも谷折りして,外箱体20の上端側および下端側それぞれをC字形に折り曲げる。そして,外箱体20の係合フラップ200に加工した1対のスリット200aと背柱体21の両側に加工した1対のスリット211を係合させて,外箱体20に背柱体21を取り付ける(図5(B))。次に,背貫体22の折り罫線220それぞれを谷折りして,背貫体22をC字形に折り曲げる。そして,背柱体21の中央付近に加工した1対のスリット212と背貫体22に両側に加工した1対のスリット221を係合させ,背柱体21に背貫体22を取り付ける(図5(C))。最後に,外箱体20を箱体に形成し,背柱体21と背貫体22を内包した背部構造体2を組み立てる(図5(D))。なお,外箱体20の背側は観音開きで開く状態になるが,背部構造体2を組み立てた後,座部構造体3の背側開口部37に挿入するため,背部構造体2の背側をテープなどで止める必要はない。
次に,座部構造体3について説明する。図6は,座部構造体3の斜視図である。図7は,座部構造体3の断面を示した図である。図8は,座面支持体34の貼り付け方を説明する図である。図9は,架設体35を説明する図である。図10は,架設体35の取り付け方を説明する図である。図11は,側面体連結片320の取り付け方を説明する図である。図12は,架設体35と側面体連結片320を座面支持体34に取り付けた状態を説明する図である。図13は,背面体33を説明する図である。図14は,側面体32の下端側を説明する図である。図15は,座面体31と前面体30を説明する図である。
図6で図示した通り,座部構造体3は,背もたれの低い椅子の形態をなしている。図6で図示した座部構造体3は,座面体31と連設した前面体30,側面体32および背面体33より少なくとも構成される。座面体31は,座部構造体3の座面を形成する構成体である。前面体30は,座部構造体3の前面を形成する構成体である。側面体32は,座部構造体3の側面を形成する構成体である。側面体32は,座部構造体3の両側それぞれに設けられる。背面体33は,座部構造体3の背面を形成する構成体である。
図7で図示した通り,前面体30と側面体32および側面体32と背面体33を接着剤で接合することで,座部構造体3は角筒状の形態をなしている。図6などで図示した通り,座面体31は,背方向に折り曲げられて,前面体30,側面体32および背面体33で形成される角筒状の上面の一部を覆っている。座面体31の奥行きは,簡易椅子構造体1の奥行きよりも短い。このことにより,図6などで図示した通り,背部構造体2を差し込む背側開口部37が座部構造体3の背側に設けられる。
図6などで図示した座部構造体3は,座面体31の支持に使用する構成体である座面支持体34を備えている。座面支持体34は,床と接する位置から座面体31の下側近傍までの高さを有するV字形に折られた構成体である。座面支持体34は,互いが向きあるように側面体32それぞれに貼り付けられている。座面支持体34においてV字形の頂点に係る奥行き方向の位置は,折り罫線36を設ける側面体32の奥行き方向中心に合わせている。このことにより,折り罫線36を利用して側面体32を平らに折ると,座面支持体34も平らに折ることができる。
図8で図示した通り,座面支持体34を貼り付ける側面体32は,前面体30と接着剤で接合させる糊付けフラップ321と,背面体33と接着剤で接合させる糊付けフラップ322と連設している。前面体30と接着剤で接合させる糊付けフラップ321と側面体32の境には折り罫線321aが設けられている。背面体33と接着剤で接合させる糊付けフラップ322と側面体32の境には折り罫線322aが設けられている。また,側面体32の上端は,座面支持体34を経由して2つの側面体32を連結するための側面体連結片320が連設している。側面体連結片320については後述する。
上述した通り,簡易椅子構造体1では,座り心地を良くするために,背もたれとして使用する背部構造体2を傾斜させている。図8で図示した通り,傾斜させた状態で背部構造体2を座部構造体3の背側開口部37に差し込めるように,略L字型になっている側面体32の背側端縁となる折り罫線322aを背方向に傾斜させている。側面体32の背側端縁を背方向に傾斜させると,図6などで図示した通り,側面体32の背側端縁と接合する背面体33も側面体32の背側端縁に沿って傾斜する。これにより,背方向に傾斜した状態の背面体33に沿って,傾斜した状態で背部構造体2を背側開口部37に差し込める。
本実施形態において,座部構造体3の背面体33と座面支持体34の背側端縁の間隔は,背部構造体2の幅に合わせている。よって,座部構造体3の背側開口部37に差し込まれた背部構造体2は,座面支持体34の背側端縁と接する。背部構造体2は,背方向に傾斜した状態で背側開口部37に差し込まれるため,座面支持体34の背側端縁も背方向に傾斜させる必要がある。そこで,図8で図示した通り,本実施形態に係る座部構造体3では,座面支持体34の背側端縁が背面体33に沿って傾斜するように,座面支持体34を側面体32に貼り付けている。
座面支持体34の背側端縁が背面体33に沿って傾斜するように,座面支持体34を側面体32に貼り付けると,座面支持体34の高さが前側と背側が異なってしまう。そこで,図8で図示した通り,本実施形態の座部構造体3では,このことを防止するため,座面支持体34の前側端縁を前方向に傾斜させて,座面支持体34を側面体32に貼り付けている。座面支持体34の前側端縁の傾斜角を背側端縁の傾斜角に合わせることで,座面支持体34の高さを前側と背側で揃えることができる。
上述した通り,本実施形態に係る座部構造体3において,座面支持体34は座面体31を支持する構成体である。座面体31は人が座る構成体になるため,座面支持体34の強度を高める工夫が必要になる。本実施形態に係る座部構造体3では,2つの座面支持体34を架設して井桁状にすることで,座面支持体34の強度を高めている。
図9(A)では,架設体35の展開図を図示している。図9(A)で図示した架設体35は,C字形に折るための折り罫線350を加工した1枚の板である。架設体35には,座面支持体34と組み合わせるために必要な加工が施されている。図9(A)において,座面支持体34と組み合わせるために必要な加工は,架設体35の両側にそれぞれ設けた1対のスリット351である。簡易椅子構造体1を組立てる際,図9(B)で図示した通り,架設体35はC字形に折られる。
図10で図示した通り,架設体35の両端に設けた1対のスリット351と座面支持体34の上端に設けた1対のスリット340を係合させて,C字形に折った架設体35を座面支持体34に取り付けている。図10で図示した通り,C字形に折った架設体35を取り付けることで,糊付けをすることなく,2つの座面支持体34を架設できる。
本実施形態に係る座部構造体3では,座面支持体34を利用して側面体32を連結することで,座部構造体3の強度を高めている。図8で図示したごとく,側面体32の上端には,座面支持体34を利用して側面体32を連結するための側面体連結片320を設けている。側面体連結片320には,折り罫線320aと一対のスリット320bが加工されている。
図11で図示したごとく,C字形に折った側面体連結片320の1対のスリット320bと座面支持体34の上端に設けた1対のスリット340を係合させて,座面支持体34に側面体連結片320を取り付けている,
図12で図示した通り,架設体35と側面体連結片320を座面支持体34に取りけることで,2つの側面体32は,2つの座面支持体34と架設体35を介して連結した状態になる。2つの側面体32を連結した状態にすると,本実施形態に係る座部構造体3は横方向からの衝撃に対する強度が高まる。また,座面体31は,架設体35と側面体連結片320の上に載ることになるため,座面体31の強度も高まる。
座部構造体3の強度を向上させる工夫は,上述した内容のみではない。上述した通り,背部構造体2は,座部構造体3の背側開口部37に傾斜した状態で差し込まれる。よって,座部構造体3を構成する背面体33の上端が,座部構造体3の背側開口部37に差し込まれる背部構造体2の上端と擦れることになる。そこで,図13で図示したごとく,本実施形態の座部構造体3では,背面体33の上端側に設けた補強フラップ330を折り曲げて糊付けすることで,座部構造体3を構成する背面体33の上端を補強している。
構成体の素材となる段ボール材の断面が床と接すると,断面が床に擦れて段ボール材が破損し易くなる。そこで,本実施形態に係る座部構造体3では,図13で図示した通り,背面体33の下端側にも補強フラップ330を設けている。背面体33の下端側に設けた補強フラップ330を折り曲げて糊付けすることで,山折りの折り目が床に接するようにしている。なお,本実施形態に係る座部構造体3では,前面体30の下端側についても,背面体33の下端側と同様にしている。
図14では説明に必要な箇所のみを図示している。図14で図示した通り,側面体32についても,段ボール材の断面が床と接しないように,側面体32の下端側に脚フラップ323を設けている。図14で図示した通り,側面体32については,脚フラップ323を側面体32に糊付けせず,脚フラップ323を座部構造体3の内側に折り曲げて,側面体32の脚として脚フラップ323を利用している。
座面体31と前面体30について説明する。図15で図示した通り,座面体31は前面体30の上端と連設している。座面体31と前面体30の境には折り罫線302が設けられる。前面体30の下端には,折り曲げて前面体30に糊付けする補強フラップ301が連設している。前面体30の両側には,側面体32と糊付けする糊付けフラップ300が連設している。座面体31の上端側にはフラップ310が設けられている。フラップ310は,背側開口部37に差し込まれた背部構造体2と座面体31の間に折り込まれて座面体31を固定する。また,座面体31の裏側には,座面体31を補強する補強片311が貼付されている。
ここから,本実施形態に係る簡易椅子構造体1の梱包体について説明する。図16は,簡易椅子構造体1の梱包体4を説明する図である。図16(A)で図示した簡易椅子構造体1の梱包体4では,簡易椅子構造体1の背部構造体2を構成する外箱体20を梱包箱40に利用する。簡易椅子構造体1の梱包体4では,少なくとも座部構造体3が梱包箱40に梱包される。図16(B)で図示した通り,本実施形態に係る座部構造体3は,側面体32に設けた折り罫線36を使用して平たく折り畳むことができる。図16(A)で図示したように,梱包箱40には,平たく折り畳した座部構造体3が収納される。なお,梱包箱40には,座部構造体3に加え,簡易椅子構造体1に必要な構成体を収納できる。本実施形態に係る簡易椅子構造体1では,背柱体21,背貫体22および架設体35を梱包箱40に収納する。
1 簡易椅子構造体
2 背部構造体
20 外箱体
21 背柱体
22 背貫体
3 座部構造体
37 背側開口部
30 前面体
31 座面体
32 側面体
33 背面体
34 座面支持体
35 架設体
4 梱包体
40 梱包箱
2 背部構造体
20 外箱体
21 背柱体
22 背貫体
3 座部構造体
37 背側開口部
30 前面体
31 座面体
32 側面体
33 背面体
34 座面支持体
35 架設体
4 梱包体
40 梱包箱
Claims (8)
- 梱包箱を利用する外箱体を少なくとも構成体とする背部構造体と,座面体と連設した前面体,奥行き方向の中心線に沿う折り罫線を設けた側面体および背面体を少なくとも構成体とし,前記前面体と前記側面体および前記側面体と前記背面体を接合させることで角筒状の形態をなしている座部構造体から少なくとも構成され,
上面を覆う前記座面体の奥行きを前記側面体の奥行きより短くすることで背側開口部を前記座部構造体の背側に形成し,前記背側開口部に前記背部構造体を差し込んだ構造になっていることを特徴とする簡易椅子構造体。 - 前記側面体の背側端縁は背方向に傾斜し,前記背面体は,前記側面体の背側端縁に沿って背方向に傾斜し,前記背部構造体は,前記背面体に沿って傾斜した状態で前記背側開口部に差し込まれていることを特徴とする,請求項1に記載した簡易椅子構造体。
- 前記座部構造体は,前記座面体の支持に使用する構成体であるV字形の座面支持体を備え,前記座面支持体の背側端縁が前記背面体に沿って傾斜するように,前記座面支持体を前記側面体に貼り付けていることを特徴とする,請求項2に記載した簡易椅子構造体。
- 前記座面支持体の背側端縁の傾斜に沿って前記座面支持体の前側端縁が傾斜するように,前記座面支持体を前記側面体に貼り付けていることを特徴とする,請求項3に記載した簡易椅子構造体。
- 前記座部構造体は,前記側面体に貼り付けた前記座面支持体を架設する架設体を備え,前記架設体の両端に設けた1対のスリットと前記座面支持体の上端に設けた1対のスリットを係合させて,前記座面支持体に前記架設体を取り付けていることを特徴とする,請求項3または4に記載した簡易椅子構造体。
- 前記側面体は,1対のスリットを設けた側面体連結片を上端に備え,前記側面体連結片の上端に設けた1対のスリットと前記座面支持体の上端に設けた1対のスリットを係合させて,前記座面支持体に前記側面体連結片を取り付けていることを特徴とする,請求項5に記載した簡易椅子構造体。
- 前記背部構造体は,前記外箱体の内部に付ける構成体として,前記外箱体の上端から下端に渡って設ける背柱体と,前記外箱体の中央付近で背柱体と交差して設ける背貫体を備え,前記背柱体は,前記背柱体の上端および下端それぞれに設けた1対のスリットと前記外箱体の上端および下端に設けた1対のスリットを係合させて,前記外箱体に前記背柱体を取り付け,前記背貫体は,前記背柱体の中央付近に上下に設けた1対のスリットと前記背貫体の両側に設けた1対のスリットを係合させて,前記背柱体に前記背貫体を取り付けていることを特徴とする,請求項1から6のいずれか1項に記載した簡易椅子構造体。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載した簡易椅子構造体を梱包した梱包体であって,前記側面体に設けた折り罫線を使用して平たく折り畳みした前記座部構造体を,前記背部構造体の前記外箱体として用いる梱包箱に少なくとも収納したことを特徴とする簡易椅子構造体の梱包体。
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---|---|---|---|
JP2021004788U JP3236413U (ja) | 2021-12-15 | 2021-12-15 | 簡易椅子構造体および簡易椅子構造体の梱包体 |
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JP3236413U true JP3236413U (ja) | 2022-02-17 |
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Family Applications (1)
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JP2021004788U Active JP3236413U (ja) | 2021-12-15 | 2021-12-15 | 簡易椅子構造体および簡易椅子構造体の梱包体 |
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JP (1) | JP3236413U (ja) |
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2021
- 2021-12-15 JP JP2021004788U patent/JP3236413U/ja active Active
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